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【リレー小説】えなりの奇妙な冒険〜冨樫の遺産編第14部

1 :関連スレは>>2-7辺り:03/10/31 16:42 ID:4y8IRhJj
これはえなり2世の数奇な運命を追った奇妙な冒険である

前スレからの続き、行くぜ!!

http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1065342319/

2 :作者の都合により名無しです:03/10/31 16:45 ID:4y8IRhJj
過去ログとか

第1部http://ebi.2ch.net/ymag/kako/1005/10056/1005603546.html
第2部http://ebi.2ch.net/ymag/kako/1006/10062/1006290865.html
第3部http://comic.2ch.net/ymag/kako/1008/10088/1008862285.html
第4部http://comic2.2ch.net/ymag/kako/1022/10224/1022478173.html
第5部http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1043128803/l50
第6部http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/wcomic/1050213697/l50
第7部http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/wcomic/1054732518/l50
第8部http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1056214706/l50
第9部Ahttp://comic3.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1057574190/l50
第9部Bhttp://comic3.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1056986536/l50
第10部http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1059402962/l50
第11部http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1061047834/l50
第12部http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1062766295/l50
第13部http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1065342319/l50
(非)公式ログページ
http://isweb43.infoseek.co.jp/novel/enari2nd/
http://mypage.naver.co.jp/komaking/enari-house2.htm(9部〜)

少年ジャンプいた@したらば(関連スレ・現在4つ)
http://jbbs.shitaraba.com/comic/31/

(ネタ相談所)えなりの奇妙な冒険を語るスレ(※ネタバレ注意)
http://jbbs.shitaraba.com/comic/bbs/read.cgi?BBS=31&KEY=1059562987

キャラクターを忘れたり展開が掴めなくなったら
(キャラテンプレ)冨樫の遺産の登場人物について整理するスレ
http://jbbs.shitaraba.com/comic/bbs/read.cgi?BBS=31&KEY=1058562255
えなり人物テンプレ専用サイト
http://members2.tsukaeru.net/redman/index.html

3 :作者の都合により名無しです:03/10/31 16:46 ID:4y8IRhJj
ルール!
それはここに書き込む際の最低限のルールである!

・過去ログを見てストーリーの流れくらいは把握しておくこと!
・リアル故人は出さないこと! なぜなら不謹慎だし色々あるからだ!
・漫画のキャラをあんまり出すな! ここのメインはあくまで漫画家だ!
・相談するのは自由だが、ルールを守り自分の書きたい物を書こうな!
・先人の意思をなるべく尊重しよう!壊すにも壊すルールがあるのさ!
・誤字脱字の訂正は必要最小限にとどめよう!投稿前に内容確認!

4 :王大人:03/10/31 16:47 ID:4y8IRhJj
それでは始めぃ!!

5 :かんたんなまとめ:03/10/31 16:57 ID:4y8IRhJj
☆(メインストーリー)矢吹トーナメント、ブロック決勝戦はCブロックの決着を待つのみ。
 3チームの巴戦は同点のまま大将同士の戦いとなり、勝者がトーナメント決勝進出である。
 しかし試合場であるクリードアイランドは天災・人災大パニック!!
 怪獣大行進、吸血鬼の復活、スーパーロボ進撃、そしてあと2時間強で沈没する島そのもの!!
 果たして島に集う人間たちは無事に脱出を果たせるのか?運命の時が迫る・・・!!

※他にもいろいろあるぞ!

6 :作者の都合により名無しです:03/10/31 17:55 ID:iL04ZWCO
乙!!

7 :龍vs虎(346/350):03/10/31 19:46 ID:RVgZzvj/
ぶちかましのような強烈なタックルに、猿渡が傾いだ。
顔面をワシ掴み、猿渡の後頭部を樹にメリ込ませる。
「ごおっ…(なんて馬鹿力や…これは人間の力ちゃう!)」
そのとき、本宮の両腕が背後から猿渡の胴にまわされた。
次の瞬間、猿渡の身体が大きく弧を描いて、後ろに投げられた。
「なんやと…っ、素人がジャーマンスープレックスやとっ!?」
ゴッ! 硬い地面に頭頂部から落とした。脳髄そのものを破壊するかのような投げ。
しかし、猿渡。激突寸前に両腕で体を支え、防御している。
「なにッ!?」
すかさず、足を固定し、本宮を押しつぶす。
「青山の技でワシを殺せる思うたんか? チームの奴らの技は何から何まで知り尽くしとるわ!」
猿渡は体を起こすと、そのまま回転し、本宮の顔面を地面に叩きつける。
しかも、回転が終わらない。ゴロゴロと回転しながら、本宮の顔面を破壊していく。
「何だあ、この技は……ゴッ!」
「 鉄  槌  車  輪 (ハンマーホイール) !!! 」
ゴツゴツと地面に骨がぶつかる異様な打突音とともに肉が割れる。血が舞う。
髪の毛が散り、黄白色の骨が削れ、首がしなり、脳を揺らす。それでも回転は止まらない!
夥しい血の烙印を刻みながら、猿渡と本宮が大回転をつづける。
そのとき、噴火した火炎岩が樹の一本に燃え移り、たちまち森全体が炎に包まれた。
猿渡たちの前方には、巨大な炎の壁が待ち受ける。果たして、2人はそこに突っ込んだ!!
「ぐおおおおおおおおおッッッ!!」
「死のうぜッッ!!」
炎獄の渦中を、一対の獣が絡み合いながら回転していく。
血と炎にまみれた本宮が吼え、猿渡が狂気に笑う。
「て…てめえなんかと心中して……たまるかよッッ」
叫ぶと、本宮が手をつき、足の力で猿渡を投げ飛ばす。
2人は、炎の森を抜け、坂道を転がり、その下に流れる川に落ちた。
火傷を負った2人が、水びたしになりながら立ち上がる。
「は…鉄槌車輪か…まさかこんな返し技があるとは……格闘技ってのも奥が深いぜ」
血みどろの顔で、本宮が笑う。
「だがよ……この程度の技で、俺は殺せねーぞ……」

8 :作者の都合により名無しです:03/10/31 20:55 ID:yzvfQ5R6
みそ「温泉に行かないか」
桜「温泉?」
貞元に「コブラの杖」を渡して以来十一部の112を最後にキャラとして登場してなかった桜玉吉が言った。
みそ「そう。温泉」
玉吉と同じく十一部の112に登場した鈴木みそが言った。
桜「しかし何でまた?」
みそ「まあ、最初は他の二人と韓国に行く予定だったけど、わけあっていけなくなって、それでオジャン。」
桜「その二人はどうしたんだ?」
みそ「ああ、一人は吉田戦車。ハワイに行くと言って行方不明、もう一人は・・・あれ?誰だっけかなあ?思い出せない?」
桜「誰だよ?」
みそ「まあいいわ。で温泉にいくか玉吉?」
桜「いや、いかん」
みそ「へ?なんで」
桜「いや武井の奴から仕事を頼まれてな、それを終わらせないといけないし・・・」
みそ「・・・ああそうか・・・用があるのか、しょうがない俺一人で行くか・・・」
そういってしょんぼり鈴木みそはドアから出て行った。

9 :作者の都合により名無しです:03/10/31 21:03 ID:yzvfQ5R6
桜「大したようじゃなかったな、
  しかしここんとこ外に出てないな。」
そして桜玉吉はふと振り返り工房を見た。
桜「"あれ"も完成に近づいてきたな・・・
  よし!この"仕事"が終わったら温泉に行くか、それから貞元からあの杖の

       代     金 

    まだ貰ってないから取立てにも行くか。」


そうしておじいさん・・・もとい桜玉吉は仕事に戻り
鈴木みそは一人で温泉に行きました。

桜「どこの温泉に行こうかな?まあみそは熱海あたりに行くと思うから、それより遠い鹿児島辺りにも行くか!!」
桜玉吉の動きが早くなった・・・。

10 :作者の都合により名無しです:03/10/31 21:05 ID:yzvfQ5R6
駄文ですみません。どうしても気になったもので

11 :作者の都合により名無しです:03/10/31 21:10 ID:FcBx/epZ
言い訳はいらないよ
ぐっぢょぶ

12 :作者の都合により名無しです:03/10/31 21:23 ID:iL04ZWCO
この二人が来るとは!

ちなみに山本直樹だったよな?

13 :龍vs虎(347/350):03/10/31 21:33 ID:RVgZzvj/
「ほう…なら、殺せる技を見したろやないけ」
水柱が立つような速度で、猿渡が接近した。パンチ一発でガードをこじ開けられる。
「!!」「はあ――っ!」
刹那、猿渡の両拳が同時に本宮に叩きこまれる。
「灘 神 影 流 『 塊  蒐  拳  』 !!!」
貫通するような重い衝撃に、本宮が宙を舞い、水中に落ちる。
「『塊蒐拳』は別名、“鬼の五年殺し”――お前はあと5年で死ぬことになる! それが宿命だ!」
かつて、アイシールドの稲垣が受けた、恐るべき死の宣告。それが今、本宮の体に刻まれた。
しかし、本宮は立ち上がると、怯えなど欠片も見せずに言った。
「ほう、俺はあと5年も生きられるのか?」
本宮を恐怖させてから殺す――その予定が突き崩され、猿渡に動揺が走った。
それを払拭するように、猿渡はつっかける。
「ならば……今すぐ、高橋の下へ送ってやろう!!」
凄まじい蹴りが、水を切り裂き、大きな波飛沫となる。本宮の視界が、水の壁で一瞬ふさがった。
「何人も“宿命”という定めから逃れることはできない!」
ハイキックが、本宮を吹っ飛ばした。
「『キユドライブ』の日、俺は悟った! 
 この世には人間には逆らえない、なんらかの“律”があることを!
 これが“宿命”というものかと! 人間の力では抗うことはできない定めなのだと!」
水中で仰向けになった本宮に、鉄拳が炸裂する。
血の混じった水泡が、ゴボゴボと沸き上がってくる。
「なにが“宿命”だ……くだらねえ……」
いきなり、巨大な水柱があがり、猿渡が数メートルも吹き飛んだ!
「ぬううッ。貴様、まだっっ!!」
「俺は宿命に縛られる生き方はしない! 宿命なんざ、この拳で打ち砕いてやるわッ」
川面を引き裂き、強烈無比なアッパーが猿渡にブチ当たる。
「拳で宿命を打ち砕くだと……」
ガードの向こうで、鬼が笑う。
「言うたの…なら、見せてもらおうやないけ。貴様の“あがき”を…」
「む…!!」
「灘神影流の奥義を尽くして、貴様の体をひとつひとつ破壊してやるわ!!」
刹那、鬼が、巨人の足にからみついた。

14 :龍vs虎(348/350):03/10/31 21:59 ID:RVgZzvj/
猿渡はスライディングから、素早く本宮の足関節を捕り、グラウンドに引き込む。
「極めえッ」 「ちいいッ!!」
それは奇妙な関節技だった。2人の両足が複雑に絡み合い、両者は倒立状態となってアーチを形成する。
「灘 神 影 流 『 百  足  固  め 』 !!」
本宮の両足に凄まじい激痛が走った。両膝関節および股関節が完全に極められている。
「ぬああああああッッ」
しかし、本宮。なんと、脚を極められたまま、猿渡を持ち上げたのだ。
そのまま倒立して、後方に叩きつけようとする。
かろうじて受け身をとり、2人が立ち上がる。
「さすがやのお……だが、強引に“百足固め”を凌いだ代償は高くついたの」
「ちっ……」 本宮は膝の破壊は免れたものの、靱帯を損傷していた。
「ひとつひとつ……丹念にお前の肉体を破壊してゆく……」
猿渡の目が、残虐な光を帯びる。再び、猿渡がタックルにいった。
本宮が、傷ついた足で、それでも蹴りで迎撃する。それを躱し、猿渡は胴タックル。そして――
「 灘 神 影 流  『 蛇  縛  包 』 !!」
本宮の首に両足を絡め、さらに本宮の“学ラン”を頭にかぶせ、首を締め上げたのだ。
「灘神影流は、実戦に基づいた殺人術や。実戦は裸で闘るもんやないんやッ」
水分を含んだ学ランが、本宮の頸動脈にグイグイと食い込んでいく。
凄まじい勢いで暴れる本宮だが、一向に外れない。
「無駄なあがきや。“皆の想いが詰まった服”とやらが、アダになったのお」
「――――」
だが、そのとき。本宮の剛腕が、猿渡の首をワシ掴んだ。凄まじい力に、頸骨が軋む。
「ぐごお…(あ…あかん…なんちゅう力や……このままじゃ絞め落とす前に頸骨が砕ける)」
たまらず猿渡が、技を解いた。その一瞬で、本宮は脱出する。だが――
猿渡が、すかさず腕ひしぎに移行し、本宮の右腕を見たこともない関節技に固めていく。
「灘 神 影 流 『 毒  蛾  固  め 』 !!!」
うつぶせにされた本宮の右腕に、猿渡の両手足が複雑に絡み付く。
巨人が、絶叫した。 

15 :作者の都合により名無しです:03/10/31 22:05 ID:DRbLTax4
「むうっ」
最下層に降り立ったせがわは、思わず唸り声をあげた。
通路にひしめく異形の怪物、四体。
四足の甲竜を思わせる怪物、頭足類をより禍々しくさせたような怪物、
球体に四つの脚が生えた怪物、頭、胸、尾に計四本のドリルを持つ怪物。
悪趣味な動物園、ではない。そこにはオリも、防壁もない。
あるのは、殺意のみ。
「これで」
角が、触手が、角質が、尾が、せがわに向けられ
「足止めに」
一斉に放たれた!
        ド     ン    !

「…なると思ったか」
数瞬後の光景は、見るも無残な屠殺場の相を呈していた。
角を食い込ませ、喰らい、同士討ちを始めた怪物の真っ只中、せがわは無傷で立っていた。
相手の殺意を相手に向ける、せがわの最大最強の武器、『瞳術』である。
それぞれが致命傷を負った途端、その姿は消え、一枚の紙が残される。
「ひゅるるるるる…」
最後の一体の頭が爆ぜた。残された紙、計四枚。
耳を澄ます。小さな心音が、一つ。通路の突き当たりの部屋から聞こえる。
部屋の前には男がいた。怪物と同じく、頭を爆ぜて死んでいた。
傍らには、瓦礫の山に出来損ないの機械が蠢いていた。
その手に持った残り数えるほどもない紙束には、こう書かれていた。
『カオシックルーン』
山本賢治の、死骸であった。

16 :龍vs虎(349/350):03/10/31 22:32 ID:RVgZzvj/
「ぐおおおおおおおおッッッ!!」
巨人の絶叫が、川面を揺らした。それを見た鬼が、唇を笑みの形にまくりあげながら、指を鳴らす。
「これで右手は死んだ……」
ボロボロになった学ランからのぞく右腕が、力なく垂れ下がっていた。
本宮の顔に、滝のような汗が流れる。その顔は苦悶に歪んでいた。
「ただの肩関節脱臼じゃない。肩鎖関節脱臼。烏口鎖骨靱帯の断裂。黄金の腕も終いや!」
言うや、ミドルキックが折れた右腕に叩きこまれる。
「ぐあっ!!」
言語を絶する激痛に、本宮が呻く。そこへ、打下ろしの右拳が炸裂し、本宮がダウン。
立ち上がるが、すでに滅多打ちだ。満足にガードすることも出来ない。
しかし。それでも、本宮の戦意が衰えず、打ちのめされながらもまだ向かっていく。
「後ろにはひかない… 前へ… 前へ… そこが地獄であっても前へ行く! それが裏御伽を束ねる者の本懐!!」
顔は赤黒く腫れあがり、身体は内出血で紫色になり、右腕も脚も壊され、それでも本宮の足を止めることはできない。
「ううッ!!」
猿渡は見た。本宮の背後に、オーラのごとく浮かぶ、幾人もの顔。
にわの・岡野・真倉・川原・澤井・乙・岡村……そして高橋。
裏御伽の仲間達……そして、志しなかばに倒れた高橋陽一が、本宮の背を押していた。
「あり得ん……他人の“想い”が力になるなどッッッ!!」
激しく動揺し、激昂した猿渡がつっかける。得体の知れぬ恐怖を猿渡は感じていた。
拳が閃く。その瞬間、巨人が地を揺らすべく、その足を地面に落とした。
すると、滝が逆流したような巨大な水柱が、猿渡の眼前で屹立する!!
次の瞬間、本宮の左拳が、猿渡の顔面を陥没させた!!
歯が砕け、首がねじ曲がり、猿渡が血を巻きながら豪快に吹っ飛んだ。

 ――光ある所には闇がある。殺法あれば活法あり!
   暴虐の限りを尽くす“悪”なる鬼を討つのは……
   “善”なる龍 ――――本宮ひろ志―――― !!

   今、  光  と  闇  が  交  錯  す  る  !! 

17 :暁の決着(350/350):03/10/31 23:11 ID:RVgZzvj/
「来い……最後の勝負だ」
仁王立ちしながら言った本宮。右腕は砕け、満身創痍。
その目の前で、猿渡が起き上がる。捻じ曲がった首を、無理矢理元に戻した。そして、吼えた。
「闘いにおいて非情なる者が勝つは必定! 俺はそう信じて、この10年を生き抜いてきた!
 闘い抜いてきたっ! 想いなどで人を蹂躙することはできぬっ! 克つことはできぬっ!
 認めない! 断じて認めんっ! それを認めれば、この10年を全て否定することになる!!」
猿渡が疾走する。本宮が、前に出る。2人の最後の拳が、交錯する。
「受けよ! 我 が 全 霊 の 拳 を !!」
猿渡の最後にして、最大の拳が、青白い鬼火と化して閃光を放った。

 ――本宮さん……武道の理想って、なんだと思う?
――それはな、『一 撃 必 殺』 だ!! 
 ――敵の攻撃を受ける前におのれの攻撃を叩きこみ、
 ――そして、そのただ一撃をもって相手を叩きふせる!

「俺は裏御伽総代――本宮ひろ志――負けるわけにはいかんのじゃああッッッ!!!!」
そのとき、本宮の背後に浮かんだ幾人ものオーラが、本宮の左拳に宿った。
放たれた拳は、一匹の龍と化し、黄金の輝きをほとばしらせる。
赤き龍となった本宮の拳が、鬼の拳を粉砕した。猿渡の腕が根こそぎヘシ折れていく。
    ド      ン    !!!!
そして、本宮の拳が、猿渡の胸板を大きく陥没させていた。
メキメキ、ボキボキ、ゴバシャア!!
たちまち、猿渡が赤黒い血を盛大に吐き出した。体中から、間欠泉のように血が噴き出す。
鬼が、膝をつき、驚愕と絶望の呻きを漏らす。
「ば…馬鹿な、この猿渡の全霊の拳が……」
「お前はひとり……だが、俺の拳には、裏御伽の全員の想い、そして高橋の想いが宿っている。
 復讐の念にこりかたまり『我』のみに執着した拳とは、その重みが違う。
 たとえ、天地を砕く剛拳も、この一握りの想いを砕くことはできねえ……」


18 :暁の決着(350/350):03/10/31 23:12 ID:RVgZzvj/
呟く本宮を見上げ、やがて猿渡が、憑き物が落ちたように微笑む。
「なるほど…な。どうやら…ワシは腕だけでなく……全てにおいてアンタに負けとったみたいやな……」
そして、よろめきながらも立ち上がると、本宮の残された腕を握る。
猿渡は本宮の顔を見て笑うと――――

その腕を、高々と朝日煌めく天空に向かって差し上げた。

「こ…この決勝……アンタ達、裏御伽の優勝や……」
「…………」
「く…悔いはない……アンタ達に負けたのなら……」
それだけを最後に、猿渡は吐血し、深々と地面に横たわった。
血まみれの拳を掲げる、本宮の頬には、涙がつたっていた。
黄金色の朝日が、本宮を神々しく照らす。拳が、力強く握りしめられる。
「にわの、真倉、岡野、川原、岡村、澤井、乙、そして高橋。みんな、見ているか?」

   お  ま  え  た  ち  が  く  れ  た  勝  利  だ  ぜ  ・ ・ ・

 


19 :作者の都合により名無しです:03/10/31 23:17 ID:DRbLTax4
「…怪物の負傷がフィードバックしたのか…
 …頭を爆ぜては、黄泉返りも出来まい」
せがわは呟いて、薬物庫と書かれた薬物庫を開ける。
うずたかく詰まれた薬瓶、器具類、大袋の類。そして…
「にゃー」
「あ、ああああ・・・」
そこにいたのは、せがわがかつて見た甲賀黒ノ介(仮称)ではなかった。
黒ノ介の頭を持つ、ガラクタの塊としか形容できないモノ。
「黒ノ介ぇっ(仮称)!!」
駆け出し、抱きすくめた途端、せがわの下半身に鋭い痛みが走る。
ブービートラップ。ガラクタの塊の一部が爆発し、脚を貫いた。
「があっ…あぅ…」
崩れ落ちかけて、転がるように跳び、砂袋?の山を背に臨戦態勢をとる。
「ヒャハハハハハハハハハハハッ!」
哄笑とともに、薬物庫入り口に立ったのは、他ならぬ山本賢治だった。
「カッコイイだろう?改造クロンたん(仮称)は!」
「疾ィィィィッ!」
泣き、怒り、しかし忍の性が黒縄を飛ばし、あえなく山本賢治の眼前で焦がされ防がれる。
「黒縄もパラサイト・マニューバーの電磁バリアの前では蟷螂の斧だな。この例え、分かる?」
狂った笑みを浮かべ、頭に取り付いたメタリックな触手を撫でる。
「パラサイト・マニューバーはオート再生、生体改造、電磁バリアの三種の神器を持ってるって訳。この例え、分かる?」
そう言って、もう一体の怪物を腹から召還した。背に棘、脇に翼を持つドラゴン。
「コイツはキュラトスって言って、僅かな傷でもついてりゃそこから体液を全て吸い出せるんだ」
勝利を確信したのか、滔々と山本賢治は語りだす。
「羨ましいよ、あんた甲賀忍法帖書いてた人だろ?どっちでもいいけどさ。
 僕も山田風太郎大先生が大好きでさ。成年向け漫画で『くノ一乱風帖』っての連載したことあるんだ。
  く ノ 一 五 人 全 員 殺 し ち ゃ っ たけど。おかしいな…二人は生き残るはずだったのに…」
「 お 前 は も う 一 度 死 に 直 せ 」
せがわの瞳が、妖光を放った。せがわまさき、最大最強の技、『瞳術』発動。

20 :―――試合終了―――:03/10/31 23:28 ID:FcBx/epZ

 『Cブロック決勝、ただいま午前7時をもって終了いたしました。

    ―――――勝者!【裏御伽】チームです!!会場の皆様、絶大なる拍手をっ・・・!!』


矢吹艦内・本来のCブロック決勝会場。
巨大モニターで12時間、2日にまたがる大熱戦を最後まで見届けた観客たち。
ある者は感慨にむせび泣き。
ある者は賭けに負け派手に券をばら撒き。
ある者は緊張の糸が途切れあくびをし。
ある者は・・・・     本当の闘いがこれからだ、という事を知っていた。


万来の拍手に会場が沸き、選手たちの帰還を心待ちにする観客たち。
しかしモニター向こうの光景は、試合時と何も変わっていない。
誰も、来ない。ふと観客の一人が気づく。

 「井上は!?井上雄彦はどこへ消えたんだ!?」

ざわ・・・ ざわ・・・ ざわ・・・
 会場は不信と不安のうねりに包まれる。なぜ、選手たちはここに帰って来ない?
  あの火災やら地震やら怪獣やらが闊歩する不思議島は、なぜいつまでも戦士達を支配する?
――ざわめきに答えるかのように、アナウンスが新たに入る。

 『まことに申し訳ございません。島からの通信によりますと、
 何者かの妨害で選手たちを召喚する機能が破壊されたそうです。しばらくお待ちください』

そう。闘いは、これから。  
残り2時間――75レス内に、彼らは沈みゆく島から脱出せねばならない――

21 :作者の都合により名無しです:03/11/01 00:10 ID:Lr/Tqi+q
バシュウッ!
せがわが妖光を放つ前に、キュラトスの両眼がどこからとも無く切り裂かれた。
「あまり…痛くはないんだよね…切断面が綺麗だから…」
両眼から血を流し、山本賢治は語り続ける。
「うん、見えない。瞳術はこれで無効だな。
 モンスターのダメージは召還者にフィードバックする。これは正解。
 だけどカードの束、デッキがなくなるまではダメージを肩代わりしてくれるんだよ。
 で、自ら頭を吹き飛ばして密室の中に誘い込んだってワケ。
 その足の怪我じゃ動けないだろ?顔が苦痛に歪んでるぞ。俺っち見えないケドそんなカンジ。」
ぎりりと歯噛みをするせがわの顔は、たしかに歪んでいた。
空気の流れが、変わる。
せがわの脚の傷から、血が空中に一筋の流れを描き、キュラトスの口へと吸い込まれる。
「ひゅるるるるる…」
せがわも、空気を吸い始める。強烈な吸気により、真空カマイタチを作りだす筑摩小四郎の忍法。
しかし、キュラトスの起こす不安定な空気の流れに、カマイタチも狙いの位置に発生できない。
「ひゅるるる…」
せがわの吸気音は次第にか細くなり
「るる…る…」
遂には
「…る……る………」
消えた。

22 :最優先事項(1/75):03/11/01 00:45 ID:CZJ1iKQe
「助けてくれてありがとう。」
そう言った男の目の前で、二人は立ち止まっていた。
「ええと……どちらさまでしょうか?」
乙が、威圧感に押されて聞く。
「ああ、君じゃなくて、そっちの方。色々と食料を分けてくれてありがとう。」
「食料??」
「あれ、おいしかったよ……でね……また食べたくなったんだ……。」
「!!こいつが!!吸血鬼の親玉!!」
「吸血鬼……まあそんなものだよ。」
乙が汗を流しながら、相手を見つめる……。
「乙君……、早く行かないと真倉の奴が……。」
「わかっています………。」
乙が、割れた石ころを持ち出して言う。
「はっ!」
気合一閃、動くまでもなく外れていた。外れた石ころは、道の横の看板にのめり込む。
「…………何のつもりだい?」
「まだ名前を聞いてませんでしたね……。」
「名前?ああ『松本光司』さ。じゃあね……。」
その瞬間、乙が岡野を掴み、宙に浮く。
「『直す!!』」
その瞬間、乙の体は看板に叩き付けられた。
「いったい!」
「今ここでの『第一』の『優先事項』は!!岡野さんを真倉さんの元へ連れて行くこと!!
 そして『第二』の『優先事項』は!!奴の存在をみんなに知らせることだ!!」
乙はそう言って、岡野の腕を掴んだまま、中央広場へ走り出す。
「逃げられると………。」
「凍りつけ!!」
岡野が冷気を発し、松本の足下を固める。いやがおうにも止まった瞬間に、二人は脱兎のごとく姿を消した。
「あら……逃げられた……まあ良いや。そう簡単にこの島から脱出できるわけないし……。
 他にも餌は沢山あるんだし……。」
そう言って、松本は邪悪な笑みを浮かべた。

23 :過去へ誘うエルフェンリート22:03/11/01 01:44 ID:s7W4qQNa
首をもがれた死体、内蔵を破裂させた死体、潰された死体、四肢断裂された死体、
ありとあらゆる死体の山がそこにあった。
駆けつけた野次馬が死体の山と化していても猿渡は咆哮し続けた。
猿渡「があぁぁあぁぁあああああああああああ!!!!!!!!!!」
猿渡の悲痛な叫び声。しかし岡本はそんな猿渡に向かってとんでもない事をした!!
岡本「うるさいにゅ〜、そんなに大事なら返してやるにゅ,それっ!!」
岡本は猿渡の顔面に二つのボールをぶつけた……、いや、ボールではなかった…。
それは―――最愛の妻と娘の―――頭部……であった。
猿渡「!!!!!?????」
岡本「ハハハハハハ、どうした、最愛の妻と娘だぞ?お別れのキスぐらいしたらどうだ。
    ハ―――――ッハハハハハッハ、アハハハハハハハッハハハハ!!!!」
猿渡「殺す!!殺してやる!!殺してやる!!殺してやる!!殺す!!
   殺してやる!!殺す!! 殺 す ! ! 」
猿渡は吼えた、血も涙もない怪物に…、しかし岡本はそんな猿渡の様子を見て、
なにか「ピーンッ」と閃いた様だ。
岡本「そうだ、そういう事をしてみよう…。」
岡本は即座に猿渡の脳へベクターを打ち込んだ。
猿渡「がああああぁああぁぁぁぁぁあああああっ!!!!!!」
だんだんと猿渡の意識が遠のいていく…。
岡本はそんな猿渡に近づき、そっとこう言った。
岡本「おやすみなさい、 オ ジ サ マ ♥」
岡本は猿渡におやすみのキスの如く、深いディープキスをした。
猿渡「!!!!!??????」
岡本の唾液が猿渡の口へ移される…、そして強制的に飲み込ませた。
猿渡はそこでついに意識が途切れた……。

岡本「改造完了にゅ、誰だがわからなかったけど、立派な怪物になってくれそうにゅ♥」
岡本はなにやら新しいおもちゃがやっと手に入った子供のように喜んでいる。
岡本「う〜〜〜〜〜ん、ひい、ふう、みい、やあ、とお、………まだこんなにいるにゅ♥」
そう言うと岡本はまた一方的な虐殺を繰り返し始めた……。
狩りの時間はまだ終わらない。


24 :孤島の黒い剣士(2/75):03/11/01 01:52 ID:Y4qQ7hlr
とある島の森深き地で、その怪異は起こった。
恐ろしくも幻想的な光景だった。
身の丈を超す『剣らしき』巨大な鉄塊を構え、男は平然とその怪異の前に身をさらしていた。
  「ニエ…」 「ニエエ……」
 樋口(ニエ…?)
自分たちを包囲する吸血鬼たちが呟く、不可思議な言葉が、樋口には妙に気にかかった。
と――
じわじわと2人を包囲しつつあった吸血鬼たちが、一斉に躍りかかってきた。
その瞬間、樋口が恐怖に目を閉じる間も与えぬ速度で、黒い刃風が躍った。
三浦の戦闘力は圧倒的であり、常軌を逸していた。
重量級の力士程度の重さはゆうにあるであろう、異形の鉄塊を小枝のように振り回す膂力。
樋口には感じ取ることも出来ないほどに、凄まじい太刀筋の迅さ。
そして、四方から次々と迫りくる敵を、まったくものともしない卓越した技量。
通常、これだけ超質量の武器ならば、おのずとその攻撃方法は限定される。
しかし、三浦は違う。人間離れした腕力、神速の体捌き、そして慣性を計算に入れた動き。
これらの要素があいまり、無限ともいえる太刀筋を実現させている。
その剣さばきは、激しく鳴動する大地の上にあっても、全く影響されていない。
文字通り瞬く間に、吸血鬼の大群はことごとく四散した。
まるで、砲弾の直撃を喰らったような、無惨極まる死体だ。
吸血鬼といえど、二度と再生することはあるまい。
斬魔刀を振り、刀身にこびりついた血を払い落とした三浦に、樋口が声をかけようとする。
 樋口「あ…あの……」
 三浦「!! 伏せてろ!!」
三浦が叫んだ瞬間、巨大な腕が2人を薙ぎはらいにきた。
 

25 :孤島の黒い剣士(3/75):03/11/01 02:13 ID:Y4qQ7hlr
ド ガ ン !! 樋口「〜〜〜ッッ!!」 三浦「……!!」
間一髪、謎の怪物の攻撃を斬魔刀は受け止めた。
怪物は、その巨体からは考えられないほどの敏捷さで、2人の背後に回り込む。
 三浦「下がってろ」
樋口を下がらせ、三浦は謎の怪物と対峙する。怪物が、躍りかかってきた。
三浦の横薙ぎの一閃をかわし、すれ違い様に蹴りを見舞う。
と思った次の瞬間には、頭上からとんでもないスタンプが振ってくる。
三浦が、あえなく地面に背を打ちつけた。
 三浦(この甲冑でなけりゃ、背骨がヘシ折れてたぜ)
立ち上がり、三浦はあらためて、その怪物を見た。
5,6メートルはありそうな巨体、その割りには細長い手足、硬い表皮、
のっぺりした顔に、ノコギリのような乱杭歯は、見る者に恐怖を与える。
 樋口「な…なんなのよ、この化物は!?」
樋口が叫んだのに反応したのか、怪物が樋口に襲いかかる。
一方、三浦はその目に殺意を漲らせながら、左手の義手にボウガンを取り付け、
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドド!!!!!
連射式ボウガンが、マシンガンのように矢の雨を放つ。
 ダン! ダン! ダン! 
空中で矢の集中砲火を喰らい、怪物は失速して岩盤に激突した。
 三浦「戦闘力は使徒と遜色ねえな。真鍋だけでも厄介だってのに、こんなのまでいるとはな…とにかく」
大剣を正眼に構え、吐き捨てる。
 三浦「ミンチにしてやるぜ、イヌ野郎」
不敵な三浦に、横から樋口が叫ぶ。
 樋口「無理よ!あんな化物にかなうわけないわ!!」
だが、三浦は聞く耳も持たず、怪物に斬りかかる。
怪物が素早く飛んでかわした。そのまま空中で三浦を蹴ろうとする。
だが、自分の足がいつの間にか斬り飛ばされたのに気付いたとき、怪物は地面に激突していた。
すると、そこに小さな、突起物が密集したような塊が放られた。
導火線のような紐には、火花が――――
 バ チ ュ ン ン !!
三浦の炸裂弾が、怪物の頭を吹き飛ばした瞬間であった。


26 :過去へ誘うエルフェンリート23:03/11/01 02:45 ID:s7W4qQNa
「ハア、ハア、ハア、ッッ誰か、助けてぇぇぇぇええええ!!!!!!」
必死の形相で逃げる一人の漫画家がいる、「奥様は女子高生」のこばやしひよこ、である。
その後ろを追う影が一つ、………岡本である。
岡本「ハハハハハハ、どこへ逃げようというのだにゅ、おとなしくするにゅ、
    どうせ死ぬんだからな、ハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!!!」
岡本はわざとゆっくり歩いていた。そのとき、こばやしは誰か激突した。
こばやし「ッ!?…お…奥さん!!!無、無事だったんですか!!?」
奥「こばやし!!?良かった…、大丈夫だったか…他のみんなはもう…。」
しかし、再開を喜ぶ二人を悪魔が襲う!!
岡本「おや、一匹追ってたら他の魚まで食いついてきたにゅ。」
にたぁ〜〜、っと笑う岡本、奥はいまだかつてこんな邪悪な笑顔は見た事がない。
奥「…ッ、こばやし…、こいつは俺が何とかする!!お前は逃げろ!!!」
こばやし「…奥さん〜〜〜。」
こばやしは、奥の服を力強く握った。
奥「…もう、誰一人死なせるかッ!!!コイツは俺が死んでも守る!!!
   きやがれ化物!!!こばやし、早く逃げろ!!!!!!」
しかしこばやしは一向に服を離そうとしない。そして岡本が口を開いた。
岡本「いいのか?そいつはもう首だけしか残ってないぞ。」
奥は後ろを振り返ってみた。すると首と胴体が完全に分断されていた…。
こばやしはなにが起きたのか解らない様子であった。
数度目を瞬きさせると、岡本のベクターに胴体もろとも一瞬でグチャグチャ潰されてしまった。
奥「こ、こばやしぃぃぃぃぃいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!」
絶叫する奥、そんな奥をあざけ笑うかのごとく岡本は言い放った。
岡本「ハハハハハハハハハハハ、ハハハハハハハハハハハ、ハハハハハハハハハ!!!!

         無   駄    死    に    だ   。」

奥「あ…遊んでやがる…。」
岡本「ギャハハハハハハハハハ、今の顔面白すぎるにゅ〜〜〜!!!!!」
奥は歯を食いしばって岡本に吼えた。
奥「ッッ貴様ァァァァァァァアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!」


27 :過去へ誘うエルフェンリート24:03/11/01 03:39 ID:s7W4qQNa
奥「     絶   対   に   許   さ   ん   !!!!!!」
奥はそう言うと、己の服を破り捨てた、その下にはガンツスーツが!!!!
奥「死ねッッ!!!化物めッッ!!!!!!!!」
奥はオモチャのような銃を取り出し、岡本に向けて撃った。
ギョーン ギョーン ギョーン ギョーン…ドガン ボガン ドゴォオン!!!!
辺りに凄まじい衝撃波が発生した。確かな手ごたえを奥は感じた、しかし…。
煙の中からあらわれた岡本は……
岡本「…ふ〜〜、びっくりしたにゅ〜、お前…強いな…。」
なんと、無傷であった…、奥は信じられなかった。
奥「何で…この銃喰らって…無傷なんだよ…!!?」
岡本は奥を見て赤いベロを出してこう言った。
岡本「いいね、いいねぇ〜〜、お前凄くいいよ、雑魚ばっかで退屈してたところにゅ。」
岡本はそう言いながら巨大な瓦礫ベクターで持ち上げた。
あれが上から落ちてくれば、人間は潰されて死んでしまうだろう…そんな巨大さだった。
奥は驚いた、そして恐怖した、岡本がその瓦礫でなにをするのかを………。
岡本「っほい、パス。」
岡本はその瓦礫を奥へ投げつけた。奥の上空から瓦礫が迫る!!!
奥「くそがぁぁぁぁああああああああ!!!!!!!!」
ギョーン ギョーン ギョーン…ボガァァァアアアアアアン!!!!!!
瓦礫は粉々に吹き飛んだ、しかし次の瞬間!!
バ  キ  ィ  ィ   イ  
奥のわき腹に強烈な衝撃が加えられた、奥はその反動で遠くに吹っ飛ばされてしまった。
キュイイイイン キュイイイイン キュイイイイン ………
奥(しまった…さっきの爆発(キユドライブ)のせいでスーツはもう限界だったんだ…、
   つぎ喰らったら…、完璧にオシャカになる!!!!!!!!)
カツ カツ カツ カツ カツ 岡本が奥に迫ってくる!!!!
岡本「まず、お前の右脚を切断する、その次に左脚を切断する。」
カツ カツ カツ カツ カツ カツ
岡本「そしてその次は右腕を切断する、そして最後に左腕を切断する。
そうしてお前がダルマになったら…、お前の首をちょん切ってやる!!!!」
奥   絶   対   絶   命   !   !   !   !


28 :作者の都合により名無しです:03/11/01 09:21 ID:l50GTPsJ
新スレのっけから盛り上がってるなぁ

29 :孤島の黒い剣士(4/75):03/11/01 12:10 ID:Y4qQ7hlr
 ド  ン !!  ドチャ……  グシャアア…
脳漿をまき散らしながらもがく怪物の首を、大剣がギロチンのように刎ねた。
2つに分断された巨体が、やがて人間サイズへと戻っていく。
 三浦「こいつは吸血鬼の一形態ってことか…? ってことは、こいつは一匹じゃないと…」
剣を納め、三浦がメンドくさそうにため息をつく。
 樋口(す…すごい……) 
あれだけの化物を平然と倒してのけた三浦に、樋口は声もない。
そこへ、上半身だけの吸血鬼がとびかかってきた!
 樋口「キャアア!」 
そのとき、何処からともなく栗が飛来し、吸血鬼の眉間に突き刺さった。
 「アオオン…」 
怯んだ瞬間、吸血鬼はボウガンの矢を針ネズミのように頭部に突き刺され、絶命した。
 樋口「…………」
樋口が呆然としていると、目の前に奇妙な生物が現れた。
 ??「必殺ブラッディーニードル。こいつを喰らったやつは、どいつもいい声で鳴きやがるぜ」
それは掌サイズの、羽を生やした小人だった。手に枝つきの毬栗を持っている。
 樋口「へ…へんなものが見える……」
 ??「変な者とは失礼だな〜、せっかく助けてあげたのに。
    あ、申し遅れましたが、私の名前は『パック』。
    あちらにいる鉄の城・三浦健太郎の家主です。なんちゃって」
そう言って、パックが羽から燐粉を撒いた。たちまち、樋口の身体の傷が治っていく。
パック「エルフの粉には、ケガを治す効果があるんだ」
そんなやり取りをしている横で、三浦は首裏の『烙印』をなぞりながら、目を険しくする。
 三浦「近いな……この何処かに……真鍋が……!!」
吐き捨てると、三浦は踵を返し、樋口の方へと歩み寄る。
 樋口「あの…その………ありがとう」
複雑そうな表情で樋口は礼を言った。男に助けられるのは、プライドが許さないのだろう。
しかし、当の三浦は気にする風でもなく、言った。
 三浦「礼はいい。それより、聞かせてもらおうか。この島で何がおきてるのかを」


30 :上へ下への大混乱(5/75):03/11/01 12:29 ID:l50GTPsJ
 「勝ちました!裏御伽が・・・本宮先生が勝ちましたよ、にわの先生ー!!」

混乱の直中、拡声器が巨大化にわのまことに朗報を告げる。
表情の読み取れない“もんがー”は、ぶあつい唇の片端でニヤリと笑う。
直後、組伏してた巨大蟲≪ラ=レダルーバ≫を豪快に担ぎ上げる。
団子虫のようなそれは、逆さまに空に上がり、無数の肢をジタバタみっともなく動かす。
その光景はまるで、伝説の【地球を支えた巨人・アトラス】――――

 10年前のあの日。 彼の命と魂を救った本宮に。 ささげる雄姿であった。

 「よ〜〜〜し、そんじゃあ・・・いきますかっ!!
 ボクらをなめきったこの島に、いっちょギャフンと言わせてやるモーーン!!
 絶対生き残って、ブロック決勝まで進んだ連中とドンチャン騒ぎじゃーーーーん!!!
 だから真倉君寝てんじゃねぇぇーーーー!!!!」

にわのは思いの丈をぶちまけた後、蟲を横に担ぎなおして頭部を後ろに向ける。
「必殺!“ただのバックドロップ”〜〜・・・」の声と共に、技をかける。巨体ゆえ全てがスローモーに見える。
しかし殻の厚い蟲の背中から落としても効果は薄い――
と見守る誰もが思ったところに、地面に蟲を叩きつける寸前でピタリと止まるもんがー。
 「・・・に見せかけた“ただのアトミック・ドロップ(尾てい骨割り)”でしたーー!!」
いきなりもんがーは腹筋で持ち上がり、立てた自分のひざに蟲の軟らかい腹部をぶち当てる!
常人離れしたアホな筋力の持ち主にしかできないだろう必殺技が豪快に決まる。
弱点であろう腹部を狙われてもんどりうつ蟲。中にいる霊体・真倉は・・・

 ≪バ、バッカやろー!テメェ俺がどうなってもいいのかボケェ!!≫
とりついた蟲を介して思念波を送ってきた真倉。どうやら元気らしい。
 「ふふーん、どーせ今頃とりつきすぎて疲れてくたばってる頃だと思ったモン。
 しゃっきり目が覚めて今日も元気なオヤジ顔だモン♪ラジオ体操くらいにはなるかモーン」
 ≪テメー!岡野が戻ったらぶっ殺す!いや今殺す!くたばらんかいコラァ!!≫
単純な挑発にかかるうちは、まだまだやれそうな真倉翔であった。 しかし。

31 :上へ下への大混乱(6/75):03/11/01 12:30 ID:l50GTPsJ
 「岡野さん、にわの先生が持ち上げてる蟲が見えますよね。
 あれに真倉さんが内側から支配して動きを制限しているんです。
 でもひとりでは支配しきれないらしく、最悪海に誘導して一緒に沈むつもりなんです。
 だけど岡野さんと一緒ならなんとかなると・・・急ぎましょう!すぐそこです!」
 「なんとかなる、か。頑張るよ。さあ行こうか!」

少年形態で身が軽いが高熱が続く岡野を、乙は必死に引っ張って走る。
スタンド能力は、そろそろ発動限界が近い。体力は最後まで取っておかねばならない。
何が起こるか予測がつかないからだ。もんがーが蟲を膝に刺した衝撃で地面が痺れる。
真倉の思念が岡野に届く距離までやってきた。「元気そうだなあいつ。よし、そろそろ合図を――ん!?」
もんがー達の上空に、何かを見つけた岡野。
乙も視線の方向に気づき、ふたりはまじまじと空の黒点を見つめる。よく見るとふたつある。

 「あれは・・・鳥か?」「あっちは飛行機ですかね?・・・・・・いや、違う!あれはっ!?」

ひとつの黒点は、一羽の――――鷹。
もうひとつの黒点は、一機の――――軍事衛星。

鷹はプリズンの方向に向かい、衛星は衛星軌道から離れ自力でこちらに向かってきた。
気がつくと軍事衛星は、蟲ともんがーの真上にスタンバイしている。嫌な予感。
もんがーは再び蟲を自分の頭の上にリフトアップした。岡野の顔が青ざめる。彼の予感は当たるのだ。
 ≪いかん!!にわの避けろーー!!真上から攻撃が来るぞーーーー!!≫
岡野が全身全霊をかけた思念波を飛ばす!
直後、にわのが蟲を抱えたままバレリーナの姿勢で踊る!!
ほぼ同時に天頂から極太の白熱光線――レーザーが降り、にわのの数メートル横を消滅させた!!!

 「キャー!ボクごと怪獣を倒すその策略・・・さてわ柳田君の仕業っ!!」 まこリンピーンチ!

32 :作者の都合により名無しです:03/11/01 12:51 ID:ORwrLmHZ
パックデタ━━━(゚∀゚)━━━!!!!!
さて、その正体はいったい?

33 :作者の都合により名無しです:03/11/01 12:58 ID:Y4qQ7hlr
いや・・・キャラというよりマスコットみたいなもんです。
やっぱ、こいつがいないと今いち原作の雰囲気が出しづらくて・・・
まあ、寺沢のレ*ィみたいなもんだと思ってください

34 :32:03/11/01 14:03 ID:6tSkttu1
>>33
なんだぁ、じゃあ漏れが後付けしちゃおうかな。
だれが良かろう。宮…はマズいなw

35 :抹殺指令:03/11/01 16:02 ID:CZJ1iKQe
「聖さん……お体の調子はいかがでしょうか?」
「もう、大丈夫ですが、今回は一体どのようなご用件でしょうか?」
横山の台詞に聖が答える。
「実は、長谷川裕一を抹殺してほしいのです……。」
その台詞に聖が驚いたかのように言う。
「彼は只の雑用係……。それを何故?」
「彼は今は従順に働いています……。しかし私達があの宇宙最凶最悪の兵器を使うことを知ったら、
 彼は手のひらをかえすように、私達を裏切るでしょう。」
横山はそう言って、メインコンピューターを動かした。
「彼は今外宇宙を彷徨っているみたいですね……。彼が持っている『もう一つの富樫ファイル』は……。
 まあ余裕があったら、取ってきて下さい。」
「あまり、恩人に変な行動は取りたくなかったんですけどね……。」
聖はそう言って、立ち上がる。
「彼に休みを出したのは、このことを内密に処理する為……。
 よろしくお願いしますよ、聖さん……。」
横山はそう言って、メインコンピューターのスイッチを入れた。次の策を練る為に……。

36 :作者の都合により名無しです:03/11/01 22:50 ID:Y4qQ7hlr
アルターの刃が念動力を切り裂くと、水島は地面に崩れ落ち、そのまま意識を失った。
 ざわ……   ざわ……   ざわ……
凄まじい鬼気が、悪寒となって岡田の身を震わせる。
 岡田「これはアルター能力……戸田か!?」
 カツーン…  カツーン…  カツーン…
静かな足音をともなって、その男は現れた。
 ??「これがアルター能力か……使うのは初めてだが、なかなか使える能力だ」
その台詞を発した男の姿を認めると、岡田が驚愕した。
 岡田「………貴様は!!貴様が……なぜ、ここに!!」

    矢                吹   !!!!

あり得るはずのない男の登場による動揺を、岡田は何とか押えこんだ。
 矢吹「なに……『試し』だよ。Cブロック決勝は、私にとって実に有意義なものだった。
    おかげで私の『ガーベルコマンドー』は完成の目を見た……だから、試しに来た。
     水  島  新  司  という絶好の素材を相手にな」
銃も刀も構えず、矢吹は自信に満ちた笑みを浮かべながら、そう言った。
 矢吹「だから、困るんだよ。私の獲物を、君に横取りされてはね。
    横山十傑集、岡田芽武君? Dブロック決勝での闘いぶりは見事だった」
 岡田「身に余る光栄……とでも言うべきなのかな?ここは……」
岡田の返答に、矢吹はさも可笑しそうに笑う。
 矢吹「横山十傑集……君達の力は身を持って知っている。
    君はその中でも、私が知る限りでは一番強い…おそらくは、君が最強の十傑集だろう」
 岡田「面白い推理だ……だが、我らの誰が最強かなどは意味のない問いだ。
    我らは全員、横山様の忠実な手足に過ぎないのだからな」
 矢吹「大した自信だ……だが私も君のお仲間にやられた時とは違う。      
    君との闘いはいい試金石になるだろう」
 岡田「なるほど……では行くぞ。横山十傑集・岡田芽武……参る!!」

37 :戦いを望むもの:03/11/02 03:51 ID:CtyO/gMj
菊地秀行が自らの病院に帰還したのは、聖悠紀が横山の召還に応じ既に姿を消した後だった。
彼が自らの院長室に戻ると、3人の男達が困惑した表情を浮かべ院長室を訪れる。
武論尊・永井豪・石川賢の3名は明らかに菊地に敵意のある視線を向けたがそれも一瞬で
いつものフレンドリーな態度にもどる。
「ここに『入れた』って事は一応話を聞かせて貰えるんだろうな?」
石川が肩をすくめて尋ねる。菊地は相変わらず無表情でそれに答える。
「何用かね?」 それを聞いただけで永井は嫌そうな顔になる。
「ちっ、『医者』のお前はどうも取っ付きにくいぜ。単刀直入に言うぞ
 あの裏切り者をかくまって治療してたってのは本当か?」
「実に興味深い患者だったよ。彼のおかげで私は業すら乗り越える事ができた…
 だが彼は完全に治った訳ではない…まだ『私の患者』という訳だな。」
その言葉に永井は顔を怒りに染める。
「手前!あん時俺に・・」
「フ…フハハハハ!」
菊地の発言により部屋の中が一触即発の空気になる。が、その空気を打ち破ったのは
最も怒り狂っているであろう武論尊だった。
「貴様はやはり面白い奴だ。だが朋友よ、聖と言う男はそこまでする価値のある男なのか?
 矢吹側に裏切り洗脳に手を染めていた男なのだぞ。」
そう言われると菊地は白衣の下から液体の入った透明な筒を取り出す。
その中には人間の目が2つ浮いており、それを見た武論尊が不敵な笑みを浮かべる。
「ならば朋友よ貴様と聖を信じて待とう。さらばだ。」

38 :戦いを望むもの:03/11/02 03:57 ID:CtyO/gMj
武論尊がその場を立ち去り戸惑いながら永井達もそれに続いた。外に出ると石川がため息をつく。
「やれやれ…どうやら俺たちは招かざる客じゃなかったみたいだな。」
院長室には招かれない限り辿り付けない、招かざるものが入ると2度と出られない
患者に手を出すと無事には帰れない、新鮮な臓器は常に不足しており帰って来ない者達は…
それらの噂を信じている訳では無いだろうが永井も浮かない顔をしていた。
「しっかしあいつはどういうつもりなんだ?訳わからねえぜ。」
「『男』に対して敬意を払う奴なんだよ。全力で戦るために…殺すために治療する
 それがあの男が『魔界医師』と恐れられる理由の一つだな。
 だが俺たちにはあいつらの考え方とは違う。」
石川の目が狂気に満ちた。
「目が無いって事は網膜トレーサーで探すのは無理だが視覚の肩代わりをする機械を
 付けてる奴を探せばいい。姿を変えてもそれは外せないだろうから今までより
 はるかに見つけやすくなったな、あいつらには悪りいが殺りがいのある獲物は渡さねえぜ…」
(横山のタネ明かしがある前にやらないとな。)彼はそっと心の中でそう続けた。

そのころ聖悠紀はサングラスを付け、元評議会の基地であった場所に立ち寄っていた。
激しい攻撃を受けたらしく、其処はクレーターになっており何も残っていなかった。
(この作戦の成功によって組織を預かっていたCLAMPは戦力と影響力を失って評議会を休止
 その配下と矢吹側に合流。それによって私は矢吹さんのお守りを外された訳ですか…)
聖は何かを諦めその近くの四霊とゴットハンドの戦った戦場に向かう。彼はその場の
死体の1つに触れ評議会のエージェントに姿を変える。そして力を使い彼の機体からデータを回収した。
(彼が『運良く』生き残って姿を見られたとしてもこの姿なら私だと気が付かないでしょう。
 ええと名前は…岩瀬昌嗣ですか。機体データはフリーダム・ジャスティス・プロヴィデンス
 さて…どれを使いますかねえ。)

39 :作者の都合により名無しです:03/11/02 04:21 ID:mThi/gjL
狂うぜの予感

40 :作者の都合により名無しです:03/11/02 05:41 ID:IPlg/gcL
ドキドキ

41 :対決!!ガンダムVSガンダム:03/11/02 07:55 ID:/k/C8+av
長谷川は宇宙航行中、恒星の近くに来ていた。
「……特に生命体反応は無しか……まあそうそういるもんでもないし……。」
次の瞬間、竜の船……ダート・ライ・ラグン号が揺れる。
「長距離からのビーム攻撃!?被害は軽微!!」
「……長谷川君!!君には死んでもらわなくてはいけない!!」
「岩瀬!!」
長谷川はそう言って、モニターから姿を確認する。謎の仮面をつけていたとしても、それは岩瀬昌嗣の姿であった。
「ふははははははははははっ!!正義の裁きを受けるが良い!!」
そう言って、フリーダムにも似た、赤いガンダム……ジャスティスガンダムが竜の船に近づいてくる。
「ちっ!!」
また昔の仲間と戦わなくてはいけない……それが長谷川の気持ちを暗くさせていた。
「クロスボーンガンダム1号機!!発進します!!」
長谷川はそう言って、クロスボーンガンダム1号機に乗って出撃する。
「死ねっ!!」
ジャスティスの背部ビーム砲からの連続攻撃を次々とかわしていくクロスボーンガンダム。
(ESPを使えば当てるのは楽なんですけどね……。ばれるやすくなるから今は使わないんです……。)
もうすぐ格闘戦となった時点で、二機ともビームサーベルを抜く。
「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
気迫と共に長谷川が突撃をしてくる。
「なにっ!体当たりだと?だがその程度では、このジャスティスガンダムを落とすことはできんぞ!!」
岩瀬(聖)はそう言うと、ビームサーベルを刺そうとするが、ビームが意外に長くて、取り扱いに困る。
「態勢を崩しただろう!!それで十分だぁ!!」
長谷川はそう言って、腰のアーマーに内蔵してある、シザーアンカーで二機を繋いだ。

42 :ドッペルゲンガー:03/11/02 08:28 ID:NLLJBqdt
金票。この男、先刻まで名を持っていた。
しかし、人生においてもっとも残酷な時というものは突然やって来るものなのだ。
池上と酒を酌み交わし、その身から憎しみを祓おうとも、あの忌々しい記憶が離れない。
野球が大詰めを迎え、安西達がAブロックで死闘を繰り広げていた時だ。

ぎこちない歩き方で度々転びながらも通路を歩く少女がいた。
バシーン!―――――また転んだ。
「痛ぇ…。このすかぁとって奴は動きにくくてしょうがねぇなぁ
 仕方ねぇ。KIYUに会う為だ。我慢しねぇと。ええとここは…?」

ズーン ドコーン バシーン ギグーン ヘンタイーン

遠くで音が聞こえる。爆発やら叫びやら見当もつかない。
ここはAブロックへの通路だった。奇しくも、丁度反対側では皆川と武市が出会っていた。
音のする方に行こうとしたその時、彼女の背中に悪寒が走る。
後ろを振り向く。誰もいない。気のせいかと思い向きを戻し…
「う ち ゅ う じ ん だ よ ー ー ー ん ! !」


43 :ドッペルゲンガー:03/11/02 08:34 ID:NLLJBqdt
時が凍りつく、奇妙な光景だった。顔が有りえないほど伸びている。
ゴム人間、そんな単語が頭をよぎるが明らかに違う。もっとおぞましいものだ。
「手前、化け物だな。それも雑魚じゃない。とびっきりの上玉だ。」
体中から力が溢れる。これが恐怖によるものだと気付いたのは後のことだ。
黒衣を着た男はサングラスをゆっくりと外し、えらく上機嫌な声を出した。
「やぁ…藤田。元気そうでなによりだ。安西君を追いかけている時に君を見つけた時は
 神様に感謝したくなったよ。
『おお…神よ。あなたが与えてくださった運命はどんな劇にも勝ります。』ってね。」
知っている、この男を私は知っている!矢吹達に作られ、青山君を騙し、
サンデーを混沌の渦へ巻き込んだこの男を!
だが、出てきた言葉は以外だった。
「おまえは…誰だ」
頭では分かっている事も、心では拒否していたのだろう。
だが実感せざるおえなかった。自分が…
「つれないなぁ。藤田。忘れたのかい?君が何十年も連れ添った藤田和日朗だよーん。」
自分が二人いるとゆう事実を!


44 :対決!!ガンダムVSガンダム:03/11/02 11:17 ID:/k/C8+av
繋がれた二機を見て、聖は仮面に表示される画面を見る。
(くっ、こう接近されては、大火力兵器は打てない!狙ってきましたね……。)
X−1に繋がれたジャスティスガンダムの頭部に、ビームシールドにエネルギーを一方に集中させた、
ブランドマーカーが叩き付けられる。
すんでの所で、攻撃をかわし、ビームサーベルでアンカーを切ろうとするが、長谷川のブランドマーカーがそれを阻止する。
(大火力を持つロボットには接近して勝負をつける。それが彼の持論でしたね。)
「降参しろ、岩瀬。」
長谷川がそう言って、もう一つのブランドマーカーをコクピットに突きつける。
「今、逃げるんだったら、俺は何も言わないし、何も報告しない……只の個人的な決闘だったと言うことにする。」
(……少々甘いですね……。)
岩瀬(聖)はそう考えるとPK(念動力)を解放し、シザーアンカーを外し、蹴りを持ってクロスボーンガンダムを吹き飛ばす。
「戦場では油断した物から消えていく!!」
そう宣言して、火力の全てをX−1に集中させる。
「!!まだやると言うのか!!」
長谷川が、ブランドマーカーのビームシールドを展開させ、攻撃を防ぐ。
「終わりだ!!」
そう、岩瀬(聖)が言おうとした瞬間、クロスボーンガンダムが分裂する!!
「何ッ!!」
これが長谷川の切り札の『心で嘘をつく能力』である。
テレパシーのような物で、相手に自分の位置を誤認させる。心で通じ合うことのできる人間から進んだ能力………。
これにESP能力の高い聖はまんまと騙された。
「何処だ!何処にいる!!」
四方八方からの攻撃に、岩瀬(聖)は混乱を起こした。

45 :対決!!ガンダムVSガンダム:03/11/02 16:06 ID:/k/C8+av
「まさかこんな能力を持っていたとはな……驚いたよ!!だが全て攻撃すれば良いだけのこと!!」
そう言って、ガンダムの姿が変わる……ビットによる全方位攻撃を可能とする、プロヴィデンスガンダムである。
「乗り換えたのか?ならばこちらも!!」
そんな思考が、岩瀬(聖)の耳に入るが、岩瀬(聖)は気にせずビットで次々とクロスボーンガンダムをたたき落としていく。
「うわははははははははは……どうした?手も足も出ないのか?」
一切攻撃してこない、長谷川に対して岩瀬(聖)が笑いながら言う。
「いや、もうしたくないんだ……。」
次の瞬間、全てのクロスボーンガンダムが消える。
「何!何処だ?出てこい!!」
レーダー、カメラアイ全てに反応無し、ESPは心で嘘をつく能力の前に何処まで有効かはわからない。
「ここだ。」
プロヴィデンスの後に黒いモビルスーツが現れる。
「な何!それはブリッツガンダム!何故貴様がそれを使える!」
「……おまえは何者だ!!」
長谷川の誰何の台詞に岩瀬(聖)が動揺する。
「本物の岩瀬なら知っているはずだ……。SEED OFFICIAL FILEで、御前はキャラ編で俺はメカ編で1ページずつ、書いていただろう!!」
「私が誰だろうと関係は無い。君が死ぬと言う結果はね。」
(完璧に悪役の台詞だな。)
聖はそう思ってから、ビットを動かそうとするが動かない。
「悪いが、先に破壊させてもらった……。御前がのんびりと、攻撃している間に……ね。」
(なるほど、横山さんが私に命令を下しただけのことはありますね。)
聖はここに来て、最後の手段である、念動力を発動させた。

46 :対決!!ガンダムVSガンダム:03/11/02 16:34 ID:/k/C8+av
「こ・れ・は・?」
長谷川が困惑しつつも言う。
念動力……。それもとびきり強力な奴だ。
「ハッチが開かない!!」
ブリッツガンダムが、竜の船に叩き付けられる。
プロヴィデンスの正面ハッチが開かれる。
岩瀬(聖)の体が異様に光る。念動力を最大限まで上昇させる。
長谷川が竜の船に乗り込んだが気にも止めない。
惑星さえ砕く、聖の最強の技『サイコブラスト』だ。強大なエネルギー波が、竜の船を恒星に押し込んだ。

「テレポートした形跡は無し……。バリアーを張ったが数時間で消滅……。」
岩瀬(聖)がそう言って、データを読み取る。
「終わりましたね……流石に……。」
聖がそう言って、地球への帰還の準備をする。
この時、聖がテレパシーを使って調べていれば、恒星の中に弱い反応があったのに気がついたであろう。
だが、聖はこのとき、心で嘘をつかれたショックで、テレパシーを信頼できずにいた。
その為、その反応に気がつくことなく、帰還を開始してしまった……。

47 :松江名と青山(7/75):03/11/02 18:25 ID:221CBGp6
島のあちこちでは、生存の為の戦いが行われていた。
そして、そのうちの一角。海岸付近。ここは、すでに海面の侵食が始まっている。
その場所で、パンチパーマの男が、バットを手に吸血鬼達を吹っ飛ばしまくっていた。
すでに試合もせずに、黙々と自主トレに励んでいた、青山広美である。
「むうんっ」という気合い一閃、バットに弾き飛ばされた吸血鬼が天空に舞い、やがて海に落ちる。
「月まで飛んでって、跳ね返ってきたっぺよ」
青山は、ニンマリと笑いながら、極端に足を広げた独特のフォームで物凄いスイングを続ける。
『カニ打法』と呼ばれる、彼独自の打ち方。
昔、青山は『ダイアモンド』という野球漫画を描いていたことがあるのだ。
次々と吸血鬼を海に叩きこむ青山。吸血鬼は海を渡れないという弱点がある。
「は〜〜、しっかしさすがに疲れたっぺよ。こいつら、キリがねえっぺ」
ぼやく青山の周囲には、まだ20を軽く超す数の吸血鬼が群がっている。
「ちいっ、やれるところまで……」
気合いを入れ直して、バットを振ろうとした瞬間、背後に殺気が生じた。
「しまっ……」 
背後から吸血鬼に掴まれてしまった。凶悪な牙が、青山を襲う。
「ソーククラブ(回転肘打ち)!!」
その時、鋭い一撃が、吸血鬼の頭部を砕いた。
驚いて攻撃の方向を見ると、そこには袴姿の男が立っている。
「大事ないかい、青山君」
修羅場の中にいながら、緊張感をまるで感じさせずに、男は言った。
「松江名師匠!!」
駆け付けた救援に、青山の顔がパッと輝く。
「ここはもう危険だ。助けが来るまでに、≪非戦闘区域≫まで、まずは行こう。
 あそこには、私達以外にも仲間がいる。ついてきたまえ」
「お、押忍!!」
そして、2人が走ろうとした瞬間、松江名の身に6人もの吸血鬼が組み付いてきた。




48 :達人の技(8/75):03/11/02 19:09 ID:221CBGp6
「松江名師匠!!」
いきなり6体もの吸血鬼に一斉に羽交い締めにされた松江名の姿に、青山が叫んだ。
だが、次の瞬間、その吸血鬼達は外側から押しつぶされたように松江名に吸い寄せられ、地面に叩きつけられた。
吸血鬼たちは手足や胴体を押し折られ、ピクピクと痙攣する。
それを尻目に、松江名は悠然と立ったまま、服の埃を払っている。
「やれやれ、服が汚れてしまったね。いいかい、青山君。
 人が立って歩き、地球に正しく重力が働いている限り、必ず倒せるんだ。
 重心を操作してやれば、牛馬どころか象でさえ寝かせられる……それを信じたまえ」
「はは…こりゃすげえっぺよ。あれだけで六人分の体重を倒しちまうだなんて……」
松江名の技に、青山はあらためて驚く。
2人は一気に突っ切ろうとするが、その前に巨大な影が立ちはだかった。
「な……なんだっぺよ? ば…化物!!」
「おやおや、これは凄いのがでてきたね……」
ビビる青山と、呑気な態度を崩さない松江名。
2人の前に現れたのは、三浦が倒したのと同じ、『邪鬼』である。
「下がっていなさい、青山君。これは私が相手をしよう……」
「な…! いくら師匠でも無茶だべ! 相手は人間じゃないっぺよ!?」
「青山君、言ったろう? 怪物といえど地球の重力の上で生きているんだ。
 だったら倒せない道理はない。だから、見ていなさい」
青山を下がらせ、松江名が怪物と対峙する。
「きたまえ」 
「ゲッゲッゲッゲッゲッゲッゲッ」と不気味に鳴きながら、怪物が襲いかかってきた。
松江名は、怪物の爪を躱すと――――
「そりゃ!!」
軽々と四方投げの要領で投げ飛ばした。凄まじい音を立てて、怪物が地面に激突する。
「どうした。立ちなさい、怪物君」
達人の技、恐るべし。


49 :拳狼(9/75):03/11/02 19:42 ID:221CBGp6
「す…すげえ……」  達人の絶技に、青山の声が掠れている。
隙のない構えで、松江名は起き上がろうとする怪物を待つ。その時であった。
唐突に、謎の影が視界をかすめたかと思うと、怪物の頭部に強烈な拳打が叩き込まれた。
刹那、怪物の頭部が、文字通り爆発を起こし、脳漿をブチまけた。
「!!??」
湿った音をたてて怪物が倒れた側に、浅黒い肌をした巨漢が立っていた。
左拳に装着された銃弾を内臓したと思しきナックルが、牙のような硝煙を立ち昇らせている。
「あれは……『ブラスターナックル』。なぜ、彼がここに……」
巨漢は、残る吸血鬼を睨みつけると、金獅子のごとく吼えた。
「 真 っ 赤 な シ ミ に し て や る ぞ  貴 様 ら !!」
次の瞬間、男は、豹のように疾走した。
青山の目には、男が7人…いや8人にも見えていただろう。それ程の石火の動き。
ダース単位の速射砲のような連打が、次々と吸血鬼の急所を撃ち抜き、沈黙させていく。
「疾い! 自由自在に射角を変えて、正確に急所を狙撃してる!!」
青山は驚嘆するしかなかった。野獣の動きと、精密機械のような正確さ。
これ程のボクシング技術を持つ男を、青山は石渡以外に知らない。
その隣で、計らずも敵を奪われる形になった松江名が、解説を始める。
「青山君、君はまだ『本物』の強打を知らないだろう。
 本物の強打が頭部の急所を直撃した時、人体にどんな現象が起きるか分かるかね?」
「………………」
「意識など一瞬で 霧  散 する。全知覚が拳で寸断されるのだ!!
 そして全身の筋肉が弛緩した 死 に 体 は―― 垂 直 に 崩 落 す る !!!」
解説する目の前で、まさにその通りの光景が展開されていた。
「 『 拳    狼 』  技   来   静   也 。 
 神速の剛拳(キバ)を身につけた孤高の狼。『美獣』とはああいうのを言うんだろうね」
「くああああああああああ」
恐怖に撃ち震える吸血鬼たちに、技来は凄まじい威圧を放ちながら、言った。
「 吠 え る な。 さ っ さ と 来 い 」
金獅子が、修羅の島に降り立った。




50 :街角ピエロ(10/75):03/11/03 01:10 ID:m81xEr2J
誰も覚えていないかも知れない。そんな漢(おとこ)のピンチは続く。
 「いや正直辛いんじゃけどね」 ――重そうなゴツイ身体に似合わず、
長いこと木の根を掴んでぶら下がっている一人の男・三上龍哉。ちょっぴり足元熱いです。
試合終了も知らず、というか誰も彼を気にする余裕もなく、正直すまんかった状態。
いつの間にか頭頂部のドリルはマグマの中に落ちてしまった。
これからどうしようかな・・・と漠然と考えていると、空から何かが飛来してきた・・・。

 「目標、確認!澤井啓夫行きまぁぁ-――――――――――うわぁぁぁ!!!」 ドゴーン!!

いきなり“人間魚雷”澤井が直滑降してきたかと思うと、そのまま岩壁に激突した。
崖にピシピシとヒビが入り、三上が掴んでいた木の根がびろーんと伸び下がる。
気がつくと三上の足元1メートルまで赤い海が迫っていた!
 「あつつつ〜熱いじゃないかああ」
 「ぬぬ!これはうかつ。私はどんなうかつさも許さない。なぜなら私は魚雷だから!」
 「反省してる間にワシを助けなさい」
 「ぬうう!!これはうかつ(以下ループ)」

なんとか数分後、澤井の手により無事安全な地上に辿り着けた三上。
 「ふう、助かったわ。そこの金髪アフロ、ついでにワシを中央区へ送ってくれんか」
 「あ、甘えるなー!私は裏御伽の勝利のために闘う相手を欲しておるため時間がないのだー!」
 「時間?時間といえば、ほれ」
 「?」
三上の腕にはめられた高級腕時計の針は、試合終了時間である午前7時過ぎを指していた。
 「なーーーーーーーーん」澤井はショックでもんどりうち、ゴロゴロと坂道を転がり、
ぽーんと崖を飛び出して側面に生えた木の根を掴んで足元がグツグツ以下略。

 「坊主、ワシは助けられんからな」 ―――さらば澤井啓夫!君の名は忘れない。  嘘。

51 :過去へ誘うエルフェンリート25:03/11/03 15:58 ID:jnOzJu6k
ギョ――ン ギョ――ン ギョ――ン…、ボガァン ドガァン ボオォォン!!!
岡本「無理無理〜、あはははははははは!!!!
    すごいッ!!気分がいい!!最高だっ!!!いいぞッ、いい気分だ!!
    何でもできるにゅ!!私は最強にゅ!!!!」
奥「ちぃッ!!!!」
岡本「お前は私には勝てないにゅ…、なにを言っても無視か………それじゃバイバイにゅ。」
岡本のベクターが奥を襲う、ヒュン ドガン バキ ガシャン!!!
しかし奥はベクターの攻撃をかろうじて避けきっていた。
岡本「はっはっは、逃げろ逃げろ〜、バラバラになるぞォ。」
奥(だめだ…、やべぇ……、これ以上よけきれねぇ!!!)
岡本のベクターが、奥に容赦なく襲ってくる!!!!
岡本「お前は運動神経いいなァ、ビックリしたにゅ、もう一時間くらいやってみるかにゅ?」
奥(やべぇッ,やべぇ、やべぇッ!!一時撤退だ、このスーツの筋力ならできる!!)
岡本「よし!!よし!!  よ  し  ッ  ! ! ! 」
奥(いまだ!!!)刹那、奥はもの凄い跳躍力で遠くへと撤退していった…。

奥(ハァハァハァ、何であいつに銃が効かないかは解らんが今度は至近距離で…。)
ザザザザザザザザザザザザザザザ、奥の背後から強烈な殺気が放たれた。
岡本「……なんだ、逃げてるつもりだったのか、散歩してんのかと思ったにゅ。」
奥「ウオオオオオオッォォオォォォォ!!!!!!!」
奥は至近距離から銃を乱射した。
ギョ――ンギョ――ンギョ――ンギョ――ン!!!ゴガァァァァアアアアアン!!!
至近距離からのもの凄い衝撃が岡本に加わる。しかし土煙から現れた岡本は…。
やはり無傷だった…。
岡本「驚いただろ、はは………、何だ?めちゃくちゃビビってんじゃん。」
驚愕する奥を岡本はベクターでぶん殴った!!!!ダッ ドッ ドッ ドッ ズドッ !!
奥「ヴッ、ゲェッ!!!!!」
岡本「おらッ、どーしたにゅッ!!!!倒れろッ倒れろッ!!!!!」
ガッ ガッ ガッ  ガ ガッ  ドッ  ズ ド ッ  !!!!
岡本「殺すッ、殺してやるにゅッ!!!!!!」
奥(やべぇ、   意識とびそうだ。でも   倒さなきゃ、    倒さなきゃ!!)


52 :過去へ誘うエルフェンリート26:03/11/03 17:33 ID:jnOzJu6k
銃を岡本に向ける奥、しかし、
ゴッ バキ ベキィ メキィィィィイ グシャ !!!!!!
銃をベクターで破壊されてしまった!!!
岡本「倒れろッ倒れろッ、バラバラにしてやるにゅッ!!!!!!」
ガッ ガッ ガッ ガッ ボグッ メキッ ゴキッ !!!!
岡本「お前はナマイキにゅ!!このッ、死ねッ!!!!!」
ガッ ブンッ ゴッ グシャ ガゴッ ゴンッ !!!!!!
奥( 倒す!!   絶対に倒す   !!!!)
岡本は容赦なくベクターで奥をいたぶっている。
奥(こいつを倒して、皆の仇を取る!!!!  待ってろ!! 皆、待ってろ!!!!!)
ガッ ガッ ガッ ガッ ゴッ ガッ ガキィイイッ ! ! !!!!!
奥「うッ、    ぁあッ  !!!!!!!」
メキィィィイイイイイ  !!!!
油断した岡本の顔面に奥の渾身の右ストレートがめり込んだ!!しかし…!!!
岡本「ッて〜〜〜〜なぁ〜〜〜、 ッ て 〜〜〜 ッ な 〜〜〜〜 ッ !!!!!」
ガッ ガッ ガッ バキィ メキィ ミシィ  !!!!
岡本「ふざけんなにゅッ、勝てると思ってんのかッ!!?」
        岡本の猛攻はさらに激しくなる!!!!
岡本「想像してみろ!!お前の首も私に千切り落とされるんだにゅ!!」
奥(なんだ…、俺 なにやってんだ   これ現実か?   )
奥の返り血で不可視のはずのベクターが赤く染まる…。
奥(   勝てるわけねぇじゃん   手 いっぱいありすぎなんだよ  )
吹っ飛ばされる奥!!
岡本「はい、終わりィ―――!!!ハハハハハハハハハハハハ!!!!!!!」
奥(  勝つ!!   俺が   勝  つ  !  !     )
岡本「ははははははは、バァ〜〜〜ッカ。」
その瞬間、奥は、血まみれたベクターに四肢を掴まれ壁にたたきつけられた!!
ドガァァァァァァアアアンン!!!
キュウウウウウウン      ドロ〜〜〜〜〜〜……
ガンツスーツは変な音を立てながらドロドロとした液体を出していった…。
奥のスーツは完全にオシャカになってしまった………、――そして絶望へ―――


53 :猛獣たちの島(11/75):03/11/03 17:40 ID:6Q7ZfMxq
「おおっ!!」 ドコオッ!!
噴水のように血がしぶき、脳天から地面に投げ落とされた吸血鬼は絶命した。
辺りには、銛やツルハシや日本刀などで武装した吸血鬼の死体が散乱している。
そのなかで傲然とそびえ立つ技来の姿に、青山は身体の震えを止められなかった。
(人間じゃない……ッ。人間の形をした猛獣だ!!)
そして、技来がこちらを振り返ると、青山は体を強張らせ、松江名は平然と話しかける。
「≪鷹の団≫切り込み隊長――技来先生だね? 
貴方は確か、チャンピオンチームと行動を共にしていたと思ったが……」
「……かつて、アニマルを混乱に陥れた真鍋という怪物が起きた。それを倒す為に、俺たちはこの島に来た」
「俺たち? ――ということは、他にもヤングアニマルの作家がここに来ていると?」
「ああ。だが、ワープの際に散り散りになってしまってな。
 健太郎も来ているだろうから、俺を含めて4人が来ている」
「なるほど……これはとんだ大事になってきたね」
「……こちらからも質問していいか? 『こいつら』は一体なんなんだ?」
吸血鬼たちの死体に目をやりながら、技来が聞いた。
「彼らは、分かりやすく言えば『吸血鬼』だ。伝染するウィルスが原因らしくてね。
 昔、この島に封じられた吸血鬼が復活したおかげで、増えたとのことだ」
「ほう……では、こいつらのボスが何処かにいるということか」
「どうもそのようだ。それと、彼らには3種類のタイプがいるようだ。
 まず、貴方や私達が倒した連中――おそらくこいつらはボスと一緒に復活した奴らだろう。
 こいつらは、もう手後れだろうから、殺しても問題はない。
 それと、大会運営スタッフの中で感染してしまった者。
 彼らはまだ治る可能性があるから、出来れば殺さないでやって欲しい。
 最後に、『邪鬼』と呼ばれるタイプ。貴方が倒したアレだよ。
 こいつはどうやら、元からいるのと、吸血鬼から変化するタイプがいるようだ。
 これの戦闘力は驚異だ。出会ったら、殺す気でいかないとこちらがやられるだろうね」

54 :猛獣たちの島(12/75):03/11/03 17:58 ID:6Q7ZfMxq
「ふむ…厄介なことになったな。しかも、この悪天候も、そいつらには追い風になっているか…」
技来が指摘した通り、今の島の気候は最悪といえた。
ついさっきまで昇っていた朝日は、今は闇の塊のような黒雲に覆われている。
「大型の台風がこの島を包み込むように発生しているらしい。
 この風では、救助ヘリもおいそれとは着陸できまい。
 船で脱出するのもまず無理だろう。操舵手が、それこそ神業的な技術を持っていなければね。
 どうやら、神はよほど、私たちをこの島から脱出させたくないようだ」
淡々と述べられる劣悪な状況に、沈黙がおりた。
「……まあ、とりあえずここは離れた方がいいだろう。
 血の臭いをかぎつけて新手がやってくる危険があるし、この辺りはもうすぐ海に覆われる。
 技来先生、貴方も捜す者がいるようだが、当てもなくては捜しようがないだろう。
 我々はひとまず≪非戦闘区域≫と呼ばれる、この島の中央施設に戻るつもりだ。
 よければ、貴方も我々と同行しないかね?」
松江名の提案に、技来はしばらく考え込む素振りを見せたが、やがて鷹揚に頷いた。
「分かった。どの道、真鍋は並み大抵の事では倒せない。倒すにはそれなりの人手がいる。
 奴と戦うのは、他の奴らと合流してからの方がよさそうだ」
手にした試験管に、吸血鬼の血を集めながら、技来は言った。
「技来先生……それは?」
「化物同士の血は引き合う……この血はボスへの探知機となってくれるはずだ」
「なるほど。それでは、参りましょうか……と、その前に」
「まだ、なにかあるのか?」
「ええ、良かったら聞かせて欲しいのだがね。その……真鍋という男のことを……」
松江名が問うと、技来は張り詰めた顔をしながら、言った。
「あいつは……怪物だ。アレに比べれば、この怪物もどきなど、トカゲみたいなものだ……」
その顔には怒りと……そして恐怖があった。技来の反応に、松江名と青山は戦慄を禁じ得ない。
技来ほどの強者がこうまで怯える、真鍋とは一体……?

55 :猛獣たちの島(13/75):03/11/03 19:15 ID:6Q7ZfMxq
三浦が樋口と出会い、技来が松江名たちと会話していたのと、同時刻。
ワープ装置制御室。
そこには、地獄が展開されていた。
漏電し黒煙を噴き上げる無惨に破壊し尽くされた機械の周辺には、夥しい血の絨毯が広がっていた。
その真ん中で、人狼としか形容できない異形の人影が、その長い爪で牙のような歯をすいていた。
しゅう、とかすかな音とともに、血まみれの牙の隙間から、数本の毛髪が引き抜かれる。
「くく…かかかかっ! 美味え! 美味え!! 
 この滴るような肉の歯触り! とろけるような脂肪! 甘く濃密な血!
 歯応えたっぷりの骨!! 病みつきになりそうな臓物!!
 はああああ……いいぜえ、まったくたまんねえなあ……久々に喰う人間の味はよお……」
制御室の職員たちを全て、その胃に収めた人狼の名は、真鍋譲治。
≪人喰い≫と呼ばれるこの化物は、そのおぞましき悪食ゆえに、かつて同じ白泉社の作家の手で、封印された。
しかし、この島で起きた天変地異が、この悪しき怪物を解き放った。
「ふうう……たらふく喰って、両腕も、爆発のときに負った傷も回復したけどよお……
 まぁだ喰い足りねえな……。まあ、無理もねえ、なんせもう何年ぶりの食事だもんなあ……」
爆発で弱りきった真鍋が命からがら脱出した付近に、この制御室があったことが職員の不幸だった。
真鍋は制御室を後にすると、ギラついた目で次なる獲物を物色し始める。
「さぁて、次なる獲物は何処に・い・や・が・る・か・なっと。――お?」
真鍋の獣じみた嗅覚が、次なる餌場を示した。
「くくくくく……あそこか。御丁寧に、新鮮そうな肉がわんさか集まってやがる……。
 いいぜえ、たまんねえなあ……全部、俺が喰らってやるぜ! 待ってろ……」
真鍋の視線の先――そこはスタッフ達が避難している高台。
島の崩壊から逃れる為、救助を待つ無辜の者たちが集っている場所。
「ハ―――ハッハッハッハッハッハ!! HERE WE GO!!!!」
哄笑を響かせ、真鍋はその凄まじき脚力をもって、一気にその餌場へと跳躍し、到達した。

56 :作者の都合により名無しです:03/11/03 19:52 ID:BJ2wJhVU
譲治キョワー(゚Д゚)
しかし松江名師匠はやはり物知りだなあ

57 :猛獣たちの島(14/75):03/11/03 22:11 ID:6Q7ZfMxq
  チ  ュ  ド  ン  !!!!
跳躍というより、飛翔とでもいうべき、とてつもない移動方法だった。
スタッフ及び関係者が集まる高台のド真ん中に、真鍋は轟音をたてて降り立った。
「な…なンだァ―――――――――!?」
救助を待ちながら天を仰いでいた彼らにとって、それはまさに霹靂だった。
突如、出現した獣人に、牙を持たぬ者たちは蜘蛛の子を散らすように後ずさる。
「くくかかかか……いるいる♪ こぉぉんなにいっぱい餌がいやがるじゃねえかよお……
 オジサン、嬉しくなっちゃうなあ……ええ、おい?」
なにかただならぬ怖気を感じたのか、スタッフ達が一斉に護身用の拳銃を構えた。
「おやおや……それでボクをどうするつもりなのかな? キミタチは……」
声と銃声が重なった。のけぞった真鍋の顔から、硝煙が立ちのぼる。
スタッフのひとりが、咄嗟に発砲してしまったのだ。
そのスタッフは、真鍋の事を知らなかったろうが、結果的にその判断は正しく、そして間違っていた。
「……あ〜〜びっくりしたぁぁぁ」
戯けた声を吐き出す真鍋の顔は吹き飛んでなどおらず、銃弾はその牙に文字通り喰い止められていた。
「ひいいッッ!!」
拳銃を構えた男は、すぐに2発目を撃とうとし、2度と出来なかった。
真鍋の手が伸び、その男の顔面をワシ掴んだ。
ゴキゴキメキ。男の首が回転し、雑巾のようにねじ切られた。
梨でももぐように頭をもぎとると、それにかぶりついた。頭の三分の1が咀嚼される。
「不味いな……ゲテモノは美味と相場が決まってるモンだが……」
喰われたスタッフは、成人病の疑いがあるほど肥えており、不細工だった。
それがお気に召さなかったのだろう。一斉に、他のスタッフ達がが拳銃を乱射し始めた。
だが、それらを雛あられでも浴びるかのように、真鍋は感じていた。
「こ…こいつ人間じゃねええッッッッ!!??」
弾を撃ちつくしたスタッフ達が騒ぎ始めた。そのとき。
スタッフの1人が、ロケット砲を持ち出し、真鍋に狙いを定めた。

58 :猛獣たちの島(15/75):03/11/03 22:30 ID:6Q7ZfMxq
「戦車でさえ吹き飛ばすロケット砲だ! くたばりやがれ、バケモン!!」
冷や汗をかきながらも、ロケット砲を構えた男は必勝の笑みを浮かべる。
それに対し、真鍋はため息をつきながら、掌を正面にかざした。
「悲しいぜ。俺は戦車程度と同じ扱いかよ」
その台詞が終わるかという間に、ロケット砲は発射された。
ドゴオオオン!!!
凄まじい爆発が起こり、あたりは爆煙に包まれた。
「やったか!!」
スタッフの安堵は、ほんの数秒しか持たなかった。煙が晴れ、現れたのは――――
「…………ッ、さすがにかなり痛えな……」
肌と髪の毛が少し焦げた以外は、全くと言っていいほど無傷の真鍋がそこにいた。
「う…うわあああああああああああああああああああああッッッッ!!!!」
その時、その場の全員がようやく気付いた。目の前の人狼が、ケタ違いの怪物である事に。
だが、それは余りにも遅すぎたといえよう。彼らには、生き抜く才能がなかった。
社会が生存競争の場ならば、敗者は強者の餌になる。これは世の理。
「まてまてぇ――――い・」
まるで幼子が鬼ごっこでもするように、真鍋は逃げ惑うスタッフ達を追い掛け回した。
そして、捕まえた者を、片っ端か引き裂き、らむしゃぶりつき、噛み砕き、咀嚼し、蹂躙した。
「うぎゃあああああああああ!!」「ばらえぼ!!」「助けて!助けて!ぴぐええッッ!!」
喰われる者たちの断末魔は、真鍋にとって心地よいBGMだ。
なんという粋な計らい。食も進むというものである。数分後、真鍋は至上の御馳走を堪能し終えた。

――もう誰も死なせない。

にわのの切なる願い。しかし、残酷なる現実はにわのが必死で守った者達を一瞬で灰燼に帰した。
「げあはははははははっはははっっっ!!! 足んねえぞお!! 次の餌はどぉこだああ!!」
悪夢と絶望という名の持つ真の意味を、島の全ての者はまもなく、知る。

59 :野望は進行中(16/75):03/11/03 22:46 ID:LbmP6LdH
「・・・ヲ実行スル」

石渡「!」
森田「どうした?」
突然足を止めた石渡を怪訝に思い、森田は尋ねる。
石渡「今、何か声が聞こえなかったか?」

後ろで石渡と森田が立ち止まったのも気付かず、ヒラマツと許斐はひた走る。
ヒラマツ「試合終了予定時刻はとっくに過ぎとるバイ。
   結局どこのチームが勝ったのか気になると〜」
許斐「それに頻発しているこの地震・・・気になりますね」
大規模な地殻変動に伴う電磁波の異常によってモバイルの通信は途絶。
激しく揺れを増す大地。
四人は何か異常な事態が起こっている予感をひしひしと感じていた。
そして現在の状況を確かめるべく非戦闘区域にある中央管理棟へ向かっていたのだった。

全神経を研ぎ澄まし、周囲を警戒する森田と石渡。
石渡「やはり・・・何者かが居る・・・しかしこの不可解な空気は一体・・・!?」
殺気ではない。感情のような物は感じ取れない。強いて言うなれば、まるで機械のような・・・
無人の空間にあっても人知れず稼動を続ける機械のような雰囲気。
何の感情も持たず、命令に忠実に、確実に使命を遂行する機械のような・・・そう、この空気は――
石渡「戦場の空気だ・・・!」

瞬間、そいつは石渡の背後に姿を現した!
かつてケルベロスチームの助っ人として大会に出場し、何時の間にか真島に襲われ、その召喚獣となった――
刃 森 尊 !
主人である真島がぬいぐるみになっているにも関わらず、その召喚獣だけが何故ここに・・・!?

  「 石 渡 治 ノ 誘 拐 ヲ 実 行 ス ル 」

60 :作者の都合により名無しです:03/11/03 22:52 ID:6Q7ZfMxq
な…なんだって――――!? Ω ΩΩ

61 :過去へ誘うエルフェンリート27:03/11/04 03:02 ID:VqK0fbab
――奥はベクターで四肢を鷲掴みにされ壁に貼り付けられている――
岡本「楽しかったね―、夢のような時間だったにゅ…、もう一度したいにゅ…、お前と………。」
奥(俺の運動能力はガンツスーツにに対応し極限までその運動神経を高めている…、
   人間の持ちうる潜在能力の100%を引き出しているにもかかわらず……、
   そして、この女は…あの【 銃 】を回避することなく防いでいる!!!!
       人  間  の  力  で  は  不  可  能  だ  !!!!)
岡本「本当に素敵にゅ……、でも……。」
奥のガンツスーツを破り捨てる岡本、奥の裸体が露わになる。
岡本「もうこれは使えないにゅ…、壊れたおもちゃには興味ないにゅ…、
    たっぷりいたぶった後、コレクションに加えてやるにゅ…♥」
岡本は奥の裸体を下から上に向かってツウッと舐めた、官能的でえげつない行動であった。
そして奥はとんでもない光景を目の当たりにした…――気絶した猿渡――――
奥「…!!猿渡…先生…!!」
岡本「へぇ〜〜〜〜、アイツが猿渡だったのか、意外で一寸驚きにゅ。」
奥「…見えない腕…角女……、そうか、貴様…岡本倫だな……。」
岡本「ピンポン、ピンポ〜〜ン、どうしてわかったにゅ?私の漫画読んでくれたのかにゅ?
    うれしいにゅ〜〜〜〜、はい正解のご褒美にゅ♥」
岡本は奥に口付けをした、岡本が離れたその瞬間、奥は地面につばを吐いた。
岡本「うにゅ〜〜〜、つれないにゅ〜〜〜〜。」
奥「岡本倫は男だって聞いてたんだがな…、ああ、お前の漫画は毎週楽しみにしてたよ…。
………確かに俺たちは罰せられる存在かもしれない…、
   俺だって猿渡さんを止めたくても止めらんなかったんだからな……、しかし!!
   ここまでやる必要があったのか!!?全然無関係な人間も殺して………
   お前の憎悪はそこまで激しいものなのか!!?答えろ!!岡本倫!!!!」
岡本「アハハッハハハッハハハハハハ、アハハハハハハハ!!!!!!!!」
奥「何が可笑しい!!!!!!答えろ!!!!!」
岡本「全くお前ら旧き漫画家は、ずれてるにゅ…、私は  【誰一人恨んでなんかない】 にゅ。」
衝撃の発言!!岡本はさらに恐るべき真実を奥に語った。


62 :過去へ誘うエルフェンリート28:03/11/04 04:12 ID:VqK0fbab
奥「なん……だと………!?」
岡本はやれやれという様な仕草を取り、奥に話続ける。
岡本「まだ解ってないようにゅ…、もう一度解りやすく言うと、つまりは私は、
お前ら【虫けら】ごときに【憎む】なんて上等な感情は持ち合わせてない、って事にゅ。」
奥「…………………!!」
しかし、岡本は考え込んで奥にもう一度言った。
岡本「ああ、違うにゅ、お前らは【虫けら】ですらないにゅ、虫さんが可哀想にゅ。
    【虫けら】や【雑草】だって五分の魂があるにゅ、意思があるにゅ、
   差し詰めお前らは、【 駒 】だな、自分の生き死にさえ自由にできない―【駒】―
   お前らはそんな存在にゅ、私とキユのユートピアを作るための駒………。
   光栄に思うがいいにゅ…、ハハハハッハハハアハハハッハハハハハ!!!!!」
奥「……さない。」
岡本「なに、ぶつぶつ言ってるにゅ?」
奥「  お  前  は  絶  対  に  許  さ  な  い!!!
殺  し  て  や  る  !!!」
岡本「へぇ〜〜〜、いきがることだけはいっちょ前にできるんだぁ〜〜。
   でもその状態でどうやって私を殺すにゅ?」
奥「
チ  ェ  ン  ジ  !!!!!【 ゼ ロ ワ ン 】!!!!」

突如、奥の体がまばゆい光に包み込まれた!!!!
岡本「…ッム、グウッ…………!!?」
岡本は奥の出した衝撃で瓦礫に吹き飛ばされてしまった。23
ようやく光が収まった頃には…、奥の姿はまるでロボットのように変身していた。
岡本「フフフフフ、まだ切り札が残ってたかにゅ…、お前やっぱり最高にゅ!!!」
奥「この姿は…あのスーツの姿で戦っている時間が長ければ長いほど比例してドンドン強くなる、本当は…こんな姿になりたくなかった…時間が経ちすぎて自分でももう制御しきれない
かもしれん…、だがッ、しかしッ!!!  岡本  倫  貴様だけは許さない!!!
たとえこの身が滅んだとしても…、貴 様 だ け は 死 ん で も 殺 す!!!」
岡本「ヤンジャン内でここまで殺しがいのある奴に出会うとは思わなかったにゅ!!!」
奥、  命  が  け  の  ラスト  バトル   !!!!!!


63 :黒い森(17/75):03/11/04 04:36 ID:awczM2lt
荒れ始めた早朝の空は、これから起こる悲しみを予感していたかのように、黒く、重い。
吉兆を運ぶ鷹は何処かへと消え・・・今、闘う彼の頭上にあるは鉄の殺人兵器。
彼の足元に穿たれた大穴。天空よりの刺客≪スーパーメカ9号・墓井黄泉≫より生み出された死の光。
先刻、中央区にいた人間たちのほとんどを“安全な”高台に避難させた彼は、
観客のいない孤独なリングでひとり舞い続ける。彼の名は――裏御伽チーム副将・にわのまこと。

 「ぬうう〜〜、ナンジャラホイあのレーザービームわ!直径10メートルはあるデシ。
 あんなモン食らったら一瞬でオダブツだモーン。せっかく岡野君がこっち来てくれたのに、
 これじゃあ2人を合体させてる間もありゃしないったら!恨むぜよ柳田クーン」
ぼやいてみても仕方がない。この手の光線は大抵≪タメ≫時間がある。次の光線を避けきり、
タイミングを計らねばならない。しかし目視してる余裕もないし、第一蟲が邪魔だ。
とは言え真倉一人に蟲の抑制を任せきるのも不安だ。なんとかせねば、なんとか・・・
・・・慣れぬ“梅干し大ののーミソ”を酷使したものだから、にわのは少々パニクっている。

 ≪にわのっ!大丈夫か、もうすぐ第2波が来るはずだ!俺の勘がそう告げているッ!≫
そこへ地上の岡野からにわののモモ・マスク越しにテレパス通信が入る。
彼のマスクは不思議な霊力――神通力とも言われる――を纏ったからくりマスクなのだ。
 「だ〜いじょーぶっ♪エヘラエヘラ」ちっとも大丈夫じゃないにわの。
 ≪落ち着け!とりあえず蟲を地上に放て。お前一人なら避けられるだろう。後は俺に任せろ!≫
 「ハニャ?うー、わかった!頑張れ岡野君、真倉君!!でーーーいっ」
岡野の呼びかけに、にわのは予測動作ナシでいきなり巨大な蟲をそこらの森に放り込む。
バギバギバギィッ!! ――生い茂った南国の木々は一瞬で薙ぎ倒され、蟲のブレイクダンスの犠牲になる。
 「・・・・・・え?」あまりの突拍子のなさにぽかんと口を開ける乙。
彼はまだ、出会って間もないにわのという男の行動パターンを掴めていなかった。
そんな彼の目の前に、再び空より強大な白光の矢が降り、大地を顫動(せんどう)させた―――

64 :黒い森(18/75):03/11/04 04:37 ID:awczM2lt
 「!!! にわのさーーーーーん!!」
先ほどより僅かにずれた位置に、二つ目の大穴が生まれた。
巨大化もんがーの姿が・・・どこにも、ない。焼け死んだ?まさか。痕跡すらないのに、まさか。
推移を見守るしかない乙は、目を凝らして必死ににわのの姿を空に地上に捜し求める。
気がつくと、既に岡野は蟲の方へと向かったらしくこちらも見当たらない。
昨日まで戦場と縁遠かった小説家の少年は、非日常的光景の連続に眩暈がしそうな気分だった。

 「にわのさん・・・岡野さん・・・あなた達はいったい、これまでに≪何を≫見てきたんですか?
 僕、なんとなく疑問だったんです。なぜあなた達裏御伽の方々は、こうも戦場慣れしているんです?
 にわのさんの中央区での仕切りぶり、岡野さんのプリズンでの冷静な判断。
 それよりも、様々な事情があったとはいえ裏切り行為を犯した川原さんや岡村さんを、
 なぜああも簡単に許せるんです?澤井さんもですが、なぜあなた達はいつも笑ってるんです?
 それは本宮さんという柱があるからですか?部外者の僕にはわからない何かがあるんですか?
 なぜあなた達漫画家は・・・誰も彼も、命知らずの馬鹿ばかりなのですか・・・?」

自分から湧き出る不安定な感情に歯噛みする乙一。怖いわけではない。興奮しているわけでもない。
悲しい・・・のかも知れない。彼らと共有する時を殆ど持たない自分への、引け目。
何なのだろうか?この苛立ちは。しかし乙は洋服の左胸部分をギュッと握りしめ、耐える。
今はただ、この島から全員生きて帰る事だけを考えればいい――そう自分に言い聞かせた。と。
ポンと肩に置かれる暖かい手。乙が振り返ると、通常形態に戻った優しげな瞳の男が、いた。
 「・・・乙君、島から帰るまでに、暇ができたらおせーてあげる。だってボクら仲間じゃん?あはは」
 「・・・にわのさ・・・にわの先生!」 乙の心の奥に何か、熱いものが込み上げた。

 「とっさに縮んでレーザーの標的から外れたんだけど、そうすると次に狙われるのは、
 あのダンゴ虫君と真倉君たちなんだよねぇ。なもんでちょっくらお空まで働きにいっちきやす!」

65 :黒い森(19/75):03/11/04 04:38 ID:awczM2lt
 「またまた冗談を・・・」 いとも簡単そうにのたまうにわのに思わず呆れる乙。
 「なーに!恐らく次の電力充填まで90秒ってトコっしょ!なんとかなるなる。後はヨロシク!」
 「え?あの、何をよろしくすれば」乙は最後まで言葉を言い切ることができなかった。
にわのは再度もんがーに変形すると、でゅわっと空へ真っ直ぐ飛び立ち、亜光速で黒雲の中に消えた。
(漫画家って、自由だな・・・)乙は空への軌跡を目で辿りながら、小さく溜息をついた。

その頃、投げ捨てられた蟲≪ラ=レダルーバ≫は足を空に向けてジタバタもがいていた。
完全にひっくり返っており、側面を折れた木々でつっかえ棒のように支えられている状態だった。
岡野は内部の真倉と霊波で交信しながら、蟲の内部への入り口を捜している。レダルーバは乗り物なのだ。
風が強くなり、雨も降り出す。既に新しい身体にガタが来ているが、岡野は黙々と歩み続ける。
と、触っていた外殻の一部が突然穴を開けた。どうやら開閉式の気孔らしい。
 「霊力を感じる。こいつは魔法や呪術の類で行動を支配して操縦する乗り物だと真倉が言っていた。
 生物兵器の究極進化した形だろうか、地球上の生物ではなかろう。なぜこんな小島にいたのだろう」
真鍋譲治と白泉社の闘争を知らない岡野は、疑問に対する答えを得られぬまま蟲の船に乗り込む・・・。

三度目のレーザー光線はしかし、まっすぐ地上には届かなかった。
黒雲を突き抜け、混沌の海に斜め45度でぶっ刺さる。藍色の海が爆ぜ、水平線の彼方が赤く蒸発した。
スーパーメカ対フライング・もんがーのアクロバット空中対決の見物人は、宇宙から地球を見守る者のみ・・・。

台風に包まれつつある南海の小島は今、新たな局面を迎えている。
森に寝転ぶ哀れな蟲の怪獣。逆さになったそれの内部を、霊感を頼りに走る岡野剛。
デコボコした足元や天井――天地逆だが大差はない――には照明機能を持つ水晶球が点在する。
危なっかしい足取りで障害物を越えながら、やがて岡野は艦橋と思しき広間に出た。

66 :黒い森(20/75):03/11/04 04:39 ID:awczM2lt
ビル5階分は下らないだろう高さの天頂に、直径数メートルにも及ぶ巨大水晶とそれを包む夥しい数の太い管。
グロテスクにも美しくも見える光景。真倉はこの水晶にとりついて蟲を抑えている、そう直感した。
 「行くぞ・・・真倉。俺たちが組めば、何も恐いものなどない。あの日だってそうだ・・・」
岡野は白衣の内ポケットから白衣観音経を取り出し、経を唱え始めた。

 ・・・あれから10年か。何もかもが懐かしいな。
 凄まじいエネルギー、焼き尽くされた集英社ビル。にわのと本宮先生に助けられたあの日。
 あの日の恐怖と・・・数年前俺が除霊に失敗した≪鬼≫が左手に宿り、真倉・・・
 お前がその身を挺して鬼を封印してくれた日の悔しさを、俺は生涯忘れる事はないだろう。

 鬼を描く漫画家は鬼に祟られる。有名な噂だ。
 俺の描く漫画は、とびきり強大かつ凶悪な鬼に大層好かれてしまったようで。
 ひとりではどうにもならなかった。お前がいてくれたから俺は今、ここにいる。
 お前は「10年前の借りを返しただけだ、気にするな」と笑った。
 だがな・・・鬼にとりつき肉体を失ったお前には、到底返しきれない大借金なんだよ。だから、今。

 「南無大慈大悲救苦救難広大霊感観世音菩薩・・・  真倉、俺の霊力を受け取れ!蟲を手なずけろ!!」

                          ――天井の水晶が、神々しい光を、帯びた。

暴れまわっていた蟲の、無数の節足がゆっくりと動きを止めた。赤く光る単眼が少しずつ色を失う。
不思議にも、蟲は見えない何かと心を通わせているようだったと――のちに乙は彼の親友に語ることになる。

 「ふむ・・・どうやらこいつは≪ラ=レダルーバ≫という名前で、宇宙船の機能を持つそうなんだ。
 魔法障壁?何やら特殊なバリアフィールドを魔力で形成して地表の空気と共に宇宙に出られるとか云々」
 「小難しい話はいらねぇよ、岡野。それよか何とか逆さま状態を直してえんだがな」
 「おっとそれもそうだな。よし、レダルーバ!一旦上昇して空中で半回転するんだ」
 「だから何でとりついてる俺じゃなくて、岡野の言う事ばかり聞くんだよこのクソ虫!面食いかテメエは」

67 :黒い森(21/75):03/11/04 04:44 ID:awczM2lt
なぜか岡野になついた蟲を懐柔する事に成功し、ふたりは遥か上空で戦っているだろう、
にわのの援護に行こうという結論を出した。仲間にさえなれば、実に心強い。
空中で姿勢を立て直した空飛ぶ蟲は、今度は腹部からしっかりと地上に降り立ち、
事の経過を見守る乙を拾って再び空中に浮かぶ。
不似合いな程スケールの大きな世界に乙は、自分はただ流されるばかりなのだなと改めて痛感した。
そして雷雲垂れ込める中、蟲が一気に上昇した。雲が裂けたそこでは、
レーザーを発射するパラボラアンテナが、飛び交うもんがーから出る光線やミサイルで破壊されている。
 「俺たちの出る幕はなさそうだな」「みたいですね」「ケッ、とっとと避難してる人間拾って島ァ出るぜ」
岡野と乙、そして水晶から無事岡野の左手に戻った真倉が、もんがーの雄姿を見届けて地上に戻った。
しかし。

もんがーが意気揚揚と空から帰還した。鼻歌交じりにスタッフ達を避難させた高台を確認する。
暗くてよくわからないが、山の近くに大人しく蟲が鎮座しているようだ。作戦成功を喜ぶもんがー。
強くなる雨の中、避難場所になっている岩場の上にひらりと降りて姿を元に戻す。
そこには・・・誰も、いなかった。足元の水溜りが妙に血生臭いのは気のせいだろうか?
雨が岩を打つ音。散在する黒々とした固形物。やけに滑る足元。粉々になった機材や銃器。なんだこれは?
雷が刹那、全てを漂白した瞬間。にわのは絶望を悟らざるを・・・得なかった。
血。肉。塊。臓。腑。脂。骨。髪。服。頭。指。腕。足。爪。眼。耳。命。魂。 笑顔。 希望。  未来。
砕け散ったそれは還らない。永久に。

 「まただ・・・またボクは助けられなかったッ・・・   !!」
力なく膝を折るにわのの視線が、凍る。恐怖と怒りに顔を引きつらせた、見知った通信士の青年の頭部。
つい数時間前彼にせがまれる形で中央区の管理に回ったのだ。青年と目が合った瞬間――意識がスパークした。

にわのより先に惨劇の跡を上空より目撃していた岡野たちは、高台周辺を調査して一旦現場に戻ってきた。
・・・そこで3人が見たものは、地獄の針のように地表を突き刺し全てを洗い流す黒い雨と。
普段茫洋として掴めない性格の男が、何かを抱きしめて怒りのオーラを全身から発している姿で、あった。

68 :作者の都合により名無しです:03/11/04 05:04 ID:hY6joK/W
奥君かっちょいい!
恐かっちょいいぜ!!
ところで01は打ち切りだったの?
打ち切りなら、あの“世界”の住人になるのかな…?


69 :魔獣激突(22/75):03/11/04 12:04 ID:a41Cj+WT
「川原さん!!」
「待てっ!!」
乙が走り出して近寄ろうとするのを川原が押しとどめる。だが、間に合わず乙は進んだ。
何故彼が進んだかはわからない…彼等と同じ場所に立ちたかったのか、あるいは川原の声に気づかないほど動揺していたのか…
次の瞬間、乙の右足が消えた。
「うっぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおお!!」
乙が右の足を押さえて叫ぶ。
「乙君大丈夫もーん!!」
「命の方はなんとか……。」
乙が、足の動脈を押さえながら言う。一応の止血行動だ。
「ちっ……運が良かったな……。だが肉付きは良くねえな。」
そう言って、その男……真鍋がそう言って、乙の右足を捨てる。
「気をつけろ……。」
川原が抱きかかえている岡村が言う。
「吸血鬼はどうなったんですか?」
岡野が叫ぶ。プリズンを囲んでいた吸血鬼の姿は見あたらない。
「奴が……喰った。」「「………!!」」
真倉が、にわのが、乙が息をのむ。
「それは困ったな……。」
もう一つの声、それは彼もまたこの島に封印されし者……。
吸血鬼の主……

  松 本 光 司 登場。

70 :作者の都合により名無しです:03/11/04 12:15 ID:4RwIbpgg
(゚∀゚)こらこらどっから川原さん湧き出たんやぁ

71 :作者の都合により名無しです:03/11/04 12:17 ID:4RwIbpgg
(´-`).。oO(よく読んだら舞台が崖の上から瞬時にプリズン前に移動してるな・・・無茶するにゃあ)

72 :作者の都合により名無しです:03/11/04 12:18 ID:Qby/VImy
まぁまぁ、そう細かい事いうなや。
御都合主義でも、面白ければそれでいいYO〜〜。
盛り上がってきたじゃねえか!!

73 :連投ゴミン:03/11/04 12:21 ID:4RwIbpgg
(;´-`).。oO(ま・・・・まさか>>67のラスト一行のまこリンが川原さんだと認識されてる!?カキカタマズカッタ?)

(( ヾ(=゚ω゚;=;゚ω゚=)ノ )) ←動揺中


まあそうなんですけどさ(´Д⊂>72

74 :魔獣激突(22/75):03/11/04 12:22 ID:a41Cj+WT
>70-72
ごめん……間違えてた。訂正します。
川原達の救出は後で書くとして……。

「にわの先生!!」
「待つんだ!!」
乙が走り出して近寄ろうとするのをにわのが押しとどめる。だが、間に合わず乙は進んだ。
何故彼が進んだかはわからない…彼等と同じ場所に立ちたかったのか、あるいはにわのの声に気づかないほど動揺していたのか…
次の瞬間、乙の右足が消えた。
「うっぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおお!!」
乙が右の足を押さえて叫ぶ。
「乙君大丈夫もーん!!」
「命の方はなんとか……。」
乙が、足の動脈を押さえながら言う。一応の止血行動だ。
「ちっ……運が良かったな……。だが肉付きは良くねえな。」
そう言って、その男……真鍋がそう言って、乙の右足を捨てる。
「これをやったのは貴様か?。」
川原が抱きかかえている岡村が言う。
「ああ、そうだぜ?」
「「………!!」」
真倉が、岡野が、乙が息をのむ。
「てめえらの方が旨そうだな。」
そう言って、岡野と真倉を見る。
「それは困ったな……。彼は僕のエサなのに……。」
もう一つの声、それは彼もまたこの島に封印されし者……。
吸血鬼の主……

  松 本 光 司 登場。

75 :作者の都合により名無しです:03/11/04 12:23 ID:a41Cj+WT
って被った……
>73さん御免なさい……。

76 :作者の都合により名無しです:03/11/04 12:25 ID:4RwIbpgg
_| ̄|○ <正直すまんかった

77 :訂正忘れ:03/11/04 12:25 ID:a41Cj+WT
×川原が抱きかかえている岡村が言う。
○岡野が叫ぶかのように言う。
こっちも連投御免なさい……。

78 :作者の都合により名無しです:03/11/04 12:45 ID:Qby/VImy
訂正しなくてよかったのに……
せっかく川原vs真鍋を書こうと思ってたのに……余計なツッコミを……
正直、ショボン。

79 :作者の都合により名無しです:03/11/04 12:47 ID:4RwIbpgg
ごめんよー

でもこの後すぐ川原さん来れるからだいじょーぶ(゚∀゚)

80 :戦士集合(23/75):03/11/04 13:28 ID:a41Cj+WT
「良いところには間に合ったようだな。」
あるかどうかわからない目をしながら刀を持った男がやってきた。
「川原さん!無事だったんですか?」
「まあ、ね。」
「一体、っ!!」
激痛に身を捩らせて乙が立とうとするのを、真船が押さえる。
「じっとしていろ、今応急処置をする。」
「岡村さんは?」
「向こうで吸血鬼と戦っている。安心しろ、そうくたばる奴では無いし援軍もいる。」
「援軍?」
そう聞いてから、乙が小さくうめき声を上げる。
「ああ、だから今は治療に専念しろ。」
「そうはいかないね。吸血鬼(仲間)の数を増やすのに犠牲になってもらうよ君たちには……。」
松本がそう言って、歩き始めた時、轟音と共に一つの影が、広場に近づいてきた。
「ふざけるなぁ!!」
轟音と共に体当たりを行う。松本の体が高々と空中を舞う。
「痛いですね……ですがあなたも私の血をかなり浴びたはず、そして私の配下に……。」
「ふざけるなあ!!」
またしても強力な体当たり。
「……何故あなたは吸血鬼にならないんですか?あれだけの血を浴びたのなら、十数人分ぐらいは吸血鬼になれますよ。」
「それは私が魚雷だから!!」
そしてその魚雷……澤井哲夫が叫んだ。
「…………。」
ぽかんとしている乙の上にドリルをつけた極道が落ちてきた。

81 :作者の都合により名無しです:03/11/04 16:11 ID:NDLiYC4y
どうでもいいが澤井は哲夫じゃなく啓夫

82 :ワンダー・アイランド(23/75):03/11/04 16:19 ID:W1II/U2e
いよいよ島の惨状が表面化してきた頃、本来の島の主役たちである選手たちは散り散りになっていた。

中央区付近にある高台の岩山では、ひとつの悲劇が起こりそこへ、
≪吸血鬼≫≪人喰い人狼≫≪御伽戦士≫達が揃い踏み、新たなる劇の幕が開けられている。

その中央区へとひた走るのは、ボクシング勝負で熱い拳を交わした男2人とそのセコンド。
しかし彼らの身にも戦場が迫り、そして不可解な現象が襲い掛かっていた―――

審判団は高台に登らず、選手全員そして島に散らばった残りの審判たちと落ち合うため、
中央区審判団詰め所に立てこもっていた。しかし松江名や樋口、
三上に安永等帰って来ない者も多い。幾人かがモバイル片手に、不安げに外の様子を窺う。

海岸近くで三つ巴の決闘を行っていた本宮・猿渡・高橋は試合終了直後、
派遣された医療スタッフに応急処置を受け海岸の崖――洞窟と階段がある巨大な岸壁――
に運ばれ簡易テントの中で救助ヘリを待っていた。が、
雨がひどくなりテントは今にも飛ばされてしまいそうだ。選手は三人とも重傷で、
特に出血のひどい高橋と猿渡は危険な状態である。保存用輸血パックを腕に刺しながら、
様々な感情・感傷をビニール窓から見える暗い海に投影して所在なげに座る猿渡を、
新しい包帯で全身を覆われた本宮が静かに見つめている。
高橋は担架に寝かせられ、意識を失っている。予断を許さぬ事態は、彼らにもどうしようもなかった。
ただ、無為の時が過ぎていった。

廃屋を見つけて潜んでいた村田のもとに、試合終了を知って肩を落とした稲垣が帰参した。
愛用のマシンガンを古びたデスクに投げ憮然とした表情で埃だらけのソファに座る稲垣に、
村田は「おつかれさん。まだ、チャンスは5年もあるよ」と笑いかけ、最後のチョコを渡した。
さて、彼らの運命は如何に・・・?

83 :(24/75):03/11/04 16:19 ID:W1II/U2e
↑番号振り損ねました

84 :80:03/11/04 17:35 ID:a41Cj+WT
>81
訂正ありがとうございます。

85 :鬼人vs奇人:03/11/04 19:08 ID:Qby/VImy
C決勝が終了した時と、時間は多少前後する。
ヤングアニマル勢がこぞってクリードアイランドへと向かった頃、
D決勝会場では、板垣とヨクサルの死闘が展開されていた。

空中に浮かぶ板垣の足に、ヨクサルが蛇のように絡みつく。
アキレス腱……!!
その動きは、鉄製の罠が猛獣の足を捕らえるのに似ていた。
板垣は、咄嗟に真下の地面に手をつき、倒立してヨクサルの手足を振り解く。
さらに、倒立したままの状態から、思いきり体を撓め、次の刹那、一気に解放した。
  ド キ ャ ッ !!
両足での凄まじい蹴り込みを、空中のヨクサルは間一髪、防御していた。
2人が、音もなく着地する。ヨクサルが破顔し、嬉しそうに言った。
「おうおう、いきなり決メにきた! しっかし、おまえの手足をとるのは大変だ」
「くくく……い〜〜い動きするじゃねえか。乗れるぜ、おまえ……」
板垣が、鉄のような皮膚に、怒りとも笑みともつかぬ、人間離れした表情を浮かべる。

ちなみに、板垣の戦闘力を信頼した荒木が、その場を離れたのはこの時であった。
そして、時間は現在に戻る。2人は激しい動きから一転、睨み合いを続けていた。
その時、ヨクサルが仕掛けた。
 ド  ン  !!
火を噴くような蹴りを、板垣がエルボーブロックでガードした。
すかさず、返す刀でもう一方の蹴りが飛ぶ。
身を沈めてこれを躱し、一本足で立つヨクサルに板垣が組みつく。
 ダ  ン  !!
鈍い音をたて、ヨクサルの背中がまともに地面に叩きつけられた。



86 :鬼人vs奇人:03/11/04 19:09 ID:Qby/VImy
(モロだ バカっ)
観戦していた福本伸行が、心中で唸った。

ヨクサルにスープレックスを見舞った板垣が、仰向けに倒れたヨクサルを見下ろす。
ヨクサルが仰向けに寝転んだままで板垣を見上げながら、ぽつりと呟いた。
「満足したか?」
すると、ヨクサルは全くダメージを感じさせずに、起き上がる。
「満足したことはあるか?」
「…………」
どうでもいいけど、ダメージないのか。そんな声が、ギャラリーの間から漏れる。
「俺はない。ゆでたまごに敗けた時も、木多と戦った時も、満足できなかった」
対峙し、ヨクサルが板垣に言う。
「おまえが最後のチャンスなんだ」
「……俺が、か」
「そうだ」
そう言った瞬間、これまで以上の闘気が、2人の間で弾けた。
大観衆の視線のなか、まるで2人だけの世界のような雰囲気が、その場にはあった。
夢みるようだったヨクサルの目が、再び硬質な殺意を帯びる。

「あとは知らんぞ。 冷 静 (クール) に 人 間 や め る か ら 」

一方、その台詞を聞いた板垣の肉体から、めらめらした鬼火のような闘気が燃え立つ。
「どうやら……」
構えが変わった。まるで巨大な羆が前足で起こしたような。
これこそが、板垣の本気の構え。

「 こ  こ  か  ら  が  本  番  だ  な  」

87 :血みどろ御伽草子(25/75):03/11/04 21:36 ID:Qby/VImy
「うわあああッッ」
乙の脳天から鮮血が噴いた。乙の真上に落下してきた、三上のドリルが刺さったのだ。
「スマンな、坊主。文句なら、あの金髪アフロに言ってくれ」
血に濡れたドリルを拭きながら、三上が言った。
それに対し、乙は何も言わずに、再び澤井と松本の戦いに意識を移す。
その瞬間、乙の目に映ったものは――――
澤井の身体にいきなり無数の線がはしり、次の瞬間、その線にそって細切れにされた。
「さ…澤井先生――――――ッッ!!」
乙は絶叫した。地面の上にバラバラと、『ところ天』の破片が散らばる。
「フフフ…驚いたかね? これは、かつて私を葬った男が使っていた技でね。
 私はこれを勝手に『魔糸』と呼んでいる。糸自体の切れ味、使い手の技術、
 どちらも本家には及ぶべくもないが、私を敗った者に敬意を払い、使わせてもらっている」
澤井を細切れにしたのは、松本の白い指から放たれた、太さ1ミクロンにも満たない、刃のように研ぎ澄まされた鋼線だったのだ。
「くっ…澤井先生、すぐに戻します……!」
乙が『クレイジーダイヤモンド』で、バラバラになった澤井を修復しようとする。
 キーン!  キーン!  キーン!  キーン!  キーン!
瞬間、神経をえぐるような耳鳴りが響き、乙の脳内を撹拌した。
「ぐあああああッ!? なんだ、この耳鳴りは――――ッッ!!」
割れるような頭痛にこめかみを押え、乙がうずくまる。
「これが私の本来の能力――『脳波干渉(サイコジャック)』。
 文字通り、相手の脳波を操ることで、他人の意識を意のままに操る能力だ。
 君はなにやら面白い能力を使えるようだが、封じさせてもらったよ」
言いながら、松本が周囲を見渡す。その刹那、灼熱の吐息が、雨を蒸発させながらほとばしった。
凄まじき火炎。それを跳躍して躱した松本が、着地と同時に攻撃の主を見やった。
「くく…いい反応してやがるな、色男の兄ちゃん」
したたるように呟いたのは、業炎を吐く異形の人狼。
真鍋と松本。
どちらも、この島に封じられた、忌むべき鬼子。
呪われし魔人同士の出逢いは、鮮血と炎に彩られていた。

88 :作者の都合により名無しです:03/11/04 21:47 ID:uemkdrWD
「るる…る………る…………」
せがわまさきのかすれゆく声を傍目に聴きつつ、山本賢治はどっかと腰を落とした。
手強い敵だった。相手の手の内を知り尽くしていたとはいえ、デッキを使い果たし、
一度死に、更に両眼を代償に息の根を止めた。
例え薬師寺天膳の能力であっても、ひからびては復活できまい…
パラサイト・マニューバーの再生機能によって、徐々に、右目の視界が晴れてくる。
改造済みクロンたん(仮称)が、見えた。
這いずるように近寄ると、胸に当たる部分のボタンを押す。
カシュン、という音とともに、首から下が崩れ落ち、もとの猫そのままのクロンたん(仮称)が現れる。
「猫は、やはり猫のままがいいなあ。罠にかけるためとはいえ、ゴメンね」
山本賢治、ネコには誠実である。
ふと、せがわの死体を見やった。
いない。そこにあるべきひからびたせがわの死体がない。
あるのはせがわの衣類と、後ろの積まれた袋からサラサラとこぼれ落ちている白い粉。
もぬけの空…マズ
        さ  く  っ 
山本賢治が危機を感知したのと、首から赤い飛沫がほとばしったのがほぼ同時であった。

山本賢治がせがわまさきを追い込んだ部屋は、奇遇にも薬物庫であった。
追い詰められたせがわまさきが寄りかかった積まれた粉袋は、奇遇にも塩化ナトリウム、つまり塩であった。
奇遇にもせがわまさきの能力の一つ、『雨夜陣五郎』は塩に溶ける能力であった!
盲目の山本賢治が体液を吸い取ろうとしている最中に、せがわは塩袋を切り裂き、
自ら体内の水分を溶出しナメクジ状になり、忘我の内に天井を這い、
自由落下とともに山本賢治の頚動脈を切り裂いた。何をもってか?
せがわが口にくわえたものは、最も硬い食物。
極限まで鋭く研ぎ澄まされた枕崎産鰹節であった。

89 :血みどろ御伽草子(26/75):03/11/04 21:57 ID:Qby/VImy
「ほぉぉ、バカどもが雁首ならべやがって……」
居並ぶ者たちを嘗めるように見回しながら、真鍋が喜悦の表情と共に言った。
そこへ、美しさの中に毒を含んだ声音がとどく。
「君か……正直、君のような下賤な獣人は見るのも汚らわしいものだ。塵も残さず消えるがいい」
「かかか……吸血鬼なんぞ焼いちまやいいんだよ。消し炭になりやがれ」
2匹の人外が剣呑な空気を醸し出したとき、その横から怒りに震える声が割り込んだ。
「待てよ……てめえら……」
声の主を確かめたとき、その場のほとんどの者が、我目を疑った。
それが、いつも絶えず笑いを忘れないムードメーカー、にわのだったからである。
「ひとつ聞く、そこのケダモノ野郎。スタッフの皆をこんな風にしたのは……お前か?」
にわのを知る者なら驚いたろう。今のにわのには、いつもの朗らかさが、微塵も感じられなかった。
そこに立っているのは、鬼を殺す為に存在する、『桃太郎』。
大昔に、わずかな手勢で、悪しき鬼共を皆殺しにした殺戮の徒。
そのにわのを挑発するように、真鍋は殊更に醜悪な笑顔を浮かべた。
「さぁねえ……メンドくせえから教えてやんねぇ」
舌を垂らしながら堂々と宣うその言動が、質問を肯定していた。
「 フ  ァ  イ  ナ  ル  エ  ル  ボ  ー !!!」
刹那、真鍋の狂笑に、光輝く肘撃が叩きこまれた。
 「!!??」
脳内で何かが爆発したような衝撃に、真鍋が膝をついた。
呻きすら言わせぬ速度で、にわのは真鍋の両腕を捕り、それを交差させるようにして背に担ぐ。
「 陣  内  流  柔  術  『 雷    車 』 !!!!」
 ドゴオオ!!
まさに雷が地表に突き刺さるような威力で、真鍋が地面に激突した。
相手の両腕を破壊し、なおかつ受け身のとれない投げを撃つ。
これぞ、にわのの持つもうひとつの姿。『殺人術』としての、陣内流柔術継承者としての顔であった。
悲しみと怒りが、ひとりの心優しき男の、修羅を呼び覚ました。

90 :血みどろ御伽草子(27/75):03/11/05 10:37 ID:SpNQRho4
「つ…強い……これがにわの先生の実力…………でも……」
にわのの実力に驚嘆しながらも、乙は何処か違和感を感じていた。
「やめろぉ、にわの! そんな…そんなのはお前じゃねえだろ!!」
その違和感が何であるかを悟る前に、真倉の悲痛な叫びがこだました。
「あんな殺気にとり憑かれたのは、にわのじゃない……あんなのアイツには似合わないんだ…
 しょうもないギャグやって、バカやって、どんなに辛い事があっても一生懸命で……
 それが、本当のアイツなんだよ! だから、俺はそんなお前を見たくないんだ、にわのぉ!!」
しかし、真倉の叫びは、今のにわのには届かない。
その目には普段の温かさは微塵もなく、ただ冷え冷えとした殺意だけがあった。
「けけけけ……やるじゃねえか、お前。今のは、ちょっと効いたぜ……」
ふいにあざ笑うような声が漏れ聴こえると同時、真鍋が飛び起きた。
その所作には、およそこれといったダメージが見て取れない。
「バ…バカな!! あれだけの攻撃を喰らって、なんともないのか!?」
岡野が驚愕に満ちた呻きを発する。真鍋は、にわのの怒りを愉しんでいるかのようだ。
「ふざけた野郎だと思ってたが、意外に歯応えあるな、お前。だが……」
喋りかけた真鍋の眉間に、鋭い一撃が突き刺さった。
中指を突き出したような独特の握り、一本拳。陣内流柔術では、『鉄菱』と呼ばれる握りだ。
完全に殺すつもりの攻撃。しかし、その拳の向こうで真鍋は笑っている。
「痛みもねえ……恐怖もねえ……タイクツな怒りだぜ」 「てめええええええ!!」
激発するにわの。それゆえに、見えてない。今しも、真鍋の口が、業火を吹こうとしているのが。
刹那、炎の舌が、にわのの視界を埋め尽くした。
灼熱の炎が、にわのに迫る。そのとき、何者かがにわのを蹴り飛ばした。
もんどりうって倒れるにわの。その頭上を、業炎がはしりぬけた。
起き上がって、すぐさま真鍋につっかかろうとするにわのを、止める者がいた。
「やめとけよ、にわの。“らしくない”ぜ」
そう言ったのは、にわのを真鍋の炎から救った男―――川原正敏。


91 :血みどろ御伽草子(28/75):03/11/05 10:52 ID:SpNQRho4
「川原せんせー……止めないでくれ、ボクは……」
「今の、怒りに濁ったお前を見て、死んでいった奴らが喜ぶと思うか?」
「!!!!」
電撃に撃たれたようなショックを感じ、にわのは川原を見た。
「死んでいった奴らは、お前にそんな事を望んじゃいないよ。お前のやるべきことはなんだ?」
「川原せんせー、ボクは…ボクは…また助けられなかったんだ……」
滂沱の涙を流すにわのは、哀れなほどに悲しみに打ちのめされていた。
「約束したのに……皆で無事に帰るって……もう誰も死なせないって……約束したのにいいい!!」
握り拳を作って、川原の胸を叩くにわの。それを川原は黙って受け止め、やがて言った。
「でも、まだ終わっちゃいないだろ?」 「……!?」
「まだこの島には助けを待ってる奴らが大勢いるんだぜ。
 助けられなかった奴の分まで、そいつらを助けるのが、お前の役目だ。だろ?」
川原の言葉を聞き、にわのは悄然とうなだれる。そして、堪えきれずに言った。
「でも……ボクはあいつを許すことが出来ない……あいつは…あいつだけは……!!」
「だから……さ」
食い下がるにわのを押し退け、川原は強引に真鍋の前に立つ。
「お前にはお前にしか出来ないことがある。それをお前はしろよ。“こういうこと”は……」
言いながら、すでにその視線は真鍋を射抜いている。
「 俺  の  仕  事  だ 」
自分の前に立ちふさがった川原を一瞥し、真鍋が鼻を鳴らす。
「フン、なんだか小っこい奴が出てきたなぁ。おまけにボロボロじゃねえか、お前。
 どいてろよ、小僧。俺が喰いたいのは、そっちの覆面…」
     
        ざ      わ    っ
        
その時、凄まじい鬼気が、場の空気を席巻した。
魔獣の猛気と、吸血鬼の妖気で澱みきっていた空気が、一瞬にして、それ以上の戦慄に塗り替えられる。
真鍋の前に立つ男は、すでに人ではなくなっていた。表情も、気も。
「おまえは…俺を“本気”にさせた。やりすぎたぜ、おまえ……」

  俺  の  中  の  修  羅  が  お  前  を 
殺  す

92 :作者の都合により名無しです:03/11/05 14:31 ID:/BnJV/ok
。゚(゚´Д`゚)゜。ガンバレー

93 :澤井爆弾(29/75):03/11/05 19:00 ID:EUAr+27y
高台の上の決戦より、僅かに時を遡る。

岡野と乙を無事に逃がした中央プリズンの川原・岡村そして真船。
“ニホントウ”を片手に化け物同士の同士討ちを誘いながら、
川原は先陣を切って走りやがて建物の玄関口に到達した。
 「やれやれ・・働きすぎだ」麻酔の残滓か、眠そうな顔をしながら川原がぼやく。
 「ここにはもう、マトモな人間は残っていないだろうさ。俺たちも行こう」
顔の左半分に巻かれた包帯を抑えながら岡村が言い、真船も遅れて顔を出す。
岡村はなぜか、途中で拾ったサッカーボールを抱えていた。
にわのがまだ平和だった頃のプリズンに突入した際の小道具だったが彼は知らない。
破壊された鉄格子が散らばる足元には、醜く蠢く異形の破片と、天井まで彩った黒い鮮血。
 「なるべく空気を吸うな。深呼吸は外でしろ。傷口に化け物の血を晒すな。
 いつどのようなルートで吸血鬼ウィルスが体内に入り込むかわからんからな」
真船の言いつけを守りながら歩き、やがて彼らは朝日差すだろう外界に―――

 「・・・この風は・・・台風、かよ」
 「俺が死んだ時は晴れだったぞ」
 「奇妙な言い回しだな・・・岡村」

コンクリートの牢獄から、血と泥と脳しょうと肉片まみれた土の上に降り立った3人は、
新たな障壁に軽く溜息をついた。と・・・   豪雨に霞む視界の向こうに、白い、影。
――岡野たちに逃げられた松本光司が、新しい獲物を狩りに舞い戻ったのだ――

 「バケモンにしちゃあ、色男だな・・・あんた」
ニホントウにかかった雨粒を、赤い水と共に振り払いながら、
川原は静かな瞳で人影の正体を見定める。雨のカーテンの向こう側にいる“全てが白い”男。
 「誉めていただいて、光栄ですね・・・・」勢いを増す雨で霧が発生し、
白いタキシード姿と思しき男の表情はまるで窺えないが、しかし。
その隠すとも垂れ流すともつかない得体の知れない妖気から、一見して事の元凶だと肌で理解できた。
三人の戦士とひとりの吸血鬼。対峙する時は、数瞬が何倍にも感じられた。と。

 “ゴモモモモモモ・・・!!” 「!?」

94 :澤井爆弾(30/75):03/11/05 19:02 ID:EUAr+27y
突如沸いた不気味な振動と土の膨張。4
人は各自鋭敏な神経を張って状況の把握に努める。
それはまるでもぐらのようだった。泥が巨大なアーチを作りながらうねりを入れつつ松本を目指す。
敵らしい・・・と判断した松本は、水に浮かぶ葉が描くような軌道でアーチの先端に蹴りを、入れた。

 「いったぁーーーーーーいいぃ!!チクショウ、作戦バレバレかよぅ!コンチクショウ!!」
 「痛いのはワシの頭なのじゃが・・・」

なんと自力でマグマ地獄から生還した澤井啓夫が、どこからか事情を悟り、
ドリルを新調した三上を魚雷の先端に配備して土中に潜り込み突貫したのだ!
しかしあっさり見抜かれ、即頭部を蹴り飛ばされて宙を舞った黄金のアフロが眩しいこの男。
とっさに三上と空中分離し、ふたりは松本の前にすっくと立ちはだかった。
いったい何がしたかったのやらわからないが、その隙に川原達は危険な化け物の残骸から離れる事ができた。
 「助っ人さんの登場だぜ」川原がなぜか不敵に笑った。

再び三上を肩に担いで装着する澤井。何かを思念するような姿勢を取る松本。
人間魚雷と化し今度は空中から正面衝突を仕掛ける澤井。半歩下がり何かを待つ松本。
澤井、松本の1メートル手前まで進攻。激突寸前、生き残りと思しき吸血鬼が松本の壁となる。
ドリル、炸裂。えぐられた胸部から澱んだ血を噴き出す吸血鬼。薄く笑う松本。全身に血を浴びる魚雷。
ドリルの側部を両腕で挟み勢いを止めようとした松本。構わず突き進む魚雷。泥で滑る松本の足。
刹那。「雄雄雄雄雄雄雄雄雄雄雄〜〜〜〜〜〜!!」「!?」 
気合一閃!澤井は松本と共に、地表20センチ上を一気に突き抜けて何処かへとかっ飛んでいった。

 「・・・追うか」
 「ああ」
 「あれもお前達の仲間か。本宮もまた豪気だな」     ――そして現在に、至る。

95 :作者の都合により名無しです:03/11/05 19:08 ID:EUAr+27y
入れ損ねた

> ――そしてその後色々あって現在に、至る。

(´-`).。oO(細かすぎるかな・・・)

96 :作者の都合により名無しです:03/11/05 20:00 ID:r/Mqfqxl
>>95
はっきり言おう!無いほうが良いと!!
最小限の言葉で表現される文章の美しさと云うものが有るのだ!

97 :澤井爆発だった>サブタイ:03/11/05 20:14 ID:EUAr+27y
へーい

98 :盤上は彼等の思うままに:03/11/05 21:16 ID:fA7I7Fke
人は主に視覚を頼りして行動する生き物だ。よって幻に対して戸惑いを覚える。
そして、人は・・・光を媒体をして全てを認識している。つまり・・・・
「光の屈折を操るコーカオーの蜃気楼は、間違いなく最高の幻。貴方は人ではないの?
「とりあえず人間だな・・・・理屈は正しいが貴様にそれを実現するだけの力がないだけだ。
ほったも言っていたように佐倉は決して強い漫画家ではない。アニメ化・ゲーム化・カード化
を果たしてもやはり知る人しか知らない程度だった。才能が無い訳では無いのだろうが・・・
まだ彼女は漫画界に足を踏み入れたばかりなのだ。
「確かに私は力不足かも知れない。でも、力なんて無くても貴方には勝てるわ。
「力こそ全てだ。小細工を必要としない絶対的な力さえあればいい…あの人の敵となる全て
を潰せる力があればなっ!!
そう言って鈴木は跳んだ。もとより策なぞない鈴木にとって近づいてバットで攻撃かボールでの
攻撃かの2通りしかない。空を飛ぶ竜よりも高く飛び、再度黒いバットが振り下ろされる。
「とりあえず・・・死刑執行だ!
「甘いわよ、カンパー!
鈴木の攻撃は佐倉まで届かず、包むように作られた氷のドームによって防がれた。
「氷を操る能力か・・・ありきたりだな。
「矢吹に従う貴方には・・・言われたくないっ!
氷のドームは衝撃に耐えれなかったのか音を立てて崩れる。しかし、既に佐倉は回避行動を
終了していた。鈴木も割れる前の氷を足がかりにし、近くの建物に飛び降りていた。
「貴様も集英社の漫画家だろ?矢吹様の下で働いていたくせに・・・お前もあの人を裏切るかっ!
「漫画界を裏切ったのはあいつよ!
「違うな・・・腐りきった漫画家達が漫画界にあの人を裏切らせたんだ。
「どっちでもいいわ・・・・矢吹はもう終わった漫画家よ。強大な敵を作りすぎた。
「KIYU・神・ジャンプ4聖人・・・・それがどうした。全て潰すだけだ。
「理解してないのか自惚れなのか・・・どっちにしろもう終わりよ。矢吹も貴方も。
「まだ何も終わってなんかいない。これからだ。

99 :作者の都合により名無しです:03/11/05 23:37 ID:f3ns9Zqt
かつーん、かつーん、かつーん………
鉄を打つ音が響き渡る玉吉の作業場。
みそが去って、やっと作業に集中出来るようになった。
そんな時、またドアを叩く音がするのだ。
「あんだァ? 今日は客が多いなあ」
玉吉がドアを開けようと立ち上がるが、勝手に彼は入ってきた。
「よ――――」
「おお、芦奈野」
ぬぼ〜っとした、つかみ所の無い旅人風の男。
「まあ入れや。きたねぇとこだがよ」
「いやいい。ちっと寄っただけだし、急ぐからよう」
そう言うと、芦奈野ひとしは肩にかけた鞄の中から小さな陶磁器を取り出した。
「これやるよ」
「おお…お前、相変わらずいい小物つくんな」
「まーたまにはな」

彼は北風のように去っていった。
玉吉は、お返しに刃渡りの短いナイフをあげた。
とても切れ味のいいナイフだぞと言うと、芦奈野は含み笑いをしてそれを受け取った。
彼は西日本に向かうと言う。何故そんなに急いでかは誰にも分からないかもしれない。
玉吉は、久々に同じ工作畑の人間に会えて発奮して作業を再開した。
少し口元を緩ませながら。

100 :そのころの北条:03/11/06 10:38 ID:Dnb5MQ8K
「ジャンプは五聖人だぞ……。」
うなされながら、北条が呟く。
「大丈夫か!!北条!!」
「うーん……うーん。」
原が腕を掴んで言う。
「原か……。大丈夫だ……。」
北条がようやく目を覚まして言う。
「すまんな……。一杯食わされた。」
「そうか……Cブロックも終わったそうだ……。」
「どっちが勝った?」
「??ああ、そうか、御前はその時気絶していたのだな。
 なにやら『タフ』と言った連中が乱入してきてな。島の中での三つ巴の戦いになったらしい。」
「で、何処が勝った?」
「本宮率いる裏御伽だそうだ。だが状況は芳しくない……。島では色々起こっているらしい。」
「ほう……?何が起こっているのだ?」
北条が興味深そうに言う。
「わからん……只でさえ情報が錯綜している……。島の状況を正しく把握しているのは、島の人間だけだろう。」
原がそう言って、窓の外を見ようとして気がついた。
(そう言えば何故、真島はAブロックへ行ったのだ?)
安西を攫うならばBブロックの方を優先すべきだろし、能力を増やすのが目的なら、戦闘をしているCかDを狙うだろう。
(……後で調べておく必要があるな……。)
原はそう思って、窓の外の空を見つめた。

101 :荒木&車田:03/11/06 11:05 ID:Dnb5MQ8K
「……キィィィィィィィィィン!!」
鳥山が意味もなく走っている。
「あとは知らんぞ。 冷 静 (クール) に 人 間 や め る か ら 」
「どうやら…… こ  こ  か  ら  が  本  番  だ  な  」
板垣VSヨクサルがまだまだ戦闘を続けている。

それらの喧噪を無視して、荒木と車田は藤崎からの報告書を読んでいた。
「……と、この七人の中にある『魔王の欠片』を手に入れたら、『セントアリシア』という魔法が使えるようになる。
 とのことらしい。」
荒木があまりにも簡単にまとめる。ふと気がついたかのように、車田が言う。
「そう言えば、島本はこの場にいるんじゃないのか?」
「そう言えば、そうだな……彼には先に話しといた方が良いかもしれん。」
(青山君には後で話すとして、他の三人には何時話そうかな?)
荒木のその考えは、車田の次の言葉で打ち消された。
「よし、そうと決まれば善は急げだ!」
「(後で話せばいいか)で、肝心の島本君は何処にいるんだ?」
「…………」「…………。」
「『ムーディーブルース』ッ!『島本和彦』を『再生』しろぉ!!」
荒木の横にスタンドが登場した。

102 :がんばらなくっちゃ(31/75):03/11/06 14:26 ID:+ZbKT/UR
屹立する修羅と獣人。
その場にいる全ての人間の肌に鋭く突き刺さる、鋭角な殺意の破片。
その圧倒的な圧力の空気を物とせず、一匹の化生が動こうとする、瞬間。
化生――吸血鬼・松本光司の足が本人の意思に関係なく停止した。首を傾げる松本。
 「・・・?」彼の足にまとわりつくのは、無数に切り分けられた『ところてん』。
無残な姿を晒しながらもなお、澤井は闘いを続けていたのだ!

こんなもの、とばかりに足を振り払って澤井の角切りをそこら中に撒く松本。
それでも澤井はくじけずにザワザワと集合し再び松本に襲いかかる。
耳鳴りから解放されたことにも気づかず、乙は何もできない自分に歯ぎしりした。
 (くそっ!足がなくなったぐらいで動揺するな!澤井さんを助けなければ!)
しかし激痛からか乙の意識は定まらず、『クレイジーダイヤモンド』発動さえままならない。
脂汗と冷汗が雨の飛沫と混ざり、体温が急激に失われる中。
乙は拳を作ってほふく全身のようにズルズルと、澤井のもとへ救援に向かった。と。
誰かが座り込み・・・乙の前進を、止めた。彼が見上げるとそこには剥き出しの広い背中。
 「足痛いっしょ。おんぶするから。乗って、乙君」「・・・にわの先生!?」

先ほどまでの荒れ狂った殺気が消えた、にわのは口数すくなに、
やや戸惑う乙を強引に背負って立ち上がる。身長190cm近い長身故、乙の視界は一気に広がる。
2人の正面には松本、背後には川原の背中・・・そして真鍋。にわのは振り返らず、
澤井のふんばりを見つめながら小さく呟いた。 ――がんばるよ、と。次に大声で。
 「川原せんせー!島を出たら今度こそ、みんなで酒盛りだからねっ!サボりはナッシン!」
 「・・・めんどくせえなあ」 
そっけない川原の返事。しかしその声にこもった暖かみは・・・隠さなかった。

103 :荒木&車田2:03/11/06 16:00 ID:JEU4PhuI
額のカウンターが回り始め、『ムーディ・ブルース』はどこかへ向かって走り出した。
それを追いかける荒木と車田。
「五分前の島本からでいいか?」
「ああ、そのくらいでいい」
『ムーディ・ブルース』が向かったのは、野球場チャンピオンチームベンチの奥にあるロッカールーム。
あるロッカーの前でスタンドは島本の姿に変わっていく。

「もう『再生』とやらは始まっているのか?」
「そう言えば車田先生はスタンドが見えないんだっけ」
「うむ、お前の小宇宙が、ぼんやりと何らかの形を作っているのはわかるんだが・・・」
眼を細めながら車田が言う。
「(一応見えるのか・・・恐るべし車田先生・・・)
 じゃあ『ヘブンズ・ドアー』で書き込んで置こう。
 これからの戦いで役に立つこともあるかも知れない」
荒木は『ムーディ・ブルース』を一時解除し『ヘブンズ・ドアー』を発現させた。
すでに書き込む気満々である。
車田も少し思案顔をしたが、
「あまり精神をいじられるのは好きじゃないんだが・・・そうだな、頼む」
それを聞くと『ヘブンズ・ドアー』が車田の『ページ』をめくり、そして――
  ズキュン
車田の精神に『スタンドが見える』と言う『一文』が追加された。

そして『再生』が始まった。
「何をしているんだ、あいつは?」
スタンドがはっきり見えるようになった車田が聞く。
「島本は試合の終盤で『こいつ正気かッ!?頭おかしいんじゃあないのか!?』という格好で現れた。
 おそらく、それを脱いで着替えてるんだろう」
なにやらゴソゴソやっている島本(ムーディ・ブルース)の姿を、荒木が説明した。
着替えを続ける島本(ムーディ)を見ながら車田が呟く。
「男の着替えなんて見ても面白くないな・・・」
「早送りしよう・・・」
荒木も同意した。

104 :作者の都合により名無しです:03/11/06 16:06 ID:JEU4PhuI
ところで荒木はスタンド2体同時に使える設定でも良かったんだっけ?
うろ覚えだったんで一応別々に発現させたが。
やきう編のどこかでそういう話があったような気がしたが、ギコナビの検索が調子悪くて見つけられず・・・

105 :作者の都合により名無しです:03/11/06 16:10 ID:uCrdoHF2
そんな時は関連スレの過去ログ倉庫さッ★
検索めんどいけどガマンガマン

106 :作者の都合により名無しです:03/11/06 16:13 ID:JEU4PhuI
なるほど!
IEを使えばよかったのか!
まさにコロンブスの卵だな!(気付けよ俺・・・)

107 :作者の都合により名無しです:03/11/06 16:17 ID:uCrdoHF2
ふぁいとだね(´▽`)

108 :作者の都合により名無しです:03/11/06 16:37 ID:Dnb5MQ8K
つなげてくれてありがとう。

スタンドは、DIO戦で二つのスタンドを同時に扱うことができると書いてあったはず。
やきうでは10部スレ413で確認。

109 :作者の都合により名無しです:03/11/06 17:24 ID:JEU4PhuI
>>108
サンクス。
ちなみに当方このルートをこのまま乗っ取る気満々であります。

110 :作者の都合により名無しです:03/11/06 17:45 ID:q/2IqS6r
>>108
乗っ取るのはいいけどリレーだから途中を誰かに書かれても文句言っちゃあだめだよ

111 :作者の都合により名無しです:03/11/06 17:45 ID:jD8gKAq+
>>109
頑張れ〜。つっても別に宣言する必要はないよ〜。
職人さん同士の駆け引きで、手に汗握る展開も見たいしね。
なんつーの?アドリブって奴?

112 :作者の都合により名無しです:03/11/06 17:46 ID:q/2IqS6r
>>109の間違いだった…

113 :荒木&車田3:03/11/06 18:45 ID:JEU4PhuI
見たくもない男の着替えを早送りで飛ばし、島本の追跡を続ける荒木と車田。
次に島本が向かった先は医務室への通路だった。

「なるほど試合の傷を癒そうということか」
「試合前からボロボロだったような気がするが・・・
 ということは本物の島本は医務室にいるのか」
あっけなく居場所が特定できたと思い、拍子抜けする二人だったが・・・

突如異変が起きた。
前を歩いていた島本(ムーディ)が驚いた様子で振り返った途端、『再生』がそこで止まってしまったのだった。
まるで『一時停止』でもしたかのように。
「・・・なんだ?なぜ『再生』を止める荒木」
「いや、違う・・・何故かこの先へ『再生』も『早送り』も出来ない。
 ビデオテープが切れたように先へ進まない」

様子を見に島本に近づいた車田が驚きの声を上げる。
「これを見ろ、荒木!」
その声に荒木が駆け寄る。
「こッ、これはッ!!」
手形――
島本の首筋にはまるで握りつぶさんばかりの手形が付いていた。

「何か敵に襲われたということか?しかし『再生』が途切れたのは一体・・・?」
「わからん・・・瞬間移動の能力かも知れん・・・しかし答えは出ない。」
最初は島本を見つけ、真島の企みについて一応の警戒を促すだけのつもりだった。
しかし、ほんの数分前にここで起こったはずの予想外の事態に二人は戦慄した。

114 :荒木&車田4:03/11/06 18:46 ID:JEU4PhuI
「ともかくこの直前に何が起きたのか確かめてみる必要があるな」
荒木はそう言うと『ムーディ・ブルース』を巻き戻し事態の検証を始めた。
「・・・・・・」
何度か巻き戻し、再生を繰り返すうちに車田はあることに気付いた。
「何か聞こえるな。今のところをもう一度『再生』してみてくれ」
言われるままに荒木はスタンドを操作する。と、

<<・・・・・・・・・スル・・・>>

小さく機械的な声のようなものが紛れていた。

「確かに何か聞こえる・・・」
荒木が耳を澄ますと、ほんの小さく機械的な声の様なものが紛れているのがわかった。
「だが島本の声ではない。このスタンドは本人以外の声も『再生』できるのか?」
車田が疑問を口にする。
「ああ、ある程度なら本人の周りの音も再生できる」
「この声が聞こえた直後、島本の動きが止まっている」
「ならばこの声の主が島本を襲った奴ということか。よし、ボリュームを上げてみよう」
荒木が音声のボリュームを上げるにつれ、次第にそれはくっきり聞こえるようになってきた。

<<・・・ヲ実行スル・・・>>

小さく聞こえたと思ったのは言わば、録音レベルの問題だったようだ。
「実行するだと?何を実行すると言うのだ?」
さらにボリュームを上げたとき、荒木と車田は島本の身に何が起こったのかを理解した。

<< 島 本 和 彦 ノ 誘 拐 ヲ 実 行 ス ル ! >>

確かに『声』はそう言っていた。

115 :作者の都合により名無しです:03/11/06 18:51 ID:JEU4PhuI
時はCブロック決着直後。
この荒木と車田の島本追跡の動きは、現在の島の流れとは多少時間を遡って展開されている。

といっても別に過去ってわけでもなく、時間的におかしいと気付いたので、そういうことにしといて。
量産型ではなく石渡の所に出現してるのと同一人物のつもり。

リレー上等!
俺たちゃ無敵のリレー職人様だぜー!!

116 :荒木&車田5:03/11/06 19:16 ID:Dnb5MQ8K
かたかたかたかた……ムーディーブルースの時計の音のみが通路に鳴り響いていた。
「何者だ!この声は!」
荒木が驚いて言う。
「いや、わからんが”彼”が危機に陥っているのは事実!!だがここで彼が誘拐されたと言う事実は変りはしない!!」
車田も驚いて、そうかえす。
「ここで瞬間移動か空間操作かわからんが、それが起きたのは事実ッ!それを『掘り起こし』て『追跡』するっ!」
そう言って、荒木が新たにスタンドを出す。
「『アンダー・ワールド』ッ。」
荒木がそう言って、地面を掘る。とたんに異空間がへの穴が開く。
「ネビュラ・チェーン!」
すかさず異空間の中に、鎖を展開し、相手を探す車田。
「見つけた!二人だ!」
そう言って、車田が叫ぶ。
「『確かめ』てくる!」
荒木がそう言って、チェーンの上を走り出す。
「気をつけろよ!」
それに対しては、荒木は親指を上げて答えた。

117 :作者の都合により名無しです:03/11/06 19:22 ID:Kx+IV3gs
すげー強いコンビだな、荒木&車田!
がんがれごーごーごー!

118 :荒木&車田6:03/11/06 19:35 ID:Dnb5MQ8K
鎖の上を走って最後の所まで近くなってきた時、そこに捕まっている、島本と、謎の男(刃森)がいた。
「見つけたッ!くらえ!!『スティッキー・フィンガーズ』ッ」
刃森はまるで機械のような雰囲気で、右腕でその攻撃を受け止めようする。
ズメゴラッ!!右腕がジッパーによって切り落とされ、刃森の頭部にパンチがぶつかる。
刃森の右腕は、そのまま空間を彷徨う。
「……ブッ殺ス!!」
刃森がそう宣言した瞬間、島本の体は荒木の背中にあった。
「???」
「いいか?ぶっ殺すなんて言葉は使っちゃいけないんだ……。
 何故なら『ぶっ殺す』と心の中で思った時にはもう既に!!行動は終わっているんだ!」
ぼろぼろとなった、刃森の体が亜空間の中を彷徨い始めた。
「……しまった。奴の背後関係を読むのを忘れていた。」
「行動が早すぎるのも問題だな……。」
島本がにやりと笑って言う。
「……まあ良いさ。大体の予想はついている。」
荒木もまたにやりと笑っていった。

119 :荒木&車田7:03/11/06 19:56 ID:Dnb5MQ8K
「無事だったか。」
車田が安心したかのように言う。
「ああ、だが奴は取り逃がしちまった……。」
「……おまえが敵を取り逃がすとはな。」
「異空間での戦闘はちょっと苦手でな。よっと。」
荒木はそう言って、床の上に乗る。
「やっぱり、地面に足がついてる方が安心できる……。」
「ちょっと聞きたいことがある……。」
島本がそう言って、二人の間に入り込む。
「ちょうど良かった、こちらからも話したいことがあったところだ。」

「なるほどな。そういう事情か……。」
荒木からの説明を受け、島本が合点がいったと言った雰囲気で言う。
「KIYUが独自に動いてるか、藤崎の封印が未完成か知らんが、このままだと流石にまずいな……。」
荒木がそう言って、腕を組む。
「これは、早めに連絡しといた方が良いかもしれんな……。」
「それは困る。」
通路の向こうから、声がした。

120 :岡田vs矢吹:03/11/06 20:11 ID:1iWdrK+V
岡田「喜ぶがいい――――矢吹。神の手によって殺されるのは敗北したことにならない、何故なら!!!
  神の力は天災と同じ『偉大』な力だからだ。――大火事で森が燃えるように、
  暴風で大地が削れるように、嵐で海が割れるように――それは全て天の力だ。
  人が自然に勝てぬのは当然の事!!!だから、俺に殺されても恥ずかしいくはないんだ。
  だから安心して――――死ね!!!」
矢吹「なんだ?奴の腕(かいな)が空を斬る!?」
   コ  ー  ラ  ー     テ  ム  ネ  イ  ン
  空 K h o r a 間    断 T e m n e i n 裂

矢吹「違う!!! これは物理攻撃じゃない!!! 奴の振った腕の隙間から『宇宙(そら)』が見える!!!」

  奴 の 腕 は 空 間 を 斬 り  異 界 を 呼 ぶ

     キ  ュ  パ  ア  ン  

そのとき、辺り一面に『宇宙』が広がり、全てが飲み込まれた。
一瞬で瓦礫の山と化した広場に立ちながら、岡田は笑う。
岡田「あはははは!!! なンだよ・・全然弱い漫画家だ!!! 
  横山様が気にかける奴だからどれほどのものかと思ったけど――なんて弱さだ!!!」
だが次の瞬間、岡田の笑いは消えた。瓦礫の山の一角が浮き上がり、そこから現れた人影を見たからだ。
矢吹「おもしろい技を使うな・・・さすがは横山十傑集」
そのように言いながら現れた男――矢吹の前には透明の障壁が出現している。
岡田「クリスタルウォール・・・兄貴の技をパクっていたのか。恥を知らない奴め」
吐き捨てる岡田に、矢吹は平然と返す。
矢吹「完全なるパクリ作家の私には褒め言葉だな。それでは、今度はこちらから行こう!!」

121 :岡田vs矢吹:03/11/06 20:46 ID:1iWdrK+V
   チョー ア ツ ア ツ フ ァ イ ヤ ー ボ ー ル
矢吹「超!! 熱 熱 火 球 !!!」
いきなり矢吹が口から、巨大な火の玉を吐いた!!
岡田は素早く一枚の紙を取り出すと、詠唱を始めた。
岡田「岡田芽武が符に問う 答えよ其は何ぞ!!」
(我は火炎――荒き火炎――黒煙を上げ吸い込まれ炎の意志を制御する者なり――)
すると、どうか。岩をも蒸発させる炎が、岡田を避けていくではないか。
これが岡田の『呪符魔術』のひとつ――『炎操』の呪印である。
からくも矢吹の攻撃を凌いだ岡田だったが、その刹那、さらなる攻撃が襲いかかってきた。
矢吹「ダイヤモンドダスト!!!」
矢吹の拳から、全てを凍てつかせるような凍気がほとばしった。
岡田「ぐおっ!!」
咄嗟に飛び退いてかわした岡田だが、着地と同時に膝をついた。片足が凍傷にかかっていた。
岡田「ちい、奴はどこだ!?」
矢吹「 遅   い 」
ゾク!! 矢吹の声は、岡田の背後からした。
矢吹「アナザーディメンション!!!!」
異次元への扉が開き、そのなかへと岡田の体が投げ込まれる。
岡田「くっ!! まだ異次元へ飛ばされるわけにはいかん!!!」
寸前、岡田は驚異的な体さばきで身を捻り、かろうじて異次元に飛ばされるのを防いだ。
岡田「つ・・強い・・・っ。黄金聖闘士である俺より速いとは・・・これが『時を止める能力』か!!」
矢吹は時を止めながら、岡田の死角へ死角へと移動している。さしもの岡田も分が悪い。
岡田(こうなったら『神人』の力を解き放つしかないか・・・しかし、これはまだ横山様に禁じられている・・・)
矢吹「どうした?もう終わりかな?」 岡田「止むを得ん!!」
にじりよる矢吹に、岡田は決断する。
??「・・・なんだよ。水島を追い掛けてきたら、とんでもない奴にブチ当たちまったな」
ふいに、何処からともなく声がした。

122 :争いに介入する者:03/11/06 21:07 ID:1iWdrK+V
??「えらそうなトコでふんぞり返ってると思ったら、こんなとこで遊んでやがるときたモンだ」
どこかで楽しんでるような、状況に反した緊張感のない声。
巻き舌の独特の言い回しが、矢吹と岡田、2人の神経を逆なでした。
荒涼たる瓦礫の山を踏み越えて、背中を丸めた姿勢の悪い男が進み出て来た。
??「好き勝手やってくれるぜ、相変わらず」
ニヤリと笑った男は、顎を上げて見下すように矢吹と岡田と、そして気絶して倒れる水島を見た。

試合が終わって、急にやることがなくなった。大人しくしてるのも、性に合わねえ。
そこで暇つぶしがてら、水島を一発ブン殴ってやろうと思って追い掛けてきた。
そうしたら、どうだ。前からブン殴りたくて、しょうがなかった奴が目の前にいやがる。
何だか知らねえが、さっきの試合で戦りあったスカした鎧野郎もいやがる。
鎧が変わっている上、何か知らないがこいつらは戦っているらしい。
そんなことはどうでもいい。楽しくなってきた。
このところ、試合につきあわされたり、ジジイ連中に説教されたりで、
自分自身もらしくなく思い直して、これからの行動を考えようとした矢先。
都合よく分かり易い敵が現れてくれた。
矢吹健太朗。
自らの敵リストの一角を占める、現・集英社の支配者。
そいつが、なぜかこんな辺鄙な場所に出向いてやがる。
??(変わらねぇな。相変わらずのムカつかせっぷりだ!)
ケンカを売る理由はそれで充分。久々に、昔の自分に立ち戻る気がしてワクワクした。

??「おもしろそうな事やってるじゃねぇか、矢吹。俺も仲間に入れてくれンだろーな、当然?」
反逆を己が行動原理とする無頼の男―――― 戸 田 、戦場に立つ。

123 :作者の都合により名無しです:03/11/06 22:01 ID:FuZ+MHjq
戸田は戦力的にDoなの?
矢吹とは「まだ」圧倒的な戦力差があるように思えるが。

124 :Aブロック後のファミレスにて:03/11/07 00:16 ID:TH9ygNHL
一方、矢吹艦から遠く離れた、とある町のファミレス。
ウエイトレス「―――では、お飲み物は何になさいますか?」
??「俺はエスプレッソ。」
??「じゃあ、わしはピーチソーダで。」
ウエイトレス「かしこまりました。しばらくお待ちください。」

そこにひとりの少年と道化じみた格好の男がいた。
少年の名は小畑健。男の名は藤崎竜。矢吹艦Aブロックの戦闘から離脱したふたりは、
腹ごしらえのため、この店に訪れていた。

藤崎「すみませんな。せっかくご馳走しようと思ったのに。店が閉店とはのう・・・」
小畑「ま、いいんじゃない?ファミレスの方が漫画家っぽいし。
   しかし、賭け将棋で店を閉めるほどの借金作るとはね・・・いったいどんな店主だったんだい?」
藤崎「中華料理・・・いや、創作料理か?とにかくハチャメチャな料理を作るヤツでの・・・」
小畑「それでそれで?」
藤崎「顔は凶悪。性格は最悪。手段は極悪―――。」
小畑「そ、それで?」
藤崎「じゃが、勝負にかける意気込みは凄まじく、
   料理の腕とそのパフォーマンスは確かなヤツだったわ。」
小畑「・・・パフォーマンス・・・ですか(ファミレスで良かったかも知んない・・・)・・・まあ、閉店じゃあねぇ。」
藤崎「さらに付け加えると、そやつも漫画家なのですよ。
   なので、そやつのモチベーションの高さを見習いに行こうと思うたのじゃが・・・」
小畑「へぇ〜。なんて名前なのそいつ!?」
藤崎「・・・それがのう、思い出せんのだよ。さ・・・さい・・・斉藤?西郷じゃったかな・・・いや・・・
   う〜〜む、なんて名前だったかの〜〜〜っ??」
必死に記憶をたぐる藤崎だが、料理人の名は出てこなかった。

小畑「ところで藤崎君、あの光原を名乗る女は結局何がやりたかったんだろう?
   やつが本物かどうかもわからなかったし、真島を強奪することもなかった。
   あれもドコまで本気だったのか・・・」
藤崎「確かに――解せないですな」

125 :Aブロック後のファミレスにて:03/11/07 00:18 ID:TH9ygNHL
〜・〜・〜・〜・話は少しさかのぼる――『化血陣』で光原と対峙していた時の話〜・〜・〜・〜・
光原「あら、月が?まあ、こっちは問題無いわ――」
目前の小畑・藤崎を無視し外部の誰かと会話する光原。完全にペースを押さえられ苛立つ藤崎と小畑。
外に向けられた会話はそろそろ5分を超えようとしていた。

小畑「・・・誰と話してるだろう?」
藤崎「確かに長いですな・・・お〜い、光原先生〜〜」
光原「――そして、古より月には――」
両手を口の横に添えて呼びかけるが、光原は見向きもせずしゃべり続ける。

小畑「・・・聞こえないのかな・・・」
藤崎「い、いや、話しに熱が入っているのでしょう。もう一度。・・・お〜い、み〜つ〜は〜ら〜せ〜ん〜せ〜い〜〜」
光原「――さて、それだけではありません。多くの者達が――」
さらに声を張り上げるが、光原は見向きもせずしゃべり続ける。

小畑「・・・なんか・・・舐められてるのかな?俺達・・・」
藤崎「ハ、ハハハ・・・まさかそんな。もう一丁・・・お〜〜い、み〜〜つ〜〜は〜〜ら〜〜」
光原「――そう、こんな言い伝えもあります。――」
一層声を張り上げるが、光原は見向きもせずしゃべり続ける。

小畑「・・・やっぱ舐められてるよ。俺達・・・」
藤崎「ぐぬぬぬ〜、ようし、ならば強引に中断させてやるわい!これで・・・えぇぇいっっ!
   、  、  、  、      、 、 、 、 、 、  、 、 、   
   みぃ〜つぅ〜はぁ〜らぁぁぁっっ!よ そ 見 し て しゃ べ る なぁっっ!!」
懐からメガホン状の物体を取り出し叫ぶ藤崎。叫びは轟音となって亜空間にとどろく。
そしてようやく光原はこちらを向いた。
藤崎(あり・・・?バ、バカな?なぜ・・・?)
光原「・・・ああ、失礼したわね。小畑先生、藤崎先生。外から通信が入ったもので。
   で、先ほどの問い、私の目的だけど――
   私はアウターゾーン――突き抜けた外側の世界の案内人。
   私の目的――それはあなた方2人のスカウトよ。
   小畑先生、藤崎先生、我が主:KIYU様の陣営で漫画を書く気は無いかしら?」

126 :Aブロック後のファミレスにて:03/11/07 00:19 ID:TH9ygNHL
突然の申し出とその内容に驚きを隠せない小畑・藤崎。
10年前に集英社を中心に発生した直径20kmのクレーター。公には北朝鮮の仕業とされているソレが
『キユドライブ』によるものだと言うことを多くの漫画家は知っていた。もちろん、この2人も――

小畑「良くそんなことが言えたもんだな。俺は『キユドライブ』で肉体を失ったんだぜ。
   元はといえば、あんたらの――」
藤崎「まあ、小畑先生、ここはお任せを。」
不快感をあらわにして詰め寄る小畑を藤崎が制する。

藤崎「フム、さて、光原を名乗る者よ。おぬしがスカウトマンなのはわかった。
   しかし解せんのは、なぜその対象が我々なのかと言うことだ。おぬしらは
   『 ガ ッ デ ム で  ロ ッ ク で  デ ス ト ロ ー イ !!!ローイ、ロー・・・(エコー)』
   な選ばれた作家の雑誌――『週刊ロック』の創刊が目的であろう?
   わしらでは何の役にも立たぬと思うのじゃが・・・? 見込み違いではないか?」
光原「いえいえ、あなた方おふたりとも十分に『素質有り』ですよ。
   2人に共通する、読者を置いてきぼりにしたまま突っ走る疾走力――
   我々ならばそれを『突き抜けるチカラ』へと昇華させることが可能です。
   それに、すでに立派な突き抜け実績もお持ちですしね。」 
藤崎「・・・う、うるさいわダアホ!!」
小畑「・・・藤崎君、冷静に!!」
打神鞭をいまにも振りかぶらんとする藤崎を小畑が懸命に制しながら言う。

小畑「――おい光原さん、折角だけど俺達はあんたのご期待には沿えない。仲間になる気も無い。あきらめてくれ。」
光原「あら、小畑先生はさらに素質有りなんですよ。
   ウチの梅沢と一緒に仲良く唄いながら、雷句先生に無理やりドラッグを飲ませてたあたり――」
小畑「な・・・」
光原「KIYU様ならこうおっしゃるでしょうね。
   見 事 な 突 き 抜 け っ ぷ り。 も う 身 も 心 も、
   立 派 な 『 無 敵 の 未 成 年 様 』で す ね? 小 畑 先 生?」
小畑「・・・だ、だまれ!この・・・」
小畑・藤崎「一 緒 に す ん な ボ ケ ェ ェ ッ!」

127 :Aブロック後のファミレスにて:03/11/07 00:21 ID:TH9ygNHL
見事にハモリながら光原の申し出を拒否するふたり。
しかし光原は冷静さを崩さず、おどけたように問い返す。

光原「あらあら、嫌われたものね・・・でもおふたりさん、本当はお気づきなのではないかしら
   ―― ジ ャ ン プ に 居 続 け て も 、 
      自 分 の 描 き た い も の は 描 け な い こ と に。――
   ま、良く考えてみることね・・・」
〜・〜・〜・〜・(回想 ここまで) 〜・〜・〜・〜・

藤崎「まあ、スカウトがドコまで本気なのか解かりませんが・・・。解かったことがいくつか。
   わしらの前に現れた女性は光原先生本人ではありませんな。」
小畑「えっ?なんで?」

懐から先ほどのメガホンを取り出し藤崎は答える。
藤崎「わしの使ったこのメガホン――これは『叫名棍(きゅうめいこん)』という神経撹乱系の宝貝で、
   名を呼んだ者の動きを封じることができるのです。しかし、ヤツは動けた――。
   つまり、光原先生本人では無いか、神経そのものが無いかどちらかです。
小畑「ふむふむ」
藤崎「しかし、わしはアレが光原先生に何らかの関わりがあると踏んでおります。」
小畑「なんで?」
藤崎「隙があったとはいえ、わしの空間をジャックできる技量。独特の雰囲気。
   そして、後で調べてみたのですが、光原先生は「アウターゾーン」終了後は連載が無く、
   執筆活動はジャンプやバンチに短編を発表したのみとのこと。
   で、その間何をしていたのか・・・、どうやらオカルトショップを経営していたらしいのです。
   おそらくあの女性は黒魔術で他人か、よくできた人形を操っているのではないかと思います。」
小畑「なるほどね」

128 :Aブロック後のファミレスにて:03/11/07 00:23 ID:TH9ygNHL
このとき二人は気づくべきであった。
光原が黒魔術を用いて、真島を封じている宝貝に霊的なセキュリティホールを空けていたことに。
ふたりを無視して外部と会話していたのは、その為の時間稼ぎであったことに。
これでは仙界最硬の九竜神火罩(きゅうりゅうしんかとう)といえども真島を封じ続けられはしないだろう。
そして、このことが多くの漫画家の未来に関わっていくのであるが――ソレはまだまだ先の話。

ウエイトレス「お待たせしました、ではごゆっくりとどうぞ」
型どおりの作法でウエイトレスが飲み物を配膳し伝票を置いていく。それを見届けたふたりはつぶやく。
小畑・藤崎「・・・・・・やっぱりな」

小畑「・・・はい、ピーチソーダ。」
藤崎「エスプレッソどうぞ・・・。」
この食前の儀式は甘党の藤崎といる間、続くのであった。

129 :作者の都合により名無しです:03/11/07 00:57 ID:3kifEZq+
>>123
だろうね。でも、久々に荒々しい戸田が見れそうで期待。
奴は、野球を境に、なんか大人しくなっちゃってたからな・・・

>ファミレス
藤崎、○条と知り合いだったのか。
ところで、アイツが賭け将棋に負けたのは、やっぱキユ陣営の奴か?

130 :矢吹艦分離航空母艦セフィリアにて(32/75):03/11/07 01:56 ID:sPlMXLG+
 「なんだとー!?9号がにわのの返り討ちにあって使い物にならなくなっただとぉ〜!?」
艦橋の司令席で天津甘栗を頬張る柳田の口から勢いよく栗の破片が飛び出した。
あわてて避ける近くの船員たち。柳田は動揺を抑えるかのように湯飲みに手を伸ばし、
ぬるい茶と共に栗を勢いよく飲み干した。コホンと咳き込むフリをし、柳田はモニターに向き返る。
9号とは柳田自慢の軍事衛星型スーパーメカのこと。
先ほどまでクリードアイランドで無敵の膂力を誇っていたはずのそれの、無残な経過報告である。
自身の矜持をことごとく傷つける、にわのという男を柳田は運命の敵と位置付ける事にした。
 「お・の・れぇぇぇ〜〜〜!これだけ頭に来たのは初めてだー!待っていろ馬鹿者めー!!」
島到着まで間もなくとの報告も耳に入らず、柳田はひとり映像パネルに吠えた。
隣の席では柳田の相棒・筆吉が、すまし顔でファッション誌などを読みふけっている。

――荒れ狂う空を突き抜け、巨大な鉄の船は戦慄に覆われた島へといよいよ突入する―――

 「・・・・いかめしいデザインの救助ヘリやな」
暴風突きつける医療用テントの中、空と海を眺め続けていた猿渡がぽつりと呟いた。
猿渡の声に反応した医療スタッフがテントを飛び出し、“ヘリ”の所在を目で確認する。
 「あれはたぶん、矢吹様所有の空母ですね。こちらから連絡を入れてみましょう」
スタッフは旧式の携帯無線機を取り出し、イヤホンとマイクをつけ機械を操作し始める。
その間も猿渡は虚空を見つめ、本宮は猿渡の横顔を静かに窺う。
やがて連絡がついたらしく、空母艦セフィリアはゆっくりと嵐の海に着水した。
最新式の医療カプセルがテントに運ばれ、昏睡する高橋が真っ先に収容され輸送された。
本宮や猿渡にも配備されたが、ふたりは断り普通の担架でセフィリアに運ばれた。
・・・完全な治療を受けるには、島にはあまりに心配事が多すぎるから。

 「大将の方々、試合ご苦労であった。しかし裏御伽の長よ、貴様の部下の教育はなってないな!」
苦虫を噛み潰したような表情の柳田に、救護室のベッドに座る本宮は肩をすくめ苦笑いを返した。

131 :荒木&車田8:03/11/07 07:05 ID:0Ap3mq+z
「それは困る。」
通路の向こうから声がした。
その声の主はケルベロスの一員にして、忌まわしきKIYU陣営の一人……。
「宇野比呂志か……。」
荒木が抑揚のない声で言う。
「まさか、あの『獣性細胞』を抜き出すとはね……。」
宇野がそう言って、腰に差した刀を抜く。天より落ちてきた石より作られた、”流星の剣”だ。
「決闘のつもりか?」
荒木は、腕をポケットに入れたまま、荒木の腰に刀が現れる。
「『アヌビス神』ですか……。はたしてその程度で勝てると思っていられるのですか?」
「初打で倒せなきゃ、貴様の負けだ。」
荒木も居合いの格好で構える。
「荒木先生は何故刀を抜かないんだ?」
車田が、疑問に覚える。
「一撃必殺……。それを狙っているのでは?」
島本も疑問に覚えて言う。
「いや、一撃必殺なんて狙う余裕は無いはずだ……。少なくとも、相手の能力がわからない以上そう簡単にやるような人間じゃない。」
車田がそう言った瞬間、二人が動く。
宇野の上段からの縦一文字が荒木を襲う。だが荒木は、あらかじめ左腕にの皮膚を硬化させていた、リスキーセーバーを使って、それを受け止める。
荒木の突進を宇野はまともに食らう。
「貴様は次に『そんな馬鹿な』という。」
「そんな……馬鹿な……。」
『アヌビス神』は宇野の体に吸い込まれるように見え、宇野の手から出た切っ先が、荒木の体を貫いていた。

132 :荒木&車田9:03/11/07 07:52 ID:0Ap3mq+z
「そんな……馬鹿な……。」
その言葉を発したのは宇野の方であった。
宇野が手から出した剣、それはアヌビス神であった。
空間を操り、肩に刺さった『アヌビス神』を、腕を通じて荒木に刺した。だが荒木は傷つくことなく立っている。
「どうした?あん?さっさと刺したらどうだ?」
荒木がそう言って、宇野に顔を近づける。
「何故だ!何故血が出ない?」
「このマヌケがーっ!こいつは物を『切る』だけじゃなくて、『切らねえ』事だってできるんだよ!」
そう言って、荒木が宇野に刺さっているアヌビス神を抜く。
「ならば……!!」
「悪いがもうこちらの攻撃は『終わっている』。」
荒木がそう言った瞬間、宇野が盛大に転ぶ。次の瞬間、荒木の横に、潜水器具をつけたようなスタンドが現れる。
「『ダイバー・ダウン』。足と床とを変形させた。この俺に単一の能力で立ち向かおうってのが既に凡策なんだよっ!」
「なるほど……。素晴らしいまでの判断の良さですね……。これ以上の義理立ては不要と言うことだな……。」
宇野がそう言って、壁の中に消える。
「奴の小宇宙が消えた……。逃げたようだな。」
車田がそう言って、
「ちっ……色々『読もう』と思ったんだがな。」
既に『聞こう』と言わないところが、荒木らしいかもしれない。
「しかしそうなると、ますます早めに連絡した方が良いな。」
荒木は既にBブロックへの道を館内地図で探し始めている。
「私もついて行った方が良いか?」
「ああ、急いだ方が良いだろう。」
荒木はそう言って、車方のスタンド、『幸運の車輪(ホイール・オブ・フォーチュン)』を出した。

133 :作者の都合により名無しです:03/11/07 09:48 ID:O5zDlpi2
>>荒木&車田書いてる人達orこれから書く人達

アンダーワールド内で助けた島本はただの 『 記 憶 』 だぞ。刃森もな。
過去に遡る能力じゃないんだから。
依然として本物の島本が誘拐されたという事実は変わらない、という事を一応言っておく。

134 :荒木&車田書いた人:03/11/07 09:58 ID:0Ap3mq+z
>>133
あれ?
僕は”異空間”が開いたと言う事実を掘り起こして、
そこから、車田がチェーンで追跡、荒木が追って展開で書いたつもりだったけど……。
だから、この島本は本物のつもりで書いてるけど……。

135 :作者の都合により名無しです:03/11/07 10:02 ID:CGKqUrrL
誘拐って異空間を渡る能力だったのか。
ところで、宇野の言ってた“義理立て”ってどういう意味だ。
奴は小手調べのつもりだったということか?

136 :とちとフォロー:03/11/07 10:33 ID:0Ap3mq+z
『こら、宇野。何故逃げる。』
通信機の向こうから、木城の呼ぶ声がする。
「ええ、確かに私は島本より『魔王の欠片』を奪うようあなたに命令されました。」
『ならば何故!!』
「今、荒木先生を殺してしまえば、聖石が何処にあるかわからなくなってしまいます。
 『魔王の欠片』なんてのはいつでも奪えますが、『聖石』は流石にそうはいかんでしょう。」
『うう……だが!!』
木城が通信機の向こうで苦しんでいる。
「考えてもご覧なさい。荒木先生が聖石を何もないところに隠しますか?」
『だが……。』
「荒木先生を殺さずに、島本和彦だけを攫う……。それがどれほど困難なことかわかりますか?」
『仕方あるまい……だが何故荒木は、そこに異空間への穴が開いたのを知ったのだ?』
木城はあきらめたかのように言う。
「簡単です。瞬間移動には幾つかのタイプがあります。
 一つは超高速移動、一つは空間湾曲、そして亜空間を通る三種類があります。」
『ふむふむ。』
「もし、超高速移動ならば、『ムーディーブルース』はすさまじい速度で動くはずです。
 あとあの『アンダー・ワールド』は『事象』を掘り起こすスタンドです。そしてそこには『空間が歪んだ』という事象があれば……。」
『それを掘り起こして、さらなる追跡が可能と言うことか……。待てよ、ならば貴様が移動したと言う事実を掘り起こして……。』
「御安心を、荒木先生は私を追うことよりも、知らせる事を優先させるはずです。そしてその間に私は別の場所に完璧に移動しています。
『なるほど……わかった。真島のパワーアップの方は良いダミーに使えるかもしれん。そのまま帰還せよ。』
「わかりました……。」
宇野はそう言って、通信機を切った。

137 :133:03/11/07 10:54 ID:O5zDlpi2
>>134
したらばでちょっとぼやかせてもらうよ。

>>135
宇野は荒木の影響を受けてるらしいので、一応尊敬してるのかも。
(宇野の某作品に若かりし日のスピ○ドワゴンが・・・・・バスタの構図もまるパクリしてたな)

138 :闘え!御伽戦士(33/75):03/11/07 15:42 ID:9q+5XLoY
 「全く・・・部下が部下なら上司も上司だ!何が、
 『あいつが無意味に島乗っ取りなんざ起こす訳がねえ、よっぽど理由があるんだろ』
 だ!そんなもの私をコケにするために決まってる!どうしてくれよう」
ブツクサ言いながら救護室を後にする柳田。ふと廊下の先を見ると筆吉が立っていた。
 「なんだ?お前が仕事以外で動くとは珍しいな筆吉。何の用だ」
 「柳田、こっちにもいい人質がいるじゃないか。互いに信頼しあういい関係なんだろ彼らは」
 「!! ・・・・ふ、ふはは、ふははは!ナイスだ筆吉!それで行こう!」
――未だ島の大異変を知らない彼らの情報は、
   数時間前の【にわの・島ジャック事件〜怪獣出現】で止まっていたのだった・・・。

一方その頃、蟲を手なずけた立役者の2人・岡野と真倉は混乱する戦局を見守っていた。
“謎の人喰い獣人”には川原がつき、澤井がまとわりついている“吸血鬼のボス”には、
乙と足代わりのにわのが回る。真船は一見静観しているように見えるが、
白衣の中にメスを隠し持ち、川原の補佐に徹している。
それぞれが戦闘に長けた人間だが、島入りより蓄積されたダメージを引きずる者も多い。
自分たちが助けに割り込むと言っても、それこそ闘いの足手まといになりかねないのが辛い。
岡野は自分達にできることを、精一杯頑張ることにした。

 「・・・真倉!ここはあいつらを信じて、俺たちはレダルーバに戻ろう!」
 「おい岡野!あんなバカでけぇ蟲じゃあいつらの手助けはできねえぞ、一緒に踏み潰しちまう」
 「わかってる。にわのは乙のサポートに回った、俺たちはにわののサポートに入る」
 「! ・・・島の生き残りを拾って収容するってか。フン、テメェにしちゃ上出来だ」
 「言ったな」 岡野は笑うと、真倉を再度左手に収納し高台の崖を一気に飛び降りた。

巨大な船蟲の周りには既に、吸血鬼の部下が群れだってへばりついていた。
本来気が優しいのだろうかレダルーバは、抵抗することなく縮こまっている。
 「参ったな、これでは乗り込めない」無事崖下に降りた岡野が嘆息した。
とにかく近づこうとするが、どこからか湧き出た化け物の群れが一気に押し迫ってきた。
 「クッ!白衣観音・・・ちぃっ、防御が間に合わない!」岡野がバック転で後退した、その時。

139 :燃やせ!御伽戦士(34/75):03/11/07 16:01 ID:9q+5XLoY
 「炎恨球擦火(バーニングファイアボール)――――――!!」 「!!?」

回転する岡野の足元を、地面との摩擦から発生させた炎を身に纏うサッカーボールが翔ける!
雨を切り裂きながら燃え盛るボールは吸血鬼の群れに飛び込み、一気に怪物を焼き払う!
ギャァァァ・・・と醜い叫び声と共に消し炭と化してゆく異形たち。雨が蒸発して湯気と煙が立ち込める。
地面に降りた岡野はその非常識な光景に声を失った。代わりに真倉が霊波でしゃべる。
 ≪ムチャクチャだな、このシュート。どこの馬鹿が蹴りやがった?≫

 「馬鹿で悪かったな」 ≪!?≫
そこには意外な人物が立っていた。かつて仮面または覆面を被り常に無言で行動し、
今は顔の左半分を包帯で覆った筋肉質の青年――裏御伽・岡村賢二である。
 ≪岡村!?おめーサッカー漫画なんか描いてたのかよ!?≫と真倉。
 「元々サッカー漫画自体なら割と描いている。かつてのヤングジャンプとかでもな。
 俺がタフの人間に刺客としてスカウトされたものその筋からの情報だろうさ。
 だがな・・・このシュートは、違う。俺はもう負けない。闘うぜ、お前ら!!」

かつて愛する者を失い、命さえも一旦は失った男にはもう。恐いものなど、何も無かった。

 「岡村・・・」 胸が熱くなり、自然に拳を握る岡野。
この魔性の島で、多くのものを失った彼らは同時に多くのものを得ていたのだ。
真倉が小声で語りかけてきた。≪さあひと仕事しようぜ、岡野剛よぉ≫
 「わかってるさ」 岡野は深呼吸をし、戦闘態勢を整えた。新たなる敵が横槍から現れる。
 「南無大慈大悲救苦救難広大霊感白衣観音・・・
 我が左手に封ぜられし鬼よ・・・今こそ・・・その力を示せぇぇ―――!!」

鬼の手・発動!!
その有り余る凶悪なエネルギーで、何匹もの怪物が紙切れのように一瞬で引き裂かれる。
真倉と合体する事により発動限界上限を大幅に上げた鬼の手に、怪物どもは抗う術も無い。
勝負にも、ならなかった。岡野の周辺の存在は一瞬で雨のみとなった。
 
 (ほほ〜う、裏御伽にはごついのばかりおるのー。ワシの出番がないでわないか)
どこかで“助っ人”が、楽しそうに呟いていた。

140 :おまけ:03/11/07 16:03 ID:9q+5XLoY
そんな岡村君の裏歴史(参考資料)
ttp://members.at.infoseek.co.jp/nea/goal.htm

141 :射手なき銃たち:03/11/07 18:50 ID:CGKqUrrL
Bブロックの一角。そこに1人の男がたたずんでいる。
その足下には10本を軽く超える、無数のタバコの吸い殻が落ちている。
男は、短くなったタバコを指で揉み消すと、足下に転がるそれらに新たな一本をくわえた。
男――片倉・ザ・マグナムは、油断なく周囲に気を払いながら、10分程前の出来事を回想した。

        ――――10分前――――

穏やかな雰囲気で帰路につく、安西たち。もうまもなく、ガンガン控え室が見えてくるという場所。
突如、片倉の五体を、巨大な鋼鉄が刺し貫いたのは、まさにそのときだった。
肉が引きちぎれ、骨は砕かれ、鮮血をブチまけた。
鋼鉄は、太い鎖に繋がれており、やがてそれらが凄まじい力で引かれた。
哀れ、片倉の身体はヘシ折られ、臓物を盛大にまき散らし、四散した――――

(……!! がはっ……!!)
一瞬、頭の中を空白が支配した。せき止められていた息が、一気に肺腑から押し出される。
(これは…!? な…!! 殺意…!?)
鉛のような殺意が、片倉に“死”を鮮明にイメージさせた。
今の一瞬、自分は確かに“殺された”のだ。片倉はそう実感した。
「片倉?」
いきなり足を止めた片倉に、安西が振り返って声をかけてきた。他の者も片倉を見る。
「どないした? 安西…」
片倉は平静を装い、逆に聞き返す。
「……いや」
どうやら、安西は気付かなかったらしい。そして、他の者も。一向は再び歩き出した。
だが、片倉は立ち止まったまま、言った。


142 :射手なき銃たち:03/11/07 18:50 ID:CGKqUrrL
「スマン、ちょいとヤニが切れたわ。買ってくるから、先に帰っといてくれ」
「あん? 分かった、じゃあ先に行ってるぜ」
こうして、片倉は安西たちと別れた。
(今こいつの負担になるのだけはカンベンやで…。あいつらは今、あまりに敵が多すぎるわ。
ケルベロス、KIYU、妖魔王、そして…………)
その先を片倉は心の中でも言葉にしなかった。
(どうやら俺だけに『限定』してブツけて来よったらしいな。
しかし、あれだけの手練たちに全く気付かせずに、それらの“気”を押しのけて突き刺さるとは…)
何者かは分からないが、尋常ならざる相手である。
(いい機会や。そいつを倒して、俺はもう……奴らのトコには帰らへん。
元々、肉体を手に入れるまでと思うてたしな。俺が知ってる情報は全てあいつらに渡した。
もう、あいつらと一緒におっても、俺のすることはない。こっからは……俺ひとりの戦いや)
内藤の『真意』を知る為、そして安西たちをこれ以上の危険に巻き込まない為に、片倉は孤独な戦いを決意した。

        ――――回想終了――――

タバコはとうに切れていた。一向に現れない敵に、片倉は苛立つ。
もしや、あっちに行ったか? いや、それはない。
いくらなんでも、あれだけの手練たちを一気に相手しようとするバカはいないはずだ。
だとしたら……いつ来る!?
そう考えていた、そのときだった。
「歪八芒星の硬貨……欺瞞、策謀、偽りの暗示――――あなただったのですね……」
声が聴こえた。声は震えていた。まるで亡霊を見たように。


143 :射手なき銃たち:03/11/07 19:16 ID:CGKqUrrL
聴き憶えのある声に、片倉はゆっくりとそちらに視線をとばした。
そこには、ローブを深くかぶった占い師のような格好をした女性がたたずんでいる。
「お久しぶり……というべきかしら」
「そんなに経ってへえけんどな。伊藤はん」
何かに堪えるような、ことさらに静謐な伊藤真美の声を、片倉は軽く返した。
沈黙が降りる。先に切り出したのは、片倉だった。
「…さっきのアレは……あんたか?」
「……何の事かしら?」
片倉の視線が一瞬、別の方向を向き、そして伊藤に戻る。
「……違うな。あんたは俺の事なぞ、どうでも良いと思うてるクチや…」
かっての同志の再会とは、到底思えない、尖りきった空気。
「多くは聞かないし、興味もありません。ただひとつだけ質問しておきます……」
やがて、伊藤が言った。
「あなたの本心は……どこ?」
返答には、長い間があった。実際は数分だったろうが、伊藤にはそれが何倍にも感じられた。
目の前に立つこの男は、形はどうあれ、自分たちを裏切った。
その行為に、彼はどういう答えを返すのか。そして、男は答えた。冷笑と殺意を持って。
「………フッ。くくくくく」
片倉の唇の端が、嘲るような笑みの形に吊り上がる。
「俺が仇なすつもりなら、おんどれなんぞすでに肉塊になっとる」
刹那、緊張が爆ぜた。2人は動かず、その手元だけがわずかにブレた。

    ガシャ! ガシャ!! ガシャ!!!

次の瞬間、4つの銃口がそれぞれに標的を照準した。


144 :射手なき銃たち:03/11/07 19:34 ID:CGKqUrrL
デザートイーグルと、38口径、そして2丁の奇妙な拳銃。
「どの面さげて生きていた、裏切り者」
デザートイーグルの男が、明白な敵意を込めて吐き捨てた。
「…………」
38口径の男が、無言のまま、矢のような眼光を片倉に叩きつける。
「迷わずやっとけば良かったんや、お人好しのバカ共」
かっての仲間に2丁拳銃を突きつけながら、片倉は冷然とした眼差しをぶつける。
「3人とも今すぐ銃を下ろしなさい。今の私は、くだらないイザコザを見過ごす気分じゃないの。
 慈悲なく、容赦なく、万遍なく、えぐるわよ?」
野々村、荻野、片倉の3人の身体には、それぞれ無数の『釘』が突き立っていた。
「両陰陽三角(トリアンドロギュー)の釘。幻惑と悪夢の印。ただの幻よ。ただし…次は“本当になる”わよ」
しばらく睨み合う4人だったが、やがて一斉に銃を下ろし、距離をとった。
「てめえだけがなんで、のうのうと生きてやがる!!」
「納得いく説明をもらえねば、俺も野々村も引き下がらんぞ?」
野々村が激昂し、荻野が静かに殺意を放つ。片倉は無言だ。
何を言っても、荻野たちからしてみれば、片倉のやった事は裏切りに他ならない。
「待ってください、2人共。まだ、片倉さんには聞きたいことがあるのです」
2人を制し、片倉の前に進みでる伊藤。
一見、冷静に見える彼女だが、その目に宿る炎は誰よりも激しい。
下手な返答をすれば、たちどころに彼女はその牙を剥き出すだろう。
片倉は、短く、こう答えた。
「俺は“内藤様を”を裏切ったつもりは、あらへん。俺はただ、あん人の真意が知りたいだけや」
また沈黙が降りる。その間に、片倉の脳裏を、ある疑問がかすめる。
(こいつらが“アレ”の正体? いや違う……あれはもっと冷たい……そうまるで湖面に映る月のような…)
    ゾ    ク  ッ
そのとき、4人の背筋を凄まじい気が走りぬけた。
    「「「「!!!!」」」」
全員が振り向いた先には、黒いロングコートの男が立っていた。
かって、片倉に消えぬ屈辱を刻んだ、あの男が。
闇の住人……藤原芳秀という名の、凶器が。

145 :作者の都合により名無しです:03/11/07 22:54 ID:0PwKem+5
首を掻き切られたあとの記憶はほとんどない。
外に待機させていたモンスター「バズ・コックス」が最下層の床を切り落とし、
せがわを海に―――雨夜陣五郎の能力は塩に溶ける能力、海水に溶けて死ぬ―――落とし、
大量出血のせいで視界がぼやけて床の断面が見えないのと、クロンたん(仮称)の去る気配が哀しくて―――

山本賢治はふたたび目を見開いた。首の傷は、もう無い。
『何故、我を呼ばなかった』
胸元から声がした。
『労せずして我が全てを喰らっていたものを』
「お前なんぞ、一度たりとも使ってやるものか!」
『いつか…汝が我を呼ぶ時が来る。避けられぬ運命だ。戦え…喰らい続けろ!!!』
「うるせぇっ!!」

「なに食べてるのっ?」
マシュマロのようなお子様、夜麻みゆきが、
先刻から何かを呟いていた金田一蓮十郎の背中に抱きついた。
「何も食べてない。ただの暇潰しの独り言。」
そっけなくいうと、口の端を微かに吊り上げた。そう、ただの暇潰しの独り言。

「ああ・・・疲れた」
壁に背をもたれて山本賢治は呟く。
猫を持ち帰ろうとしただけで、今日は二回も死んだ。
結局猫には愛想をつかされ逃げられて、残ったのは脱力感と貧血気味の体だけ。
切り落とした床の大穴から、海原が見えた。陽光に照らされ、暖かげに揺れている。
「次の寄港地は、九州のどこだっけ…どこだっていいや…温泉、行くか」

146 :作者の都合により名無しです:03/11/07 22:55 ID:0PwKem+5
塩袋を切ったあとは、何も覚えていない。
母の、夢を見た。母の胎内で揺られ、暖かく、安らぎ、輪廻のなかへ…

せがわまさきは、ふたたび目を開いた。
浴槽。湯が張られている。
「おや、目を覚ましましたか」
聞き覚えのある声。「カンパニーウォリアー」富沢順だ。
「富沢殿!?」
「温泉だと、不具合が生じるかもしれませんから、それに何より他のお客の迷惑になりかねない」
一見つかみどころのない、どこにでもいるようなサラリーマンが、つかみどころのない言葉を返す。
「富沢殿、温泉とは?いえ、なぜ拙者は生きて…?」
「尼子騒兵衛さんですよ。彼女の情報網と、忍の技をあなどってもらっては困ります」
まだ十傑集に編入されて日が浅いせがわは、ゴッドハンドの全容を知らない。
せがわまさきは慄然とした。あの追撃行が知らず知らずのうちに探知され、あまつさえ尻拭いまでされていた。
自分の未熟さへの恥じらいも、猫への未練も断ち切る、圧倒的な脅威。
「あ、そうそう、ここは九州の温泉ですよ。尼子さんも今頃湯浴みの最中でしょうから、
 後でお礼を言っておきなさい。…十中八九お金を要求されるでしょうけど」
尼子騒兵衛、稀代の守銭奴。
あの意地汚さがなければ、彼女こそが『マスク・ザ・RED』だったと目される忍である。

「にゃにゃー」
奴が来た。鰹節を土産に奴が来た。
早速カツラをはたきおとしてその上に丸くなる。
そんなにヅラが好きか!?気持ちいいのか!?
久米田博士の受難は続く。世はなべてこともなし。
研究区画の惨状で久米田博士の減給がついにマイナスに達した以外、世はなべてこともなし。

147 :作者の都合により名無しです:03/11/07 23:14 ID:leje2oWW
久米田(´Д⊂
猫編乙〜

148 :作者の都合により名無しです:03/11/07 23:28 ID:akXDJT7/
そういや研究所はあだちが破壊したんだっけか…自分で書いて忘れてたわw

149 :パッソル探し:03/11/08 19:53 ID:mKNEJvOI
「パッソル〜私のパッソル〜。」
大和田がそう言って、荒木達と出会ったところで、自らの愛車を探している。
ズギャギャギャギャギャギャ!!横から次の瞬間、車……荒木の『運命の車輪』が滑るかのように止まる。
「荒木先生、急ぎすぎです。」
車田が、運転席の荒木に向かって言う。
「うるさい!急いでるんだ!!時速100や150でがたがた言うな!!」
「車田か?一体どうしたのだ?そんなに慌てて。」
荒木の言葉を無視して、大和田が助手席の車田に言う。
「いや、皆川という人物に知らせることがあって、Bブロックへ急いでるんだ。」
「皆川?」
「ほら、ここで会っただろう?あの一番最後まで立っていた奴。」
荒木が何となく説明する。
「そいつだったら、私のパッソルの行方も知っているかもしれんな……。ついて行っても良いか?」
「かまわんが、邪魔はするなよ。」
「わかった。」
次の瞬間、大和田は荒木を押しのけ、運転席に座る。
「えっ?」
「急いでいるのだろう?個々は私に任せたまえ。」
次の瞬間、外に人がいたのなら、車は消えたかのように見えたであろう。
「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!(←島本(本物))」「速い!速すぎる!(←荒木)」「大和田!!250キロはやりすぎだぞ!!」
「私の前を走ることは何人たりともゆるさぁぁぁぁん!!」
最高速度を超えて車は走り……3人がようやく叫ぶのを止めた時、ガンガン控え室についた。

150 :作者の都合により名無しです:03/11/08 22:03 ID:EAM7UaQY
えなりは乗ってないのか・・・?

151 :作者の都合により名無しです:03/11/08 22:11 ID:R8vRVCBP
トランクに収納とか(あるんかい)

152 :修羅と魔獣(35/75):03/11/08 22:12 ID:Nr5hg5N8
「くかか…喰らい尽くしてやるぜ……てめぇら全員よぉ……」「させねぇよ」
人狼の獣臭と、修羅の鬼気が、戦場に満ちる。
真鍋が、上を向いて口を開くと、そこに自らの手を突っ込み、何かを取り出す。
ずるり…と引きずりだされたのは、あろうことか剥き身の日本刀である。
「しぃぃぃやあああああッッッ!!」
刀身を完全に引き出すや、呆気にとられる者たちを尻目に、真鍋が猛然と川原に斬りかかる。
岩すらもバターのように切断するであろう凄絶な斬撃は、ただ地を裂いたのみであった。
(な……かわした!? !!)
自慢の一撃を躱された驚愕のなか、背後に得体の知れぬ悪寒を感じる真鍋。
周囲の者は見た。その背後の空中を、重力を無視するかのように飛ぶ川原の姿を。
野生の勘が命じるまま、真鍋が身を翻した瞬間、その視界に鋭い蹴撃が滑り込む。
鮮血がしぶかせて真鍋が膝をつくのと、川原が着地したのは同時だった。
乙たちの表情に歓喜が沸いた刹那、真鍋の手が閃く。
「ちいいいっ」 後ろに飛び退き、刃を躱すも、川原の服が裂けた。2人が再び対峙する。
「あの蹴りを躱すなんて…」 格闘技に関して素人である乙には、それが信じられない。
今の攻撃、もし自分だったら何が起こったのかも分からず、あの世へ旅立っていただろう。
『クレイジーダイヤモンド』があったとしても、接近戦では勝負にもなるまい。
今の攻防だけで、この2匹の獣たちが別次元の領域の住人であることを、乙は悟った。
「おいおい、てめぇ人間じゃねぇな……物ノ怪だぜ。今の動き、人の業とは思えねえ……」
(しかも、このオレの身の毛がよだつ程の…………な)
剛毛が冷や汗で濡れる感覚を味わいながら、真鍋が訊く。
「名があるなら……聞こうか……物ノ怪よぉ」
「川原……正敏」
「くく……その名前……覚えたああッッ!!」
人外の膂力により、日本刀の刃が消える。必殺の一撃を、川原はまたも跳躍して躱した。
「二度も同じ手を……喰うかよッ!!」
叫ぶや、頭上に向かって真鍋が火炎を吐き出した。
「!!」 「だいじょーぶ。後ろ後ろ。上には跳んでないモン」 慌てる乙に、にわのが解説する。
次の一刹那、無防備に上空を仰ぐ真鍋の頭部に、川原の上段蹴りが炸裂した。

153 :修羅と魔獣(36/75):03/11/08 23:00 ID:Nr5hg5N8
「ぐあ……」 真鍋がガードの奥で、短く呻いた。
「今のも防ぐか……あの化物、普通じゃないな」 真船が感嘆するように呟く。
「おおあ!!」 蹴りを放った直後の体勢の川原に、真鍋が斬り掛かる。
それを飛び退いて躱す川原だが、その背後には崖淵が迫っていた。
「まずい、後がない!!」 岡村が叫んだ瞬間、白刃が閃いた。
そのとき、川原は信じられない行動に出る。それを見た裏御伽の面々から血の気が引く。
なんと川原は、断崖絶壁の彼方へと、その身を躍らせたのだ。
「なにい……」 さすがの真鍋も自分の目を疑う。その間に、川原の身は宙を舞う。
そのまま後は、遥か崖下の地面に叩きつけられ、五体は砕けるだけ。
誰もがそう思ったが、次の瞬間、その予測は見事に裏切られた。
高台と肩を並べるように大きく張り出した大樹。その枝に軽やかに着地すると、
その反動を利用し、川原はまさに天狗のごとく、飛翔した。
小柄な体躯を縦に回転させ、真鍋の遥か後方に、川原は悠々と着地した。
「な…なんて跳躍だ。あそこの樹まで、一体何メートルあるって思ってるんだ……」
「なぁに、騒ぐこたぁねぇ。人じゃねえ…鬼なら当然のしわざだろうよ」
乙は驚愕するが、真鍋はたじろがない。殺意を漲らせて、川原ににじり寄る。
大上段に振りかぶり、袈裟切りに刃を振り下ろす。瞬間、その柄に凄まじい蹴りが叩きつけた。
「太刀の柄を蹴り飛ば……」 その先を言おうとして、乙の舌が止まった。
川原の蹴りを受けながらも、真鍋の人外の腕力は、刀を手放さない。
「せない……(なんという剛力……)」
その状態で拮抗するも数瞬、人狼の怪力が川原の蹴りに押し勝った。
蹴り足が下がり、刃が川原に肉薄する――――地が割れた。
川原本人は、サイドステップで刃を躱していた。刃が持ち上がりかけるが、峰に足裏が乗った。
(なんと!! 押し斬られたと見せて……足で太刀筋を変え、踏んだ!!)
  ゴ   オ  !!
――――死風が逆巻いた。
雷鳴もかくやという、物凄い打撃音があたりにこだました。
川原の全力の蹴りを、こめかみにまともに喰らい、真鍋の巨体が大きく傾いだ。
(これが……鬼の実力(ちから)……か)
灰白色の塊から意識が飛び出し、真鍋の意識が暗黒に染まった。

154 :修羅と魔獣(37/75):03/11/08 23:35 ID:Nr5hg5N8
(空が回ってやがる……まるで頭ン中がカーニバルだぜ……)
深々と大の字に地面に横たわり、真鍋が空を見上げる。ごぼり、と血を吐き出した。
「あの怪物を……ああもあっさりと……」
無敵とすら思えた真鍋が、その半分の体格にも満たない川原の足下に這い蹲っている。
タフがなぜあそこまで川原の力を欲したのか、乙はようやく理解していた。
川原が真鍋にとどめの一撃を入れるべく、歩み寄る。そのとき、真鍋が跳ね起きた。
手足は痙攣し、焦点も定まらないだろうに、真鍋は起き上がった。
「不死身か、あいつは!!」 これにはさすがに、乙以外の裏御伽の面々は驚嘆した。
「どうしたぁ……これで終わりじゃねぇよなぁ……」「ああ……おまえが生きてる限りは……な」
そう、これは試合ではない、殺し合いなのだ。獣たちの死闘は何処まで続くのか。
ザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザ!!!!
 「!!!!」
2人が激突しようとする、まさにその瞬間であった。
真鍋の視線が虚空へと飛び、惚けたような表情になる。
――やがて、それは昏(くら)い笑みへと変わった。
「く……く――くっくっく……。まさか……こぉんなトコにいやがったとはよぉ……来てやがったぜぇ……」
「!?」 真鍋の豹変に、川原の足が止まる。真鍋の笑みは、哄笑へと変わっていた。
「あ――はっはっは!! 臭うぜえ、“あいつ”が……“あいつ”がいやがるとはよぉ…
 たまんねえ!! 目覚めて早々、オレって奴はラッキーボーイかあ、おおい!!」
爆笑した次の瞬間、笑いがピタリと止まる。周囲が呆気にとられるなか、真鍋が言う。
「悪いな、兄さんよお。オレっち、ちい〜とヤボ用が出来ちまったみてえでなあ。
 先に喰わなきゃいけねえ野郎がいんだよ、だからこの勝負はまたにしねえか?」
真鍋のムシのよすぎる提案を、川原はにべもなく却下した。
「……通ると思ってるのかい、それ?」
あくまで殺意を揺らめかせもしない鬼の態度に、真鍋は意味ありげに笑った。
「……いんやあ? さすがのオレもそこまで図々しくねえぜ? だから…さ」
すると、いきなり真鍋の肩が盛り上がり、獣皮を突き破って、黒光りする巨砲が飛び出し、川原を照準した。
「強引に許可をもらうぜ!!」 閃光が、爆ぜた。

155 :第一局面、終結(38/75):03/11/09 00:04 ID:wM2qo1O/
  グ オ オ オ オ オ オ ン ! ! 
嵐を引き裂き、凄まじい閃光と爆音が轟いた。
真鍋が奥の手として隠し持っていた大砲の一撃は、川原が立っていた場所を含む、高台の約半分を破壊した。
その場にいた全員が、爆発に巻き込まれる。灼熱が、場を支配した―――

――――数瞬後。
「げほ……みんな生きてるか……?」
瓦礫を押し退けてせきこみながら言ったのは、岡野だ。
「うお〜〜岡野クン、ヘルプミーぞな〜もし〜〜!!」
「わあああ!! にわの先生、こんな状況で躍らないでください!!」
崩れた崖べりに、乙を背負ったにわのがぷらーんと、ぶら下がっていた。
背の乙が、下を見ながらしきりに叫んでいる。
「こっちは大丈夫だ」 『ところてん』をかき集めた、真船と三上が言う。
「川原せんせーは!?」 にわのが訊くと、横合いから眠そうな声がする。
「ここにいるぜ」 煤を払いながら、細い目をさらに細くして川原がぼやく。
「逃げられた……か。喰えない奴だよ……まったく」
裏御伽に真船と三上を加えたメンツ以外、生きる者のいなくなった高台を見渡し、川原が呟いた。
「あの松本とかいう吸血鬼の姿もないのー。どうやら、どっちにも逃げられたか」
「さすがにこのメンツを相手じゃ、不利を悟ったんだろ。どうする、川原?」
三上の台詞に岡野が答える。
「にわのの話じゃ、この島が沈むまで、あと1時間もない。今から、あいつらを捜し出して始末している暇はない」
「じゃあ、どうする?」「……別に、どうも」 岡野の問いに、川原はそっけなく答えた。
≪どうも…じゃねえだろ、おまえ……≫ 霊波に怒りをのせて、真倉が言う。
「この島にいるのはオレたちだけじゃない……そいつらに任せるしかないだろ。
 勘違いするなよ、オレ達の最優先事項は、全員で島から無事に脱出することだ」
「そいつは分かってる。だから、おまえはどうすんだって訊いてんだ」
「オレは、これからもう一仕事ある……だからこれ以上の労働はしないぜ」
そう言うと、川原は海岸を見た。常人には、暗い帳にしか見えない暗黒の海。
しかし、川原には見えていた。自らの操る“影なるもの”の存在が。

156 :そして新たなる闘いへ(39/75):03/11/09 03:59 ID:SABmbkx5
    吹きすさぶ風、荒れ狂う海。その向こうに≪影≫が、在った。
 
川原の『仕事』を聞いたにわのは、岡野と共に大まかな脱出計画を立てる。
にわのの背中にいる乙は、やや場違いな気がしておとなしくしている。
その横では三上が木工用ボンドで澤井の破片をくっつけているシュールな光景。

 「ふーん、そんなの持ってたんだモン川原センセ。なんだかカッチョエエしぃー」
 「・・・・そうだな、逃げる算段は多い方がいい。レダルーバで救助しきれなかった分は、
 川原に託す事にしよう。集合場所はここ(中央区)と、西の海岸だな。そっちは頼んだぞ川原」
 「ああ・・・任せな」
 「よーし、んじゃ最終離島時間は一時間後!それ以上粘ったらこっちまで、
 巻き添え食うからダメじゃん。それまでに生き残りを2ヶ所に集めきる事!
 バケモンの相手はなるべくしない。まだ生きてるモバイルで情報確認しあう。ラジャ?」
 「よし、最後のひと勝負だ。がんばろう!」 ――会議は終了し、3人は任務に赴く。

岡野はレダルーバに乗り込み、いつでも発進できるよう中央区内でスタンバイ。
川原はにわのの≪時空移動≫で海岸に移動(島内なら移動は自由)。
まだ動ける者は審判団と合流し、彼らと情報を交わしつつレダルーバに移動。
島内にうろつく人間を、発見し次第中央区または海岸のどちらかに避難させる・・・。
裏御伽副将のてきぱきとした指示がくだり、人々は動き始める。
その様子を背中ごしに見つめる少年――乙は、段々といたたまれない気持ちになり、そして。
 「にわの先生、僕はスタンドで島の状況が把握できます。だから一緒に連れてってください!」

 「・・・早く足、治しなよー乙君。あとはこのまこリンおにーさんにまかせなさい♪」
肩越しににっこりと笑いかけると、にわのは乙をそっと背中から降ろして倒れた大木に座らせた。
そのまま振り向かず川原の方へ向かう。乙はにわのの背中が一瞬、小さく見えた気がした・・・。

 「無理、すんなよ。にわの」「そりゃあこっちのセリフじゃん。川原せんせー」
ふたりは、にわのが開いた≪時空への穴≫に入り、やがて風景に溶け込んでいった――

157 :控え室にて:03/11/09 09:06 ID:RXd7DZac
「なんだ?」
目の前に入ってきたのは、何かが爆発したかのような部屋であった。
「パッソルゥ〜。私のパッソルゥ〜。」
玄関あたりで、自らのパッソルを見つけて、泣いて喜んでいる大和田。
そんな大和田を無視して、荒木達は控え室に入る。
「……一体何が起きたんだ?」
「わからんな……。『掘り起こして』調べてみよう。」
荒木がそう言って、『アンダーワールド』を出そうとした瞬間だった。
「おい!見ろ!宇宙船みたいなのが今にも出航しそうだぞ!!」
島本が、ご丁寧に解説をしながら、外を指さす。そこには白い船が悠々とたたずんでいた。
「……あんな船は見たことがないな……。入口を捜している暇はない!!『ぶち破り抜ける』!!」
荒木はそう言った瞬間、『スティッキー・フィンガーズ』で窓を切り開き、船の方に乗り移る!!
「待て!!荒木!!」
島本が止めるのも聞かず荒木が船に乗り……。荒木は船に穴を開けそこから宇宙船みたいなのに乗り移った。

「でぇ!!ここが女湯でぇぇぇぇす。」
松沢がそう言って、紹介する。
「まだ誰も使ってませんから……。」
そう松沢が言った瞬間。ヒュルルルルルルルルルゥゥゥゥゥ。チャポン。何かが水に落ちた音がした。
「……なんでしょう……。」
「椎名君……慌てすぎたようね…。」
留美子がそう言って、腰の刀を抜く。
「全く何でこんな広い………。」
「風の傷!!」
その声と同時に留美子がドアごとその男を吹き飛ばした。

158 :作者の都合により名無しです:03/11/09 19:13 ID:XQy6KUG4
温泉でアンダーワールド・・・・ハァハァ

159 :矢吹と久米田のエトセトラ?3前編 勧誘その1:03/11/09 22:58 ID:yA/lUFJj

あらすじ
人気漫画家に対しコンプレックスを抱いていた久米田は藤田と万乗パンツをネタにしすぎたため小学館から追い出されてしまう。(10部429)
ちょうどそのころ矢吹ジャンプの創刊に向けてギャグ漫画家を捜していた矢吹は、公園で現実逃避していた久米田を発見(13部219)し…

矢吹「お前のようなオタクを捜していた!!お前の漫画を俺の新生週間少年ジャンプに
   掲 載 (のせ) な い か 」

久米田「誰かボクのこと呼びましたか?」
矢吹「く…久米田…」
久米田「あ…気のせいですね……………
    ど――せ誰もボクの事なんかよびっこないですもんね。」
矢吹「ネ…ネガティヴだ!!」
久米田「どーせボクの漫画はサンデーで嫌われてるんだ。」

世界で                                                     一人ぼっち

矢吹「あなたは自分の漫画が嫌いかもしれんが、私はあなたの漫画が好きだぞ。」
矢吹の言葉に一瞬久米田の顔が明るくなる。が…

久米田「    う    そ    を    つ    け    ぇ    っ    !    !   」
きょ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――っ
久米田「そーやって人の心の隙間にもぐりこみ!!
    変なセミナーに勧誘する気だな!!
    そして柔らかなタイルを売りつけ財産を巻き上げ!!
    あげくの果てには修行と称し体を緑にぬられて殺されてしまうのだ!!
    死んだら死んだでたった一度の駆け込み乗車の悪行が発覚し!!
    無限地獄に落とされ永久にとうもろこしを投げつけられるのだ!!」



160 :遠い風景(40/75):03/11/10 15:13 ID:JZCeupgt
 「許斐さんですか?こちら審判の克です。試合は裏御伽が勝ちました。
 あの・・・そちらでは何か異変は起きていますか?怪我人や死人はいませんか?
 何名集まっていますか?ええと、そちらの現在地は中央まであと2キロの・・・」

真鍋襲来を審判団テントで聞いた克は、昂ぶる気持ちを必死に抑えて他選手との情報交換に努める。
何かを感じて去ったという真鍋、恐らくヤングアニマルの戦士たちが来ているのだろう。
彼らを信じて、克は待つしかなかった。そしてモバイルを通じて行方不明者の捜索を始めた、矢先。
 『・・・行方不明者ならいる。石渡さんが、誘拐された。あんな卑怯な手では俺たちには・・・』
モバイルの向こうから、悔しさに満ちた声が絞り出された。
 「誘拐・・・!?まさか、真鍋!?それとも松本とか言う吸血鬼ッ」
 『吸血鬼?いや、あれは・・・しいていえば、ウサギ・・・?
 とにかく僕ら、森田先生とヒラマツは彼らを捜している。
 まだ近くにいると信じている。審判は試合が終わってすぐに消えてもういない』
とにかく1時間以内に中央区に来るように忠告をすると、克は肩で息を吐きながらモバイルを切った。

 「この島は・・・本当にいったいどうなっているんだ!?」
最強の“解王”も、予測のつかない事態にただ怒る事しかできなかった。

空間をつなぎ、何処かへと消えていたほったゆみがテントへ帰参する。
そこにいたのは審判団の他に負傷者だらけの裏御伽陣営。ほったはテント内を一瞥すると、
非常事態である旨を肌で実感した。幕の外では台風がいよいよ本格化している。
新沢の審判用モバイルが松江名を捕まえ、三上は樋口と連絡を取っている。
普段ロクでもない連中も一生懸命働いている。――それでもほったの心は彼らに関心を示さない。

 (生きてこの島から出られようが、籠の鳥では意味がありません。佐倉さん、期待していますよ)
ほったは自分で茶を沸かし、パイプ椅子に座ってゆっくりとすすった。
彼女の瞳の表面を慌しい人間たちが通り抜けていった。

161 :五聖人vs五虎神:03/11/10 15:14 ID:Zho9Btsx
Dブロックのとある一角。桜が舞う人口公園。
矢吹艦内部は気候が調節され、一年中季節よりどりの花が咲く。
早朝の為か、ほとんど人の気配はない。
たまに犬の散歩をしている老人や、早朝ジョギングをしている中年の男などがいるが、
そういった人々は皆、『その光景』を見た瞬間、即座に踵を返して来た道を引っ返していく。

美しく桜が舞うなかで、2人の男が向かい合って立っていた。
ひとりは、和服による正装に身を包んだ、鏡面のような光沢を放つ禿頭の男。
和服の下からのぞく筋肉は異常なまでに発達しており、人というよりは野獣のそれを思わせる。
もうひとりは、それとは対照的だった。腰まであるような長髪を、首の後ろあたりで結っている。
和服の男にくらべると細身に見えるが、よく絞り込まれた見事な肉体をしている。
禿頭の男――宮下あきらが、人工的な青空と、薄紅色の桜を眺めながら呟く。

 宮下「うむ、天気晴朗にして、我が意気極めて高し! 
   そして、本来この季節に咲かぬ花とはいえ、やはり舞い散る桜とは、美しいものよ!」

豪快かつ爽やかに笑う宮下とは別の明るさでもって、長髪の男――蛭田達也は笑う。

 蛭田「う〜む、花なんて見てても腹はふくれねえな。
   やっぱ、どーせ見るなら、俺は乙女が散(以下削除)」

一瞬で創り上げた妄想に浸る蛭田を、宮下のドスのきいた声が現実に引き戻す。
 
 宮下「―――で、貴様はどうしても儂と戦る気か」
 蛭田「誰もいない公園に、漫画家2人。――勝負でしょう」

壮麗に桜が舞うなか、死闘が始まろうとしていた。

162 :五聖人vs五虎神:03/11/10 15:50 ID:Zho9Btsx
しまりのない笑顔をしていた蛭田の目に、殺気の灯が点った。
それを見てとった宮下が、和服の袖から腕を引き抜き、上半身を剥き出しにする。
 蛭田「男が脱ぐのを見ても嬉しかねえなあ……」
と、ぼやきながら、蛭田がどこからともなく、木の棒のようなものを取り出した。よく見るとそれは、白木造りの日本刀である。
 宮下「ほう、早くも抜いたか、光り物」
 蛭田「くくく・今宵の虎徹は血に飢えておるわ・」
剣呑に笑いながら、鞘に納めたままの刀の切っ先を、宮下に向ける。
間合いは一瞬で消失した。
蛭田が正眼に剣を構えたまま、地をすべるように間合いを詰めてきたのだ。
 宮下「!!!!」

 ドカカカカカカカカカカ!!!!

機銃掃射のような、すさまじい迅さの突きが、宮下を襲う。
それらを寸前で見切りながらかわすと、剣先は背後の樹を穿った。
石のように硬い樹が、一瞬で穴だらけになり、衝撃で桜の花びらが一気に散った。
 宮下「ぬう!!」
さすがの宮下も思わず面喰らうような速度で、鞘に納めているはずの剣が硬い樹に深々と突き刺さる。
素早く剣が引き抜かれると、鈍く銀色に輝く刀身があらわになった。
体勢をくずされた宮下の頭上に、大気を焦がし切り裂くような、凄絶なから竹割りが振り下ろされた。

         ザ    ン   ! ! ! !

間一髪、宮下は身を投げ出すように横っ跳びでかわす。
すると、大木がゆっくりとズレ、
ドドオン!! 
と、轟音をたてて倒れた。




 

163 :五聖人vs五虎神:03/11/10 18:45 ID:Zho9Btsx
 蛭田「おお、いい反応・ 天光流抜刀術奥義『樹断の太刀』――よくぞかわしたな」
 宮下「天光流……よもやいまだにあの流派を継承する者がいようとは。
    それも、貴様の髻(もとどり)はよく見れば、『極  武  髪』 !!!」

『極武髪』
古代中国拳法界においてはその頭髪の結い方で技量の段位を示す制度があった
その段位が上から順に甲武髪、乙武髪・丙武髪などと呼ばれ、最高峰として存在したのが極武髪である
一見無造作にも見える束ねただけの名誉ある結い方
これを許された者は最高度の修行を経て頂点に達した者達だけであり
1000人に1人出るか出ないかだったと言われている

                     太公望書林刊 「世界頭髪大全」より

 蛭田「いや、全然ちゃうし…………」
 宮下「うむ、やはり貴様、只者ではなかったな――――
    わっはっは!この宮下あきら、久々に燃えてきたわーーッ!!」
 蛭田「聞いちゃいねえし……もういいや。さっさと終わらせるぜ!!」
言い終わる前に、蛭田は地を蹴っていた。
二の太刀不要(いらず)と恐れられた薩摩示現流の初太刀すらも遥かに凌ぐ、
天光流陰構え(八相)よりの、必殺の袈裟斬り。烈火の豪剣が、宮下の頭上の空気を断ち割った。


164 :五聖人vs五虎神:03/11/10 18:46 ID:Zho9Btsx
その瞬間、宮下が袴から短い棒のようなものを取り出した。
そこにあるボタンを押すと、

 シャキイイイイン!!

と、天空に向かって、一直線に伸び、蛭田の致命の一刀を受け止めた。
 蛭田「初太刀を受け止めた!? 『 槍 』 だと!!」
 宮下「ワシがジャンプ五聖人、宮下あきらであ―――――――る!!!!」

 シ  ュ  バ!!

三又の槍が、大空を切り裂き、凄絶な弧を描いた。
軽業師のような身軽さで、バク転し、かろうじて蛭田がこれをかわした。
今度は、宮下が攻める番だった。構える手がかすむような速度で、槍が突き出された。

 宮下「 覇  極  流  『 千    峰    塵 』 ! ! ! 」



165 :五聖人vs五虎神:03/11/10 18:48 ID:Zho9Btsx
まるで槍の穂先が、数十本に分裂したような、目にも止まらぬ連続突きだった。

バ  キ  ャ  ン  ッ  ! ! ギン!  キン!  ゴゴン! ギンッ! ギン! ギョン!

 蛭田「……っっ!!」
あまりにも凄まじい、激浪のような槍さばき。
瞬時に穴だらけにされた自分の愛刀を見て、蛭田は戦慄した。
                           ・・・・
蛭田(さばけないっ…!名刀が、まるでチーズみたいに…はつられた
    それに…たった一合でもう…手に感覚がない……………っ!!)
宮下が槍を回転させ、腰だめに構えた。
それだけで猛烈な風が巻き起こり、その刃風を浴びただけで、冷や汗が流れる。
 蛭田(もっと大雑把な奴だと思ってたが、とんでもねえ!!
   レ……レベルが違うっ…!!凄まじい……使い手だ!!)
蛭田「……って、おまえ何してやがる!」

なんと戦闘中だというのにブラシのようなもので、宮下は靴の埃を落としていた。
それを侮辱と受け取ったのか、この態度にさらにイライラを募らせて叫ぶ。

 蛭田「戦いの最中に呑気に靴みがきたあ、人を馬鹿にするのもたいがいに……
    うっ!?ま………まさかそれは………まさか……!」

     バ――――――――z_________ン ! ! !

・・     ・・・・・・・・・・・ 
それは、蛭田の斬り落とされたおさげ髪だった!!

 宮下「こいつは靴ブラシに丁度良い。
    何時いかなるときでも身だしなみには気を使う。それが男のダンディズムというものよ」


166 :隠れ家にて(41/75):03/11/11 03:12 ID:LcvS2FUp
 「糞・・・!こんなに風が酷くちゃ動きようがねえぜ。まあ島の連中帰った後、
 ほとぼりが冷めた頃にお迎えが来る算段だがな。俺は元々隠密だからな。しかし、
 こんな状況じゃ食いモンも捜しにゃいけねー。埃臭ェしジメジメしやがる、サイテーだ!」
 「まあまあ」
島の某所、廃屋の中。雨風をしのげる程度には強度が保たれた木造家屋のそれには、
アイシルコンビ・稲垣と村田が揃って隠れ住んでいた。
【彼岸島】時代の名残。隠れ家の別の部屋には病院で使うようなベッドがあった。
薬品棚や丸椅子などもボロボロながら原型を留めており、往時の状況が垣間見えた。
ベッドと応接間のソファを苛つきながら往復する稲垣が、足元に転がる中身の入った薬瓶を蹴る。
浮き上がった瓶はまっすぐ村田のもとに飛び、彼の手の中に吸い込まれた。
 「稲垣、暇そうだなあ。あんまり暴れないでおくれよ?」「ケッ」
・・・村田の持つ瓶のラベルには“Vampire Virus”と手書きで書かれていた。
2人は知らない。吸血鬼も人狼も、島が崩壊の危機に瀕していることも。

風は轟々と廃屋を揺らす。村田はぼんやりと窓の外を見ている。
窓枠に頬杖をつきながら、無為の時を過ごす。と。
 (・・・? 何か来た?)
雨の天幕の向こうを凝視する。風景が一瞬歪んだ気がしたのだ。
見間違いかとも思ったが、気づいた頃には歪みの向こうに何か人影のようなものが浮かんでいた。
身元がバレるとまずいと思った村田は壁に背をつけ窓の端から外を覗き込む。
果たしてそこには荒縄で何重にも縛られた麻袋につめられた何かと、ウサギもどきの生物。
――ワープ装置の破壊と混乱で、島に入ったはいいが出られない召喚獣・刃森が現れた。
珍獣は袋と共にまっすぐこちらに向かってくる!
 「稲垣大変!変な生き物が来るよー!」
 「ハン?鳥かウサギだったら丸焼きだ。ああ腹減った」
 「あんなウサギ食べても美味しくないよ!それより外見て」
村田の勢いに押されて稲垣は窓から外を眺める。ウサギが袋の口を開け、気絶した人間の顔が見える。
 「あいつ、タフの石渡!あの糞ヤローか!」因縁の再会であった。

167 :UME&UNO会議1:03/11/11 08:55 ID:IuFNtJ+E
鹿児島のとある温泉宿泊施設・・・

梅澤「浸かれ 浸かれ 浸かれーっ!!
   飲め 飲め 飲めーっ!!
   もっとだ、もっと酒を飲みまくれーっ!!」
貞本「もう勘弁してください・・・」
梅澤「おとなしく飲んどけクソッタレ――――ッ!!」
貞本「もう限界・・・」
空になった一升瓶が無数に転がる露天風呂。
朝っぱらから叩き起こされ、酒に付き合わされる羽目になった貞本は辟易していた。

ふと梅澤の背後に軍靴の音が響く。
??「マナーを守れ、梅さん・・・おまえは温泉で酒を飲みすぎだ!!」
梅澤「そのスカした声は・・・宇野っち!!」
振り返り、何故か竜の頭に変化させた右手を突き出す梅澤。
声の主は頬に傷のある眼帯をした軍服姿の男。
ケルベロスの一員にして、影の『PSYCLOPS』――宇野比呂士であった。

梅澤「テメー何しに来やがった?」
宇野「受け取れ」
梅澤「!?」
ピピッ――
――ピッ
宇野「それが今までのことのあらましだ」
宇野は何か電波のようなものを飛ばし梅澤に情報を伝えたようである。便利。
梅澤「なるほど、色々と動きがあるようだな」

宇野「どうする梅さん?」

168 :作者の都合により名無しです:03/11/11 09:02 ID:NWtCNnt5
梅――ヽ(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)人(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)ノ――!!

169 :UME&UNO会議2:03/11/11 09:50 ID:IuFNtJ+E
宇野「さしあたって『聖石』の件だが、私が所在を掴めたのは荒木と安西、
   それと大久保が持ち帰った物の3つだけだ」
梅澤「そうか。それより宇野っち、テメーなんか余計なことをしてきたようじゃねーか。
   奴が『週刊少年ロック』 執 筆 予 定 陣 に名を連ねていることを忘れたわけじゃねーだろーな」
再び右手の竜を宇野に向けて梅澤が睨む。

宇野「わかっているさ、スタンドや登場人物のネーミングを見れば一目瞭然、荒木も『ロック』の力を持っている。
   『聖石』が荒木のもとにあるのは偶然ではなく、必然・・・運命なのだ、と言いたいのだろう?
   心配しなくても忘れてはいないさ。
   ただ、木城が『魔王の欠片』に興味を持っていたので、その調査中にちょうど荒木と出くわしたものでな。
   『聖石』が覚醒しているかどうか、確かめるだけのつもりだったんだが・・・
   さすがに荒木は強いな。確かめるどころか見事にしてやられたよ」
苦笑しながら宇野が弁明する。
梅澤「いいか宇野っち?確かに『聖石』の覚醒を促すには争いの中にあるのが一番だ。
   しかし『聖石』が主を選ぶのと同じく、『聖石』自身がその力を使うときを選ぶ。
   『聖石』とはそーゆーもんだ。使おうとして使えるもんじゃねー」
右手を元に戻し、頭のタオルを治しながら梅澤が言う。

宇野「しかし安西はどうする?奴の下に『聖石』があるのも運命だと言うのか?」
梅澤「ああ、最初は俺も『奴は所詮パクリ漫画家。レーベンスボルンの鍵に過ぎない』・・・そう思っていた・・・
   しかし!
   俺のロックにより覚醒した魔人リックを退け!
   サンデー・ガンガンの連中を引きつける求心力!
   戸土野のパクリにも屈しない精神力!
   そして奴の単行本『烈火の炎』の作者コメント、後書きを読んだとき、俺は理解した!
   ビジュアル系やハードコアなどちょっと偏った趣味をしてはいるが・・・奴は、

    潜 在 的 に 『 ロ ッ ク 』 の 力 を 持 っ て い る ! ! 

  やはり必然・・・ 『 聖 石 』 は 『 ロ ッ ク 』 の も と に 集 う ! ! 」

170 :UME&UNO会議3:03/11/11 10:25 ID:IuFNtJ+E
梅澤「ところで宇野っち、おまえ刃森なんか使って何をするつもりだったんだ?」
宇野「ああ、そのことか・・・知らん」
梅澤「何?」
宇野「あの時は荒木たちの手前、そういうことにしておいたが・・・
   刃森が現れた理由は私も知らん。
   『魔王の欠片』収集のために現れたのは間違いないだろうが、
   主人である真島は封印されているはず。
   どうやって真島が刃森を召喚できたのかは見等がつかない・・・
   ・・・いや、一人だけ心当たりがある。
   そいつは『PSYCLOPS』のひとり・・・」
梅澤「あいつか・・・勝手なことをしやがって!
   相変わらずガッデムな奴らだぜクソッタレ――――ッ!!」
宇野「フ、まったくガッデムな奴らを集めたものだな梅さん」
そういう二人の顔は言葉とは裏腹に妙に嬉しそうだった。

一連の話を黙って横で聞いていた貞本が一言。
貞本「・・・俺、今の話聞いてて良かったの・・・・?」
その一言に宇野の鋭い眼光が貞本に突き刺さった。
宇野「聞きたければ勝手に聞けば良いだろう!!
   どんなに秘密のつもりでも、俺の喋ることは何時の間にかみんな筒抜けになってるんだよ!!
   くそっ!!ヤメだ!ヤメ!秘密にするのはもうヤメ―――――――っ!!
   聞きたきゃ勝手に聞きやがれクソッタレ――――――――ッ!!」
宇野の叫びは悲痛めいていた。
貞本「・・・すいません」
その異様な迫力に貞本はつい弱気に謝ってしまう。

梅澤は肩まで湯に浸かると、
梅澤「あの宇野っちが逆ギレか・・・なかなかガッデムだ・・・!」
その光景を肴にまた酌を始めた。

171 :UME&UNO会議4:03/11/11 11:08 ID:IuFNtJ+E
宇野「すまない・・・取り乱してしまったようだ」
貞本「・・・いえ」
宇野は深呼吸して自分を落ち着かせると、話を再開した。
宇野「心配なのは未だ倫タンが『虚無の渦』発生に固執していることだ。
   あれはあくまでレーベンスボルンの扉を開く『手段の一つ』であって『目的』ではないというのに・・・」
貞本(倫タン?誰?)
梅澤「倫タンには倫タンの考えがあるのさ。
   しかし、ロックでガッデムでデストローイなのはいいことだが、
   少し意固地になり過ぎなところがあるからな」
宇野「あせって『負』のレーベンスボルンの扉を開かなければ良いが・・・」
『負』のレーベンスボルン・・・その言葉に梅澤が眉をひそめる。
梅澤「彼女は『人間の温もり』を知らねー・・・・いや、忘れちまったのかも知れねー。
   その点では確かに心配だな」
貞本(レーベンスボルン?何だそれは?)

二人(プラス他一名)が、何やら深刻な雰囲気になっている中バシャーンと水音が響いた。
宇野「なんだ!?」
貞本「向こうの岩陰からだ!」
音のした場所に駆けつけると、二人の美しい少女が湯船に浮かんでいた。
宇野「のぼせてしまったのか・・・」
貞本「あっ!あいつは!!」
浮かんでいる女の一方の顔を見て、驚きの声を上げる貞本。
貞本「こっ、こずえ!!?」
それは――混浴の露天風呂に入っていたところ、
梅澤と貞本が入ってきたために出るに出られなくなってのぼせてしまった――
天野こずえだった。

動揺する二人を余所に梅澤はバシャバシャと水音を立て、浮かんでいる二人に近づいていく。
介抱でもするのかと思いきや・・・
梅澤「おまえのような鬼畜を・・・」
宇野「よせ」
梅澤はちょっぴり酔っ払っていた。

172 :UME&UNO会議5:03/11/11 11:44 ID:IuFNtJ+E
とりあえず二人を湯船から出し洗い場に寝かせる。
宇野「美しい・・・・・」
その最中にも宇野の視線は天野こずえに釘付けだった。
貞本「バカッ!見るな!こずえの裸を見るな!このスケベ!!」
その視線に気付いた貞本が宇野の眼を覆う。
宇野「ちっ、違う!!」
そう、宇野はけっしていやらしい気持ちで天野こずえを見つめていたわけではない。
天野の水滴のつたう、美しい体は宇野にあるフレーズを想起させた。
人魚姫――
宇野(そうだ・・・この美しさはまるで人魚姫・・・)
人魚姫と言えば宇野の代表作『キャプテン・キッド』のヒロインがそうである。
大海原を駆け抜ける海賊たちに添えられた一輪の花。
それゆえに悲劇に巻き込まれていく儚い花・・・
ノスタルジー――
宇野が天野の濡れた肢体を見つめながら抱いている感情は、ノスタルジーなのか?
今、彼は懐かしい昔、『キャプテン・キッド』を連載していた頃を思い出していた。
宇野(思えば漫画界に夢を抱き、そして漫画界の厳しい現実を知ったのもこの頃だったか・・・)

貞本「今ちょっとバスタオル取ってくるからな!!絶対こずえに変なことするなよ!!」
宇野「しないって!!」
ノスタルジーは貞本の怒声に中断され、宇野は我に返った。
貞本がいなくなった後、ふと宇野はあることに気付いた。
宇野「この少女から『水の波動』を感じる・・・!」
しばらく天野の顔を見つめ思案していた宇野は、
やがて天野の右手薬指に、大きな青い宝石のついた指輪をそっと嵌めた。
宇野(まもなく漫画界全てを巻き込む大戦争が起こるだろう・・・
   この美しい少女が争いの中で命を落とすのは忍びない・・・
   水を操る秘石『スター・サファイヤ』・・・せめて君の身を守る力となれば・・・)
天野の指に嵌められた指輪が淡い光を放つ。

宇野(この少女に幸多からんことを・・・・・・!)


173 :作者の都合により名無しです:03/11/11 12:06 ID:NWtCNnt5
(´-`).。oO(もう片方の「本物の人魚姫」の方は野生の勘でスルーなんですなフフ)

174 :UME&UNO会議6:03/11/11 12:11 ID:IuFNtJ+E
宇野の行動を静かに見守っていた梅澤が口を開く。
梅澤「宇野っちよ〜、『負のレーベンスボルン』の扉は開くと思うか?」
天野のもとを離れ立ち上がった宇野は、梅澤の眼をまっすぐ捉え答える。
宇野「ああ、起こるな『聖石』と同じく『覇王の卵』もまた持ち主を選ぶ・・・
   そしてその力を使うべきときも・・・・
   その時間違いなく『それ』は起こる!」
梅澤「負のレーベンスボルン・・・・・・・『蝕』か・・・・・・!!」

『命の泉(レーベンスボルン)』――それは新しき生命と力の生まれる場所であるという。
そして梅澤と宇野が恐れる『負のレーベンスボルン』とは一体・・・?
その時が来れば自ずとわかるであろう。
そう、その時が来れば・・・・・・

宇野「さて、もうそろそろ私は行く。
   ケルベロスで馬鹿やったり、PSYCLOPSの会議に出たり、
   Dブロック行ったり、木城のパシリやったりと色々忙しい身なんでね。
   ああ、最後にもう一つだけ・・・」
振り返り宇野は梅澤に告げる。
宇野 「『 秘 石 眼 を 持 つ 者 』 に気を付けろ」
梅澤「『秘石眼』!?どこかで聞いたことがあるような・・・」
それは、秘石使いである宇野が警戒を促すほどの物なのか?
宇野「最近、微弱だが目覚めたそいつの波動を探知した。
   あれは危険な代物だ・・・
   ひとたびその力が発動したならば、いくら梅さんでもどうなるかわからんぞ」
梅澤「わかった。
   だが俺からもテメーに言っとくことがある!」
宇野「何だ」
嫌な予感を感じたが一応聞くことにした。

梅澤「俺が留守の間もバンバン秘石をばら撒き続けろよ!!」
宇野「いや・・・それ無理。そんなにネタないし・・・ていうか、まだ温泉にいる気か」
この時、宇野は『ストーンバスター』が4巻で突き抜けたことを心底悔やんだ。

175 :作者の都合により名無しです:03/11/11 12:14 ID:IuFNtJ+E
>>173
(´-`).。oO(そのための『スターサファイヤ』なのだよフフ・・・でもスルーするのは無理があったか)

176 :作者の都合により名無しです:03/11/11 13:33 ID:IuFNtJ+E
Σ(´-`).。oO(待てよ、ヤッベ!湯に浸かっていたということは・・・トイウコトデモウ1レスカクヨー)

177 :作者の都合により名無しです:03/11/11 13:35 ID:NWtCNnt5
(´-`).。oO(イイヨイイヨー)

178 :戦慄の正体:03/11/11 14:20 ID:IuFNtJ+E
天野「うっ、うーん・・・・・」
大き目のバスタオルに包まれ、横たえられていた天野は目を覚ましたようだ。
そこには宇野の姿はもうなく、梅澤は相変わらず御機嫌で酌を続けている。

貞本「気がついたか!こずえ!」
その様子に気付いた貞本が声をかける。
天野「あれ?私どうして・・・そうか、のぼせちゃったんだ・・・」
貞本「先に入っていると言ってくれれば、出るまで待ってたのに・・・無理をするから・・・」
天野「うん、ごめん。あ!タ日子ちゃん!タ日子ちゃんは・・・!」
貞本「タ日子?ああ、おまえの横で寝ているこの子か。それなら心配ない」
天野「よかったタ日子ちゃ・・・」
天野と貞本は隣で寝ているタ日子という少女の顔を見、固まってしまった。
その顔には見覚えがあったからだ。
それは二人の良く知る人物・・・そしてそのことを理解した瞬間、天野は絶叫した。

天野「キャ―――――――――――――――ッ!!!!」

天を劈くような絶叫にタ日子は・・・・いや、タ日子だった人物は目を覚ます。
タヒ子「うわ―――っ!!びっくりしたじゃき!天野先生どうしたの!?」
貞本「どうしたのじゃねぇ!!そこに直れ!!」
未だ成りきっているタヒ子を貞本が強引に正座させる。
タヒ子「ちょっとイタタ・・・こんなの人魚(にんきょう)に反する・・・」
貞本「やかましゃーっ!!なるほど自分の漫画のキャラになりきって堂々と覗きをしていたってわけか・・・・
   だがお前は今正座している・・・・『水に濡れているはずの足』で、だ。
   これがどういうことなのか?はたして・・・・」

貞本の言葉にタヒ子はハッとした顔をする。
タヒコ「あ、余の足が元に戻っていたのか・・・」
貞本「てめー頭脳がマヌケか?戻っているのは 足 だ け じ ゃ ねーぜっ!!」
タヒコの顔をグイッと洗い場の鏡に向ける貞本。
そこに写っていた顔は紛れもなくノラ王子――
貞本「ああ!? 木 村 太 彦 ォッ!!!」

179 :作者の都合により名無しです:03/11/11 14:45 ID:IuFNtJ+E
美少女・夕日子の正体はなんと木村太彦だった!
重苦しい雰囲気が露天風呂を包む。
天野こずえは両手で自分の身を抱き驚愕、戦慄している。
貞本は怒りのあまり背中に光翼まで展開させて、今にも襲い掛からんばかりの殺気を放っている。
梅澤は相変わらず御機嫌で酌を続けている。

ゴゴゴゴゴゴゴゴ

木村「なるほど・・・・のぼせたことで余の意識が途切れ、変身が解けてしまったということか・・・」
貞本「温泉から引き上げた直後は足だけだったようだが・・・
   時間の経過とともに徐々に変身が解け、貴様のマヌケ面も白日に晒す羽目になったようだな」
木村「そういえばこの展開、なんかジョジョっぽいね。
   シブイねー、まったくおたくシブイぜ」
貞本「この状況で寝ぼけたことを・・・
   それじゃあ 地 獄 の 底 で 寝 ぼ け な ! !」

貞本の鉄拳が木村を襲う!
が!しかし!

 は は

木村はその一撃を、座ったままもの凄いスピードでかわす!
貞本「な、正座したままの姿勢で平行移動を!?」
木村の予想外の動きに驚きを隠せない貞本。
木村「フフ、余の『母上』の動きをもってすれば造作もないこと!」
貞本「おまえの母は何者だ――――!!」

180 :戦慄の正体 終わり:03/11/11 15:45 ID:IuFNtJ+E
木村「ははははっ、愚民ども!思い知ったか余の力を!」
しかし、そんな木村の勢いも長くは続かず、あっさり貞本に捕らえられてしまう。
貞本「木村ァ!!おまえを温泉に投げ込んだ後どうするかわかるか?
   温泉を沸騰させ、おまえの体で出汁をとってくれる!!」
温泉には梅澤も浸かっているのだが・・・そんなことはすでに忘却の彼方。
有無を言わさず木村は温泉へと投げ飛ばされた。
木村「うおおっ!!」
しかし、何者かがその足をつかみ、木村が温泉に落下するのを阻止した。
木村を助けた人物は意外にも・・・
貞本「こ、こずえ・・・!?」
それはなんと天野こずえだった。

しかし何か様子がおかしい・・・
木村「こずえ・・・何故そんなに余の足を強く持つのだ」
天野の腕が木村の足をギリギリと締め付け、木村の足は や ば い む ら さ き に変色している。
それを見ればその力の度合いも知れようというもの。
天野「それは木村くんを落とさないためよ」
木村「そうか・・・(殺気が・・・)」
木村「おい、さっきは悪かった。そ・・・そんなに余のことが嫌いか?」
天野「 い い え 、 好 き よ 」
微笑む天野の顔はしかし、こう言っていた。――殺(と)る、殺(と)る――
木村は直感で理解した。――殺(と)られる!――
 パプ
木村が恐怖のあまり鼻水を吹き出したと同時に、天野の指に嵌められた秘石『スター・サファイヤ』が輝きを放った。
瞬間、周囲の水が巻き上がり、超高圧の水のカッターとなって木村の体を八つ裂きにした。
木村「ぶぐぉぉおっ!!!」

バラバラになり湯船に落ちる木村を見ながら貞本は呟いた。
貞本「こずえ・・・いつのまにそんなものを・・・
   そして木村・・・おまえにとって天野こずえは地獄への水先案内人だったようだな」
そんな中、梅澤は相変わらず御機嫌で酌を続けている。
梅澤「デストローイ」

181 :作者の都合により名無しです:03/11/11 17:46 ID:ApRBGkV4
やられた…
てっきり人魚バレだと思ってたのに、正 体 バ ラ さ れ る と は !
もう、瀬戸花ネタ使えない……

後の人間に選択肢を残しておく優しさが、リレーには大切だと思います。

182 :中央区大防衛戦(42/75):03/11/11 21:04 ID:F352CVEk
緊迫と喧噪を増す中央区。克・新沢・三上が審判団の中心となり、脱出の算段を立てる。
現在、島にいる者の大半は、ここ中央区に集結している。
生存確認が為されているなかで居場所が不明なのは、審判では樋口と安永。
そして、松江名と合流したという技来以外の、島に潜入したと思われるヤングアニマル勢。
同じく潜入したと思われる、ジャンプスポーツの井上。
そして、タフの石渡。この石渡を捜す為、森田・許斐・ヒラマツは独自に動いている。
台風はいよいよ風と雨の檻と化し、島に残った者たち全てを脱出させまいと牙を剥く。
松本率いる吸血鬼と化物の大群と、人狼・真鍋の存在。
救助に来たはずの柳田たちの動向も、杳として知れない。
問題は山積していたが、危機は外部だけでなく、中央区内部にも存在していたのだ。

  「ガァ―――ッ!!」
  「血ィッ! 血ィ〜〜ヲグレエ〜〜〜〜イィ……ッ!!」
  「ウグゥゴアガイア〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッッ!!」

とてつもない叫び声。あまりにも人間とはかけ離れた、獣のような喚き。
そう、彼らは『人間』ではなくなっていた。
中央区プリズンに設けられた、囚人用医療施設。そこには、20余名もの『吸血鬼』が隔離されていた。
彼らは松本の配下ではなく、ウィルスの感染によって吸血鬼化した大会運営スタッフである。
彼らは皆、川原たちによって戦闘不能にされ、まとめてこの場所に収監されたのだ。
治す手立てがない以上、やむを得ない処置だった。隔離せねば、内部から崩壊していただろう。
現に彼らはすでに体の再生を済ませ、くくりつけられたベッドの鎖を引きちぎらんばかりの勢いだ。 
亡者の群れのような地獄の光景に、真船は己の無力を嘆き、絶叫した。
真船「俺は……無力だ!! 彼らは苦しんでいるのに、何ひとつ俺は出来ない!!
   ならば、医者とは……医術とは……何の為に存在しているんだ!!」

その頃、審判団のテントに、ある恐るべき情報が伝えられた。

183 :中央区大防衛戦(43/75):03/11/11 21:32 ID:F352CVEk
克「なんだって!? この中央区が囲まれている!?」
三上「どうやらそうらしいわい。物見によれば、数百もの吸血鬼が、
   この中央区を包囲しとるそうじゃ。その中には、『邪鬼』という例の怪物もいるらしい」
岡野「当然、それを指揮してるのは、あの松本とかいう吸血鬼だろう。なんてこった!」
乙「これは非常にまずい状況です。こちらは怪我人や非戦闘員ばかりで、戦える者がほとんどいません」
新沢「あらかじめ用意しといた暴徒鎮圧用の銃器で、
   スタッフの中でも屈強の者たちが急いで防戦に向かったけど、
   数に差がありすぎるのだ。このままでは突破されるのが時間の問題な上に、
   向こうの数が悪戯に増えたりしたら最悪なのだ」
克「くッ……なんてこった!!」
ドン! と、克がテーブルに拳を叩きつけた。
真倉≪しょうがねえ……俺達が防衛に出るしかねえな≫
その言葉を合図に、裏御伽勢は負傷した体を押して、それぞれ行動に移った。
時を同じくして、中央区の各方面で、激しい戦闘が始まっていた。

  ――東方面――
  
  「糞ったれ!! 死ねッ! 死ねよ、この化けモン!!」
  「ちきしょう、弾が当たらねえ!!」
  「うがああ!! ファック!! ファック!!」
即席のバリケードを組み、暴徒鎮圧用のライオットショット銃で必死に迎撃するスタッフ達。
しかし、吸血鬼たちの動きは彼らの目に追えないほど速く、ほとんどが掠りもしない。
さらに、向こうが射かけてくる弓矢は、銃弾以上の速度と正確さで、雨のように降り注いでくるのだ。
戦い慣れしていないスタッフ達は、次々と矢ぶすまの餌食になっていく。
奇跡的に死者は出ていないが、見る見る間に負傷者が増えていく。
  「くそったれ!! もう持たねえ!!」
誰かが悲鳴のように叫んだ。今しも、吸血鬼の大群が堰を切ったように雪崩こんでこようとした。
そのとき、雷鳴のような銃声が轟いた。


184 :作者の都合により名無しです:03/11/11 22:03 ID:5gjmxd3i
ドキドキドキ

185 :中央区大防衛戦(44/75) :03/11/11 23:35 ID:XDDv3o5k
技来「銀で出来た特製の弾丸だ。てめえらフリークスにゃあ、ようく効くだろ!!」
旧式のダブルバレルの特大拳銃を、技来が軽々とぶっ放す。
その度に、不死身だった吸血鬼たちは次々と身体を爆砕させ、その穢れた存在を消滅させた。
青山「おーら、オメら全員、月までぶっ飛べい!!」
台風にも負けないスイングで、青山広美が吸血鬼共をなぎ倒していく。
圧倒的だった自分たちがたった3人にいいように屠られていく。
その事実に驚愕した吸血鬼のひとりが、慌てて喚いた。
 「ギギギ……アイツダ! アノホソミノオトコヲネラウンダ!!」
屈強な大男2人がただ者でないと見て、吸血鬼たちは矛先を、松江名へと向けた。
しかし、次の刹那、吸血鬼たちは、それが大いなる誤りであったことを悟る。
松江名の手足が旋風のように疾り、一撃で正確に吸血鬼たちを絶命させていく。
その動きは、時には鉄のごとく速く重く、時には舞うように多彩に、
時には刃物のごとく鋭利に、そして時には死神のごとく残虐だった。
 「バ…バカナ……! キ……キサマハ イッタイ イクツノ カクトウギヲ ミニツケテイルンダ…!!」
断末魔の間際、放たれた疑問に、松江名はフッと笑いながら答える。
松江名「空手と、中国拳法と、柔術と、ムエタイだ!」
 「コ…コノ……“ヒトリ タコクセキグン”メ〜〜〜〜ッッ!!」    
わずか3人の加勢で、形勢は逆転した。これに勇気づけられたスタッフ達も、再び応戦を始めた。

 ――北方面――

その場所の戦闘は、あまりにも一方的だった。
数多の人影が、たった2つの影に、あっという間に倒されていく。
雷光が吸血鬼の群れを焼き、眩い光が亡者の群れを縦断する。
そう、圧倒されているのは、なんと吸血鬼の方だった。
 「グギガガ……ツ…ツヨスギル……キサマラ……ナニモノ……」
 「 ザ  ケ  ル !!」
吸血鬼の呻きを、雷がその腐肉ごと、消滅させた。



186 :正体バラしたヤシ:03/11/12 00:05 ID:6nf1rG/y
>>181
ネタがあるなら書けばよかったのに、何を今更・・・誰も続き書かないと思った?
前の話から一ヶ月も間あいてるし・・・放置されてんのかと思ってたよ。

後の人間に続きを書かれる覚悟も、リレーには必要だと思います。

187 :作者の都合により名無しです:03/11/12 00:20 ID:bOnhSBEp
タイトルの【リレー小説】が見えないのかと言いたくなるほど
自分の思い道理にならないとケチつける香具師いるよな

見てて気分悪いからヤメレ

188 :作者の都合により名無しです:03/11/12 00:31 ID:tBwWfNTd
気持ちは分かるが・・・マターリマターリ

189 :中央区大防衛戦(45/75):03/11/12 00:40 ID:Xi1vo+D+
強大な雷を放ち、幾本もの刀をぶら下げた男――雷句がひとりごちた。
雷句「ふ〜〜、キリがないのだ、この化物たちは……」
皆川「雷句、先に行け。お前の役目は、吸血鬼化されたスタッフの治療だ。
   ザコの掃除は、まとめて俺が引き受ける」
傍らに立つ皆川の台詞に、雷句が慌てる。
雷句「ウヌ!? いくら隊長殿でも危険なのだ!!」
皆川「心配はいらない。こんな操り人形に、俺がやられるか。
   いいから、早く行け! これは隊長命令だぞ!!」
雷句「……う。わ…分かったのだ。でも、くれぐれも気をつけるのだ!!」
皆川を魔窟にひとり残していくのは気が咎めたが、このような殲滅戦は、
皆川の最も得意とするところであることを思い出し、しぶしぶ後を任せることにした。
雷句「シュドルク!!」
高速移動を可能とする呪文を使い、雷句は一気に中央区の中心へと駆けた。
皆川「さあて、てめえらの相手は俺がしてやる……ぜえ!!」
気合い一閃、皆川の『ミストルティンの槍』が、一撃で20体の吸血鬼を四散させた。

 ――西方面――

この方面はちょうど境界線にあたる箇所が、巨大なクレバスになっており、
そこを渡るには、渡された一本の木の橋に頼るしかない。
つまり、こと防衛戦をやるには、最適の地形といえる。
その場所では、ひとりの赤髪の剣士が、獅子奮迅といった風に2刀を振るっている。
井上「フ……、まったく庶民という奴は、このような場所が
   逆に狙われやすいということに気付かないのだから……困ったものだ。
   そこにこの俺だけが気付くとは、やはり天才……むん!!」
長口上の最中、また橋を渡ろうとした吸血鬼の首が斬り落とされた。
ただひとり、橋の上で仁王立ちし、阿修羅のごとく剣を振るう赤髪鬼。
痛む身体に鞭打ち、井上は裂帛の気合いを吐き出した。
井上「これはお主らと俺の合戦……ここから先は一匹も通さん!!」

190 :中央区大防衛戦(46/75):03/11/12 00:41 ID:Xi1vo+D+

 ――南方面――

ここは最大の激選区だった。なぜなら、この攻撃部隊こそが、
吸血鬼のボス――松本が直接指揮を執る部隊だからだ。
岡村「武蔵裏天流『 風  炎  華 』 !!」
巨大な怪物をパイルドライバーの形に捕えた岡村が、
遥か空中からその怪物の頭部を地面にめりこませ、さらに削岩機のように回転した。さしもの怪物も、その威力には堪え切れず、急所の脳をミンチにされて絶命した。
真倉≪岡村、大丈夫か!!≫ 
ふらついた岡村の背後に迫っていた吸血鬼群を、岡野が『鬼の手』で引き裂く。
岡村「ああ、だがかなりキツいぜ……」
岡野「それは俺も同じだ……さすがに病み上がりでは『鬼の手』連発はしんどい。
   あまり霊力を使いすぎると、≪ラ=レダルーバ≫を操れなくなる……」
乙「せめて、にわの先生が戻ってきてくれれば……」
真倉≪バカやろう! てめえら弱音を吐くな! 親父や川原に笑われるぞ!!≫

一方、そんな裏御伽勢の攻勢をあざ笑うように、松本は進撃をつづける。
松本「フン、餌にすぎぬ奴らがあがきおって……」
スタッフが放つ暴徒鎮圧弾を、『鉄扇』で小虫でも払うように跳ね返しながら、松本は散歩するような足取りで歩く。
松本「岡野君……君の血だけは私が吸ってやろう……」
吸血鬼特有の荒い呼吸をしながら、松本が裏御伽たちに肉薄する。そのとき!!

??「 や め――――――い!!」

いきなりの声に、その場の視線が、『その男』に集中した。
強風が吹き荒れるなか、男は『スカート丈の異様に長いセーラー服』という、
異様な出で立ちをし、自信満々に腕を組みながら、高らかに叫んだ。
??「そのよおな常軌を逸した変態アクションは、この『火星人刑事』が許さん!!」

   安   永    航    一    郎    見   参  !!!!

191 :作者の都合により名無しです:03/11/12 00:41 ID:Xi1vo+D+
しもたー改行気づかなかったー

192 :作者の都合により名無しです:03/11/12 15:11 ID:a/HAoluw
井上、凶羅っぽいなあw

193 :西岸戦線異常あり(47/75):03/11/12 17:25 ID:+B1qDjJt
 「おのれ南蛮帝国(?)、ワシのかわいい選手どもにナニさらすんじゃこんくされ外道があ〜〜!!」
その男は≪ラ=レダルーバ≫の背中の上に、変身ヒーローポーズで立っていた。
丈の長いスカートがたなびき、わずかな隙間からすね毛の生えた貧相な足が見える。
呆気にとられた真下の人間たちの気持ちをよそに今、安永はカッコつけて高地から飛び降りた!
スカートがまくれ上がり、縦縞のトランクスから腰まで丸見えになり、スカートの先が内側から絞られ丸く膨らみ――
地表に降り立った『それ』は既に変身していた。巨大な頭に人間の足が生えた≪火星人≫に!!
 「変身ちゃうわ“巾着”と呼べーい!」究極の足技使い・火星人刑事の美技が始まる!

同時刻、西の海岸。川原とにわのは海の侵蝕進む岸壁に立ち、黒く混ざり合う空と海の間を眺めていた。
にわのはモバイルで中央と連絡を取ろうとするが誰も出ない。
ちょっと不安そうに機械を手の上で遊ばせている。それを横目で見た川原はぽつりと言った。
 「心配なら・・帰れよ。誰もここにいろとは言ってねえ」
 「どうせ仕事サボってるだけだス」
 「そういう事にしておく・・かね」 
ふたりはまた、しばらく黙り込んだ。雨の矢が岸壁に降り注ぐ。

 「・・・センセ・・・りがと」
 「あん?」
 「・・・知ってるモン?川原センセが野球の試合見てる時に出てっちゃった時さぁ。
 ボクずーっと捜してたんだモン。ドサクサに女の人の風呂覗いてなますにされるわ、
 恐竜時代に飛ぶわで大変だったモン。結局せんせー本人はタフ行っちゃったじゃん?
 くたびれもーけだしぃ。でもま、気にしてないけどね♪お帰りなさいって感じで」
 「・・・」
 「それよりね、言っておかなきゃいけない事があるんだ。センセだけでも聞いてほしい」
 「?」
 「せんせーを捜してる時にね、フラフラ時空を彷徨ってる内に未来に遡ってしまったじゃん」
 「そりゃまたけったいな話だな」
 「やっぱり?そこはトーナメント優勝後の表彰式で、選手たち全員揃ってた。
 観客もいっぱい。そこにね、出たんだ。≪あれ≫が。ボクは少しだけ≪あれ≫を見れたんだ。
 あいつのせいで・・・あの会場は今日の島と同じように、いやもっと悲惨な・・・」
 「見たのか、未来を」

194 :西岸戦線異常あり(48/75):03/11/12 17:38 ID:+B1qDjJt
 「ボクは変えるよ、あんなどーしょーもない未来。
 だからお願いがあるんだ。ボクがいなくなった後、裏御伽を任せられてくれるかなぁ?」
 「・・・馬鹿野郎」
 「副官は岡野君が適任だろーけど、裏御伽は【世直しケンカ軍団with本宮番長】だから。
 バトル方面はヨロシク。世のコマッタチャンを闇から闇へ葬る大切なお仕事だモン」
 「・・・詳しく言えよ≪あれ≫とやらをよ。言わなきゃ今度こそ俺は抜ける」
 「あれ?もしかして元々大会終わった後もウチに残るつもりだった?酔狂な人だホ」
 「はぐらかすなよ。てめえの悪いくせだ。≪あれ≫とは何だ?人かバケモンか、それとも」
 「そーですなぁ・・・  あれ?」

海を見続けていたにわのがキョトンとした顔をする。
視線を川原が追うと、そこには海中からせせり上がる巨大な鉄製の山。海岸線の形が一変した。
鉄の山は不気味な音と共に変形しやがて“海の巨神”となる。身長数十mの人型ロボット!
 『見ーつけたぞーにわのぉ!ここで逢ったが百年目、息の根止めてくれようぞ!』
台風を避け水中に潜んでいた航空母艦セフィリアが、岸壁の2人を発見したのだ!
 「あー・・・またヤヤコシイのが。これじゃ≪影≫が近づけないじゃん」
にわのがマスク越しに頭を掻く。ボク追っ払ってくるわと言う表情をしもんがーに変身するが、
それより先にセフィリアから発射された小型相互通信機が崖の上に飛来した。スピーカーから柳田の声。
 『私たちに攻撃をするのは構わない。だがこの戦艦セフィリアの中には人質がいるぞ。
 負傷者三名、高橋・猿渡そして本宮だ!衝撃で手術が失敗せねば良いがなあ!ぬははは』
 「なんだってー!?」にわのは衝撃のあまり思わず通常形態に戻った。

 「なんちゅーひきょーな!てめえの血は何色だモン!?」
 『人間の血は赤色に決まっている。第一島の人間を人質に私を呼び出した男に、
 卑怯とは言われたくない。私は研究で忙しいのだ!それに本来大会運営など名目上のもの。
 矢吹殿の命で開発していたスーパーメカを実戦で役立てられるか、ここはその実験場だ』
 「!!」
 『私に対して人質をとる行為は無意味だ。怪獣の出現で何人死んだか知らんが、興味はない』
そっけない返答に岸壁の2人は無表情になる。それこそが彼らの真の、怒り。

195 :支配する者、抗う者:03/11/12 19:11 ID:FGjDbKbL
戸田「根城の奥で偉そうにふんぞり返ってりゃいいものを、こんなとこまで出てきやがって!!
   たっぷりと後悔させてやんぜ!!!」
右拳を高々と天に向かって突き出し、戸田が叫んだ。
戸田の足もとの地面が、破裂音と共に分解し、粒子化する。
それは空中で渦を巻き、一つの流れとなって彼の身体にまとわりついていく。
アルター『ハイブリット』の完成だ。
矢吹「後悔……?そのような負の感情は、弱者が持つものだ。
   我が内には、それに値するものがない――――
   おそらく…その感情は私と闘うことによって――お前の内に起こる感情だろう。
   後悔をするだけの時間が残る程度に傷をつけ――殺してやろう、トリーズナー」
そのとき、矢吹が言い終わるのを待たずして、戸田の足下の地面が砕け散った。
戸田「ウ ゼ エ ぞ !!! パクリ野郎!!!!」
岡田(空を切り裂く、黄金の閃光が飛ぶ!!! これは 戸 田 必 殺 の 拳!!)
戸田「先制のハイブリットォォ!!!」
その拳風だけで周囲の地面や建造物が砕け、飛び散った。
全身ごと殴りかかるように身を旋回させ、その勢いを拳に乗せ、矢吹に打ちつけた。

              激(撃)       
  
              
              破

その瞬間、逆十字の刻まれたコートの裾が横殴りに閃き、その表面で戸田の拳力は砕け散った。
戸田「………!!!?(オレのハイブリットを破った!?……いや、そんな生やさしいもんじゃねえ!!!!)」

  た っ た 一 枚 の コ ー ト で 弾 き 返 し や が っ た !! 

196 :支配する者、抗う者:03/11/12 19:35 ID:FGjDbKbL
矢吹「なる程、これが『ハイブリット』か、初めて受けたがなかなか……。
   以前の私なら、少なからずダメージを受けてたかも知れんが、今の私にはお前の攻撃は見えている」
戸田「……気に入らねえな。その見下したようなツラがよぉ。
   なら、ホントに見えてるのかどうか―― 試 し て や ら あ!!!!」
戸田(一直線の一発攻撃じゃなくて、当たるまで殴りつづけてやらあ!!)
地面や壁を殴った反動で、縦横に飛びながら、戸田があらゆる方向から攻撃を仕掛ける。
戸田(回避行動で動いた隙に 一 撃 ブ チ 込 む !!!)
だが、矢吹の攻撃力は、戸田の想像を遥かに超えていた。

         業(剛)     腕

矢吹のたった一撃の拳で、戸田の自慢の拳は弾かれた。
戸田(回避しねえ!!! オレの多数攻撃を――一発!? たった一発の拳圧で相殺しやがった!!!)
次の瞬間、巨大な鉄球が激突したような衝撃に、戸田はガードごとその体を舞いあげられた。
戸田(ガードした体ごとカチ上げやがった!!! なんてえコブシだ!!!!)

        ド   ゴ   ン  !!!!!!

さらに次の瞬間、戸田はガードしたままの体勢で、砕けた地面に釘付けにされた。
戸田(コイツ…!!!   強    い !!!!)
ガはあっ、と大量の血を吐き上げた。
矢吹「『試す』――ならばこれで理解できたかな?お前の力では、私には届かんよ。
   だが、銃弾すら撃ち落とす『ガーベルコマンドー』の拳を喰らっても、
   まだ生きているタフネスだけは賞讃しよう」
戸田「……はっ!お前の漫画世界の、3,4メートルの距離を到達すんのに0.57秒もかかる弾丸なんざ、誰だって撃ち落とせるっつーの!!」
その戸田の減らず口(ツッコミとも言う)に、矢吹のこめかみが痙攣した。

197 :支配する者、抗う者:03/11/12 20:03 ID:FGjDbKbL
矢吹「フン!!馬鹿には言われたくないわ!! 己の相手の力を見極めず――
   正面から闘いを挑む、戦略性の欠如した、愚か者が!!」
苛だちまぎれに、矢吹が戸田の顔面を踏みつけた。
そのまま一気に頭蓋骨を押し潰そうとするが、それと同時、戸田の拳が跳ね上がった!
戸田「おぉらあああ!!!」
矢吹が余裕を持ってそれをかわすと、今度は蹴りが飛ぶ!!
矢吹「そして何よりも闘士として欠けているのは――」
起死回生の蹴りは、あっさりとガードされた。
矢吹「闘いの場において、必要な体で現れなかった事だ――」
戸田「!!!」
矢吹「負傷したまま私に挑むとは…つくづく愚かだ」
さらに蹴りの反動を利用して、ハイブリットの一撃が閃く!!!
矢吹「力の差を感じられずに刃向かうのは恥ずべき行為だが――私に敗北する事は恥じる必要はない」
戸田「ちいいい!!!」

     ド   キ   ュ   ン  !!!!!

刹那、矢吹のとんでもない回し蹴りが、逆に戸田を吹っ飛ばしていた。
矢吹「ただの漫画家が完全なるパクリ漫画家に敗北するのは  必  然  だ 」
  ドゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!   
戸田「っ……がァ――あ――ぐっ……!!!」
  ド  ゴ  ン  !!!!
戸田はすぐ近くのビルに激突すると、そのビルが ズ  ン と揺らめいた。
瓦礫に側でうずくまる戸田の頭から、大量の血が溢れ出す。
岡田(なんという…いかにこれまでの闘いで負傷していたとはいえ、
   あの戸田が…一回の反撃も出来ずにやられるとは!!!!
   やはり、矢吹は『遺産』によって、以前とは比べ物にならない力を得ている!!!!)
矢吹「遊びは終わりだ、戸田。この『氣(タオ)』をブレンドさせた竜巻きの中で、粉微塵になれ」
そう言った瞬間、戸田の身体を凄まじい風が覆い尽くした。

198 :支配する者、抗う者:03/11/12 20:28 ID:FGjDbKbL
戸田「ぐおあああああ!!!」
ギョオオ べキベキベキベキ オオオオオオオ
矢吹「この氣(タオ)をブレンドされた風は、お前の肉体が完全に破壊されるまで消えん!!」
やがて、とてつもない竜巻に飲み込まれ、戸田の姿は見えなくなった。

その頃、Bブロック、ガンガン控え室前。
車田「 ! 先程まで激しく燃えていた戸田の小宇宙が……消えてゆく。
   この急速な消え方は普通ではない……死んだか?」
今の戸田を倒せるとは、余程の手練に違いない――
車田がそう考え、来た道を引き返そうとするが、それは出来なかった。
先程から、とてつもなく戦闘的な気配を、このBブロック――それもすぐ近くで感じるからだ。 
車田「何者だ…?この洗練された小宇宙……相当な使い手だ。
   しかも、これによく似た小宇宙をオレは感じた事がある……
   ただし、これはそれよりも『若い』……どういうことだ!?」
確かめる必要があるな――そう結論し、車田がガンガン控え室を後にし、小宇宙の出所へと走りだした。

そして、場面は再び、Dブロックへ戻る。
矢吹「さて、次は君の番だ、岡田君。君は、もう少し楽しませてくれそうだな」
岡田「仕方ない……我が真の姿で相手をしよう」
ザワアア・・・
そして、岡田の闘気が劇的に変化しようとした、その瞬間!!
    カ    ッ   !!!
竜巻を、無数の閃光が切り裂いた。
矢吹「これは……戸田の力なのか!?幾重にも連なる閃光が、竜巻を破壊しようとしている!!」
戸田「脱出のハイブリット!!!!」 刹那、星々のごとき煌めきが、竜巻を完全に破壊した。
戸田「なに…勝った気になってンだ…手前はよ……。
   闘士の資格だかなんだか知らねえが、相手が確実に死ぬまでよ…
   勝利…を確信するんじゃねえよ……バカヤロウ!!」
朱に染まった顔で、戸田がニやリと笑った。




199 :盤上は彼等の思うままに:03/11/12 22:27 ID:PnN+uYwa
「いえ、矢吹は終わるべき漫画家なの。あいつのせいで始める事さえ出来ない人が居るのよ。
「ほったの事か?まぁ、どうでもいい・・・ここで貴様を殺すだけだ。
そして鈴木は振りかぶり、攻撃態勢に入る。佐倉も迎撃にそなえ高度を上がる。
「味わって見るか?剃刀の味を・・・
鈴木が放ったボールは先程よりも急速は遅かった。だが、実際のそれは触れる物を皆切り裂く
剃刀カーブ。急激に曲がり、しかも二度の変化が起こる奇跡の魔球は見切ることを困難にしている。
「そんな攻撃っ、まるで木の葉ね!
佐倉はドラゴンに翼で強風を起こし、ボールの軌道を変える。ほったの入れ知恵だろうか、カーブである
剃刀は2度曲がりこそすれ曲がれる方向は決まっている。ならそれを考慮した上で軌道を変え、回避すれば
当たる事は無い。
「今度はこっちよ番よ。カンパー、『風召喚』!!
放たれた突風は、ドラゴンの属性で受けブリザードとなり鋭く尖った氷の槍を乗せ真っ直ぐ鈴木へと降り注ぐ。
「所詮は三下か・・・・まるでホコリだな。
六道眼を駆使し、黒いバットでいとも容易く氷をなぎ払う。互いにダメージは0。だがそれは互いに決定打を与えれて
いないと言う事だった。このままでは時間ばかりが過ぎていく。
「もう終わらせましょう・・・これが私の、ボーンブリンガー(私兵を召喚する者)の力よ!
次の瞬間には、巨大な一つ目を持つドラゴンと両翼がさながらスピーカーのような形をしているドラゴンと先ほど
男性を操っていた闇のドラゴン、『ダークス』が鈴木を取り囲むように現れた。元来、召喚術とは制御が難しく
他愛も無い犬程度ならともかく、佐倉のように協力な生物を複数呼び出せるのは数少ない。
「・・・囲めば勝てると思っているのか?
「言ったはずよ、力では勝てないって・・・だけど、精神攻撃だって出来るのよ?

200 :盤上は彼等の思うままに:03/11/12 22:29 ID:PnN+uYwa
ちょいと補足。
以前、「タークス」というドラゴンが出てきましたがあれは『ダ』ークスの間違いでした。
更にダークスの口調はあんなカタカナ表記ではありません。調査不足すみませんでした。
訂正版等は出さないので脳内補完お願いします。

201 :支配する者、抗う者:03/11/13 12:35 ID:nXKZhMou
貌を朱に染め、不適な笑みを浮かべる戸田。
その視線に射ぬかれた矢吹が一歩後ずさる。
(何だ…この力は!なぜ立てるというのだ!!)
実力の差は歴然だ。
コンディションも最悪の状態。
戸田に勝てる要素は何一つ無い。
しかし――――
矢吹には自分が勝つシーンを、どうしても思い浮かべる事が出来なかった。
(どういう事だ?なぜ勝てる気が…しないッ!?)
自分の内に沸き起こった、感情に動揺の色を隠せない。

今の戸田を支えているもの。
それは、どんなに不利な状況であろうとも、決して折れる事の無い反逆心。
己を信じ、決して勝利を疑わない強い精神。

―――心の力―――

それは矢吹には――パクリ漫画家には決して理解する事の出来ない力であった。

202 :支配する者、抗う者:03/11/13 20:03 ID:o/blPgB2
矢吹「これだけ力の差を見せつけられて、まだ私の無敵さが理解できないのか!?」
戸田「へへ…あいにくとオレの馬鹿は半端じゃないんでね……」
矢吹(なぜだ……私は『遺産』を得て遥かに強くなったはず……
   それがなぜこんなカス漫画家ひとり倒せない…!)
岡田(実力では完全に矢吹が上だが……精神的に奴は押されている!
   戸田の何物にも反逆する弛まぬ精神力に…!
   だが、それでも戸田が勝つ可能性は…たったの1%と言ったところだろう…!)
矢吹(クソ…『絶対知欠空間』さえ使えたなら、この程度の奴は物の数では……はっ!!!)
もはや使用できなかった能力に無意識に縋ったとき、矢吹の脳裏に声が響く。

――差し出した個性はマインドセットに過ぎないわ
――何かを手に入れれば、失うものがあるという思い込みを利用した冨樫さんの皮肉よ
――あなたは追求しようと思えば、オリジナルの力も求めることが出来る

矢吹(黙れえ! 認めん!!私はパクリのみに生きるのだ!!! 戯言で私を惑わすなあ!!!!)
激昂した矢吹は、両手にエネルギーを集中する。まるで、自分自身の弱さごと全てを砕くように。
岡田「なんだ……矢吹の両手にこれまでにない小宇宙が集っていく…」
戸田「…何!? 何が来る……!!!」
矢吹「見るか・・・星々の砕ける様を・・・・・」
戸田・岡田「「 そ…その台詞は……まさか!!!! 」」
そう、これは聖闘士最高の拳!!!

矢吹「 ギ ャ ラ ク シ ア ン エ ク ス プ ロ ー ジ ョ ン !!!!! 」

       ズ   ズ   ン  !!!!

刹那、銀河の星々さえも微塵に砕く、破壊の光煌が炸裂した。

203 :支配する者、抗う者:03/11/13 20:29 ID:o/blPgB2
 ド ッ ゴ オ オ オ オ オ オ オ オ !!!!
戸田(なんだ!?この破壊力は!!! ヤツの拳圧で大地が砕けて塵と化し消えていきやがる!!! このままでは……)
    こ の 区 画 は 全 て 吹 き 飛 ぶ !!!
戸田(こいつはヤベぇ!! 回避するしか………)
戸田「!!!」
そのとき、戸田は気がついた。自分の背後で気絶し、大地に横たわる水島の存在に。
このまま戸田が回避すれば、意識のない水島の肉体は確実に消滅するだろう。
戸田「うおおおおおお!!! ふざけんなあ、手前!! オレはまだ手前をブン殴ってねえッッ!!!」
咆哮し、戸田は圧倒的破壊空間の真只中に、拳を振りかざし突っ込んでいく。
戸田「逃げねえ!!! ――オレは!!!! この破壊力に 反   逆 する!!!!」
矢吹「なんだとっ!!! 我が力は充分知っているハズだ。何故、正面から受けるのだ!?
   どう考えても吹き飛ぶのは自分だというのに!!!」
岡田(!!!! 馬鹿な!!! ヤツの小宇宙が増大してゆく!? ヤツの体から溢れ出るこの小宇宙の気配は――)
         
         獅         子 !!  

矢吹「なんだと!!? これを弾き上げるだと!!!!」

    ド         ゴ         ン  !!!

そのとき、眩い破壊の閃光は、一本の光の柱となって天空へと屹立した。

Bブロック。
島本に荒木への伝言を頼み、気になる小宇宙の元へと走っていた車田が、その異変に気付いた。
車田「!! 爆発的に増大した戸田の小宇宙が――弾けて消えた!
   戸田――お前は闘っている相手の力に及ぶ事が出来ずに――逝ったのか!?


204 :支配する者、抗う者:03/11/13 21:19 ID:o/blPgB2
車田「しかし…信じられん。今のは、極限まで燃焼させた小宇宙での攻撃だった――
   それすらも凌駕する力を、相手は持っているのか!!!」
そちらに向かうべきか――
だが、もはやどのみち手後れだ。ならば、自分にできることをするしかあるまい。
車田はそう考え、月光のごとき冷たい小宇宙の元へと急いだ。

Dブロック。
誰もいなくなった地に、矢吹はひとり、たたずんでいた。
矢吹「…まさか、あの男は水島を助ける為に、ただそれだけの為に、
   命を盾として我が攻撃の前に立ったのか…」
呆然と呟く矢吹の正面には、倒れ伏す水島と、ひとつの影。
矢吹「己の肉体が滅びさった後も――その反逆する精神が、お前を立たせ続けるのか――」
そこまで考えたとき、爆煙が晴れ、矢吹は異変に気付いた。
矢吹「!! 違う!!! これは戸田ではない!!!!」
それは、戸田の姿を象って造られた、アルターの残骸だった!!

  戸 田 は ま だ 闘 う 牙 を 失 っ て い な い の か

まさにそのとき、矢吹の背後から、獣のごとく戸田が飛びかかってきた。
矢吹(ギャラクシアンエクスプロージョンの威力を防ぐ為に、
  周囲の瓦礫をアルター化させ盾とし――攻撃を弾くと同時に超高速度で後に廻りこんだ!!!)
一瞬遅れて振り返った矢吹が、張り手による連続攻撃を繰り出す。
    「 重 力 (グラビティ) 張 り 手 !!! 」


205 :支配する者、抗う者:03/11/13 21:20 ID:o/blPgB2
矢吹(この男の動きは――我が速さを凌駕しているというのか!?)
果たして、それらの攻撃は、むなしく空を撃った。

      光               速

矢吹「 光 の 如 き――――!!! 」
戸田(一歩遅いぜ、矢吹――そいつぁオレの動きなら避けられる!!)
矢吹(狙いは――左脇腹への超至近距離『ハイブリット』!!!)
刹那、戸田のハイブリットが矢のごとく、矢吹の肉体を撃った。
矢吹「ぐぅぬっ!!!」
戸田「 双 撃 の ハ イ ブ リ ッ ト !!! 」 
さらにもう一撃! 同じ拳での2撃目が同じ箇所にブチ当たった。しかし――
戸田「…!!!!」
矢吹「み…見事っ!!我が攻撃を見切り、己の技を最高の場所で使う…
   お前は…一瞬とはいえ、私と同じ位置まで力を引き上げたのだ…」
そう言っている間に、戸田のハイブリットに亀裂がはいっていく。
矢吹「しかし…その力も同位まで――お前は私を凌駕する事は出来なかった」
そう、矢吹の『念』によるガードは、黄金聖衣に匹敵する防御力を持っているのだ。
バカアッ、と戸田のハイブリットが砕け、血が流れだした。
凄まじい量の血が、あたりに飛び散る。だが、戸田の目は諦めていない!!
戸田(右腕の牙は折れた――でもなあっ)
  
    オ  レ  に  は  ま  だ  牙  が  在  る  !!!
   

206 :支配する者、抗う者:03/11/13 21:20 ID:o/blPgB2
ア ル タ ア ア ア ア ア ア 〜 ン !!! 

その瞬間、戸田の左拳が虹色に発光し、それはやがて黄金と変化していく。
それを見た矢吹の心胆は、驚愕に埋めつくされる。
矢吹「なに!!  左 の ハ イ ブ リ ッ ト だと!!??」
戸田「 正    解 (ぴんぽん)!!! 」

新たに誕生した、黄金の牙を、戸田は限界まで振りかぶる。
全身の力を、あらゆる魂を、目の前の男にぶつける為に!

矢吹「 と … と だ あ あ あ あ !!」
戸田「 オ レ の 拳 で 往 生 し ろ 」

限界を超えたアルターの力が、今、矢吹を撃ち抜く!!! 

    「 双  拳  の  ハ  イ  ブ  リ  ッ  ト  !!!!! 」

寸分の狂いなく、同じ箇所を撃ち抜いた拳が、今度こそ矢吹のガードをブチ砕いた。
矢吹が、驚愕の呻きと共に、大量の血を吐き上げ、吹っ飛んだ。

207 :塵芥の心・熱砂の魂(49/75):03/11/13 21:47 ID:nrVtviLM
    ―――ズガッ!ばきゃあっ!ゲシゲシッ!ずびゃあぁぁっ!!
 「うははははは!わーっはっはっはっはっはっ!ほ〜れほれほれ〜まだまだ来るぞ〜?」
ぺきぱぽーいと軽やかなステップで何匹もの化物をあしらう“加勢人”安永。
己の手を封印する戦闘スタイルなため、足さばきだけで走攻守全てを担っているのだが、
連続蹴りの速度が速すぎて発生する残像も相まって『旧世代の理想像としての火星人』を髣髴とさせる。
 「なんだかよくわからんが・・・すげえな・・・」技に見とれ妙に感心する岡村。
 「そこな若者っ、なにボケーっとしとんじゃ!とっとと反撃に移らんかっ」お怒りの火星人。
岡村は慌てて戦闘態勢に戻る。中央区の戦局は一気に動こうとしていた。

審判団テント内で、ボンドがくっつくまでビニールシートに寝かされている澤井。
隣には三上がドリルと共に待機している。ぐらりと中程度の揺れが地面を走る。
その振動で身体のところてんがプルプル動いた澤井、ふっと目を覚ます。
ぼんやりと肩ごしに青いシートを眺めていたが、何かを思い出したように飛び起きる。
どうやら身体は無事接着されたらしい。殆ど人の残らないテントを見渡して、一言。
 「鈴木信也は、どこだ・・・?」 澤井の顔は、青ざめていた。

 「鈴木?はて、そんな選手おったかの」首を傾げる三上。それを聞いて飛び起きる澤井。
 「じいさんあんた審判だろう!?何とぼけてるんだーコノヤロウ」
思わず三上のハゲ頭をツルツル磨く澤井だが、はっと何かに気づいた顔で、
三上が止める間もなくテントの外に飛び出していった。いつの間にか金髪アフロ男に戻っている。
外は戦場の真っ只中、しかし澤井は駆け抜け様々な人間に鈴木信也の行方を聞いた。しかし・・・

 「鈴木?誰だったかな・・・それよりお前大丈夫か?(岡野)」
 ≪なんであれで生きてんだよテメエは!あ?鈴木?知るかそんな奴!(鬼の手内の真倉)≫
 「あっ澤井さん!鈴木?いたような、いないような。うーん(松葉杖の乙)」
 「知らん(岡村)」「誰でしたっけ?(角材持った克)」「ワシに聞くな(火星人)」

 「なぜだ!なぜ皆はあの男を忘れている!?」驚愕の澤井に――突き刺さる視線。
バッと振り向くとそこには雨に濡れた烏帽子狩衣の美丈夫・・・ほったゆみ。

208 :塵芥の心・熱砂の魂(50/75):03/11/13 21:48 ID:nrVtviLM
澤井はゴクリと唾を飲み込んで、問うた。鈴木信也はどこだと。お前は知っているはずだ、と。

 「知りませんよ。そのような方」 

無言の凝視に気圧された澤井はただ、黙ってほったを睨むしかなかった。

――かつて全ての漫画家の記憶から失われていた男・鈴木信也。今もまた夢まぼろしの如く去りつつあり――

無限のような時が、澤井とほったの間に流れた。
それを断ち切ったのは澤井。きびすを返すと三上のいるテントへと足を運んだ。
ほったは扇子で顔を隠し思考の海に沈む・・・もちろほったは鈴木を忘れていなかった。
 (不思議ですね。鈴木さんが島を離れて間もなく、まるで砂がこぼれ落ちるように、
 彼に関しての記録や記憶、形跡が失われてゆくのです。彼の多重人格は、
 そんな『形を持たない』自分が確固たる存在感を得ようともがいた結果なのかも知れません。
 生きながらにして――亡霊のよう。あなたはある意味、私なのでしょう・・・)
やがてほったは空間を捻じ曲げ、ひとり何処かへ潜伏した。

 「おおアフロ小僧、どうした?肩をいからせてからに」三上の迎えの言葉。
 「いかり肩は元からである!・・・それよりご老体。キサマのドリルを借り受けたいのだが」
 「・・・ワシら、いいコンビになれそうかい?(ニヤ)」
 「ああ、この闘いは一言で言うと『グラタン』だ(ニヤ)」
 「そうか。ならばワシはサンマを投げつけよう(フ)」
 「芸術はバックドロップだな、ご老公!!(フ)」

電波な掛け合いと共に、澤井は魚雷に変身し三上はドリルを装着。そしてガシーン合体!!
 ♪ゆくぜ!朝日に  ボボボーボ・ボーボボ  ほえろ!つわものよ!
 ♪ボボボーボ・ボーボボ  自由と平和を守る  愛と勇気の友たちよ――
どこからか聞こえるBGMと共に今!
完全復活アフロボンバー澤井哲夫+ドリルが基地もといテントを飛び出し一気に吸血鬼の群れへ飛び込む!

 「鈴木よ、せめて宿命の敵たる私だけは生涯貴様を忘れんぞ!
 だから必ず生きて再会を果たそう!どっせーーーーーーーい!!」   澤井・爆・発!!

209 :『遺産』の正体:03/11/13 21:55 ID:o/blPgB2
矢吹「ぐあああああ〜〜〜ッッ!!」
血反吐を吐き上げ、矢吹が吹っ飛ばされる。
矢吹(なんという男(バカ)!! 最初の2発は『堅』にヒビを入れる為の布石だった!
  ほんの小さな傷をつける為に利き腕を潰す覚悟で攻撃を繰り返し、そして――)
 
か す か な 狂 い も な く 同 位 置 に 拳 を 撃 ち こ ん だ !!!

戸田「弱いぜ、矢吹!!! 手前は以前より、弱くなった!!! 前の手前の方が数段強かったぜ!!!」
吹っ飛びながら、矢吹は戸田の言葉に衝撃を覚える。
矢吹(なんだと――?バカな、『遺産』を得た私は強くなりこそすれ、弱くなるはずなど……)
そのとき、矢吹はひとつの仮説に思い至る。しかし、それは恐るべき仮説だった。
矢吹(まさか――『遺産』とは……『罠』!?)
突如として湧いた、あまりにも突拍子もない考え。
矢吹(仮に……もし冨樫が『遺産』を手に入れるのが“私だと予想していたら”!?
  ヤツには『預言』という能力がある――ならば、その事に思い至らぬヤツではない――
  もしヤツが“遺産を巡って全ての漫画家が潰し合う”ことを予測していたとすれば!?
  その果てに、遺産を手に入れるのが“パクリ漫画家の私と予想していた”としたら――!?)
グルグルと頭が回るのは、戸田の拳に酔っている為か、それとも自分の仮説に恐怖した為か――

矢吹「 遺  産  はパクリ漫画家を滅ぼす為の ブ ー ビ ー ト ラ ッ プ だ っ た !!?」 

あまりにも……あまりにもバカげた……だがそれゆえに冨樫だからこそ考えられる発想だった。
矢吹(ヤツは我々が想像する『最悪』の 斜 め 上 を 行 く !!)
その恐るべき仮説に、矢吹は捕われた。そして、それが致命的なスキを生んだ。


210 :帝王よ、何処へ・・・:03/11/13 22:17 ID:o/blPgB2
体勢を立て直すのが遅れた矢吹の視界に、すべりこんでくる影があった。
矢吹「はっ!!?」
岡田「逃がさん、矢吹!!!」
どこからともなく現れた岡田の拳が、空間を捩じ曲げていく。
岡田「そんなにこの漫画界をパクリの巣食う別天地にしたいなら……別世界に行きたいなら――」

 私 が 連 れ て 行 っ て や ろ う ――――

     ア ナ ザ ー デ ィ メ ン シ ョ ン
    「 異    界    次    元 」

刹那、異界への扉が開き、そのなかに矢吹は投げ込まれる。
矢吹「き…きさま……ら……!!」
異次元と現世の境にしがみつきながら、矢吹は呻く。
岡田「鍛冶の神へパイストスが造った無敵の『鉄の拳』。
   その力は我が両腕に宿り、全てを破壊する――『銀河』さえ消し去る力」
重ねられた両手が、矢吹の胸元へと添えられる。
岡田「見るがいい矢吹。これが真なる黄金聖闘士・最高の拳――」

  ギ ャ ラ ク シ ア ン エ ク ス プ ロ ー ジ ョ ン
    「 銀     河     爆     砕 !!!!!」

華麗にして荘厳なる小宇宙の奔流が、矢吹を異次元へと吹っ飛ばす。
矢吹「ぐおおお!! お…おのれ!! 次こそは必ずキサマらを滅ぼしてくれるぞおッッ!!」
ドップラー効果で遠ざかる絶叫を残し、矢吹を飲み込んだ異界の扉は消滅した。
岡田「当座の危機は去ったか。さて――戦るか」
戦闘に加わらず、ほぼ無傷の岡田が、満身創痍の戸田へと向き直る。
戸田「余計な事しやがって――御託はいいから来いよ? ゾクゾクが爆発しそうだぜ」
謎を残したまま、帝王は去り。これより、獅子の牙を持つ者同士が激突しようとしていた。

211 :悪魔はみな優しい:03/11/13 22:30 ID:kN6Uq/V+
??「矢吹君、矢吹君。」
異次元へと飛ばされる矢吹の脳内に突如謎の声が響く。
矢吹「だ…誰だ?」
??「ぼくはN星人、宇宙の果てのテンテケ星から君を助けるためにやってきたんだ。」
矢吹(N星人?何処かで聞いた気が…)
N星人「そんなことよりなぜ君が戸田君に勝てないのか、彼の真の"強さ"とは何か分かるかい?矢吹君。」
矢吹(前にも誰かにこんなことを聞かれた気がするな…)
矢吹「信念…か…?」
矢吹はそのなぜか嫌いな言葉を答えた。
N星人「似ているがそれは違うな。それは後から付いてくることだ。」
矢吹は見えない声の主がニヤいているのを感じた。
N星人「それは…信じることさ。」

N星人「彼は自らの"反逆"、そして…
    " 自 分 が オ リ ジ ナ ル だ と " 信 て る の さ … 。 」


212 :211:03/11/13 22:42 ID:kN6Uq/V+
矢吹タソのフォローと新たな謎を。誤字は脳内補完でお願いします。

213 :なぜそれに気がつかない:03/11/13 23:34 ID:kN6Uq/V+
矢吹「そうだとしたら俺はもうだめだな。
    完全なパクリ漫画家が"自分がオリジナル"だと信じられるはずがない。」
N星人「パクリ?
     じゃあパクリとオリジナル、その線引きはどこでする?
     境界線はどこだ?その判断は誰がする?」
矢吹「わからない…」
N星人「では例を挙げよう、面白い漫画を描きたい、でもいいアイデアが浮かばない。
     そうだあれをモチーフに独自の解釈で話を広げてみよう。
     そう思って漫画を描いた者がいたとする。
     しかし売れなかった。やがて彼はパクリパクリと批判された。」
矢吹「…」
N星人「もう分かるだろう、それは読者が判断することなんだ。」
矢吹「…」
N星人「じゃあ先ほどの例で考えてみよう。彼が読者からオリジナルだと思ってもらうにはどうしたらいい。」
矢吹「人気を…面白い漫画を描いて人気をだせばいい。」
N星人「パクリと批判される漫画は人気が出ないし、だれも面白いとわ思わない。
     つまり…
     読 者 が パ ク リ と 気 付 か れ な け れ ば い い の さ 。 」
矢吹「そんなことが可能なのか?」
N星人「もし、元ネタを読者の誰も知らないとしたら?
     生まれる前のものやとてもマイナーな漫画だとしたら?」
矢吹「読者はそれをオリジナルだと思うだろう。」
N星人「じゃあ、それはもうパクリじゃないだろう?」
矢吹「それならいったいそれは何なんだ?」
N星人「影響だよ、誰も知らない人から影響を受けただけ。
     そしてオリジナルだと思われただけだよ。」


214 :作者の都合により名無しです:03/11/14 15:02 ID:LzcUFsPY
N星人ってなんだったっけ…
どっかで見たような……

215 :作者の都合により名無しです:03/11/14 16:48 ID:2VFVTnzJ
もしかしてN=葱なのかなぁ?

216 :211:03/11/14 20:17 ID:i533AA1u
既出でもあり新キャラでもあるとだけ言っておこう。

217 :作者の都合により名無しです:03/11/14 21:39 ID:PHB4cl5y
>213
うわ懐かしい。正直あれが楽しみで単行本買ってました

218 :作者の都合により名無しです:03/11/14 21:43 ID:YoyMLoUx
話の内容からしてアイツか?と思ってぐぐったらビンゴだった(213のメル欄余計わからんて)
やはり全てがこいつの手のひらの上で回るのか・・・

219 :悪魔はみな偉大です:03/11/14 23:02 ID:i533AA1u
矢吹「読者の…読者の誰も知らない漫画から影響を受ける。」
N星人「そうだ。じゃあ矢吹君、ジャンプの読者とはいったいどんな人たちかね。」
矢吹「消防と同人女だ。」
N星人「そのとうりだ、ほら矢吹君、彼らの声が聞こえてこないか?」


―――――――――――――――――――――――

ジャンプ読者(消防)「フリクリ?ビバップ?るろ剣?幽白?トライガン?あずまんが?
             ヘルシング?夜が来る?バスタード?そんなものは知りやしね―――――!!。」

ジャンプ読者(同人女) 「『ジャンプ読者』の目にうつるものはただ一つ!!キャラ萌え―――――!!。」


ジャンプ読者(某紳士) 「矢吹先生の作品は全てオリジナル。矢吹先生は偉大です。矢吹先生
は偉大です。矢吹先生は偉大です。矢吹先生は偉大です。」

―――――――――――――――――――――――


矢吹「クックック・・・ハハハハ!そうだ!私は影響を受けただけだ!私はオリジナルだ!
   私は偉大なのだ!ハハハハハハ、アハアハアハ。」


220 :王道:03/11/15 01:01 ID:nUzBveKY
 シリアストークを終えた梅さんは上機嫌だった。
「よっしゃあ!! この辺で一曲歌ったらァ!!!!!!!!」
 前も隠さず湯の中から出でて、貞本の耳元に近寄る。
「特別サービスだ……直接脳に届けてやるぜぇ!!!!!!!」
「ええっ!!? いやちょっとかんべ」

『う  ぉ  う  う  ぉ  う  お  〜  〜  恋  愛  s  d  f  b  ふ  b  h  じ  ね  い  し  ょ  〜  ん  !  !  !  !  !  !  !  』

「ああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 梅さんの歌う某電波アイドルソングらしきものが直接貞本の耳を伝って脳内に響き渡る。
 この時点で貞本の意識はトンだ。
「よっしゃ〜〜〜〜〜〜!!!!!! 今日はキレキレだぜ!!!!! 『チチをもげ!!』」

『  ち  〜  ち  ち  っ  ち  お  っ  ぱ  〜  い     ボ  イ  ン  ボ  イ  〜  ン  !!!!!!』

「意sdgフィxdbnsofbweuiobgfoc部sdbfボウェウqrbフォsb個whdふおうぇhふおほあしおxでぃおほ………!!!!」

 貞本の脳は瞬間的に破壊された。


221 :王道:03/11/15 01:04 ID:nUzBveKY
「ここは…どこだ?」
「大丈夫ですか?」
 天野の膝枕の上で貞本は目覚めた。
「う〜ん……… なっ!! なんで天野さんが裸で…? 俺は一体何をしてしまったんだ…? もしや、あんなことやこんなことを?」
 明らかに記憶系統がおかしい。どうやら温泉に入ってからの記憶だけトンでしまったようだ。天野と話す。
「な…なんで風呂に女性が…? ここは男湯では」
「混浴なんですよ貞本さん…」
「ああっ!! 湯船にもう一人見たこともない女性がッ!?」
 いつの間にか再生した木村は湯船の中で再び夕日子となっていた。
「あのコは夕日子ちゃんって言って木村さんの……」
「なんなんだこの酒池肉林は…!!! おれは……おおおおおおおおッッッ!!!!!」
 タガが外れた貞本は天野の言葉を遮って一直線に夕日子に迫る。
 その瞬間……。
「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおぎゃあああああああああ!!!!!!!」
 天野の指の秘石『スターサファイヤ』が煌き、水の刃は貞本の勢いごと斬り伏せた。
 天野は肩で息をしながら、
「さっ……貞本さんのバカァッッ!!!!」
 叫んで風呂場から出て行った。
(コイツも…なかなかにロックだぜ!!!!!)
 梅さんは貞本を見ながらそう考えた。

 貞本は夕日子に一目惚れした。正体を知らぬまま……。

222 :王道:03/11/15 01:05 ID:nUzBveKY
重大な秘密をを知った主人公はすぐその事を忘れねばならない。
ラブコメの王道パターンの一つっすなw

223 :作者の都合により名無しです:03/11/15 01:10 ID:yotwyDP/
ロックならばなんでも許されるんだな、このスレは・・・・


     
   だ   が   そ   れ   が   い   い 

224 :DEAD OR ALIVE:03/11/15 02:55 ID:yotwyDP/
ここは九州沖で改修作業が行われている、戦艦ヤマト。
ここで今、新たな動きが起ころうとしていた。

広い艦内のある一室から、とてつもなく重そうな打撃音が響く。
??「この音は…?」
不振に思ったクルーのひとりが、そっと部屋の扉を開ける。
そこでクルーは見た。
1人の男が、とてつもなく重そうなサンドバッグを遮二無二に叩きまくっているのを。
??「なぁ、なにやってんですか!? つーか、そんなもんどっから…」
言いかけた瞬間、サンドバッグを殴っていた男――渡辺道明は叫んだ。
渡辺「うぅるせええッ! つーか、てめえは誰だ!!」
??「ひいいッ! ぼくは『いとうみきお』ですよッ! ここに来た時あったじゃないですか…」
クルーの正体は、いとうみきおだった。
渡辺「あん? おまえ、死んだんじゃなかったのか?」
いとう「グラナダの科学に…」
渡辺「あ〜、その先は言わんでいいや。ともかく、悪ィな。
   こう部屋に閉じこもってばかりだと欲求不満でよぉ……イラつく…
   サンドバッグでも叩かにゃあ……ナエねえんだ」
言いながら、渡辺が汗をぬぐう。その下の顔には、深い傷跡が刻まれている。
いとう(うわ…なんかすげえ……ってかこの人、こんなキャラだったか…?)
その視線を勘違いしたのか、渡辺がいきなり激発する。
渡辺「なんだてめェ、じろじろ見やがってェ!!
   お前もどうせ、第一印象ダメな男だと思ってるんだろう!!!
   そうだよなぁ! 魚みてえに釣り上げられて、
   こっち来てからも大した出番なくて、あげくの果てに何スレも放置されてる俺だからよぉ!!」
いとう「す…すみません」
それは、影薄きゆえに放置された男の、悲しい叫びだった。

225 :DEAD OR ALIVE:03/11/15 03:14 ID:yotwyDP/
渡辺「ちきしょう! 俺はそういう男さぁ…ダメな人間なんだぁ―――!!」
怒ったかと思えば、次の瞬間には壁を殴りながら大声で泣き出す渡辺。
いとう(ノリやすい上に傷つきやすい人だなぁ…どーせーちゅうねん!!)
渡辺「 で も … こ ん な 俺 で も … 夢 は あ る の さ ぁ… 」
そう思ったさらに次の瞬間には、バックに花を背負い、なにやら妙な方向にノッテいる。
いとう(しかもかなり扱いづらい…タチの悪い酔っ払いみたいだ…)
呆気にとられていると、渡辺はいつの間にか立ち直り、服を着込んでいた。
いとう「…? あ、あの…着替えたりなんかして、どうするんですか?」
渡辺「あん、決まってンだろ。もうここにも飽きたし、帰るんだよ、仲間のとこへ」
さらりと吐き出された一言に、いとうは仰天した。
いとう「そ…そんな、帰れると思ってるんですか!? 
    ここはゴッドハンドの勢力圏のド真ん中ですよ!?
    下手に脱走なんかしたら、十中十まで死ぬ運命しか待ってません!!」
しかし渡辺は、気にする風でもなく、平然と言った。

渡辺「上等じゃねえか。運命(みち)なんざ、ゲームみてえなもんさ…  
    
   『 D E A D  O R  A L I V E (生きるか死ぬか) 』よ !!!」  



226 :ハイパー破壊弾(51/75):03/11/15 06:41 ID:6LZuTWco
巨大なる鉄の乙女へと変身を遂げた航空母艦セフィリア。
両肩の飾り部分が斜めに開き、連射ミサイルの門が現れる。
 「ふははー!人質の命が惜しくなければ、かかって来い!にわのまことォ〜」
興奮のあまり口の端に泡までつけた柳田の≪遊戯の時間≫。
 「やめなさい博士!あの先生は島の人間を救助させるためにあなたを呼んで・・・」
事情を知る所員の言葉は冷たく無視され、柳田は攻撃ボタンに手を伸ばす。

岸壁に立ち無言でセフィリアを仰ぐ、にわのと川原。
にわのの胸中には先程――高台の地獄――とは違う種類の怒りが込み上げていた。
 「まこリン大いに怒るっ!ってなトコだスな。あー、口が悪くなりそ」
 「腹に溜め込むってえのは、よくねえな」
 「そのよーですバイ」軽口の中に見え隠れする不快感。
直後ミサイルが2人を襲う!粉々に吹っ飛ぶ岸壁!
 「ははははは!柳田理科雄は無敵なりぃぃ!!」力を得すぎた科学者の哄笑は長い間続いた。

 「やれやれ、なんで気がつかないかモン?」
ミサイルの着弾より早くもんがーに変身したにわのは、川原を乗せて島の奥に飛んでいた。
バカ科学者を一発ヘコませたいが、やっかいなのは人質。直接セフィリア内に乗り込めればあるいは・・・
しかし時空移動能力は、未だ残るワープ装置の影響で島内限定に。
なんとか柳田レーダーに見つからず空路で空母内に潜入したい。
と、元に戻ったにわのが森の奥に何かを見つけた。それは雨に濡れた高橋陽一のサッカーボール。
所々沁みがあるが何の汚れかわからない。にわのの脳裏にヒラメとまな板が浮かんだ。
 「センセ、ボクに向かってボールを思いっきり蹴ってパスしてくんない?
 サッカーのキックじゃない、たぐいで。ボクの“隠れ必殺シュート”に必要なんだホ」
 「陸奥の業(わざ)で・・・か?さて、見ものだな」
ボールを受け取った川原はにわのと横に距離を置き、軽く身体をほぐしボールを手放し――

 「 陸 奥 圓 明 流 脚 技 「 旋 」 」独楽回しのような強烈な回転から蹴り足が放たれる!
鋭い縦回転で雨を切り裂き飛ぶボールを、脳波を切り替えたにわのが右足ボレーで捉える!
ボールは腸詰ウィンナーの如く何ヶ所もねじれ、全く違う次元での回転を起こしながらロボへとすっ飛ぶ!

227 :ハイパー破壊弾(52/75):03/11/15 06:57 ID:6LZuTWco
 「 ア ト ミ ッ ク ・ チ ャ ン ネ ル !!」超破壊エネルギー弾がセフィリアに迫る!

 「なんだとー!?どこからの攻撃だッともかく避けろーー!」柳田が叫ぶ。
オレンジの光弾が戦艦頭部に激突   ――したはずが、何も起こらない。
光弾は頭部の装甲を右半分だけえぐりそのまま背後の空の彼方に消えた。
 「弾が軌道を変えた・・・?そもそも今のはなんだ!あのバカは死んだはずだ!陸を調べろ!」
混乱するセフィリア艦橋。例の2人は既に海上を飛び巨人の女神の天頂部にいた。
足元を見ると嵐の海に吸い込まれそうになる。ボールは既にどこにも見えない。
 「穴が開いたからここから入るモン!」吹っ飛んだ側頭部を確認し合図を出すにわの。
 「・・・」川原が海の向こうを指し示す。黒い海、黒い空、それ以上に黒い影――
  ≪影船≫。川原正敏に付き従う謎の帆船。嵐の中まっすぐこちらへと向かっていた。

 「センセ・・・あれが、影」
 「隠密裏に艦内を制圧し、中の人間を降伏させ全員船に移す」
 「ラジャ。ところでこの鉄の人、最終的にどーしやがりますかホ?」
 「ここいらのさんご礁の苗床にでもすりゃあいい。こいつに散々踏み荒らされてるしな」
2人はニヤリと人の悪い笑顔を浮かべる。軽くハイタッチをすると、並んで艦内に突入する。
 「この島はよっぽど、俺に仕事をさせたいらしいな・・・」川原の呟きが聞こえた。

               ****    ****    ****
その頃、超異次元殺法シュート『アトミック・チャンネル』は、
有り余るエネルギーで本当に異次元に突入していた・・・

矢吹「私は偉大なのだ!ハハハハハハ、アハアハアハ・・・
   (ギュイイーーン!ドグシャ!!ボゴォォーーーン!!)うぎゃああ!!?」
きのこ雲をまき散らし、異次元でトリップ中の矢吹の頭に直撃した超必殺シュート!
遮るもののない亜空間、矢吹はどこまでも飛ばされていった。
薄れゆく意識の中、彼は視線の脇に見えるサッカーボールを見ながら最後に呟いた。

 ・・・サッカーか・・・そういや野球の結果見たっけな・・・ 
    あいつら人数多いから・・・次はサッカー形式にしようか・・・な・・・  (がくっ)

228 :作者の都合により名無しです:03/11/15 07:55 ID:1FZV8OUB
渡辺…ガンガンチームにお前の居場所は、もう無いんだよ(つДT)

229 :最悪との遭遇(53/75):03/11/15 18:59 ID:yotwyDP/
中央区や西海岸で大騒動が勃発し、
アイシールドコンビが刃森に誘拐された石渡を発見したのと同時刻、
森田・許斐・ヒラマツの3人は、その石渡を捜して奔走していた。
ヒラマツ「お〜い、石渡さ〜〜ん! どこいったとね〜〜!?」
森田「クソッ! 一向に見つからん……もう時間がないってのに……」
克からの連絡で、現在、島がどういう状況になっているのかは知った。
とりあえず再度、中央区に連絡してみたが、今度は誰も出ない。
森田の脳裏に、友たちの顔が浮かぶ。チームの仲間は皆、無事だろうか。
そして、あの脳天気な覆面バカは頑張っているだろうか。心配が募る。
一方で、石渡を見捨てるわけにもいかない。
彼は森田にとって命の恩人であり、互いの誇りをかけて戦った『戦友』なのだから。
走り回りながら思考を続けていた、そのとき。
一緒に走っていた許斐の姿が、いきなり視界から消えた。
森田「!!??」
異変に気付いた瞬間、森田の視界に空中をキリモミしながら吹っ飛ぶ、『何か』が見えた。
まるでダンプカーにでも撥ねられたかのようにぶっ飛んだ物体が重い音をたてて、地面に激突した。
その正体を見た森田は絶句する。
なんとそれは、手足を不自然な方向に折り曲げられたズタボロとなった許斐だった。
森田「こ……このみいいいいいいいいいいいッッッ!!??」
変わり果てた仲間の無惨な姿に、森田は絶叫した。
細かく痙攣していることから、どうやらかろうじて生きてはいるらしい。
だが、この状態はかなり危険だ。すぐにでも治療が必要だろう。
しかし、真に危険なのは、許斐の容態だけではない。
とてつもなく危険な“なにか”が、近くに潜んでいる。
森田(なんだ……なにかがいる……)
その疑問に答えたのは、粗暴にして酷薄な、獣の笑い声だった。
??「くっくっく……食いごたえのねえ奴だぜ……」
異様に長い牙を噛み鳴らしながら、人狼が現れた。

230 :最悪との遭遇(54/75):03/11/15 19:24 ID:yotwyDP/
森田たちの前に、人狼・真鍋が姿を見せた。
真鍋は、下鼻た笑みを浮かべながら、森田たちを品定めしている。
真鍋「くくく…なぁんだ……てっきり“あいつ”かと思ってら、こんなとこにまだ人間がいるとはよ」
無造作に近付いてくる真鍋を、腫れ上がった顔の奥で、森田が睨む。
森田「……もしかして、真鍋とかいうクソヤローってのは、てめーか。
   ハナシは聞いてるぜ……“いろいろ”とよ」
強烈な敵意を滲ませながら、森田は吐き捨てた。
友が必死で助けようとしていたものを、嘲笑うように、己の食欲を満たす餌にした罪。
そして、今また、大切な仲間を傷つけられたこと。
その姿を確認した瞬間、森田の意思はたったひとつになった。
森田「てめーは 最 低 20 回 は ぶ っ 殺 す !!」
真鍋「かかか……おもしれぇことぬかすねぇ……やってみ…」
言いかけた瞬間、真鍋の視界が閉ざされた。
真鍋「!?」
一瞬で距離をつめた森田が、掌で人狼の目を覆い隠したのだ。
わずかではあるが、真鍋の動きが止まる。そこへ、強烈なアッパーが突き上げる。
はじけるように浮き上がった顔面に、大木をヘシ折るような、凄まじい後ろ回し蹴りが叩きこまれた。
真鍋「ごはっ…!!」
人狼の巨体が、きりきりとステップを踏んだ。
ヒラマツ(す…すごかぁ……森田センセイ、足技の方が上手いんじゃなかとね!?)
もしかしたら、自分の蹴りより上かも知れない。そうヒラマツに思わせる程の、とてつもない蹴りだった。
しかし、真鍋は倒れない。血痰を吐き捨てると、牙を剥き出し、ニヤリと笑った。
真鍋「ほぉぉ…やるじゃねえの、お前。まったくあの鬼みてーなチビといい、この島は御馳走だらけだぜ」
一方、森田は信じられないといった表情で、真鍋を凝視している。
森田(バカな……あのフルコースを喰らって倒れねーだと……?)
いかに石渡との激闘で相当のダメージを受けているとはいえ、自慢の攻撃が通用しなかったという事実は、森田に衝撃を与えていた。
真鍋「かかか……お前もなかなか食いごたえがありそうだなぁ……つまみ食いしちまうか」
森田(ちっ! ハラくくるしかねーな、こいつは)
そのとき、ヒラマツが、真鍋に飛びかかった。

231 :鷹は舞い降りた(55/75):03/11/15 21:16 ID:yotwyDP/
ヒラマツ「森田センセイ、今のあんたは戦える状態じゃなか! だから、ここはオイに任せると!!」
森田「ばっ…、お前だってにわのとの戦いでケガしてられちゃれら……」
ヒラマツ「しいいやあああッッ!!」
焦って呂律が回らなくなった森田の目の前で、ヒラマツのハイキックが真鍋の顔面を直撃した。
ヒラマツの最大の打撃技である、『マチルダキック』だ。しかし……
真鍋「おひい(惜しい)」
あろうことか、真鍋はヒラマツの蹴り足を、その牙で受け止めていた。
メキメキメキイ・・・と、その獰猛な牙がヒラマツのぶっとい足に食い込んでいく。
ヒラマツ「ひいいいいいいいいいいいッッ!!」
激痛と恐怖に、ヒラマツは悲鳴をほとばしらせる。悲鳴は尾を引き、回転した。
絶叫している最中に、真鍋がヒラマツを振り回したのだ。それも、足をくわえた口だけの力で。
それも、130Lを超える、ヒラマツの巨体をである。信じられない力だった。
ドガン! グシャッ! ドキャッ! 
連続で頭から地面に叩きつけられ、覆面を血まみれにしたヒラマツは、白眼を剥いたまま痙攣している。
気絶したヒラマツを、真鍋はつまらなさそうに放り捨てた。
真鍋「けっ…図体ばかりで歯応えのねえ……こん中で俺を満足させてくれるのはお前だけらしいな…」
ケガのせいで動きが鈍った森田に、真鍋の爪牙が迫った。そのとき。
何か、強固な障壁のようなものが、真鍋と森田の間を隔てた。
真鍋「これは…… ホ ー リ ー ラ ン ド !!! 」
森「いまだ、ケンタローーーーッッッ!!」
猿人のような顔をした男――森が叫んだ瞬間、一陣の黒い風が、真鍋の視界を横切る。
黒い疾風は竜巻のように荒れ狂い、巨大なる刃風を真鍋に叩きつけた。
真鍋「!!!!」
咄嗟に巨大な金棒を出してそれを受け止めた真鍋の腕を、電撃を流されたような凄まじい痺れがつんざいた。
黒い耐火マントを怪鳥のように翻した男は、その隻眼に狂おしいまでの憤怒と憎悪をたたえ、瞳の中の真鍋を焼きつくす。
??「やっと会えたな……真鍋。嬉しいぜ……反吐が出るくらいにな」
黒い男――三浦が言った。



232 :海上に揺れる伝説(56/75):03/11/16 04:56 ID:NDMF4jLq
 「♪」窓の外を見ていた稲垣が、突然ニヤリと笑い出す。何か閃いたらしい。
外には刃森と囚われの石渡。稲垣は村田にそっと耳打ちする。「あの男をダシに猿渡に近づく」と。
――タフの副長である石渡を助けて恩を売り、猿渡の【五年殺し】を解除してもらう腹である。
 「石渡のヤローには殺されかけたが、俺もやったし、おあいこだ。
 こまけー事は後で考える!行くぜ村田ァ!!」「ええっ、待ってよ稲垣ー!」
稲垣は叫ぶや否や、腰の愛銃カラシニコフを構えて廃屋の玄関に突っ走った。
驚きながらも慌てて後を追う村田。・・・雨の中のウサギもどきは、丁度こちらに背を向けていた。
 (こっちゃ向くなよ・・・そーっとギリギリまで近づくんだ・・・)
雨音にまぎれジリジリと距離を詰める2人。あと1メートルまで近づいた、その時。

 「 石 渡 治 ノ 誘 拐 ヲ 実 行 ス ル 」 突然刃森ワープが作動した!!

 「「うわぁ――――――!!?」」 折悪くワープは今度こそ成功し、3人と1匹は何処へかと消えた・・・。


一方西海岸では、普段勤勉とは無縁な男達が真面目に艦内制圧に取り組んでいた。
 スガーン!「うわぁ〜」バゴーン!「何をするー」ドゴバーン!「ぎゃああ〜」
・・・どれだけ真面目に闘ってもどこか気が抜ける覆面バカは、いつぞやの珍走バイク・
≪ジェットモンガロン≫に川原を乗せ、ひき逃げアタックをしつつ母艦中を走行していた。
セフィリアが人型になった事で、本来艦内くまなく捜索せねばならない所だが、
“変形しても艦内活動に支障が出ない部分=生活区域=胴体部”であると川原が推測し、
ボスのいる艦橋のありそうな範囲を絞った。その中で現在ド派手に調査中である。

 「オラオラオラ〜!よーーし次はどいつだーーー!!」
隠れ突き抜け作家・にわのが最終回っぽいセリフを吐きながら狭い廊下をひた走る。
と、前方で自動迎撃小型ロボが捕縛網の弾をぶっ放した!モンガロンの頭上に迫る脅威!
しかし後部座席の川原が背中のニホントウを抜いた刹那、網は四方に裂け飛び散った。
通りざまひき逃げアタックでロボをぶっ飛ばし、巻き起こる爆炎の中を無敵バイクは駆け抜ける。

艦内・医務室にはカプセル内で眠る高橋と医療ベッドで点滴を受ける本宮がいた。

233 :海上に揺れる伝説(57/75):03/11/16 04:57 ID:NDMF4jLq
猿渡は先程「便所行ってくるわ」と出かけたまま帰らない。――たぶんそのまま帰ってこない。
本宮にはそんな気がした。≪復讐≫のために、全てを捨てた男。
チームタフも彼の足枷にはならなかった。次に出逢う時は、あるのだろうか・・・。

無機質な天井を眺めながら本宮が考えていると、
何やら不気味なエンジン音。どんどん近づくので気が散る事この上ない。
たまりかねた本宮は点滴パックを吊るしながら、廊下に出て騒音に向かって叫んだ。
 「誰じゃあ!ケガ人がおるのに騒がしいわボケェ!!・・・ってなんだぁ〜〜!?」
 「うわーー!!本宮せんせーどいてどいて〜〜〜!!あー止まらないモーーン!!」
突如本宮の眼前に珍妙なバイクが飛び込んできた!時速80kmは下らない鉄の塊の恐怖!
避ける間もなく本宮はモンガロンの餌食に―――
 「気合じゃあ〜〜〜!!」点滴を引っこ抜いた本宮が構えを取り・・・    ガ ッ シ ーーー ン!!  

なんと本宮は力士のぶちかましを受けるようにバイクを自らの懐に飛び込ませた!!
すり足がズルズルと滑り、廊下を10数mも引きずられるがしかし、巧くエネルギーを分散させ、
跳ね飛ばされずにバイクの前にへばりついている。やがてブレーキがかかりバイク停止。
 「ウギャー!せんせーごめんちゃーい!」にわのが半泣きでバイクから飛び降りる。
さすがと言うべきか、本宮は摩擦で焦げたスリッパ以外に犠牲がなかった。
 「にわの!川原!お前ら元気で何よりだ!どうした?俺の見舞いにでも来たのか?」
これにはさしもの川原も、呆れて肩をすくめるしかなかった。(大したおっさんだぜ、全く)

かいつまんで島の事情を聞いた本宮は、落ち込むにわのの胸板にパンチを入れる。
 「・・・後悔は後でもできらあ。今はただ、まっすぐ前を見て進め」
にわのは小さく頷く。「まっすぐと言やあ・・・柳田の奴はこの真上にいると聞いているぜぇ」「!」

艦橋。岸壁周辺の捜索を続けさせている柳田と、仕出し弁当を食べている筆吉。
死体はまだ見つからないのかと罵声を飛ばす。セフィリアクルーの間には不信と不満が募っていた。
特に裏事情を知る所員には柳田の愚行は目に余りある。
と、突然ぐらつく足元。突き上げる衝撃。足元から痺れが伝わり、破壊音そして――

234 :海上に揺れる伝説(58/75):03/11/16 04:58 ID:NDMF4jLq
 「呼ばれて飛び出てパイルダーー・オーン!(←違う)にわのまこと見・参!」
頭にドリルをつけたフライングもんがーが床をぶち割って現れた!

 「おのれ出たな妖怪変化!」目を見開いた柳田が腰からレトロな光線銃を取り出す。
にわのは普段見せない冷ややかな瞳で柳田を見返す。筆吉はまだ食事中だ。
しばらく睨み合いが続くが、にわのがポツリと言った。 「・・・遅い」
 「何の事だ?貴様の脅迫からこっち全速力だったのだぞ。遅い言われる筋合いは・・・」
柳田の嘲笑は、激烈な怒りの波動で打ち消された。にわのの両腕に“紫色のオーラ”が浮かぶ。
紫炎――怒りの赤き心と、平静の青き躰。≪柔術使い≫の心身が相俟って生まれる気炎。
臍下よりの“丹田超力”が腕に宿り、艦橋は幻想的な淡い紫の光に包まれた。
 「なんだトリックか!?それとも超能力か。筆吉!『科学の壁』システムを作動さ――」
 「さーーせるかぁーーーー!!」紫炎がうねりを上げ、熱量を持って柳田達に襲いかかった――――


ぼん。 ・・・2人乗り用の脱出ポッドがセフィリアの右足部分から飛び出し、台風の海へと消えた。
 『おのれー!覚えていろ馬鹿者めー!いつか仕返しを〜』『うるさいぞ柳田』
科学者2人は艦内から追放され、乗務員は全員投降した。川原の指示で≪影船≫へ乗り込んでゆく。
高橋は本宮と共に、現在裏御伽にスカウトされ影船で働いている「日本TCG漫画連合(3部参照)」
の漫画家4名の手で船に運ばれた。左足部分のポッドは誰かが使ったらしく消えていた。
戦艦はゆっくりと注水し、静かに海の底へ沈む。島のスタッフ数百名が乗り込むはずだった艦(ふね)。

帆までが黒く染まる影船。舵輪を握った川原が、船首を島の反対に向けた。
 「メインスパンカー・ホールイン!」優秀な船員たちの手により帆が打たれ、影船は島を離れる。

島が遠ざかり、雨が落ち着いてくる中。川原は甲板の上で島を見続けている男に声をかけた。
 「戻るか」「うん」「どこで落ち合う」「九州の近くにいて。見つけるから」「生きろよ」「うん」
男は飛行形態になり、再び災禍の島へと舞い戻っていった。

235 :作者の都合により名無しです:03/11/16 07:45 ID:Yujd/FTu
高橋…真・呪怨克服したのかー!

236 :作者の都合により名無しです:03/11/16 12:01 ID:ywDaXuLA
どの高橋だかわかんねー!('A`)

237 :その剣、人身を斬るにあらず(59/75):03/11/16 21:58 ID:Hypejj+y
吸血鬼化し、血の渇きにもがき苦しむスタッフ達を前に、真船は遂に決断した。
 真船「許せ……、もはやこうする意外に方法はない……」
苦渋を絞りだした真船の手に握られたのは、一本のメス。
治療法がない以上、もはや死を持って安らかにしてやるしか手はないのか。
鈍い光を放つメスが、吸血鬼となったスタッフの1人の喉元につきつけられる――
次の瞬間、凄絶な斬撃が、首筋を切り裂いた――ように見えた。
 真船「(なっ!?)」 真船は驚く。刹那、自分の頚部を通りすぎたものの感触に。
 ??「頭の血を下げた……落ち着いたか、お主?」
背後からの言葉に、真船はハッとなって気付く。…今、自分は何をやろうとした?
医者にあるまじき愚行をしでかそうとした自分に、真船は怒りを覚える。
そして、その当り前のことに気付かせた人物の方を振り返った。
そこには、幾本もの刀をさげた、小柄な金髪の少年がいた。
 真船「君は……?そして、今の技はいったい……」
怪訝そうに訊く真船に対してというより、その場の患者すべてに宣言するように、腰のものを抜き、少年は言った。
 ??「我が名は、雷句誠!!病魔を斬りて、人身を斬らずの剣の遣い手!!!
    今日は、この雷句!皆の病を斬りに参った!!」
そのとき、室内が恐怖によるざわめきに支配された。
  「う、うそだ…そんな医術、聞いた事ないっ!!」
  「治せないとわかって、これ以上感染しないように俺達を殺すんだろ?」
 雷句「ち、違う!私は医者だ!今ならまだ直せる!1人ずつ私の前に立つか座るか…」
  「バッ…バカにするのも、いい加減にしろ!!」 「そうだ!帰れ帰れっ!!」
患者たちは怯え切り、聞く耳を持たない。無理もない。いかに医者と言おうが、
その道具が日本刀とあっては、体を預けてくれるものなとまずいるまい。
人に信じてもらって初めて成立する医術――それが雷句の修める、≪仙医十二経絡≫という技であった。 

238 :その剣、人身を斬るにあらず(60/75):03/11/16 22:22 ID:Hypejj+y
 真船「いくらなんでも無茶だ…こうなるのは当然だと思わないか?」
罵倒を浴びせられる雷句に、真船は気の毒そうに言う。それに対し、雷句は――
 雷句「もう…馴れた…、けど私はバカだから…、真正面からぶつかるしか…できないのだ…」
握り拳を震わせながら、無念をこらえながら、雷句はなおも叫ぶ。
 雷句「たのむ!早く治療させてくれ!これ以上、病を成長させては手遅れになる!!!!」
   「て、てめえ…いい…加減にしろよ…お前も俺達のようになってみるかっ!!?」
そのとき、我失した患者の1人が、やおら雷句にとびかかってきた。
不意をつかれた形の雷句は、吸血鬼の常人離れした速度をかわせない。
 雷句「(まずった!これではさわられる。私まで感染したら…治せる者が…!)」
今しも雷句に触れようとした患者を、真船の巨体が遮った。触れば、ウィルスに感染するというのに。
 真船「早くやれ!私は君を信じよう!!だから、すぐにやるんだ!!他の人も信じてやってくれ、彼を!!」
真船の必死な声に、患者たちは思わず黙り込む。やがて、沈黙のなか、患者のひとりが手を挙げた。
   「治して…もらえるかい?」 
頼りなげにそう言った患者に、雷句は涙を溜めながら、力強くうなずいた。

そして、雷句は今、吸血鬼ウィルスに冒された患者の背後に、凛として立つ。
 真船「病魔は見えるか、雷句君?」 
仙医の目は、病魔が化物の形となって映る。雷句は言った。
 雷句「ああ…見える。これ以上、成長させると手に負えなくなりそうだが…完治させる為の経欠もわかる!」
経穴の位置は、病魔が紐のようなものを伸ばしている為、雷句にはその正確な位置がわかる。
刹那、雷句の剣が鞘走り、病魔を切り裂いた。
 「い…今、身体の中通ったよな?」「斬れてねーぞ!?」「どうなってんだよ!?」
一斉に、どよめきが起こり、その間にも雷句の斬撃は勢いを増す。
 真船「(これが病魔を斬りて、人身を斬らずの剣、仙医十二経剣なのか!!)」
 雷句「斬れろおっ!!斬れろぉおおっ!!!斬れやがれぇえっ!!!!」
崩壊していく、雷句の目に映る病魔。
 雷句「ここに…病魔(てめえ)の巣食う場所はねぇえっ!!!」
最後の一閃と共に、一匹の病魔が跡形もなく消滅した。

239 :その剣、人身を斬るにあらず(60/75):03/11/16 22:27 ID:Hypejj+y
ああ、玄米ブレードはいいなあ……>今回の元ネタ

240 :作者の都合により名無しです:03/11/16 23:03 ID:I66Zv1sB
いいですよねぇ(*´・`*)

241 :獣剣士対黒い剣士(61/75):03/11/17 21:55 ID:NplOGuoK
ギャリン…! ギ シ……!  ガリガリガリ…!  ギ  シ……!
“ドラゴンころし”と青龍刀が、鍔迫り合いの火花を散らす。両者の体が軋みをあげる。
 真鍋「久しぶりじゃねえか、三浦ぁぁ……会えて嬉しいのは俺の方だぜぇ…!!」
真鍋が爛々と目に憎悪を滾らせ、己を封印した張本人を睨みつける。
三浦の独眼もまた、狂気にも似た憎悪と殺意を燃やして、真鍋を見据えている。 
三浦のマントを羽織った樋口と、パックがようやく追い付いた瞬間、真鍋のショルダータックルが三浦を吹っ飛ばした。
仰向けに倒れたところに横殴りの斬撃が閃いたのを、三浦は間一髪、後方回転してよけた。
起き上がると同時に放たれた突きを真鍋がかわし、薙ぎ払いの一撃を、三浦が鋼鉄の義手で受け止める。
勢いを止めずさらに回転をくわえた正面斬りを、大剣で受け止めるや、三浦が真鍋の腕を蹴りあげた。
体勢を崩したところへ、薙ぎ払い→袈裟切り→突きの連続攻撃を、真鍋は野獣の反射神経でかわし、後方へ飛び退いた。
ここでようやく、両者の動きが制止した。三浦が荒く息をつき、真鍋が唸る。
 全員「「「(す…すごい!!!)」」」
何がどうなってるのか、すごすぎて誰も分からない。それは、そういうレベルの戦いだった。
 真鍋「相変わらず、見事だ。前に戦りあった時より、さらに練り上げられてやがる」
 三浦「くだらねえことべしゃってるんじゃねえ。今回は、両腕なんて生温い事はしねーぜ。
    てめェの腐れたドタマをカチ割ってやる……」
 真鍋「そうだよなぁ……俺達の間にゃ、言葉は無粋だった……なあ!!」
 三浦「おおおおおお!!!」
双方、気炎を吐くと、同時につっかけた。再び、両者の刃が火花を散らす。
『街の掟』が働いている今、森田たちに、もはやできることは何もなかった。
いや、たとえそれがなくとも、両者の間には踏み込めなかっただろう。
今の三浦は、まさしく修羅そのもの。その目にはもはや、殺意と憎悪しか映っておらず、周囲など見えていまい。
それを見る樋口の胸中を、寂寥感がこみあげた。



242 :獣剣士対黒い剣士(61/75):03/11/17 22:01 ID:NplOGuoK
いくつか、>>231の書き込みと矛盾する箇所がありますが、御容赦を。

>咄嗟に巨大な金棒を出してそれを受け止めた真鍋
ここ、チャンバラをやりたかったんで、青龍刀に変えてしまいました

>黒い耐火マントを怪鳥のように翻した男
三浦、マント着てません。樋口の服が破れてるので、彼女に貸しているという設定です

(´-`).。oO(つーか、こんな細かいとこ誰も気付かんか・・・)

243 :そして決戦の幕が開く(62/75):03/11/18 15:34 ID:AAN8n0Q5
悪化するばかりの台風と定員オーバーのせいで島離脱を余儀なくされた≪影船≫。
猿渡の絶技・真正『呪怨』を喰らい、永遠の悪夢の世界へ幽閉された高橋は、
船医室に運ばれた医療用カプセル培養液の中で混沌の眠りについていた。
この中にいれば死ぬ事はない――しかし目覚める事もない。猿渡の手が高橋の許に届くまで。

猿渡は何処へ往き何処へ還るのか。全ての鍵は岡本倫そして、キユ。
深淵に佇む高橋の顔は、ただ静かに笑っていた。


異様な速度で嵐を割り進む空の影は、もんがー形態にわの。
島が近づき一旦急上昇して雲を割ると、足元に極小さな台風の目が見えた。
もんがーは低気圧の中心に突入し、下降風と共に速度を増して直滑降する――

森の中の彼岸花が強風に揺れる。一年中、この無人島を赤く染め続ける花。
山火事や崖崩れ、マグマ噴出。彼岸花はもはや数えるほどしか残っていない。
そして吸血鬼なる仇花も幾人もの人間たちにあえなく手折られ、動かなくなってゆく。
親玉・松本の周囲に化物の破片が散りばめられる。それは深紅の花吹雪。

時間の経過と共に、中央区における人間の活動の輪の直径は徐々に小さくなってゆく。
それは戦局の不利による後退ではない。
あらかた敵を倒した戦士たち――東の技来たち、北の皆川、西の井上が、
いよいよ最終的な勝敗をつけるべく未だ敵の多い南へと向かい始めたのだ。
もはやいつ崩壊してもおかしくない湾曲した足場を、ためらいなく全力で駆け抜ける。
気づくと彼らの周りは味方だけになっていた。
 「――おや、皆川先生ですね。私は審判の松江名。あなたと同じ、
  サンデーの系譜を持つ者です。よろしく。こちらは技来先生、そして私の弟子青山」
 「え?あ、ヨロシクッス。俺あまり島の状況知らないんで、色々聞いていいですか」
 「フ、俺は天才だから会場で試合を見ているだけで危機がわかったぞ」
 「井上先生!?」
東と北の戦士たちが合流した所にひょっこりと現れた、二勝して帰還したはずの、
赤い髪の武士に驚く松江名。無理もないが説明の時間も今は惜しい。
5人は視線を交わし、巨大な蟲の背が見える地点へ向かった。恐らくそこが最終決戦場―――

244 :盤上は彼等の思うままに:03/11/18 21:48 ID:me5Os65q
「下らんな。精神攻撃だと?
「多重人格である貴方には最高の攻撃でしょ?行きなさい、ダークス!!
佐倉の指示と共に、ダークスは真っ直ぐに鈴木へと向う。大して早くもないそれに、鈴木は
鈴木は表情を変えずになぎ払う。ダークスは避ける暇もなく真っ二つとなってしまった。
「・・・・・三下が。
「ギャハハハハ、テメーの目は節穴か?んな攻撃オレ様には通用しねぇ〜〜んだよ。
真っ二つとなったはずのダークスが既に元も形に戻っている。今思えば、なぎ払った時の
感触はまるで霧相手にしたような感じだった。
「メンドくせ〜〜けどよ〜〜教えてやろうか!?オレってばドラゴンであってドラゴンでなし!
 姿があっても、無いよーなもんだんだヨ〜〜〜わかるかー?わかんねーだろーなー!
 心の闇を具現化して出来てるオレ様に有効な攻撃なんてこの世には存在しないんだヨー!
 ナハハハ、ナハハハ。
ご丁寧に説明までしてくれる間も、何回か攻撃を加えたが全く効果はない。ならば・・・と、鈴木
はこの無敵のドラゴン様を相手にせず本体を叩く事にした。前に立ち塞がるはダークス一匹。
残りのドラゴンは全て斜め後方にいる。心の闇ならばこちらの邪魔は出来ないと踏んだ。
持ち前の俊足で、一気に距離をつめようと試みる。ダークスが手を広げ仁王立ちのようなポーズを
取るが鈴木は速度を落とす事はしない。想像通り、何の衝撃もないままダークスをすり抜けた。
「終わりだっ、佐倉ぁ!
今までは充分な助走がなく、結果攻撃には繋がらなかったが今回は違う。まるでロケットのように
飛び立ち、佐倉の頭目掛けてバットを振り下ろす。
「っっ!?・・・
今回は何の問題も無く、バットは佐倉の頭部に振り下ろされた。佐倉の体が一度跳ね、そのまま地面
に倒れた。頭からの出血が酷いのか、血の海は佐倉を飲み込み鈴木の足元まで広がっていく。そこまではいい。
当然の結果だ。だが、何故目の前に矢吹が居るのかは理解が出来なかった。有り得ない。
今この人はここに居るべき人じゃない。居ないはずの人が居るという不条理も理解出来ないが、矢吹が
こちらを同情にも似た目で見る事がたまらなく嫌だった。

               『・・・・・・・誰だお前は?』


245 :盤上は彼等の思うままに:03/11/18 21:50 ID:me5Os65q

矢吹はそう言った。その言葉で鈴木の中の何かが音を立てて崩れていく。矢吹は去る。鈴木はそれを追いかける。
だが、いくら速く走ろうが一向に追いつかない。そんなはずはない、あの人は歩いている。俺は走っている。
追いつけないはずが無い、俺は―――
「俺は俊足なんだ!この足で、誰よりもあの人の傍に居れるんだっ!
そう口にしている事さえ、自覚は無い。どれだけ走ろうが差は広がるばかりだった。そして、やがて矢吹は見えなくなった。
それでも鈴木は走った。走って走って走って・・・・彼がようやく足を止めたのは自らの足が絡まりこけた時だった。
絶望はまだ終わらない。鈴木は倒れて伏せている横を誰かが通り過ぎた。一人ではない、複数人だ。
億劫だが、なんとなく顔を上げた。横を通り過ぎたのは・・・かつて、ともに連載していた漫画家たちだった。
「待て・・・待ってくれ!尾田、岸本、許斐!!和月、武井、秋本、つの丸、ほった小畑、冨樫、うすた、稲垣、村田、高橋ィィィ!!
誰一人、鈴木の声に振り向く者は居なかった。孤独、という言葉すら生ぬるい。絶望の果ての果て。
鈴木は今自分が何処に居るのかすら気づく事は出来なかった。
本来なら佐倉の竜の背に居るはずが、鈴木の回りにはただただ闇が広がっているだけだった。

246 :盤上は彼等の思うままに:03/11/18 21:52 ID:me5Os65q
ちょっと、失敗しちゃた・・・_| ̄|○

247 :作者の都合により名無しです:03/11/18 22:05 ID:X8wwdF7B
どこが失敗してるのかよく解らぬが・・・
個人的に、このルート楽しみにしとるぞー
しかし、鈴木は哀愁ただようキャラになってきたなあ・・・

248 :汝 歪んだ夜よりきたる(63/75):03/11/18 22:47 ID:X8wwdF7B
松本「こすってもこすっても…三日月の形に落ちこんでゆく…真直ぐな深淵は――
  ななめに歪む夜に虚しく咳きこんで…ぼくをうつす―――。
  ぼくはあさましくない――――。もう、一人の家にいこう。」
次第に減りゆく吸血鬼。その数はもう、50に満たない。
しかし、空中に浮かびながら、眼下にそれを見下ろす松本の顔には、不敵な笑みが浮かぶ。
松本「連中、なかなかやる……だがそろそろだ。私の下僕達の“渇き”が限界を超える…」
そう呟いた松本は、暴風の流れに乗り、眼下の戦場へと舞い降りた。

そのとき、地上では異変が生じていた。
もはや当初の2割以下の数になった吸血鬼たちが、いきなり苦しみだしたのだ。
乙「な…なにが起こるんだ…?」
怪訝そうに様子をうかがう乙たちの眼前で、“それ”は訪れた。
  「「「がぁああああああああああああああああああああ!!!!」」」
闇が軋むような雄叫びを轟かせた瞬間、吸血鬼たちの肉体が割れた。
古い皮が脱ぎ捨てられるように、人の皮が破れ、その下から漆黒の巨体がぞろりと出現した。
“邪鬼”――そう名付けられた異形の怪物たち。吸血鬼のなれの果て。
血の渇きが極限に達したとき、吸血鬼はそれになる。
今までは、10匹に1匹の割合でしかいなかった怪物。並の漫画家を優に超える戦力を誇る悪魔。
今や、残る50体もの吸血鬼の、全てがそれへと変貌したのだ。
勝利を目前にしていたスタッフ達の顔が、絶望のそれへと変じる。
岡野「ジーザス……こいつはマジでヤバいぜ……」 乙「彼我戦力差が……ありすぎる…!!」
今、南にいる漫画家たちだけでは、この数をしのげない。
戦闘可能なものは、岡野・真倉・澤井・岡村・安永・三上の6人。
しかも、全員が重軽傷を負っている。
対する敵は、約50体の巨怪。結果は火を見るより明らかだった。
――今、南にいる漫画家たちだけでは、この数をしのげない。
そんな思考が全員の脳裏を支配した瞬間、怪物たちは雪崩をうって攻め込んできた。
岡村「がはあッ!!」 吹っ飛ばされた岡村が、限界を超えた負傷に、遂に動けなくなる。
誰かが岡村の名を呼ぶが、怪物達の猛進撃にかけつける事が出来ない。
南の戦局は、一挙にその流れを変えた。怒濤のごとくに。


249 :作者の都合により名無しです:03/11/18 22:48 ID:9TRxiDPP
鈴木を2回書いちゃったところかな?
ガンガレ

250 :盤上は彼等の思うままに:03/11/18 22:49 ID:me5Os65q
>>247
いや、中途半端な長さになったな・・・と。
応援サンクス。

251 :盤上は彼等の思うままに:03/11/18 22:51 ID:me5Os65q
あ、本当だ・・・二回書いてる・・・
ガンガロ・・・応援してくれる人が居るから。

252 :汝 歪んだ夜よりきたる(64/75):03/11/18 23:12 ID:X8wwdF7B
中央区の混乱は、三上→樋口経由で、森田たちに伝えられた。
森田「ここは彼に任せるしかない!みんな急ぐぞ!!」
石渡の事が気にかかったが、今は中央区への救援が先決だった。
石渡を信じて、森田たちは、怪物同士の一騎討ちの場を、後にする。
負傷した者は、パックの燐粉によって、ある程度は回復していた。
最後の気力を振り絞り、森田たちは中央区に駆けた。
樋口は、剣を振るい続ける三浦を最後まで見ていたが、やがて名残惜し気に踵を返した。
彼に渡されたマントを、しっかりと握りしめて。

同時刻。
一人の男が、暴風の直中を疾駆していた。全身に包帯を巻いた、屈強な肉体をした男。
疾走しながら、男は数十分前の事を回想する。自分が最後を見取った、ある老人の事を。
 ――あいつを……あいつを殺してください……
その哀れな老人は言った。蚊の囁くような声で。老人は、海を漂っている所を、男に拾われた。
男は、救命ポッドで、島を脱出しようとしていた。その時、虫の息の老人を助けた。
老人は、実は青山に海に落とされた吸血鬼の1人だった。
死際に、人間としての正気を取り戻したのだ。老人は、言った。
 ――私から妻と子供を奪った、吸血鬼を殺してください……
老人は、かつて松本に妻子を殺された。そして、自らも吸血鬼にされていたのだ。
もともと彼は、この島の村びとであり、普通の人間だったのだ。老人は呪詛のように呟いた。
 ――忘れもしない…妻と娘の骸のむこうでニヤニヤ微笑っていた、あいつの顔……
   わたしの腕の中で体温を失ってゆく……妻と子の身体……
   お願いです……あいつを殺してください…私から妻と娘を奪ったあいつを――
それを最後に、老人は息をひきとった。その無念の表情を、男は忘れる事が出来ない。
自らのなかに跳ね上がる衝動に身を任せ、男は疾走しながら、呟いた。
 
 「吸血鬼よ。 キ サ マ に 明 日 の 夜 は な い」

253 :青の幻影(65/75):03/11/19 04:14 ID:VFF7/PHy
 “だめなのか・・・?”
考えてはいけないと、思うほど焦りは増え絶望感に全身が重くなる。
降り注ぐ横殴りの雨は気力も体力も削ぐが敵の数までは削いでくれない。
倒れた岡村の身体が化物の群れの中に消え、必死に松葉杖を伸ばす乙からどんどん遠ざかる。
『邪鬼』の行進は地獄の葬送曲となり人間たちを絶望の音楽祭に連れ去ろうとする。
 “だめなのか・・・?”
松葉杖の先が一匹の邪鬼に掴まれ、乙は杖ごと空中に跳ねられる。7・8メートルはあろう高さから、
乙はまっすぐ鬼の顎の下へと落下する。もはやまともにスタンドも使えない乙は、
それでも最後まで――最期まで、その言葉だけは口に出さない事に決めていた。代わりに吐いた台詞は――

 「だめなものか!!だめなものかぁぁぁ――――――!!!」

     空が。 青い空が見えた気がした。  あれは 神様が気まぐれに見せた幻影だろうか。

 (うん・・・がんばろ)  寂しく 優しそうな男の声。  あの空のように澄んだ。 まっすぐな。

風が、吹く。
えぐるように地面から衝き上がる竜巻状の突風。
乙は木の葉のように舞い上がり、とっさに近くの大きな椰子の木の葉をたぐり寄せた。
 「な、なんだ!?どうなっているんだ!!」10数メートルの高みから足元の事情を窺う。
巨躯である邪鬼どもは風の影響を受けず立っているが、人間側は幾人か散り散りに飛んでいる。
乙は慌てて木伝いに地面へ降りようとするが、ふと気づく。雨が、ない。台風の・・・目?
咄嗟に空を見上げると、そこには青い朝の空と、赤いマワシを締めた・・・巨人??
唖然とする乙の足元近く、体重の重い鬼しか残らぬその一点に――巨人の片足が、落ちた。
雑草を踏みにじるように巨人は足を動かし、やがてもう片足を人間の隅間を縫うように大地に下ろす。
立ったと同時に両腕を空に向かって伸ばし、円を描くように高速回転を始める。
再び急激な勢いで竜巻が発生したが、今度は空中に飛ばされるものはいない。
その代わり――空が。青空の範囲がどんどん広がり、やがて東からの太陽光が一気に中央区へ届けられる。
巨人が雲を中心からこじ開けているのだ・・・そこまで思い立った時、乙は巨人の名を思い出す。

 「に・・・にわの先生ーー!!帰って来てくれたんですねっ!!」

254 :青の勇気(66/75):03/11/19 04:19 ID:VFF7/PHy
 「おうさ!こーんな美味しい役どころをやらない奴はバカじゃんバカじゃん!
 そしてなんとサッカー漫画に風はつきもの! 吹けよ風、呼べよ嵐っ!
  タ イ フ ー ー ン ・ ラ ン チ ャ ー ー ー ー ー !!!」
巨大もんがーにわのが、人間扇風機として腕をブンブン振り回し竜巻を空にぶつける!
雨台風の最悪なコンディションをも捻じ曲げる、この男の馬鹿根性はどこから出てるのか。
2割ほどを踏み潰された“邪鬼”の様子が少し鈍る。太陽の下に晒されたせいだろうか?
もんがー登場に驚いた人間達の方は、太陽のせいかじきに落ち着いて一箇所にまとまった。
なんとか息がある岡村も無事回収される。もんがーは空を見上げながら叫ぶ。魂を込めて叫ぶ。
 「がんばれっ!みんな、がんばれぇ!吸血鬼退治といえばお日様じゃん!とっとと倒すじゃーん!」
分厚い雲の中央から顔を覗かせる青空。戦士たちの心に広がる平静の青。
まだ、だめじゃない。がんばれる。
血と泥だらけの中。最後の戦い。

 「にわのか・・・あいつ粋な事してくれるぢゃねーか」
走る森田がにやりと笑う。隣にいた樋口は、にわのを仰ぎ見て「あ!あのふざけた覆面男!」と怒り出す。
どうやら違う効果で元気になったらしい樋口。あいつに文句を言わねばと、全力で駆け出した。
北の方角からやって来た5人の戦士たちも、束の間の青空に勇気を奮い立たせる。
 「これは吉兆ですよ皆さん。さあ頑張って行きましょう」松江名が微笑みながら言った。

男は舞い上がる竜巻を見、巨大な人型生物を見た。
あの足元に――いる。男は羽を出して低空用モードになった脱出ポッドを操り、太陽の下へ向かう。

 「くかか・・・太陽かよ。もう何年も拝んでなかったからな・・・正直いらねぇよ。
 俺は新鮮な人間、特に女と俺を自由に遊ばせてくれる無能な編集者がいれば、それでイイぜぇ・・・!
 闇に生き闇にくたばる。それが俺だ、いや・・・・・・ 俺 た ち だ ぜ ? 三浦ァァ!!」
 「消えな」空と光と雨と嵐と、全てが混じり合い七色の宝石粒となり、ふたつの闇を照らし出した。

そして。表情を氷の仮面に押し隠した松本の背後。退路を断つかのように“四人目の刺客”が、いた。
――勝利の女神の笑みは、果たして誰に手向けられるか。≪戦争≫は、続く。

255 :その頃(?)の川原:03/11/19 09:35 ID:39/NAkt3
一度、島を離れることになった川原と『影船』。
台風が終わったかと思った瞬間、彼等は地球ではあり得ない光景の数々を見渡していた。
天空に写るは月ではなく、巨大な手のついた脳とも言うべき物。
地面はまるで何かが切り裂いたかのような巨大な爪痕………。
スタッフA「ここは一体何処なんだ!」
スタッフB「地球じゃあり得ないぞ!」
騒ぎまくるスタッフ達。その様子を見ながら、川原は望遠鏡で周りを見渡す。
??「ここは”最良解”の世界………。決して誰も時に触れず、只流れゆくままに任せた世界……。」
小さく、だが確実に響く声でスタッフの動揺が静まる。
マストの上に乗っていたその男がゆっくりと甲板に降りる。
スタッフC「ふざけるな!」
急に襲いかかるスタッフ。だがその男は、当て身を行いスタッフを止める。
スタッフA「だったらあの天空にある奴は何だ!」
??「あれはブゥアー……私の漫画に出てくるキャラクターだ。
    現実にある宇宙をデータという虚像に変え、只蓄えていくだけの存在……。
    もう消えてしまった遠い遠い別の宇宙の連中が作った記録装置!
    しかも肥大化しすぎて、記録した宇宙を”食って”生き延びている文字通りの怪物だ……。」
彼はそう言って天空を見上げる。
スタッフD「ブゥアー??あなたは、長谷川裕一さんですか?」
その言葉に、謎の男は肯定の動作を取った。

256 :その頃(?)の川原:03/11/19 10:02 ID:39/NAkt3
スタッフC「ですがあなたは死んだはずでは?」
長谷川「ああ、俺はあの時太陽に落とされた。だがな……何とか残っていた資材を使って恒星生命体として何とか生き延びたんだ。」
スタッフB「違う星の生命体になって………。」
びくびくとしながら、スタッフが言う。
長谷川「それでも、真実を知りたかった……例え何億年かかっても……。」
スタッフD「いえ、私が聞きたいのはそう言うことではなく、確かMONSTERに襲われて……。」
長谷川「逃げた。」
長谷川はそう言って、どこからとも無く取り出した紅茶を飲む。
スタッフ一同「「…………。」」
長谷川「さてと。君達も元の時代に帰りたいだろ?」
スタッフA「ええですが……帰れる当てはあるのですか?」
スタッフが食い入るように言う。
長谷川「あるさ……この船ごと何処まで運んでほしい?」
川原「……九州までと言ったらわかるかい?」
ようやく言葉を発した川原が、のほほんと言った雰囲気で言う。
長谷川「わかるさ、地球の日本にある九州だろう?」
川原「……ああ、頼む。」

スタッフE(お母さん、今僕は初めて時間旅行をしています……。長い旅路となるでしょうが……。)
長谷川「つきました。」
スタッフE「……ってこんなに速く?」
モノロークに入っていたEがバク転する。
長谷川「時間を移動してますからね……これでもずいぶん安全運転したんですが。」
川原「これからどうする気だい?」
長谷川「こちらからも行くところがありますから……。それでは!」
そう言うと、長谷川は謎の飛行機に乗り込むと、『影船』から離れていった。

257 :作者の都合により名無しです:03/11/19 12:02 ID:E7TQzh5c
(´-`).。oO(よく生き返る方ですな)

258 :昇る空あらば 沈む大地あり(67/75):03/11/19 17:00 ID:E7TQzh5c
ついに崩壊が島の中心部まで及び始めた。音を立て足元の泥土に無数の筋が入る。
裂けた地面に大量の蛇の足跡の如く発生した。戦局を見守る克が最初に気づく。
 「足場が崩れるぞーーー!みんなレダルーバに向かえぇぇぇ!!!」
反応したのは人語を解する者のみ。ただ暴れ狂う“邪鬼”を放置して皆走り出す。
しかし岡野が、澤井魚雷に岡本と乙と三上を載せている間に逃げ遅れてしまう。
巨大なクレバスが開いた。幾筋も通った底無しの崖へ、多くの邪鬼と共に岡野が吸い込まれてゆく――
 「岡野さぁぁぁん!!」遠ざかる魚雷の上から乙の悲痛な声が聞こえた。

 ≪あークソ、霊気切れだ。持ち上がらん≫
岡野の左手からぼやき声。空が見る間に遠くなるのに、やや呑気だ。
 「なんだ、お前まだいたのか。見限って出てしまえばよかったのに」岡野が左手を見て苦笑する。
 ≪出てどうすんだ、馬鹿≫左手の声も苦笑いした。線のように小さくなる空。
薄れゆく意識の中。彼らは大きな4本足の動物がこちらに向かっている気がした。

 「岡野先生がひびに落ちた!?それじゃあこの蟲は動かない!!最後の希望がっ…」
命からがらレダルーバの足元に落ち延びた人間たちの中、克はがくりと地面にひざをついた。
数を20匹以下に減らした化物軍団が、松本の前進に合わせクレバスを避けながら、
ゆっくりと近づいてくる。残された人間達は覚悟を迫られた。
――刹那、空気を切り裂く落下音とゼロ距離発射の銃声そして、強烈な雷撃が彼らの感覚を麻痺させた。

巨大にわのが両手唐竹割り≪モンゴリアンチョップ≫で化物の前後を物理的に寸断し!
左拳にブラスターナックル、右拳にセスタスをはめた豪腕の銃使い技来が神の拳を邪鬼に浴びせ!
治療を終え、真船に背負われ戦地に駆けつけた雷句の雷撃魔法ザケルガが壁より前にいた化物を焼く!
 「もんがぁーー!!」「ッシィィィッッ!!」「いっけぇぇぇーーー!!」
次々現れる救援に心救われる生き残り達。そこに真上から飛来する謎の影――岡野を担いだ皆川!
もんがーに挟まれ身動きの取れない邪鬼どもの脇をすり抜けるように、森田一行も到着した。
遅れて雷句が救った人間達も駆けて来る。克の目頭が熱くなる。
 
 「希望はあった!!岡野さん起きてください、あなたの腕の見せ所です!!」

259 :作者の都合により名無しです:03/11/19 17:02 ID:E7TQzh5c
(´-`).。oO(岡村君が岡本君になってた・・・誰だ・・・) モジスウギリギリデ !!マーク ヘンダシ

260 :富士原の事:03/11/20 20:35 ID:tD71taJr
富士原昌幸は不幸である。
評議会に入ったのも、洗脳されてのことであり、ほぼ一撃で長谷川に負け、
ゴッドハンドに入ったら、雑用をしてるとゲッター炉の爆発には巻き込まれるは、修理してたらスクランブルはかかるは……
評議会との戦闘では、環にぼこぼこにされ、ジャイアントロボを破壊されるは………。
新たなメカを掘り起こしたと思ったら、イデオンが覚醒して、一気に影が薄くなり、
ようやく活躍したシーンがダイソードを掴んでふるうと言う、十傑集の中で、一番存在感がない人物である。
十傑集になってからも、周りの存在にびくびくし、真理眼では裏も表もない普通の男と呼ばれ……。

だが彼はとてつもなく素晴らしいことがある。
捨て駒→雑用→戦闘員→十傑集とまさに天に駆け上がる龍のごとく出世をしているのだ。
このあたり、直接スカウトされていた神崎とは対称的かもしれない。

彼が、自らの意志ではなく横山を裏切ったからだろうか、それとも彼の元々の性格かは知らないが、
彼の横山に対する忠誠心は高い。だが………

大友 「酒持ってこ〜い。」
富士原「はいはい只今〜。」
橋本 「こっちつまみの追加たのんまあ。」

やってることは雑用であったりする。

261 :作者の都合により名無しです:03/11/20 20:52 ID:1RU6FWsw
以蔵(´Д⊂

262 :三浦vs真鍋(68/75):03/11/20 22:18 ID:vzcXNmLE
崩壊を続ける大地の上、吹き荒ぶ嵐のなかを、黒い刃風が乱舞する。
三浦の大剣と真鍋の青龍刀が、一合ごとに雷光のごとき火花を散らす。
双方共に、人のそれを遥かに超えた剣圧。それでいて、体さばきは疾風。
受けに回れば一気に潰される。それをどちらも熟知している。
ひと太刀合わせるごとに骨が軋む。受け流せるような剣圧ではない。
瞬き一つで確実に頭を割られる、刹那と狂気の剣舞。
永遠と思われた斬り合いは――しかし唐突に決着した。
ひときわ大きな衝突の瞬間、真鍋の青龍刀に深い亀裂が走ったのだ。
真鍋「ぬうっ!!」
剣の勝負での負けを悟るや、真鍋が三浦の追撃よりも早く、距離をとった。
真鍋「さすがだぜぇ、三浦ァ…、てめえとのチャンバラをもう少し楽しみてえとこだがよぉ…
  どうやら俺の青龍刀は、おめえの斬魔刀には、ちっとばかし見合わねえらしいや…
  見事な剣! 見事な技だぜ!! 久々に“本気”で遊べそうだぜえ…」
剣を割られ、劣勢のはずの真鍋から、今までとは比較にならない程の獣気がほとばしる。
頭部から細い血を滴らす三浦の顔にも余裕はなく、むしろ更に緊張が高まっている。
三浦(ここからだ!!)
そのとき、真鍋が己の牙で青龍刀を噛み砕き、そして吼えた。
真鍋「 ま だ ま だ 味 わ い 足 り ね え !! 」
次の瞬間、真鍋の肉体が爆発的に巨大化した。ただ大きくなるだけでなく、異様な姿に変形していく。
――フェンリル狼。
それは、北欧神話における最終戦争の折、世界そのものを喰らい尽くしたという、伝説の巨狼。
真鍋の姿は、一言でいうならば、まさにその神話の怪物そのものであった。
雄叫びだけで吹き飛ばされそうになる。人を超越した怪物が、そこにはいた。

  真  鍋  の  本  性    現   る  !!!!

263 :三浦vs真鍋(69/75):03/11/20 22:44 ID:vzcXNmLE
真鍋「 喰  ら  い  足  り  ね  え  !!!! 」
ゴ オ!! と、颶風にも似た咆哮が、三浦のハラワタを震わせる。
もはや完全なる人外と化した真鍋を前に、三浦は恐怖に支配されそうになる。
それを憎悪と殺意で塗りつぶし、三浦もまた人の形をした暗黒と化していく。
真鍋の巨大な前足が、風を斬って飛ぶ。三浦の牙が、激しく噛み合わさり、足が前に出る。
凄絶なる衝突。巨狼の圧倒的な腕力に、三浦が吹っ飛ぶ。追撃を、かろうじてかわしざま、胴を薙ぎ払う。
鋼鉄の筋肉が断ち切られ、巨狼が呻く。すれちがいながら、頭への一撃が振り下ろされる。
だが、その一撃は象牙のごとき牙に遮られ、三浦は空中に跳ね上げられた。
崩壊する地面の上を、三浦は毬のように転がっていく。そこへ巨狼が突進してくる。
あまりにも並外れた勢いに、地面が爆ぜるように砕け散った。
弾け飛ぶ岩に体を打ちつけ、三浦は血反吐を吐いた。
うずくまる三浦の前に、青を跳ね返す、闇色の巨躯が迫る。そのときだった。

   「  そ   こ   ま   で   だ  」

 「「!!??」」
何処からともなく、唐突に響き渡った謎の声に、三浦と真鍋の動きが止まった。
??「この島はもうすぐ崩壊するよ。真鍋君、もっと大きな舞台で暴れる気はないか?」
真鍋「誰だァ…? せっかくのお楽しみを邪魔しやがってぇぇ……」
??「ああ、これは失礼……俺は……」
勝負に水を差され、不機嫌そうに言う真鍋の前に、『黒子』姿の男が現れた。
??「申し遅れたね。俺の名前は、 高  橋  葉  介 。
  ケルベロスの1人だ。平野の頼みでね…君を迎えに来たんだ、真鍋君」
三浦(なんだ…!? この全身にまとわりつくような不気味な威圧感は…ケルベロスだと…こいつ!?)
真鍋とはまた違う、異様な気配。その気配に気圧される三浦を尻目に、真鍋が言った。
真鍋「ほぉぉ…面白そうなヤツじゃねえか……聞かせてもらおうか? 俺を何処に連れていくって?」
興味を示した真鍋に対し、葉介は仮面のような美貌に、亀裂のような笑みを浮かべた。



264 :作者の都合により名無しです:03/11/20 22:51 ID:rsrbKvQu
高橋何人目キタ━━━(゚∀゚)━( ゚∀)━(  ゚)━(  )━(  )━(゚  )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━━!!!???


265 :去りゆく魔獣、崩れゆく島(70/75):03/11/20 23:14 ID:vzcXNmLE
葉介「こんなちっぽけな島で、わずかな人間を相手に暴れて……そんなので君は満足なのかな?」
真鍋「なにい!?」 グルル…と真鍋が嘶く。殺気が軋む。しかし、葉介錯は続ける。
葉介「もっと…もっと殺したいとは思わない…? お前は殺した…数多の人間を…
  屍は山を埋め、血は河となって流れた…でも……まだ殺し足りないだろう? どうだい?」
悪魔的な問いに、真鍋は笑って言った。
真鍋「ああ、殺し足りねえなぁ…弱えヤツばかり殺っても面白かねえ」
葉介「そう…じゃ…もっと強いヤツを殺させてあげようか」
真鍋「何考えてんだ? おめえらケルベロスってのは。何が目的だあ?」
いぶかしむような真鍋の問いに、葉介はやはり、その笑みを絶やさず、
葉介「目的? ふふん、平野が聞いたら、鼻で笑う言葉だなあ。俺達の目的はたった一つさ。
  戦争の狂気を無限に味わう為に。次の戦争の為に。次の次の戦争の為に」
見る者すべてが総毛立つような笑みを浮かべ、葉介は言った。やがて、真鍋が盛大に笑い出す。
真鍋「ひゃっはっはっはあ!! 面白え!! 連れていってもらおうじゃねえか、もっと大きな戦場によお!!」
哄笑し終えた真鍋の掌に、葉介が乗った。そして、真鍋が踵を返す。 
三浦「待て!! 逃がさねえぞ!!」 怒号を吐く三浦に、葉介は、あの笑みで言う。
葉介「無駄だよ、黒い剣士君。今の君では、俺に…“俺達”には勝てない…
  なぜなら君の心にはでかい刃毀れが…“恐怖”という名の亀裂が走っている…」
葉介の台詞に、三浦の表情が愕然と強張る。葉介は続ける。
葉介「君は一本の抜き身の戦場刀だ。無数の刃毀れと血でぬめり錆びかけの…致命的な亀裂の入った、折れかけた剣さ……」
悄然と立ち尽くす三浦を後に、2人の姿が闇に沈んでいく。夜のような影に。
真鍋「じゃあなあ…三浦ぁぁ…おめえはせいぜい、この糞だめの中を、必死で這いずり回るがいいさ……
   俺の屁でも追いかけながらなあ…はあっはっははっっっはっは!!」
邪悪な哄笑を最後に、真鍋と葉介は、消え去った。そして、島がいよいよ最後の刻を迎える。


266 :夜に還れ(71/75):03/11/21 01:13 ID:q4weeyeG
島崩壊まで、のこり8分。人間対吸血鬼の最後の死闘は、いよいよ終局を迎えようとしていた。
森田「おら――――ッ!!」 森田の胴回し回転蹴りが、邪鬼を吹っ飛ばした。
だが、結果的に地面に寝る形になった森田は、怪物の大群によってゲシゲシと踏まれまくる。
森田「ぐわ――――っ」 にわの「なにやっとるダスか―――ッ!!」
すぐさま、にわのがドロップキックによるフォローを入れ、森田は窮地を脱する。
にわの「寝ちまってどーするモン! 集団戦なんだから、もちっと頭使うじゃん!!」
この後に及んで素でボケかます森田を、にわのは強引に蟲の方へ押し込める。
今や、地形の問題もあり、負傷者優先で大半の者は、すでに≪ラ=レだルーバ≫に乗り込んでいる。
後は、岡野を起こすだけ。一方、戦ってるわずかの者たちは疲労困憊だ。
技来「……とはいえ、この状況はいよいよヤバいな。弾切れだ……」
森「おいおい、しょげかえるな! 死ぬの生きるの言ってたら、人生損しちゃうよ!?」
吸血鬼の残存数、約10体。激闘はつづく。そこへ、ヤツが来た。遂に、吸血鬼の親玉たる、ヤツが。

松本「私の食事を邪魔する下衆な漫画家どもめ……苦痛に狂い死にした者の臓物は、
  ピンク色の血を浮かべるという……おまえらはそれをバラまけい!」
刹那、松本光司の念力に、その場の全員が吹っ飛ばされた。
技来「ぐうう…なんという力!! しかし……ぐおおおお!!!」 
技来が倒れたきり、動けなくなる。一時的なナノマシンの侵食(短気休載)が始まったのだ。
行動不能になった技来の血を啜るべく、迫る松本に、雷句の『ザケルガ』が飛ぶ。しかし――
松本「はははははは、効かんなあ。はははは―――!!」
雷句「ぐっ、稲妻がみんな布をかぶせたみたいに吸いこまれてしまうのだ!!」
体をチリと化すことが出来る吸血鬼に、雷撃は効果が薄かった。
松本「多少、力があろうとも、所詮は人間。さあ、君らの血を啜るとしようか……」
そのときだ。松本の背後に、尋常ならざる妖気が出現したのは。
??「貴様はそいつらの血をすすることはでけんよ……」
声に導かれ、松本は振り向く。そこに立つのは傷だらけの巨漢。

   猿  渡  哲  也   推  参   !!!!

267 :作者の都合により名無しです:03/11/21 01:17 ID:auMAp+C3
(´-`).。oO(巨大まこリンのドロップキックだったら森やん死んでるな・・・)

268 :夜に還れ(72/75):03/11/21 01:47 ID:q4weeyeG
松本「おまえは……なんだ」 
猿渡「こんな場面で名乗るやなんて、三流の時代劇みたいでカッコ悪いんやが……教えたるわ」
言うや、猿渡の姿が変形を始めた。服が破れ、筋肉が異様な形に変わっていく。
やがて現れたのは、鉄色の筋肉と、刃物のような角で武装し、目を爛々と赤く滾らせる、正真正銘の『鬼』の姿。
猿渡「地球(ここ)は地の国、この世は地獄。汚濁の血の池で生まれ、呪詛と怨嗟も心地よく、
  骸の山で育った、この儂についた字が、『 鬼  若  丸  』 !!
    妖   の   王     降    臨   !!!!」
 
松本「ほう…人鬼とは面妖な……だが下等な怪物よ、貴様ごときに私がどうこうできるかあ!!」
叫ぶや、松本が念力を放った。それは一筋の光線となって、猿渡に飛ぶ。
だが、猿渡はあろうことか、それを片手で弾き返した!!
松本「!!」 
猿渡「吸血鬼…夜の世界に棲む浅学なうじ虫に教えてやろう。
  生き生き生きて始まりに暗く、死に死に死にて終わりに昏(くら)し…
  この世に永遠不滅のモノなどありはせん…闇の住人のお前でもだ」
松本「何をわからぬことを!!」 
叫びながらつっかかる松本だが、そのとき気付いた。
自分の体にいつの間にか数十本に及ぶ『髪の毛』が突き刺さっていることに。
猿渡「 『 髪    針 』 」
一言唱えた瞬間、針のように硬質化した髪が、一斉に体内から松本の肉体を食いやぶる。
松本「げえええええええええ!!!!」 吸血鬼が、絶叫した。

技来「……あの吸血鬼を圧倒してやがる……か」
動けなくなり、呟くだけの技来に、邪鬼が群がる。
森「シズヤァァ!!」 樋口「ダメよ、森さん! 間に合わないわ!!」
駆け出そうとする森を、樋口が止めようとする。その瞬間、別の邪鬼の爪牙が2人を薙ぎ払おうとする。
  「「!!!!」」
森も咄嗟のことに反応できず、樋口は死を覚悟した、そのとき。
黒い翼が、大空を裂いて飛び、2人を襲った邪鬼の頭を吹っ飛ばした。
烈風の勢いは止まらず、さらに技来に群がる怪物の頭を軒並み吹き飛ばし、
最後の一匹の脳天に突きたった所で制止し、そこで一本の鉄塊のごとき大剣の姿をとった。
次の瞬間、もうひとつの影がその大剣を掴むと、最後の一匹もまた一刀両断されていた。

269 :夜に還れ(73/75):03/11/21 15:19 ID:q4weeyeG
巨大な怪物を真っ二つに斬り下げ、三浦は現れた。
そこへ、空中と地上の2方向から、怪物の波状攻撃が迫る。
刹那、地上の邪鬼に向けられた義手が、金属音と共に業炎を吐いた。
 ド  ン !!  耳を劈く轟音の瞬間、邪鬼の胴体が四散した。
その反動で一回転した三浦が、その勢いを利し、空中の邪鬼をブッた斬る!!
血と炎の池に、怪物たちは沈む。仲間の窮地に颯爽と現れた三浦に、
樋口が声をかけようとした瞬間、樋口の顔が恐怖に強張った。
克「樋口先生、今のうちに蟲の中に! 後は三浦に任せよう!!」
樋口「え…ええ(なぜだろう…一瞬、火の手に揺らぐ
  あの人の姿の方が、私の目には、恐ろしい怪物のように映った…)」
そんなものは気のせいだ、と自分に言い聞かせ、樋口は蟲内部へと避難した。
まさに悪鬼のごとく、残りの邪鬼を掃討していく三浦を横目に見ながら。

松本「きっさまらあ、よくもわたしの下僕をーっ!!」
激昂して三浦達に飛びかかろうとする松本の行く手を、猿渡が塞ぐ。
松本「下等な怪物の分際で、この私の前に立つというのかあ!」
猿渡「血を飲まんと生きていけねえ半端な妖の分際で、儂に説教かよ! 火炎…」
松本「おおっと、貴様も火を吐くか! させぬよ、バカめ!!」
『火炎風』を口から吐こうとした直前、松本が猿渡の口に拳を突っ込み、念力で吹っ飛ばした。猿渡が、崩れかけた建物の屋根に激突する。
松本「見たか、これが人間の血の力よ! 人間の血を飲む事によって、
  私はこんなに偉大な力を手にし、永遠(とこしえ)に闇の世界を歩き続けるのだ!!」
――あいつは、私の妻と子供の血を吸って、殺しました……
松本「うまいのだぞう。私を見て動けなくなっている人間の喉に、
  ぷつっと歯をたてて甘い液体を味わうのは……えも言われぬ芳香と美味、
  その至福が喉を下りおりる感覚は、何度あじわっても変わらぬ!!」
――わたしの腕の中で体温を失ってゆく…妻と子の…体……
すでに満身創痍だった猿渡は、もはや変身も解除されていた。
それでもなお、猿渡はボロボロの体で立つ。尽きる事のない怒りを胸に。


270 :夜に還れ(74/75):03/11/21 15:20 ID:q4weeyeG
松本「ひっひひひ! わからんなあ、なぜそうまでして、私に殺されたいのだ!?」
猿渡「ぐおおおおおおおおおおお!!!」
吸血鬼の爪が、肩の肉を突き破る。人外の握力が、頚椎を締め上げる。
激痛と混濁する意識の中、猿渡の脳裏に蘇るのは、10年前の、あの時の光景。
紅蓮の炎と鮮血の地獄の中で、人形のように千切られた最愛の妻と娘の死体――
猿渡「おまえは……子供を殺した…… 理 由 は そ れ で 十 分 だ 」
キリキリキリ……と猿渡の隻眼が、憎悪と憤怒に彩られ、あるはずのない光を放つ。
松本「わけのわからぬことを!!」
猿渡をゴミのように投げ捨てる松本。倒れた猿渡に、猛然と飛びかかる。
その瞬間、松本の動きがいきなり止まった。体中に巻き付けられた黒い紐のようなもので。
その黒い紐が伸びる先には、カッとンでくる金髪アフロ+ドリルヘッド!!
松本「き…きっさまあ!! 汚らしい鼻毛で私の動きを封じただとお!? 」
澤井「 魚  雷  爆  発  !!!! 」
渾身の念力と、魚雷と化した澤井が激突する。空中で、2つの力は拮抗する。
猿渡「おおおおおおお!!」 そこへ猛然と間合いを詰めた猿渡が、澤井の後頭部に禁断のラビットパンチ!!
澤井の眼球がびっくり箱のように飛び出し、頭のドリルは松本の心臓をブチ抜いた!!
松本「げえええええええええ!!」
断末魔を上げる松本は、そのまま建物の壁に釘付けにされた。口から大量の血を吐き出す。
松本「くくっ…ありがとうよ……死ぬには…いい夜だ……」
すでに今は朝だ。だが、血を溢れさせる真紅の目には、
果てのない暗黒が映っているのか。松本は、天空を見上げながら呟く。
松本「もっとも……私の魂は……もうすでに死んでいるがな……」
その魂は何を求めていたのか、誰も分からない。松本はこう言い残して果てた。
松本「僕はあさましくない…もうひとりの家にいこう……母さん…母さん……僕は病んでいるんだね……」
朝日の中に、塵となって消えていく吸血鬼。それを見届け、猿渡は呟いた。
猿渡「吸血鬼よ……私の魂も……最も大切だった者達が死んだ、あの夜…死んだのさ…」


271 :報告書より(75/75):03/11/21 15:51 ID:EIEzN6Xx
    ―――――信念の島は最期に、何を我々に遺したというのでしょう――――

生還者は2割を切りましたが、残された我々は死力を尽くし、この災厄から逃れました。

私は岡野先生を叩き起し、飛行能力のないものを全て艦内に押し込め、脱出に備えました。

岡野先生は雷句先生に回復魔法(サイフォジオというそうです)をかけてもらい、船を浮かせました。

私は審判として入口ハッチの前で選手たちの帰還を待ち続けていました。

私もアニマル戦士の端くれとして、できるだけの事はしたかったから。

闘いは終わり、吸血鬼は消え、別の鬼は小型ポッドで去り、選手たちは船内に入り、地上に残る者は三浦だけ。

その時、島全体が彼を押し包むように陥没しました。船は何メートルも上に浮かんでいます。

海が。ついさっきまであった地上に海が。大量に流れ込み巨大な渦潮を作ります。

駄目かと思ったその時、地上に隠れていた謎の青年が右手を変形させて伸ばし、蟲の足に巻きつけました。三浦を抱えて。

右手を縮めて登って来た彼らの手を握って持ち上げ、やっと私は仲間の元に戻れた気がしました。

こうしてクリードアイランド――かつては彼岸島と呼ばれたと後から知りました――は、なくなりました。

渦の中心に、赤い花がたくさん浮いていましたが、やがて全て泡沫に消えました。

信念の島が最期に遺したもの。それは、明日の朝陽は必ず昇るものと思い込んでいた、

私たちに鳴らした警鐘だったのかも知れません・・・。      
                                 (報告) 解説兼C臨時審判 克・亜紀

272 :爽やかな朝:03/11/21 15:53 ID:EIEzN6Xx
 (うーん、うーん。隊長!俺の事そんなにジロジロ見ないでください!恥ずかしいッス!
 俺ぶっちゃけノーマルですよ?・・・あいてぇ!殴らなくたっていいじゃ・・・あぢぢぢ!
 うわー俺なんか鍋で煮たって美味しくありませんよ!だから助けっ・・・誰かぁーー!!)

 「あ゛ーーーーー!!  ・・・・あれ。夢?う、重ぉっ!」
何重にもかけられた布団の中、悪夢にうなされていた福地翼がげんなりとした朝を迎える。
なんだこの山は・・・と思いつつ布団をはねのけ周りを確認。誰もいない。
鹿児島某所温泉宿2階。福地は熱い身体を冷ますべくベランダに向かい朝の風を浴びる。 と。
 「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおぎゃあああああああああ!!!!!!!」
貞本の断末魔の叫びと共に、近くの混浴風呂方面から水カッターから出た衝撃波がぶっ飛んできた!!

 「ぶるわぁぁぁぁーーーーー!!!??゚(Д)゚」福地は朝イチで爽やかに瀕死の重傷を負った。哀れ。

素早く新しい浴衣に身を包んだ天野は、待合室で携帯の着信を受けたのでソファに腰をおろした。
ホクホク顔で温泉から出てきた梅澤が、迎え酒のビールを手に天野の隣に座る。
どうやら彼女に直通で「仕事」が入ったらしい。梅澤はなんとなく聞き耳を立てた。
 「・・・あ、はい。バスガイドの話了解しました。よろしくお願いします!
 それで場所は・・・はい、一泊二日なのに鹿児島か別府か悩んでいる?それでしたら、
 我が社の特注スペシャルジェットバスでなら鹿児島=別府間がわずか2時間でございます。
 もちろんガイドの方はきちんとやらさせていただきます。・・・はい、泊まりは別府で。
 鹿児島に昼12時集合ですね?はい、80名様まではすぐにでも席をご用意できますので。
 市内の温泉で昼食後休憩、夕食後別府に出発――はい。鹿児島湾・・・桜島港付近ですか?
 目立つからすぐわかる?はあ、わかりました。そちらにジェットバス1台を回させますね」

天野はメモを取り出し電話内容を書き始める。旅行代理店に連絡を取るようだ。
 「天野テメー、バスガイドの姉ちゃんもやってんのか?どうりで笑顔が眩しいはずだぜ」
酒のせいか軽口の梅澤だったがしかし、メモ書きのひとつに視線が固まった。

273 :朝の喧騒:03/11/21 15:55 ID:EIEzN6Xx
  ≪依頼/裏御伽 にわの様≫

――それは梅澤にとって、人間時代の最大の屈辱(酒呑み勝負で敗北)を味わわされた禁忌の名前。
 「チャンスが・・・来やがったぜぇぇ!肝臓鍛えて待っていやがれクソッタレーーー!!」
ハハハハハハ・・・ 梅澤の歓喜の笑いはいつまでも続いていた。 「先生静かに!(天野)」


 「今の笑い声はなんだモン!? まあいいや。これで宿屋の準備はオッケーっと」
悪魔の島を脱出した直後だというのに、ひとり元気なにわのが、
森から借りた携帯を手に何やら根回しをしていた。彼が艦橋に戻るとそこは野戦病院。
ケガの軽い者が重い者を治療しに走り回る。最後に飛び乗った臨時審判・サンデーチームの井上も働く。
レダルーバ操縦者の岡野も、飛行が安定したため今しがた運転席を離れ、霊力回復のために瞑想し始めた。
にわのが生体部品の窓ガラスをそっと覗くと、もうあの島は影ひとつなかった。
悪意を凝縮した小島。・・・島はなくなれど悪意は消え去らず、にわのの心に冷たい水滴をしたたらす。


 「真鍋はケルベロスの元へ去った。それは【戦争】が近い事を意味する」
10分前。白い包帯に覆われた黒い剣士は、動ける漫画家を集めた輪の中でそう宣告した。
心身ともに疲労困憊の一同は深い落胆の溜息をつく。このような悲劇が拡大再生産される未来図。
漫画家勢力図に関する細かい事情を知らない者でもなんとなく理解できる悪夢。
 「なんで・・・なんでこんな事に?」樋口が震える肩をかき抱いて小さな身を縮める。
 「わからん。また巻き込まれるかもしれねえし、そうでないかも知れん」森田が樋口の頭を撫でる。
 「オイがあいつを怒らせなければ・・・」事の一因であるヒラマツががっくり肩を落とす。
 「なっちまったモンは仕方ねえズラ!泣いてねえで闘えばええね!」青山がヒラマツを叱り飛ばす。
闘えば・・・。 圧倒的な戦闘能力差を思い知らされた漫画家たちは重い空気に押し黙る。

未だ意識の戻らない岡村と、パックの粉でも回復しきれず乗船後気絶した許斐は、
輪の近くで新沢の子守唄を聴かされうなされている。侵蝕が落ち着かず苦しそうな技来が口を開く。
 「戦争と言ったな・・・皆はそれが具体的に、いつ頃起こると思う?」

274 :喧騒と戦争と:03/11/21 15:58 ID:EIEzN6Xx
そうですねえ・・・と皆が口々に語りだす。トーナメントの前か後かで克と松江名が揉める。
そもそもケルベロスとは何ですかと周りに聞く者、矢吹との確執を噂に聞いた者。
雷句が「ドクターに聞くのが良いらしいのだ」と言うが彼の説明が悪く誰の事かよくわからない。
様々な勢力が同一見解で混在する珍しい事態に、ちっともまとまりがつかない。
混乱する一同を見かねてか。ひとり黙ったままの男が静かに、だが力強く声を上げた。
 「ボクはトーナメント終了後の表彰式だと“思う”。みんな集まるし、お客さんも来る。
 “ボクだったら”そこを狙って大混乱させるモン。華々しい戦争の始まりじゃん。どーお?」
 「! にわの先生あなた本当に極悪人なんですね!ひどい人です」
嫌悪の視線を向ける樋口に、にわのは苦笑を返しすかなかった。


 「確かに派手好きの人には最高の幕開けでしょう。選手一同が集まる機会なんてのも、
 大会の最初と最後ぐらいですものね。しかし・・・それが実際起こりうると仮定して、
 果たして我々はどう対処すればよいのやら?私は解説しかできない身体ですし」と克。

うーんと腕を組んで悩む円陣の漫画家達。そもそもこの動乱の時代、他社作家同士の繋がりは薄い。
矢吹に業界の仕組みを極彩色に塗り替えられた昨今、横の関係がうまく働かないのだ。
このような機会でもなければ、こうして座を囲む事もなかったろう彼らは困惑していた。
そういえばお互いロクに自己紹介もしていなかった事に気づく。
そこへまた、にわのが口を挟んだ。どこからか取り出した紙とペンで何かを書きながら。

 「ま、あくまでさっきのは“仮定”なワケですが。よーするに皆用心しやがれと!
 つー事で選手たちの交流とねぎらいを兼ねてまこリンちょっと企画出してみましたモン♪」
謎の紙が中央に置かれる。なんだなんだと紙を覗く選手たち。そこには、
【決勝トーナメント記念・温泉慰労会しようかい?】と大きな文字で書かれていた。
 「つまんねーダジャレ入れんじゃねー」森田は遠慮なくにわのの後頭部にパンチを入れた。

275 :戦争と祭は同じもの:03/11/21 16:01 ID:EIEzN6Xx
 「温泉!いいですね〜決勝開始まで間がありますしね。
 怪我や疲労の回復に効果的ですし、大抵の漫画家は温泉好きです。
 参加率は高いと見てよいでしょう。しかしよく考えつきましたね」
含蓄深い松江名が感心する。「んー元々慰労会は森やんと相談してた事だしぃ」とにわの。
その場の勢いもあってかすんなり案を通らせたにわのは、紙に何名かのサインを書かせる。
『この慰労会は有志が行うまっとうな企画につき、安心してぜひご参加ください』との印だ。
特にこの手の祭に無縁そうな三浦のサインが入ると、若手作家たちは妙な感動を覚えた。

 「なになに?参加資格はブロック決勝進出チーム所属選手、またはチームの関係者および審判か。
 て事はチームはタフ入れて9個かー。来ない連中もいるだろうが、何か企んでる奴らも、
 怪しまれまいと逆に参加するかも知れんな。こりゃあ楽しげな事になりそうだな、シズヤ!」
森が楽しそうに、あぐらをかいた足の裏で拍手をする。
トゲトゲした空気が和らいでいった。


そして現在。にわのは知人(彼の交友関係は謎に広い)の天野と話をつけ、
紙を回覧版に挟み廊下から艦橋に戻ってきた。レダルーバはまっすぐ西――
日本の方向に向かっている。川原の船は未だ見つからなかった。

     ≪にわの時空ワープ作動中≫

【野球場・選手控え室】
えなり「ああ、このスレでやっと出番が〜うるうる。え?誰?温泉?ここにサインですか?」

【真・変態チーム控え室】
あんど(通常)「えっ温泉ですか。ボク変身しすぎで体のあちこちが痛くて。いいですね〜」

【Aブロック某所】
原「曲者!ほわたぁ!!(殴打)・・・すまない。またやってしまった。何、慰労会?傾いておるな」

276 :同じなのは後の虚しさ:03/11/21 16:07 ID:EIEzN6Xx
【Bブロック某所】
キバヤシ「どこへ行ったんだ荻野ー!レジデントオブサンの刺客が回覧版持って現れたんだよ!!」

【無敵同人戦艦無礼ド内】
藤原(カ)「はあ、温泉ねえ。ん?雷句のサインもあるのか。どうやらお役に立てたようですね」

【影船内医務室】
本宮「おーおーやるじゃねえかにわの。幹事任せた!代金はまあ・・・領収書切っていいぞ」

主だった他チーム関係者の間を強引に渡りきり、にわのは参加証明のサインをもらって、
レダルーバに帰還した。数瞬後(影船行ったなら川原センセに会えばよかった・・・)がっくりした。
他にも真船ルートから一流の医療設備を取り寄せたり、旅行会社と打ち合わせしたりきびきびと動く。

その様子を遠くから眺めていた乙は、複雑な顔を見せていた。
あまりにコロコロと表情を変えるにわのと言う男が、どうしても掴めないのだ。
やがて裏準備が整ったらしく、にわのは森に携帯のお礼をするとその足で乙の元にやって来た。
 「早く足を治せるまで回復するといいだスな。んじゃちょっくらボク、お風呂入るモン」
 「え?ここ風呂があるんですか?」「でっけーのがあったホ♪覗いちゃイヤーン♪」「誰がですか!」
冗談に呆れる乙に手を振り、にわのはひとり艦内の廊下へと歩いていった。
 (全く変な人だなあ。普段から覆面取らないし・・・ あれ?今お風呂って)

こっそり松葉杖で後をつける乙。にわのが入った扉をちょっとだけ開けて隙間を覗く。
 (先生の素顔、気になるなあ。どんな顔してるんだろ)やがて隙間の向こうの背中は、
ゆっくりと後ろ手にマスクの紐を解く。茶色い頭髪が露わになり、そして。
肩が小刻みに震え出す。手にしたマスクを取り落とす。崩れ落ちる。

 「・・・ひっく。えぐぅ。あふ・・・ち・・・ちくしょ〜〜〜お・・・!!」

背中の男はやがて、わぁぁん・・・と子供のように泣きじゃくった。乙はそっと扉を、閉めた。

277 :作者の都合により名無しです:03/11/21 19:09 ID:SR4XUfdO
島乙!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

にわの・゜・(つД`)・゜・

278 :作者の都合により名無しです:03/11/21 19:13 ID:yFd9Km3i
皆川はどこ?

279 :作者の都合により名無しです:03/11/21 19:19 ID:7fFRhjGl
乙!
いやぁ〜(・∀・)イイ!! ネタだな慰労会は。
チーム再編案や次の試合(トーナメント準決勝でいいんだよな?)のルール決めもここで全部やれるな。

改めて言おう。
乙!

280 :作者の都合により名無しです:03/11/21 19:19 ID:EIEzN6Xx
(´-`).。oO(他の連中のフォローは後ほど〜)

281 :帰路:03/11/21 22:14 ID:jlGJ66wl
会議も終わり、銘々好きに行動する選手たち。

今頃とってつけたように筋肉痛が発生した澤井、再びところてんと化し倒れた。
雷句が気に入ったらしくツンツンぷるぷるつっつくのを皆川が困った顔で止めている。
井上は技来・森・三浦・克のアニマル勢と何やら込み入った話をしているようだ。
心なしか井上の「右手」からしゃべり声が聞こえる気がする。
実は大将巴戦の覆面審判は“彼”だったらしい。
真船は負傷者の治療を指示しつつ、技来から受け取った≪吸血鬼の血入り試験管≫を、
真剣な面持ちで小さく振っている。三上はドリル磨きに余念がない。

火星人・安永はセーラー服を脱いだと思ったら次は紋付袴に変な頭飾り。
左団扇をあおいで呑気な顔で、ちゃっかり島から持ち帰ったヤカンの茶を飲んでいる。
それを怒った顔で強引に取り上げた樋口が、運転席に戻った岡野に持っていった。
松江名は日の当たる場所で雨に濡れた懐の文庫本を干している。
その隣で青山が腕立て伏せを行い、時々松江名に指導を受けている。
森田は森の携帯で大会本部に石渡の捜索をかけあっているようだ。

岡村と許斐は担架の上で、相変わらず苦しそうに眠り続ける。
新沢の子守唄は即興で40番まで続いている。
近くで三上がドリルを磨いている。井上が物珍しそうに艦内を探索している。
乙は生き残った一般人スタッフと他愛ない会話をしている。
にわのはまだ風呂から帰ってこなかった。

遠くの空に、一羽の鷹が舞っている。
やがて飛来し船首――レダルーバの頭部に止まり羽を休めた。
鷹の瞳の遥か向こうには、影色の帆船が見えていた。

282 :作者の都合により名無しです:03/11/21 22:16 ID:jlGJ66wl
三上被ったー(´Д⊂ アウアウ

283 :『殺し屋』と銃:03/11/21 22:48 ID:q4weeyeG
 藤原「久しぶりの再会を邪魔してしまったかな?」
黒いコートを羽織った男、サンデーの元指南役・藤原芳秀は言った。
暖かな朝日も、冷たい月光も跳ね返すような、硬質な殺気。
それとは裏腹な、人を食ったような台詞。
GUNG-HO-GUNSの面々、そして片倉が緊張に身構えた。
片倉(この…殺気! 『アレ』の正体はこいつや、間違いない! しかも、こいつはまさか……!!)
野々村「誰だ?おまえは……」
この中で、若い姿の藤原を知る者はいない。すると、藤原が言った。
藤原「……こう言えば分かるか? お前らの大切な者をヒドイ目に合わせた男さ」
その瞬間、片倉以外の3人の裡に、怒りのスイッチが入った。
藤原の言葉が何を意味しているか、そして目の前の男が誰なのか、
ようやく悟ったのだ。3人の心理を代弁するように、片倉が叫ぶ。
片倉「おんどれ…… 藤  原  ……!!」
野々村「てっめえええええええええええええ!!!!」
さらに大きな野々村の叫びが、片倉の声を打ち消した。
その怒声はさらに、数発の銃声にかき消される。
戦車の装甲さえブチ抜く、55AP弾が冷たい牙となって藤原に飛来する。
だが、次に聴こえたのは鋼鉄が人体を貫く音ではなく、甲高い金属音だった。
目の前にかざされた藤原の掌から、硝煙を纏った、ひしゃげた銃弾がこぼれ落ちた。
藤原「お前の牙は、俺には届かん」
藤原の持つ“楯”――黒光りする金属の義手と、神業的技量が、野々村の必殺の牙を受け止めたのだ。
その神業を呼吸するように行う、目の前の怪物に、野々村は怒りを超えた恐怖を感じる。
野々村「55AP弾をつかみとった……だと……」
呆然とする野々村と、視線を険しくする荻野、
ことさらにフードを目深に冠る伊藤、そして冷や汗を流しながら歯を噛み締める片倉。
そんな4人を見渡し、藤原は4人にとってあまりにも意外な一言を口にした。
藤原「大層な歓迎ぶりだな、これから俺は君達3人のお仲間になるというのに……」
 



284 :作者の都合により名無しです:03/11/21 23:30 ID:tY0oBKpD
「え・・・?」
決着は呆気ないかたちで訪れた。
  ピシィ
「一撃ごとに進化するか・・・全く恐ろしい奴だ」
篭手のヒビに目を遣りながらも、涼風のような表情で岡田は呟いた。

渾身のハイブリット。戸田の全てを賭けた一撃は
ただ一発の岡田の拳、雷光放電(ライトニング・ボルト)によって敗れ去った。

「一つ教えておこう。聖闘士に同じ技は二度通用しない!」
グシャア、戸田が前のめりに崩れ堕ちる。
「もう一つ教えておこう。勝 敗 は 常 に 顔 で 決 ま る !!」
ピクリ、戸田が反応を見せる。ウケたのか!?今の絶対腹が痙攣してたぞ!
  ヘカトン  メニス
  百 の 激 怒
岡田がキレた!やっぱ戸田笑ってた!!
五十の頭と百の腕を持つ巨人の連続打撃!


…半刻の時が流れた。激戦の跡には岡田と水島の姿は無く、
ただ戸田だけがボロ雑巾のように転がっていた。
そこに現れた一つの影。
「…へぇ」
戸田を覗きこみ、感心したような表情を見せる。
「この壁の壊れ具合は拳、しかも超高速で無数のときたら、聖闘士だな」
何を思ったか、その男は戸田のポケットを漁ると、小銭を取り出した。
そして戸田を担ぎ、どこかへと運び去った。
(ヤニくせぇ…)あるかないかの意識の底で、戸田は微かにタバコの臭いを感じていた。

285 :281:03/11/21 23:43 ID:jlGJ66wl
ダブル井上に気づかず申し訳ない・・・

アニマルげな方々とおはなし中の井上=井上(和)
艦内うろつき中の井上=井上(雄)

286 :作者の都合により名無しです:03/11/22 00:03 ID:a0Sm8THD
二日こねえうちに進んでるなー。慰労会楽しそうだ。

287 :作者の都合により名無しです:03/11/22 00:07 ID:GilA/8Q5
色んな意味で祭りになると思うよ(ニ

288 :恐怖の始まり:03/11/22 09:55 ID:44zKaH2/
??「ふはははははははははははっ!そこの虫型宇宙船!!とまれぇい!」
その声に、結構良い雰囲気だった船の中が一気に静まる。
各々が外を見ると、そこには謎の男達が立っていた。
スタッフA「柳田先生……。」
柳田「裏切りはそこまでにしておくのだな。もはや貴様らには一刻の猶予もあたえん!」
そう言うと、謎の男達は次々とポーズを取る。
ある者は鉄球を持ち……ある者はクラッチングスタートの構えをして……。
柳田「終わりだ!にわの……!!」
命令が終わるかお笑いかのまえである、謎の黒服集団が柳田達を捕まえた。
柳田「福本殿……これはどういう事でしょうか?」
福本「それはこちらの台詞だ、柳田……島の運営をほったらかしにした上に、その責任を選手になすりつける気か?」
そう言うと、福本は黒服に柳田達を連れて行くように命令する。
柳田「離せぇぇ〜〜、福本殿〜〜。」
福本「さて、あちらの問題は後々片づけるとして……。今は別の問題を片づけねばなるまい。」
叫ぶ柳田を無視して、福本は選手達の方へ向き直った。
福本「ヒラマツミノル……矢吹艦を管理する者の一人として…手塚国光殺人容疑で……逮捕する。」
そう言うと逮捕令状を出し、ヒラマツに突きつけた。

289 :作者の都合により名無しです:03/11/22 10:48 ID:Pw16tbY2
ところで、
同じ契約宝貝でありながら、小畑とほったの考えや行動にはズレがあると前から感じていたが・・・
今週のジャンプの予告を見て直感したよ、「もうこの二人は共に同じ道を歩むことはない」と。
どうする藤崎!?

290 :タイーホ:03/11/22 13:09 ID:o/XiAW/r
 「にわの先生ーー!大変です、ヒラマツさんが殺人容疑で逮捕状もらってます!」
呑気に風呂に浸かっているにわのに、脱衣所からスタッフが声をかける。
 『なにゃあー!?試合した時なんかやっちゃてるなーと思ったけど・・・。
 んーもうしょーがないモン。今から出るから見ちゃイヤンだモーン』
湯気の向こうから間の伸びた声がし、スタッフは慌てて脱衣所を出た。

バスタオルを腰ではなく顔に巻いたにわのは、
泥だらけのモンペを逆さまにして振る。中からいろんなものが転がりだした。
お菓子の残り、ギャグ用の小道具、勝ち名乗り用の扇子、
靴下、メモ用紙、おもちゃのロボット、予備のターキーマスクその他。
 「・・・ったくぅ、拘置所に面会ぐらいは行ってあげなきゃデシ」
ちょっと気が早い男は、転がりだしたブツを漁りだした。

ヒラマツはおとなしく黒服たちに挟まれている。他の選手たちは、
遠巻きに彼らの様子をうかがっている。
 「亮二殿ー、ヒラマツはなんであの者たちに捕まっているのだ?」
雷句の問いに皆川は「えーっと・・・」と言ったまま頭をかいている。
やがてヒラマツは、艦内にある小部屋のひとつに連れられていった。
見守る一同が疲れたようにいっせいに息を吐いた。
 「しかしまあ、救助かと思ったらワケわかんねえなー」
森が呆れたところに、遅ればせでホクホクと湯気を出しながら、
風呂からにわのがやって来た。「はろー♪」「おせーぞ」
森田がツッコミを入れるが、いぶかしげな顔に変わる。
 「・・・誰だオマエ?」「予備マスクのまこリンどぇす♪」
マスクのデザインがまるきり違うため、髪の毛が殆ど露出しており、
茶髪で前髪だけ緑色のマスクマンがそこにいたのだ。
 「ヒラマツ君逮捕だって?まあとりあえず様子見だモン」
にわのはその場であぐらをかいた。

291 :悪夢は終わることなく:03/11/22 19:20 ID:44zKaH2/
井上(和)「……………ああ!一体いつまで待たせるんだよ!」
叫ぶかのような台詞に一同が注目した。
森田「まだ10分しかたってねえよ。」
全員「「……………」」
急に押し黙る一同。
岩明「そうだぞ、カズロウ。君はいらいらしすぎだ。もう少し落ち着いたらどうだ。」
井上(和)「うるさい!」
そう言って右手をぶんぶん振り回す。
三浦「ずいぶんな暴れ馬なようだな、岩明。」
そう言って、井上(和)の前にズンと座る。かなり体格が違うので、井上(和)には山が動いたかのように感じる。」
岩明「暴れ馬は暴れ馬だが、只暴れるだけといった感じだな。これなら御前と2対1で戦っても馬の差で負けるな。」
井上(和)「誰が馬だ!誰が!」
岩明「君だよ。カズロウ。」
井上(和)「なんでだよぉ!!」
じたばたと腕を振り回すが、その姿はだだっ子のようにしか見えない。
岡野「……しかし、一体何時まで待たせるつもりだ………。」
真倉「しばらくポーカーでもするか?」
そう言って、真倉がトランプをどこからともなく出す。
皆川「おっ良いねえ。しばらく時間つぶしにやるか。サマ無しな。」
??「変なことを言うな……。イカサマはばれなければイカサマではない……。名言だと思わないか?」
部屋の中から出てきた男、福本がそう言って、ゆっくりとトランプに手を伸ばす。
そして適当にカードを取り出し……カードを裏返す。
スペードの10、J、Q、K、A。ロイヤルストレートフラッシュが完成していた。

292 :悪夢は終わることなく:03/11/22 20:39 ID:44zKaH2/
皆川「で、あんたは何をしに来たんだ?」
福本「彼の処分について報告に来た。」
そう言って、福本は報告書を読む。
福本「彼……ヒラマツミノルの処分であるが……おそらくは死刑となるだろう。」
皆川「おそらく?」
福本「ああ、もし彼の行動が何者かに操られていたか、あるいは記憶操作が認められたのならば、彼の罪は軽減される。」
猿渡「意外と優しいんやな。」
皮肉をたっぷりに込めた台詞を福本は聞き流し、乙に何かの紙を投げつける。
福本「それを使えば、事件現場を調べることができる。報告しだいでは、無罪になるかもしれんぞ。」
乙は渡された物をしげしげと眺めつつ質問した。
乙「この許可証、名前欄が書いてありませんけど。」
福本「使いたい奴が使えばいい。あと三枚あるが、誰が行こうと問題はない。まあこの事件を解きたい奴が解けば良い。」
??「そんなに私の推理が信頼ありませんか?黒眼鏡さん。」
突如現れた、謎の男が福本に言う。
福本「私は、なるべく人を疑ってかかる性格でね……。なるべく情報は沢山集めたいんですよ。」
??「大丈夫ですよ、何故なら私の頭は酢入りですから。」
そう言って、その謎の男……ガモウひろしが頭の割れ目から酢を流し込んだ。

293 :作者の都合により名無しです:03/11/22 21:11 ID:o/XiAW/r
猿渡さんいないよ>船
まあこっそり乗ってたのかもだけど

294 :鬼人vs奇人:03/11/22 22:32 ID:LR+RUyiq
福本「もう、なんでもいい。後の雑事は君らに任せる。
   まったく、面倒ばかり起こす連中と、使えない部下のおかげで、楽しみを邪魔された所だ」
吐き捨てると、福本がノートパソコンを取り出し、電源を入れた。
たちまち、モニターにある場面が映し出される。それは――D会場。
そこでは、ひと組の戦闘狂同士が、睨み合いを続けていた。
森「ああ、ヨクサルのこと忘れてた!!」
なにげなくモニターを見た森が、思い出したように叫ぶ。
技来「一応、山口さんが待機してるから大丈夫だとは思うが・・・」
アニマルの2人が、画面に映る、板垣対ヨクサルの場面を見守る。
和郎の右手にいる岩明は、何を考えているのか分からない。
三浦は、いつの間にか、その場からいなくなってしまっている。
そんな中、モニターを観ながら、福本が悦にいった表情を浮かべる。
福本「さあ、見せてくれ。人間の本性の底にあるものを……」

一方、『影船』では。
川原は、操船を部下に任せ、備え付けのTVで本宮と一緒に、同じくD会場の戦いを観戦していた。
細い目で射るように画面に見入る川原に、本宮が訊く。
本宮「どっちを見てるんだ?」
すると、川原は目を閉じて答える。
川原「強いほうさ」
本宮「どっちが強いんだ?」
また訊いた。川原が、目を見開き、答える。
川原「俺が……見ている方だ」
本宮「……訊いた俺がバカだったぜ」
呆れたように、本宮が肩をすくめた。

D会場。
長く、視殺戦をつづけていた2人が、唐突に動いた。

295 :姉さん、えなり二世です:03/11/22 22:35 ID:9upF6uPT
姉さん、事件です。

ボクは今Dブロック試合場だったスタジアムのとある控え室にいます。
ボクの前にさっき、変な顔(マスク?)をかぶった人がいきなり現れて、
『温泉』とか『サイン』とか『連絡』とか、早口にまくし立てました。
なんだかよくわからないうちに、ボクは回覧版にサインをしました。
その後詳しく聞くと、どうやら決勝ブロックまで進出できたチーム同士が、
温泉で試合の疲れを取るというなごやかな会が開かれるそうです。

場所は九州の温泉(場所は行ってのお楽しみだとか)。
12時に現地集合。ここ矢吹艦もどうやら九州沖にあるらしく、
移動用のセスナも会の主催者がお金を出して飛ばしてくださるそうです。
どうやらお金持ちの人のようで、ボクはちょっと楽しみです。
美味しい料理やでっかい温泉があるかもしれません。
変な人は「参加は自由だから気楽に考えてほしいじゃん」と言って去りました。
いきなり出てきて怪しい人だったけど、何人か有名な漫画家さんのサインも、
いっぱいしてあったのでボクは信用する事にしました。

問題はここからです・・・。

いないんです。誘う人が。
みんななんだか忙しそうで。
ついでにチャンピオンチームにも連絡入れといてねと言われたのですが。
正直恐くてそんなところ行けません。

忙しそうどころか既に何人かいなくなってます。
あとは闘ってる人とか、医務室にいる人とか、武器の修理してる人とか。
姉さん、ボクはこれからどうしたらいいのでしょうか。
誰かひとりでもいいから、ボクに声をかけてください。ボクに一歩踏み出す勇気を下さい。
ボクは・・・ちょっと、いえかなり、寂しいです。
また(心の中で)連絡します。               _| ̄|○

296 :作者の都合により名無しです:03/11/22 22:37 ID:9upF6uPT
なんか間違い

12時に現地集合×
12時に桜島港集合○
目印あり

297 :『殺し屋』と銃:03/11/22 23:23 ID:LR+RUyiq
野々村「てめえと俺達が仲間だと!? 朝っぱらから寝言ぬかしてんじゃねえッ!!」
激昂する野々村が、銃口をつきつける。
伊藤「……どういうことです? 説明次第では、ただではすみません」
藤原「なんなら、寺沢に聞いてみればいい。俺がウソを言っているかどうかはすぐに分かる」
伊藤「…………」
相手の真意を推し量るように、伊藤がフードの奥から藤原を見据える。
やがて、伊藤がゆっくりと踵を返した。
伊藤「荻野さん、野々村さん、ここは一度退きましょう」
野々村「伊藤さん!?」
納得いかない野々村が食い下がるが、伊藤は言う。
伊藤「正直、片倉さんが敵か味方か分からない状況で、この男まで敵に回すのは、
   リスクが大きすぎます。寺沢様に事実を確かめてからでも、遅くはないでしょう」
野々村「だ…だが、こいつは内藤様を…」
荻野「止めとけ、野々村。伊藤さんの言う通りだ。今、ここでやり合ってもデメリットしかない」
冷静な荻野の一言に、野々村が舌打ちしながらも、引き下がる。
伊藤「藤原さん……貴方については寺沢様に納得のいく説明をしてもらいます。
  それと、片倉さん……今はとりあえず退きます。また、時と場を改めて話をした方がいいでしょう」
片倉「次に会うときは鉄火場かも知れへんで? あんたらが内藤はん担いで悪さしようとする限りな」
伊藤「……内藤様の計画を知っていながら黙認していた貴方に、そんな事を言う資格があるのですか?」
刺のある言葉に、片倉が押し黙る。伊藤がため息をついた。
伊藤「……貴方ほど分からない人も珍しいですが……もしも貴方が内藤様の敵になるのでしたら、
   喜んで寝首を掻きにいきますから、よしなに。それと……」
伊藤の最後の質問に、片倉は息をのんだ。
伊藤「田口さんは……死んだのですか?」
片倉「……あいつは死んだわ。“GUNG-HO-GUNSの”田口はの」
言いながら、その表情がギクリと強張ったのを、伊藤は見逃さなかった。
   

298 :『殺し屋』と銃:03/11/22 23:47 ID:LR+RUyiq
伊藤のなかに、疑念が生じる。まだ、片倉は何かを隠している。それが何なのか、分からないが。
伊藤は、自らの掌をそっと見る。そこには、何も浮かんではこなかった。
伊藤「こういう時に限って……何も教えてくれないのね、この手は」
その独白は、誰の耳にも届くことはなかった。
そして、伊藤たち3人は、その場を去った。
後には、片倉と藤原だけが残される。くわえたばかりの煙草を吐き捨て、片倉が言った。
片倉「……おんどれ、何を考えとるんや。まさか、あんたが安西達の敵に回るやなんて」
藤原「裏切り者は、お互い様だろ?」
片倉「俺は、内藤様を裏切ったわけやない!!」
やれやれ、と言った風に、藤原は肩をすくめる。
藤原「これ以上は不毛な言い争いだな。……なんなら、ここであの時の続きをするか?」
わずかに殺気を解放する藤原に、片倉がガバっと身構える。
それを見た藤原が、苦笑する。
藤原「冗談だ、今はその気はない。今はまだ“種”を撒いている段階だからな」
片倉「“種”…? なんのことや!?」
藤原「人間は土に似ている……」
唐突に、藤原は語り始めた。片倉は何の事か分からず、ただ黙って聞く。
藤原「土はそこに撒かれる“種”でさまざまに変わる…密林にも砂漠にもなるのさ。
   俺の生き甲斐は、“種”を運び、土を変えることだ、俺の好みにな。
   俺は半生をかけて“種”を撒いてきた…そして、その“収穫”の時は近い」


299 :『殺し屋』と銃:03/11/22 23:48 ID:LR+RUyiq
片倉「おんどれは……サンデーや、えなりや、GUNG-HO-GUNSにも種を撒いとる…ちゅうことか?」
すると、藤原は不敵に笑いながら、言った。
藤原「いずれ、お前らは知るだろう。俺が“蝶(ファラージャ)”と呼ばれる理由をな」
片倉の横を通り過ぎ、すれ違い様に藤原は言う。
藤原「“収穫”の時は、まもなくだ。その時、すべてが動きだす」
次第に足音は遠ざかる。
藤原「それと…安西にまた会う事があったら伝えておいてくれ。俺が、お前を殺す、とな。
   だが、いまのところお前を殺す予定はない」
片倉「待て! 藤原、おんどれは一体……」
藤原「ただし、俺の邪魔をしない限りは、だ!」
足音が止まった。藤原の目が殺気を帯び、懐から銃が抜き放たれる。

 ド ウ ン !  ド ウ ン !  ド ウ ン !

刹那、三発の銃声が轟いた。
片倉がかろうじて、それを拳で打ち払う。
そのときには、すでに藤原の姿は消え去っていた。
さながら、湖に映った月のように。
片倉は気付かない。すぐ近くの壁に、巨大な“蝶”の絵が描かれていたことに。

――“収穫”の時は、まもなくだ。その時、すべてが動きだす

藤原の言葉は、いつまでも片倉の脳裏に焼きつき、放そうとしなかった。

←TO BE CONTINUED

300 :連打vs同撃:03/11/23 02:06 ID:mkh4b32D
先に動いたのは板垣。
その拳が、常人には視認することさえ不可能なスピードでヨクサルへ向けて放たれた。
ドンッ! ドンッ!
「なっ」
影船のテレビで観戦中の本宮の口から驚きの声があがる。
先制のパンチを放った側であるはずの板垣、その顎が跳ね上がっていた。
「撃った方が喰らった?」
本宮の言葉には答えず、修羅はただ笑みを浮かべていた。

「今のは?」
攻撃の出ばなを挫かれた板垣が問いかける。
「同撃酔拳」
「知らねェな」
ヨクサルの答えにそう吐き捨てると、再度板垣が動いた。
短距離走者の如き無呼吸状態で、板垣の両の拳から凄まじい連打が繰り出される。
しかし、その全てをヨクサルは寸前でかわしていた。
それだけではない。
パンチ一発毎に、ヨクサルは拳を、肘を、蹴りを、板垣の全身にカウンターで叩きこむ。
板垣の鳩尾に前蹴りを入れると、その反動でヨクサルは地面に背中から倒れこんだ。
だが、無防備なヨクサルに対し追撃はない。板垣も尻餅をついていたからだ。
倒れた勢いを利用し、片手で背後に倒立して起きあがるヨクサル。
対する板垣も、地面に手をつき立ち上がろうとする。
だが一瞬の後、その腰は再び地面に落ちていた。

301 :テンション:03/11/23 02:08 ID:mkh4b32D
「全パンチにカウンターっ……!」
ノートPCのモニタを凝視していた福本が呻く。
「巨大な一発のパンチを喰らったようなもんだ……」
「ああ、確かに今のカウンターなら、バケモノだって倒れる!」
横からモニタを覗き込む技来と森の会話も、今の福本の耳には入ってこない。
板垣の怪物ぶりは、肉弾戦は門外漢の福本にも嫌というほどわかる。
そして、先の試合中に幾多の戦闘を経た板垣が、更にパワーアップしていることも。
その怪物に、予想を遥かに超えた力量で対抗する、策謀の駒であったはずのヨクサル。
(俺の……俺のテンションまでおかしくなるっ……!)

周囲の驚きをよそに、ヨクサルは無表情に座り込んだ板垣をみつめていた。
(硬い……)
板垣の鋼のような肉体に打ちこんだ拳や肘に、わずかに痛みが走る。
「たまらんな……、ほとんど曲芸の域だが……」
そう呟くと、今度こそ板垣も立ち上がった。
「相手の攻撃をギリギリまで引き付け、かわした上でカウンター」
ダメージを確認しているのか、喋りながらその場で軽く跳躍する。
「たとえ体勢が崩れても、そこからの打撃を可能にするのが酔拳、って訳か」
先ほどのやり取りで、板垣は早くも同撃酔拳という格闘スタイルの性質を掴んでいた。
「なるほど、大したもんだ。だが……」
ニヤリと笑うと、ヨクサルに対して構える。
「コイツならどうだ?」

302 :揺れると酔います:03/11/23 02:18 ID:efKHVCOo
つんつん。(ぷるぷるー)
つんつん。(ぷるぷるー)

 「おおっ!何度やっても楽しいのだ!亮二殿には悪いがもうちょっとつつくのだ」

生ける屍と化した澤井トコロテンを、ちんまりした指でツンツンして遊ぶ雷句。
お守り役の皆川が岡野たちの元へ行ったので、ヒマな雷句はふらふらしている。
仙医としての仕事をやり終えて気が抜けたのか、すっかりお子様モードだ。
近くでは樋口が彼女にしては珍しく、雷句を見て優しげに笑っていた。

福本の近くにいた猿渡の元へ、静かに克が近づく。
小型ポッドで島を脱出した彼と海上で合流し、独りで行動すると言い張る猿渡を、
「そんな小型船で太平洋は渡りきれません」と説き伏せて、
この船に連れ込んだのは彼だった。
試合観戦に盛り上がるアニマル勢の中、克はノートパソコンに横目を向けつつ、
猿渡に語りかけた。・・・人ならぬ人の身で、あなたはこれからどこへ往くのですか、と。
答えはなかった。福本が乗って来た特別艦から配給されたコーヒーを、
ゆっくりとすすりながら猿渡は壁にある丸窓を見つめていた。

つんつん。(ぷるぷるー)
つんつん。(ぷるぷるー)

 「ウヌ!?なんだかプルプルの顔がおかしいのだ。目がおっきく開いて恐いのだ!」

雷句の波状振動攻撃でいよいよ死期が近づく澤井。
艦内は緊迫感が抜けかけ、微妙な空気に包まれていた。

303 :ガモウの推理:03/11/23 08:24 ID:GlE1RO9l
乙「ところで……あなたは何故ヒラマツさんを犯人と思ったんですか?」
そう言って、ガモウにお茶を勧める。
ガモウ「それはだね、ダイニングメッセージがあったからだよ。」
乙「……ダイニングメッセージ?」
ガモウ「うん、これを見てごらん。」
そう言って、ガモウが七つ道具の中から、写真を取り出した。
乙「不口竹寺木公鬼未里予王留?何ですこの羅列は?」
ガモウ「それはね、彼が死んでいた場所に書いてあった文字列で、彼のダイニングメッセージだよ。」
乙「で?これがどうヒラマツさんと関連するんですか?」
うさんくさげな目で乙がガモウを睨む。
ガモウ「まだわからないのか?それを2文字ずつ繋げて読むんだ。」
乙「……不と口で否、竹と寺で等、木と公で松、鬼と未で魅、里と予で野、王と留で瑠で、
  続けて読むとヒラマツミノルですか?それだけですか?」
ガモウ「それだけと言うなあ!死者が命をかけて残したメッセージを馬鹿にするのか?」
黒服(まあそれだけだから、あいつは捕まっただけなんだ。もし完全な証拠が見つかってたら、問答無用で射殺されていた。)
ぼそぼそと乙に呟く。
乙(それだけですか?それにしては完全に死刑が確定した言いようでしたが……。)
黒服(まあ捕まってからすぐ、ヒラマツが自白してな……ほぼ完璧に容疑は固まってるのだが……実は殺したことが問題ではないのだ。)
乙(????)
黒服(手塚は矢吹様にとって大切な物を探していた。それを妨害した人物、
    つまり手塚を殺した人物が同一ならその人物は、問答無用で殺されるだろう。
    だがそうでない場合は、恩赦を与えるとのことだ。)
乙(………。)
黒服(理不尽と思うかもしれんが、これはこの船の中のルールだ、覚えておくと良い。)
その黒服はそう言うと、そそくさと立ち去った。

304 :作者の都合により名無しです:03/11/23 11:54 ID:Rk1uFia5
ドサリ、戸田は無造作に放り降ろされた。
「ほら、面白いもん持ってきたぜ」
セーラー服に紫煙を燻らし、自信ありげに言う。
「どこが面白い?」
木刀を持った学ランが、鋭い目つきで言う。
「聞いて驚くなよ。こいつは聖闘士と闘っている」
「!? 兄貴か岡田とか!」
「間違いねぇ。こいつが倒れてたところの荒れ具合はひでぇもんだった
 どうする?殺るか?殺るならちゃんと財布は抜いておけよ」
「あぁ、まずはヤニ臭えネエチャンからだ!いくぜ!反逆のハイブリッド!」
いきなり飛び起きた戸田は間髪入れずに襲い掛かった!
「フライング根性焼き!」
 ド シ ャ ァ ! !
が、セーラー服が飛ばしたタバコを眉間に喰らい、間髪入れずに倒れた。
「とまあこんな具合だ。殺っちまうのが得策だ」
「まあ待て」
学ランは少し思案し、倒れた戸田に切っ先を当て、気合を込めた。
「喝!!」
心の一法。戸田はふたたび跳ね起き、殴りかかろうとするも動けない。
一本の木刀によって全身が制止されているのだ。
「動くな。お前と事を構える気はない。俺は由利聡。車田兄貴原作で『風魔の小次郎』を描いている。
 あっちのセーラー服は哲弘。『不良愛煙家集団ヤニーズ』の作者、あんな格好だがれっきとした男だ。
 ここは秋田書店の核実験場だ、『チャンピオンRED』といったほうが通りはいいがな。
 さて、2,3聞きたい事がある。お前は誰だ?」
鋭く、獣のような目が、戸田を縛り付けていた。

305 :弟子2号誕生か?:03/11/23 12:13 ID:Id/G6uT7
眉をひそめる乙は背後から松江名に声をかけられた。
 「ほう、酢入り探偵ゆえダイイングならぬダイニング(台所)メッセージか。うまいね」
妙な部分に感心している。乙はそんなところまで気を回す余裕がない。
 「この時代、全てが矢吹中心なんですね。
 人ひとり殺して裁判もなしに即死刑だなんて横暴すぎます。それがいくら、
 矢吹の一味だからって・・・。ただ試合で相手を死亡させたなら、
 不可抗力でお咎めなしなんでしょうけど。僕は成り行き参加なので、
 大会の事はよくわかりませんけど・・・とにかくあまりいい傾向じゃありませんね」
乙は小声で話しながら黒服から離れ、持ち込まれた毛布を床に敷いて座る。
松江名も並んで正座する。ヒラマツは未だ部屋から出てこない。

松江名があごに手を当てながらぼそぼそと話し始める。
 「まあ私も臨時の雇われ審判で、裏事情には疎いのですが、
 局地的に理不尽といえどこの世の全ては大きな理(ことわり)に支配されており、
 それを人的に一時期ねじ曲げたとしてもやがて歴史は元の位置に収束し・・・」
・・・“恋愛にコペルニクスを持ち込む男”松江名お得意の哲学講座であった。
 「しかしその理が宇宙の構造のようにゴム風船のようなものでしたらいずれ破綻も〜」
知識人・乙は松江名に真っ向から立ち向かう。
松江名はそっち方面の弟子ができそうな予感に、楽しげにヒゲを伸ばした。


矢吹に連絡を取っているはずの福本もまだ知らない。
肝心の矢吹が現在行方不明になっている事を。


306 :えなりと名前は浅野りん:03/11/23 17:52 ID:7FWIqVgG
えなりは悩んでいた。
「はあ〜温泉にどうやってを誘えばいいのかな〜・・・」
誰も誘う人が居ない、というか誘えないのだ。
えなりはジュースを買うために外に出ていた。
「このまま言わなかったら怒られるかな〜」
「何辛気臭い事言ってるんだ、おまえ?」
「わっ!!」
当然後ろから声をかけられえなり吃驚して振り返った。
後ろには女の人が立っていた。
「ん?おまえなんか落としたぞ?  え〜と何々」
その人は先程えなりがマスクをかぶった人から聞いた温泉についての事を書いたメモを拾い上げ、読み始めた。
「『九州にて決勝トーナメント記念・温泉慰労会 12時に桜島港集合
 参加資格はブロック決勝進出チーム所属選手、チームの関係者および審判』って事は私も出られる訳か。」
「あの〜貴女はチームの関係者か何かですか?」
えなりがおずおずと聞く。
「いや私は審判だよ。もっともその前は選手だったけど。」
(審判?けど知らないなこんな人?)
「いまアンタ知らないって顔してるね。まあ仕方が無いね。
最後に登場したの第7部だし・・・」
彼女はため息交じりで言う。
「第7部から登場してないって僕よりも凄いことじゃ・・・」
無視される事はえなりの十八番だがこの人は存在を無視されていた。
「ところでこの話は本当なの?」
彼女は話を戻す。
「ええ、本当ですよ。有名な漫画家も何人か参加されるようですし。」
「ふ〜ん・・・。私も行こうかしら」
その時えなりはある考えが浮かんだ。
「そうだ!温泉に行くのなら、チャンピオンチームや僕のチームメイトに連絡してくれませんか」
「えっ まあ出来ないことも無いけど・・・」
と言うと彼女は右手を差し出してきた。
「なんですこれ?」
「手間賃頂戴。」

307 :えなりと名前は浅野りん:03/11/23 17:57 ID:7FWIqVgG
えなりに温泉旅行の連絡を頼まれた彼女は手間賃を受け取りどこかへ去ってからしばらく・・・。

「ピンポンパンポーン。本日正午より九州にて決勝トーナメント記念・温泉慰労会が開催されます。
集合場所は矢吹艦の停泊最寄の桜島港に12時集合。
参加資格はブロック決勝進出チーム所属選手、チームの関係者および審判。参加はご自由です。
なお、詳しいことはえなりチームのえなり2世さんにお聞きになってください。
以上、浅野りんのアナウンスでした。」

「ちょっとりん!何勝手にアナウンスやってるの!しかも全区域に流して!」
東まゆみ登場。
「げっ!東。いいじゃないの久しぶりの登場なんだから。」
「よくないわよ!全区域に流したらどれだけ金がかかると思うのあんたの時給下げるわよ。」
「うっ、それだけはやめて。それだけは・・・。」
「なによ!だいだいあんたの時給3000円って高いのよ。」
「私はそれくらいじゃ無いと審判なんてやんないわよ。
じゃあこう言うのはどう、私の給料を減らす代わりに、東がこの温泉旅行の私の分の代金を払って・・・。」
「誰が払うか!!!」
ズバ〜〜〜〜ン
殴る音が矢吹艦の中に響いた・・・。

(会話丸聞こえだ・・・。)
この放送を聴いた矢吹艦の中にいる全ての人が心の底でそう思った。

「あの人僕より目立ってるよ(泣。こんな事なら僕が直接チャンピオンチームに連絡しとけばよかった・・・。」
えなりちょっと後悔。


Bブロック審判浅野りん 温泉旅行参加決定?

308 :マコリソ:03/11/23 18:29 ID:i5RaI4Ne
そーいや旅行費用決めてなかったモン。
本宮パパがサポートしてくれるからひとり3000円でOKだモン♪

309 :作者の都合により名無しです:03/11/23 18:35 ID:XVxB9aYK
金取んのかよ!

(´-`).。oO(払う奴少なそうだなァ)

310 :作者の都合により名無しです:03/11/23 19:16 ID:i5RaI4Ne
(´-`).。oO(たぶん幹事も回収は期待してないと思うw)

311 :戦いはこれからだ:03/11/23 22:00 ID:Um4DTC9m
   「 テメエら緊急会議を開くぜクソッタレ―――!!」

梅澤春人号令の下、待合室。
未だ眠りにつく高橋しんを除く鹿児島某所“道の宿”メンバー、
全身包帯で呆けている貞本・廊下から連行された起きぬけの炭化みずしな・
ギザギザの拷問石の上で正座する木村・浴衣姿の天野・魂半分抜けてる福地の死体が集められた。
どう見ても怪しいので、天野は人目を気にしてキョロキョロする。

 「よーし集まりやがったな。会議ってのは他でもねえ。
 『矢吹トーナメント』知ってるよな?俺もまあ、出てた。
 どーやらブロック決勝まで終わったらしいけどよ、ある筋からの情報でな。
 上の方まで勝ち抜けた連中ばかり集めて昼からバカ騒ぎをやるそーなんだ。んで」
一旦言葉を切る梅澤。天野の名は伏せ周囲の反応を見る。
マトモに話を聞いているのは天野と木村だけのようだ。
梅澤は無料サービスの茶を飲みながら再び口を開く。
 「その会の幹事がよ・・・それがこの俺様をも上回るガッデムなクソヤローでよぉ。
 昔、俺様は愛と正義とロックをこよなく愛すバンドマンのヴォーカルだった。が!
 ヤツにそそのかされズルズルと悪の道にハマリ・・・気づいたらすっかり裏街道の大物よ。
 人生をズタボロにしやがったあの男に復讐したい!テメエら俺様を手伝いやがれ!!」
天野が気づくと梅澤は滝のような涙を流して茶の入った紙コップを握りつぶしている。
意識の戻った貞本やみずしながつられて男泣き。「わかった梅澤!俺も手伝うぞ」「せや!」
木村も左右に揺れながら「余にできることがあらば何でも申せ〜」と号泣する。
福地は死んでいる。男達はガッシと手を握り合い、復讐を誓い合った。

隣に座る天野が困った顔で梅澤の耳元にささやく。
 「私あの方を知ってますけど、そんなに悪い方には思えないんです・・・」
 「いーや!あいつは自分が底無しのクセに『酒呑み競争の敗者が飲み代を払う』
 なんて罠で貧乏だった俺様を何度も借金地獄にハメやがった!あいつだけは絶対許さねー!」
 (何度もって・・・一回で懲りればいいのに)
天野は首を傾げる。男には男同士でしかわからない世界もあるのかも、しれない。

 「酒の恨みは・・・酒で返すぜぇぇ!俺たちは先回りして会場の宿を占拠する!!」戦いは近い。

312 :冷たい男:03/11/24 06:15 ID:COCq8WSg
変な汗をかきながらプルプル青ざめているトコロテン。
雷句は慌てて治療用の剣を捜しに走るがとっさには見つからない。
何個目かのブロックを渡り歩くうち、廊下であぐらをかく背の高い男にぶつかった。
 ごろーん。 「ウヌー!こんな狭いところに座るのはいけないのだ!」

ぶつけた鼻を真っ赤にして雷句が怒り出す。男は謝りながら雷句の頭を撫でた。
雷句が、立ち上がった男の顔を見上げると、緑と茶色の髪に黒っぽいマスク。
一見して変な人。雷句は(ちょっとコワイのだ)と思いつつ質問した。
 「トコロテンのプルプルが苦しそうなのだ!病気かどうか調べるから、
 私の荷物のある場所を、もしおぬしが知ってたら教えてほしいのだ」
すると男は困った顔で笑い出した。
 「あー、そりゃキビダンゴの後遺症かな?ただの筋肉痛だホ。死ぬほど痛いけどね!」

雷句はマスクの男を連れてトコロテンの元に戻った。
青い半透明のそれは今にも昇天しそうな顔つき。
男はやや突き放すような口調で雷句に説明した。
 「彼が死にかけてた時、今死ぬか明日死ぬほど苦しむかどっちか選べって言ったじゃん。
 彼は苦しむ方を選んだ、だからしばらく放っとく。すまんねボーズ」
 「ウヌウ・・・おぬしはそれでよいのか?少しはプルプルを励ましてはやらんのか?」
 「ダメー。ダンゴといえば今寝込んでる岡村君も食べてるし、
 こんくらい耐えてもらわないと命を取り戻した実感も沸かないだろーし」
ひらひらと手を振るマスクの男。雷句は男とトコロテンを交互に見やった。
雷句には、男がとても冷たい人間に思えた。

 「・・・おぬし、友達は大切にせねばならぬぞ。友達がいないのは寂しいのだ」
 「あっはっは!友達ぐらいいるデシ!飲み屋のおねえちゃんとか武器屋さんとか」
 「ぬあー!わ、わたしをからかっておるのか!?」
雷句がムキになって叫ぶ。男は冗談だと言いながら雷句の頭をグリグリして余計に怒らす。
 「わたしをお子様扱いするなー!」

313 :冷たい男:03/11/24 06:20 ID:COCq8WSg
すっかりすねてしまい壁に背を向けて体育座りをする雷句。
マスクの男はまだ近くに立っている。しばらく無言の時が過ぎる。
ふと、男が雷句に声をかけた。 ――「ピエロ、好き?」
脈絡のない質問に雷句は当惑する。ピエロと聞いてふと師匠の藤田を思い出し、
胸が痛くなる。男に対しては「好きな方なのだ」とだけ答えた。

男はまたしばらく黙り込み。無言の空間に雷句が痺れを切らしそうになった時。
 「ボクはね、ピエロになりたいんだ。場のみんなを笑わせたりハラハラさせたり、
 怒らせたり悲しませたり、雰囲気をつかむってヤツだね。・・・むかーし、
 大切な人たちをなくした時。ボクは心から笑えなくなっちゃった。でもね、
 こーして道化師みたく派手なマスクを被って、馬鹿な事やってると、ボクは笑う事ができる。
 ボクが笑うとみんなも笑ってくれる。だからボクは・・・ピエロになりたい」
不思議な台詞を言い始めた。男の独白は続く。

 「でもね。今日みたいな事があると、ボクは昔のボクに戻ってしまう。
 今もちょっとね、キツイでしょ?やっぱ予備のマスクじゃ駄目かなあ。
 チカラないから変身とか時空移動とかも殆どできなくなるし。えーっと、とにかくぅ」
背中の向こうの声から困惑の色が見て取れる。
 「今日のまこリンはピエロさん失格なの!怒らせちゃってゴメンちゃい!」
男は突然きびすを返して船内の深部へと走り出してしまった。

 「・・・ウヌ。今のは一体なんだったのであろうか!?」
雷句はくるりと反転し、男が消えた廊下の向こうを見やる。
トコロテンは相変わらず青いままプルプルと震えていた。
しかし雷句は気づいた。トコロテンの流す汗が、何かで拭われていた跡に。

 「変な、男なのだ」雷句は胴衣を脱いでトコロテンにかけた。
 「リックどーした?」男の反対側から愛すべき≪隊長殿≫がやってきた。
 「なんでもないのだ!」そう言いつつ、雷句は皆川の足にひっついた。

314 :青山・活躍の予感:03/11/24 09:34 ID:PkDf2shh
皆川「……しかし、このままだとヒラマツは問答無用で死刑になりそうだな……。」
雷句「うぬぅ〜〜。何か良い手は無いのか?」
二人がうんうん考えていると、向こうの方から、サンデーメンバーが数名やってきた。
皆川「お〜、みんなしてどうしたんだ?」
椎名「いやな、どうもお前が狙われてるってらしいから、一応連絡に来たんだ。」
皆川「俺が?何で?」
青山(剛)「なんでも(過去ログ参照)と言うことらしいから、気をつけろって荒木先生が言ってたんだ。」
雷句「うぬぅ〜。それは大変なのだ。」
周りをきょろきょろとして雷句は首をかしげて聞いた。
雷句「安西はどうしたのだ?」
椎名「帰ったらすぐ特訓してたから、まだ特訓してるんじゃねえの?」
皆川「……あいつには良い薬だ。しばらくほっといてもかまわんだろう。」
そう言って、皆川が腕を組む。
椎名「ところで、問答無用で死刑とか言っていたが、一体何があったのだ?」
雷句「実は>303というわけで、ヒラマツ殿が死刑になりそうなのだぁぁぁ。」
青山(剛)「変な話だな……。ダイイングメッセージだけで死刑が確定なんて……。
      よし、この名探偵と言われた青山剛昌がもう一度調べてみよう!!」
そう言って、青山剛昌は乙が置いた許可証に手を出す。
椎名「あ、そうそう皆川早めに逃げた方が良いぞ……。」
皆川「逃げる?真島の手からか?」
椎名「いや、そうじゃなくて……お前、とんでもない奴を怒らせてしまったよう……だぞ……。」
その次の瞬間、『ぺれ』と書かれたサッカーボールが椎名にたたき込まれる。
???「見つけたぞぉ!!バイク泥棒!!」
大和田秀樹がそう叫び、皆川に向かって突撃を開始した。

315 :作者の都合により名無しです:03/11/24 09:48 ID:h8Y6w4/t
リックたちがいるのは、レダルーバの中では?
いつの間に、矢吹艦に到着したんだ?

316 :青山・活躍の予感:03/11/24 10:49 ID:PkDf2shh
>315
色々会話してる間に椎名達が到着したじゃ駄目?
結構早めに連絡すべき事だろうし、青山もこのままじゃ確実に活躍の機会を無くしそうだから……。

317 :作者の都合により名無しです:03/11/24 13:26 ID:rcpMTVMj
んじゃ無礼ドとドッキングさせねばね

318 :作者の都合により名無しです:03/11/24 13:30 ID:rcpMTVMj
(´-`;).。oO(>>157はそう言う意味だったのか!!ああようやく理解した(汗))

319 :白き魔法戦艦・飛来:03/11/24 14:14 ID:rcpMTVMj
数分前、艦橋にて【戦艦無礼ド】松沢艦長が何かを発見する。
 「フフフ、遥か洋上に浮かぶ白い蟲と黒い小型移動艦を発見した!
 内部に生体反応多数!あれはC会場から脱出した何かに違い在るまい」
無礼ドは友好信号を発しながら蟲に近づき、やがて横腹に接舷した。

今より割と前の事。車田と別行動を取る事になった荒木・大和田そして島本は、
荒木のスタンドで無礼ドに移動した際、艦内温泉に浸かってえらい目にあった。
高橋留美子の攻撃でぶっ飛ばされた後、
なんだか色々あったようだが・・・・それは別の機会に語られようか。
ともかく混乱するCブロックの人間たちを救うべく派遣した、
雷句と皆川の反応を全力で追ううちに今ようやっと合流を果たす。

カムイの指示で無礼ド内に備蓄されていた食糧や衣料品などがレダルーバに送られる。
荒川は用心してこちら側に残ったが、手の空いている大人連中は手伝いに走る。
野戦病院だったレダルーバ内の設備が一気に充実し、
疲労困憊の脱出組は、いきなり現れた天使と悪魔の羽を併せ持つ魔法の艦に感謝した。

 「しかし、いつの間にガンガンチームはサンデー連中と組んでいたのだろう」
運転席で保存食をかじる岡野が、隣で実体化している真倉に話しかけた。
 「サンデーと言やあブロック準決勝に来なくて俺ら不戦勝だったんだよな。
 (誰も覚えちゃいねえかもしれねえが)
 強敵と睨んでいたが・・・何があったんだろな?」真倉が肩をすくめる。
不思議な縁だが、敵味方の区別なく接するサンデー=ガンガン陣に2人は好印象を持った。

そしてそれにくっついてきた形の大和田は・・・。

 「見つけたぞぉ!!バイク泥棒!!」   ドドドドドド――!!

野生の勘で危険を察した皆川は、そーっとこっちに向かう大和田の顔を窺う。ああ、怖い顔。
新たなる因縁の誕生であった。

320 :旅館の宿主:03/11/24 23:29 ID:4ZIO+xKz
梅澤が猛っているのと同じ時刻、慰労会会場予定の宿。
「あなた、せっかくの大仕事なのに準備もせずにパソコンばっかり…」
「うるせーな、来るまでに終らせればいーんだろ。えーと、アンチをすぐかさ扱いする名無しをま@扱いする奴必死杉と…」
ぶつぶつと薄ら声で呟きながらキーを打ち込む旅館宿主・まっつー。
「もう…そういってももう来るというのに……」
「そう思うんなら自分で下準備しておけよ、あす。ん? 相変わらずアホだなコイツは…」
モニターを眺めながら破顔するまっつー。なにかバカな書き込みがあったらしい。その時電話が鳴る。
「料理はあなた担当なんですからね…知らないわよ。はーい、ただいま…」
まっつーの嫁、椿あすは受話器をとり応対する。お客様からの電話であった。
「あはい、天野さまですね? はい、承っております。お任せください! 万全に出来上がっております。はい、では…」
電話は旅行代理店からのものだった。若い(というか幼い)が芯の通った声をしていたと、あすは思った。
「若い女の声だったな」
いつのまにやらまっつーはパソコンを止めあすの腰に手を回していた。耳を欹てて盗み聞きしていたらしい。
「ええ、声からしてとても可愛らしい感じでしたよ!」
あすはほんのわずかの憤りを込めて言ったがまっつーは意に介さず、
「じゃっ、もてなしの料理でも作りますかねぇ」
厨房へと消えた。
「もう…若い女の子がいるとなるとやる気出すんだから………」

(若い女か…場合によってはあんなことやこんなことをさせちゃうか!)
鯛の煮付けの仕込をしながら、まっつーはそう思っていた。


321 :作者の都合により名無しです:03/11/24 23:48 ID:OLidYpTA
新キャラキターって誰だろσ('、`)?
テンプレよろ

322 :魁!真・変態会議:03/11/25 00:37 ID:49OVvcJp
真・変態チームは朝食のため選手用食堂で慰労会に対する会議を行っていた。

徳弘 「温泉はいい…このままじゃわたし達の出番がなくなりっぱなしなのだ」
木多・古谷「おおっ!その通りだ!」「主役もついでに奪っちまうか!?」
桂  「……」
あんど「――だがこの物語には『ギャグキャラは真の主人公にはなれない』
    という伝統がある――たとええなり少年がヘタレであっても敵役のわたし達が、
    文句を言うわけにはいかない…そんなモンであろう」
徳弘 「えなりチームは手強い。特に荒木は(ギャグが)キレたら手がつけらないのだ。
    だがな…ギャグ担当が常にヒーロー陣の下だった時代に、
    真・変態チームのわたし達が終止符を打ってもいいんじゃないかな?」
桂  (……。徳弘さんの鼻毛が出ている…)
木多・古谷「オレらだけでやるんスか?本気かよ!」「ソ、ソイツぁ簡単には決めらんねぇや!」
野中 「しかし…俺たちは変態の名にかけて決めねばならねえ。
    えなり達と戦うか、それとも引くか…を!だ」
桂  (間違いなく出てる……)
うすた「えなりチーム…あそこは怖い、確かにな」
桂  (気になって気になって、会議に集中できん)
徳弘 <小鼻をつまむ>
桂  (よし!気づいたぞ。俺の祈りが通じたか…これで俺も安心して――  
    な…!?  移 動 し て い る ・・・!!)
徳弘 「だが落ち着いて考えるのだ。わたし達の戦力は決して負けてないのだ!<再度小鼻をつまむ>」
桂  (そうだ落ちつけ――科学的に考えて移動するはずがない!だがまた触れた。
    ひょっとして――  鼻 毛 が 増 え て る ・・・)
あんど「この問題は簡単には決められまい。そこで桂先生!良識派のあなたに決めて頂こう!!」
桂  「え、俺ぇっ!?(まずい…全然話を聞いてなかった)」
徳弘 「桂…迷ったフリしてもお前が言いたい事はお見通しなのだ」
桂  (一体何の話だ?あんたの鼻毛の事を言うべきかどうかって事なのか!? ……む!?
    ああっ!?今俺はとてつもなく重要な事に気づいてしまった!!…それは…)

野中 「そういやあ…まだ、朝飯注文してなかったな…」
一同 「「…………」」

323 :隊長はつらいよ:03/11/25 02:54 ID:49OVvcJp
 「私のパッソルを・・・よくも誘拐してくれたな!このスケベ!
  鉢植えの肥料にされたくなかったら謝れ!私とパッソルに謝れい!」
よくわからない事を叫びながら、いつから持ってたやら怒りの釘バットを手に、
大和田が皆川に向かって突進してきた。対する皆川はある事(6部参照)を思い出し驚愕する。
 「謝れって言われても・・・そういえばそもそも大和田さん!
 君が悪いんじゃないか!!俺たちスプリガンチームがパプワワールドから脱出し、
 色々あってガンガンの世話になった後、野球のメンバーを捜すえなり君に会った際、
 君が助っ人で参入したドサクサの千本ノックで河合と椎名が死にかけて、
 2人を治療するためやむなく半壊で放置されたパッソルを借りたんだ!断じてスケベではない!」
変な部分にツッコミを入れつつ、皆川は真っ向から大和田に立ち向かう。立ち止まる大和田。
 「えー!俺ってそんな事になってたのー!?」今更か椎名。

一触即発。
皆川の糾弾は続く。
 「それで医務室ついたら(藤原が豹変して)またまた味方が全滅してて、
 井上は元気になったが橋口や草葉は未だ昏睡で、他にもそれからずーっとケチ続きで大変なんだぞ!
 少しは責任を感じただろう!感じたならおとなしく帰ってくれ!!」
サンデー系漫画家は場外戦に巻き込まれやすいジンクスがあるのだろうか、
特に皆川隊長の苦労は計り知れない。雷句が隣でオロオロしている。
 「裏事情など知らぬわ!喧嘩上等ロボ召喚するぞキサマ!」
野球場を一時大乱闘に陥れた鋼鉄の悪魔の名を叫ぶ大和田。双方引く気配がない。
 「だいたい非常識なんだ!自分で制御しきれないバイクに乗るんじゃない!」
 「むう!スズキRG500ガンマエンジンの素晴らしさがおぬしにわかるものか」
 「マルチドライバーを侮辱するか!」
 「ガーデナーの豪腕を馬鹿にするか!」
 「君は普段どんな庭いじりをしてるんだっ!」
 「なーにー庭いじりと申したかそこへ直れー!!」

椎名はうるさい2人を放って、雷句の手を引きながら青山と乙の所へ向かった。
 「隊長・・・あんた苦労がにじみすぎてて見てられねーよっ・・・!」
椎名はホロリと涙を流した。サッカーボールがどこかへ転がっていった。

324 :バビルの塔にて:03/11/25 09:04 ID:Uy3UpDiK
岡田「横山様……。命に従い、水島新司をつれて参りました。」
横山「ごくろう……と言いたいところですが、なにやら余計な事をしてきたようですね。」
そう言って、礼を取っている岡田をため息混じりの声で叱る。
岡田「戸田と戦ったことでしょうか?それは……。」
横山「そちらの方は良いのです……。ですが矢吹を異空間に送り込んだのは、流石にまずかったですね。」
そう言いながら、横山はコンソールを見る。
横山「彼にはまだまだ色々活躍してもらわなくてはなりません……。ですが異空間の吹き飛んだ彼を捜すのは、
    大海に沈んだ一本の針を探すことより難しいこと……。」
そう言って、横山は少し思案をするため、コンソールを見る。そこには一つの連絡が入っていた。
横山「フフフ……まさか、彼が生きていたとは……しかも評議会からの攻撃と勘違いしてると言うことは都合が良いですね……。」
そう言って、横山は連絡装置を入れる。その男ならば、例え何年かかろうと矢吹を見つけて来るに違いない。
横山「長谷川裕一、命令です。異空間に吹き飛んだ矢吹を捜し出しなさい。」
それだけの連絡と、様々なデータを一方的に送り込み、次々と連絡を入れる。
横山「富士原?聞こえますか?長谷川が評議会の手に襲われたようです。これを富野さんに伝えて下さい。
    もしかすると、あの『許されざりし裏切者』が動いてる可能性があると。」
そう言って、横山は次の連絡を取る。
横山「ええ、先の命令は撤回します。彼をそう簡単には殺せませんから。『死なない一匹狼(アンデットロンリーウルフ)』とはよく言ったものですね。」
そう言ってから横山は独り言を言う。
横山「もし彼が成功すれば……その時は彼は……長谷川裕一は我が後継者としてふさわしい実力を持ったと言うことでしょう……。」
横山そう言って、密やかに笑った。

325 :その後の研究所:03/11/25 12:28 ID:NN1YHgC6
クロ   「にゃーにゃー(訳:おいモジャモジャ、ヤブキサマはどこ行った?)」
久米田 「なんだ!エサよこせゆーてるのか!?メシが欲しけりゃヅラ返せ!」
クロ   「にゃにゃ?にゃー(バカ言うな、これはオイラのおもちゃだ)
      にゃーにゃにゃん(メシは鰹節がとりあえずある。それよりだなー)」
久米田 「クッいやらしい細目をしやがって。そんなに俺が憎いのか?」
クロ   「にゃーんにゃにゃ(細目は部屋が眩しいんだからしょーがねえだろ)」
久米田 「ああそうだろう憎いのだろうな、どうせサンデー界のつま弾きだよ」
クロ   「にゃにゃ・・・(だから何の話だよ・・・)」
久米田 「散々作風変えてそのたびにファンを1から得なおして!
      苦労し辛酸嘗め尽くした果てに編集部から追い出され、
      落ちぶれたこの俺を笑うがいいさ!あ〜〜わらわば笑え!あはははは」
クロ   「にゃ(使えねえ)」

自分がネイティブ猫語(がんばればカタコトならしゃべられるまで練習した)
でしゃべっている事を忘れ、クロこと横内は呆れて大きなあくびをした。

久米田 「・・・そういえば最近矢吹様から連絡来ないな。
     野球終わる前後から姿も見ていない気がする・・・」
クロ   「にゃ!にゃー(やっと気づいたかこのボケナス)」
久米田 「おまえ今俺の事バカにしたろう!?」
クロ   「にゃーにゃ(こんな時だけ気づくな)」
久米田 「嫌な目だ・・・だから動物は嫌いなんだ・・・描くの下手だしブツブツ」
クロ   「にゃ(言ってろ)」
久米田 「まあいい、端末で捜すかな・・・ん?メールか。給料関係の通達?
      ・・・・・・研究所地上部分・地下の一部・備品・食堂火災補填・メカ類破壊・
      部下である柳田と筆吉が使い込んだ費用や戦艦セフィリア沈没による損害等で?
      ・・・・・・俺の給料、30年分ぐらいの請求書が来ている・・・だと・・・?」

久米田は旅支度を始めた。

326 :作者の都合により名無しです:03/11/25 18:50 ID:Gqm75wcd
久米田…w

327 :再び浅野:03/11/25 21:01 ID:IK/ddMa0
浅野 「あーいたた、何も殴ることは無いよな。」
あの矢吹艦全区域に放送した温泉旅行の連絡(+東まゆみとの口ゲンカ)を流した浅野りんは再びえなりのとこに来ていた。
浅野 「おーいあの放送聴いてた、全区域に流したから多分他のチームにも聞こえただろう。」
えなり「ええ・・・(殴られるとこもくっきりと・・・)」
浅野 「ところであれから誰か来た?詳しいことはあんたに聞くように言ったけど。」
えなり「いえ。だれもきてませよ・・・。」
浅野 「そうか、あんた地味だしね。」
えなり「いえいえ、七部も登場してなかった浅野先生よりは・・・」
そういった瞬間、浅野の顔が暗くなった。
えなり「(し・・・しまった。言ってはいけないことを・・・話題を変えよう)ええと東まゆみさんとは知り合いで?」
浅野 「ええ・・・そういえば東は野球で実況やってたわね。試合が長引いてかなりのレスに出てたわ。その点私なんか・・・。」
えなり(逆効果だ)
さらに暗くなる浅野。
浅野 「ねえ、さっきの事もしかして迷惑じゃなかった。」
えなり「えっ?」
浅野 「『俺からこの小説の出番をとるんじゃねえ!』って思ってるでしょう。」
えなり「いやあれは僕から頼んだことで・・・」
浅野 「いいえ何も言わないでください。すべてわかってますから、『出番欲しさにこのスレに出てきたんだろ』って
    ハハハ・・・何故いつもこうなんだりん・・・私はいつも素直に行動してるだけなのに誤解されていく・・・。」
えなり「あのさぁ・・・」
浅野 「ああ やめてそんな目で私を見るなァ」
えなり「・・・・・・・・・・・・」
浅野 「ふふふ・・・どうせ私なんか・・・私なんか・・・カゲロウのような弱い漫画家さ・・・。
    このリレー小説じゃいてもいなくてもいい存在なのさぁ・・・・・・ッ。」

328 :再び浅野:03/11/25 21:03 ID:IK/ddMa0
泣きながら言う浅野を見てえなりは思う。
えなり(この人さっきと性格が違うぞ、きっと七部も登場しなかった影響でこんな風になったのか
    七部も登場しなかった事を言うとこの状態になるみたいだ、恐ろしいな・・・。)
   「べつに迷惑でもないし僕は出番無くても元気だし・・・・・だから〜〜・・・」
浅野 「・・・私を責めないのか・・・あ・・・ああ・・なんてすばらしいッ、君は天使のような人だッ
    ありがとうッ ありがとうッ ありがとうッ ありがとうッ」
えなり「わ・・・わかったって もう いいよ・・・」
浅野 「あんた地味だしね。」
えなり(・・・話が元に戻ってるよ・・・・)
浅野 「ところでこの旅行、九州のどこの温泉に行くの?」
えなり「えっ!それはぼくには・・・」

???「見つけたぞ!」
ふと後ろから声が聞こええなりが振り返ると野球審判の二人、渡辺とあだちだった。
渡辺 「えなり君、さっき放送で流れていたことは本当なのか?」
えなり「ええ、本当ですよ。選手だけでなくチーム関係者や審判も出れますし」
あだち「では、僕らも・・・」
えなり「出れますよ。」
渡辺 「なるほど。ところでその隣の奴は誰だ?」
えなり「彼女も審判なんですよ(一応)。」
あだち「そういえば確か聞いたことがある。試合後まったくこの小説での出番が無くなったって言う審判のことを・・・」
えなり(げっ!この人言ってはいけない事を言ってしまった。)

329 :再び浅野:03/11/25 21:05 ID:IK/ddMa0
えなり「ち・・・違いますよ彼女は・・・」
弁明しようとするえなり。だが、
浅野 「別にむりに弁明しなくてもいいよ・・・。」
えなり「浅野さん・・・。」
浅野 「ごめんね、私としたことが・・・私なんかが知りあいだなんてわかったら周りから何言われるかわかんないもんねェ」
えなり「なんでそーなるの!!」
再び浅野は泣きながら言う。
浅野 「いいんだよそんなことで君を責めたりしない・・・そんな資格私には無い・・・。」
えなり「だからそうじゃなくて・・・」
浅野 「勝手に去ることを許してくれ天使の君・・・。」
彼女は遠くへ走っていった。
あだち「天使?えなりくんがか?」
渡辺 「あいつはいったい何なんだ?」
えなり「・・・いつもの発作ですよ。しばらくすれば治るでしょう(多分)。
    ええと、それで温泉旅行のことなんですけど・・・」
えなりは何事もなく話を続けた。

330 :作者の都合により名無しです:03/11/25 21:45 ID:Gqm75wcd
浅野のおかげで出番が増えたな。良かったな主人公w

331 :五聖人VS五虎神:03/11/26 08:49 ID:ddIZBtVe
蛭田「あんにゃろ〜。」
そう言って、攻めようとするが、のんびりとしているのに、隙が無く攻めあぐねる。
宮下「ふむ、そちらから行かぬのなら、こちらから行かせてもらうぞ。」
そう言うやいなや、宮下は槍を捨て、蛭田に立ち向かう。
宮下「ワシが男塾塾長宮下あきらである!!」
凄まじいまでの剛拳。蛭田がガードをするが、そのガードさえも突き破って、蛭田を天高く飛ばす。
蛭田(なんてパンチだ……ガードしてもこんだけくらうなんて!)
宮下「どうした?それで終わりか?」
蛭田(やべえ!これはマジでやべえ!)
慌てる蛭田を前に、宮下が悠々と近づいてくる。
??「あの〜。すいません、Dブロックはどちらでしょうか?」
間の抜けた声と共に、宮下の動きが止まる。
宮下「あちらであるが……何用かな?」
??「ちょっと、試合を見たくて。」
宮下「ふむ……あちらだが……それよりここで試合をしてはいかがかな?」
そう言って、宮下の眼光が鋭く光る。
??「あ〜。今はいいです。」
宮下「今できることを先に延ばしても良いことはないぞ。」
??「……しかたありませんね。」
そう言って、その男の眼光も鋭く光る。
宮下「名を聞こう。」
??「横山五虎神の一人、前川たけし。行きます。」
そう言うと、その男は宮下に対して構えを取った。

332 :作者の都合により名無しです:03/11/26 12:41 ID:hUVqpUbG
すべての決勝が終わり、各ブロックの代表チームが出そろった。

Aブロック代表――バンチチーム。
Bブロック代表――ガンガンチーム。
Cブロック代表――裏御伽チーム。
Dブロック代表――えなりチーム。

この4チームが、決勝トーナメントを争うことになるのだ。
今は、嵐の前の静けさか、各勢力間の目に見える大きな争いは起きていない。
そんななか、東まゆみは悩んでいた。
言うまでもなく、矢吹失踪の件である。
現在、関係者の間では、ただちに厳重な箝口令がしかれ、東はその1人として急きょ対応に追われていた。
もし、矢吹が行方不明になった事が公になれば、事態は急変することは、自明の理だ。
大会そのものが成立しなくなり、すぐさま大規模な戦争が始まるだろう。
 東「どうすればいいの……準決勝は明日だというのに……」
自分ひとりでは、とてもではないが大会の運営など不可能だ。
久米田は行く先を告げぬまま書き置きだけ残して、どこかへ去ってしまったし、
福本は、あくまで外様。己の利のみで動く男だ。信用に値しない。
戦力はあれど、人材がいない。
自分たちの勢力が矢吹ひとりの力でなんとか成り立っていたような、
砂上の楼閣であったことを、東は痛感していた。
 東「矢吹様……いったいどこにおられるのです……私は…どうしたらいいのですか……」
幾度目かの、嘆きの言葉を、東は口にする。
そのとき。
東の目の前で突然、風が巻き起こった。
風は4つの箇所に、渦を巻き、それが晴れると同時、それらは4つの人影となった。


333 :作者の都合により名無しです:03/11/26 13:10 ID:hUVqpUbG
混乱する東の前に、その4人は姿を現した。
中国風の衣装に身を包み、手に綿菓子のような奇妙な生物を抱えた、長身の女。
フィギュアのような人形を肩に乗せた、小柄な少女。
奇妙な耳をした、色素の薄い、少女。
魔法少女っぽい装いの、手にカードの束を持った女。
それら4人の女を見た瞬間、東が震える声で言った。
  東「ク……『CLAMP』………」
??1「あら……私達を知ってくれているとは光栄ね」
??2「はは♪ ボク達の知名度もまだまだ捨てたモンじゃないね」
??3「ちぃ」
??4「ふふふ…十全ですわ・ 『もこな』もそう言っておりますです〜」
東の反応に、気をよくしてそれぞれの対応を見せる4人。
その中のリーダー格と思しき、中国風の衣装を着た女が、一歩進みでる。
女は、感情のこもらない氷のような瞳で、東を見下ろしながら自己紹介を始めた。
??1「あらためて名乗っておこうかしら。私の名前は、【大川七瀬】。一応、まとめ役ね」
??2「ボクは、【猫井みっく】! よろしくネ!!」
??3「ちぃ」
??4「こちらは、【もこなあぱぱ】。そして、私が【五十嵐さつき】です〜」
それぞれ特徴的な名乗りを終えた4人を、東は油断なく凝視する。
  東「貴方達の事はよく存じています……かっては少女漫画界でも屈指の勢力を誇った重鎮。
   その知名度をもって、少年漫画界にも進出してきた、ビッグネーム……」
 大川「今は、矢吹様にお仕えしているわ。つまり、貴方と私達は仲間ということね」
その台詞に、東は驚愕した。
  東(……そんなこと……聞いていない……)
そんな東を気にすることもなく、大川は続ける。それは東をさらに驚嘆させる内容だった。
 大川「矢吹様が行方不明との情報はすでに聞いています。
  よって、今よりこの矢吹艦の指揮と、大会の運営は、私達が執り行うわ」

334 :作者の都合により名無しです:03/11/26 13:30 ID:lFhtRjCs
乗っ取りキタ━━(゚∀゚)━━??

335 :作者の都合により名無しです:03/11/26 13:53 ID:hUVqpUbG
  東「なんですって!?」
突然現れるや、予想外の大言を吐いた目の前の女に、東は目を剥いて大声を出した。
 大川「これは決定事項なの。矢吹様は、自分に何らかの不慮が起こった際、
   その間の全ての指揮権限を、私達に代行させる、と」
 猫井「そいうこと♪」
もこな「ちぃ」
五十嵐「分かったら、アンタはのんびり茶でもすすってな……と、もこなが申しております〜」
コロコロと笑う猫井、ホエホエと微笑む五十嵐、きょとんとした無表情のもこな。
そして、口元に冷笑を浮かべ、最後通告を突き付ける、大川。
その手には、命令書が握られている。筆跡は、間違いなく矢吹のもの。
  東「そ……そんな……だって私には一言も……」
確かに、自分は有能ではないが、矢吹には最も信頼されていると思っていた。
その東に、この事態は、ただならぬショックを与えていた。
衝撃を隠せない東に、大川は嘲弄するように呟く。
 大川「何を自惚れていたのかしら? 貴女は所詮、矢吹様の愛人……
    夜の世話しか存在価値のない身分……身の程を知るべきね」
 猫井「はは♪ 言えてる、言えてる」
もこな「ちぃ」
五十嵐「ダ●●ワ●フの分際で、カンチガイするな……と、もこなが…」
毒のように塗り込められた悪意に、東がキレた。
  東 「 ふ ざ け る な ッ !! 」
服がひるがえると、その下から大量の銃器が飛び出す。
東はかって、『ヴァンパイアセイヴァー』の漫画を描いてたことがあり、
これはキャラのひとり、バレッタの能力だ。
冷たい銃口が、無礼極まる女共を貫こうとした瞬間、
東の目の前で炎の渦が躍った。
  

336 :作者の都合により名無しです:03/11/26 14:22 ID:hUVqpUbG
五十嵐「 フ ァ イ ア リ ィ !! 」
雨のように降り注ぐ弾幕は、ステッキが振られると同時に放たれた炎に、全て消滅させられた。
勢い余った炎は、そのまま東の身をくるみ、舐める。
  東「ああああああああ!!」
ドシャア、とブスブスと白煙に巻かれながら、東が激痛に転げ回る。
直前で耐火防御を行ったらしく、火傷はなんとか軽度ですんでいる。
大川は侮蔑を込めた目でしばし東の醜態を見下ろしていたが、おもむろに五十嵐を見る。
 大川「なぜ、私の邪魔をしたの?」
五十嵐「だって、七瀬だったら、彼女を殺していたでしょう?」
冷ややかな大川の視線を、五十嵐はニコニコと笑いながら受け流す。
 大川「…………」
フー、とため息をつくと、大川が掌から飛び出しかけていた『剣先』を腕の中に引っ込める。
そして、床にうずくまる東の側まで歩み寄ると、冷たく言い捨てた。
 大川「本来なら極刑だけど、今日のところは大目に見るわ。
   しばらく、独房で反省してもらうわよ。連れて行きなさい」
痛みで気絶した東を、大川の命令された部下たちが連行していった。

そして、一悶着おわった後、大会運営本部の椅子に座し、四人は密談を始める。
 猫井「で、これからどうする?」
 大川「とりあえず、表向きは大会をちゃんと運営しないとね。
   一応、私達は『矢吹の部下』ということになっているのだから。
   それと、もこな。今すぐ、この艦のメインコンピューターを掌握して」
もこな「ちい!」
少し元気よく頷くと、もこなは全身を発光させながら、夥しいケーブルを触手にように生やす。
それらは、たちどころに各コンピューターにとりつくと、物凄い勢いで作業を開始した。
 猫井「いつ見ても不思議な光景よねえ……」
 大川「もこなは、どんな端末からでも全てのコンピューター回線に侵入し、
   情報を読み取り操作することができる。
   ブロックもウィルスも、もこなには何の障害にもならないわ。
   だって、コンピュータがもこなを愛しているんですもの」

337 :作者の都合により名無しです:03/11/26 14:41 ID:hUVqpUbG
もこな「ちい」
五十嵐「終わったそうですわ」
 大川「あいかわらず、迅速ね。スマートな仕事って好きよ。さて…」
静かにコーヒーカップをテーブルに置くと、大川が近くにたてかけた、錫杖を手に取った。
シャン…、と静かな澄んだ音が鳴る。
 大川「評議会は事実上瓦解したわ……。現存するトップエージェント達は、
   統制が取れておらず、内部で熾烈な権力闘争が起こっている。
   しばらくは、身動きひとつとれないでしょうね」
 猫井「大川が事前に『星見』の能力で占ってなかったら、ボク達もヤバかったね」
 大川「いえ、私は評議会を掌握したときから、この事態は予測していたわ。
    星宿とは運命。私はただ、星の軌道を読み、運命を読むだけ。
    星は天地の理が動かすの。運命もまた然り…星が軌道をたがえることがないように、
    運命もその流れを変えることはない……こうなったのも全ては運命」
厳かに錫杖を振るいながら、大川は続ける。
 大川「炎の時代が来る……『天の龍』と『地の龍』の戦争を嚆矢に、
   あらゆる漫画家が血で血を洗う戦いに身を投じる、炎獄の世が。
   漫画界の不敗を正す組織だった評議会は、いまやその威を失った。
   争いはもう、誰にも止められない。ただ、気になるとすれば……」
その次の瞬間、三つの声が重なった。

     「「「 九  大  天  王  」」」




338 :作者の都合により名無しです:03/11/26 15:03 ID:hUVqpUbG
 大川「九大天王……それは評議会創世記に活躍したと言われる、伝説の9人のエージェントの事。
   彼らは、その絶大なる力を持って、評議会の勢力を不動のものしたと伝えられるわ」
五十嵐「でも、彼らはある時、忽然とその姿を消した。まるで、幻であったかのように」
 猫井「そもそも、存在自体が疑問視されてる程だしね。九大天王は、hとんどが謎のベールに包まれてる」
もこな「ちい」
五十嵐「そうですわね、もこな。今の所、存在が確認されているのは、ひとり。
   『静かなるかわぐちかいじ』だけですものね。しかも、彼は今、この艦内にいるとか」
 大川「彼らのうち、何人が現存するのか……評議会を掌握しても、それだけは杳として知れなかった。
   彼らの中には、『天の龍』――ゴッドハンドに匹敵する者達がいる。
   万が一、彼らが結束して評議会をまとめるような事態になったら……厄介かもね」
五十嵐「情報収集を急がせた方がいいですわね」
 大川「ここのコンピュータと『星見』だけでは不足ね。そう、情報といえば……」
コンソールを呼び出すと、そこに白髪の男の映像が映し出される。
 大川「福本伸行……この男の情報網を頼れるかも知れない。でも、危険ね」
五十嵐「この方は、暴力は使いませんが、手に余りますわ。飼いならすには危険な獣かと」
 大川「そう……この男は私達の真意に気付くかも知れない……警戒しなければね」
もこな「ちい」
五十嵐「そうね。矢吹が戻ってくるまでに、私達は矢吹の持つ全てを掌握しなかればなりませんわ。
   そうすれば、矢吹は事実上、私達の傀儡と化す」


339 :作者の都合により名無しです:03/11/26 15:04 ID:hUVqpUbG
そこで会議が一段落した。
すると、大川が目を閉じる。

 大川「それでは、そろそろ『もう1人のスポンサー』に挨拶しなければね。
    悪いけど、しばらく留守を頼むわ」
 猫井「気をつけてね」
もこな「ちい」
五十嵐「行ってらっしゃいませ」
三人に見送られ、大川は夢の世界へと旅立った。

夢の世界――そこは大川のテリトリー。
人の夢を渡る『夢見』の能力。
この異能を持って、大川は、ある人物の夢に入り込む。
そして、大川はその中で、目的の人物に遭遇した。
恭しく頭を垂れ、大川は言った。

 「お久しぶりです、 真  島  ヒ  ロ  様 」

340 :五聖人VS五虎神:03/11/26 19:28 ID:ddIZBtVe
宮下「その構え……噂に聞く大林寺拳法か。」
前川「師から聞いたことがあります。天に響く声を持つ格闘家がいると。」
二人はしばし睨み合い、両者同時に仕掛ける。
前川(あの豪腕に捕まったら終わりだ!!)
前川「  通  ・  背  ・  拳  !!」
宮下の拳をかわし、前川の腕が宮下の腹に突き刺さる。
宮下「なかなかじゃのう……じゃが相手が悪かったのう!」
前川(まずい!左からの拳だ!)
精神を集中させ、前川は宮下の右肩を人差し指で押す。
相手の動きを見抜き、体が後へ動く方に力を加え、相手を倒す一指拳とよばれる技だ。
宮下「ふん!」
ごろごろと転がった宮下から離れ、前川はゴミ箱の後に隠れる。
宮下「逃げてばかりでは勝ち目はないぞ!」
そう言って、宮下は謎の構えを取った。

341 :五聖人VS五虎神:03/11/26 20:01 ID:ddIZBtVe
宮下「刮目して見よ!これが千歩氣功拳じゃぁぁ!」
宮下の腕が光り、拳の幻影とも言えそうな光の固まりが前川の隠れていたゴミ箱を吹き飛ばす。
蛭田「あちゃ〜。死んだなこりゃ。」
他人事のように蛭田が言う。
宮下「何故隠れる?何を狙っておる?」
蛭田「って、生きてるの?」
ツッコミを無視して宮下が前川を探る。
前川(まだだ!まだ…………今だ!)
ゴミ箱が破壊された瞬間、上空に飛び木の陰に隠れていた前川が拳を宮下の頭に叩き付ける。
前川「効いていない?」
宮下「ふむ……当たり所が悪かったな……。わしの頭は鉄さえ砕く石頭じゃい。
    その程度のダメージ、かすり傷ともならんわい!」
前川(こうなったら……あの技しかない!!)
じりじりと近づいてくる宮下を前に前川が決意する。
前川「通背拳!!」
地面を穿ち、砂埃を上げる。
宮下「何をする気じゃい?」
砂埃が収まった瞬間、宮下は声を上げて笑った。
宮下「いや〜〜。これはわしの負けじゃい。覚悟の差でわしの負けじゃのう。」
そう言って、宮下が大声で笑い、後を振り向く。
宮下「小僧、また会う時を楽しみにしてるぞ。」
そう言って、宮下は立ち去っていく。
前川「ふぅぅぅぅぅ……死ぬかと思いました……。」
掌が光っている前川がそう言って、膝をつく。
大林寺奥義”  雷  神  ”その技を食らったものは間違いなく死ぬと言う伝説の技だ。
当てることができたのならば、間違いなく勝っていたが、外れていたのならば……。
蛭田「で?前川ちゃんはなんできたの?」
前川「横山様からの命です。急な仕事ができたそうですので連れてくるように言われたので。」
そう言って、前川は蛭田の首根っこを掴み、走り出した。

342 :華麗なる記憶:03/11/27 01:35 ID:GM6fRi/z
天窓から差し込む光が綺麗な、よく晴れた朝の空の下。
太陽の名を貰い受けたランスを振り使い心地を確かめている尾田。
近くでは業務用の寸胴鍋がカレーのいい匂いを醸し出している。
 「大分煮込まれてきやがったな・・・しかし、こんなに旨そうな香りがプンプンだってのに、
 人っ子ひとり来やしねー。武井も医務室の岸本を見舞いに行ったきり帰ってこないし・・・」
せっかくの素晴らしい槍もカレーにも、この調子では尾田は素直に喜べない。
やがてランスを近の植木に立て掛け、ブツブツ言いながら巨大お玉でカレーをかき混ぜる。

と、なにやら慌しく武井が戻ってきた。
 「おーい!尾田っち大変だぁー!」
どうやら連れはいないらしい。がっくりした尾田だが武井は胸に何かを抱えていた。
それはキツネのぬいぐるみのようだった。いや、本物か?とても小さい。
 「おいおい、そんなもんどこで拾ったんだよ。まだ子供じゃねーの?」
 「医務室にいたんだ。たぶん岸本にくっついて来たんだろうな、このタヌキ」
 「・・・(俺はあえて何も言わん!ぜってーツッコまねぇ)」
 「いやそれよりさ。肝心の岸本がいなくって・・・コイツの首にこれがかかってて」
武井が取り出したのは、岸本のトレードマーク・木ノ葉の額当て(鉢がね)。
ふたりは思わず顔を見合わせた。仔狐は武井の胸の中で、すやすやと眠り続ける。

立ち込めるカレーの芳香の中。
ふたりは場内アナウンスを聞いた。

 「ピンポンパンポーン。本日正午より九州にて決勝トーナメント記念・温泉慰労会が開催されます。
  集合場所は矢吹艦の停泊最寄の桜島港に12時集合。
  参加資格はブロック決勝進出チーム所属選手、チームの関係者および審判。参加はご自由です・・・」

尾田がベンチでタバコをふかしながら。
 「温泉ねえ・・・悪くはねーけど、この鍋一杯こしらえた特製カレー、
 “ヒッピー・ザ・ドクロカレー”が全部掃けない限り俺は行かねーぞ」
隣では武井がカレーの味見をしながら。
 「『ふんばりカレー海賊団』の企画覚えてたのか尾田・・・和月先生と三人で結成した・・・」
ふたりはしんみりと、思い出の世界に浸っていた。

343 :作者の都合により名無しです:03/11/27 01:41 ID:GM6fRi/z
おっと本文に入れ損ね。
舞台は13部424の続きなので、D会場に近い広場です。
屋外と言えばカレーなのれす(?

344 :長谷川と矢吹:03/11/27 08:54 ID:dAQIpKIB
長谷川「……やっぱりこういう仕事は雑用がやるもんなのか……。」
そうぼやいて、レーダーのスイッチを入れる。
長谷川「おいらは宿無し〜。」
歌の一つでも歌わなくては、流石にやってられない。しかも助けるべき相手は富野を攫ったあの矢吹なのだ。
長谷川「………しかし誰なんだ?『許されざりし裏切り者』は……。」
富野はその正体について一切の事を言わなかった。もしかしたら自分でかたをつけたいのかもしれない。
そうする事が自分の義務であるかのように……。まるであの”皆殺し”と呼ばれていたあの日に帰る為に。
長谷川は過去の事を思い出し始めた。

過去……富野・庵野奪回計画発動時
長谷川「……と言うことで、僕も彼等の奪還計画に協力します。」
安彦「すまない……。わざわざ来てもらって……。」
長谷川「僕も富野さんには色々お世話になりましたからね……。これぐらいお安いご用です。」
貞本「しかし、その情報は大丈夫なのか?」
吉崎が集めてきた情報の書かれたコンピューターを見て、貞本が疑わしげに言う。
安彦「彼の情報網はあなどれん……。」
??「ちょっと待って下さい!」
突如、一人の男が駆け寄ってきた。マガジンZで「∀ガンダム」を書いていた、曽我篤士である。
長谷川「どうした?曽我?」
曽我「長谷川!実はだな、襲撃が予想されてるみたいなんだ。」
安彦「何!」
そう言って、曽我がモニターを出す。そこには矢吹軍戦車部隊が発進しようとしていたところであった。
曽我「今さっき、矢吹の陣営が援軍を出すと言っていたそうだ!」
安彦「情報が漏れている?まさか吉崎君がなにかミスったのか?」
慌てる安彦が次の命令を出した。
安彦「だが、援軍が来る前に助ければ良いだけのこと!全機!発進準備!」
慌てていた全員がその一言で戦闘準備を始めた。

345 :長谷川と矢吹:03/11/27 09:31 ID:dAQIpKIB
長谷川「風と天の盟約により七度の時さだめられし者よ!(ザー・マサン・ヤクラマシュ・ケル・ハインバトーム!)
     深きねむりの淵より出でて我が手に還れ!(ガイ・バイ・ケルーマクト・サイザバール!)」
召還の呪文と共に長谷川が刺した剣に光がやどる。
長谷川「目覚めよ!ダ・イスォォォォォォド!」
呪文と共に、巨大な剣が天空より現れ、人の姿を形作る。7度しか召還できぬと言われ、一度召還すれば、
一夜にして山を消し去り、海の流れを変えると言われる、長谷川の武器……ダイソードである。
安彦「こぉぉぉぉぉぉぉい!ガァァァンダァァァァァム!」
叫び声と共に、ファーストガンダムが地面に降り立つ。
曽我「ホワイトドール!発進します!」
そう言って、髭の格好をした機械が出撃をした。

突如登場した三体の巨人に矢吹陣営は恐怖をした。
無人戦闘ヘリ舞台がバルカンで攻撃を仕掛けるがダメージが効いた様子は無い。
長谷川「届かないところから……攻撃してくるんじゃねえ!」
次の瞬間、ダイソードのコクピットのシャッターが閉まる。
長谷川「炎の雨(フレイムスコール)!」
ダイソードの目より灼熱の息吹が放たれ、無人戦闘ヘリを叩き落とす。
ホワイトドールがファーストガンダムがビーム兵器をうち、地上の戦車部隊を次々と破壊していく。
長谷川「いける!このままだったら……!」
だがそれは、次の瞬間打ち砕かれた。
貞本「聞こえるか!三人とも!情報が完全に漏れていた!逃げろ!」
安彦「何!一体どこから!」
貞本「わからんが、謎のロボット軍団が近づいてきている!逃げないとまずいぞ!」
長谷川「だが……ここで終わったら!」
貞本「命あっての物種だ!今のうちに逃げるんだ!」
長谷川は躊躇し、富野達が乗っているはずのトラックを見た。

346 :長谷川と矢吹:03/11/27 10:21 ID:dAQIpKIB
長谷川「せめて片方だけでも!」
そう言って、長谷川が手を伸ばす。
次の瞬間、数百の光の槍がダイソードに叩き込まれた。
長谷川「うわぁぁぁぁぁぁ!」
曽我「あれは!?」
安彦「ヘビーメタル?サンライズの格納庫に収まっているはずのあれが何故動いているのだ?」
二人の疑問もほどほどに、次々とビーム砲が三機に叩き込まれる。
安彦「こんなところで、死ぬわけにはいかん!!二人とも!!ここは撤退するのだ!」
そう言って、安彦が撤退命令を出した。
その時の戦果は……長谷川がようやく掴んだ庵野の魂だけであった。

長谷川「……サンライズ内に裏切り者がいる?」
安彦「そうだ……戦闘結果から見るにそうとしか考えようがない!富野奪還を妨害した人物は、サンライズ内にいる!」
問いにそう答えてから、安彦は三人を見た。
安彦「それが誰かなのはまだわからん……。だが確実にサンライズ内にいる!」
曽我「富野さんを裏切った『許されざりし裏切り者』。それが誰かなのかは?」
安彦「わからん……だが、ここにいる四人ではないことは確かだ。」
そう言って、安彦がカードを出す。
長谷川「矢吹からの手紙ですか……こちらにも来ましたよ。」
そう言って長谷川がカードを取り出す。
安彦「どうする気なのかね?」
長谷川「行きます。少なくとも……それしか手がないのならば……。」

長谷川はそこまで回想し、正体を探る。
奴に……矢吹に聞けばわかるかもしれない。だがそれは……任務との板挟みである……。
「まあ、会ってから聞いてみるか。」
しばらくは気楽でいよう。今悩んでも仕方がない……。

347 :新たなる因縁の行方:03/11/27 14:37 ID:teP7+I+I
 「皆川!どうしても謝罪をせぬと言うなら今ここで釘バットの錆にしてくれる!」
 「なんだと!?俺は自力でバイク修理して乗ったんだぞ。むしろ感謝して欲しいね!」
レダルーバ内では大和田と皆川の口ゲンカがいよいよヤバイ方向に向かっていた。
どちらも相当の実力者、血を避けては通れない――緊張の糸が限界まで伸びたその時。
 「やめろ!ここは脱出船だ、拳を振り合う場所ではない!」
剣の柄を持って双方の間に躊躇なく入り込んだ青い鎧の男――藤原カムイ。
カムイはガンガン代表として、睨み合うふたりの仲裁に入る。

 「どうしても決着をつけたいのならば・・・それなりの場所で行うがいい。
 だがその前に、節度を守って友好的に語り合うのも必要なのではないか?
 ・・・温泉で裸のつきあいとかな。どうだ?誘いが来ているんだ。来ないか」
カムイは懐から一枚のメモを取り出した。例の≪温泉慰労会≫の告知メモであった。
 「あ、それってさっき」企画会議に参加した皆川がメモを指差す。
 「温泉だと?それとバイク泥棒の件に何の関係が」大和田は眉をひそめる。
 「皆川先生や雷句のサインもあったな。発案者はここの艦内にいるのか」とカムイ。
場の雰囲気が落ち着いたのを確認したカムイは、ある事を思い出して皆川に聞く。
 「そういえばこの船の代表に挨拶をしてなかった。誰に会えばいい?」

皆川はしばし考え、とりあえず選手内での年長者・森田に引き合わせた。
 「一番エライ奴?まあそこでコーヒー飲んでるタフのリーダー猿渡が一番上だな。
 だが仕切り屋といやあ裏御伽副将のバカだ。温泉の企画進めてるのもあいつだ。
 俺も一応スポーツチーム内では副将の位置だ。まあよろしくしとくぜ」
森田はカムイに握手を求め、カムイもそれに応じた。
 「よろしく。ところでその裏御伽の人はどこに?温泉の件で話があるのだが」
 「あん?そーいやあいつ見ねーな。またどっかでサボってんぢゃねーの?
 おい、誰かにわのを見ちゃいねーか?桃のマスク・・・あ、今は違うか。緑髪の鳥マスクバカだ」
森田が周りの人間に声をかけるが誰も知らないようだ。
カムイが猿渡に挨拶をしに向かう間、森田は別のグループに聞き込みに行った。

348 :新たなる因縁の行方:03/11/27 14:38 ID:teP7+I+I
取り残された形の皆川と大和田は、肩を並べて立っていたが、
ふと左右のお互いを見、視線が合いすぐにプイッと逸らした。

椎名は不毛な争いを避けたのち、ちゃっかり樋口の話し相手になって座り込んでいた。
樋口の背中にもたれてうとうとしている雷句。近くでは乙と青山が相変わらず推理中だ。
森田のドスドスという足音で目覚める雷句。「ヌ?怪獣が近くにいるのだ」
 「誰が怪獣だジャリガキ!ったく。おい、誰かマスクバカの行方をしらねえか?」
その声に乙がピクリと反応し聞き耳を立てる。
 「ウヌ?変なマスクの男なら、さっき奥の方に逃げたのだ。気のせいか泣いておったぞ」
雷句の答えに、乙は深い溜息をついた。早く彼に元気になって欲しかった。

森田が遠慮なく雷句ににわのの召集命令を出す。異様に鼻が利く雷句にとって、
サボりで船の一室に潜む男ひとり連行するのは造作もない事だった。
 「キャー!誘拐はんたーい!」雷句に担がれにわのが連れてこられた。
心なし目が腫れぼったいようだが、森田は構わず首根っこを掴んでカムイの元に連れ出した。

 「お休みの所すまなかった。実は温泉の件で相談があるのだが・・・」
猿渡への挨拶を終えたカムイが、さっそくにわのに語りかける。
ぼんやりした顔でふんふんと話を聞くにわの。要約するとこんな内容である。
 『とある喧嘩を温泉での話し合いで解決したいが多分無理で恐らく流血が避けられない。
 なんとかスポーツなりレースなりに昇華させたいのだが何かいい企画はないか』
とある喧嘩とは?とのにわのの問いに、カムイは無言で親指を遠くの皆川と大和田に向けた。
 「・・・なんか考えてみるモン」にわのはあぐらをかいて“一休さんのマネ”に入った。

 ポクポクチーン☆ 「OK〜!ボクの漫画で使ったネタがあったじゃん♪」

にわのはカムイに耳打ちし、カムイは頷いて了承する。
2人はこちらを見つめる皆川と大和田のもとに向かい、カムイが宣言した。
 「技自慢のお前たちに相応しい闘いの場が用意できそうだ。
 温泉は鹿児島と別府の二ヶ所。どうしても決着がつけたいのならば、
 鹿児島→別府間での【スーパートライアスロン】で着けるがいい!!」
 「「ト・・・トライアスロンだって―――!!?」」皆川と大和田はハモりながら驚愕した。

349 :新たなる因縁の行方:03/11/27 14:44 ID:teP7+I+I
 「トライアスロンは簡単に言えば、ひとりリレーで、
 スイム(水泳)バイク(自転車)ラン(マラソン)を行うスポーツだモン。 
 鉄人レースとも呼ばれる競技界の最難関のひとつじゃん。しかも“スーパー”!
 距離も直線で250km前後はあるワケで、まずマトモな人間は挑戦しないデシ」
集まってきたギャラリーが頷く。
 「しかーし!この時代のパワフル漫画家どもならきっとできる!言わんでもやる!
 つー事で『鹿児島湾から種子島で斜めターンして宮崎に着き(チェックポイント1)、
 そこから熊本の阿蘇山を自転車で超え(ポイント2)、走って大分は別府にゴールする!
 チェックさえ通ればどんな道を使ってもいいホ。ただし選手に危害与えたら負け。
 こんくらい3時間でできるっしょ。他にも何人か足自慢を募集すれば立派なレースじゃん」
温泉慰労会の余興という形で、因縁の対決を行う計画のようだ。
『夕食後鹿児島から別府に移動』の計画は夕飯前に繰り越される事になった。

 「誰が1位か賭けるのも楽しいな」「泳ぎきれる距離なのか?」「3時間でできる?」
ギャラリーの声をよそに、事の発端大和田は皆川をキッと睨むと。
 「私に異存はない!スポーツによる肉弾戦大いに結構!」
皆川も負けじと声を張り上げる。
 「よし『チェシャキャット』なしで挑戦してるか。俺が君に負けたら謝罪を入れよう!」
 「その言葉覚えておれよ!」――こうしてひとまず矛は収められた。
カムイはミリ単位で肩をなで下ろした。

鹿児島道の宿では、梅澤が慰労会1日目会場である旅館『松椿(まつつばき)本館』の、
夜の部に乱入すべく下準備を立てていた。そこへ天野の携帯ににわのから連絡が入る。
 「あ、はい。・・・え?鹿児島は昼だけにして夜の宴会は別府に変更ですか?随分急ですね。
 松椿ではもうお料理作ってる頃ですよ・・・え?全部昼に食べちゃう?うふふ。
 ええ・・・レース後に夕食、ですよね。わかりました、急いで女将さんに伝えておきます。
 『松椿別府館』の方にも連絡しておきます。・・・はい、気をつけてくださいね。ではー」
天野の会話を聞いた梅澤が、叫ぶ。
 「計画練り直しだ――!!」

 「んじゃボクはこれで〜」にわのは早々引っ込んた。
艦内には元の静けさが戻っていった。

350 :それぞれの戦場:03/11/27 18:04 ID:7Cg/j+NX
雷句の枕から解放された樋口は、静けさを取り戻した船内を歩いていた。
借りていたマントをまだ返していなかったことを思い出したからだ。
しばらく歩き回ると、尋ね人はすぐに見つかった。
船内のとある一角で、鋼鉄のような上半身を白い包帯で覆った三浦が、義手の手入れをしていた。
樋口が近付くと、それに気付いた三浦が、ふと顔を上げた。
 「なんか用か?」
樋口の顔を一瞥すると、三浦はそっけなく言った。その間も作業の手は止めない。
その態度に、樋口はなぜか少しガッカリしたが、気を取り直して折り畳まれたマントを差し出した。
 「借りてたマント……」
 「ああ……ありがとよ」
綺麗に洗濯されたマントを受け取ると、また三浦は作業に集中し始めた。

   「……………」
   「―――――」
   「……………」
   「―――――」
   「……………」

 無言。ひたすらに。ただ、カチャカチャと金属音だけが響く。
  (か……会話がない……)
そう言えば、島で行動を共にした時も、必要最低限のこと以外は、ほとんど喋らなかった事を思い出す。
沈黙が重い。さりとて、あの集団の中に入っていくのも何となく気が引けた。
仕方ないので、樋口は、三浦が義手の整備をしているのを見学する事にする。
三浦は片手と口を器用に使い、鉄の義手を解体(バラ)し、部品を入念にチェックしている。
錆を落とし、削り、磨き、名工のように道具を整備していく。大柄な見た目とは裏腹の器用さだ。
やがて、それらの整備が終わると、ふと三浦が口を開いた。



351 :それぞれの戦場:03/11/27 18:49 ID:7Cg/j+NX
 「珍しいか?」
 「え……?」
ふいに言われて、自分がマジマジと三浦の隻腕を見ていた事に気付く。
変な誤解を抱かせてしまっただろうか。樋口が慌てて弁明する。
 「い…いえ、そういうわけじゃ……」
あたふたする樋口を見て、三浦は微笑して言う。
 「気にするな。昔の古傷だ。こんなモン戦場じゃ珍しくもないぜ。
  利き腕と片目さえ残ってりゃ漫画は書けるから別にいいけどな」
組み上がった義手の大砲部分をチェックすると、三浦がそれを装着した。
一方、樋口は「戦場」という単語を、反芻するように口の中で転がす。
 「戦場……あれが『戦場』なのよね……」
 「ああ?」
 「私……今まで『男』という生き物を憎んでた……
  『女』だというだけで侮り、見下し、同じ戦場に立たせてくれない身勝手な男を……
  事実、ジャンプスポーツチーム入りを希望した時も、すげなく断られたわ……
  『女性の君にはこの大会は危険だ』『女はすっこんでろ』……
  私は思った。こんな男達の偏見に負けてなるものか!ってね……」
樋口の独白を、三浦は黙って聞いていた。やがて、樋口のトーンが下がる。
 「でも……今回の件で、私は自分の無力さを思い知らされた…… 
  他の選手や審判の人が必死で頑張った中で、私はただ守られていただけ……
  何も出来なかった……多くの人を見殺しにしてしまった……
  こんなに役立たずなのに、私はちょっと前まで、男にも負けないだなんて…思い上がってた…」
膝の上で、小さな拳を震わす。その甲に、水滴がこぼれ落ちた。
 「馬鹿みたい……私……何やってたんだろう……」
感情のたがが外れたのか、樋口の目から止めどなく涙が溢れる。
しばし無言のままの三浦だったが、やがて静かに言った。
 「気にすることはねえさ……あれは『お前の戦場』じゃない」 
 「……?」
ふいに言われた言葉の意味を、樋口は理解できない。赤く腫れた目で、三浦を見る。
 「ああいうのは、俺みたいなヤツの領分さ。だが、お前の漫画は違うだろ?
  お前が漫画を描いてたのは、あんな糞ダメの戦場で戦う為か?」

352 :それぞれの戦場:03/11/27 19:58 ID:7Cg/j+NX
 「あれはこの世の境界線だ。あそこは吹き溜まり。死んでもなお命ある者に取り縋る、
  妬みと未練をまきちらす、敗者どもの掃き溜めだ。
  お前が立ちたかった戦場ってのは、あんな場所なのか?」
樋口は何も言わない。言えなかった。
 「お前は逃げてただけだ。現実から目を逸らし、本来の戦場で戦おうとしなかった。
  お前は、最も短絡的な選択肢を選んだにすぎない」
樋口がガックリと崩れ落ち、手を床についた。
 「うっ……うっ……ぐふっ……」
また嗚咽が漏れる。惨めだった。自分が、どうしようもなく。
分かっていた、分かっていたのだ。
あんな所で頑張っても、何も戦った事にならないということくらい。
本当に自分を認めさせたいなら、ジャンプスポーツのメンバーと戦ってでも、力を見せれば良かったのだ。
最初から、力の差を知って本人達と戦おうとせず、陰湿に逆恨みをしたのは自分だった。
情けない。もう、消えてしまいたかった。
すると、自分の身体が暖かい感触に覆われるのを、樋口は感じた。
 「逃げ出した先に、楽園なんてありゃしねえのさ。
  辿り着いた先、そこにあるのはやっぱり戦場だけだ」
気付くと、手を少し伸ばせば届くような距離に、三浦の顔があった。
樋口を包んだものは、三浦のマントだったのだ。
三浦が静かな、しかしこれまででは想像できないくらい、優しい目で樋口を見ていた。
 「あれは、俺の戦場だ。行け、お前は、お前の戦場に」

そのとき、樋口の目に、空が飛込んで来た。
島で見た、消えることのない闇は何処にもなく、今は鮮やかな空がのぞいている。
いつか自分が望んだ、緑のフィールドの上に広がる空のように、心躍る光景ではないけれど、
殺伐として、淋しくて、冷たくて、でも鮮烈な空!
まるで嵐が吹き抜けたあとのような、鮮やかな空だった。



353 :それぞれの戦場:03/11/27 20:00 ID:7Cg/j+NX
――羽はないから、だから私はこの空を見上げて、地を這っていこう。

 「…私ね。私はやっぱり三浦さんみたいに激しくはできないと思う。
  そして、私は力も勇気もないかも知れない。
  だけど…だけどせめて、泣いて叫んで噛みついてみようと思う。
  そうすれば、何かがかえられるかも……」
静かに呟く樋口に、三浦は無表情で、だが静かにうなずく。

――私は、私の小さな戦を始めよう。まだ、何をしたらいいのか分からないけど

もういじけた心は持っていない。樋口の心には、爽やかな風が吹いていた。
そして、その風に吹かれ、緩やかな温もりに包まれ、樋口は気が遠くなっていくのを感じた。
緊張の糸が切れたのだろうか。そういえば、全然寝ていない事に気付いた。
もう、自分が何処にいるのかも分からない。
ただ、自分を包む暖かさが心地よくて、そんな事はどうでも良くなってしまう。
まるで、父親に抱かれているような安らぎのなか、樋口はゆっくりと眠りに落ちていった――

 「……参ったな、オイ」
自分のマントに包まり、自分の膝を枕にスヤスヤと眠ってしまった樋口に、三浦は嘆息した。
子供のように穏やかな寝顔を見ていると、起こそうという気も失せるというものだ。
 「……まあ、いいか。そういえば、俺もなんだか眠くなってきたな。
  考えてみりゃ、もう3日も眠って……ねえ…………」
自覚した途端、猛烈な睡魔が襲ってきた。
この状況で寝てしまうのは、何だかひどくマズイ気がしたが、本能の命じる欲求には抗いようもない。
数秒後、三浦もまた、壁にもたれかかって爆睡し始めた。

一枚のマントに包まって眠る2人が発見されるのは、もうしばらく後のハナシ。

←TO BE CONTINUED

354 :作者の都合により名無しです:03/11/27 20:19 ID:QTf3g8LT
イイヨイイヨー( ´∀`)

355 :作者の都合により名無しです:03/11/27 20:23 ID:GijAvnue
こういう展開嫌いじゃないよ。読んでて恥ずかしくなってくる感じが良いね。

356 :作者の都合により名無しです:03/11/27 23:05 ID:wGA/zOqp
由利「お前は誰だ?」
戸田「ノゥ!」
由利「そうか、能生か」
戸田「絶対にノゥ!」
由利「いい目つきだ。全てに抗うギラギラした目を持ってやがる。
    で、能生よ。お前は兄貴…車田正美と岡田芽武、どっちに負けた?」
戸田は由利に敗北を見抜かれたことに驚き、
戸田「車田には勝ったが、岡田に負けた」
少し逡巡しながら答える。
由利「 破 邪 金 剛 剣 !!」
戸田「ぐああっー!」
臨兵闘者皆陣裂在前、九字の剣筋が交差し戸田を切り伏せた!
由利「おいこら能生! 兄 貴 に 勝 っ た が 岡 田 に 負 け た だと!?
    手前が謀ってるのか知らねぇが、手前は兄貴に対する最大級の侮辱を吐いた!
    兄貴に勝った奴が格下に負けるはずがねぇ!当然俺にもだ!」
戸田の胸倉を掴み由利は慟哭する。
哲弘「由利ーそいつオチてるオチてる」
何時の間にかタバコを仕入れていた哲弘がツッコミを入れた。
タバコは勿論戸田のポケットからガメた小銭で買われていた。

357 :鬼人vs奇人:03/11/28 00:38 ID:zWdEsMmM
すう…と板垣の両手が持ち上がり、前方に突き出すように構えられた。
今までの野獣然としたスタイルとは正反対の、ある種、美しさすら感じさせる構えに、
空気が凛と張り詰め、会場の中でため息が漏れる。
「ほう……」
観客席の最上段で、拳法着姿の男が興味深いといった風情で呟いた。
 「前羽の構え……その手がありましたか」
不敵に笑う男の長い後ろ髪が流れたのは、風にか、場の闘気にか。
 「見せてもらいましょう。“格闘家”の戦いぶりをね」

ニヤリと、板垣が愉しげな笑みを刻む。
すると、ヨクサル。身体を揺らし、バランスをとるようにゆっくりと歩み寄る。
2人の距離が詰まる。
 「制空圏が触れたッッ……ッ」
ノートPCのモニタを見る技来が呻くように言う。
拳闘とは制空圏の奪い合い。ゆえに、技来と森の距離感は絶対だ。
 「どーゆーつもりだッ…完全に制空圏へ入っちまったじゃねェかッッッ」
恐ろしい光景だ。手を伸ばせば、確実に致命の一撃を叩きこめる距離。
その絶対空間の中にあって、両者は仕掛けない。
 「板垣が仕掛けないっっっ……!」
そして、遂に両者の動きが止まる。

 「やるな板垣」
ヨクサルの右拳が、ミサイルの発射台のようにセットされる。
刹那、真下から天へ突き上げるようなアッパー!
 「ひ  いッッ!!」
アッパーから打下ろしのチョッピングライトと繋ぐ、ヨクサルのワンツーが呆気無く迎撃され、
その返礼とばかりに、ヨクサルの正中線に4発の正拳が叩きこまれた。

 

358 :鬼人vs奇人:03/11/28 01:05 ID:zWdEsMmM
マグナムのごとき、正拳のつるべ打ちを眉間・喉・鳩尾・股間という、
正中線上の急所にモロに浴び、ヨクサルの長身が吹き飛ぶように浮き上がった。
足が地から引き剥がされ、なんとか身体を支えようとした手が虚しく地を引っ掻く。
キラキラと天の川のように煌めく吐瀉物が、ヨクサルの口から尾を引いた。
その吐瀉物に沈むように、ヨクサルが地面に突っ伏した。
 
 「せ……ッ、正中線四連突き……ッッ」
空手経験者である(警察対策に色帯)の森が、板垣の絶技に感嘆の声を上げた。
 「あんな技(もん)……写真でしか見たことねェ…………」
森が汗をかく横で、格闘技には門外漢の福本が混乱している。 
 「ど…どーして…」
 「どーしてお互いあんなに接近を許したかってことかい……」
思わず紡がれた疑問に、お馴染みの解説が始まった。
 「皆さんは、『同撃酔拳』という格闘スタイルにどのようなイメージを持つだろうか。
  『同撃酔拳』は相手の攻撃を限界ギリギリまで引きつけ、
  完璧な見切りによるカウンターを主とする技術だ。
  それに対して、板垣がとった方法は、『前羽の構え』という空手における鉄壁の防御体勢。
  そんな両者(ふたり)が攻撃間合いに入ったとしたら――――
  先に仕掛けた方の圧倒的不利である事は、言うまでもない!
  この場合、自分の世界に入りすぎていたヨクサルの闘争本能が無意識に反応する!
  十分すぎる勝算をもって板垣も待ったであろう事は、想像を禁じ得ない!!」
解説終了。その勢いに、福本もたじろぐ。
 「いや、さすがだったよ柴田ヨクサル。手に汗が……」
今の攻撃で、板垣の勝利を確信した福本。
しかし、モニタを見る森と技来の顔に浮かぶ表情は、敗北した仲間を見る者の、それではなかった。


359 :作者の都合により名無しです:03/11/28 01:21 ID:TFrrKqeV
森節キター

360 :戸田:03/11/28 08:19 ID:foJJWWz7
戸田「話す事は全部話しただろう。それじゃあな。」
目の覚めた戸田が、そう言ってずかずかと外へ出ようとする。
由利「待て!貴様、白々しくも嘘をついておきながら、出て行く気か?」
戸田「ああ、出て行かせてもらうね。」
そう言って、戸田がかつかつと外へと出ようとする。
由利「悪いが色々聞きたい………。しばらく大人しくしてもらうぞ。」
そう言って、腰に差した刀を再び抜く。
戸田「不意打ちのハイブリット!」
次の瞬間、戸田の拳が輝き、空間をえぐる。
哲弘「暴れるのならば仕方がない……全力で止め……。」
次の瞬間、哲弘の目の前に、巨大な拳が存在していた。
哲弘(これは……!噂には聞いていたが、闘気を纏った拳は何倍にも大きく見えると言う……)
戸田「  膨  張  の  ハ  イ  ブ  リ  ッ  ト  !  !  」
叫び声と共に、『レンズマン』によって巨大化した拳が、二人を吹き飛ばす。
かつて、えなりチームから一点を取りかけた、あの拳である。
それにはたまらず、二人は吹き飛んだ。
戸田「 こ い つ が 俺 の 自 慢 の 拳 だ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ! ! 」
叫び声を一通り上げてから、戸田は歩き出して気がついた。
戸田「出口はどっちだ?」
だが再び気がついて、再び歩き始める。
戸田「まあ良いや歩いてりゃどっか出るだろう。」

361 :戸田と謎の男:03/11/28 10:21 ID:foJJWWz7
??「まったく……こんなところで、機械が故障するなんて……。」
チャンピオンREDから外に出たら、そこは砂漠があり、一人の男がなにやらぼやいていた。
戸田「おー、兄ちゃん。どうかしたのか?」
??「いやな……ちょっと捜し物をしてたんだが、その途中で機械が壊れちまって……。」
戸田「へー。だったら俺に任せてくれよ。こう見えてもジャンク屋だからさ……。」
??「いや……そこまでしてもらわなくても……と……パーツが幾つか吹き飛んでいるな……。」
戸田「だったら、パーツ売ってやろうか?」
??「すまないね……で料金は……。」
そう言って、手際よく代金用のインゴットを渡していく。
戸田「こんなに良いのかい?」
??「ああ、そんかわりパーツは良い奴頼むよ。」
そう言って、その男はメーターを次々と見ていく。
??「流石に……自動回復を待つより、パーツを代えた方が速く直るからな……。」
その男はそう言って、次々とパーツを取り替える。
戸田「ほんじゃ、これ領収書な。」
パーツを取り替えていく男に戸田が何気なく紙を渡した。
??「戸田泰成?ええと君に伝言を伝えるよう頼まれたんだ……。」
その男はそう言うと、静かに、だがしっかりと戸田の目を見た。

362 :戸田と謎の男:03/11/28 11:01 ID:foJJWWz7
戸田「へえ、俺に伝言?誰からだ?もしかして俺のファン?」
??「岩瀬昌嗣からだ。」
戸田「へえ……。」
とたんに興味を無くしたかのように、戸田は後を振り向いた。
??「”どんなことがあっても、評議会と協力するなてな。俺みたいになるから”ってな。
   死に際のはずの伝言だ。」
戸田「死に際のはずってのはどういう事だ?」
興味なさげに言った戸田にその男は答えた。
??「いや、その後な……何事もなかったかのように復活して襲いかかってきたんだ。」
戸田「だったら死んでねえじゃねえか!」
ツッコミを入れる戸田にその男はゆっくりと頭を振った。
??「確かに奴は死んだはずだ……俺が殺したからな……。」
戸田「!!アンタ……名前はなんという?」
長谷川「長谷川裕一。昔エースでガンダム物を連載してた事がある。」
戸田「へえ……。」
興味なさげに戸田が言う。
戸田「なぜ、あんたがあいつを殺したかなんてのは……興味がねえよ。」
長谷川「意外だな……それなりに恨まれてると思っていたけどな。」
戸田「あいつの道とあんたの道がぶつかって、あんたの道が勝っただけの事だろう?
    復讐なんてせせこましい事は考えねえ事にしてる。」
そこまで言ってから、戸田は立ち上がり、インゴットの一部を長谷川に返す。
戸田「ただな……同じガンダム乗りとして一度手合わせをさせてくれ……。」
そう言って、戸田が天空に叫ぶ。
戸田「ASTRY=R!」
長谷川「良いだろう……仕事はある程度自動でもできるからな。しばし手合わせをしよう。」
そう言って、長谷川も自らのガンダム、クロスボーンガンダム1号機・改を召還した。

363 :十二使徒集結:03/11/28 11:44 ID:zWdEsMmM
ここは妖気ただよう異界。
この世にあって、この世にあらざる場所。
現世と幽界(かくりょ)の境界線。

 「ただいま帰還いたしました」
 「待ちかねたぞ」
さわやかな朝(?)の挨拶が、澱みきった空間にこだまする。
妖魔王様のお庭に集う使徒たちが、今日も悪魔のようなイイ笑顔で、古ぼけた門をくぐりぬけていく。
汚れを信条とする心身を包むのは、それぞれの妖怪的コスチューム。
頭にかぶった鍋は乱さないように、仰々しいマントは翻さないように、ゆっくりと暗躍するのがここでのたしなみ。
もちろん、新聞だけ置いて走り去るなどといった、はしたない冥界三巨頭など存在していようはずもない。

見えない学校。
漫画創世記創立のこの学園は、もとは妖怪漫画家育成のためにつくられたという、
伝統ある、妖怪系漫画家学校である。 
この世でない、どこか。
学校の面影を未だに残している妖気の多いこの地区で、妖魔王様に見守られ、
未練による転生から世界の覇権をかけた戦いまでの一貫教育が受けられる妖怪漫画家と亡者の園。
時代は移り変わり、矢吹の現政権維持が大会中でさえ危ぶまれる今日でさえ、
恨みの門で選択をすれば、『お逝きなさい』の一言とともに魔界転生衆として棺桶入りで出荷される、という仕組みが未だ残っている貴重な学園である。

今、ここに神への反逆の徒たちが、一同に会しようとしていた。 

364 :作者の都合により名無しです:03/11/28 14:29 ID:SmerB/Uo
>363
そのコピペかーいゴ━━━(#゚Д゚)=○)゚Д)、;'.・━━━ルァァ!!!!
いい味出てるよ、めためたワラタ(w

365 :戦いの証:03/11/28 14:53 ID:foJJWWz7
戸田(こいつ……あいつ(岡田)とは違う意味で強ええ!)
次の瞬間、X=1改が持った鞭……スクリューウィップがASTRYにかすりかける。
戸田(パワーやスピードはあいつより下だが……。メカニックや戦い方は……奴より上だ!)
荒々しさはない……。自らの能力を熟知した戦い。自らのメカがどのような力を持ち、どのような戦い方ができるかを知るものとの戦い。
ガーベラのリーチより離れたところから攻撃をし、光電球の攻撃はビームシールドで防ぐ。
次の瞬間、X=1が大きくバックダッシュをする。
戸田「離れすぎだ!」
右足についているビームライフルを抜き、攻撃をしようとして思い出す。
戸田(駄目だ!このビームライフルじゃああのビームシールドを打ち抜けない!)
すぐさまビームライフルを捨て、ガーベラを構え直す。
戸田「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
突進を開始する戸田に、長谷川のX=1がビームライフルを発射する。
戸田はそのまま突き進み、ビームを縦一閃に叩き切る!
長谷川「やはりそう来たか!」
X=1の肩のバルカンが火を噴きアストレイの装甲を削る。
戸田「へっ!なかなかやるじゃねえか……。」
ガーベラのリーチに入った瞬間、X=1がジャンプをする!
危険を感じて、レッドフレームが横に動く。
ガウンッ!ナイフがレッドフレームの肩に突き刺さった。
戸田「てめえのガンダムはびっくり箱かよ。」
長谷川「俺はこんな変なMSが好きなんだ。悪いな。」
にやりと笑う戸田に、長谷川もまた笑みを浮かべて通信を入れた。

366 :殺人剣・活人剣:03/11/28 18:41 ID:foJJWWz7
戸田(やべえ……弱い考えしかうかばねえ……。こいつは間違いなく戦い上手だ。)
長谷川「何も俺が強いというわけではない……俺は只基礎を守り、相手の能力を見極め戦っているだけだ。」
考えを見据えたかのような一言。
長谷川「己を殺し、鍛練を重ね基礎を守って戦う事。これを殺人剣という。」
そう言って、X=1がブランドマーカーを構える。
長谷川「だが貴様の戦いはそんな物ではあるまい。己の力を全て発揮する為に戦う術(すべ)……それを、
     人を活かす剣法……活人剣と言う。」
戸田「今更になって説教かい!」
そう言って、ガーベラを持って襲いかかろうとする戸田を長谷川がブランドマーカーで牽制をする。
長谷川「己の実力を発揮できる戦いをしてみろ……。」
戸田「後悔するんじゃねえぞ!」
叫び声と共に戸田の持っているガーベラストレートが巨大化を始める。
長谷川「どちらにしても……これが最後の戦いだ!」
X−1もスラスターを全開にして突撃する。
戸田(あいつはあの鞭は使わねえ……。拾っていたら、時間がかかりすぎる!)
となると、使う武器は限られている。ビームライフルを使うのならば、近づく必要はない。
ビームサーベルがあの光る盾(ブランドマーカー)しかない。
戸田「それより先にガーベラが!」
次の瞬間、X−1の頭部が口を開いたかのように赤く輝く。そして次の瞬間!
戸田「何!!」
足の出っ張りに鞭の柄を引っかけ、そのままレッドフレームに叩き付ける!
そして次の瞬間ガーベラも、地面に叩き付けられる!
戸田「俺の負けか……。」
そう言って、ガーベラを落とす。流石にあれだけ巨大な物を持っているのはかなりフレームにダメージを与えたらしい。
長谷川「いや、引き分けだ。」
そう言って、X−1が煙の中から登場する。
右腕と、クロスボーンガンダムを象徴する、後の四本のスラスターの内、右二本が切り裂かれていた。
長谷川「続けるか?」
戸田「いや……良い。」
そう言って、戸田はガクリとコクピットに寝そべった。

367 :十二使徒集結:03/11/28 20:00 ID:zWdEsMmM
『見えない学校』の、教室の一室に、1人を除く全ての十二使徒が集結した。
机と椅子は、それぞれ40以上はあるが、思い思いの席に、それぞれがまばらに座っている。

麻宮「ではこれから出席をとる。呼ばれた者は元気よく返事をするように」
教壇に立った『濁天使・騎亜』こと麻宮騎亜が、出席簿片手に教師のように言う。
??「せんせー、森野さんがいませーん!」
教壇のド真ん前の席に座った、白ずくめのスーツ姿の男が、勢いよく手を挙げて言った。
十二使徒の中でも最高の銃使いにして、目立ちたがり屋、『化け猫・明弘』こと伊藤明弘である。
麻宮「妖皇子は今、給食室で朝飯を作っている最中だ」
伊藤「うえ〜、朝から鍋かよ……俺の胃袋はデリケートなのに……」
麻宮の返答に、伊藤がゲンナリした顔で胃のあたりをおさえた。
『魍魎長・達弥』――次期妖魔王と目される男、『妖皇子』森野達弥は1人、皆の朝げを作るのに大忙しであった。
麻宮「従って、司会進行は私が務める。では、あらためて出席をとるぞ」
第1使徒である森野は私事で席を外す事が多く、大抵の指揮は第2使徒である麻宮に任されていた。
ページを開くと、麻宮が順番に名前を読み上げていく。

麻宮「第3使徒 『聖魔・祐三』」
高田「ああ」
十二使徒きっての武闘派であり、好戦的な男、『龍皇』高田祐三が、
壁際の席で、太い足を机の上に投げ出したまま鷹揚に返事した。

麻宮「第4使徒 『化け猫・明弘』」
伊藤「おいっす」
キザったらしく、目の前でポーズをつける伊藤。

麻宮「第5使徒 『無貌・恭弘』」
女子高生の姿をした男、叶恭弘が教室の隅っこの席で恐る恐る挙手した。
パッと見、少女にしか見えない顔は、なぜか恐怖に強張り青ざめている。

368 :十二使徒集結:03/11/28 20:23 ID:zWdEsMmM
麻宮「第6使徒 『夢魔・水希』」
河下「は…はいっ!」
このメンツの中では多分一番の常識人、河下水希が露出度の高い小悪魔的な外見とは裏腹な、生真面目な声で返事する。

麻宮「第7使徒 『刀魔・ゆき』」
小林「うむ!」
河下の隣の席で、おしるこを食べていたチビ女、小林ゆきがあんこまみれの口で言う。

麻宮「第8使徒 『邪竜・雅之』」
田口「…………ああ」
最後尾の席に座った学ラン姿のオールバック男――田口雅之が、何やら分厚い本を読みながら、感情のこもらない声で言った。

麻宮「第9使徒 『穢土・日向子』」
杉浦「はい」
前から3番目の席に行儀良く腰掛けた中年女性、杉浦日向子が穏やかに返事を返す。

麻宮「第10使徒 『魔神・グレイト』」
大暮「はい」
右目に眼帯をし、その上から飾り気のない眼鏡をかけた男、大暮維人が優等生っぽく返事した。
彼の主人格である『グレイト』は現在、河下の能力で封印され、今の人格は頭脳労働担当の『クレイト』である。
ちなみに、彼の席は河下と小林のすぐ側。2人が嫌がっているのに、彼は気付いてない。

麻宮「第11使徒 『宵闇・龍之介』」
八房「はい」
十二使徒の中でも穏健派で知られる八房龍之介が、静かに言った。
席は、後ろから数えて3番目だ。

麻宮「第12使徒 『妖狐・和日郎』」
闇藤田「我は、ここにおる」
帽子をかぶった一見、小学生くらいの外見の男、藤田の暗黒面が形を為した存在、
通称『白面』――そう呼んだ者は仲間といえど命の保証はない――が答える。
席は、高田とちょうど反対側、窓側の席だ。

369 :そして新たなる力:03/11/28 20:51 ID:foJJWWz7
戸田「あーやっぱり、アームが駄目になってるわ。」
そう言って戸田がレッドフレームの様子を見る。
長谷川「流石にあれだけ巨大な物をMSのアームを振ったのなら駄目になるな。」
戸田「そういや、あんた変なMSが好きとか言ってたけどなんか理由があるのか?」
長谷川「理由?かなりあるさ!!彼等はガンダムほど万能ではないが、その戦うべき場所さえ選べば、
     ガンダムを上回る性能を持つ!そう彼等はガンダムを倒す為に進化をしたのだ。」
戸田「……進化じゃなく設計だと思うぞ。」
長谷川「否!彼等は状況状況に合わせ自らの体を変化させると言う進化をはたしているのだ!
     それは全て彼等がその場所での王である事をしめさんがごとく!
     無敵!全能!!永遠!!!全知!!!!最強!!!!!そんな設定は馬鹿でもできる。
     だがそれを主とした物語が面白いと言えるか?否!万能の主人公が万能の仕事をするだけなど退屈の極み!
     一人の人間が千の人間を動かし、千の人間がさらに千の千倍の人間を動かす!それを書く事が面白い話である!。」
戸田「それは、真理なのか?」
長谷川「いや、真理なんかじゃない。俺の持論さ。とちょっと熱中しすぎたみたいだな。」
時計を見て長谷川が言う。
戸田「状況状況に応じて自らの体を変化させる……。良いアイディアを思いつきそうだ。サンキュウな。」
長谷川「いや、こっちも最近命のやりとりばっかりやってたからな……。良い戦闘ができた。お礼を言うよ。」
そう言って、長谷川がメカに乗り込む。
長谷川「次会う時、敵でない事を祈っておく。」
ボソリとそう呟き、長谷川はメカを発進させた。

370 :十二使徒集結:03/11/28 20:55 ID:zWdEsMmM
麻宮「これで全員の出席を確認した。皆、よくぞ目覚めてくれた」
パタンと出席簿を閉じると、麻宮が仕切る。
麻宮「偉大なる我ら妖魔の王の為に、我らもまた現世に復活を遂げた。
   我らの目的はひとつ。不遜なる『神』の下僕共を駆逐する事だ」
   だが、目覚めたばかりの我々と違い、ゴッドハンドは以前よりもその勢力を増している。
   現時点における我々との力の差は大きいと言わざるを得ないだろう」
静かな教室に、緊張が走る。麻宮は続けた。
麻宮「しかし、勝機はある。現在の漫画界には、
   前大戦時とは比べ物にならない数の漫画家が誕生しており、
   その勢力も無数に存在し、さながら群雄割拠の様相を呈している。
   また、ゴッドハンドも総大将である『神』を失った今、必ずしも一枚岩ではない」
すると、麻宮は黒板にチョークで図を一通り書き終えると、勢いよく黒板を叩いた。

麻宮「いいか! 漫画界ストリートの勢力分布をもう一度確認しておくぞ!!」

371 :十二使徒集結:03/11/28 21:24 ID:zWdEsMmM
スマン、このネタで誰か続けてくれ

    ↓↓↓↓

372 :日々是疎遠也:03/11/29 16:29 ID:GaRzj5CM
 ――疎遠が疎遠を呼ぶ疎遠のきりもみ急降下  それが疎遠スパイラルなのです――

メジャー漫画界屈指のネガティブ野郎・クメタンこと久米田康治。
いずれあるであろう借金取りの襲来におびえ、
彼が自分の名を冠した研究所を捨て宛のない旅に出たのはつい30分ほど前である。
黒猫のオモチャと化していた頭頂部のカツラを無理やり奪い取り、
猫をケージに突っ込んで逃げるように飛び出した研究所地下。

空は青く、悲しいほどに澄んで。久米田の前途を嫌味のように祝福していた。

 「耐えられない・・・この町を出よう。
 どこか遠い所へ・・・借金取りの手が届かぬ遠い所へ・・・」

白衣に包まれた華奢な体躯を世間様からひた隠すように、ひっそりと。
古い革のトランクと紙袋を手に、行き先不明のバスに乗り久米田はどこかへ運ばれていった。
遥か上空には浮遊する小島のような矢吹艦。もう、そこには戻れない。
どこかで30年分の給料以上に稼ぎを出すか。いっその事・・・   ・・・  ・・・。

揺られるバスの中、久米田は数少ないツテを辿って当座の宿を得ようと携帯に手を伸ばす。
 「・・・パン屋さん、開こうかなあ・・・友達100人できるかもしれないし。
 ・・・パン屋を開くのなら、パン職人でもある橋口君に相談しようかなあ・・・。
 あ、でも情報では彼、今ケガして行方不明みたいだし・・・そもそもあまり仲良くないか」
久米田は伸ばした手をためらいがちに引っ込めた。
 「・・・サンデー時代の友人なんて、そういえばいたかなあ・・・というか、
 友人そのものもいたかどうか・・・ああ、あいつの年賀状5年前で止まってたっけ・・・。
 なんとなく返事書くの面倒で・・・なんとなく疎遠になってて・・・いつの間にか、
 編集部からも連絡来なくなって・・・そうなんだよな・・・俺本当ダメ人間だよなあ・・・。
 でも一応・・・他人と世間話ぐらいはしてたよなあ・・・天気の話とか・・・。
 最近どう?とか・・・ねえ・・・猫だけじゃないよな・・・話し相手・・・」

山道を登り始めたバスの向こうの風景が、ゆっくりと久米田の心の上を通過していった。
遠くに見える海に、だんだん黒い雲が垂れ込めてきていた。

373 :忘れてた:03/11/29 17:22 ID:V5T1Rhpz
研究所は確か関東にあります。
空飛ぶ矢吹艦(in九州沖?)はクメタンの心の中に見えています

374 :人の恋路:03/11/29 17:46 ID:l+xRkWvT
松沢「そこのバカップル!いちゃいちゃと寝てるんじゃねえ!」
主無き船、矢吹艦に戻ってきて、全員を降ろそうと控え室に戻ってきた松沢が見たのは、ぐっすりと眠っている、樋口と三浦であった。
大声で叫ぶが、その程度で起きるような疲れではないらしい。
松沢「ゆるさんぞ〜〜〜。」
その怒りのオーラと共に、松沢が「しっとマスク」に変身する。
だが二人は知らずに眠りこけている。襲いかかろうと足を出した時、変な感覚を松沢が襲った。
松沢「ぷにぷにして……生暖かい……何?」
あんど「それは私のおいなりさんだ。」
参加しますと言うメンバーの書類と、盛り上げる為の提案書を持ってきたあんど(変身済み)がそう言って、松沢を見る。
あんど「幸せな恋の旅路を邪魔する者はこの変態仮面がゆるさん!」
そう言って、あんどが立ち上がる。
松沢「ふん!その貧弱な体で何ができる!」
そう言って、ボディービルダーのように自分の筋肉を示す。
あんど「ならば刮目して見よ!我が変態奥義を!」

椎名「……恋か……。」
そう言って椎名が振り向く。
そこにはすやすやと眠っている二人の姿があった。
椎名「ああ!そうだよ、俺はもてない男だよ!」
そう言って、サイキックソーサーを二人に投げつけようとする。
皆川「椎名!落ち着けぇぇぇぇ!」
椎名を押さえながら皆川が言うが、。

青山「恋って……なんだろう……。」
乙「素晴らしい物だと思います……多分……。」
二人は”推理するならまずは現場を調べてみよう”と言う事で、許可証に名前を書き現場へ行くことにした。
彼等はまだ気づいていない。二人の後を追って、一つの影が消えた事に。
それが後々大変な事件を巻き起こす事になるのだが……それはまたの機会に語られると思う。

375 :待ち合わせ場所は海の見える場所:03/11/29 20:32 ID:t8T5WToq
無事矢吹艦に辿り着いた、蟲船レダルーバ・戦艦無礼ドそして福本特別艦。
やれ変態同士の対決だわ、馬に蹴られてなんとやらだわ大騒ぎだが平和の証である。
 「あっれー?影船追い越しちゃった!?んじゃワープして連絡しに行ってきますぅ〜」
奥から慌てて飛び出してきたにわのが、岡野に言伝してワープの姿勢を取る。
 「それじゃあ俺はレダルーバに食べさせるエサでも捜すよ。何食うかわからんが」
岡野の返事に、にわのが明るく応じる。
 「海に浮かせて魚でも食べさせたら?食費が持たないじゃーん」
 「それもそうだな」岡野も笑う。
・・・たとえこの蟲が“あの”真鍋の落とし子だとしても。
彼ら選手たちの命綱であったのは確かなのだ。

 「むう!にわの先生ではないか。実は温泉の件で提案が・・・」
岡野の許を離れたにわのに、戦闘態勢のあんどが声をかける。
 「ゴメン後でね!あ、ところであんど先生。『どこでもふすま』知らない?」
 「恐竜時代編(9部B)か・・・何もかも懐かしい。私は実は原題に甦ったクローンゆえ、
 ふすまは原先生が持ち帰ったのではないかと推測するがいかがかな?」
 「(クローンってあーた)う、うんわかった、聞いてみるモン。じゃまたお昼にでも!」
しっとマスクに睨まれ、にわのはとっとと退散した。

 「んじゃ今度こそっ!」とりゃっと瞬間移動をするにわのは。
なぜか数メートル真横の空中500メートル地点に出現した。真下は海。
 「はれ?  ・・・・・・あ〜〜〜!!予備マスクだったの忘れてた〜〜〜ぁ・・・」 ・・・・(ダボーン)

モモマスクではないにわののパワーは常人の三倍程度(当社比)なのだ。
哀れ無礼ド昇降用の浮遊エレベータで拾われ再びレダルーバ内に収監される。

 「へっくし!うー(ズズ)温泉来たい人は12時に桜島港ね!目印は真っ黒な帆船。
 なんかあったらモバイルに連絡くらはい。カムイひゃんお世話になりまひた!
 後の細かい事はは岡野君や森やんに押しつけちゃってねー。でわー(ズビー)」
鼻水を流しながら、モモマスクを装備しなおしたにわのは今度こそしっかりワープした。

376 :作者の都合により名無しです:03/11/29 20:34 ID:t8T5WToq
げげっ
原題→現代

しかし恐竜編、誰か覚えてる人おるんかなw

377 :がんばれ!少年?探偵団:03/11/29 21:53 ID:t8T5WToq
小さなモニター内での、板垣とヨクサルの空中決戦を食い入るように見つめる福本達。
矢吹艦に到着し、小部屋から憔悴しきったヒラマツが手錠付きで出された事にも気づかない。
屈強な黒服たちに背中を押され、ヒラマツは悲しそうな瞳を湛えたまま、
ゆっくりとレダルーバの昇降口に歩かされる。
特徴であるサメの刃のような模様が入ったレスラーマスクは外され、
素顔が見えないようにバスタオルが被せられている。
ヒラマツは周囲を見渡して誰かを捜していたようだったが、
どうやら見つからなかったらしく大きく肩を落とし、やがて矢吹艦へと連行されていった。

休憩してスタンド能力が復活し、無事片足を取り戻した乙は、
大きな眼鏡をかけた少年探偵・青山と共にヒラマツの起こした事件現場へと向かっていた。
 「健康って、実は何よりも大切なんだなって気づかされました。
 元の執筆業に戻ったら、今回の経験を糧に新作を立派に書き上げようと思います。
 ・・・その前に荒木先生にJOJOの新作をせっつかれていますけどね、はは」
ジャンルの違いに戸惑いながらも裏御伽の一員として立派に責務を果たした青年は、
新しい足首の様子を一歩一歩確かめながら、先を急ぐ青山の後をついてゆく。
 「バーロー、まだガキのクセに悟りきった口調で何言ってんだよ。
 お前ぐらいの年なら気遣わなくても週休2時間で働けるんだよ!
 俺なんか20年ぐらいは軽く第一線で働いてるぜ?今はヒマすぎるぐらいだぜ」
青山が小憎たらしい目つきで後ろの乙を睨む。
傍目が小学生な分、かなり説得力がない。乙は思わず吹き出してしまった。
それを見て青山はむくれてしまった。しばらく無言の道中が続く。

レダルーバの中では相変わらずお祭騒ぎ。
全員を蟲船から降ろそうと岡野と真倉が動き回っているのだが、
井上雄彦は船の奥地に行って迷ったらしく姿が見えず、福本やアニマル軍団は机から動かず、
澤井・岡村・許斐は重体なのでうかつには動かせず救急隊待ちで、
三浦や樋口以外の選手やスタッフも大部分が眠りの床についており、
到底仕事が進みそうになかった。
 「ったく、ややこしい事ばかり俺に押しつけるんだから・・・」
岡野のぼやきはすぐに、騒々しい変態筋肉バトルの喧騒に飲み込まれた。

378 :作者の都合により名無しです:03/11/29 22:45 ID:qiTrBbQk
>少年探偵団
ぜひ誰かを「名探偵眠りの???」に仕立て上げてくだちい

379 :鬼人vs奇人:03/11/30 00:22 ID:dQdVwHyA
   立…
     て…
      る…
      ……か?……

 「ここまでか…」
ボソリと呟く板垣に、事態を静観していた山口貴由が言う。
 「板垣さん、あんたも化物だが、“まだ”だ」
ガリ…ッ
 「 ヨ ク サ ル も 化 物 だ 」

        ド  ゴ  ン  !!!

うつぶせの体勢からいきなりバネ仕掛けのように跳ね上がったヨクサルの蹴りと、板垣の掌底突きが激突した。

   「 ミ  シ 」    「 ド  ブ  ン 」

骨の砕ける音と、肉が内部で爆ぜる音が、同時に、かすかに響いたのを山口は聞いた。
 「くっくく、なんだ? まったくあれか?」
確かに正中線連撃を叩きこんだにもかかわらず、平然と起き上がってきたヨクサルに、板垣は感嘆を禁じ得ない。
一方、ヨクサルは思い出したようにゲロを吐き続ける。
 「かわしたはずだが、飛ばされてゲロ吐く程効くものなのか…。ゲロしたのなんて小学生以来だ」

 (キチンと当たらなかったのか?…)
わずかに身を引いていた為、致命傷にはならなかったらしい。
ヨクサルの反応速度と耐久力に、福本は驚愕する。
これ程の接戦を、果たして戦闘前に予測し得ようか。
そして、今の一瞬の攻防。
あの一撃の応酬で、板垣の腕の骨は砕け、ヨクサルの足の筋肉は断裂していた。
ヨクサルの爆発シュートと、板垣の内部に浸透させる突きの激突した結果だった。



380 :帰還記念島まとめ(アバウト):03/11/30 02:21 ID:SpoqicVY
 【チーム・タフ】

猿渡(うさぎ岡野の前に登場・対バケモノ用必殺技で退治〜中央区で仮寝・過去の回想〜
   命を狙ってきた稲垣を陥れる〜松江名先生の格闘講座に乱入〜鈴木と三つ巴〜
   その場を石渡に託して移動〜高橋と道端で出会う→本宮交えて大将巴戦→
   変貌の理由を語る→高橋無理やり倒す→本宮と闘い睾丸潰される→死闘の末倒される) 

石渡(いきなり乙に出会いボコられる〜さらに稲垣に殺されかけ覚醒〜許斐とのテニス勝負に勝利〜
   森田を起こし移動〜猿渡と入れ替わり→やって来た森田と試合開始・ボクシング→ダブルKO) 

ヒラマツ(変態しりとりバトルで負け北島三郎ワープ(負けカウントなし)
     〜にわのを捜す〜テニスコートで出会いプロレスするも敗北〜
     火事場にワープし地下に避難〜坑道で人狼・真鍋譲治の巨大虫に追われる〜
     岡野と出会いジャンケンバトル→勝利するも気絶して中央区へ〜
     屋根の上に放置〜ボクシングのセコンドに抜擢される)

川原(基本的に消息不明〜陽神(岡野の項参照)の岡野と真倉に乙の位置を教える〜
   タフの刺客・岡村を捜す〜試合・死闘後勝利〜
   元所属の裏御伽メンバーとのいざこざが終わりめでたし〜リタイア・
   治療も兼ねてプリズンへ〜吸血鬼出ました→他の収監メンツと共に脱出を図る)

青山(本宮とガチバトル・惜敗〜審判の松江名の特訓に付き合わされる〜ヒラマツと一瞬の出会い〜
   迷い道で山狩り発生(村田の項参照)〜松江名が戦いに巻き込まれ、自分はとりあえず見学
  (忘れ去られてます)〜戦いがうやむやになり移動〜松江名中央帰還後も海岸で自主トレ)

橋本(親殺しの回想〜澤井達の三つ巴を見かけたがシカト〜
   井上(真剣持ち)と空手で試合〜死亡リタイア→実は擬態で復活・
   乱入者の大友に連れられ逃亡〜柳田に追われピンチ〜なんとか横山の下へ)

381 :帰還記念島まとめ(アバウト):03/11/30 02:23 ID:SpoqicVY
 【裏御伽チーム1】

本宮(青山とガチバトル・勝利〜中央区で一休み〜かつての友・川原を思う〜≪赤い月≫発動〜
   その川原と岡村の闘いが始まり追いかける〜乙→岡野+真倉→澤井のリレーで、
   彼らと海岸の試合場へ(乙・岡野は脱落)その間ドサクサに学ラン戦士に変身〜
   死闘を見届ける〜≪赤い月≫終焉〜坑道にて真倉と岡野の捜索中、猿渡の気を感じ移動〜
   高橋含めた三つ巴戦へ→高橋を倒した猿渡とバトル→右腕他負傷→仲間の応援で勝利)

にわの(海で浮いてる間に流される〜数時間後救助〜ヒラマツに勝負を挑まれるもテニス見学〜
   瀕死の澤井が降って来る→ダンゴ渡してのちヒラマツとプロレス〜
   巨大化して島を山火事に→勝利〜何か予感してバイク移動〜稲垣を轢殺寸前〜
   道に迷い中央区に連絡するも責任者柳田不在→空を飛んで中央区に→復活後の森田も轢く〜
   審判(樋口)にペナルティ課されそうになり中央へ避難〜災害対策臨時委員長に→
   途中死んだ岡村を甦らせる〜吸血鬼イヤー〜柳田を挑発中怪獣出現→巨大化バトル・そのまま終了)

澤井(いきなり鈴木とバトル〜えなり審判と三つ巴〜鈴木に負けて瀕死ワープ〜
   にわのにキビダンゴもらいマズーだが復活〜テニス見学〜魚雷化→海岸へ(乙vs鈴木編に登場)〜
   本宮や真倉と川原戦を見学〜敵を探して飛行→密談発見〜ロクな情報を聞き出せず悶絶〜再び空へ)

岡野+真倉
  (口論で気合いフェロモン発動〜血迷った女性スタッフ軍団が中央区に連行〜
   スーパーメカ1号に殺されかけるが無事〜変態しりとり→負けてうさぎワープ〜
   猿渡との試合で殺されかけ肉体を破棄し陽神(霊体)で移動〜乙にスタンド治療受ける→
   未確認少年化(一対の異形)〜ファンから逃げるため崖下に身を隠す〜
   本宮に会い彼を海岸へ連れてゆく〜真倉一休み〜川原捜して海岸線移動〜
   洞窟で本宮と別れた直後地震で崩落〜分離→岡野は地下坑道・真倉は本宮の元へ。
   (2人の項つづく)

382 :帰還記念島まとめ(アバウト):03/11/30 02:24 ID:SpoqicVY
  ☆岡野・・・坑道でヒラマツと三上に会いジャンケンバトル→負けプリズンいやん拷問→
   実は岡野の死体食って甦った吸血鬼の悪戯〜仮の姿が解け妖力暴走→熱出て寝込む〜
   乙から吸血鬼+真倉ピンチの報を受け川原達と脱出を図り、先に抜け出す。
  ☆真倉・・・本宮と川原戦に立ち会った後岡野捜索〜坑道で船蟲に会い、とりついて暴走を制御する。

岡村(色々あるけどとりあえず川原は敵。コロス〜森で彷徨う〜人を求めて山狩り場方面へ移動〜
   能条の企み・本宮の死と引き換えに最愛の女性を生き返らせてくれるとの事→でも裏御伽を選ぶ〜
   海岸にワープ〜自分を刺客と知り殺しに来た川原とコブシで語り合う〜
   仲直りするも語りすぎて死亡・にわのが蘇生〜リタイア・川原と共に収監→吸血鬼出て皆で脱出へ)

乙(石渡とバトルで勝利〜荒木信者だが本宮さんも好きかも〜
  島の時計ずれてない?〜計算中岡野達(陽神)が現れる〜スタンドで治療〜
  島の探索〜本宮発見するも山狩りの検問で別れる〜検問突破〜
  鈴木リバースと死闘・勝利で二勝ワープのはずが機械壊れて島出損ね中央区へ〜
  にわのの元で補佐→怪獣出て岡野を呼びに→吸血鬼デター〜プリズン脱出行)

 【ジャンプスポーツ】

高橋(狙うは旧友猿渡(改心が目的)〜山狩り検問が長引く〜出会った乙を軽くひねり勝利〜
   移動〜猿渡発見→本宮参上!三つ巴戦→猿渡の真意を知りあえて立ち向かう→禁じ手食らい昏睡)

許斐(石渡とテニス勝負〜ギリギリの戦いで敗北〜島沈没の報を聞き高台へ移動→セコンドに呼ばれる)

森田(崖からバット落として拾いに行ったら中央区→入区資格がなく、
   スーパーメカ2号に精神波食らって危篤〜石渡の魂の演奏で復活〜
   にわのと歓談するがにわの逃亡〜石渡に出会い試合開始・ボクシング→引き分け)

383 :帰還記念島まとめ(アバウト):03/11/30 02:25 ID:SpoqicVY
鈴木(澤井やえなりとごちゃバトル中に人格変化→勝利〜ほったとツルんでいるようだ〜
   海岸で川原戦を邪魔しようとして乙に阻まれバトル・負けワープ〜松江名と猿渡の試合に乱入〜
   ほったに別の依頼を受けて移動(依頼相手は佐倉ケンイチ)〜忘れ去られました)

井上(しりとりバトルで勝利〜中央区で裏御伽FCの姦計に遭う〜森田の治療に立ち会う〜
   油断を反省した所に橋本が〜バトル・首掻っ切って勝利〜2勝で島出るもトラウマ〜見学)

村田(違反たっぷり5000円クラスな大量おやつタイム〜
   松江名に食い跡を見つけられ山狩り(違反者は失格)に〜逃亡中川原戦見てビビリ〜
   松江名講座乱入編のドサクサに逃亡〜稲垣に撃たれる〜死亡→実は中の人は元気〜隠遁) 

+稲垣(石渡を襲撃するも返り討ち〜にわのに轢かれる〜猿渡に変な秘孔を突かれ余命5年→
    タフ以外の暗殺に回るハメに〜猿渡の信用を得るために村田を射殺(実は着ぐるみスーツ)
    〜結局次のカモを見つけられないまま終了)


ジャンプスポーツ  ☆4  [2勝] 井上 [1勝] 鈴木 高橋[1敗] 鈴木 許斐 (高橋)
裏御伽         ☆5  [2勝] 本宮 乙 [1勝] にわの [1敗] 澤井 乙 岡村 [2敗] 岡野+真倉
チーム・タフ     ☆4  [1勝] 猿渡 石渡 川原 ヒラマツ  [1敗] 石渡 青山 ヒラマツ 橋本(猿渡)

★リタイア★   橋本 村田 川原 岡村 岡野+真倉 (鈴木)

                                           ↓脱出編につづく

384 :帰還記念島まとめ(アバウト):03/11/30 02:26 ID:SpoqicVY
  ≪アイランド脱出編≫おおざっぱな流れ

 ☆プリズン組
 岡野と乙が先に脱出→『吸血鬼』松本登場→岡野と乙逃亡〜松本プリズンに戻る〜
 川原達牢内で真船に会う〜脱出→松本待ち構える→澤井ドリル乱入→
 松本連れてかっとぶ→澤井と松本・高台で『人狼』真鍋と鉢合わせ〜
 川原到着し真鍋とバトル・岡村は高台のふもとで岡野救助〜澤井松本にやられる〜
 真鍋去る→松本と中央区大攻防戦→皆川が岡野救出→勝利〜船蟲に乗り島脱出!
 (→川原・真鍋戦後≪影船≫を得ににわのと西海岸へ〜大将組と合流→セフィリア乗務員他と船で島脱出)

 ☆大将組 
 試合後西海岸の崖の上に避難〜台風襲来〜戦艦セフィリア到着・収容〜
 手術後人質扱いに〜影船を待つ川原達がセフィリアに攻撃され艦内に人質奪還に来る→
 柳田を追放しセフィリア沈めて影船で島脱出!
 (→猿渡・ポッドで先に脱出〜松本の一件を知り島中央に〜澤井と共に松本倒す〜単独島脱出・後に合流)

 ☆ボクシング&アイシル組
 森田一行・刃森と遭遇→石渡を謎の術?で誘拐される〜避難中の村田と稲垣・
 石渡救出作戦の際に共に誘拐され島より消える(脱出)〜石渡捜索中の森田一行真鍋に襲われる→
 三浦登場→石渡を信じて樋口を連れ中央へ〜バトルしつつ脱出船に乗り込む→島脱出!

385 :帰還記念島まとめ(アバウト):03/11/30 02:29 ID:TEnq+w5T
 ☆アニマル組(除・克)
 真鍋復活の報を受け退治しに島入り→真鍋にワープ機械壊され一行バラバラに
 (4人到着・イノタケ付)〜審判樋口を救出した三浦・青山と松江名を手助けした技来・
 後に三浦と合流した森はそれぞれ独自に行動〜三浦の気配を察知し真鍋登場→森ホーリーランドで戦闘→
 ケルベロス高橋葉介乱入→真鍋を誘い出し逃亡〜技来は中央区攻防戦東方面担当〜
 バトル後蟲船に乗り込む〜三浦脱出失敗寸前に審判・井上和郎(+ミギー)に救われ島脱出!

 ☆災害対策委員組
 蟲と取っ組み合うにわの→試合終了後本格バトル・一般スタッフ高台へ・審判団テントへ集合〜
 岡野と乙到着直前スーパーメカ9号の横槍〜岡野に後事を託しにわの9号破壊〜岡野蟲懐柔に成功〜
 にわの高台に移動→真鍋にスタッフ全員食われ激昂→乙やられる→にわの・闘いを川原に託す〜
 真鍋は三浦の元へ〜ほったはサボり→トコロテン澤井・復活し鈴木を捜す→ほった行方不明〜
 にわの・対セフィリア戦〜影船から島へ→中央区攻防戦補助〜生き残りと共に蟲で島脱出!

 ☆助っ人組(アニマル以外)
 A:皆川+雷句登場→中央区攻防戦北担当〜雷句・スタッフの治療のためプリズンへ→真船と合流〜
  雷句・剣で病魔を切る技で治療成功→真船に背負われ中央区へ〜皆川・落下中の岡野救出→バトル→島脱出!
 B:井上雄彦登場→アニマル陣に連れられ島入り〜中央区攻防戦西担当〜あらかた倒し皆と合流→島脱出!
 C:審判安永→救護室から行方不明〜影で見守る〜中央区南の危機に颯爽登場火星人→敵倒しまくり→島脱出!

 ※そういえば西海岸、東海岸の間違いでした。試合編で海から太陽昇ってるので。
  他記入漏れやミスがあったらごめんなさい訂正くださいませ。
  敵キャラチャートはありませんのでご了承ください。長々お邪魔しました〜

  結論:島の主役は岡野・真倉コンビ(´▽`)

386 :作者の都合により名無しです:03/11/30 02:31 ID:TEnq+w5T
あ、裏御伽2入れ忘れたせいでアホな事に・・・

387 :藤島:03/11/30 08:23 ID:GAkSivAK
藤島「えなり姉か……ちょうど良い……ついてきてもらうぞ……。」
えなり姉「………ちょっと、この服ではあなた方の誘いに乗れそうにないわね。」
そう言って、えなり姉が久保の体を治療しようとする。
藤島「悪いが……全力で連れて行かせてもらう!!」
そう言って、刀を抜き、えなり姉に向かって大上段の構えを取る。
??A「キールのどの調子はどうだ?」
キールと言われた黒い鳥「一曲歌ってやろうか?」
??B「その前に一発した方が速いのではないか?」
??A「そんじゃ一発行きますか。キィィィィィィィルロワイヤル!」
??B「ロックバスター!」
二つの閃光が、藤島の足下を襲う。
藤島「有賀と熊谷か……。一体何用だ?」
有賀「悪いが、藤島お前に任務が下っている。こんなところで油を売っている暇はあるまい。」
藤島「ふん……。」
興味なさげに藤島が構えをとく。
熊谷「じゃキール戻る……キール?」
キール「ねえねえ、今度お茶の一杯でも……って!何処へ連れて行くんだよ!」
有賀「お前も、油を売ってるんじゃねえ!」
えなり姉をナンパしていたキールの首根っこを掴み、三人は影の中へ消えていった。

藤島「『エルメス・コステロ』だとぉ!」
平野「そう!君の任務はそれだ!てっきり忘れてたからな!
    と言う事で、ジョジョの奇妙な冒険のエルメスの出てくるシーンだけ切り抜いてトイレへGO!」
熊谷「良かったな!きちんとした女性だけで!」
有賀「そうそう!女性がまともに出て来るだけでも十分じゃないか!」
先にダーツを投げていた有賀と熊谷とその他ケルベロスメンバーがはやし立てる。
藤島(一体、なんの嫌がらせだろうか……。)
ふと、そんな事を思いながら藤島はトイレに向かった。

388 :作者の都合により名無しです:03/11/30 12:34 ID:01WwJOSM
前置きがないとビビるな
こいつら誰だっけとか思うた

389 :ふぢたとかずひろう:03/11/30 13:27 ID:fWVry8k8
藤田(白)は既に少女の姿ではなかった。そして藤田(黒)もそれは同じだった
白藤の姿は正に化生。金色の髪に金の体毛、虎のような黒い模様、
髪の毛から爪の先まで力がみなぎっていた。
『とら』と違う所は左腕が義手であるということだ。
対して黒藤は『紅蓮』そのもの。いや、それ以上だ。
体から光を放っている。黒い光を。うっすらと。力強く。
闇と同じ色であるその体と相俟って、まるで―――――『黒い太陽』そのもの
その重圧から逃れるように白藤は雄叫びをあげる。空気が震える。
しかし黒藤は平然としている。白藤が不愉快な顔を浮かべ、それと同時に

ピシャーーーンッ! バリッ! バリッ! バリッ!
 
電撃を縦横無尽に流す。通路のあちこちが破壊されてゆく。
しかし電撃を喰らっている当の黒藤には効果の程が見えない
「なら…」
口を開く、業火が黒藤を包む、手応えを感じる白藤。
しかし…
「なんだこりゃ?おい藤田、お前オリジナルなんだろ?
これが本気なら…
    一    秒    で    死    ね       」

G I S Y A A A A A A A A A A A A N ! ! !

白藤の頭上から極大の雷が天井を突き抜けて落ちてきた
それは白藤周辺の全てを破壊し、それを見た黒藤は満面の笑顔を浮かべた


390 :ふぢたとかずひろう:03/11/30 13:29 ID:fWVry8k8
しかし土煙が収まった時、笑顔は消えていた
「ちっ…」
そう呟く視線の先には白藤の姿は確認できなかった。消えていたのだ
しかし完全に無傷という訳でもないようだ
消し炭となった廊下に血の跡がある
見ると黒藤の雷で出来た天井の穴から血が落ちている
白藤の後を追うため穴に入り船の外へ向かう
頭が天井を抜けて外に出る。そのとき、後方から首を狙い刃が走った
夜明け前の闇の中を黒い塊が宙を飛ぶ
白藤は違和感を持った。
「(手応えは感じた。しかしあっさり過ぎる。
何より、聖ジョルジュの剣に血が付着していない!)」
ドサッ
首が地面に落ちた。確認のため首に近づく
そして思い知った。自分の偽者がその身に宿す闇の深さを
『馬鹿が見る』
それは髪を変化させて作った偽の首だった
自分の偽者のということもあり
こういうことする黒藤を少々情けなく思う
では黒藤はどこへ行ったのか?


391 :ふぢたとかずひろう:03/11/30 13:32 ID:fWVry8k8
そう思った前、あるいは後にそれは起こった

キュイイイイン バルバルバルバル

「がっ!なっ!」
左足に激痛が走る。地面から生えたドリルが肉を抉っている
痛みから逃れるように、無理矢理ドリルから足を引き離す
勢いのあまり尻餅を着く
左足の腿が抉られており、足が今にもちぎれそうだ
「(くっ!このままではヤバイ!)」
片足だけで立ち上がりすぐに猫足立ちの構えをとる
しかしその表情には苦痛と焦りが浮かんでいた
「(落ち着け!相手は消えているわけでも、空を飛んでいるわけでもない
 俺の足元に必ずいるのだ。奴を感じろ!)」
目を閉じて息をおもいっきり吸い込み、肺が空になるまで吐く
目をゆっくり開ける。見える、自分が、周りが、全てが
自分の後ろの地面にヒビが入る。ドリルが背中目掛けて飛んでくる
後方に飛び一回転の後に拳を構える
ドリルの先に黒藤の体が、首が、そして顔が…
「なに!」
目が合う。狼狽している間抜け顔に狙いを定め

              破      !

床に後頭部からぶつかる黒藤。しかし意識は飛んでおらず
白藤の顔を自らの爪で抉ろうとする
しかし黒藤の攻撃は薄皮を剥ぎ取っただけだった
白藤はその攻撃にあわしてもう一度…

              壊      ! 



392 :ふぢたとかずひろう:03/11/30 13:33 ID:fWVry8k8
静寂が二人を包む。
もしも、この闘いを傍観している者がいたら白藤の勝利を確信しただろう
しかし、黒藤は予想を遥かに越える化物であった!
「ぐわぁぁぁぁぁっ!」
白藤が叫び出す。見ると右足が溶けているではないか。
「!?」
突如、黒藤が白藤の首を掴み邪魔だと言わんばかりに投げ出す
両足を破壊され受身も取れず地面に叩きつけられる
白藤の視界には起き上がる黒藤が見える
その顔は先程の攻撃で大きなへこみが二つあり
自慢の霊刀も折れていた
「くっくっく、久米田君も粋な体を作ってくれたものだよ
 自動人形並の硬さを持つボディに霊的次元の物を宿し
精神的肉体的攻撃にも完全に対処できる体にしてくれたのだから
もっとも、君以外の漫画家がベースであればここまでのものはできなかったがね。」
いつもの特徴的な吐き気を催すような笑みを浮かべて白藤に近づく
「どうだい?僕の三解の一つ『溶解』は、中々効くだろう?」
白藤を見下ろしながら余裕をみせている黒藤
その笑顔は正に勝利を確信している証拠でもあった
「テメェみたいな野郎が俺のニセモンだと思うと腸が煮え繰り返ってくるぜ       
テメェは俺の手で必ずぶっ殺す。」
悪態をつく白藤をせせら笑いながら黒藤は喋る
「まったく君には感服するよ。この状況でまだ自分の敗北を認めていないのだから
 そんな君にプレゼントを与えよう」
白藤の義手が突然、分解される。何をされたのかまったく分からなかった


393 :ふぢたとかずひろう:03/11/30 13:36 ID:fWVry8k8
[三解の一つ『分解』だ。どうする藤田?左足には穴が空き
 右足は溶かされ。左腕の義手も分解された。もう右腕しかないぜ?
 かっこ悪いよなぁ?そんなかっこ悪い奴は藤田じゃないよなぁ?
 だったら誰が藤田だ?僕だよ。僕が藤田和日朗だ。
 これからはみんな僕のことを藤田先生、藤田先生と言って慕ってくれるんだ
 僕もそれに応えてたくさん、たくさん『いいこと』をみんなにしよう
 いつまでも、いつまでも、永遠に…
 でもその前に、偽者がいたらみんな混乱してしまうから
 ちゃんと殺しておか―――」
どすっ
痛みを感じる。見ると白藤が自分の脇腹に何かを刺している
「そうだ、お前の言う通りだ。
 安西君が悪に染まっていた時も、改心して苦労している時も
 俺には何も出来なかった。皆川君、雷句君、井上君、椎名君
留美子さん、村枝君、青山君、藤原さん、七月さん
みんなが色々な苦しみを味わっている時に、俺は何も出来なかった
かっこ悪いよなぁ、こんなかっこ悪い奴は藤田和日朗なんかじゃない
今の俺はこいつと同じだ。お前を殺す道具であるこの『金票』と」


394 :ふぢたとかずひろう:03/11/30 13:37 ID:fWVry8k8
黒藤は金票を抜こうとするがまったく抜ける気配がない
「無駄だ。俺の有りったけの霊力をそれには込めてある
 例えお前でも抜けやしない」
怒りが黒藤を支配する
「うぜぇんだよ!さっさとくたばれ藤田ぁ!」
黒藤の爪が白藤に襲い掛かる。
「(これまでか…)」
白藤が死を覚悟したその時…
 
ドォン!

黒藤が顔から吹っ飛ぶ、白藤には何が起こったのか見当もつかない
その時藤田達がいる地点から四時の方向400b地点に男がいた
一見するとサラリーマンにしか見えないが
その手には愛用のレミントンを構えている
「やれやれ、どうやら私の腕は鈍っていないようだな
さて、早く彼を迎えに行かなければ」
男の名は七月鏡一。かつて『小学館の虎』と呼ばれた男


395 :作者の都合により名無しです:03/11/30 13:39 ID:5rmRrQUq
メール欄に>>入れると化けるよ

396 :作者の都合により名無しです:03/11/30 21:28 ID:dQdVwHyA
藤田の雷の効果音はやっぱ、「ラオ」「ドラ」でしょ

397 :先の楽しみ:03/12/01 03:22 ID:l/LDSySu
九州沖・影船内。
船長の川原は相変わらず悠然とした表情で、
本宮と共にテレビで野球場の乱闘を見続けていた。
本宮が痛む右腕を包帯の上からさすりながら、画面向こうのヨクサルに感心する。
 「あいつ、目つきこそ別世界にイっちまってるが相当な実力者だ。
 トリッキーって奴なのか?さっきは板垣の拳を紙一重で避けまくったしよ。
 川原、次は教えろよ。どっちが強いんだ?賭けるならどっちだ?」
 「さてな」
川原の返事はにべもない。本宮は両手を広げて肩をすくめた。
 「ったく、さっきから俺ばかりくっちゃべってやがる」

テレビ越しの戦士達、どうやら先程の激突で互いにどこか負傷したらしい。
ギャラリーがざわついている。近くでカエルもどきを頭に乗せた男がオロオロしている。
しかし多少よろついていてもなお平然と立ち上がる男2人に球場が一気に沸いた。
 「しかしこいつ何者なんだろうな。
 どこかで見た気もするが思い出せねえ。川原は知ってるか?」
本宮の問いに、背後から別の男の声が答えた。
 「車田先生と一緒にAブロックの試合を見学した時にちょこーっとだけ見かけたモン。
 彼はバンチチーム所属でヤングアニマル戦士のひとり・柴田ヨクサル君だモン。
 アニマルの人達には島でとってもお世話になったじゃん。バンチは昔も今も駒が充実してるだス」
ワープに成功し、影船にやって来たにわのであった。

 「バンチか。確かにわのも一時期バンチで連載持ってたっけな。
 奴らはAブロックだから、順当な組み合わせならトーナメント決勝でしか当たらねえ。
 俺らは・・・正直島で消耗しすぎた。やれるだけやって楽しくケンカできれば、
 優勝なんざしなくても悔いはねえ。だが、あんなとんでもねえのが普通に出てくる、
 バンチってえチームは見応えがありやがるな。普通に優勝候補だろ?」
 「うーん、でもBブロックのガンガンチームも、行方不明だったサンデーと組んでるホ。
 これまた島で助けられたモン。彼らの対決は非常に楽しみでおじゃる〜」
にわのの情報に驚きつつも、本宮は白い歯を見せてにっかりと笑う。
 「へっ、この世にゃ楽しみな事がゴロゴロしてんな。5年なんかあっという間だろうな」
“5年”の言葉の意味を川原とにわのが知るのは、ずっと後の事だった。

398 :夢の中で:03/12/01 18:01 ID:52FsvQlf
ここは真島ヒロの『夢』の中。そこで、CLAMPの大川七瀬は、真島本人と出会う。
 大川「お久しぶり、真島様」
 真島「お前か……、こんなところまで押し掛けてきて、俺を笑いに来たのか?」
 大川「まさか」
真島の皮肉を、大川は冷笑をもって返す。
 大川「私達CLAMPは、マガジン作家として、
    マガジンの現支配者である真島様には忠誠を誓っております」
 真島「フン、どうだかな。矢吹に取り入ったり、評議会を手中に収めたり、
    これだけ裏で動きまくっていては、説得力も何もないものだが……まあいい」
軽く鼻息を吐き出すと、真島は話題を変える。
 真島「お前たちの本心がどこにあるか、など俺にはどうでもいいこと。
    要は、“お前らが俺の役に立つか、害になるか”しか、興味はない」
真に忠誠心ある者を内心で欲している矢吹に対し、真島にはそれがない。
他者はあくまで自分に都合のいい道具でしかない。それが真島の人生哲学。
 真島「では、聞こうか。この狭苦しい人形の中では、外の情勢を知る事もままならん」
 大川「はい。まずは【評議会】についてです。【評議会】は、
    先のゴッドハンドとの大規模な戦闘により、その勢力の半数近くを失いました。
    その影響により、【評議会】は2派に分裂。
    
    ひとつは、【赤軍】。
    今の脆弱な評議会を復興し、ゴッドハンドに対し捲土重来を狙っており、
    その為には矢吹・真島両支配政権と手を組む事も辞さない、改革急進派の者たちです。
    半数以上のエージェント達は、こちら側に属します。
    その中には、スーパーロボット軍団を擁する、【四霊】も含まれます。
    

399 :夢の中で:03/12/01 18:03 ID:52FsvQlf
    もうひとつが、【黒軍】。
    “漫画界の不敗を正す”という【評議会】本来の理念を遵守する、
    いわば原理主義者たちです。こちらは数こそ多くありませんが、
    『サムライガン』熊谷カズヒロ、『攻殻機動隊』士郎正宗など、
    古参のトップエージェント達が、のきなみ名を列ねています。
    
    この2派は、双方の意見の対立から、現在敵対関係にあります。
    純粋な戦力差からいえば、【赤軍】が圧倒的に優勢です。
    が、【黒軍】のメンバーはどれも一筋ではいかない猛者揃いであり、
    油断は出来ません。さらに、現在行方不明の【九大天王】が、
    もしも【黒軍】につくことがあれば……」
 真島「【九大天王】は基本的に原理主義者の集まりだったな。
    全てがそうとは限らんが、敵に回せば大きな驚異となる。
    今の所、確認されている【九大天王】は、『かわぐちかいじ』だけか?」
 大川「はい。そのかわぐちも、本宮との接触を最後に杳として行方が知れませんが」
 真島「かわぐちを含む、他の【九大天王】については調査と警戒を怠るな。
    それと、本宮を監視しておけ。かわぐちの方から接触があるやも知れん」
 大川「畏まりました。続いて、矢吹についてですが、彼は現在行方不明です」
 真島「ほう……? 詳しく聞きたいな」
大川の説明をひとしきり聞くと、真島は破顔する。
 真島「はっはっは!こいつは傑作だ!!あの矢吹がな、ハハハハハッッ!!
    それにしても、戸田という男、つくづく俺の予想を覆しやがる!!」


400 :夢の中で:03/12/01 18:03 ID:52FsvQlf
腹を抱えて爆笑する真島に、大川は黙々と状況説明を続ける。
 大川「久米田も謎の失踪をとげた事により、現在久米田研究所は我らの支配下にあります。
    また、柳田も謹慎中。目下、矢吹配下で気になる存在といえば……」
 真島「福本伸行、か。あの男が今回の事態に気付いたら、どういう行動をとるか。
    あの男の行動は、誰にも読めん。細心の注意を払うことだ。
    それと、分かっているとは思うが、矢吹失踪の件は決して外部に漏らすな。
    これが大会参加チームの知れれば、たちまち暴動が起こるぞ。
    そうすれば、【ケルベロス】や【KIYU】のバカ共も騒ぎ出す。
    矢吹はいずれ自力で帰還するだろうが、それまでは、な」
 大川「畏まりました。ところで、真島様はこの先、どう動かれるおつもりで?」
説明を終えた大川が、今度は逆に質問する。
 真島「【KIYU】に属する1人が、藤崎の呪縛に傷をつけてくれた。
    今すぐは無理だが、一両日中には自力で抜けだせるだろう。
    だが、その間に手をこまねいているわけにもいかん。
    そこで、お前に頼みがある」
 大川「なんなりと」
 真島「ひとつは、【魔王の欠片】の捜索。もうひとつは、私の本体の奪取だ」
まず、【魔王の欠片】に関する説明を一通り終えた後で、真島は命じる。
 真島「俺が手にした【魔王の欠片】は、現在『3つ』。        
    石渡治の分は、藤崎の結界に開いたセキュリティーホールを通じて、
    召喚獣・刃森に誘拐させた。まもなく、こちらに接触するだろう。
    残るは、3つ。島本和彦・皆川亮二・藤原芳秀の三名の分だ」
 大川「奇しくも、全員がマガジンと因縁深いサンデー作家とは、皮肉ですこと」
 真島「まさしく、な。この三名の欠片を、隠密裏に奪取せよ。
    その為に、“ヤツら”の謹慎を解く」
 大川「“ヤツら”とは……まさか」
今まで冷笑を絶やさなかった大川が、片眉を吊り上げた。
 真島「そう……マガジンが誇る、【不良漫画家部隊】。
    そして、ヤツらの統領・【佐木飛郎斗】。あいつらを野に放て」
 

401 :夢の中で:03/12/01 18:05 ID:52FsvQlf
大川「あのような野獣たちを解き放てば、それこそ事態は混乱するのでは?」
 真島「指揮権はお前に与える。上手く、ヤツらの手綱をとれ。
    言っておくが、連中は俺でさえ持て余した外道たち。こころすることだ」
 大川「……肝に命じておきます」
綿密なようでいて、真島の考える事は実はかなり無謀だ。
だが、この無軌道さこそが、かえって真島の恐ろしさなのかも知れない。
 真島「さて、もうひとつ。俺の本体の奪取だが……
    今の我々は、矢吹艦からかなり離れた位置にいる」
 大川「藤崎が貴方を所有いている限り、場所はすぐに分かります。
    そちらには、ただちに刺客を差し向けましょう」
全ての話が終わり、大川は夢の世界から去ろうとする。
そこへ、真島が声をかけた。
 真島「ひとつ聞きたい……お前たちCLAMPは何の為に動いている?
    何か欲しいものや、やりたいことでもあるのか?」
すると、大川は氷のような目を細め、こう答えた。
 
 大川「ないですよ、何も」

 真島「!?」
真島には、大川の言っている意味が計りかねた。
これだけ裏で陰謀を巡らしながら、何も望むものがない?
 大川「もし、運命というものがあるなら、抗ってみるのもいいですが」
シャン、と『星見』の錫杖がなる。    
 大川「流されるままに流されて、最後にどうなるか見てみるのも面白いな、と。
    運命とは、ぶつかりあうボールのようなもの。
    人間とはみな、『運命の奴隷』。結構じゃ、ありませんか。
    自分がどこへ流されていくのか、それを楽しむのもまた一興というものでしょう」
そう言い捨てると、大川は夢の世界から去っていった。
 真島「喰えねえアマだ」
誰もいなくなった夢の中で、真島は吐き捨てる。
捲土重来の時は、そう遠いことではない。


402 :さらに裏にひそむもの:03/12/01 18:05 ID:52FsvQlf
椅子に腰掛けていた大川が、目を開けた。
 猫井「あ、起きた」
もこな「ちい」
五十嵐「どうでした、真島の様子は?」
目覚めた大川は、三人を見渡すと、嫣然と微笑んで言った。
 大川「意外と元気そうだったわ。色々と、厄介な事を頼まれたけど」
 猫井「ま、ある程度は仕方ないよね。持ちつ持たれつ、だし」
五十嵐「明日から再開される大会の運営もありますし、忙しいですわね」
 大川「まあ、忙しいのは結構だけど……ん?」
入れ直した紅茶を手に取ろうとしたとき、大川はテーブルに置かれた紙切れに気付く。
それは、先程、東に見せた矢吹の筆跡による命令書。
 大川「用済のものはちゃんと始末しておかないとね」
アルカイックスマイルを浮かべた大川が、紙面を細い指でなぞった。
繊手が紙の表面を愛撫するように通りすぎると、
そこからは一切の文字が消え失せ、ただの白紙が出現していた。
 大川「ドッキリテクスチャー(薄っぺらな嘘)…とか言ったかしら?なかなか使える能力よね」
ニセの命令書をゴミのように投げ捨てると、それは瞬く間に炎上した。
 猫井「確か、夢の中で会った人にもらった能力なんだよね?
    それが現実でも使えるなんて、ロマンチック!」
もこな「ちい」
五十嵐「名前はなんと言ったかしら、その夢の中の人物は、と」
紅茶を一口すすると、大川は答える。
 大川「確か、『N星人』とか言ってたかしら。
    誰だか知らないけど、いい贈り物をくれたわ。 
    夢を見るのも、たまにはいいものよね」
暗躍する運命の奴隷たち。そして、暗躍する影。
巨大なる運命のうねりは、どこへ流れていくのか。それは神にすら分からない。



403 :横山暗躍:03/12/01 19:15 ID:NoyWD7oX
評議会基地の一つ………。
熊谷「して……、”新たなる玄武”については……。」
士郎「駄目ね……てんでわからないわ。この私の目から逃れるなんて、凄まじいの一言ね。」
そう言って、二人がテーブルの上の紅茶を飲む。
熊谷「味方についていた時はこれほど頼もしい存在は無かったが、敵になったらここまで恐ろしいとはな。」
そう言って、熊谷が外を見る。そこには数多くの負傷者とバルキリーの残骸があった。
士郎「ハッキングで何とか操って戦ったは良いけど……。」
熊谷「それでも、これほどの被害を与えるとはな……。」
主要メンバーは生き残ってるが、それでも下のメンバーは、小さな音にも恐怖を始めていた。
熊谷「補給物資も底をつきかけている……。それでも気合で乗り切るしかない……。」
??「ふふふ、物資の少なさを気合で乗り切るほど馬鹿な事はありませんよ。」
熊谷・士郎「何者!」
部屋の中にいた二人がそれぞれの武器を持つ。
??「ゴッドハンドの横山光輝と言えばおわかりでしょうか?」
幾つかの影を従えて、横山がゆうゆうと歩いてくる。
熊谷(くっ……五虎将だけではなく、十傑集も数名混じっている!)
横山「そう警戒しないで下さい。今日は相談に来たのですから。」
士郎「相談だと?一体貴様等と何を話すというのだ!」
熊谷「待てっ。」
横山に士郎が銃を突きつけようとして、熊谷が止める。
熊谷「話を聞こう。やるのならば、何時でもできたはずだ。」
横山「話が早くて助かります。赤軍を戦う間、一時協力いたしませんか?」

404 :横山暗躍:03/12/01 20:35 ID:NoyWD7oX
エージェントA「協力だと!ふざけるな。」
一人がそう言って、銃を抜こうとするが、熊谷が押しとどめる。
熊谷「協力と言ったな……。何故我らに協力する?」
横山「そちらの方が、我らにとって有利になるからではいけませんか?」
流れる沈黙。静まる空気。
熊谷「士郎、どう思う?」
士郎「悪い話じゃないが……。」
確かに悪い話ではない。だが評議会内での出来事にゴッドハンドを関わらせて良いのだろうか?
熊谷「もう一つ聞く、それはゴッドハンドの総意か?」
横山「いえ、私の独断です。」
そこまで聞いて、熊谷が決断する。
熊谷「仕方あるまい……赤軍と戦う間は、協力しよう。」
横山「ありがとうございます。では補給物資はこちらに………。」
そう言って横山は、山と積まれた箱を指さした。何から何まで手際の良い事だ。
士郎「少し良いだろうか?」
横山「なんでしょうか?」
士郎「【四霊】と真正面から戦う事態になったら、私達は圧倒的に不利。」
凄まじいまでの火力と理不尽なまでの防御力。挙げ句の果てには魔力で動くのもあるので始末に悪い。
士郎「スーパーロボット乗りがいると嬉しいんだけど。」
横山「……協力すると言った以上、良いでしょう。”鉄人”と共にスーパーロボット乗りを一人送りましょう。」
士郎「『鉄人』!?」
先の大戦において、妖魔王陣営を追いつめたスーパーロボットの名前を聞き、熊谷が驚愕する。
横山「彼は今別の仕事をしているので、その仕事が終わったらこちらに……。」
熊谷「良いだろう……だが、赤軍が終わったら次は貴様等の番だぞ!!」
横山「そうなるかもしれませんね……。」
熊谷の台詞に、横山は意味深げな声でそう呟いた。

405 :それぞれの10年前:小畑とほった:03/12/02 01:15 ID:5R5ERrB4
懐で動けないはずの真島が不穏な動きを見せていたころ―――

小畑「肉嫌いなのか?そんなに残して・・・?」
藤崎「ひえ、ふぉうひふぁふぉべ、ふぁふぁぶふぁふぁひふぁふばはふぉふぇふ。」
   (いえ、道士なのでなまぐさは頂かんのです)」
――――――肝心のこの人たちは、まだ食事中だった。

小畑「いい年して・・・落ち着いて食えよ。たいした味でもないのに」
藤崎「ングング ん〜?そうですかのう?」
小畑「そうとも、俺に言わせればここの野菜はどれもイマイチだな。味が薄い。
   俺の作った野菜はもっと濃厚で芳醇な味わい、且つ栄養も・・・」
藤崎「そういえば小畑先生は農業にもお詳しいのでしたな」
小畑「あぁ、連載の無いときは田舎にひっこんで土いじりをしてるからね。
   できた野菜は知り合いに配るんだ。」
藤崎「ほう、それはそれは」
小畑「そう、10年前のあのときも・・・な」

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・
10年前のあの日。小畑は似たような都心のレストランに居た。
違うのはその姿がメッシュを入れた小学生でないこと。そして向かいに座っている人物が女性だったことだ。

ほった「お久しぶりね小畑先生。連載終了以来かしら。」
小畑 「おう、そんなになるかの?ひょっ、ひょっ、ひょっ。」
ふたりとも姿もしゃべり方も本来の物で、且つ明るい。その直後に暗黒時代が訪れることも知らずに―――

406 :それぞれの10年前:小畑とほった:03/12/02 01:19 ID:5R5ERrB4
ほった「でも、農業を始めたと聞いて驚いたわ。急に体を動かしたりして。体の具合は大丈夫?」
小畑は身長174p、体重53kgの典型的もやし体型。ほったの心配も無理のないことだった。

小畑 「おぉ、それなんじゃがの。さすがにこの貧弱な体では作れる量にも限界がある・・・
    そこで抜本的な改造を考えた!!」
ほった「改造?」
小畑 「そう、改造じゃ。ひょっひょっひょっ。まあ、コレを見よ!」
小畑はカバンからノートを取り出す

ほった「なぁに、これ?『しぶいまる・・・」
小畑 「ひょひょ〜っ!? ソッチじゃ無かったわい・・・コレじゃっ!!」
小畑は、あわてて黒いノートを取り上げ、青いノートをほったに手渡す。

ほった「(・・・さっきの何だったのかしら?)なになに?『農業用サイボーグ・・・!?」
小畑 「そう、日本・・・いや、世界でトップの農業を営むための改造人間!!
    プラズマ堆肥融合鶏ふんガス爆発パワー2000馬力!! 形状記憶サイバーボディー!!
    その名も農業用サイボーグ!!
    サ イ ボ ー グ お じ い ち ゃ ん O(オー)――――――――!!!」
ほった「なっ・・・!?」

ノートにはコピックと色鉛筆で書かれた銀色の体のサイボーグが描かれていた。
あまりのことに声が出ないほった。レストランで大音声で高らかに解説する小畑。
ウエイトレスの「店内はお静かに」の注意もこの男には馬の耳に念仏だった。


407 :それぞれの10年前:小畑とほった:03/12/02 01:20 ID:5R5ERrB4
小畑 「コレが完成し、農業の機械化が進めば日本の農生産の2000%の増産を見込めよう。
    昨今の元気が無い日本に活力を与えるため、食料自給による物資的貢献と、
    漫画による文化への貢献を目指すのじゃっ!!ひょーっひょっひょっひょっ!!!。」
ほった「あ、あのう〜」
小畑 「何じゃ?」
ほった「ま、まさかアレにご自身を改造するのかしら〜?」
小畑 「うむ、問題はそこじゃ。一刻も早く改造したいのじゃが・・・理論はあるが元手はない。
    今回の上京は、その資金繰りも兼ねた売り込みに来たのじゃよ。
    そして、その為の試作品も持ってきた!! あとは実演有るのみ!!
    じゃが、わしは説明をしなければならん。
    さあ〜て、誰か代理で手軽に改造できるやつはおらんかの〜?。」
ほった「ぶっ・・・物騒なことはお止めなさいっっ!!」
小畑 「大丈夫!!すでに畑を荒らしに来たカラスで安全を実証済みじゃ。生命維持装置もある!」
ほった「そういう問題じゃないで―――――――――

――――――――――――――――そこから先の会話は閃光にかき消された。

408 :作者の都合により名無しです:03/12/02 01:31 ID:tInOvqSp
明日辺り新スレ引っ越ししましょうか

409 :テンプレ改訂版:03/12/02 10:33 ID:wjaynPFt
過去ログとか

第1部http://ebi.2ch.net/ymag/kako/1005/10056/1005603546.html
第2部http://ebi.2ch.net/ymag/kako/1006/10062/1006290865.html
第3部http://comic.2ch.net/ymag/kako/1008/10088/1008862285.html
第4部http://comic2.2ch.net/ymag/kako/1022/10224/1022478173.html
第5部http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1043128803/l50
第6部http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/wcomic/1050213697/l50
第7部http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/wcomic/1054732518/l50
第8部http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1056214706/l50
第9部Ahttp://comic3.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1056986536/l50
第9部Bhttp://comic3.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1057574190/l50
第10部http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1059402962/l50
第11部http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1061047834/l50
第12部http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1062766295/l50
第13部http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1065342319/l50
第14部http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1067586160/l50
(非)公式ログページ
http://isweb43.infoseek.co.jp/novel/enari2nd/(〜8部)
http://mypage.naver.co.jp/komaking/enari-house2.htm(9部〜)

少年ジャンプいた@したらば(関連スレ・現在4つ)
http://jbbs.shitaraba.com/comic/31/

ネタ相談所・えなりの奇妙な冒険を語るスレ(※ネタバレ注意)
http://jbbs.shitaraba.com/comic/bbs/read.cgi?BBS=31&KEY=1059562987

↓キャラクターを忘れたり展開が掴めなくなったらこちら
冨樫の遺産の登場人物について整理するスレ
http://jbbs.shitaraba.com/comic/bbs/read.cgi?BBS=31&KEY=1058562255
えなり人物テンプレ専用サイト
http://members2.tsukaeru.net/redman/index.html

410 :作者の都合により名無しです:03/12/02 12:58 ID:xuobwxR+
えっ! もう460KBか…早かったな。

411 :矢吹と久米田のエトセトラ?3後編 勧誘失敗?:03/12/02 19:51 ID:pXV0APQa
>>159の続きです

冨樫「どうだ矢吹君、ギャグ漫画家は見つかったか?」
まだ幼児化(?)する前の冨樫が現れ矢吹にたずねる。
矢吹「まぁ、見つけたことは見つけたんですが…」
久米田「おまえら、俺の何が目的だ―――!?俺の財産かー――!?
    線路一本たりともやるものか、帰れ!!
    他人なぞ信じるものかー――!!」
矢吹「こんな状態で…」
久米田「けっ!!こんな欲望渦巻くところにいられるかよ!!」
冨樫「おもしろそうだな、ついていってみよう。」
矢吹「はい。」

女子社員A「本当に渡すの?」
女子社員B「母性本能くすぐるタイプなのよ。」
二人の小学館の女子社員が遠くでなにやら話している。

女子社員B「久米田先生!!ラブレターです読んでください!!」
その言葉に一瞬久米田の顔が明るくなる。が…

久米田「    騙    さ    れ    る    も    の    か    !    !    」
きょ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――っ
久米田「 手 紙 爆 弾 か!?開けると ド カ ン か!?
    どれどれ。『あなたをずっと見きてました(はあと』
    ………
    ス コ ー プ でか!? 狙 撃 するつもりだったのか!?
    そーなのか!?そーなんだろ、 ん ! ? あ ! ?」
女子社員B「ひどい!!」
久米田「撃つときは必ず二回撃てよ!!胸と頭にな!!」


412 :矢吹と久米田のエトセトラ?3後編 久米田死亡?:03/12/02 20:00 ID:pXV0APQa
女子社員C「これ食べてください。」
久米田「毒か!?もりもり毒が持ってあるのか!?」

冨樫「久米田先生は意外とモテモテだな。あーやって自ら恋の芽をつんでいるのか。」

たまたま近にいた女性が携帯電話を見ながらくすくすと笑った。
久米田「今オレのこと笑ったろ!?」
女性「いや別に私あなたのこと笑ったわけじゃ・・・」
久米田「そうなんだろオイ!!笑ったろ あ ! ? 」

みんなが                                    オレを          笑ってる。

久米田「そんなにおかしいか!?麦茶に砂糖を入れるのが!!

     殺 し た い ほ ど 憎 い の か ! ? 」

久米田「ケケケケケケ。そ――か殺すのか俺を!!」


久米田「  殺  ら  れ  る  前  に  、  殺  や  っ  て  や  る  !  !  」
きょ きょ きょ きょ きょ きょ きょ きょ きょ きょ きょ きょ きょ きょ きょ きょ きょ きょ きょ
きょ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――っ
黒い頭巾をかぶり棒を振り回しながら久米田は道路へと突っ込んでいった。そして・・・

矢吹「うわ―――っ!!ぐちゃぐちゃだよ!!」
冨樫「即死だな。」

轢かれました。


413 :作者の都合により名無しです:03/12/02 23:16 ID:VGaMG5Rt
次スレ
http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1070374232/

414 :作者の都合により名無しです:03/12/02 23:29 ID:S6plqzxs
超感謝

415 :作者の都合により名無しです:03/12/03 00:08 ID:6hR1Vjzz
したらばに書こうとしたら危険とか言われた(´Д⊂

王大人様の挨拶も完璧でありがたく
しかしまあ慣習って怖いですね(苦笑
みなさまおつかれーなのです。以下後ほど今スレまとめ入ります↓

416 :岡野剛:03/12/03 21:37 ID:aTdOHYVJ
   ___________________
   ||
   ||   ・14部まとめ  おさらい
   ||              ∧ ∧  。 .。oO(15部OPと被ってるなぁ)
   ||          (*゚ー゚)/
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ノ  つ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                /  ̄ ̄ ̄ ./|
岡野 「漫画家兼霊能教師の岡野です。今日は我が裏御伽メンバーと一緒に、
   波乱に満ちた14部のまとめに入りたいと思います。皆さんよろしく」

本宮 「おい、俺の変身学ランって今どうなってるんだ?」
にわの「試合後から描写がないけど、変身ってぐらいだから今は解いてるんじゃ?」
真倉 「んな細かい設定誰も覚えてねーよ。俺だっていちいち岡野から、
  レス経過ごとに出たり引っ込んだりしてんのおめーら知らねえだろ!」
岡村 「ええい重箱の隅をつつくな」
川原 「(ニィ)」
乙  「というか人数多くありませんか?こんなにいたら僕いらないんじゃあ」
澤井 「(幽霊はともかくドサクサに一名出戻りが・・・)」
川原 「(あくび)」
にわの「岡野せんせー!澤井君が教科書立てて早弁してるモーン」
澤井 「チィィ!ばれてしまったか〜〜ごめんなさいッ!!」
真倉 「耳元で叫ぶな!俺を成仏させる気か」
本宮 「授業かったるいな、ノート取っといてくれや乙」
乙  「僕ですかぁ!?」
岡村 「俺、本当にこっち選んでよかったのかな・・・」

岡野 「耐えてくれ岡村・・・俺も頑張るから・・・」
                          \  やいの やいの   /
                      ∧∧ ∧ ▲    ∧ ∧   ∧ ∧
                     (・,,  (   ∧ ∧ ( ∧ ∧ ミ・д・ ∧ ∧
                    〜(_@(_(,,・∀・)@ (   *)〜ミ_ (   ,,)
                          @(___ノ 〜(___ノ    〜(___ノ

417 :岡野:03/12/03 21:38 ID:aTdOHYVJ
  【14部まとめ】

>7     龍vs虎:青山の技を模倣する本宮、しかし猿渡には通じずカウンター鉄槌車輪を食らう(346)
>8-9   (no title):「温泉に行かないか」鈴木みその誘いを断った玉吉だが…。
>13-14   龍vs虎:鬼の五年殺し・塊蒐拳を受けた本宮だが恐怖はない。猿渡の攻撃は強烈になる一方(347-348)
>15    (no title/にゃんこ忍法帖):忍者せがわ、猫と彼を狙いし者・山本賢治の爆死体を発見す
>16    龍vs虎:右腕を潰された本宮、仲間や高橋のオーラを受けて立ち上がり鬼に渾身の一撃!(349)
>17-18  暁の決着:満身創痍の双方。決着をつけたのは本宮の、人々の想いが宿った左の拳であった・・・(350)
>19    (no title/にゃんこ忍法帖):せがわが取り戻した猫は紛い物!?狂乱の山本、勝利を確信
>20    ―――試合終了―――:Cブロック決勝終了・裏御伽勝利!しかし選手達の闘いは終わらず島脱出編へ
>21    (no title/にゃんこ忍法帖):足の負傷を狙われせがわの体液が山本のキュラトスに吸われゆく
>22    最優先事項:先にプリズンを脱した岡野と乙は白い吸血鬼・松本光司を足止めし逃亡(1/75)
>23    過去へ誘うエルフェンリート22:岡本への復讐を誓う猿渡に対し彼女?が取った行動とは…
>24-25   孤島の黒い剣士:三浦の神業的剣技で吸血鬼達は四散、しかしさらに強力な怪物が彼を襲う(2-3)
>26-27   過去へ誘うエルフェンリート23-24:こばやしを無残に殺された奥、ガンツスーツの耐久も限界で危機
>29    孤島の黒い剣士:三浦が首を刎ねた怪物は進化した吸血鬼。妖精パック登場・樋口を救う(4)
>30-31   上へ下への大混乱:蟲と闘うもんがーの元に来た岡野達、そこへ天空より巨大レーザー光線が(5-6)
>35     抹殺指令:回復した聖に横山より雑用係・長谷川裕一抹殺司令が下る。有能が故に狙われる男
>36    (no title):アルターの気配を感じた岡田の元に現れたのは、格闘技術を吸収した意外な男・・・
>37-38   戦いを望むもの:魔界医師・菊地の病院に来客三人。破壊された評議会跡地に立つは両の瞳のない男
>41    対決!!ガンダムVSガンダム:死んだ岩瀬に扮した聖、長谷川の竜の船に迫る。ガンダム対決!

418 :岡野:03/12/03 21:39 ID:aTdOHYVJ
>42-43   ドッペルゲンガー:名を失った殺し屋“ヒョウ”正体は藤田和日郎。彼の身に起きた悲劇とは?
>44-46   対決!!ガンダムVSガンダム:長谷川の≪心で嘘をつく能力≫に最後まで騙され続けた聖、地球に帰還
>47    松江名と青山:吸血鬼をバットで海に打ち飛ばす青山、囲まれた所に師匠・松江名参上(7)
>48    達人の技:六体の吸血鬼および強化吸血鬼・邪鬼をも格闘講座の材料とする素敵松江名(8)
>49    拳狼:二人の下に、両の拳に神速の剛拳(キバ)を持つ男・アニマル≪鷹の団≫技来現る!(9)
>50    街角ピエロ:崖に落ちそうな三上の所に澤井飛来。助けたり助けられなかったり(10)
>51-52   過去へ誘うエルフェンリート25-26:岡本の容赦ない攻撃の手に奥のガンツスーツがついに限界・・・
>53-55   猛獣たちの島:台風発生。技来達の目的は復活した人喰い人狼・真鍋譲治の殲滅だった(11-13)
>57-58   猛獣たちの島:真鍋、高台に避難した一般スタッフ達を空腹の足しにし至悦の表情(14-15)
>60    野望は進行中:通信の途切れたボクシング組は中央区への途上謎の動物に石渡を狙われる(16)
>61-62   過去へ誘うエルフェンリート27-28:絶体絶命の奥は切り札01(ゼロワン)となりラストバトルへ
>63-67   黒い森:(17-21):衛星を破壊し蟲を手懐け順調な裏御伽達。しかしにわのが高台で目にしたものは・・・
>74(69訂正・修正>77) 魔獣激突:
       高台で固まるにわのの元に向かう乙の右足が真鍋に吹き飛ばされる。そこへ松本も登場(22)
>80    戦士集合:ボス2人に囲まれピンチの高台組に川原と、三上と合体した魚雷澤井が到着(23)
>82    ワンダー・アイランド:島脱出編一部まとめ。対象組は治療テント、稲垣は村田のいる廃屋へ(24)
>85-86   鬼人vs奇人:島決着より前後して行われている野球場の乱闘・板垣vsヨクサルいよいよ本番!
>87    血みどろ御伽草子:ドリルの被害に遭った乙の目に飛び込んだのは四散する澤井トコロテン(25)
>88    (no title/にゃんこ忍法帖):手を使い切り猫を得たはずの山本はせがわの塩同化能力の前に破れる
>89-91   血みどろ御伽草子:化物達を前に新たなる修羅が生まれ、彼の暴走と涙をもう一匹の修羅が止める(26-28)

419 :岡野:03/12/03 21:40 ID:aTdOHYVJ
>93-94   澤井爆発:澤井と松本の闘い・第一ラウンドはプリズン前で既に始まっていた(29-30)
>98    盤上は彼等の思うままに:鈴木Rと佐倉、力ある者とない者の対決は果てなく続く
>99    (no title):仕事を進める玉吉の元に新たな来客。旅人風の芸術漫画家・芦奈野ひとし登場
>100    そのころの北条:鈴木Rに魂のツッコミを入れつつ目覚める重傷者北条。原は現状を訝しむ
>101    荒木&車田:真島の見えざる脅威に対抗すべく欠片の所有者を捜すが島本は既に消えていた
>102    がんばらなくっちゃ:なりふり構わず澤井の救援に向かう手負いの乙を背負う男(31)
>103    荒木&車田2:荒木の再生スタンドで島本の行方を捜す。改造車田と荒木が見た物とは
>113-114  荒木&車田3-4:再生島本は謎の声≪誘拐実行≫の後動きが止まる。戦慄する荒木達(参考>115)
>116>118-119   荒木&車田5-7:
       追跡スタンドを発動させ異空間へ乗り込む2人は謎の刺客から島本を奪還し帰還。しかし・・・
>120-121  岡田vs矢吹:岡田の空間断裂は矢吹のパクリ技によって回避され反撃を食らう
>122    争いに介入する者:そこに現れる戦士の影。殴りたい面ばかり拝めて喜ぶ男――戸田
>124-128  Aブロック後のファミレスにて:ファミレスの一角で回想する藤崎と小畑
>130    矢吹艦分離航空母艦セフィリアにて:島に到着した柳田達、海岸の大将組を収容(32)
>131-132  荒木&車田8-9:宇野登場・流星の剣と剣スタンド“アヌビス神”での対決は荒木に軍配
>136    とちとフォロー:宇野の行動に疑問を持った木城との通信記録
>138    闘え!御伽戦士:大将組を人質に取る計画の柳田。一方岡野たちは脱出経路確保に走る(33)
>139    燃やせ!御伽戦士:岡野達の危機は謎の必殺シュート技術を持つ岡村(34・参考資料>140)
>141-144  射手なき銃たち:“ガンホーの裏切り者”片倉の前に現れるかつての仲間達、そして・・・
>145-146  (no title/にゃんこ忍法帖・完):鰹節に始まり鰹節に終わる。猫・声・海・母・金・ヅラ。

420 :岡野:03/12/03 21:41 ID:aTdOHYVJ
>149    パッソル探し:愛車パッソル捜索中の大和田、皆川求めて移動する荒木一行の車をかっとばす
>152-154  修羅と魔獣:真鍋と川原・獣同士の死闘は真鍋の方から断ち切ってしまう(35-37)
>155    第一局面、終結:真鍋は隠し持った大砲で逃げおおせる。体制を立て直す裏御伽陣営(38)
>156    そして新たなる闘いへ:川原の≪陰≫と蟲船での島脱出を計画。海岸に移る川原とにわの(39)
>157    控え室にて:荒木一行は瓦礫と化したガンガン控え室より去る戦艦無礼ドに乗り込み温泉に沈没!
>159    矢吹と久米田のエトセトラ?3前編 勧誘その1:サンデーを追放された久米田は矢吹と出会うが・・・
>160    遠い風景:惨劇の渦中、ほったはひとり誰も相手せずされずただ茶をすする(40)
>161-165  五聖人vs五虎神:桜散る中、宮下と蛭田の対決は宮下の豪快なお茶目さんに軍配!
>166    隠れ家にて:吸血鬼研究の痕跡残る診療所跡に潜む村田と稲垣の前に袋詰の石渡と刃森(41)
>167>169-173>174  UME&UNO会議:
       温泉の梅澤の元に宇野。聖石とロックの因果そして蝕。宇野は裸の天野をいとおしく思い指輪を与える
>178-180  戦慄の正体:天野と共に湯でのぼせた美少女の正体は木村と判明。八つ裂き野良王子デストローイ
>182-183  中央区大防衛戦:脱出拠点・中央区は松本軍団の波状攻撃に消耗の一方。しかし救援の光が(42-43)
>185>189-190  中央区大防衛戦:
       東の技来一行・北のスプリガン組・西の井上そして南の裏御伽&審判団、脱出編最大の決戦!(44-46)
>193-194  西岸戦線異常あり:火星人中央見参!海岸のにわのは川原に後事を託すが・・・(47-48・訂正>385東海岸)
>195-198  支配する者、抗う者:戸田は矢吹に反逆の拳を振るうが圧倒的な力の差に苦汁を舐める。しかし・・・
>199    盤上は彼等の思うままに:あくまで矢吹を慕う鈴木Rに対し佐倉は闘いを終わらせに入る
>201-206  支配する者、抗う者:右の牙を失った戸田は左に全てを込め限界突破し矢吹の域に肉薄する!
>207-208  塵芥の心・熱砂の魂:肉体が修復した澤井は宿敵・鈴木を捜すのだが様子がおかしい(49-50)

421 :岡野:03/12/03 21:42 ID:aTdOHYVJ
>209    『遺産』の正体:「以前より弱くなった」との戸田の言葉で矢吹は不吉な予感にさいなまれる
>210    帝王よ、何処へ・・・:精神的な油断を岡田につけこまれ異次元に飛ばされる帝王・矢吹
>211    悪魔はみな優しい:矢吹の脳にささやく『N星人』は彼に強さとは何だと問う
>213    なぜそれに気がつかない:N星人の甘いささやきに矢吹は自身の新しい道を見た
>219    悪魔はみな偉大です:N星人は矢吹の欲しい言葉をたくさんくれる優しい悪魔・・・
>220-221  王道:梅澤のロックソングで風呂での記憶が飛んだ貞本は夕日子こと木村に一目ぼれ☆
>224-225  DEAD OR ALIVE:九州沖・戦艦ヤマトの拾得物ガンガン渡辺、あてのない帰路へ(´Д⊂
>226-227  ハイパー破壊弾:超必殺シュートA・Cでセフィリアに穴開け乗り込む男2人と巻き添え矢吹様(51-52)
>229-230  最悪との遭遇:大騒動の島内、石渡を捜す森田一行に降りかかる人狼の魔の手!(53-54)
>231    鷹は舞い降りた:許斐・ヒラマツと真鍋にやられ危うい所の森田を救ったのは森と三浦(55)
>232-234  海上に揺れる伝説:村田と稲垣は石渡共々誘拐され、柳田を追放した川原達は≪影船≫で島を出る(56-58)
>237-238  その剣、人身を斬るにあらず:苦渋の選択で凶行に及ぼうとする真船の元に仙医・雷句参上(59-60)
>241    獣剣士対黒い剣士:仇敵の再会は血生臭い一閃から始まる。遠い世界に胸が詰まる樋口(61・参照>242)
>243    そして決戦の幕が開く:彼岸花の赤は島の終焉を彩る地と肉片の色。戦士達は決戦場に向かう(62)
>244-245  盤上は彼等の思うままに:佐倉の術中にはまった鈴木R。彼は孤独、闇の中には何もなく誰もいない
>248>252  汝 歪んだ夜よりきたる:突如松本隊に傾く趨勢!倒れる岡村走る森田、島に舞い戻る鬼一匹(63-64)
>253    青の幻影:大量の邪鬼に絶望を見るも必死にあがく乙。彼が感じた悲しみの青をもたらした巨人とは(65)
>254    青の勇気:巨人・もんがーが巻き起こす風で台風の目から太陽が。万感の思いを光に巡らす戦士たち(66)

422 :岡野:03/12/03 21:43 ID:wa+opLvJ
>255-256  その頃(?)の川原:島から離れた影船は宇宙で死にかけ恒星生命体と化した長谷川と遭遇する
>258    昇る空あらば 沈む大地あり:崩壊が中央区に及ぶ島。最後の希望が失われる寸前、奇跡は起きる(67)
>260    富士原の事:裏出世街道を驀進する富士原、しかし当たり前のように雑用の日々・・・嗚呼
>262-263  三浦vs真鍋:本気勝負に入らんとする真鍋だがケルベロス高橋葉介の“お迎え”が(68-69)
>265    去りゆく魔獣、崩れゆく島:楽しい戦争を選んだ真鍋は平野の元へ。三浦の心に絡みつく錆びた情感(70)
>266    夜に還れ:非戦闘員を蟲船に押し込め脱出に備える選手達に松本の脅威が迫る・・・猿渡推参!(71)
>268-270  夜に還れ:鬼若に変化した猿渡、人鬼の手に依りて血吸い鬼・松本を滅する!(72-74)  (+ドリル)
>271    報告書より:後日、克が記した島の一連の騒動の記録。最後の1ページより抜粋(75・島編終了)
>272    爽やかな朝:平和な朝。悪夢から目覚めた福地は謎の衝撃波で死亡確認!?
>273    朝の喧騒:個人的な恨みで復讐の炎を燃やす梅さんと燃やされてるまこリンさん
>274    喧騒と戦争と:近い未来に始まる【戦争】に備えて選手同士の結束を図ろうと慰労会案提出さる
>275    戦争と祭は同じもの:蟲船にようやく訪れた平和な空気。幹事はせっせと働き業務連絡
>276    同じなのは後の虚しさ:幹事の仕事ぶりは何かから逃げる反動、乙は彼の“素顔”を垣間見る・・・
>281    帰路:蟲船メンツの休憩時間(訂正>285 あとヒラマツ書き忘れたゴメン(´Д⊂)
>283    『殺し屋』と銃:内藤の使徒達の仇敵・藤原は敵意の包囲網の中意外な一言を放つ
>284    (no title):戸田と岡田の対決はあっさり決着w水島は連れ去られ戸田もまた何者かの手に落ちる
>288    恐怖の始まり:平和な蟲船に嫌な影。復讐鬼柳田を回収した福本が逮捕礼状を取り出す
>290    タイーホ:ヒラマツ殺人容疑で逮捕!試合相手にわのが予備マスクに着替え風呂から飛び出す
>291-292  悪夢は終わることなく:短気な井上(和)はミギー岩明にたしなめられる。酢入り探偵ガモウの挨拶

423 :岡野:03/12/03 21:44 ID:wa+opLvJ
>294    鬼人vs奇人:仕事を投げた福本は技来達と共にノートPCで板垣vs柴田を観戦。影船の川原達も・・・
>295    姉さん、えなり二世です:姉さん、僕に選手たちと温泉に行く勇気をください(訂正>296)
>297-299  『殺し屋』と銃:藤原の“収穫祭”は近い。射手なき銃たちは袂を分かち、片倉の傍らに蝶が舞う
>300    連打vs同撃:ヨクサルの奇妙なカウンター攻撃・同時酔拳が板垣の全身に浴びせられる
>301    テンション:策謀の主・福本さえも痺れさせるヨクサルの計り知れない強さ。しかし板垣もまた・・・
>302    揺れると酔います:トコロテンと化して往生する澤井とつっつく雷句。合流した猿渡は無言を通す
>303    ガモウの推理:ガモウ探偵の推理は相当うさんくさいがそれで死刑ほぼ確定ってどーよ
>304    (no title):戸田をさらったのは“核実験場”チャンピオンREDのヤニ野郎と木刀の男
>305    弟子2号誕生か?:矢吹政権の横暴に憤慨する乙は松江名師匠のお眼鏡にかない色々語り合う
>306-307  えなりと名前は浅野りん:悩むえなりの元に現れたのは恐怖の守銭奴女・久々登場の浅野(おまけ>308)
>311    戦いはこれからだ:梅澤は慰労会に乱入して復讐を遂げる計画を立てる。応じる男達と死んでる福地
>312-313  冷たい男:澤井は副作用の筋肉痛だった。原因の男の冷たい態度が雷句は納得いかない。ピエロって?
>314    青山・活躍の予感:無礼ド到着!別行動の安西を案じつつ、悲運の名探偵青山(剛)活躍・・・するの?
>319    白き魔法戦艦・飛来:荒木一行も交えた無礼ド軍団は蟲船に救援を送る。大和田も共に特攻す
>320    旅館の宿主:慰労会会場に選ばれた温泉宿(松椿チェーン)では困った店主と美人女将がもてなしの準備
>322    魁!真・変態会議:慰労会に乗じて主役の座を戴こうと猛る変態組だが桂の意識は鼻毛に集中

424 :岡野:03/12/03 21:45 ID:wa+opLvJ
>323    隊長はつらいよ:大和田に因縁を吹っかけられた皆川は己の不遇に思いを至らせ切なく吼える
>324    バビルの塔にて:横山に命運を握られる男・長谷川。矢吹捜索の命を彼に与えた軍師は後継者候補に喜ぶ
>325    その後の研究所:猫と不毛な会話をする久米田に一通の負債通知メール。博士、逃亡の旅へ
>327-329  再び浅野:放送室から帰参する浅野にえなりは出番食われっぱなしでダメダメじゃーん
>331    五聖人VS五虎神:宮下に対し劣勢極まりない蛭田。しかし同士の前川が近づき戦闘の構えを取る
>332-333  (no title/評議会):浅野と別れた東まゆみは主のいない状況に悲嘆する。そこにCLAMP出現
>335-339  (no title/評議会):東は収監、大会運営はCLAMP下に置かれる。彼女らが留意する九大天王とは?
>340-341  五聖人VS五虎神:通背拳の使い手・前川の死を賭した奥義にいたく感服し立ち去る宮下
>342    華麗なる記憶:選手達の朝食カレーを作った尾田だが客来ない。武井は謎の子狐を抱えてくる(参考>343)
>344-346  長谷川と矢吹:『許されざりし裏切り者』に関する記憶を掘り起こす任務中の長谷川
>347-349  新たなる因縁の行方:パッソル誘拐問題はカムイの仲裁によりトライアスロンで解決する事に
>350-353  それぞれの戦場:逃げてばかりだった自分を責める樋口に三浦は新しい風を運ぶ。仲良くおやすみなさい
>356    (no title):ドサクサに能生(のう)と名づけられた戸田の話が由利の逆鱗に触れる
>357-358  鬼人vs奇人:ヨクサル対策・カウンター技に対し絶壁防御を選択した板垣。先に動かされたヨクサルは・・・
>360    戸田:「膨張のハイブリッド!!」由利達のアジトから拳ひとつで退出する戸田
>361-362  戸田と謎の男:アジトの外は謎の砂漠。戸田の前に途方にくれる男長谷川が現れ、岩瀬の縁で戦闘開始
>363    十二使徒集結:オカリナが曲がっていてよ。身だしなみはきちんとね。妖魔王様が見てらっしゃるわよ(゚∀゚)
>365    戦いの証:ガンダム対決の再来。様々な装備武器を駆使し闘う長谷川を戸田は妙に感心する
>366    殺人剣・活人剣:ロボ戦闘の基本に忠実な長谷川・未知の可能性を引き出して闘う戸田。勝負は引き分け

425 :岡野:03/12/03 21:46 ID:1Tayzp6h
>367-368  十二使徒集結:メイン指揮官・麻宮先生は出席簿片手に、曲者揃いな十二使徒の出欠を取る
>369    そして新たなる力:MS(モビルスーツ=ロボット兵器)の可能性を熱く語る長谷川に感じ入る戸田
>370    十二使徒集結:麻宮先生のホームルーム・勢力図のおさらいが始まる(以下次スレOP)
>372    日々是疎遠也:悲しみの旅に出る久米田。彼には頼るあてもなく・・・(参考>373)
>374    人の恋路:矢吹艦到着。仲良く眠る三浦と樋口をやっかむモテないズ。あんど乱入・変態覆面筋肉男対決!
>375    待ち合わせ場所は海の見える場所:影船に連絡すべくワープするにわの、予備マスクに気づかず墜落
>377    がんばれ!少年?探偵団:ヒラマツ連行。事件現場に向かう探偵・青山と乙。謎の影はどこへ?
>379    鬼人vs奇人:板垣の予想を越えた、ヨクサルは彼と同じ人種。山口貴由の耳に微かに届く肉体の破壊音
>380-385  帰還記念島まとめ(アバウト):9部A〜14部まで続いたC決勝島バトル&脱出編 まとめ
>387    藤島:瀕死の久保を拾ったえなり姉に藤島が斬りかかるが某ルーレットの呪いが邪魔をするの
>389-394  ふぢたとかずひろう:光の人・白藤田。闇の人・黒藤田。凶悪な黒藤田の前に立ち塞がるは七月鏡一
>397    先の楽しみ:影船で板垣vsヨクサル観戦中の本宮と川原の元に情報を携えたにわのがやってくる
>398-401  夢の中で:CLAMP大川が真島の夢に接触。評議会の情報をリークし真島は狂犬・佐木を野に放つ
>402    さらに裏にひそむもの:CLAMPの背後にN星人の影。全てはあの男の掌中なのか
>403-404  横山暗躍:評議会黒軍・士郎正宗登場。残骸に佇む士郎と熊谷に、横山が一時的な協力を約束
>405-407  それぞれの10年前:小畑とほった:ファミレスで藤崎と食事中の小畑、10年前の光景を思い出す
>411    矢吹と久米田のエトセトラ?3後編 勧誘失敗?:矢吹は冨樫にいい作家が見つかったと言うが・・・
>412    矢吹と久米田のエトセトラ?3後編 久米田死亡?:この世の全てが敵に見える男久米田、轢死体と化す

426 :岡野(終了):03/12/03 21:47 ID:1Tayzp6h
岡野 「以上、こんなところだな。リンクミスや訂正があればよろしく。
   筆者はあまりロボ関係に詳しくないので説明がおおざっぱですまないとの事だ。
   次スレのまとめはできれば別の方に頼もうかと思う。シンプルな奴で。
   しかし一ヶ月でこのボリュームは実に壮観だな!うん」

本宮 「ぐお〜、ぐお〜〜」
乙  「にわの先生・・・思い出して泣かないでくださいよ〜」
岡村 「なんだ、シャキッとしろよな!俺の過去編も相当欝だったが頑張ってるぞ、俺!」
真倉 「俺なんか・・・初登場の時点で死んでるんだぜ!」
澤井 「僕は今死んでますが何か?(ドリル別枠だし)」
川原 「威張るなよ」
本宮 「(起きる)ん?どうした、男が情けねえツラしてんじゃねぇよ!前向きに生きろ」
にわの「(すんすん)み、みんな・・・うん、ボクがんばるモン!今度こそ人助けするモン!
    トーナメントも優勝狙うモン世界の平和を守るモーン〜〜〜って 甘 っ た れ ん な !!! (゚□゚)クワッ!!
一同 「「お前がゆーな!!」」
岡村 「わかりにくいネタ使うなよ。しかしこの温泉編ってのはエロいな、色々ヤバくねえか?」
澤井 「ですねー(悶々)そういえば裏御伽の方々はその道に精通してる方が多いらしいスね」
乙  「(人がいいバージョンの澤井さんってキャラが微妙に自分と被るなぁ・・・)」
にわの「あれじゃん?ボクは現役バリバリだし岡野君はのむら剛時代からジャンプエロの限界に挑んでるし」
本宮 「俺も描くけどありゃ苦手だ。真倉はエロ誌作家からこっち移ったクチだったな」
真倉 「何気に俺の過去をバラすなよオヤジ・・・あ、そういえばよ」
川原 「(無表情)」
にわの「あー聞いた事あるだス!確か川原センセもその手の漫画を・・・名は確かパラダイス学e」
川原 「その名を出す・・・かよ・・・(ゆらりとニホントウを抜く)」
澤井 「うわー川原先生の両目が開いてる!マジだー!マジで殺る気だぁー!」
本宮 「がはは、いいぞー!こいつあ見応えあるぜぇ」
乙  「やめてくださーい!」
にわの「なんですぅ〜!?ギブギブ!!マジでへるぷミーだモーーンってあぎゃああああああ!!(プシュー)」

岡野 「 お 前 た ち 全 員 廊 下 に 立 っ て ろ ー ー ー ー !!!! 」

427 :作者の都合により名無しです:03/12/03 21:57 ID:fMX3rnxa
ほんとに、一ヶ月でこれはすごいな…お疲れさん。

428 :作者の都合により名無しです:03/12/04 14:37 ID:ti5lG7lA
新キャラ数名のテンプレ作成希望しまつ

429 :作者の都合により名無しです:03/12/05 20:59 ID:r//ymWj+


      \  岡野せんせーこわーい〜  /
   ∧∧∧ ▲    ∧ ∧     ∧ ∧
   (・,, (´д ∧ ∧(д`∧ ∧  ミ´д`;∧ ∧
 〜(_@(_(,,´д`)@ (,,´д`)〜ミ_ (´д`,,)
        @(___ノ 〜(___ノ    〜(___ノ


430 :作者の都合により名無しです:03/12/08 11:28 ID:Ao0x82Qn
保守さん

431 :作者の都合により名無しです:03/12/09 21:18 ID:OhkNfTkL


         \   宴会マダー?    /
   ∧∧∧ ▲    ∧ ∧     ∧ ∧
   (・A・ (・∀・∧ ∧(∀・∧ ∧  ミ・∀・∧ ∧
 〜(_@(_(,,・∀・)@ (,,・∀・)〜ミ_ (・∀・,,)
        @(___ノ 〜(___ノ    〜(___ノ


432 :作者の都合により名無しです:03/12/14 13:25 ID:99zF792B
まだです

433 :作者の都合により名無しです:03/12/18 17:55 ID:Hr8KOTlW
今年のラストは宴会で終わるのかな?
年末らしく

434 :作者の都合により名無しです:03/12/19 21:42 ID:JOb+zOx5
あげ

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