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【リレー小説】えなりの奇妙な冒険〜冨樫の遺産編第18部

1 :作者の都合により名無しです:04/03/03 22:55 ID:Q9GkkjvE
これはえなり2世の数奇な運命を追った奇妙な冒険である。

前スレからの続き、行くぜ!!
http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1076777860/

ルール! それはここに書き込む際の最低限のルールである!
・過去ログを見てストーリーの流れくらいは把握しておく事!
・リアル故人は出さない事! なぜなら不謹慎だし色々あるからだ!
・漫画のキャラをあんまり出すな! ここのメインはあくまで漫画家だ!
・相談するのは程々に! ルールを守り自分の書きたい物を書こうな!
・先人の意思をなるべく尊重しよう! 壊すにも壊すルールがあるのさ!
・誤字脱字の訂正は必要最小限にとどめよう! 投稿前に内容確認!

↓過去ログを参照したくなったらこちら
http://isweb43.infoseek.co.jp/novel/enari2nd/(〜8部)
http://mypage.naver.co.jp/komaking/enari-house2.htm(9部〜)

↓キャラクターを忘れたりキャラの動向が掴めなくなったらこちら
http://members2.tsukaeru.net/redman/index.html

※したらばの関連スレは現在書き込み禁止期間中です

2 :作者の都合により名無しです:04/03/03 22:59 ID:Q9GkkjvE
過去ログとか
第1部http://ebi.2ch.net/ymag/kako/1005/10056/1005603546.html
第2部http://ebi.2ch.net/ymag/kako/1006/10062/1006290865.html
第3部http://comic.2ch.net/ymag/kako/1008/10088/1008862285.html
第4部http://comic2.2ch.net/ymag/kako/1022/10224/1022478173.html
第5部http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1043128803/l50
第6部http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/wcomic/1050213697/l50
第7部http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/wcomic/1054732518/l50
第8部http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1056214706/l50
第9部Ahttp://comic3.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1056986536/l50
第9部Bhttp://comic3.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1057574190/l50
第10部http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1059402962/l50
第11部http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1061047834/l50
第12部http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1062766295/l50
第13部http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1065342319/l50
第14部http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1067586160/l50
第15部http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1070374232/150
第16部http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1073532393/
第17部http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1076777860/


3 :王大人:04/03/03 23:01 ID:Q9GkkjvE
それでは始めぃ!!


4 :作者の都合により名無しです:04/03/03 23:16 ID:jrzPOTjj
 ☆なんとなくそれっぽいあらすじ☆

時は近未来。野球がシーズンオフを迎えている頃。(2012〜3年)
冨樫義博の遺産ファイルがエジプトで発見されたのを始まりとして、
一見平凡な少年「えなり二世」はファイルを巡る争いに巻き込まれてしまう。
この時代の漫画業界を支配する男・矢吹は兵力獲得のため、
賞金10億を賭けたバトルトーナメント大会を巨大戦艦内で開催する。
しかし歴史の裏では神の手先ゴッドハンド・闇の支配者妖魔王一派・
漫画界の秩序回復を図るも内部分裂が甚だしい評議会・
10年前に東京で大災害を起こした少年とゆかいな仲間たちKIYU・
さらにはゴッドハンドを実質支配する軍師横山のしもべたち・
横山の姦計で矢吹の下を離れ結成された狂人軍団最後の大隊と、
フリーキャラ含めて右も左も敵だらけで、なんだかえなりはピンチです。

ブロック決勝も終わり、選出された4チームと、
負けた5チームの希望者たち集まった交流会という形で、
鹿児島〜別府で≪温泉慰労会≫が始まりました。
平和だったはずの温泉編は、福岡ドーム中継“傀儡の舞”で、
民衆と一部の漫画家が暴徒になって別府の町を破壊するわ、
三条率いる動く城“鬼岩城”内部でダンジョンバトルが始まるわ、
矢吹艦での特別企画【キャノンボール】は半分大乱闘大会と化すわ、
幹事は復讐ドジるわ留美子は妖怪化するわ地球防衛軍結成だわ、
刺客やスパイや裏切り者や妖怪や奇人変人が出まくりだわ、
挙句の果てに培養妖怪軍団“婢妖”が大量発生し全滅の危機!

どうなる別府!どうなる戦士たち!
別府温泉慰労会・疾風怒涛の新展開!!
ロボバトルや基地バトルもますますヒートアップ!!

なおえなりは現在キャノンボール大会でサムライダーに狙われ大ピンチです。 <了>

5 ::04/03/03 23:19 ID:jrzPOTjj
ロボバトルは一旦終結してたっけな・・・(ノ∀`)新スレおめ〜

6 :王大人:04/03/03 23:27 ID:BITZ2goV
それでは始めぃ!!

7 :鬼岩城攻略番外編ゆで対神崎 決着!?:04/03/03 23:27 ID:V5txrwle
前スレ460からの続き

「ぬわわっ・・!」
戦慄に満ちた声と共に、神崎が体を回転させ、ゆでの関節技から逃れる。
そして、追いすがるゆでの顔面に、どんっ、と右の踵をぶち当て、立ち上がり、距離をとる。
「くそが・・」
絡め取られていた右腕をさすりながら、神崎は呟いた。
ゆでたまごは、それを見て取って、再び素早く肉のカーテンを展開した。
もう何回――否、何十回同じような攻防を繰り返しただろうか?
一定の間合いを保ちつつ、闘いの始まった時からまるで変わらぬ闘気漲る瞳で、肉のカーテンの隙間からこちらを見据えるゆでを睨みながら、神崎は思った。
ゆでたまごはあれだけの打を当てたにも関わらず、一向に倒れる気配が無い――それどころか、むしろ時間が経つごとに肉厚が増し、動きが滑らかになっているような気さえする。
対称的に、神崎将臣の心身は磨り減っていた。
全身が、鉛のように重く、ぎちぎちと嫌な悲鳴をあげている。
じわじわと、自分の体力と精神が失われていくのがわかる。
ボクシングや空手の選手が良く言う、戦っている時に一番辛いのは空振りだ、という言葉。
あれは嘘だ。
渾身の打が思う存分に当たっているのに全く相手が倒れない方が――何をやっても通じないほうが――よっぽど辛く、そして恐ろしい。
己の内側から、恐怖が鎌首を上げて這い出してくるかのような気がして、神崎は短く首を振った。
このままではまずい――
本能がそう告げている。
ここで状況を打破できなければ、お前の負けだ、と。
そして、その手はちゃんとある――あの肉のカーテンを開き、一撃でこの化物を倒す技が己の内には存在する。
だが、もしそれに耐えられたら――?
そこまで考えて、神崎は愕然とした。
いつから――いったいいつから俺はこんなに臆病で腑抜けな人間になっちまったんだ――!



8 :鬼岩城攻略番外編ゆで対神崎 決着!?:04/03/03 23:28 ID:V5txrwle
ドスッ!
神崎は思いきり自分の頬を殴りつけた。
ヘルメットに亀裂が走るほどの強烈な奴だ。
「なんだ――!?」
克の当惑の声などまるで気にもせず、大きくため息を―まるで己の中の汚泥を全て吐き出すかのように、大きく吐いてから、神崎は低い声で呟いた。
「全く、無様なもんだ・・・」
神崎の口元に、苦い笑みが浮かび―すぐに消えた。
そして、空気が、変わった。
「むう・・」
ゆでたまごは、敏感にその変化を察知して、そして見た。
神崎の周囲に立ち込めていた熱い闘気―それが全て神崎の内部に収束されていくのを。
まるで獲物を狙う野獣のような、原初の静けさと、鋭い瞳がゆでの皮膚にびりびりと突き刺さった。
来るか――
その佇まいに、必殺の気配を感じ、自然に肉のカーテンを形成する両腕に力を込めた。
回避は選択肢に無い。
その一撃に耐え、そして、己のフェイバリットホールドで敵を仕留める。
シンプルで、太い生き様がそこにあった。
敵の技を全身で受ける、全て、受け止める。
その上で勝利を手にする、それがゆでたまごの――超人レスラーの闘いなのだ。
「うおおおおお!」
雄叫びを上げて、神崎がゆでに向かって突進する。
この闘いにおいて、最大級の連打がゆでの体に繰り出される。
右ストレートで左腕を軋ませた。
ミドルキックで肋骨が嫌な悲鳴をあげた。
鋭いローで体が一瞬ぐらりとよろめいた。
だが、ゆでは倒れなかった。
連打を終え、超近距離で静止した神崎の腕にしゅるりとゆでの手が絡みつく、
寸前――神崎は背中から地に倒れ込み、腕の力でそのまま後方に回転し、間合いを離した。
打撃の距離だった。

9 :鬼岩城攻略番外編ゆで対神崎 決着!?:04/03/03 23:29 ID:V5txrwle
「!?」
驚愕の表情を浮かべるも咄嗟に肉のカーテンを閉じるゆで。
それに構わず神崎はすっと腰を落とし
「カッ!!」
カーテンの外側から、突きを放った。
ドスッ、と鈍い音が、響き渡った。
拳の一撃ではない。
神崎の右の人差し指が、ゆでの左肩に深く突き刺さっていた。
ゆでの左腕が、まるで糸の切れた人形のように、がくっと垂れ下がった。
肉のカーテンが、開いた。
そして、そこに、
ヴヴヴヴヴッ・・・!
不吉な震動音を携えた神崎の左の掌が滑り込み、
幼子の頭をなで上げる様に、そっとゆでの頭に触れた。
惨劇は、その直後だった。
ぱぁん
と、風船が割れるような音がして、ゆでたまごの頭蓋が朱に染まった。
耳の穴
鼻の穴
目の穴
口の穴
頭部の穴という穴全てから血が噴出していく。
ぼた ぼた ぼた、と血が滴り落ちた。
返り血に濡れたヘルメットの奥で、神崎は低く、呟いた。
「砕震竜」


10 :鬼岩城攻略番外編ゆで対神崎 決着!?:04/03/03 23:30 ID:V5txrwle
砕震竜――全身の筋肉の緊張を一気に右腕の尺骨と橈骨に流し共振させ、音叉の如き震動を相手に叩き込む魔技である。
ぐらり、と血達磨と化したゆでたまごの体が前のめりに崩れ落ちる。
勝った――!?
神崎の脳裏に勝利が過った。
しかし
ドクン――!
神崎の全身の細胞が沸騰したかのように、総掛かりで警句を発し出した。
逃げろ 逃げろ 逃げろ――!
ゴキッ!と、何かを填め込むような音が下から聞えて来た。
それは、ゆでたまごが、倒れ込むその体重を乗せて、肩を填め直した音だった。
「―――!?」
はっと神崎は、視線を下に降ろした。
ゆでたまごの額の“肉”の文字がめらめらと燃え上がる。
火事場のクソ力――発現。


11 :鬼岩城攻略番外編ゆで対神崎 決着!?:04/03/03 23:31 ID:V5txrwle
まずい、そう思った時にはもう、ゆでの体は神崎の視界から消失していた。
神崎の背後に、ゆではまわったのだ。
信じられない速度であった。
火事場のクソ力発動中のゆでたまごのバックを取るスピードは、格闘漫画家の中でも飛び抜けて速い。
神崎は、自分の体がふわりと浮き上がるのを感じた。
肉体を恐怖が走り抜けた。
ゆでたまごの両腕はがっちりと神崎を抱え込んでいた。
自分の体重全てが消え去ったかのような浮遊感は一瞬だった。
次の瞬間にはもう、神崎は頭から地面に落下していた。
神崎は、全体重が戻ってくるかのような速度を感じていた。
綺麗な弧を描き、後方に叩きつけられた。
ゆでたまごの体は、ほれぼれするようなブリッジを形作り、神崎の肉体と己の首を支えていた。
「ジャーマン・スープレックス!」
克が叫んだ。
朦朧とした意識のまま、神崎は腰をがっちりと捕まれたまま強引に引きずり起された。
そして、再び宙を舞った。
二度目のジャーマンであった。
まだ、終わらない。
ゆでたまごは三度神崎の体を強引に立たせ、
「おりゃああっ〜!!」
気合の声と共に、高々と後方に投げ捨てた。
そして自身は逆方向の壁に向かって跳躍し、反動の勢いを利用し、一直線に落下する神崎の背に迫る。
ドゴオオオンッ!!
一条の光の矢と化したゆでたまごの体が、神崎の背に深々と突き刺さり、壁面をぶち破った。
「マッスル・ミレニアムーッ!!」
顔面、腰骨、両腕、両足。
五体の全てを破壊するゆでたまごのフェイバリット・ホールドが見事に決まった。
神崎の体は、瓦礫の中に崩れ落ちた。
ゆでたまごは、土煙が舞う中で仁王立ちしていた。
力強く、雄大な立ち姿であった。


12 :鬼岩城攻略番外編ゆで対神崎 決着!?:04/03/03 23:32 ID:V5txrwle
「凄い・・」
克の口から感嘆の声が零れ落ちた。
完全決着――そんな陳腐な台詞が克の脳裏をよぎる。
ゆでは、呆けたような表情で、己が破壊した壁から外の景色を眺めた後、ゆっくりとカムイ達の方へ歩き出した。
その背後で、ガラリと、瓦礫の崩れる音がした。
「―――!?」
驚き振り向くゆでの視線の先には、
ぼろ雑巾のように這いつくばりながら、必死で立ちあがろうとする、神崎将臣の姿があった。


13 :作者の都合により名無しです:04/03/03 23:38 ID:/D7q2o7A
熱い! つーか、ゆでが強いのは分かりきってたことだが、神崎がこんなに強かったとは。
KAZE読んだばかりなので、砕震竜キタ━━━━(゜∀゜)━━━━!!!!って感じだ。


14 :作者の都合により名無しです:04/03/04 00:49 ID:vhQNYe+A
さすが新入り十傑集でもとびきり謎の多い男。
にしてもゆではどっちも強いなー・・・・       _| ̄|○ コワイナー

15 :殺し屋と少女:04/03/04 11:30 ID:C68e+yax
いまだ混沌の真只中にある別府の、とある一角にて、藤原芳秀は目を覚ました。
藤原「む……ぐ……」
かすかに呻き、身体を起こす。どうやら気を失っていたらしい。
最初にしたことは、義手の調子を確かめることだった。
問題なく動くことを確かめ、藤原は息を吐き出す。
藤原「ふう……義手は問題ないな。だが……内臓のダメージの方がひどい。
   たかしげの奴……相変わらずの腕前だな……」
パキッ。
藤原「!?」
ふいに近くの小枝を踏み折る音が聴こえ、すぐさま拳銃を抜き、構える。
??「きゃっ!」
反応は黄色い悲鳴だった。足音の主が、藤原の行動に驚いたのか、尻餅をつく。
??「い…痛った……」
敵だと思っていた者の意外な反応に、藤原は警戒しながらも、その正体を確かめる。
涙目を浮かべながら、打ち付けた腰をさすっていたのは、儚げな少女の姿をしていた。
藤原「? 君は…?」
??「あ……ごめんなさい。驚かせてしまって。私は、天野こずえっていいます」
藤原の知らない名前だった。が、見たところ普通の少女である。
敵はないと判断した藤原は、とりあえず拳銃を納めた。
藤原「いや……こちらこそ、スマンな。何ぶん、こんな状況だ。敵だと思ってな」
転んでいる天野に、藤原が手を差し伸べてやる。
しばらく迷っていた天野だったが、おずおずと手を握り、立ち上がった。
天野「ありがとうございます」
にこりと、天使の笑みを見せる天野に、藤原は毒気を抜かれる。
藤原「俺が……怖くはないのか?」
天野「??」
藤原「こんな物騒な状況で、見ず知らずの男……それもボロボロで拳銃まで持っている。
   普通、そんな男に会ったら、真っ先に逃げ出すだろう。なぜ、そうしない?」
問うような視線を送る藤原に対し、天野が返した答えは意外なものだった。

16 :鬼岩城攻略戦K 渾身!!!:04/03/04 13:03 ID:HPXIQqhk
『……ほう』
深海より深い闇の底。
表情は見えないが。吉崎の台詞は、三条の興味を引くことに成功したようだ。
「……『暗黒闘気』『パクリ漫画家』『優先されるルール』。……元より答えはひとつしかない。」
構えも睨みも解かぬまま、吉崎。
「……なんの目的でか知らんが、カムイ先生をパクリ漫画家にしようとしたり、
 矢吹だの安西だのと、名出ししてみたり……喋りすぎたんだよ、あんたは。」
味方のカムイにも、吉崎が何を言っているかはまるでわからない。
だが今、この場を支配し進行しているのは、間違いなくこの男だった。
「……俺達が次にくり出す攻撃は、間違いなくあんたご自慢の『究極の肉体』とやらをブチ破る。
 まあどんなにスゲエ無敵設定でも、戦いをここまで長引かせるべきじゃなかったな……
 所詮は漫画家―――人間が作った設定」
軽く肩をすくめる。
「いや……より優れた漫画家の創作ほど、付け入る隙がある。
 『はっきり言ってメチャ最強、勝つ方法1個も無い、スゲーだろオイ』なんてのは……厨設定ってんだ♪」
人魂のような三条の瞳の輝きが、その時、糸めいた線となる。
ククク、と喉を鳴らし、やがて顔。
『成る程、つまり私が『自分の原作者としての力量』を『信じていなければ』、お前達を恐れる必要はないというわけだな?』
「……そうなるな。だが、俺はあんたの才能を信じるよ。」
それは、奇妙な逆転現象だった。
『おもしろいッ!!!』
凪の緊張感が、嵐の暗黒闘気に取って代わる。
『貴様の台詞……苦し紛れのハッタリにしては辻褄が合っている!!
 だが!もし見抜いていたとしても!!それでも打ち破れるはずが無いのだ!!!
 私の興味はそこ!!貴様が!!貴様等がどんな机上の空論の上に寄って立っているのか!?……よかろう。
 ……受けて立ってやるぞ!!!』
左手を天に、右手を地に、足を肩幅に開く。見る者が見れば一瞬でその恐ろしさを察知できるだろう。
かつて稲田がキャプテンチームのリーダーを瞬殺した『天地魔闘の構え』だ。

17 :鬼岩城攻略戦K 渾身!!!:04/03/04 13:04 ID:HPXIQqhk
(……来たあッ!!後は……のるか、そるかっ!!!)
垂直に、床に杖をつく吉崎。
「……来い!!!」

ひゅっ……るるるるるるるるるる――――――……

ド……ズゥン!!!ズゥン!!!ズゥン!!!

どこからともなく落ちてきた三体の魔物。
竜王、シドーそしてゾーマ。
見た目だけなら、この場の誰よりいかつく大仰で、威圧感に満ち溢れている。
『……器用な真似をする小僧だ。ロトシリーズの大ボス、三匹揃い踏みか?』
「ま、別にこいつらがモンスターズ最強ってわけじゃないんだがな……気分だよ。」
獲物を前におあずけを喰わされた大魔王達は、肉を脈打たせ、ゴフゴフと牙をギラつかせる。
『……まさかこれで、私を倒せるとでも?』
「さてな……種明かしにはまだ早いだろ?」
軽口を叩き合う。そして三条は気付かなかった、ゾーマの体がうすぼんやりと光り、それがすぐ消えたことに。
「……はじめようか。」
それを待っていたように、二度目、床にこん、と杖をつく。

……ゥルォオォォォォォォオオォォォォォオォォォォォォォォォォォォン!!!!!!

天に向かって吼える三匹。その絶叫は、別府の街中に響き渡るほどだ。
(バカめが……)
だが三条は、その部屋が揺れるほどの轟音に失望すら覚えていた。
どうやら吉崎はなにもわかっていない。でなければ、こんな虚仮脅しの演出をする意味が無い。
(所詮は末端のドラクエ漫画家か……)
もうこんな茶番に付き合うのもバカらしい。解こうとした『天地魔闘の構え』、しかし何故か解くことが出来ない。
(……なんだ……!?私の中の何かが脅威を感じている……!?)
闇の中にわだかまるトゲ。それがなんであるかを検証するより早く。

ヒュゥウゥゥウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥウゥゥゥゥ…………

18 :鬼岩城攻略戦K 渾身!!!:04/03/04 13:05 ID:HPXIQqhk
肺から出した空気を取り戻そうと、竜王とシドーが同時に息を吸う。
(ブレス系の攻撃……!!)
油断を縛め。腕に力を篭める。

ゴッッッ―――――ブファァアアァァァァァァアァァァァアァァァァァァァァァァァッッ!!!!!!!

竜王の火炎と、シドーの絶対零度。
吐き出された二つの対なる魔王咆は。消し合うことなく、一直線に三条に向かう。
『フェニックス!!!ウィングッッ!!!!』
爆散する炎の一撃。
『カイザ――――――フェニックスッ!!!!』
氷の流れは、鳳凰の羽ばたきを止めることは出来ない。
視界のなかで、逆流したブレスと掌圧に襲い掛かられる、吉崎と魔王たち。
そして、吹雪を突き破ったフェニックスが、あまりの温度差に水蒸気爆発を起こす。
(!?……見間違いか?)
今、撥ね返したブレス混じりの掌圧が、ゾーマに触れた途端、不思議な輝きに消されたような……
確認の邪魔をする、もうもうと広がる湯気を、次の瞬間、結局ほとんど無傷のフェニックスが吹き払った。
気を取り直すようにゾーマに向かうそれ、命中する寸前。庇う形にシドーが間に入る!
(……フッ……魔王同士、仲の良いことだ。)
冷笑して、3撃目

19 :鬼岩城攻略戦K 渾身!!!:04/03/04 13:08 ID:HPXIQqhk
『カラミティ……………エンドォオォォ!!!!』
如何なる剣にもまさる最強の手刀が、空を切り裂き、火の鳥に抱かれたシドーに向かう。
今度立ちはだかるのは……竜王だ!

「ギャォオォォォォオオオォォォオオォォォォン!!!!!」

袈裟がけに体が二つに別れた竜王を越え、シドーに迫るカラミティエンド。
その時。
『それがどこまでいけるか』などと楽しむ三条の僅かな緩みを突くように、吉崎の絶叫が鼓膜に突き刺さった。
「今ですッ!!!」
見上げれば、いつ中空に翔んだのか、吉崎と……カムイ!!!
「ギガ……」
カムイが掲げた『ロトの剣』に、天井を破って雷が収束する!!
「ス・ラ――――――――ッシュ!!!!!」
真の勇者のみが使える雷鳴の一太刀!!
だがそんなものは……
「……しんくうはッッッ!!!!」
後を追う吉崎の真空波!!
僅かに速度に勝るそれがギガスラッシュに追いつい……
「空を貫く衝撃波!!!喰らえッッッ!!!!」
(……これはまさかッ!?アバン流刀殺法―――

    空    裂    斬 !!!!!

20 :殺し屋と少女:04/03/04 13:41 ID:C68e+yax
>15
天野「怖くなんてありません。だって、あなたはホントは優しい人だもの」
藤原を見つめる天野の目には怯えの欠片さえなかった。
思わず惚けたような顔になり、やがて苦笑し始めた。
藤原「くっくっく……俺が優しいか。おもしろいことを言うな」
天野「私、こう見えても漫画家なんです。おかげで、色々な人を見てきました。
   だから分かるんです。あなたは、悪い人じゃないって」
藤原「…………」
笑うのを止め、どこか困ったようにため息をつく。
その雰囲気を察して、天野が話題を変える。
天野「あなたは、何をなさってる人なんですか?」
天野からすれば、藤原の漫画は毛色が違いすぎる。おそらく、作品を手にとったこともないのだろう。
藤原「殺し屋さ」
しごく真面目な顔のまま、藤原はさらりと言ってのけた。
天野「へえ、そうなんですか」
対して天野は、目を丸くする。物騒な響きにも、怯えた様子はない。
藤原「冗談だと思っているのか?」
射るような視線を、天野に突き刺す。
天野「いいえ。あなたの目は嘘をついてません。本当なんでしょう。あなたを信じます」
どうやら人を見る目があるというのは本当のようだ。
しかし、一方でまるで怯えた様子も見せない態度に、藤原は面喰らった。
藤原「……君は変わってるな」
そのとき。微妙な空気の変化を、藤原は感じとった。
いつの間にか、自分たちの周りを、夥しい数の殺気が取り囲んでいる。
天野「? どうしたんですか?」 藤原「シッ!」
言いかけた天野の口元に手をやり、静かにするように言う。
藤原「俺を信じると言ったな」
天野「はい……」
藤原「なら、俺の側から絶対に離れるな」
奇妙な2人組の、決死行が始まった。

21 :作者の都合により名無しです:04/03/04 16:36 ID:Q6BnLZ1q
新展開キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!
アバン流刀殺法もキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!


22 :無敵の肉体アラーキー:04/03/04 21:53 ID:C68e+yax
ゆで将軍の必殺フルコースを喰らい、全身をズタボロにされた荒木。
彼はこのまま海底で朽ち果ててしまうのか。
否ッ!
荒木を極限の危機が襲ったとき、彼の身にとてつもないパワーが生じようとしていた。

バルバルバルバルバルバル・・・・

動物は危険がせまったりケガなどをすると、
副腎髄質という内臓器からアドレナリンという物質を分泌し体を緊張させるッ!

このアドレナリン量を、荒木の脳に寄生する『バオー』が感知し…………

バルバルバルバルバルバルバルバルバル・・

『寄生虫バオー』は宿主である荒木飛呂彦を
生命の危険から守るべく無敵の肉体に変身させるのだッ!


『寄生虫バオー』の麻酔作用開始!

ドドドドドーン!

海底にたたきつけられる瞬間、
体内の『寄生虫バオー』は荒木の精神を麻酔し、彼の肉体を完全に支配した!


23 :無敵の肉体アラーキー:04/03/04 21:55 ID:C68e+yax
瞳孔散大!
平滑筋弛緩!

額が縦に開くように割れ、顔面の皮膚はひび割れ、爪が鉄のように硬く伸びていく!
体表面も髪も、海の色のように青ざめ、肉体は変質していく!

『寄生虫バオー』の分泌液は血管をつたって細胞組織を変化させ……………

皮膚を特殊なプロテクターに変える!
筋肉・骨格・腱に強力なパワーをあたえるッ!

 
  ウ オ オ オ オ オ ム !!


これがッ!

これがッ!

これが『バオー』だッ!

そいつに触れることは死を意味するッ!

        ア ー ム ド フ ェ ノ メ ノ ン
       武    装    現    象  ッ  !


24 :無敵の肉体アラーキー:04/03/04 21:56 ID:C68e+yax
将軍「グムウウ〜〜奴め、まだ息があるのかッ」
あれだけのフルコースを決めながら、なおも死に至らない荒木に、将軍が豪を煮やした。
将軍「この世で迷うより、あの世へ行きな――――っ!」
回転しながら、ゆで将軍が突っ込んでくる。
しかし、『バオー』となった荒木は、将軍の予測を超えて素早く動いた。
将軍「何ィッ?」
水中にあって、なおゆで将軍より速く動いた荒木の全身が、凄まじい輝きを発し始めるッ。

バリバリッバリバリバリバリバリッ!

荒木『電気! ぼくの体から電気が発せられている』

普通の人でも筋肉や神経はすごく弱いが電気をつくっている。
もし! 
その筋肉細胞を乾電池をつなぐように、ひとつひとつ直列状につなぎあわせたとしたら
ごく弱い電気は何十万倍 何百万倍の細胞の数の電力となるはずだ!
電気ウナギがそうやって発電するように
『バオー』の筋肉もそれができるのだ!
ましてや『バオー』の筋肉細胞はひとつひとつものすごいパワーをもっている!
高圧電流60000ボルトだ!!

ここは海中ッ。よってさぞかし、電流はよく流れるだろうッ!

これがッ
 
ブ レ イ ク ・ ダ ー ク ・ サ ン ダ ー ・ フ ェ ノ メ ノ ン だ ! 


25 :無敵の肉体アラーキー:04/03/04 21:57 ID:C68e+yax
  ド ッ ゴ ル オ オ オ オ オ オ オ !!

神の雷のごとき電流が、海水をつたわり、一直線にゆで将軍を焼いた。しかし――
将軍「フハハハハ! 荒木よ、この程度はわたしにとっては心地よいマッサージだぜ!」
さすがにゆで。いかに強力な電流といえども、そう易々とは倒せない。
だがッ!
荒木が狙っていたのは、ゆで将軍本人ではなかったッ!

「ケッパケッパラ〜〜ッ!」

いきなり甲高い悲鳴を上げ始めたのは、一体のサメと化した、ゆで将軍の子供『マイクロゲッパー』たち。
彼らは『ブレイク・ダーク・サンダー』の威力に耐え切れず、ことごとく黒焦げになっていた。
さっきまでの獰猛な機敏さは、もはや微塵もないッ。
そこへッ!

荒木「ウオオオオオムッ!」

人外の唸り声をあげながら、荒木が海中を疾走するッ。
ガッシーン!
手首の皮膚が鋭く硬質化した。
それはさながら、死神の鎌のごとく。
そして、その死神の刃は、感電した『マイクロゲッパー』の集合体のサメを一刀両断にするッ!

これが!
バオー・リスキニハーデン・セイバー・フェノメノン
(BAOH.RESKINIHARDEN.SAVER.PHENOMEN)だッ!


26 :無敵の肉体アラーキー:04/03/04 21:58 ID:C68e+yax
将軍「ゲロッパー!」
力尽き、海底に沈んでいくマイクロゲッパー。
凶悪ザメを形作っていた夥しい数のマイクロゲッパーが1匹
残らず息絶えたッ!
将軍「オ…オレのカワイイ マイクロゲッパーたち〜〜〜〜〜ッ」
叫ぶ将軍が、怒りに震える声をだす。
将軍「よ…よくもオレさまのマイクロゲッパーを―――――っ!」

視覚も聴覚も嗅覚も『バオー』には関係ない!
感覚はすべて頭部の触覚でまかなう!

                 ・・・
『バオー』はゆで将軍の発する殺意のにおいを触覚で感じ……
     
     ・ ・ ・
 そ の に お い が 大 嫌 い だ っ た !

 『バオー』は思ったッ!

 
 『 ゆ で 将 軍 !
 
   お ま え の 『 に お い 』 を 止 め て や る ッ ! 』



27 :作者の都合により名無しです:04/03/04 22:03 ID:vhQNYe+A
そいつに触れることは死を意味するキタァァァァアァ(゚∀゚)ァァァ!!!! ムッハー

28 :作者の都合により名無しです:04/03/04 22:06 ID:m5u/lIaF
(゚Д゚;≡;゚д゚)
車田何処〜?

29 :作者の都合により名無しです:04/03/04 22:28 ID:PsdQcTeZ
きゃ〜かっこいい〜!!
荒木はなんだかんだ言ってこのスレの看板漫画家の一人だね。

30 :作者の都合により名無しです:04/03/04 23:00 ID:MMu2QVUi
バオーって水中だと仮死状態だか冬眠だかするんじゃなかったか?




いえ、面白いから好いんですが

31 :作者の都合により名無しです:04/03/04 23:51 ID:Fb+37zjp
まあそこら辺はスタンドなり風の流法なりでなんとかしてんでしょう。

32 :作者の都合により名無しです:04/03/04 23:56 ID:HPXIQqhk
というか、んなこと言い出したら、スタンドだって波紋の一種なんだから水中じゃ…
↑むしろ原作への突っ込み

33 :作者の都合により名無しです:04/03/04 23:56 ID:m5u/lIaF
単に忘れてるだけかもな。
荒木以外と設定ど忘れ多いし。


34 :作者の都合により名無しです:04/03/04 23:56 ID:Fb+37zjp
>>32
スタンドは波紋とはまったく別なもんでは?

35 :作者の都合により名無しです:04/03/04 23:59 ID:HPXIQqhk
実は「幽波紋」と書いて「スタンド」と読みます
アヴドゥル戦とかにもそういう描写あるしw

36 :作者の都合により名無しです:04/03/04 23:59 ID:m5u/lIaF
>32
議論は避けたいが、そもそも本編で流されてる行動(水中でのスタンド使用)と、
本編ではっきりくっきり明記されてた設定(バオー)を比べること自体が間違ってる。

37 :作者の都合により名無しです:04/03/04 23:59 ID:Q6BnLZ1q
戦闘形態では水中でも仮死状態にならないんじゃないのかな?
防衛本能の固まりなバオーが敵の真ん前でいきなり寝るのは
どう考えてもおかしいし。

38 :作者の都合により名無しです:04/03/05 00:02 ID:iBjZlgte
不毛な議論だな。
次の書き手にまかせればよろし。

39 :35:04/03/05 00:07 ID:5i4OFKx8
俺も別に議論する気は無いんだ
単にツッコミを楽しもうという、それだけの…
書いた人不快になるかもという可能性を全く考えてなかった
ごめんな

40 :鬼岩城攻略戦L 一瞬!!! 解説、そして…:04/03/05 01:05 ID:5i4OFKx8
『ウォオォオォォオ―――ッ!?』
(間に合え―――――――!!!)
天地魔闘のスキ、直後の硬直が、ふっ、と緩む。
(―――いける!!!!)
右手を――――
『フェニックス――――』

     ! ?

―――――出ない!!!!
あらゆる攻撃を弾くはずの―――――





        カ ッ !!!!!!!





驚愕に強張った顔面を貫いた破魔の一閃!!!三条陸の意識が、白一色に染まる!!!!

――――――― ド ッ ガ ァ ―――――――― ン !!!!!!

吹っ飛び、背後の壁に叩きつけられた。その顔から―――

        ボ ッ フ ゥ ン ッ !!!!!!!

小麦袋を破裂させたような奇妙な音と共に、光という名の亀裂、闇が止め処なく溢れ出す!!!!
『ウギャアア〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!!!!!!』

41 :鬼岩城攻略戦L 一瞬!!! 解説、そして…:04/03/05 01:07 ID:5i4OFKx8
背を弓なりに仰け反らせ、掻き毟る両手。顔面から離れ、ゆらりと天に掲げたそれが
『ォ……オ……オオ………』
力を無くし、体ごとあお向けに倒れ付した。
無限にも等しい闇が、次から次へと立ち昇る……



「やったのか……?」
その異様な断末魔を眺め、独り言のように呟くカムイ。
「…………」
吉崎は、憔悴しきってか何も言わない。
そしてなにかを思い出し、身を揺らすと、既にこときれている竜王と、瀕死のシドーに駆け寄り
「……すまない―――」
辛そうに瞑目した。
しゃがみこんで回復呪文をかけるが、おそらくシドーも助かるまい。
「結局……どういうことだったんだ?」
最後の一撃に、少なからず寄与したカムイだったが、いまだ、何が起きたのかが理解出来ないでいた。
「…………」
吉崎の握った、真っ黒に炭化したシドーの手のひとつが、くてりと筋肉の張りを失う。
「―――すまない―――」
追悼。結局、それしか言えない。
こいつらは、山崎戦の際の『仲間』に比べれば付き合いも薄いし、考えてみれば、まだ『名前』すら与えていない。
だが吉崎観音にとって、一度仲間にしたモンスターは友達で、家族だった。
(――――――いや、違う)
自分の中に、居なかっただろうか?
山崎戦の喪失から、目を叛けようとする自分が。
モンスターを、使い捨ての道具として扱おうとする自分が。
そうすることによって、二度目の喪失感を、未然に防ごうとする自分が―――!!!
(俺は……俺は魔物使い失格だ……!!!)
「―――吉崎?」
カムイの声に、我に返る。
そうだ、今はそんな自責に身を委ねていて、いい時じゃない。

42 :鬼岩城攻略戦L 一瞬!!! 解説、そして…:04/03/05 01:12 ID:5i4OFKx8
涙をはらって、振り向き、真っ直ぐに立つ。
「……ええ、そうですね。解説が要りますね……」
カムイの横に並び、共に油断無く三条を伺う。
「……あれは空裂斬。ダイの大冒険において『暗黒闘気』『不自然な生命』の最も苦手とする技のひとつであり――
 ドラクエモンスターズにおいては『ギガスラッシュ』と『しんくうは』の合成で撃てる、連携技のひとつなんです。」
三条の黒霧は途切れない、薬草を混ぜたインディアンの狼煙のように。
「……奴自身が言ってましたからね『矢吹や安西ならわからん』って。――『三条のルールが優先される』とも。
 それは逆に読めば、喰らったのが三条の技なら、奴自身がルールに従わなくてはならないって事なんですよ。」
「そういえば……たしかメドローアもモンスターズにはあるんだよな?」
「ええ。そっちは別物に近いですけどね。」
カムイが、少し躊躇して次を問う。
「……フェニックスウィングはどう止めた?」
あらゆる魔法、衝撃波の類を弾く『フェニックスウィング』。
合成された空裂斬が炸裂するあの瞬間。
三条のそれが、確実に間に合うタイミングで発動しようとした寸前、金縛りにあったように止まるのを、カムイは確かに見ていた。
「……俺の見立てじゃ、そこのゾーマがカギ……なんだろ?」
ただ一匹、ローブを多少焦がした程度の無傷で残った、心細げなゾーマを親指でさす。
「……見抜かれてましたか。……ええ。でも」
もういいぞ、と合図を送る。
……ボフン!
変身解除の煙が晴れて、そこに立っていたのは、見たことも無い小柄なモンスターだった。

43 :鬼岩城攻略戦L 一瞬!!! 解説、そして…:04/03/05 01:13 ID:5i4OFKx8
「こいつはゾーマじゃありません。『ゾーマズデビル』って名前の、レアモンスターです。」
「……変化の杖か」
ゾーマズデビルの持っている杖に、カムイも見覚えがあった。
「こんなの一匹だけ混ぜてたら怪しまれますからね。かといって弱そうなモンスターばかりじゃ、あっさり全滅させられかねない。」
「……もっともだな。」
吉崎の足に寄り添うそいつは、スライム並とは言わずとも、やはり魔王に囲まれれば見劣りする。
「……こいつが使ったレア技の名前は『ふういんのいのり』。
 ……簡単に言えば、その特技を自分に使って一番最初に受けた技を、戦闘中封印する技なんです。」
「それで―――フェニックスウィングを」
「ええ。あとはまあ、こっちの攻撃の相性で三条の迎撃の種類を誘導したり。
 いかにも関連ありそうな3魔王を揃えたりと小細工を少々……」
「…………」
カムイは、吉崎の横顔をまじまじと見
「……お前って……頭脳派だったんだなぁ。」
そう言って、破顔した。
気が緩んだのか、またモンスター達のことを思い出して、泣き笑いになる吉崎。
その目の前で、ようやく三条の体から流出していた闇が途切れはじめていた。
どうやら……

『……私が驚いているのは……そんなチャチな手品の事じゃない……』
ぴくりともしなかった三条の体から、絶望を運ぶ、声がした。

44 :作者の都合により名無しです:04/03/05 01:32 ID:xOuCan5X
うひょひょ
楽しい展開だ

45 :無敵の肉体アラーキー:作戦第二段階へ:04/03/05 01:35 ID:5vBCaFVy
将軍「ゲッパゲッパゲッパ―――――ッ!許さんぞ〜許さんぞ貴様―――――っ!」
怒りに震える将軍。しかし、彼がもう少し冷静であれば、
荒木の周囲が薄いヴェールのようなものに包まれていることに気づいたであろう。
そのヴェールの正体は――――水素と酸素!そしてそれをもたらすものは―――!?

車田「予想以上の効果が有ったな」
藤崎「ええ、まさかコレほどまでとは。とっさに窒息を防ぐために空気を送り込んだだけでしたがのう。
   しかしさすがは荒木先生。わずかなきっかけを十倍にも百倍にも拡げ、
   勝利への道を掴むこの精神力とセンス。あの人が味方で本当に幸いですよ」

藤崎の展開した空間の窓に映る荒木の姿を見守る車田と藤崎。
藤崎の手にはバスケットボール大の宝貝が起動していた。

その宝貝の名は『太極符印(たいきょくふいん)』――――元素を操る宝貝である。

藤崎は荒木の周囲の水を電気分解することで酸素を供給していたのであった。

車田「荒木はこれで大丈夫だ。あとはいかにして勝つかだな。まずはお前の言うように――」
藤崎「ええ、ヤツを支えるここに漂う怨念の力から――このAブロックから引き離す。
   そして弱体化させたヤツを――――」
車田「ああ、あそこまで言われたしな……だが、本当にいけるのか?」
藤崎「ニョホホホ…そこは大丈夫です。作品は作者の性格を映すもの――――
   ゆで作品のキャラは、どれも設定がいい加減なだけで性格は極めて生真面目です。
   力押しがダメなら搦め手から攻める!
   そう、いかなる強者でも人間には心と言う、とてももろい弱点がある。そこを突く!
   あらゆる手段を尽くしてヤツを倒し!小畑先生を取り戻す!その為にはどんな汚い手をも使おう!
   ヒュ ―――ホ ホ ホ ホ ホ ―――――ッ!!!」

車田「まったくどっちが悪者なんだか……
   まあいい、荒木をサポートしながら作戦の第2段階へ移行する!行くぞ!」
藤崎「心得ました!」
果たしてこの作戦、吉と出るか凶と出るか――――

46 :作者の都合により名無しです:04/03/05 01:39 ID:4NICNz6A
藤崎、いい……。
すばらしくステキな性格だ。惚れそうw

47 :作者の都合により名無しです:04/03/05 15:34 ID:CRHpbusx
ナイスフォロー!!
さて車田兄貴の活躍は拝見できるかな?

48 :作者の都合により名無しです:04/03/05 16:08 ID:u5xrMFND
核爆発がおきて
みんな死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ

49 :作者の都合により名無しです:04/03/05 16:11 ID:0znapKEp
でも、原は生き残るよ。

50 :作者の都合により名無しです:04/03/05 22:41 ID:xOuCan5X
ここに来て関連スレテンプレに入れ忘れてて鬱のパラレルスレ

えなりの奇妙な学園生活
http://comic.2ch.net/test/read.cgi/csaloon/1073717861/

51 :作者の都合により名無しです:04/03/06 04:41 ID:MUpnei6H
一日空くだけで物足りないってのも、いい意味で異常なスレだな。
しかし卑妖、荒川姐さんも居ないし
留美子の髪を野郎共が梳く展開なんだろうか…?

52 :作者の都合により名無しです:04/03/06 07:54 ID:HxgFdWY4
妖怪封じも色々だからなあ。探せばなんかあるんでない?

53 :しあわせのそねみ 〜桜玉吉鬱日記〜:04/03/06 11:43 ID:Zz23yYsZ
○月×日 5 (前スレ455)

「1人殺せば犯罪者、 1 0 0 0 人 殺 せ ば 英 雄 だ ! ! わからせてやる!!わからせてやる!!」

クメタ隊員の狂気に満ちた行動により。プーマ号の操縦が乗っ取られてしまった!二足歩行メカに変形し、
安西と呼ばれた男がいる人間の群れに走って突っ込んでゆく。自爆するつもりだろうか、私は死を覚悟した。
しかし奇跡は起こるもの。槍を持った男があさっての方向に走り出したと思ったら、周囲の人間もそれを追う。
小柄な娘、マントの男、ボーイッシュな女、少し遅れてトランクを引っ張る眼鏡っ娘と、気弱そうな少年と幼女。
気がつけば誰一人いなくなっていた。クメタ隊員も我に返ったらしくプーマ号の足が止まる。
彼は周囲を見渡しながら「神は俺に味方したのだ!!」などとほざいている。馬鹿め、神など髪以上に薄情な存在だ。
やがて探索に回した他の隊員たちが異変に気づいたか駆け寄ってくる。私は変形を戻させ、無事機外に脱出した。
クメタ隊員は危険なので、以降オカムラ隊員とダイ隊員の間に挟んで座らせる事にする。さてこれからどうしようか。

そんな私の前に聳え立つ威容。別府の海に浮かぶ美しい戦艦。私にふと邪悪な意思が宿る。
あの船は恐らく先程の連中と関係があるものだろう。しかしこうして放置されている。これはもしや、
かの薄情な神が私に『プーマ号U』としてあの船を与えてくれたのではなかろうか?地球防衛軍として、
あの船を徴収し戦闘で華々しく利用するのは正しい方向ではないのか?所有者たちは地上戦に移行したのだろう、
ならば我々は空からあの巨大キャッスルに挑み相互挟み撃ちにするのは当然の選択ではなかろうか?
甘美なる啓示が空から降ってくるようだ。私は隊員たちに宣言した。「あの船に敵対反応あり。排除せよ!」と。
こうしておけば隊員たちも真面目に働くだろう。クメタ隊員よ、世の中信じる対象をきちんと選ぶべきだ。
私達は再び全員プーマ号に乗り込み、白い船――のちに『戦艦無礼ド』という名を知る――に突入した。さあ、乗っ取りだ!

54 ::04/03/06 12:01 ID:Zz23yYsZ
そおいや子供2名が腹の中に入った描写がなかった(たぶん)ので外に出てます。
ヤバかったらフォローよろしゅう・・・

55 :吝嗇!最後の大隊!!:04/03/06 20:36 ID:Zz23yYsZ
ゆで将軍の奇策で魂を七つに分裂させられた小畑健。
それらを取り返すため闘う運命に巻き込まれた荒木・車田そして藤崎。
そして彼らと対極の位置にいる『自ら巻き込まれようとするヒマ人』―――平野耕太。
アホ臭いとばかりに必死に反対する七三太郎と、しばしうるさく相談中。
騒動を持ち込んだ“死神”大場つぐみはリンゴをかじりながら、獣座りでテレビを見ている。

 「ドク、私は暇を潰せと言われたらミルフィーユの皮の数も数える男だよ?」
 「そんなもの自慢にもなりませんよ。だいたいあなた様の暇潰しはろくな結果を生みません!」
そんな所へ、秘密裏に別府に派遣した調査部隊から定時報告が入る。
七三の肩をまあまあと叩きつつ、平野は指を鳴らして報告書を読ませた。

 「報告します。真鍋譲治の生存反応が途絶えました」
 「・・・ほう、詳しく聞こうか」平野の冷酷な瞳が奇妙な光を帯びる。

報告によると、山本英夫と別行動を取っていたらしい真鍋が、
何者かと複数回接触したのちに戦闘を行った際、過剰なエネルギー反応を起こし、
それを別府市街に放って間もなく、急激に消滅してしまった。
その後部隊が現場を確認したところ、人間の存在反応は僅か2人分だったという。
 「・・・破れた女の衣服と血液、真鍋が変化したと思われる異形の残骸多数、
 そして折れた刀か。なんだろうな?女を食われた腹いせで恋人に殺されたかな」
エロティックな事件現場を思い浮かべ、クククと笑う平野。
高橋葉介がクリードアイランドでスカウトした期待の新人が真っ先にリタイアとは。
・・・・どんな色男か拝んでみたいものだ。

 「真鍋を殺した者の調査を続けたまえ。他に報告はあるかな?」
他、別府市街の暴動騒ぎや鬼岩城の侵攻など多くの情報が平野にもたらされる。
未確認だが別府上空に未確認物体が多数浮遊しているとも。そっちは楽しそうだなと平野は苦笑いする。
そこへ山田秋太郎から速達が届き、七三が開けて中の紙を読んで溜息をつく。
 「平野様。なぜか500万円の請求書が平野様名義で入っておりますが(16部250)」
 「踏み倒せ。または倉田英之の隠し口座から払いたまえ」
 「ハッ」
大場はリンゴを食べ終えて、ぼーっとニュースを見ていた。祭の夜は、まだまだ長い。

56 :作者の都合により名無しです:04/03/06 21:33 ID:TJQQpXSA
まこリンお小遣いゲト━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!

57 :マコリソ:04/03/06 22:15 ID:Zz23yYsZ
いや武器代のツケや事務所の借金がたまってるから・・・

58 :藍色の海で:04/03/06 23:43 ID:Zz23yYsZ
澤井が突っ込んだため現在内部修理中の『潜水艦やまと』。
いつどこでどのような経過で別府の異変を知り水の底から駆けつけたのか。
それらの疑問を感じる間もなく、刻々と変化する別府の状況を傍受する『やまと』艦橋に立つ、
船員の予備用の白い制服に身を包んだ本宮が、やがて船員に呼ばれひとり船長室に向かった。

どさくさに拾われた牧野と岩村(+テスタロッサ)に乙、
やまとよりボートが崖に送られ無事メンバーと合流を果たした岡野と真倉、
そしてサービスマン(宴会編参照)の格好でロープに縛られ転がっている澤井は、
客員という事で別室にまとめて入れられている。
もとより潜水艦に多くの人間を散らばらせておく余裕はない。
珍妙な連中は、丸窓から真っ暗な海中をなんとなく眺めていた。

 「なあ、なんで潜水艦がおっさんを助けに来るんだ?」
と牧野。今朝の魚市場で出会ったにわのと言い、
彼らは何かと裏御伽に縁がある。岡野がていねいに答える。

 「この潜水艦は、本宮先生の友人のものだと聞く。彼とは大会の最中、
 人間と世界の未来について懇々と語りあっていたようだ。(第4部)
 大会以前からの知り合いかどうかは俺にはわからないのだが、今こうして来てくれた。
 彼は矢吹にいい感じを持っていないらしい。そういえば彼のクローンがなぜか作られ、
 矢吹艦の乗っ取りを図り謀殺されていた気がするが・・・詳しい事はよくわからんな。
 ともかく敵でない事は確かだ。それより先生を介抱してくれてありがとう、感謝するよ」
落ち着いた態度で淡々と語る岡野が、そっと手を伸ばし牧野に握手を求めた。
見た目クールな未確認少年だが根は熱い男なのかもしれない。
牧野は照れて鼻下をこすりながら、岡野の手を取ろうとするが、
先に岩村の両手と舌とほおずりとフレンチキスが割り入ってしまった。
 「はうあ美少年ッス!すべすべの手ッス〜感動ッス〜」
 「うわぁぁ!?」
いきなりの衝撃にビビッた岡野、その拍子に首がポロリと落ちてしまう。
 「のわぁぁぁ!!!」今度は岩村が驚く番。岡野の頭から手が生え、慌てて身体によじ登る。
 「げぁぁぁぁぁ!??」なぜか対抗して断末魔の叫びをあげる澤井。
静かな夜の海の中は、異様な喧騒に包まれた。ああうるさい。

59 :別府地獄編 第一歌「大妖出現」:04/03/07 00:36 ID:ov7TOeYT
関連レス 前スレ393・524

福地のいらん行動のおかげで、阿鼻叫喚の図と化した松椿。
人面樹の大群が漫画家や旅館の従業員を捕えたまま闊歩し、火災は激しさを増すばかり。
慌てふためく福地。怒る森田。いつの間にか瀕死になったマスコット達。
そこに、さらなる地獄が落ちてきた。

      ザ    ワ   ・ ・ ・

「…な…」
世界の色が逆転した。
その場に居合わせた者たち、全ての背を氷が這う。汗が逆流する。
とてつもない妖気の濁流のなかに、一瞬にして、誰もが呑み込まれた。
「何だ この…デタラメな殺気は……!?」
「何が…!?」
「何がいやがるんだ……!?」

    ザ ザ ザ ザ ザ ザ ザ ザ ザ ザ ザ ッ

「…な…ッ」
「何なんだよ、これ…」
「…ぐ…くそ…ッ!!」
あまりにも凄まじい妖気に当てられ、誰もが金縛りにあったように動けないでいた。「とんでもねえ奴が……近くにいる!!」
森田が叫んだ瞬間。

  ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ッ !!!

この世の終わりかと思うような、天を切り裂く雷の嵐が降り注いだ。 

60 :別府地獄編 第一歌「大妖出現」:04/03/07 00:59 ID:ov7TOeYT
凄まじい雷撃が、奔流のごとく叩きつけた。
その圧倒的な光量は見る者の目を灼き、音量は聴く者の鼓膜を突き破り、
そしてその熱量は、触れるもの全てを消し炭にした。
まるで聖書に登場する悪徳の街、ソドムとゴモラを焼きつくしたメギドの火だ。
ひとつ違うのは、それを行ったのが神ではなく、恐るべき一個の妖怪であること。
全ての人面樹が雷によって焼き払われた後、そこにいつの間にか出現している影があった。
女だった。
夜の闇よりも黒く艶やかな、腰まで伸びた髪。
寒空の下、常夏の国にでもいるようなビキニ姿。
その少ない布地が包むのは、女として完璧なまでに完成された豊潤な肉体。
通常ならば、男女問わず目を剥き、凝視し、男は垂涎し、女は羨望を抱かずにはおれない美しさだ。
しかし――
今の彼女から感じられるのは、扇情的ともいえる色気の粉々に打ち砕くほどの、凄絶でおぞましい瘴気だった。
ドサドサドサドサッ。
たちまち何人かがその場に枯れ落ちるようにして倒れた。
そのなかで、福地など白眼を剥き、「う…あぅ…」と言葉にならない呻きを漏らしている。
「な…なんておぞましい妖気…! 少しアテられただけで動くことすら出来ないとは……」
許斐が膝をつき、苦しそうに歯を喰いしばっている。
この場にてかろうじてまともでいられるのは、森田と、御椅子に鎮座されたままの閣下(雷句)のみ。
「許斐…!」
「お…俺に構うな……森田先生…! キョロキョロしてたら一瞬で殺されるぞ……!」
ごくり、と唾を嚥下し、森田が妖怪に向き直った。
かつて、高橋留美子と呼ばれたものに。

61 :別府地獄編 第一歌「大妖出現」:04/03/07 01:23 ID:ov7TOeYT
「何もんだ、手前!!」
気圧される自らを叱咤するように、森田が叫ぶ。
すると、ちょうど森田に背を向ける形だった留美子が、ゆっくりと振り向いた。
「う…!」
邪眼が2つ、己を見つめていた。
白目は血が満ちたように、どろりと赤く濁り、縦長になった瞳孔が爛と光を放っている。
たちまち溢れ返る、皮膚を溶かすほどの瘴気。
森田は胃液が逆流するのを、なんとかこらえた。
「(なんだ……この……バケモノ女は……)」
嫌な汗が止まらない。気がつくと、後じさっていた。
「(なんだと……俺がビビってるってのか……この女に……!)」
ぎりり、と歯を噛んだ。恐怖を飲み込み、前に出ようとしたとき。
「へきゃーしゅ! しゅんごい美人さんぶぁい! ぽっくんと“いいなけつ”しちくりーっ!」
まるで空気を読もうとしない――ある意味すごいとも言える――馬鹿が飛び出した。
汚い尻を剥き出し、女の姿をした怪物に向かって、弾丸のごとく飛ぶ。
それを留美子は、ふ…、と嘲るように一瞥すると――
「下衆が…」
一言、吐き捨てるように呟くと、掲げた掌から妖気の塊を撃ち出した。
「しぎゃぴーっ! ぽっくん、何の為に生き返ったとでしゅからえぼッッ!」
妖気が凝縮された“気砲”が小林よしのりの、“絆の銀”で造られた偽りの体を、粉々に吹き飛ばした。
「ふん…」
つまらなさそうに息をついた瞬間、留美子の姿が消滅した。
「消え…!」
森田が目を見張った次の刹那、複数の悲鳴と肉が切り裂かれる音が、連続して背後で響き渡った。
振り返った森田の視界に、首や胴体を切断された、幾人もの従業員の姿があった。


62 :別府地獄編 第一歌「大妖出現」:04/03/07 01:39 ID:ov7TOeYT
 バキバキバキバキバキ・・・!

留美子の鋭い爪が、暴徒と化した松椿従業員の肉体を次々と引き裂く。
あまりの衝撃に、正気に戻り命乞いをする者もいたが、今の血に狂った鬼女には届かない。
見る間に築かれていく屍山血河。
「ひ…ひでえ……命乞いしてる奴らまで……」
義憤にかられた森田が、目の前の理不尽な惨劇に歯を軋らせていると――
「む…無理だ……あなたでも……」
掠れた声で弱々しく言ったのは、倒れた福地だ。
「彼女は……高橋留美子先生……女帝と呼ばれたサンデー最強の作家のひとり…。
 矢吹とつるんで……血も涙もない鬼になったというのは本当だったのか……」
かなり以前よりサンデーを離れ、十傑集となった福地は、留美子の近況を噂でしか知らなかった。
しかも悪いことに、その情報は遅れている。いや、大多数の人間は真相を知らないのが現状だった。
「そうかよ…手前が井上の仲間を殺った性悪女かよ……ハナシは聞いてるぜ……」
怒りが、完全に恐怖をぬぐいさった。森田が拳を固める。
対する留美子は、白い歯を見せて笑っていた。人を殺したというのに。
そこには、本来の優しい彼女の面影はどこにもなかった。
一個の妖と化した留美子の周りに、魚と虫が一体化したような奇妙な虫が多数、浮遊していた。
“死魂虫”と呼ばれるそれは、留美子が殺した人間の魂を奪い去り、留美子の妖気を増幅させているのだ。
そのおぞましき光景に、森田がブチ切れた。
「いつまでも調子にのっとるんやないぞ、ワレぁ―――――――――――ッッ!」
「くく……ふふふふふ……」
激発し、飛びかかる森田を、妖艶な笑みを浮かべた鬼女が迎え撃った。

63 :別府地獄編 第一歌「大妖出現」:04/03/07 01:57 ID:ov7TOeYT
同刻――
「!! この……とんでもねえ悪寒は……」
魔人となって復活した和月と対峙していた、井上雄彦が突然の悪寒に色めきたった。
即座に脳裏をよぎる、大会での惨劇。
あのとき、自分の眼前で、“あの女”は仲間たちを次々と引き裂いていった。
それを見ながら、なにもできなかった自分。そのときの映像が、鮮明に甦る。
忘れもしない、このおぞましい妖気は!
「あいつか―――――――――――――――っ!!」
激昂した井上雄彦は、踵を返し、その類い稀なる瞬速にて松椿へと駆け出した。
それを薄笑いを浮かべながら、和月は黙って見逃がす。
「おやおや、1人には逃げられちゃった。それにしても、素敵な妖気だ・」
刀の峰を肩に置きながら、ドブ色の目を歪め、哄笑する。
「超人パピヨンの生誕祭。こんな凍てつく闇夜にふさわしい。
 超特大のかがり火を焚こう。どうせ和月信宏を必要としなかった世界だ。
  全 て 燃 や し て 焼 き 尽 く し て や る ! 」
生前からは想像もつかない邪気と狂気を滲ませ、魔の蝶は笑う。
その足が、自らもまた妖気の発生源へと向かおうとしたとき――
「待てよ、どこへ行く気だ、手前は……」
「んん?」
怪訝そうに振り向いた先には、俯いたままの尾田が立っている。
「おやおや、裏切られたショックで落ち込んでるんだと思ったのに」
嗤う死蝶に対し、尾田はどこか悲しげな声をつむぐ。
「あんたはもう……、完全に人間やめちまったんだな……。
 もう……昔の和月先生は………どこにもいねえんだな………」
「あらら、またもやセンチメンタルか。そんなんじゃ、俺は止められないよ?」
嘲笑する和月に、しかし尾田は言う。
「止めるさ。俺が先に行かせやしない」
「へえ……、それでも行くといったら、どうするカネ?」
挑発に応え、面をあげる尾田。その目には、一片の迷いもない。純粋な怒りと闘志だけがあった。
「手前を倒す」

64 :作者の都合により名無しです:04/03/07 02:44 ID:mk1KsJqP
森田かっこいいね。
ジャンプ勢は頼れる兄貴がたくさんいて羨ましいね。

65 :作者の都合により名無しです:04/03/07 07:44 ID:5jtfREx1
ちょっと質問なんだが、
18部の段階で矢吹艦はどこに停泊しているんだろうか?
仮に別府だとしたらたかしげとの合流もさせたいし、
皆川VS大和田を早めに切り上げて、
ミナガーを安西たちと共にVS高橋留美子戦に参加させたいんだが。


66 :作者の都合により名無しです:04/03/07 08:16 ID:5jtfREx1
↑で書き忘れていましたが皆川VS大和田を書いたものです。


67 :作者の都合により名無しです:04/03/07 10:34 ID:UI6R1qLo
別府寄りの九州沖だと思った

68 :作者の都合により名無しです:04/03/07 10:58 ID:dNKg+0LE
それなら別府での異常を察知して別府に直行してもおかしくありませんね。
ミナガーのキャラってお人好し系だし、スプリガンチームも別府にいますから。
でも大和田との決着どういう風につけようかな。
ところでキャノンボールの時間設定は別府と同時進行なんだろうか?
そこまで近場なら鬼岩城の襲来を察知しないわけは無いだろうし。

69 :作者の都合により名無しです:04/03/07 11:06 ID:UI6R1qLo
近場と言ってもジェットトラックで30分以内って感じかねえ?推測ですが。
なにしろ矢吹艦自体が馬鹿でかい(多分半径4-500km)ので意外に気づかないかもよ
ただ留美子さん以外にもまだまだ別府にゃ事件があるし、
イベントの都合によるあっさりした決着では悲しいのでご注意〜

70 :作者の都合により名無しです:04/03/07 11:07 ID:UI6R1qLo
・・・半径そんなにあったら四国よりでかいかな・・・

71 :作者の都合により名無しです:04/03/07 11:32 ID:BOGI31z/
皆川を愛してるのはよくわかるし、
別に強引な展開なんていくつもあったんだから別府に皆川が行っても構わないとは思う(時間はかかるだろうけど)。
ただ、そういう先の展開を語るのは、細かいようだが、他の書き手への牽制球と変わらない。
ついでに読み手無視も甚だしい。
過去スレで質問して、質問内容も〜に使うからとかではなく、純粋に尋ねたいことだけを書いたほうがいいよ。
偉そうですんません。



72 :作者の都合により名無しです:04/03/07 11:33 ID:ov7TOeYT
>>68
ミナガー参戦させるのはいいが、奴がキャノンボールに参加した本来の目的はえなりを救出することなんで、それを忘れんでくれよ(w

73 :作者の都合により名無しです:04/03/07 11:40 ID:UI6R1qLo
忘れてた('A`)

74 :作者の都合により名無しです:04/03/07 11:42 ID:dNKg+0LE
すいません。

75 :作者の都合により名無しです:04/03/07 11:43 ID:sOH+wjHt
>>69
確か矢吹艦は県程度の大きさ。
たぶん香川県くらいじゃないか?
材料の問題もあるし。

76 :別府地獄編 第二歌「妖妃蹂躙」:04/03/07 13:06 ID:ov7TOeYT
妖気と闘気が衝突し、颶風が吹き荒れる。
澱みを切り裂くような森田の拳が、ハンマーのごとき勢いで振られる。
一撃一撃が、瓦礫を、床を、当たる部分を全て破壊していく。
しかし――。
「…………!! くそが…!!」
当たらない。一撃も。目の前の妖怪をかすめることすら出来ない。
(な…何だ…何なんだ。この違和感は…)」
目の前の怪物に、心の奥の奥まで見透かされているような感覚を味わっていた。
そして、森田の拳をかわしつづける留美子の貌は――
笑っていた。
唇をかすかに吊り上げ、戦いという行為を心から愉しむように。
「……らあっ!」
左右のラッシュから、ソバットにつなぐ。
そのコンビネーションに対し、留美子は“放たれる直前に”反応していた。
全てが空しく空を撃つ。
「はあっ、はあっ」
留美子があえかな吐息をはいた。
ぴく、ぴく、と全身を艶かしく震わせている。
「はあ、はあ、はあ、ふうっ……」
震えがりながら、自身を抱きしめ、唇に舌を這わす。
その姿は、あまりにも淫蕩で、そして妖艶だ。人とは思えぬ妖しい色気。艶。
「て…………手前……こ…この俺を……コケにしてやがれらっちゃれら……」
怒りと屈辱のあまり、呂律が回らない森田。
憤怒に染まった思考のなかで、なおも纏わりついて離れない違和感。そうまるで――
「!!」
一瞬の隙だった。わずかな思考の空隙を狙って、留美子が間合いに滑りこんできた。
「だおおっ」
慌てて、拳を振り回す。
「うっ!! うおっ うおお!!」
だが、森田の拳は、相変わらず大気を切り裂く以外の功を為さなかった。


77 :別府地獄編 第二歌「妖妃蹂躙」:04/03/07 13:07 ID:ov7TOeYT
「〜〜〜〜〜〜〜!!」
森田が声にならない呻きを発する。
「(バ…バカ…な……俺の拳が…この至近距離でカスリも…)」
眼前で、留美子の艶やかな黒髪が流れた。
「!!」
拳風に嬲られた長髪が、森田の腕にからみついた。蛇のように締め上げられ、固定される。
「(まるでこの女が思い描いた通りに……俺が動かされているみてえな……)」
利き腕を固められた森田の背骨を、凄まじい怖気が走る。

   ゴ シ ャ ン !

関節を極められた状態で、強烈に頭から投げ落とされた。
右腕がヘシ折れ、叩きつけられた顔面が、めきめき、と悲鳴をあげる。
「……………………が…(ば……化物………か…!!)」
力なく仰向けに横たわった森田を見下ろす、留美子の貌がさらに艶を増した。
赤く濁った目は、欲情したように潤んでいる。
「ぬっ……が…かはっ…」
潰れた鼻から、ドス黒いゼリー状の鼻血が大量にこぼれおち、床にドロリとわだかまる。
「んんっ…ふふ」
ぞくぞくと身を震わせながら、留美子の嗤いは哄笑に変わった。
「あははっ は は は は は は !」
「……………!」
鼻をおさえながら、森田が目を見張る。
「(な……何で笑う…? お…俺が地面に這いつくばってるのが、そんなにおかしいのか…!?
  そ…それとも……手前の圧倒的戦力がそれほど嬉しいのか? )」
しかし…と森田は揺れる意識のなかで思う。
「(な…なんて妖艶で…傲岸で…残忍で……あ…あきれるほど無邪気な笑い方だ……)」
これでは…まるで…


78 :別府地獄編 第二歌「妖妃蹂躙」:04/03/07 13:08 ID:ov7TOeYT
「高橋留美子はな……“子供”だ」
松椿へ疾走しながら、城平がつぶやいた。
「あ…? 子供って…留美子さんは俺よか年上だぜ。……歳のこと言うと切れるけど」
何を言い出すんだこいつ…と言わんばかりに、安西が怪訝な顔をした。
「そういう意味じゃない。――俺が戦ったときの彼女を一言で形容するなら……まさにその表現がしっくり来る。
 あのときの彼女は――己の中の“妖怪の血”を完全に目覚めさせていた。
 妖怪の血ってのはあまりにも強い。俺自身もそうだから、よく分かる。
 特に、彼女のは、並の連中とはケタが違う。
 脆弱な魂は、たやすく引き裂かれてしまうだろう」
城平の説明に、安西は全身が総毛立つのを感じた。
「なんで……なんであの人は……そんな危険なことを…!」
「おそらく……よほどの強敵と戦ったんだ。妖怪化しなければ勝てないほどの…」
それを聞いた山田の顔が強張る。
「山本さんの“デス=レックス”が相手ならば充分に考えられます。
 あの怪物は、一流漫画家といえども手に負える相手じゃありません」
安西は歯を軋らせる。
「あのキ○ガイ野郎か……あんな奴の為にあの人が……くそったれえ!!」
走りながら、安西が絶叫する。
「許せねえ……誰よりも優しいあの人を……だからこそ誰よりも苦しんでるあの人を…また罪を重ねさせようとしやがって!!」
怒声が、夜気をびりびりと震わせた。そんな安西を見ながら、金田一がふと呟いた。
「妖怪の血に限ったことではないが…強大な“力”の奔流の中では、
 表面にこびりついた道徳や価値観など紙クズのようにはぎとられてしまう。
 残るのはその人間の本質のみ…自分自身との戦いだ」
意外な人物からの意外な言葉に、安西だけでなく全員が目をしばたかせた。
「彼女にはまだ荷が重かろう……今は――――…傍で支えてやる者が必要だ」
「蓮……」
ほうけたように呟く安西に、金田一がニヤリと笑って言う。
「だから急ぐぞ。彼女を救ってやれるのは、お前しかいない」


79 :別府地獄編 第二歌「妖妃蹂躙」:04/03/07 13:10 ID:ov7TOeYT
あまりに意外な助言に、安西は呆気にとられていたが、やがて力強くうなずく。
「ああ、サンキュー、蓮」
湧いてくる勇気の存在を感じ、安西が一層、その足を早めた。
その背中を見ながら、金田一はつぶやく。
「……それにしても――――…なんとも損な役回りだのう……」
つぶやきは風にかき消され、誰に聞かれることもなかった。

そして、誰も気づかなかった。
最後尾を走っていた萩原と夜麻が、いつの間にか列から離れてしまっていたことに。


同刻、松椿――
井上雄彦が、修羅場に到着した瞬間、衝撃的な映像が飛込んできた。
渦巻く妖気と瘴気。それにアテられて倒れる者たち。転がる無数の死体。
そこから沸き出す“死魂”は謎の怪虫に強奪され、中央にたたずむ妖怪の糧となっている。
そして、その手に吊り上げられているのは――
「森田ぁ――――――――っ!!」
血まみれになったまま気絶し、留美子に首を持たれたまま吊り上げられている森田の姿だった。
血風と共に振り返ったその妖艶な…子供そのもの顔は、間違いなく。
かつて、自分の仲間を惨殺した、女の形をした怪物のもの!

「きっさまぁ――――――――――――!!」

日本刀を抜きはなち、絶叫と共に赤髪の剣豪が間合いを踏破する。
一方、森田をゴミのように投げ捨てた留美子は、妖しい笑みを浮かべたまま。
何処からともなく、凄まじい邪気に彩られた、両刃の長剣をとりだした。

80 :別府地獄編 第二歌「妖妃蹂躙」:04/03/07 13:47 ID:ov7TOeYT
怒りにまかせた井上の剣撃。
それを留美子は、取り出した一本の長剣にて受け止めた。
剣を合わせた瞬間、井上の体が切り刻まれ、血が噴き出した。
「な…なに…っ!?」
突然の痛みに、井上が狼狽する。
無理もない。剣が直に触れたわけでもないのに、組み合った際の剣圧だけで血が噴き出したのだから。
留美子が取り出した剣の名は“闘鬼神”。
鬼の牙を打ち直して造りあげられた、この剣は、剣圧だけで人間を切り刻むほどの威力を持つ。
その反面、あまりにも邪気が強すぎるため、普通の人間が持てばたちどころに邪気にとり憑かれてしまう。
しかし、完全妖怪化した留美子にとって、この剣を扱うことは容易だった。
純粋な剣の力量が互角でも、こうも得物に差があっては勝てる道理がない。
すると、何を思ったか、井上が“闘鬼神”を素手で撃ち払った。
たちまち腕から噴水のように血が流出する。今の井上はあまりの怒りに痛みすら凌駕していた。
だが、その捨て身すら、この怪物を相手には――
「地を這え!」
突進してきた井上を、ひときわ凄まじい剣圧が吹き飛ばした。
「ごああああっ!!」
全身から血を噴き出し、天高く撃ち上げられた井上。その落下地点に、留美子が剣を構える。
井上はすでに気絶している。このままでは、井上は百舌の早贄のごとく串刺しだ。
目の前で繰り返される惨劇に、福地が目を閉じた、そのとき。
一陣の影が、空中で井上を捕まえ、音もなく着地した。
「これはこれは……。サンデーの女帝と戦えるとは……願ってもない幸運ですよ」
長髪を血風に嬲らせたまま、拳法着姿の男は、つぶやいた。
スプリガン教官、たかしげ宙。
今、戦場に推参。


81 :作者の都合により名無しです:04/03/07 18:48 ID:GRWz7c+5
たかしげ宙キター━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!
スプリガン最強の男VS暴走留美子。
どっちが勝つかなー。
暴走留美子も圧倒的だけど、
たかしげもスプリガン最強の男だからなー。
(しかもスパイ属性に中ボス属性つき)


82 :作者の都合により名無しです:04/03/08 11:10 ID:iLX00f8m
金田一のセリフはアニメ版ハレグゥのグゥの声で脳内再生されるので、非常に笑えます。
つーかアイツがまともなこというだけで面白い。

83 :作者の都合により名無しです:04/03/08 12:18 ID:z+11vv4l
このスレは、ものすごい勢いで脳内補完用の妄想力が発達するよな。
作品を知っていれば知っているだけ面白いけど、たまーに知っているだけに
悶絶したりもするww
…それがまた面白かったりする辺り、末期的ジャンキーかもw

84 :別府地獄編チョイ話・ねこの歌:04/03/08 15:22 ID:5Fj60cHb
(前スレ146〜)
 「ちい・・・!オイラとあろう者があの女に気圧されるとはな。
 こいつあとんでもねえバケモンだぜ。一歩も動けなかった・・・」
全身の毛を逆立てながら、やっと落ち着きを取り戻した“黒い殺し屋”は狭い額を拭う。
かつて女湯だったはずの瓦礫と破壊痕から、破裂する殺気を感じ、
メガネの男共々命からがら退避した後に衝立の隙間から見た光景。
さっきまで人間だったはずの美女のあまりの豹変ぶりに、恐怖とそれ以上の興奮を覚えた。
粟立つ感情を鎮めるために毛づくろいのひとつもしたい所だがそうも行くまい。
肩にかけたサブマシンガンを改めて構え、女妖怪入道の後を追う事にした。

 「ま、待つんだ!何の策もないのにあれを追うつもりか?犬死するぞ!!」
命拾いしたメガネの男の声がわななく。殺し屋は丸まった唇の片端をニヤリと釣り上げた。
 「あいにく俺は猫だから犬死なんかしねーよ。黙ってついてきな!!」
“漫画家猫”横内なおきは、マシンガンを外しメガネの男――キバヤシに放って投げる。
 「何をするつもりだ!?」
 「・・・まだ二本足で走るのに慣れてねーんだよ。荷物持ってろ、メガネ」
 「慣れれば走れるのかよ!感動だ・・・新生MMRの結成も近いな!!」
 「わけわかんね。おら行くぞ」
黒猫は4本足で地に立ち、女湯跡を経由して留美子暴れる災害現場の方へと向かう。
短機関銃を持ったキバヤシがそれを慌てて追った。
しかし、横内がふと背後を振り向いた時――――

キバヤシの姿はなく、ただメガネと機関銃が水浸しのタイルの上に転がるのみ。

 「・・・・?(おいメガネ、どこ消えた?)」
四つんばいだと人間語がしゃべりづらいため、無言のままもと来た道を戻る。
そこで黒猫が見たものは、妙にうごめく謎の肉塊と和服の金髪男、そして。

 「何食べてんだ?まあいか。じゃあ今から出かけるから・・・・(じー)・・・・はああっ!
 ああ〜〜〜!!キミはクロンたん(仮称)じゃないか!!会いに来てくれたんだねぇ!!」
ねこ大好きの非道野郎・山本賢治であった。さっそく横内を拾い上げて頬ずりする。
 「(・・・誰だっけ、こいつ・・・)」山賢、ある意味ピンチ。

85 :作者の都合により名無しです:04/03/08 17:55 ID:qsGQWndd
キ、キバヤシーーーーー!!(⊃Д`)

86 :作者の都合により名無しです:04/03/08 18:28 ID:4UJCWTw8
きっと雷帝になって帰ってくるさ!!

87 :久々!マテリアル・パズル!:04/03/08 23:56 ID:RRfxRC5c
「光魔法!!カッコいいポーズ!!!」
澄んだ瞳。輝く白い歯。
あらぬ方向をさす指と無意味に曲げられた間接が「それカッコいいか?」とツッコまれる境ギリギリにあった。
「おおっ!?」
眩しさに半目になりながら、空中で静止した衛藤を見上げる土塚。
大体他と同じなので詳しい経過は省くが。二人は、街中でヨロイ兵士と一般人に取り囲まれていたのだった。
小太陽に照らされ、ぴたりと動きを止める敵達。
「意外とスゴイでやがります!衛藤さん!」
見とれているのか、引いているのか。そこんとこはよく分からんが
意志の無い鎧と意志を奪われた民衆、どちらも釘付けにするとは並ではない。
「この隙に……!」
と、踏み出した横に。汗を垂らした衛藤が落下し、膝をついた。
「……くそう……ダメか!」
シリアスに決めてる眼前で、再び動き出す包囲網。
「……なんの意味があったんでやすか?」
ジト目、土塚。
「……こうなったら最強のグルグル!恋するハー」
杖を握り締め、途中で固まる。土塚が仕方なく心配する。
「……どうしやがりました?」
「……グハァッ!!!」
一時停止を解いたように傍らの影が倒れ、白目を剥いたカエルよろしく腹を見せた。
うわ言で「な……名前がクサ……イ」とか言ってる。あと今更だが、見た目がいつもと全然違った。
「……ギップルでやがりますか……いつの間にか芸が増えてやすね。」
衛藤の片腕を掴み、持ち上げると、軽い体を背負う。
一瞬手が止まったのは「別に捨ててってもいいかなー」とよぎったからだ。
一回、夜空を見る。
(また撃墜されるのは嫌でやがりますね……)
多分無差別、それ故避けにくい。散発する鬼岩城の砲撃に、ヨンヨンを一度落とされている。
周囲との距離は、もう10メートルも無い。どうせなら相討ってくれりゃいいものを、そんな気配も無い。
(……ま、いいでやがります。)
土塚の目に、剣呑な光。
「久しぶりに……魅せやしょうかね。」

88 :作者の都合により名無しです:04/03/09 00:24 ID:CWfOVxPl
おや生きてたぜよ

89 :作者の都合により名無しです:04/03/09 00:51 ID:ECfwr1Wt
衛藤が土塚の前座か。
一応アニメ化とかゲーム化とか一時期凄かった人なんだが、こいつといい渡辺といい、
時の流れを感じるなあ・・・


90 :作者の都合により名無しです:04/03/09 00:53 ID:HZqymDNy
前座というか、ギャグ担当なだけだと思うが


91 :作者の都合により名無しです:04/03/09 01:59 ID:WAgiYxp5
それでも一応荒川の師匠

92 :作者の都合により名無しです:04/03/09 02:06 ID:g4TOwcnz
(´-`).。oO( 衛藤の男キャラはアレなのが多いからな)

93 :闘将!ゆで将軍!!:04/03/09 14:47 ID:7MTUctaV
将軍「ふん!」
猛突進してきたバオー、荒木の体を受け止めるが、受け止めたところから体が溶けていく。
将軍「ウゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴォォォォォ!」
荒木の腕から謎の液体が放出され、ゆでの体を溶かしていく。
これが!バオー・メルテッデン・パルム・フェノメノンだ!
将軍「まずいな……。」
上の方で車田と藤崎が何やら企んでいるらしい。
将軍「まあ良い!この場所が駄目というならば……。」
そう言うや否や将軍が別の『ミラクル・シーツ』を取り出し、放り出す。
たちまち、周りの景色がかわり、辺り一面泥沼のように変化する。
藤崎「むっ?」
それに藤崎達が気づかないはずがない。ゆでに攻撃しようと歩みを進めるが、
ゆでの体から灼熱の火炎が出てきて、それを止める。
将軍「アロノア・ファイヤー!」
車田「チッ!」
荒木も戦おうとするが、次の瞬間に体が倒れる。
将軍「バオーは、感覚の全てをにおいに頼る、それはつまり別のにおいでごまかしてやれば、感覚が完全に麻痺をするという事だ。
    『ウォッシュ・アス』の『テンプテーション・スメル』を使えば、バオーの麻痺する感覚を作り出す事ができる。」
そう言って、ゆでが荒木の元へと近づこうとする。その時であった。別の方角から声が聞こえたのは。
??「将軍、その楽しみは私に譲って頂けませんでしょうか?」
笑いながら、その男……篠房六郎は言った。

94 :作者の都合により名無しです:04/03/09 18:28 ID:67gsUXFm
ゆでー(´Д`;)

95 :死闘B:04/03/09 18:52 ID:hovMZ0yv
えなりがサムライダーとの戦いを開始した時、
皆川と大和田の激闘も第2幕を迎えていた。
皆川「いくぞっ!」
刹那、‘ホワイトラビット‘と化した皆川の姿が、大和田の眼前から消失した。
加速する皆川の姿を、大和田は見切れなかった。
加速する皆川のスピードは音速を超え、大和田めがけて突き進む。
大和田「!!」
反射的に横へ跳び皆川の突進を回避する。
しかし、圧倒的なスピードが生み出した真空が大和田の体を深々と切り裂く。
大和田「グウッ!血が抜ける・・!!止めなければ・・・止め・・」
大和田「アッ!!!」
気合の声と共になんと大和田は傷口をふさいでしまった。
N星人「なんてデタラメな体なんだ」
実況していたN星人もあきれた様子で言う。
皆川「なかなか愉快な体だな。
   だがそれだけでは俺を捉えることはできない。」
再度皆川の姿が掻き消える。
皆川の突進を間一髪回避しながら大和田は考える。
大和田(このまま避けているだけでは徐々に体力を削られ、
   一気に畳み掛けられる・・・ならば!)
   (一か八かやってみるか・・・・!!!)
覚悟を決め大和田は『鉄の腕』を全開放した。
大和田「来いっ!!」


96 :海底密室1/6:04/03/09 20:15 ID:HZqymDNy
>58
潜水艦の内部とは、思ったよりもずっと狭いものだ。
乙一が最初に抱いた感想は、そのようなものだった。
実際、≪やまと≫の通路は、人が2人、ようやく並んで歩ける程度の幅で、天井も低かった。
昔、通っていた高校の廊下ほどもない広さだ。
壁や天井には野太いパイプやケーブル類が這っており、バルブやレバーやスイッチ類、
消火栓などがあちこちに見受けられる。
各所に設けられた水密扉は、ごつくて分厚くて頑丈で、どでかいハンドルが付いている。
「意外にごちゃごちゃしているんだな」とも、思った。
乙一は、トイレを探して、単独行動していたのだが。
初めて乗る潜水艦内部に、作家の性ともいえる好奇心が刺激されたのだろう。
用をたした後も、物珍しげに、艦内をうろつきまわっていたのだ。
ところが、いつの間にか人気があまりない場所に来てしまっていた。
さて、どうやって部屋に返ろうかと思案していると――
「…ん?」
乙は微風を感じ、その方向を見やった。
頑丈そうな水密扉のひとつが、かすかに開いていた。
そこから、部屋の内部の様子がちらりと見えそうになっている。
「……なんだ? 閉め忘れか…?」
ふいに、乙の中に、さらなる好奇心が頭をもたげてきた。
せっかくの機会だ。後学の為にも是非、部屋の内部も見学しておきたい。
そう思ったのは、無理からぬことだろう。
しかし――
もし、未来を知る者がいれば、この乙の行動を何としても止めただろう。
だが、残念なことに、そのように都合よく現実は運ばないのだ。
乙は、そこに何が待つとも知らず、運命の扉を開けた。


97 :海底密室2/6:04/03/09 20:16 ID:HZqymDNy
分厚い水密扉を押し開け、その向こう側に入っていった。
微風がやや強くなり、乙の頬を軽く撫でた。
薄暗い室内のなかで、乙がジッと目を凝らす。
ようやく目が慣れてくると、いくつかの木箱が目についた。
どうやら、この部屋は倉庫みたいなものらしい。
「?」
ふいに、乙の鼻孔を、鉄錆びた臭いが突き刺した。
と同時、乙の背を、氷の手が撫でた。
この臭いは――血の臭い!?
あの地獄の戦場で、吐き気も無くなる程嗅がされた、異臭。
何度、嗅いでもなれない、このおぞましい臭いは間違いなく――
「あ……」
ふいに、乙の目に“それ”は飛込んできた。
人間が、床に横たわっていた。頭部から、血を流しているのが見える。
着ている服から判断して、これはこの艦のクルーのもの――
「なんだと…!」
一気に、思考が非常事態に覚醒した。はじけるように踵を返す――
とん、
と、乙の胸に軽く触れるものがあった。
乙のものではない手が、乙の左胸に添えられていた。乙が寒気を感じる間もなく――
めきゅ…、
と、強烈な負荷が、乙の胸を圧迫し――
ぐしゃり…、
と、自身の肉体のなかで、何かが潰れる音を、乙は聴いた。
乙の心臓が、体内で粉々にされた音だった。
「ぐふ…」
断末魔というにはあまりにも控えめな吐息を漏らし――
乙は、血だまりへと沈んでいった。


98 :海底密室3/6:04/03/09 20:17 ID:HZqymDNy
「運がなかったな、少年。俺たちの“作業”の現場を見てしまうとは」
つぶやいた男が、うつぶせに倒れた乙の体を蹴り、仰向かせた。
大量の吐血で染まる乙の左胸には、掌大の痣が、くっきりと刻印されていた。
「俺の『ゴッドハンド』に砕けぬものはない」
右手をさすりながら、男は呟く。すると、その背後に、2つの気配が生じた。
「片付けたか、能條」
訊いたのは、左目をアイパッチで隠した、金髪の男だった。
「ああ。こいつは裏御伽チームの、乙一という男だ。御覧の通り、即死だ」
「なら、どっちみち始末されることにはかわりなかったんだな」
そう言ったのは三人目の男。
この男は並外れて背が高く、髪も肌も真っ白だ。左目に狼を彫り込んだ義眼をはめている。
「結果的には、そうなるな、米原。で、どうする野口隊長」
真っ白な男の揶揄に応えた能條は、すぐに金髪の男へとうかがいをたてる。
「捨てておけ。どうせ、ここにはあまり人は来ない。
 だからこそ、俺たちはここから潜入したんだからな。能條、早いとこ着替えを済ませろ」
「了解」
見れば、野口と米原の2人は、すでにクルーの制服を着込んでいる。
そして今、能條は、乙が見た死体から制服をはぎとり、いそいそと着替えていた。
と――。
着替え終わった能條の目に、ふとあるものが止まった。
それは、乙の懐からこぼれでた、数枚の“DISK”だった。CDよりやや大きめのサイズである。
「ほう、これは……」
興味深げな能條が、それらを取り上げた。しげしげと見つめる。
「なるほど、これがスタンドの“DISK”か。この乙一が、なぜブロック決勝にて、
 自身がノベライズ化していないスタンドまで使えたのか、不思議だったが……これで謎は解けた」
得心がいった能條は、それらを一枚ずつ己の頭に差し込んでみる。
そして、その中から“ある一枚”を選び出した。
「ふむ、こいつはいい。“このスタンド”は、実に俺向きのスタンドだ。
 福本が“オシリス神”を手に入れたように、これはまさに俺の為にあるようなスタンドだ。こいつは、とんだ拾い物だったな」
満足げにうなずいた能條はその一枚を完全に頭に差し込み、残りはゴミのように破棄した。


99 :海底密室4/6:04/03/09 20:18 ID:HZqymDNy
「急ぐぞ。我ら“PSYCLOPS”の目的は、本宮とかわぐちの抹殺だ。
 それには、この海底の密室は、まさにうってつけなのだから」
野口が、やや急かすように言い、
「危なくなっても、俺の“逃がし屋”の能力なら、脱出はカンタンだしな」
米原がどこか状況を楽しむようにつぶやく。
「ああ、わか…っ?」
2人に能條が応えようとしたが、その言葉が途中で驚愕に彩られた。


い…いったい……何が起こったのだ…
やられてしまったのか…
う…動けない…
だめだ…致命傷のようだ…声も出ない…
今…別府は19時20分過ぎ頃か……
父さんと母さんは何をしているのだろう…
もうねむっているのだろうか? 心配かけてすみません


乙一が最後に思うこと…
それは故郷の両親の事でも、短い間に苦楽を共にした裏御伽の事でもなかった
どちらの事も深く思ってはいたが、最後に浮かんだ“使命”の前に
両親への思いも、裏御伽への思いも頭から吹っ飛んだ。


“天国への階段”――
荒木…先生に……“あの能力”に目覚めるための――ヒントを残さねば……

朽ちゆく乙に残された、最後の一念。
最早、スタンド能力さえ失い、ただの人間となった男が、最後の灯火を燃やそうと、その身を動かした。


100 :海底密室5/6:04/03/09 20:19 ID:HZqymDNy
「…………っ」
声にならないうめきをあげながら、乙は手足をもがれた虫のように床を這った。
多量の血の帯を床に描きながら、無様に血を這う乙の姿を、三人の“独眼鬼”が見つめている。
「なんなんだ、あいつは? 心臓を完全に潰されて、なぜまだ動ける?」
「よほど、何か無念があるのか…。捨てておけ。どうせ、すぐくたばる」
「…………」
米原が怪訝な顔をし、野口は興味なさそうに視線をそらす。そして能條は――
「(なんだ? こいつはこんな時に意味のない事をする男ではない。
  …なにか意味があるのか? 死の間際にあって、なにか伝えたい事があるのか?)」

し……死ぬのは…こわくない……
だが…ぼくは……誇り高き小説家だ。
荒木さんは、精神をあれだけ酷使しながら、チームを勝利に導いた……
裏御伽のみんなも……未来のために……多くの人を救うために…命を賭して“運命”に立ち向かった……


だからぼくだってなんかしなくっちゃあな…


カッコ悪くてあの世に行けねーぜ………


ぼくが最期に見せるのは、未来にたくす小説家魂だ!


人 間 の 魂 だ!


101 :海底密室6/6:04/03/09 20:20 ID:HZqymDNy
倉庫に積んである、ある空箱の近くまで、乙は這いずった。
そして、最後の力を振り絞り、その箱に自らの体を突っ込んだ!

メ…ッセージ……で…す…

これが…せい…いっぱい…です
荒木…先生……
受け取って…ください…
“突っ込まれて正解”…なんです……
それが“天国への階段”の第一歩なんです……
伝わって…………ください……

………
 ………
  ………

   乙一   ――――――『死亡』


その死に様を最後まで見届けた能條は、そのメッセージの真意を朧げながらに掴んだ。
もちろん、正確に内容を知り得たわけではない。
ただ、長年の経験から来る“勘”から、それが何か将来、自分達の驚異になりうる情報だと悟ったのだ。しかし、能條のとった行動は――
「見なかったことにしてやる……」
そうつぶやき、踵を返した。
「決してセンチなったからではない……俺にとって強い者こそ真理。
 強者こそ友であり、尊敬する者。俺は君のことを永遠に記憶のかたすみにとどめておくだろう、乙一」
制服の帽子を深くかぶり、そして歩き出した。
今より、海底密室にて、深く静かに戦闘が始まる。



102 :作者の都合により名無しです:04/03/09 20:34 ID:CWfOVxPl
おああああ。・゜゜・(`Д´)・゜゜・。チェリーちゃんがぁぁぁぁ

103 :作者の都合により名無しです:04/03/09 20:35 ID:0ivGJiS8
乙一・・・乙かれさま。


なーんていってる場合ちゃうっちゅうねん!!!
死んだ!
死んだ!?
わお・・・・ 


104 :作者の都合により名無しです:04/03/09 20:51 ID:g4TOwcnz
お、乙一、ここでデッドリスト行きか!!
不様でカッコ悪いがゆえに気高い死に様だ…(⊃Д`)

105 :作者の都合により名無しです:04/03/09 20:53 ID:esCLNnt9
お疲れ、乙一。
あれ?でもN星人がスタンド使えなくなったんじゃ…。

106 :作者の都合により名無しです:04/03/09 21:03 ID:HZqymDNy
しまった・・・その制約を失念していた・・・・
ここはひとつ、乙は己の死をもって、N星人に一矢報いたということで・・・

107 :作者の都合により名無しです:04/03/09 21:03 ID:XWqsr1Z6
>>105
そう言えば・・・N星人も束の間の夢だったな。

108 :作者の都合により名無しです:04/03/09 21:05 ID:A5MKw8Fb
あぁ、封神台が欲しいかも・・・

109 :作者の都合により名無しです:04/03/09 21:32 ID:esCLNnt9
>>108
死が軽くなる。
つーか、今でも十分軽いか。

110 :鬼の霍乱:04/03/09 21:40 ID:CWfOVxPl
>20他
手刀ひとつで、十の鎧が紙のように舞い。
回し蹴りひとつで、二十の鎧が鉄屑となって散る。

自ら“殺し屋”と呼称する悪魔の男、藤原芳秀の前に立ちはだかる数多の敵は、
数秒ごとにスクラップの山となって別府の大地に埋まってゆく。
暴風の後背を走る天野こずえは丸い瞳をまっすぐに、黒装束に包まれた背中に向けている。
あまりの進撃の速さに、多くのモンスターに囲まれた恐怖に怯える間もなく、
彼女は一生懸命暗黒の颶風を追いかけ続ける。

しかし天野には心配事がひとつあった。
最初に彼と出会った時、なんとなく体調を崩しているように感じたからだ。
そんな様子はおくびにも出さないが、やはり気になるところ。
それでも彼は「俺を信じるのなら、俺の傍から絶対に離れるな」と言った。
そして今突破口を作るべく大量の鎧兵士の壁に突撃している。
ならば彼を信じて、必死についてゆくしかなかった。
右手の薬指を飾る、青い石の指輪が仄かに光を帯びていた。

気がつくと敵の数も指差しで数えられるほどになっていた。
だがそれらを見渡していた天野がふと視線を前に向けると、
藤原が苦しそうに片膝をついて立ち止まっていた。
 「ふ、藤原さんっ!」
慌てて駆け寄り、ポケットからハンカチを取り出す。彼の顔は脂汗にまみれていたのだ。

 「不要だ」
煩わしそうにハンカチを手ではねのける藤原だが、天野は引き下がらなかった。
 「やっぱりどこか痛めていたんですね。なのにこんな無茶ばかりして・・・」
悲しそうな顔で天野は、そっと男のこめかみを拭う。
困惑を表情に出さない男は、二度目の人払いはなぜか行えなかった。
ただ、己に起きた奇妙な運命にほんの一瞬だけ思いを巡らせた。

いつから己の≪箍≫が外れたか―――――― いつ? どこで? 何のせい?  誰のせい?

111 :鬼の霍乱:04/03/09 21:41 ID:CWfOVxPl
気がつけば全てを忘れ、俺は思考の泉に身を浸していた。


 人間は土に似ている……
 土はそこに撒かれる“種”でさまざまに変わる…密林にも砂漠にもなるのさ
 俺の生き甲斐は、“種”を運び、土を変えることだ、俺の好みにな
 俺は半生をかけて“種”を撒いてきた…そして、その“収穫”の時は近い


しばし宿としていたGUNG-HO-GUNSから出て、殺意の波動で射手なき銃たちを呼び出して。
これは因縁の男片倉に語った言葉。俺は収穫の季節を心待ちにする・・・“蝶”。(5・14部)
・・・“若返り”の秘術の反動、もはや余命は幾許もない。
このトーナメントこそが最高の、そして最後の畑となろう。
俺は心ゆくまで、あらゆる猛者と闘っていたい。最期の蝋燭が燃え尽きても。地獄ででもずっと。ずっと。

そのためには・・・ ここを生き抜かねば・・・

そしていつか必ず“あれ”と決着をつけねば・・・

・・・?

 (咄嗟に思い出せない。“あれ”と相対した時、全ての人間としての制約から、
 解放されたような気がした。“あれ”となら共に奈落へ落ちようとも構わない・・・)

なぜならいつまでも闘いあっていられるから。
“あれ”との闘いはあまりに凄まじく―――鮮明に思い出せるのに、どこか霧に包まれたような。
 (誰だ?何だ?あの人ならぬ人の名は。思い出したいのに。この肉体は奴の拳を、蹴りを覚えているのに!)
邪魔だ。周りの環境全てが俺の邪魔をする。
俺の視線は再び現世に舞い戻り、屑鉄どもの惨めな行進を冷たく射る。
ハンカチを持った女は何かを感じたか立ち上がり俺と僅かに距離を取る。
その選択は正しい。今の俺に近づきすぎないほうがいい。
黒いロングコートを翻らせ、疑問の答えを求めるかのように、俺は――――

112 :鬼の霍乱:04/03/09 21:41 ID:CWfOVxPl
 「・・・藤原さん!だいじょうぶですか!?」

藤原がふと、居眠りから醒めたように天野の声に反応する。
彼が周囲を見渡すとそこにはもう、おおよそ形のある鎧兵士は存在しなかった。
どうやら考え事をしながら敵を殲滅してしまったらしい。
雑念もいい所だ。藤原は心の中で苦笑する。
 「俺の事はどうでもいい。それより再度囲まれないうちに移動するぞ」
 「はーい」
天野は元気な声を出し、2人は街路樹を抜け大きな通りに出る。
明滅する信号機が、通る者のないアスファルトの道を寂しげに見下ろしていた。

 「藤原さん、さっき何か考え事をしていませんでしたか?」
天野に指摘されるが黙っている男。先程から燻る疑問に、一向に答えが出ないのだ。
苦笑しながら天野は、木洩れ日のような笑顔で藤原に話しかける。
 「ダメですよぉ、そんなに怒った顔してばかりじゃ。おとぎ話の鬼みたいですよ」
 「鬼・・・?おとぎ話・・・     ――――鬼。  鬼 天 狗 か ?」
 「え?・・・藤原さん?」
そこには天野の知らない男の顔があった。
得体の知れない歓喜に身を震わす、闘いのために人を捨てた者の、化けの皮が剥がれ落ちた者の。
 「・・・ふ・・・はは・・・くくっ、はははは・・・」
歯茎まで剥き出しになった鬼の牙と細く三日月に歪んだ双眸。

藤原の思い出した鬼とは―――
彼が人間としての『仮面』を捨てる事になった男とは―――
半生を賭けて蒔いた種と同等の価値があるだろう“運命の恋人”とは――――

 「ん、もう!藤原さん来ないなら先に渡っちゃいますよ!
 あっちに病院がありますから治療しましょうね」
天野がぷんぷんと怒りながら、律儀に青信号まで待った横断歩道をひとりで歩く。
静かな夜道、天野は僅かに電気を灯らせた小さな外科病院の扉をコンコンと叩く。
夜間診療も行っている時間、彼女はそっと重い曇りガラスの扉に手をかけ・・・
人影が透けた刹那、勢いよく扉が開き、天野は中に引き込まれる形で院内に転がり入ってしまった。

113 :鬼の霍乱:04/03/09 21:42 ID:CWfOVxPl
 「キャア!?」
つんのめった天野が見たものは、白衣に身を包んだ複数の男。背後で閉まる扉。
手には凶器のメスや丸椅子。彼らも≪傀儡の舞≫にかかっているのだが天野は知らない。
舞の効果は【漫画家抹殺】。彼女の気配を察した男たちの先制攻撃。
とっさに懐の“魔除けのお札”を投げつけた天野だがあまり効果はないようだ。

困惑する彼女は一瞬後ろを振り返るが、首を振って狂った医者たちに立ち向かう。
 (藤原さんばかりに頼っちゃダメ!あの人も色々大変なんだから、私だって!)
指の宝石―――秘石『スター・サファイア』が光り輝き、大量の水を召喚する!
 「うわぁぁぁぁ・・・」「ぎゃあああ・・・」
あわれ傀儡医師たちはあっけなく、光の圧力で割れた病院の窓から外に押し流されていった。
 「ふう、危なかったぁ。でもこの指輪、ホントいつの間につけてたんだろうなぁ・・・」
と、一息ついた天野が水でぐちゃぐちゃになった待合室を見渡すと。
そこになぜか全身ずぶ濡れで寝っ転がっている、ちょんまげマスクの男がひとり。

 「へ・・・変なチカラに呼ばれて水と一緒に流されちゃったい。おえっぷ」
 「にわの先生!?」素っ頓狂な声を上げる天野。奇妙な再会シーンであった。

 「いやあすっかり水を飲んじまってぇ。天野センセお元気ぃ?」
『幹事とバスガイド』であるこの2人、なんでも天野がパプワワールドに飲み込まれた際、
たまたまにわのの時空移動時(当時は川原捜索中)に今みたいに偶然出会い打ち解け、
ついでだからと彼女が行きたがっていたベネティアに送り届けた縁がある、らしい。(9部A)
 「おかげさまで!」ニコニコと元気な天野。いちいち運がない男と対称的である。

なんでまた病院に?との質問に、
「あ!大変、怪我人を治療しに来たんです。私をずっと守ってくれたんです」と、
天野が慌てて外への扉を開けようとするが、
奥から聞こえる気の抜けた声が彼女を静止させた。
 「ここは使い物になんねえから、こいつを持って外に出な。ほらよ」
姿を見せず、受付から何かを天野に向かって放り投げる男。キャッチするとそれは救急箱。
 「あと、これも渡してくれ」
今度は折りたたんだメモ用紙。にわのが受け取り天野に手渡す。

114 :鬼の霍乱:04/03/09 21:45 ID:CWfOVxPl
 「川原せんせー!そんな所に出ちゃったんかい。何やってんの?」
 「飯食ってる」
 「んなっ!?まーた自分だけ余裕シャクシャクでぇー!えこひいきじゃん!」
 「あ、ありがとうございます川原先生、にわの先生も」
変な掛け合いの中に割り入り天野が礼をする。にわのが照れながら、
しかし真面目な顔で「外の人、男?」頷く天野。
 「うかつに信用しちゃダメじゃん!男はみーんな魔物なんだから気をつけなくっちゃ!いやマジで」
先刻樋口に言った台詞を、妙に実感を込めながら言う男。
天野はクスッと笑うと、2人に手を振り病院を出た。

 「水を操るのか」病院の外では藤原が、打ち上げられた医師達を建物の壁に寝かせていた。
にっこり微笑む天野はメモ用紙を男に渡す。紙を一瞥した男は表情を一変させ、
足をもつれさせるように病院の扉を開けるがそこはもぬけの空であった。
 「藤原さん・・・?」
 「ここにいた男の名は?」冷たい声。
 「あ、にわの先生と川原先生です。裏御伽のお2人で」
 「・・・!?川原は裏御伽を裏切った男。なぜ今裏御伽と行動を共にする!?」
藤原の剣幕に威圧感を感じながらも、はっきりと返答する天野。
 「川原先生は最初から裏切っていなかったそうです。本宮先生がバスの中で言っていました。
 『あいつは俺や仲間のためにあえて汚名を被っていた』って、タフに移籍したのもそのためだって」
 「・・・そうか・・・」
藤原は以降、極端に無口になり。天野の懸命な治療にも心動かされる事はなかった。

 (彼奴と出会った時だ。タフが奴を仲間に引き入れたのは。出会いは偶然だと思っていた。
 しかし、しかしもしも・・・奴がタフに行くためわざと騒ぎを起こしていたとしたら・・・?
 俺はまさか・・・タフに取り入るため利用されただけ?わからん、奴は一体何を考えているのだ!!)
焼けつく感情の奔流。藤原の小さく震える手には。―――ペン書きで一言。 『鬼の霍乱か』と。
 (・・・鬼は・・・本当の鬼はどっちだ・・・!!)


 「天野さん達は大丈夫なんだよね先生?ならいいけど。うまく本宮せんせー達の所につけるといいな。
 みんなどこ行ったのかなー?」――――新たなる別れの足音を、彼らはまだ知らない。

115 :作者の都合により名無しです:04/03/09 22:36 ID:XWqsr1Z6
今更だが、吉崎カッコよすぎw
懐かしくなってモンスターズ+読み返してるよ。
面白いんだがな……なんで打ち切られたんだろ。

116 :作者の都合により名無しです:04/03/09 22:42 ID:fqLW06nO
しかしこいつも口調が安定せんな。
俺とか僕とか。
確か山崎戦は僕だったと思うが。

117 :作者の都合により名無しです:04/03/09 22:45 ID:fqLW06nO
レスした後に気がついたが、
他の話が投下されてるのに、
それを無視して雑談するのは止めたほうがいいって言われてなかったか?
雑談は過去スレでやろうな。

118 :気にしないでン:04/03/09 23:18 ID:CWfOVxPl
吉崎君は最初カエル口調のかけもちスパイでありましたな
あんど君にパンツ取られたり

ところで自分携帯の着メロ「天国への階段」なのですが
ありゃあ聞いてるだけで極楽浄土にいけそうな名曲ですわ
乙君を偲んでエンドレスで聞くか・・・。
また例の人が壊れ(略)強くなれよ〜

119 :鬼岩城攻略番外編ゆで対神崎 終章:04/03/09 23:58 ID:783COLuT
動かない
神崎は、己の肉体に苛立っていた。
首が動かない
両腕が動かない
両足が動かない
痛いを通り越して、何も感じない。
自分の意志が肉体と繋がっていない。
もう、立てない――?
「そんなわけがねェだろうがっ・・!」
思いきり叫んだつもりの声は、蚊の鳴くような声だった。
でも、右腕が動いた。
ガラリ、と体に纏わりついている瓦礫が崩れた。
そうだ、それでいいんだよ。
痙攣する腕に力を込め、上体を持ち上げる。
今までにも何度か、あった。
こんな風に全身ぼろぼろになったことが。
そんな時、いつも脳裏に浮かぶものがある。
今もそうだ。
眼を閉じれば、今でも鮮明に瞼の裏に焼きついてる。
灰燼と化した徳間書店
そして――惨劇の中心にいた、黒い巨人の姿――
全身を、憎悪が駆巡った。

120 :作者の都合により名無しです:04/03/09 23:59 ID:783COLuT
>12
からの続き。

121 :鬼岩城攻略番外編ゆで対神崎 終章:04/03/10 00:00 ID:BwVJXihC

地獄というモノがどんなものか己は知らない。
しかし、
地獄という存在が、明確な形をもつとするならば、あの時、あの日、あの場所で見た存在こそがソレであると断言できる。
突然の襲撃から、壊滅まで僅か1時間。
辺りは瓦礫の山と化し、
かつての徳間書店本社も、その場にいて抵抗した漫画家も、全て灰になった。
少年キャプテンは崩壊した。
滅ぼした『地獄』は、生物的な禍々しい鎧のような装甲に身を包み、惨劇の中心で悠然と佇んでいた。
それが、最後の記憶だった。
気がついた時、ベッドに横たわり、病院の白い天井を眺めていた。
何もできなかった。
強ければ、己がもっと強ければ、誰も死ななかった。
そう思った。
強くなろうと思った。
誰にも負けない強さを手に入れたかった。

122 :鬼岩城攻略番外編ゆで対神崎 終章:04/03/10 00:00 ID:BwVJXihC
仇・復讐・敵・・・
あの日から、あの黒い巨人をいかにして葬るか、そのことだけを毎日考えていた。
一人・・また一人、と何人もの漫画家を倒した。
手段は厭わなかった。
どんな卑怯な手でも使った。
利用できる物はなんでも利用した。
全てだ。
全てをかなぐり捨てて、強くなるために生きてきた。
悪罵されても
中傷されても
軽蔑されても
前を向いて、ひたすら闘い続けた。
全ては、あの男への復讐のために――
勝つ、負ける、倒す、倒される、そんなことばかりを考えてきた。
本当にそうだったか――?
頭の片隅で、囁き声が聞えて来た。
同時に、
『漫画家(キミたち)の技は・・闘いは・・そんなに安っぽいものではない』
遥か昔に聞いた、言葉を思い出した。
「うるせえっ・・!」
本能的な恐怖が、体を跳ね起した。
「うぐ・・あっが・・・っ・・・!」
無理やり力を込めたら、意味不明な音が口から沸いた。
立てた。
眩暈がしそうになった。
体は少しでも動かせば、それだけで嫌な痛みが走った。
でも、立てた。
頭を思いきり振り、先ほどの幻聴を振り払う。
そして、両眼でしっかりと血まみれのゆでたまごを睨みつけて、言った。
「こいよ・・・チャンスだぜ・・」


123 :鬼岩城攻略番外編ゆで対神崎 終章:04/03/10 00:01 ID:BwVJXihC
ごくっ・・と克は唾を飲み込んだ。
神崎将臣は立ちあがった。
傍から見ただけでも、全身が、先ほどのゆでの必殺技で崩壊寸前だということはわかる。
足下すらおぼつかない。
それなのに、立った。
だけでなく、凄い眼でゆでたまごをねめつけている。
「まだ、やる気なのか・・・」
当たり前のことを呟きながらも、克の頭脳は、冷静に状況を分析し始めていた。
カウンター狙いだろう、と思った。
あの体では、もう先ほどまでに見せていたような俊敏な動きはできない。
ゆでが前に出て、攻撃を仕掛ける瞬間に、勝負をかけるつもりなのだ。
分の悪い賭けでは無い、はずだ。
ゆでも、神崎の攻撃により相当なダメージを受けているはずなのだから。
はず、と付け加えてしまうのは、克の眼力でさえ、ゆでたまごの耐久力というものが想像することすらできないからだ。
でたらめとしか言いようが無かった。
だから、そのことについては明確な発言ができない。
ただ、わかることもある。
先ほどの神崎の、挑発的な言葉。
恐らくは、ゆでたまごを誘うためだろうが、
余計なことだ。
そんなことをしなくったって――
視線を、ゆでに移した。
ゆでたまごは、全身に力を漲らせて、神崎の視線を真っ向から受けていた。
予想通りだった。
ゆでたまごともあろうものが、
あの状況から立ち上がってきた男を、空かすような真似をするはずがない。
誘いだとわかった上で、前へでる気だ。
ぞくぞくと全身が震えてだした。
これから何が起きるのか、考えるだけで、たまらなかった。


124 :鬼岩城攻略番外編ゆで対神崎 終章:04/03/10 00:02 ID:BwVJXihC
ふいに、ゆでたまごが右腕を真横に突き出した。
そして、掌をぐっ・・と握り締めた。
二の腕の筋肉に血管が浮き出る。
「あれは・・」
克の呟きと、同時に、ゆでは
ダンッ!と地を蹴って、真っ直ぐに神崎に迫った。
ロケットのような勢いだった。
その勢いのまま、神崎の首目掛けてゆでの豪腕が振りぬかれた。
「喧嘩ボンバ――!!」
衝撃!
後方に大きく弧を描いて何かが飛んだ。
丸い、サッカーボール程度の大きさの物体であった。
首――!?
一瞬、神崎の首が吹き飛んだのかのように克には思えた。
しかし、違った。
飛んだのは、神崎の被っていたヘルメットだった。
そして、神崎本体は、ラリアットを食らって仰け反りながらも、両足は先ほどと全く変わらぬ地を踏みしめていた。
ぎらりと神崎の瞳が光った。
両腕が、意外な速さで動いた。
振りぬかれた状態で、神崎の目の前にある右腕――それを抱え込み、跳躍した。
ゆでの右腕を、宙で、自分の両足の間に挟み込んだ。
飛びつき逆十字固め――
極まった。
その瞬間には、もう、神崎はゆでの右腕をへし折っていた。
刹那の破壊であった。
ゆでの右腕は、皮膚を破り骨やじん帯が関節の組織ごと飛び出していた。

125 :鬼岩城攻略番外編ゆで対神崎 終章:04/03/10 00:04 ID:BwVJXihC
しかし、ゆでたまごは、苦痛の声を洩らしもしなかった。
折れた腕に絡みつく神崎の体を左手で掴み、
そのまま、ゆっくりとリフト・アップした。
そして、微妙に足を動かし、立ち位置を変える。
正面――つまりは神崎の背後だが――は、壁だ。
「叩きつける気かっ・・!」
克が叫んだ時には、神崎の体は、ゆでの頭上高く持ちあがっていた。
にいっ・・と凶暴な笑みが浮かんだ。
神崎の顔に。
ゴンッ!
固い物がぶつかり合ったかのような音だった。
神崎が額を、ゆでの額にぶつけたのだ。
わずかに、ゆでの体が揺らいだ。
ゴン! ゴン! ゴン! ゴン! ゴン!
続けざまに、何度も何度も、神崎は頭突きを叩きこむ。
「なんっ・・」
克は絶句した。
どういう言葉も思い浮かばなかった。
ただ、眼前の光景を凝視していた。
徐々に、ゆでの体が後方に傾いていく。
「止めだあっ・・!」
勝機を見て取ったか、思いきり後方に頭を逸らす神崎。
速射砲のような連続攻撃に、間断ができた。
瞬間――ゆでの体が爆(ば)ぜた。
神崎の体を、鉞で薪を割るような凄まじいスイングで壁に叩きつけた。

 ゴ ギ イ ッ ! !

破壊の絶音が、辺りに鳴り響いた。

126 :鬼岩城攻略番外編ゆで対神崎 終章:04/03/10 00:05 ID:BwVJXihC
壁に叩きつけられた神崎の首は、信じられない角度に曲がっていた。
ゆでたまごは、その場に膝から崩れ落ちた。
その腕には、まだ神崎の指が絡みついて離れなかった。
一本ずつ、その指を力を込めてゆでは剥がしていった。
最後の一本を剥がし終えた後、ようやくゆでは、ほっとため息をついた。
その二の腕には、神崎の指の跡が、くっきりと残っていた――

127 :作者の都合により名無しです:04/03/10 00:26 ID:Etrz+fXy
かか神崎さぁーん!゚(Д)゚ 嗚呼・・・

128 :作者の都合により名無しです:04/03/10 00:36 ID:g5wY69qz
え、神崎マジ逝った?

129 :作者の都合により名無しです:04/03/10 01:13 ID:RGiRb4oV
おいおい、神崎熱すぎだろ!
しかし、神崎の宿敵は、やっぱアイツなのか……

130 :鬼岩城攻略戦M 秘密:04/03/10 06:00 ID:WNJg5r7X
三条は、僵屍にも似た引力を無視した起き上がり方で、ぶわりと浮かび足をつけた。
いまだチカチカとノイズの酷い視界。驚愕と恐怖に歪む吉崎とカムイの顔に、少しだけ溜飲を下げる。
(……ギリギリ『核(コア)』は壊されず済んだか)
空裂斬と光の闘気、共に確かに自分の苦手とするモノだ(本質的には、この二つは同じなのだが)。
しかし、一撃で倒す為には『核』と呼ばれる、いわば弱点を射抜く必要がある。
『……何故、貴様等が『空裂斬』を使える?』
問いつつ、さなか、揺れようとする腰骨を支えなくてはならない。
流石に、頭を一度吹き飛ばされたのは効いている。
暗黒闘気も幾分失っていたが、それを奴等に教えてやる義理も無い。
「何故……?話を聞いていたんじゃないのか?」
怪訝そうな吉崎。
そう、それが一番の問題だった。
そもそも『空裂斬』は。心眼を開き、神の祝福を受けぬ生命、目に見えぬ敵の弱点を、光の闘気で斬る技である。
断じて、『ギガスラッシュ』と『しんくうは』を合わせて出来上がり。などという手軽(?)な代物ではない。
『グランドクロス』が『グランドクルス』に名が似ているだけの別物なら、
奴等の『空裂斬』は、自分や稲田の『空裂斬』と『名前が同じなだけの別物』な筈。『メドローア』と同じことだ。
だが理論上そうであっても、見た目威力ともに、あれは紛うかたなき『ダイの空裂斬』だった。
『核』に『命中』していれば、自分はこうして立てはしなかったろう。
奇跡とも呼べる一撃。
そんな奇跡(こと)をおこすためには
なにか……そう
名が同じという以外に。最低、あとひとつは要素がなくては……。
眇めた二人、吉崎とカムイの

131 :鬼岩城攻略戦M 秘密:04/03/10 06:00 ID:WNJg5r7X
頭ひとまわり、上。
オーラのように、背後霊のように、巨大な胸像の形。
いまだ霞む瞳が、あるいは、それ故捉えさせたのか。
(…………幻覚……?………………いや、違う!!)
今まで気付かなかったのがおかしなくらい、はっきりと見てとれる。
薄い頭頂、茶に近いサングラス。台湾の中堅麻薬ブローカーめいた風貌を、見紛うはずもない。
その男。ドラクエの、いや、エニックスの守護神にして『ダイの大冒険』監修者!!!
(……そうか……貴様か……!!貴様が力を貸していたのか……!!!)
突如自分達の頭上を、仇でも見るように注視しだした三条に
つられて振り仰ぐこともなく。チャンスとみてか、頷き合い、再び『空裂斬』を繰り出そうとする二人。
体勢を取ったところで、予見していたように、三条の視線が落ちた。
『……やはり……貴様等エニックスに連なる者共は、一人たりとも生かしておけん!!!』
膨大な憎悪。暗黒闘気の源たる負の感情が、闇を補い、上昇をあらわすメーター代わりに砂塵や石粒を舞い上げる。
気迫で圧し合うはざま、どちらかの破滅無しには終われない剃刀より薄い刃の緊迫が、じりじりと形成されてゆく。

     ………ピ シ ッ………

そんな中、その音は、奇妙によく響いた。
三条のフェイスガードに、黒く走る罅。
取り落とした陶器が砕けるように、フードの右半分が前触れなく弾け散り、闇の粒子が極小の雲霞となり逃げ出す。
『核』に、かすっていたのだ。
そして

……………………………

。 。。 。。 。。 。。 。。 。。 。。 。
自分で殺した男が目の前に現れても、藤原カムイはこんな顔は、しない。

132 :鬼岩城攻略戦M 秘密:04/03/10 06:02 ID:WNJg5r7X
「……お……前……三、条……か?」
一瞬の、自失。
だが『素顔』をカムイ達に記憶されてしまうには、充分過ぎる間だ。
顔に当てた手から、ほとんど無意識で闇を癒し、封印を施す。
ぐるぐると堂々巡りする思考が、落ち着きを取り戻し、すぐさま失う。
『……見たな……!!!!!!』
指は禁断の牢の鉄格子。その奥からギラリと瞳が鬼気迫る。
どこまで、知られた?
こんなキャラ『ダイ』や『ビィト』には居ない、というところまでか?
自分の……自分が原作を務めた、稲田以外の漫画家と勘違い……
いや、希望的観測だ。『あの方』の点描を多用した『あの絵柄』は、あまりに特徴的過ぎる……!!!!!
『ぬうぅうううううッ!!!!』
技をつつがなく行うだけの冷静さを残し、クモの巣状に暗黒闘気が地を這った。
『………闘魔!!!滅砕陣ッッッ!!!!!』

133 :作者の都合により名無しです:04/03/10 09:43 ID:sCgyGdxS
なんか神様キター!!しかし誰なんだろうな正体。

ところで野暮ですが>>99
さすがに別府は7時台ではなさそう(夕食会〜宴会が7時開始だから)
樋口の予知がまだ再現してないから9時台でもなさそうだけどね
時計止まってたんだろうな
元は花京院かな
乙好きだったよ



134 :作者の都合により名無しです:04/03/10 11:23 ID:gHK8JBFF
妖魔王の手がかりキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!
ダイ大の名シーンとここの伏線が絡まっててすげー上手い!

しかし、ドラクエならではですな<監修者
ゆう坊が神様…確かに神様かw容貌描写ワラタw 

135 :伝説の聖剣:04/03/10 13:38 ID:RGiRb4oV
前スレ158のつづき

由利「岡田ァァァァ! 手前ェェェェ!!」
船の櫂のような巨大な木刀を振りかざし、由利が岡田に突進した。
しかし、その一撃は目標に到達することなく、硬い感触に阻まれた。
由利「どきやがれ、この野郎ォォ!」
闇藤「ふはは、なかなかすばしこいな。少しは楽しませてみせろ!」
由利を押しとどめたのは、闇藤田の巨体だった。
これまでの少年の姿から、巨漢の法力外道の姿となり、発散する威圧がさらに増している。
由利(こいつ……強い!)
剛刀による攻撃を、闇藤田は一本の巨大な角のような法具『穿心角』がはじき返す。
由利「うらッ!」
渾身の力を込めた一撃を繰り出すが、闇藤の『穿心角』はそれに対し、剣を巻き込むような動きを見せた。
ヒュキン!
ギャリイイイ!
ドン!
由利「かっ」
『穿心角』の先端が、由利の胸元をえぐった。薙刀のような動きだった。
由利が喀血し、膝が折れる。
闇藤「今までどんな者と仕合ったか知らぬが未熟よのう。妖魔王の御方にそんな腕で敵うものかよ」
ギョ!
言い終わるか否かというタイミングで、闇藤田の蹴りが飛んできた。
かろうじて後方に回転し、それをかわす。その瞬間、闇藤田が『穿心角』を地面に突き刺した。
次の瞬間、闇藤田の両腕から長い数珠が投じられ、由利の剛刀にからみついた。
闇藤田の殺気が異様に集束したのを感じ、由利の本能が警戒警報を発した。
由利(やべえ!なにか来る!)
闇藤「 怨 」 

 ど ん ! !

刹那、由利の全身を落雷のような衝撃が貫いた。


136 :伝説の聖剣:04/03/10 13:40 ID:RGiRb4oV
由利「ぐええ!」
カエルが引き潰されたような悲鳴があがった。
焦げつくような衝撃に、由利が膝をつく。
数珠によって縛られた状態から、闇藤田の渾身の法力を喰らったのだ。相当のダメージだ。
ビウウ! 『穿心角』が光を発し、再び闇藤田の手に戻る。それがひとりでに凄まじい回転を始めた。
ギュワアア!
由利「うおお!」
間一髪、闇藤田の手から逃れ、回転の一撃をかわす。
それを追う穿心角を、由利の剛刀が迎え撃った!
  ぐ ゆ あ ! !
だが、穿心角の威力は圧倒的で、由利の剛刀はその前にあっけなく粉々に折れ砕けた。
由利「な、なにい!俺の剣が!!」
自慢の愛刀を砕かれ、呆然とするしかない由利であった。
由利(ならば、『心の一方』で!!)
突進してくる闇藤田の動きを封じるべく、由利が念を集中するが……
闇藤「 喝 」
 
 ど ん ! !

闇藤田の目が赤く染まり、刹那、とてつもない破壊力を持った法力の塊が叩きつけた!
由利「…!」
闇藤「ダメだなあ、その程度の念で封じられてはやれん」
余裕の表情で見下してくる闇藤田を前に、由利が歯軋りした。
由利(ぐ…くそ……一太刀も入れられねえのか……)
闇藤「くくっ、たわいない…もう少しあがいてみせろ……」
由利「ぐおおお……」
満身創痍の由利が覚悟を決めたとき。

  ギャラアアア!

一本の木刀が飛来し、由利の手に納まった。


137 :伝説の聖剣:04/03/10 13:41 ID:RGiRb4oV
由利「な…なにい!?」
それは普通の剣の、ゆうに1.5倍の長さはあろうかという長刀であった。
長刀を見た瞬間、由利は驚愕し、長刀を投げた張本人を見る。
由利「お、岡田……こいつは……」
岡田「剣がなくては戦えまい。元は俺が車田兄貴にもらったものだが…餞別にくれてやる」
由利は長刀を手にとったまま、いまだに驚愕を隠せないでいた。
岡田の気紛れな行動にではなく、自身の手に握られたものの正体にである。
一方、一連のやり取りをつまらなさそうに見ていた闇藤田が、いきなり跳んだ!
闇藤「くくく…笑わせるな。この法武具最強の『穿心角』!
   そんなか細い長刀程度でふせげるか!」
裂帛の気合いと共に、必殺の一撃が由利の頭上に振り降ろされた!

  ビ  シ ッ

咄嗟に『穿心角』を受け止めた長刀に亀裂がはしった。
闇藤「なにい!?」
だが、驚愕の声をだしたのは、闇藤田の方だった。
闇藤「バ…バカな!!『穿心角』をうけきるとは!!こ…この長刀は!?」
そう、由利が持つ長刀には細かい亀裂こそはしっていたが、折れも砕けもせず、確かに『穿心角』の一撃を受け止めたのだ。
そして、長刀の亀裂から、表面が、まるでさなぎが脱皮でもするように、はがれおちてゆく!!
その下から現れたのは、夜の砂漠を隅々まで照らし出すような金色の輝きだ。

この長刀の正体は…!
『風林火山』とおなじ、『十聖剣』の一本!!


    伝  説  の  『 黄   金   剣 』 ! !

138 :作者の都合により名無しです:04/03/10 15:13 ID:sCgyGdxS
10本もあるのか
すげーや兄貴

139 :作者の都合により名無しです:04/03/10 15:56 ID:gHK8JBFF
岡田が立ち位置武蔵かぁ。何か納得。

140 :魔砲使いと魔狩人:04/03/10 23:54 ID:3TqXEwCf
「えらいことなっとるなあ、しかし・・・」

灼熱地獄と化したBブロック、レース参加者達のフリーファイトが繰り広げられる中、
後方でその様子を窺っている影があった。
巨大な十字架をハーレーに括り付けた、長髪をバンダナでまとめた狼のような眼光の男。
「つか、なんでウンコまみれやねん、しかも燃えとるし・・・」
たった今ハイウェイに乗ってきたばかりのその男は、
道の先で繰り広げられる乱闘と、燃える汚物にまみれた異常な光景にため息をついた。
「はよAブロック行かなならんのに・・・これをあの人に届けな・・・」
言いながら背後の、乱雑に布とラバーバンドを巻かれた、十字架のような物を見遣る。
思わずひれ伏してしまいそうな威厳さえ感じさせるシルエット。
だが、これは決して神に祈るための十字架などではない。
中身はそれとは遠くかけ離れたもの――。
これの前に救いはない。あるのは血と殺戮だけ――。
(なんか、ごっつ嫌な予感するねんで・・・間に合えばええが)
再び前方に目を向ける。
「せやけどなぁ」
あんな乱戦に巻き込まれたら、どれだけ時間を浪費するかわからない。
かと言って別の道を取る時間はあるか? ここが一番の近道なのだ。
進むべきか、別の道を行くべきか――。
そう思案していると――。

「邪魔するものは蹴散らしていけばいいのですよ。片倉・ザ・マグナム」

頭上から声が聞こえた。まさに頭上、空中に誰かがいる!
「誰や!」
声の主を確認するまでもなく、片倉と呼ばれた男は腕を薙ぐ。
が、しかし頭上にいた謎の人物は羽毛の如く身を翻し、片倉の拳をかわす。
その時片倉は見た。その人物の顔を――。

「預言者・・・! 」

141 :作者の都合により名無しです:04/03/10 23:55 ID:Etrz+fXy
噂をすればデター(゚∀゚ ≡ ゚∀゚)片倉おひさしー

142 :魔砲使いと魔狩人:04/03/11 00:33 ID:Xk4GNTgu
預言者と呼ばれた女は、空振った片倉の拳にふわりと降り立つ。
「宙で踏む、やて・・・!?」
重さはさほど感じない。だが確かにこの女は片倉の拳の上に立っていた。
というより・・・、空中に立っている!?
「『千歩の距離(ミツレバツスウム)』神が私に与えたもうた力・・・
 おかげで靴を汚さずに済みましたわ」
この女、空中を歩いてきたと言うのか!?
「おまえは一体何者や! 伊藤真美!」
預言者――。
いつもフードを目深に被り、数々の助言を告げる謎の多い人物だとは思っていたが、
こんな能力まで持っていたとは!
意外な人物の意外な力に驚く片倉。
伊藤はそれを見ると、満足げな笑みを浮かべ言い放った。
「ふふ・・・私を甘く見ないことですね。
 このGUNG-HO-GUNSの“0”! 伊藤・ザ・ピルグリムイェーガーを!」

「いや・・・・・・初耳やで、それ」

片倉の驚き顔は途端に呆れ顔になった。
「む、何ですか、その顔は」
片倉の表情の変化に伊藤は途端に不機嫌になる。
「だって、あんた銃持っとらんやん」
「うっ!」
痛いところを突かれ、うろたえる伊藤。
本当は痛いところでも何でもないのだが・・・・・・。
「まったく、どいつもこいつも銃、銃、銃。
 細かいことを気にしすぎですね。
 い・い・の! 私は『クリムゾンネイル』のポジションなの!」
クネクネと身を揺らし自己存在の正当性を主張する伊藤に、さらに脱力していく片倉。
(開き直りよった。やっぱり謎の多い・・・てか、わけわからん。こんな人やったん?)
「で、何しに来たん?」

143 :魔砲使いと魔狩人:04/03/11 01:03 ID:Xk4GNTgu
片倉の問いにパッと顔が明るくなる伊藤。
「そうそう、私が何をしに来たかと言うと・・・・・・」
体よく話題を変えられた喜びか。怖いくらいの笑顔だ。
そう、怖いくらいの――。

「――裏切り者の貴方を始末しに来たのです」

  ズ  ン  ッ  !  !

片倉が反応する間もなく、大の大人の腕ほどもある極太の『釘』が胴体を貫いていた。
「かっ・・・はっ・・・!?」
あまりの激痛にハーレーに突っ伏す片倉。
後にはメーター類に頭を打ち付けた痛みだけが残った。
頭を打ち付けた痛みだけ――!?
違和感に気付き、身を起こすと『釘』は跡形もなく消えていた。
「なんやて!?」
慌てて上に視線を向けると、伊藤はいたずらな笑みを浮かべ片倉を見下ろしていた。
いや、『見下して』いる。
幻覚か? おちょくっているのか!
「おんどれ・・・!」
怒りに拳を握り締めた刹那、再び片倉を激痛が襲った。
「あ・・・があああああぁぁぁああぁ!!」
片倉の全身、体の内側から皮膚を突き破り、無数の『釘』が飛び出して来たのだ。

「甘く見るなと言ったでしょう?
 私がその気になれば・・・その『釘』は確かな硬さを持って、貴方を貫く!」

「あぐ・・・あぁ!ああああああっ!!(こ、これもまた幻覚かいな!)」
幻覚だろうが何だろうが、今この瞬間片倉を襲う痛みの信号は間違いなく彼の脳を焼いている。
指一本動かせない激痛とはこういうものなのか!?
肉体が・・・痛みに屈服する!

144 :魔砲使いと魔狩人:04/03/11 01:48 ID:Xk4GNTgu
「と、言うのは冗談で・・・」
伊藤がパチン、と指を鳴らすと、片倉の全身を覆っていた釘は嘘の様に消えうせる。
「はぁ、はぁ・・・じょ、冗談きついで・・・・・・マジで」
痛みから解放された途端、ハーレーに縋り付くように倒れこむ片倉。
(女やなかったらぶっ飛ばしてるとこや・・・あれ?
 ぶっ飛ばそうとしてやられたんだっけ?
 しかし、二度も殺せるチャンスがあったのに、二度とも幻覚を使うとはこの女・・・・・・)
それはつまり『おまえなど、いつでも殺せる』――と、そう言っているのだ伊藤は。

(意外と優しいんやん・・・?)

――だが、そんな事を理解する脳は片倉にはなかった。
(やけど、ホントに何しに来たんや、この人・・・)
「パニッシャー」
「!」
聞き覚えのある単語の響きに顔を上げると、
伊藤は片倉の背にある十字架を、じっと見つめていた。
『パニッシャー』――それはこの十字架の名前。
そして、それは彼らGUNG-HO-GUNSの崇拝する――
「内藤様の愛銃・・・何故貴方が持っているのですか?」
「これか、これは届けモノや。内藤様に変えすんや」
片倉もまた『パニッシャー』を見つめる。
「あの人が今何を考えてるのかはわからへん。
 まだ世界を破滅させようと思っとんのか、もうイヤだと思っとんのかは俺にはわからへん。
 ただな・・・? どの道を歩むにしろ、自分の足で歩かな、いかんと思っとんのや。
 自分の足で、しっかりと大地を踏みしめてな。
 自分が眠っとる間に誰かの思惑に利用されるなんて、そんなん絶対ダメや。
 あの人は人間や。誰がなんと言おうと人間・・・ただの漫画家なんや。
 あの人、ごっつ凄い力持っとるけど・・・・・・発電機ちゃうねんで?」
「あなたまさか、内藤様を・・・」
「そうや」

145 :魔砲使いと魔狩人:04/03/11 02:31 ID:Xk4GNTgu
片倉は内藤を目覚めさせるつもりなのか。
今、Aブロック深部木城の研究所で起きている騒動の事は露ほども知らないだろう。
それでも予感めいたものがあるのか、それが片倉を行動させているのだ。
伊藤は片倉の眼を見つめる。
真っ直ぐな眼差し。実直な男だ、嘘はつけない。
伊藤は問う。
「もし、内藤様が目覚めなかったら?」
「しばく」
「もし、内藤様が貴方に銃を向けたら?」
「いてまう」
「もし、内藤様がまだあの計画を進める気だったら?」
「ボテくりまわす」
真っ直ぐな眼差し。愚かなほど真っ直ぐな眼差しだった。
ふー、と伊藤は溜め息をつく。
「ボテくりまわすのは止めなさい」
そう言いながら、ハーレーに――、片倉の後ろに腰を下ろす。
「結構狭いんですね、このシート。お尻が痛くなりそうですわ」
「アホ、こいつは一人乗りや。サイドカーなんて気の利いたものはついてへん」
「そう、じゃあ今度までに二人乗りに改造して置きなさい。
 あ、パニッシャーを私が抱えれば少しはスペースが空きますね」
内藤の愛銃を両手で抱きしめ、足を片倉の胴に絡ませる伊藤。
「今度があったらな。・・・て、何のつもりや?」
「目的地は一緒でしょう?」
「目的まで一緒と限らん」
「木城教授の研究所の場所は知ってますか?」
「知らん。Aブロックのどこかやろ」
「ダメダメですね。私が案内しますわ」
片倉は何度目かの深い溜め息を吐くと、アクセルを吹かし始める。

「変なコンビや・・・」

146 :作者の都合により名無しです:04/03/11 02:32 ID:DIiwnu+j
なんとなく片倉がニコラスに思えてきたw

147 :狂った“太陽”:04/03/11 02:44 ID:fKQkTcsU
(>101 >114 他)

  「慰労会への武器や銃火器の持込を許可するだって?馬鹿を言うな、にわの」
  「どーせ禁止しても持ち込む輩もいるだろーしね。それに肉体派多いし関係ないかと」
  「だからってわざわざ危険物を持ち歩かせなくても」
  「岡野クン。今日明日に温泉地なんぞでポックリ逝くよーな連中はね、
  絶対『あれ』から生き残れないんだモン。ボクもなるべくがんばるけど、
  結局最後は自分自身のチカラが必要じゃん。岡野クンも相方と一緒にがんばってね!」
  「にわの・・・?」  (15部214)

          * * *  * * *  * * *  * * *  * * *

格好つけて宣言をしたものの。
いざ実際に「温泉地なんぞで死ぬ連中」を何人も出し。
その多くが自分に深く縁のある人間で。
出会った時は既に手の施しようもない状態だったりすると。
どうしようもない後悔と絶望感に苛まれるわけで。
なってみないと、わからない立場もある。
己の単純さがつくづく嫌になっていた。
そして今。

どうやら辿り着いたらしい本宮の居場所はなぜか、海中に沈む鉄の船の中であった。
潜水艦は狭く入り組んでおり、にわのは川原と共に艦内を探索する事にした。
しかし近くの水密扉がいやに気になって開いた先には、
打ち捨てられた知らない死体と共に、木箱に身体を突っ込んで絶命した少年の半身。
中性的な雰囲気を持ち、常に冷静で時に激情する、自分が“いい弟分ができた”と可愛がっていた男の。

 「お・・・乙君・・・   ・・・・・・!!」

にわのは絶叫する代わりに両目を思いっきり瞑り、両腕を天に掲げ拳をギュッと握る。
やがて肘から手首にかけてと、マスクに覆われた眉間に、真っ赤に光る紋様が浮かぶ。
太陽をかたどったそれは乙の全身を暖かく照らす。奇跡を起こす天の光―――しかし。

148 :狂った“太陽”:04/03/11 02:45 ID:fKQkTcsU
じきに三ヶ所の紋様は陽光を消し、彼はその場にガクリと両膝をつく。
その表情は・・・奇跡の再来を感じさせるには余りに、沈痛な影に覆われていた。

 「やった・・・のか?」
川原の問いに、彼は小さく横に首を振る。
 「センセ・・・ これは・・・『空洞』・・・ ・・・なんだ。
 彼が負った傷は完璧に・・・ ボクの『太陽の紋章』が治した・・・だけど」
にわのは乙を箱の中から引き上げながら、大きな涙を一粒だけ浮かべた。

 「すでに、いないんだ。乙君はもう・・・どこにも。『空っぽ』なんだ。
 『魂』は!行っちゃったんだ、時間は間に合ったはずなのに・・・もうだめなんだ!
 ボクにはわかるんだ・・・『空洞』なんだ・・・乙君は・・・乙君ッ・・・!!」

ちぎれそうな心に走るのは、少年と過ごした激動の1日。
C控え室で出会い、島で共に災害対策委員会を運営し、片足を失った彼を背負い。
吸血鬼の群れと闘い、命からがら島を脱出し、海に溺れた彼を影船に拾い。
風邪引きで倒れた所を彼に助けられ、バスで語らい、呪いで迷惑をかけ、宿で別れて、今。
たった1日で出会いと別れをしなければならないなんて。
慰労会なんて言い出したばっかりに。
自分のせいで、死ななくていい人間まで。
こんな寂しい場所で。
惨めな姿で。

 「・・・あはっ」
気がつけば、にわのは乙の遺体を胸の中で抱きしめながら・・・壁を見つめて笑っていた。

 「あは、あはっ、あはは・・・はは、は、おかしいな、なんでボク・・・笑ってんの?ねえ」
 「おい」
 「ははは、あは・・・はは。あはっ、うはは、ねえ?センセ、やだな、あはっ」
 「静かにしろ。敵に気づかれたいか」
 「敵?えへへ、そりゃまた、はは、遠いところ、ねえ。あはは、ふふ」
 「・・・」

149 :狂った“太陽”:04/03/11 02:46 ID:fKQkTcsU
乾いた笑いは川原の裏拳で途切れた。頬骨に鈍い衝撃、
にわのは今日だけで何回目かの血だまりに、乙をかばう姿勢で倒れ込む。
目をぱちくりとさせ頬を押さえる男は、なんとか正気に戻ったようだ。
そこへ川原が疑問の石を投げつける。惨禍の部屋を見渡しながら。

 「あっけなさすぎると・・・思うか?」
 「・・・」
 「違う。発見した時のありのままの光景を己に焼きつけろ。これは乙の『メッセージ』だ」
 「? ・・・誰に・・・」
 「考えろ。自ら這いずり回ったような跡がある。あいつは最期まで闘った。乙の意思を感じ取るんだ」
 「じゃあ、箱に入っていたのは・・・わざとだって・・・?」

影を帯びた目線がふっと力を持ち、ハッとして顔を持ち上げるにわの。
 「・・・荒木せんせーだ・・・乙君の尊敬する・・・一番の。『メッセージ』を・・・『魂』を、彼に」
 「なら今すぐどこかにいる荒木に会い、全てをありのまま伝えるんだ」
 「・・・ボクには、ボクにはそんな事しかしてあげられないのかっ・・・?」
 「その『そんな事』に、魂を賭けた男を・・・貶めるのか?」
 「!!」

川原の強い口調に、自分の至らなさを心で詫びつつ。
 「・・・わかった。ボク行くよ。せんせーは他のみんなをよろしく」
もはや涙さえ出ない顔をこすり、にわのは再び時空移動の門を空中に形成し、
ひとり身をくぐらせる。姿が周りの背景とゆっくり同化しながら、
彼は傍らの男に笑いかける。彼が昔から時折見せた、寂しげな瞳で。
必死に親に取りすがる子供のような声で。

 「川原せんせー・・・。ボク、バカだからわかんない事だらけだけど。
 誰も悲しまなくていいような世界って、宇宙の果てまで捜せばきっと見つかるよね?
 乙君や死んじゃったみんなは、きっとそこに流れ着いてるよね?
 赤ん坊のボクがこの地球、この時代に来たみたいにさ。ね?」

150 :狂った“太陽”:04/03/11 02:47 ID:fKQkTcsU
川原はいつもと変わらぬ微笑を唇の端に浮かべたまま、言う。
 「・・・俺みたいな怠け者が、ごろごろ暇そうにしてるだろうさ」

 「センセが何人もいるんなら退屈しないって!あはは、じゃあボクいってきます」
 「あまり寄り道するなよ」
 「・・・あのさあ」
 「なんだ」
 「・・・島で言いそびれたから。先生、ありがとー」

泣くような笑顔のまま、時空の海へ消えていった。


 (宇宙の果て・・・か。あるかもしれねえよなあ)

 (でもちょっと、俺を買いかぶりすぎじゃねえか、あいつ)

 (俺は・・・その世界に送り込む側の人間なのに・・・な)

誰にも聞こえぬ声で呟きながら、川原は乙の亡骸を抱え上げ、
平らに並んだ大きな木箱の上へ寝かし、胸の前で腕を組ませ顔に荷の中のハンカチをかけた。
静かに出口の扉に向かい、一度だけ振り返って。

 「・・・おまえはここに置いておく。もう誰もお前さんを・・・」

 傷つけたりはしないように、決して。

 だが必ず。地上につれて帰る。

 それが俺の手向けの花だ。

151 :狂った“太陽”:04/03/11 02:47 ID:fKQkTcsU
鉄扉を開け、閉めた。暗黒の部屋に差し込んだ通路の光が乙一を数瞬包み込み、消えた。

 ―――扉の外に立つ者は修羅。禍福に満ちた人の世を好む、戦の神。
    どのような死地からも、単身ならば確実に帰還するといわれる男―――


 ひとりきりにする不安もあるが、今のままでここに置くよりは、まし。
 そう判断した上でにわのを荒木の許に送り出した川原だったが。
 紆余曲折を経て目的地へ到着した彼は、
 愛弟子にして親友・小畑健と悲劇的再会を果たす事になるのだが、
 彼の与り知らないところである。


 「わ!なんだぁ川原!あんたまでここに来てたのかよ」
鉄の壁をくぐり抜けて移動していた霊体・真倉が驚いた声をあげる。幸い他の者は無事のようだ。
トイレに行った乙の帰りが遅いが知らないか?との問いに川原は無言。その代わり返した言葉は。
 「今すぐ岡野のところへ戻れ。これ以上減らして“あいつ”を、宇宙の果てに飛ばしたくなければな」
 
 「なんじゃそりゃ?じゃあ俺の代わりに捜せよな。
 あとオヤジが艦長室にいるぜ。・・・ところであの馬鹿はどうした?
 どこにしけ込んでやがった、この変態スケコマシ!」
 「?」
宿以来の再会である真倉たちは、にわのの呪いが解けた事を知らない。というか色々勘違いしたままだ。

 「あいつは用事で外に出ている。ついでに岡村も陸で別行動だ。岡野に伝えておくといい」
 「わかったぜ。にしても川原、その血まみれの道着はどうした?陸で大暴れしてきたか。
 やっぱ地上はとんでもねえ事になってんのか?ったく変な城からドッカンドッカン。嫌んなるぜ」
 「早く行けよ」眉をしかめる川原に促され、真倉はぶつぶつ言いながら壁に消える。

見送った男は遠い視線を、薄暗い通路の奥に向ける。敵の狙いを見定めねば。
 「さて・・・やっこさんが、環境破壊を嫌う人種だといいがな」
≪原子力潜水艦(原潜)やまと≫の心臓部・原子炉を捜すため、下層部への鉄梯子を下っていった。

152 :作者の都合により名無しです:04/03/11 03:01 ID:fKQkTcsU
片倉君何ヶ月ぶりだろふ(*´・`*)好きだ

153 :魔砲使いと魔狩人:04/03/11 03:04 ID:Xk4GNTgu
「ええんか? 見たくないものまで見ることになるかも知れんで?」
発進の前に振り向き伊藤に尋ねる。
走り出したら、後戻りはきっと・・・、出来ない。
僅かに俯き、掌を見つめる伊藤。
「・・・・・・私の釘・・・痛いんですよ」
「もう充分味わったがな」
先ほどの事を思い出し、嫌そうに顔をしかめる片倉。
「そうじゃなくて、私自身も痛いんです。
 この釘は朧げながらも未来を教えてくれる・・・。
 でも同時に痛みも残していく・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
「真実を知るのは、痛みを伴うものなのですよ」
顔を上げた伊藤の眼は眩しいほど光に溢れていた。
「・・・・・・覚悟は出来てるっちゅうわけやな」
伊藤の意思を確認した片倉は今度こそ迷いなくアクセルを開けていく。

「ほいじゃ、行くでぇ! 姉御ぉっ!!」

『人の形をとった銃達』――
二人のGUNG-HO-GUNSを乗せてハーレーは乱戦地帯へと突っ込んでいく。

154 :魔砲使いと魔狩人:04/03/11 03:23 ID:Xk4GNTgu
加速し、フリーファイトの舞台へと近づいていく。
(とはいえ、どーしたもんか・・・ここで時間食うのは考えもんやし・・・)
片倉は考える。しかし特にいい案もうかばない。
(案外、ふつーに脇走っていけばすんなり抜けれるかもしれんな。そうやな。それでいこ!)
伊藤は十字架を抱き、考える。
(パニッシャー・・・内藤様の銃を今、私が抱いている・・・。
 私にも証が欲しい、あなたの部下であるという証が・・・)
それこそがGUNG-HO-GUNSの一員でありながら感じる、伊藤の引け目。
愛しい者を抱くように伊藤の手がパニッシャーの硬い感触をなぞる。
やがて伊藤の思考はある結論に達する。
(私にも銃があれば・・・・・・GUNG-HO-GUNSの一員として銃を持って戦ってみたい・・・! 
 内藤様・・・・・・

 ち ょ っ と く ら い い い で す よ ね ! )

パチン、パチン、ガサガサガサ。
(なんや? 何をしてるのん?)
ラバーベルトの飛ぶ音。衣擦れの音。
背後に不穏な気配を感じ、バックミラーを覗き込んだ片倉が見たものは――。
「ああっ!! 何大喜びでパニの外包剥がしてるねん!!」
「そーれ、天罰てきめーん」

ド ン ッ ! !

片倉の頭の横で爆発音。撃ちやがった・・・・・・。
無情にもロケット弾は弧を描き、乱戦の只中へ――。
「ああ、やばい・・・ごっつ、でぃんジャラスや・・・」

あまりの衝撃に全てがどうでもよくなり、他人事のように思えてくる。――これが絶望という感情なのか。
無事通過はもはや、不可能。果たして彼らは内藤救出に間に合うのか!

←TO BE CONTINUED

155 :作者の都合により名無しです:04/03/11 03:24 ID:qNbFbrvX
慰労会云々つーか
もう「プレ伝説編」になってきてるよな。
あと何人死ぬことやら…

>146
俺はむしろ片倉の皮を被った橋口かと(ry

156 :作者の都合により名無しです:04/03/11 07:07 ID:vy4l+HUS
ま、まこリン半壊…(⊃Д`)
そろそろあっちの世界に行っちゃった方が楽そうな勢いだけど、
行けないんだろうなぁ。壊れても壊れなくても不幸ランク1位揺るがなさそうだ…。
しかし猿渡とかけも先生に比べたら、壊れてもあんま怖くない気がするw
(比較対象が凄すぎかな)
そのかわりすさまじく後味が悪くなるなぁ…。

片倉ちゃんキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!懐かしい!
こいつが可愛いと思うのは間違ってますかw





157 :作者の都合により名無しです:04/03/11 08:05 ID:CV/7LO8v
壊れてもブラックモモタロウがせいぜいだな… ハムスターしか友達いないみたいな

158 :作者の都合により名無しです:04/03/11 12:21 ID:fKQkTcsU
躁鬱の落差が激しい二重人格男か(´Д⊂

159 :闘将!ゆで将軍!!:04/03/11 16:12 ID:UdzSGm19
>93
将軍「ふむ、どうしたものか……。」
ゆでが考えた瞬間、藤崎が懐から宝貝を取り出す。
藤崎「金蛟剪!」
次の瞬間、掲げられた鋏から七匹の龍が出てきてゆでを襲う。
将軍「ふはははははははははははははは!この程度の敵など!フェイスフラッシュ!」
次の瞬間、ゆでの頭からでてきた光が、藤崎の龍を消す。
将軍「牽制にしかならぬは!」
藤崎「牽制で十分よ!!」

   見 る が 良 い 

将軍「何!」

  星 々 の 砕 け る 様 を ! !

車田「ギャラクシアン・エクスプロージョン!!」
藤崎の龍と共に突撃をした車田が自らの最強の拳を放った!
立ち上る爆炎、うなる轟音。だがしかし……
将軍「痛かった……今のは痛かったぞぉぉぉぉぉ!」
ゆではまだ立っている!車田の最強の拳を受けてさえ!!
将軍「もはや、四の五の言うのは無しだ!篠房!あれをやるぞ!!」
そう言った、ゆでの胸にはローラーができていた。

160 :KIYUの居城でドッコイ:04/03/11 22:00 ID:P01FFM/f
前スレ397

ウルトラマンのような仮面!
仮面ライダーのようなボディ!
紫色のパワードスーツに身を包み、荒川の危機に突如現れたなぞの男"ドッコイダー"!!
果たして、その正体は・・・
荒川 「矢上祐だ・・・」
木城 「矢上祐だ・・・」
ゆうき「矢上祐だ・・・」

矢上 「・・・・・・・・・・・・・・・・」

矢上 「ちがーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーう!!
私は矢上祐などという漫画家ではなーーーーい!!」

必死で、己が正体を隠そうとする"ドッコイダー"こと矢上祐。
しかし、誰もそんなこと聞いちゃいない。
荒川 「矢上祐、何故・・・」
木城 「何をしにきたのですか、矢上祐」
ゆうき「まさか、こいつらを助けに来たとか言うんじゃなかろうな、矢上!」
七月 「気を付けろ、矢上君。彼らは手強いぞ!」

矢上 「シクシクシクシクシクシクシクシク・・・・・・・・」

周囲の冷たい反応に、一人涙する矢上祐。
高いところで膝を抱えていじけている姿は、なんとも情けない。
しかし、そんな彼に吉富がハッパをかける。
吉富 「時間がないぞ、矢上・・・」
矢上 「あ゛・・・」
親友の言葉にふと我に返った矢上は、コホンと咳払いをした後、胸を張り腰に手を当て木城の方に向き直った。


161 :KIYUの居城でドッコイ:04/03/11 22:01 ID:P01FFM/f
矢上 「木城ゆきと並びにゆうきまさみ。君たちに一つ頼みがある。
出来れば、このまま拳を下ろし武器を収め、平和的に事を済ましてくれまいか。
そうすれば、お互い傷つかずにすむ」
人の内に、例外なく修羅がはびこるこの戦場で、矢上は大真面目に言い放つ。
木城 「彼らを見逃せと?
クックックッ・・・面白い冗談だ。
拳を潰し得物を失ったとて、我等の牙は獲物の喉笛を引き裂くというのに・・・」
狂気は言葉では止められない。
彼らを止められるとしたら、彼ら以上の狂気と暴力を持ってのみ可能なことである。
矢上 「では、いたしかたない。
我が、拳を意思を通させてもらおう!」
木城 「やってみろ、コスプレ変体男!」
矢上 「その言葉、そっくりそのまま返させてもらうぞ!トゥ!」
矢上がカプセルの上から飛び上がり、声高らかに必殺技の名を叫ぶ。
矢上 「ミラクルハイパーエキセレントダイナマイツキーーーーーーーーーーー・・・」

                 ベ  キ  ッ  !  !

・・・・・・・・し〜ん

くるくる縦回転をしながら飛び上がった矢上は、木城の遥か手前に墜落し、頭から地面に突き刺さった。
一気に白ける空気。
矢上 「なんということだ・・・・
この私が、頭から地面に落ちるとは・・・」
地面から頭を抜き取って、なんとか立ち上がる。
吉富 「いや、それはいつものことだが・・・・」
吉富からの冷静な突っ込みを受ける矢上だが、それでもめげずに次の技を放つ。


162 :KIYUの居城でドッコイ:04/03/11 22:03 ID:P01FFM/f
矢上 「なんのこれしき!
スーパーエミラクルデンジャラスエキサイティングパーーーーー・・・・・」

バ  ゴ  ッ  !  !

木城 「遅い・・・」
長々と技を名前を叫ぶ矢上の顔面に、木城の突っ込み(超高速回転コークスクリューパンチ)が入り、彼は再び地面に顔を埋めた。
荒川 「その、やたら長い技の名前を叫ばないと、攻撃できないの?」
矢上 「音声入力式なもので・・・・」
荒川 「・・・・・・・」
なんとか頑張って地面から頭を抜く矢上だが、周囲の視線は冷たくなっていた。
矢上 (むう、このままではイカン。ならば、次は比較的短い名前の技で!)
木城に向かって再び構えを取る矢上。
そんな彼を、木城は冷淡な目で見つめる。
矢上 「これならどうだ!
裏返しいらずの炭火焼きファイ・・・」
木城 「もういい!」

ド  ゲ  シ  ッ  !  !

木城のかかと落としによって、三度地面に突き刺さる矢上。
もはや、周囲の誰も彼に期待をしていなかった。
吉富を除いて・・・


163 :KIYUの居城でドッコイ:04/03/11 22:05 ID:P01FFM/f
木城 「お待たせして申し訳ない。次はお嬢さん、あなたの番ですよ」
荒川 「くっ・・・・・」
もはや矢上を無視し、荒川に歩み寄る木城。
先ほどの戦いで、両者の実力差ははっきりしている。
荒川にはもう、木城の業に抗うだけの手段は残されていない。
吉富や七月の助けを期待したいが、彼らとてゆうきやサチュモドに行方を阻まれて、一歩足りともこちらへ進めずにいた。
荒川 (もう、ダメかもね・・・でも!)
パンッと勢いよく両手を合わせ、覚悟を決める荒川。
荒川 (最後の掛けよ!!)
木城が止めを刺しに腕を伸ばした瞬間、懐に飛び込み錬金術で奴の頭部を破壊する。
成功する確率は限りなく低いが、彼女の出来うるぎりぎり抵抗であった。
荒川 「さあ、来なさい!」
練成の準備はもう出来てる。
後は、死神の鎌を掻い潜るだけある。
両手を鼻先に合わせたまま、荒川は祈るような気持ちで木城の攻撃を待った。
木城 「覚悟を決めた美しい目だ、しかし!」
右腕の拳を固め、構えを取る木城。
木城 「その、瞳の輝きが失われるのは残念です!!」


164 :KIYUの居城でドッコイ:04/03/11 22:06 ID:P01FFM/f
荒川 「!!」
木城の閉じられていた拳が開かれ、一枚の刃と化し、己が身を切り裂こうとした。
荒川も、その動きに合わせて懐に飛び込もうとする。
だが、己が生と死の狭間が交差したその瞬間、彼女は信じられないものを見た。
木城の頭上に高々と掲げられた、紫色の足を。
木城 「!?」
自身を襲う気配に彼も気がついたようだが、時は既に遅かった。
振り替える間もなくその足は、ギロチンのごとく垂直に振り下ろされた。

               か  か  と  落  と  し  !  ! 

木城 「ぐはぁ!」
強烈な一撃を後頭部にまともに受けて、木城はそのまま地面に頭をめり込ませてしまった。
荒川は、今何が起きたのかすぐには分からなかった。
しかし、その背後に片膝を上げたまま立つ、紫色の影を見たとき、すべてを理解した。

矢上 「 貴 様 に 、 空 手 の 奥 義 を 見 せ て や る ! ! 」

首に巻かれたマフラーをなびかせ、空手の構えを取る矢上から、木城にも勝る鬼気が漂ってきていた。


165 :作者の都合により名無しです:04/03/11 22:16 ID:fKQkTcsU
ドッコイダーワロタ
剥ぐのかな〜(男を)

166 :ロックvsTWO突風:04/03/11 22:23 ID:GyCSGd6h
前スレ480 >154

猛り狂う炎のなか、それ以上に熱く燃え上がるフリーファイト。
この組み合わせも、そのなかのひとつに過ぎない。
“ロック”梅澤と、“チャンピオンの特攻一番機”TWO突風のストリートファイトが始まる!
「いっくぜ、りんたろう! こいつ“うらけん”かなんかで、ばっきん! いっぱつぅ…!」
「おおよ、よしき! おれのちも、あらぶってきたぜ!」
「へへ、教えてやんよ。“だれ”が“ダレ”に“口”きーてん…」

       !?

梅澤の虚をついて飛んできたのは、切り落とされた金属バットの切れ端だった。
当然のごとくかわすが、それは囮。旭が作った隙に、藤井が日本刀で斬り込む。
「ここだよん・」
ビュッ!
刃先が凄絶な弧を描き、梅澤の顔面に吸い込まれていく。
だが、それは梅澤のチェーンによって防がれてしまう。
そのまま刀身を絡めとり、刃の腹に肘を落として、これを叩き折った。
「わわっ」
バランスを崩した藤井の腹に、梅澤のボディブローがえぐりこまれる。
頭の位置が下がったところに、すかさず頭突きをお見舞いする。
「ぶはっ!」
視界が縦に揺れたところに、チェーンを巻き付けた拳が炸裂!
「がはっ かっ!」
血反吐を吐いて倒れる藤井に、梅澤は不敵な笑みを見せる。
「だから言ってんだろーが。俺様は無敵じゃ・」
「ははっ、くそみてえにつええじゃん。けどよ…」
そのとき、後方にいた旭が、猛然と梅澤に突進してきた!
「おれらは、ふたりでひとりだぜ!!」


167 :作者の都合により名無しです:04/03/11 22:23 ID:buPMx3Mf
矢上作品はギャグとヒューマンエンターティメントの配分が素晴らしいのが売り。
相手からすれば恐ろしく対応の難しい相手だろうなw

168 :ロックvsTWO突風:04/03/11 22:24 ID:GyCSGd6h
「ヘエ……、てめーら2人なら“俺様”に“かなう”つもりかよ…?」
言い終わるが早いか、横殴りの風圧が、旭を襲う。
慌てて旭が身を沈めると、髪の毛を数本ひきちぎりながら、頭上を金属バットが通過していく。
間髪入れず、叩きつけるような強烈な一撃。もんどりうって倒れる旭。
瞬間、倒れた旭の体を踏み台に、藤井が高い跳躍を見せた。
「なに!?」
体重の乗ったとび蹴りが、初めて梅澤の顔面をとらえた。
「くっ、くく…」
「いっくぞぉ――――!!」
よろめいた梅澤に、立ち上がった旭が、再び駆け寄る。
梅澤の太腿を踏み台に、鼻っ柱に渾身の膝!
プロレスでいうところの、“シャイニング・ウィザード”だ。    
鼻血を巻き上げ、よろめく梅澤の、後方に旭は着地すると――
「どーよ!? かっこよかったろ!?」
「へぇへぇ」
喧嘩の最中であることを忘れたようにイキイキとはしゃぐ旭に、藤井が適当に相槌を打つ。
「ふへへ…少しは“やる”じゃねーか、てめーら…?」
「“よゆー”くれてんじゃねー!」
「“じょうきょう”わかってんのか、てめーは!」
TWO突風が、ダッシュした勢いのまま、組んだままの腕をラリアットぎみに梅澤の首に叩きつけた!
気道にダメージを受け、舌を吐き出し、目を剥いて梅澤が倒れる。
「お…なっ」
呻いたのは、藤井だった。倒した瞬間、即座に起き上がった梅澤が殴りかかってきたのだ。
「のヤロッ、うるぁぁ!!」
防御の上から、藤井が吹っ飛ばされた。
「なんっ…」
「おぅう!」
勢いをそのままに今度は旭につっかけるが、旭は拳をかいくぐり、梅澤の腰にタックルする。そして――
「おっしゃあああ!!」
旭が体を限界まで逸らし、梅澤をジャーマンスープレックスの要領で後方に投げ落とした!!



169 :ロックvsTWO突風:04/03/11 22:25 ID:GyCSGd6h
「!!」
拳を振り切った直後では、梅澤でも踏ん張れない。梅澤は奇妙な浮遊感を感じた。そこへ――
「おっしゃ、ないす、りんたろう!」

 ド ゴ ッ

藤井がジャンプしながら、投げられてる最中の梅澤の顎を押さえ、投げの勢いを加速させた!
「ごおっ」
とんでもないダメージが、一気に脳みそを揺らした。
「うるあッッ!」
しかし、梅澤は不死身だというでもいうのか、またも速効で起き上がり、反撃に転じる。
「ちっ、こいつどーなってやがんだ、よしき!」
「おれにきかれても、しるかよ、りんたろう!」
互いに喧嘩口調で叫び合いながらも、呼吸はぴったりで、2人同時にドロップキックをぶちかました。
「くそっ、いーのばっかもらったからな! 目が揺れてやがる!」
よろめく梅澤の両足を、旭が抱え込み、後方に倒した。
「おう、わっ」
バランスを崩した梅澤に向かって、藤井が軽やかに切り込んでくる。
顔面から投げ落とされる梅澤の後頭部に、藤井の回転蹴りが叩き落とされた。

  ゴ ゴ ン ッ

鈍い音がして梅澤の顔面がアスファルトにメリこみ、そこを中心に大量の鼻血が水たまりをつくった。
「どうよ、みたか、くそやろう!」
「“あのとき”のかりは、かえさせてもらったぜ!!」
2人とも顔面が血だらけだが、勝利の凱歌をあげる。
自分たちの必殺フルコースだ。これで立ち上がってきたら、正真正銘の化物だ。
そして――
2人は、“化物”の存在を知ることになる。


170 :作者の都合により名無しです:04/03/11 22:36 ID:RVnoBALL
エアやん。

171 :作者の都合により名無しです:04/03/11 22:46 ID:vy4l+HUS
梅さんがんばれー!

172 :作者の都合により名無しです:04/03/11 22:52 ID:LEGTDbO2
エア・マスターのネタ?
それともTWO突風にも黒正義誠意連合みたいなのがいるのか?

173 :作者の都合により名無しです:04/03/11 22:57 ID:GyCSGd6h
ネタそのものはエアの花井・橘コンビ。
ただ、旭の元キャラであるコーヤは投げ技を、
藤井の元キャラであるヒーマは飛び蹴り系の技を、それぞれ得意としてるのと、
絶妙なコンビネーションという2人の特性から、使わせてみました。


174 :作者の都合により名無しです:04/03/12 00:33 ID:xfDsrnec
梅さんはKIYU陣営として、またひとつ格を上げたからなw

ところで、神崎vsゆでって終わったんでしょうか?
あれ続きがあるようにも見えるんだが…
合流させて鬼岩城(中)を、終わらせてもいいものか?

175 :作者の都合により名無しです:04/03/12 01:10 ID:h8UNoeCd
遅筆ですんません・・
後ちょっとだけ続きますので、待ってもらえると助かります。


176 :作者の都合により名無しです:04/03/12 01:12 ID:xfDsrnec
了解です。
別に急ぎませんので、ごゆっくりどうぞ。

177 :ロックvsTWO突風:04/03/12 21:39 ID:qBRJu27s
「ケ…ケケケケ……」
ゾクッ…!
地の底から響くような笑い声が聴こえた瞬間、TWO突風の2人は同時に怖気を感じた。
思わず汗が吹き出る2人の目の前で、梅澤がゆっくりと起き上がってくる。
「こ…こいつ、まだ……っ!」
「なんて“たふ”なやろーだ……っ!」
顔中を真っ赤に染めながら、なお梅澤は不敵な表情で2人を睨んでいる。
「ケケケ……てめーら、人間にしてはなかなか“強えー”じゃねーかよ……だがな……」
にやりと笑って、勿体ぶって言葉を切ってから、少し間をあけて続けた。
「そんな程度じゃ、“俺様”は“殺”せねーよ……?」
その表情を侮りと解釈したのか、2人が同時に怒りながら叫ぶ。
「「ふざけんじゃねえっっっ!!」」
しかし、それに対して梅澤は、2人以上の激怒の表情を見せた。

「ふ ざ け ち ゃ あ … … い ね ― ― よ!!!」

今までの笑みが嘘のような、悪魔的とも言える顔だった。
「オオオオオおおおおお!!!!」
そして、その顔が、比喩ではない本物の“悪魔”のものに変わっていく!
梅澤の顔の左半分が人とは思えぬ凶悪なものになり、左肩からは服を破って角が飛び出す!
そう、梅澤は左半身だけ、正真正銘の“悪魔”へと変身したのだ!!
「おいおい、なんかへんなものがみえるな……×××のやりすぎかな……?」
「ちげーだろ! まじもんの“ばけもん”だ、“ばけもん”……!」
ふざけ半分、ビビり半分で騒ぐ2人に、“悪魔”と化した梅澤が突進してくる。
「ちっ、りんたろう! かたをかせ!!」
そう言って、藤井が旭の肩を踏み台に、高々と跳躍した。
そして、頭上から“スラムダンクパンチ”を叩きつけようとする。しかし――
ダンッ!!
アスファルトの床が爆発したようにめくれあがったと同時、梅澤の姿は消えていた。


178 :ロックvsTWO突風:04/03/12 21:40 ID:qBRJu27s
梅澤は、藤井の踏み台を使った跳躍を、遥かに超えた跳躍力を見せたのだ。
ゆうに、ビルの5階あたりの高さまで助走もなしにジャンプする様は、見た目通り人間ではない。
「!!」
その信じ難い光景に驚く間もなく、藤井の顔面に―――

グシャあッッ!

真上からの打ちおろしの拳が、めりこんだ!
さらに勢いは止まらず――

ゴッベシャアッ! ゴゴォッ! ッオオオン!!

銃声でも響いたかと思うほどの轟音が、戦場にこだました。
「ごぉぐっ!!」
顔面を拳とアスファルトでサンドイッチにされ、藤井がけたたましく血を吐いた。
「てめェぇえッ! べコベコにしてやるぜェ!?」

ゴオギャ!! ゴキッ!ゴキッ! グシュッ!ピチャッ!

耳を覆いたくなるような、無惨な破壊音が連続して炸裂する。
それはもはや人間同士の喧嘩というよりは、猛獣かなにかが一方的に人間を喰い散らかしているような有り様だった。
「て…てめぇえ! いいかげんにしろぉぉぉっっ!!」
相棒の大ピンチに、旭が背後から梅澤に飛びかかった。
藤井をボコボコにするのに夢中な梅澤の隙をつき、背中にしがみつき、両腕を首にからませる。
強烈に絞めあげた。
それはまるで、毒蛇がからみついているようだった。



179 :ロックvsTWO突風:04/03/12 21:40 ID:qBRJu27s

  ぎ ゅ う う う う う う ・ ・ ・

旭の必殺必中、“喉仏陥没毒蛇殺法”
これが決まればたとえオオサンショウウオでも逃げられないといわれる、旭の得意技だ。
万力のような力に、梅澤が唾液をダラダラと流しながら、歯を食いしばる。
ここで外したら殺される。
そう予感した旭は、必殺の気迫を込めて、全身全霊で梅澤の首を絞めあげた。
しかしなんと――

       !?

肩ごしに梅澤が旭の頭をつかんだ。
そう思った瞬間、旭の体はものすごい力で梅澤から引き剥がされ、
気づいたときには、旭はアイアンクローをかけられた状態のまま、梅澤に片手で吊り上げられていた。
なんと梅澤は、旭が全身を使った絞め技を、片手一本で外してしまったのだ!
「ま…まじで……“あくま”か…てめー…!?」
「ケケケケケ……だから言ってンだろーが。俺様は無敵じゃ…!」

   ゴ ベ ッ !

片手に持った旭の頭を、そのまま思いきり近くの壁にめりこませた!
額がズル剥け、鼻がヘシ折れて血が吹き出し、前歯も全壊した。
目が裏返りそうなる旭の眼前に、梅澤が拳をつきつけて言う。
「オメーのゆー“ウラケン”ってのはよ……」
旭の目に近づいてくる、梅澤の手の甲…!
「“コレ”かぁ?」

  メ  コ  オ  ッ

梅澤の渾身の裏拳が、旭の顔面を陥没させた!!


180 :ロックvsTWO突風:04/03/12 21:42 ID:qBRJu27s
ジャリ…!
顔面が血まみれになった旭に、梅澤の踵が落とされた。
タフさには定評のあるTWO突風だったが、梅澤の魔人のような怒濤の攻撃を喰らい、あえなく両者失神KO。
TWO突風のリベンジをかけた一戦は、あえなく返り討ちという結果に終わった。
「ケケ……てめーらも結構がんばったけどよ…? 
 さらに“つきぬける力”がパワーアップした俺様の敵じゃーなかったってこった」
“LIVE”が10週という最速でつきぬけたことにより、梅澤のロックパワーはさらなるパワーアップを果たしていた。
「さあて…? あんまり調子がいーから、“車田”でもぶっ潰しに行くかあ…?」
かって、大会で車田にいいところなく敗北した過去を思い出し、梅澤はリベンジに燃えていた。
いつの間にか、バイクレースも微妙にどうでもよくなり、本気で車田を探しに行こうとすると――
「お…?」
対峙する、佐木と森川の姿が目に入った。
2人とも、ひたすらガンを飛ばしあってるだけで、いまだに手を出していない。
このレベルになると、力が拮抗しているため、カンタンには動けないのだ。
「ケケ…なぁに、男がいつまでも“お見合い”してんだよ…? 気色わりー。
 “ラチ”あかねーから、いっちょ俺様も参加してやんぜ……!?」
そういえば、もともとはこの大レースの発端が、この佐木とモメたことだった。
そのことを思い出した梅澤が嬉々として2人に歩み寄ろうとするが――

「そーれ、天罰てきめーん」

ド ン ッ ! !

聞いたことのない女の声がしたかと思うと、続いて爆発音。
どこからともなく飛来したロケット弾は、見事に梅澤に命中し、大爆発を起こした!!
どーなる梅澤!? どーなるキャノンボール!?

 ←TO BE CONTINUED

181 :作者の都合により名無しです:04/03/12 21:45 ID:SJCdL5H1
きまぐれリベンジャー鬼畜さんキター゚+..(´∀`).+゚
片倉君成仏しろよ〜

182 :逆転!?ゆで将軍:04/03/12 22:07 ID:ln5c2vUB
本スレ >159 の続き
――しかし、篠房の反応はゆで将軍の予想外のものだった。驚愕の表情で将軍を指差し叫ぶ篠房!!
篠房「――――将軍っ!!!!後ろぉぉぉぉっっっ!!!!」
将軍「!!?」
――――――――   ザ   ン   ッ   !!!    ――――――――

上3行は、ほぼ同時に発生したッ!。
将軍の『テンプテーション・スメル』で身動きを封じられていたはずの荒木がッ!
突進して将軍の背後から切りつけたのであるッ!

荒木「ウオオオオオムッ!」
将軍「チィィィィィ――ッ!!」
超人的な反射神経で致命傷は避けたものの、油断のツケは高かったッ!
荒木の斬撃は将軍の銀色の左腕を肩の下から斬り飛ばしたのであるッ!
沼地に湿った音を立てて沈む将軍の左腕!

――――――ドボゥンッ!

さらに追い討ちをかけようとする荒木に、とっさに『テンプテーション・スメル』をかけ直す将軍ッ!
将軍の技に再び混迷する荒木ッ!
将軍の元へ駆けつけ、その腕を掴んで荒木達との距離をとろうと誘導する篠房ッ!
そして、車田・藤崎も間合いを詰めようと泥水を跳ね上げて駆け寄るッッ!

将軍「な・・・なぜだッ!?なぜだァァァッ!?」
篠房「将軍っ、こちらへ――――っ!!」
藤崎「荒木先生っ!!」
車田「――――逃がすかっ!!」

藤崎の援護で車田の放った『ギャラクシアン・エクスプロージョン』の余波はッ!
将軍の『テンプテーション・スメル』を吹き飛ばしていたッ!
それは魔道に堕ちた将軍もかつて持っていたもの――――『友情パワー』のもたらした結果ッッッ!!!
今の将軍には忘れ去られた『パワー』による結果だった――――!!!

183 :作者の都合により名無しです:04/03/12 23:18 ID:AXjQCeVS
さすがはジャンプ黄金期同士の戦いだ。この後どうなるんだろう・・・。
てゆーかテンション高すぎw

184 :時空の旅人 (>151続き):04/03/13 15:52 ID:8N7lGDME
 「・・・うはぁ、なんじゃこりゃ・・・」

川原と別れ荒木の許へ向かったはずのにわのまこと。
しかし相変わらず迷子になっていた。彼の時空移動には制約がない代わり、
不可視のエネルギーに引っ張られさ迷いやすい。≪時空の狭間で遊ぶ男≫と自称する所以である。
ともかく気がつけば、彼はどこかの、遮蔽されたシェルターの中にいた。
真っ暗で非常灯が僅かに生き残っている。血と妖気で空気がよどみ、生存者の気配がない。
照明を捜すのもためらわれる。(だいたい想像つくもの。今日だけで何回・・・)
さすがにこの事態まで自分のせいだとは思いたくない。
軟らかい何かをなるべく踏まないように、
ゆっくり移動し広そうな場所に出る。廊下の角だ。

深い溜息をつき、時空移動体制に入った―――ところで謎の機械音声と機動音。
音声の方向からカッと閃光が走り、にわのと周囲の床に散らばる、
白衣姿の大量惨死体の輪郭を浮かび上がらせた。機械は鬼の形をした『スーパーメカ』・・・

 『不法侵入者発見!漫画家・形状は人間男!≪虎馬 夢太郎≫波動バズーカ自動発射!!』
 「でぇーーーー!?なんでぇーーー・・・ ギャアアーーース!!ふにゃ〜い」

謎の怪光線を浴びグテングテンになりながらも異次元に逃げ込んだ男。
しかしそのまま意識を失い、彼は時空エネルギーに流されどこかへと消えた。


ここは不注意で“婢妖”を生み出し所員を多数食われた久米田研究所。
所員の全滅を避けるため、まだ生きていた人間共々隔壁で婢妖を閉じ込めていた空間。
メカ群は全て試合中に島から引き上げさせたため、現在もしっかり稼動中。
矢吹艦および久米田研究所を現在支配するCLAMPに救助の要請が入り、彼女らの指示で、
人間では立ち向かえない婢妖の群れを排除すべく数台がシェルター内に送り込まれていた。
今のはそのひとつ、森田まさのりを一時期危篤状態に陥らせた(10部)超兵器・スーパーメカ2号であった。
光線の効果は様々だが結果はひとつ。

 『浴びた漫画家に悪夢を見せ、多大なるトラウマを植えつける事』・・・。 とどめかよ。

185 :時空の旅人:04/03/13 15:53 ID:8N7lGDME
時空の海はどこまでも遠く、そして広い。
この場所をあらわす単一の表現はない。
様々な名で呼ばれ、どこかで繋がり、場所ごとになんとなく区分されている。
過去現在未来、亜空間、鏡の裏の世界、一個人の精神世界(“小宇宙”もそのひとつ)、
生者の世界、死者の世界、天界、奈落、多層次元、宇宙、宇宙の外―――行こうと思えばどこまでも。

ただし帰ってこられる保証はどこにもない。
果ての果てに飛ばされた矢吹がいい例である。(15部)
限定的に瞬間移動できる人間は多いが、多くの者は表面的にしか異次元に関われない。
ルーラやデジョンなど、この世界に関われる魔法も稀にあるがやはり用途が限られている。
より遠くに行くには長谷川のように時空移動を可能とする船が必要だ。
それでも矢吹救出に向こう時間で10年の時を必要とした。それだけ異次元は危険な場所なのだ。

10年といえば、宇野比呂士がキユに導かれ≪外側の世界≫との関わりを持ったのも10年前。
いわゆる突き抜け―――キユドライブ。ここは選ばれし者のみに微笑む世界。(7部)

高田祐三なども長らく、絶望の黒い霧に覆われた異次元に閉じ込められ、
飛ばされてきた車田と青山剛昌を利用し無理やり脱出した経験がある。(同7部)
なにしろこの空間への耐性を持たないと、最終的には肉体が消滅し死に至ってしまうのだ。
耐性がない者は魔法や防具、守護アイテム、乗り物等に守られて移動せねばならない。
にわのの保護アイテムはモモマスクである。
悪夢にうなされながら海を漂う男は、不思議な潮流に呑まれていつの間にか、
普段なら絶対行かないような空間に迷い込んだ。

死者の国に繋がる世界。
まともに踏み込める生者は“こちら側の人間”かそれに似た存在のみ。
【死者の王】平野に強大なる死のエネルギーを送り込んでいるパイプライン。
かつて荻野が、村枝と相打ちした内藤を逃れられぬ死から救うため、
あえて己の業で送り込んだ≪常世扉≫の先で垣間見た光景である。(6部250・528)
全ての生命の負の感情を具現化した黒い霧はやがてここへ到達し、
力を吸われ残りかすとなった白い雲は、別の風に流され上空へと向かう。
闇の大地に、死者を運ぶ古い型の鉄道の、窓からの明かりが見えた。(16部)

186 :時空の旅人:04/03/13 15:57 ID:8N7lGDME

そして辿り着くは―――雲の向こう、恨みの門。

 「おーい、こいつ生きてるぞ。見た事ある顔だが思い出せないなー」
 「にわのだろ?同じ時期にジャンプで描いてただろーが。でもなんで死んでねえんだろ」
 「気を失ってます。この際ですから精神を破壊して身体を乗っ取ってしまいませんか」
物騒な会話をしているのは、高橋ツトムにも放っておかれた、
下っ端死人トリオの小栗・桐山・かず。木造りの門前でテントを張り、
今後の相談をしていたところに落下したのだ。
小栗に木の枝でつつかれる、うわ言を呟く男は相変わらず悪夢の虜。


 []まことは自棄酒に溺れていた。「もうどうなってもいい」彼女は何度もうわ言を言った。
   おぼつかない足元で地下街からの階段を上がる。新宿のイルミネーションが冷たい心に疼く。
   「ねーそこのカノジョ〜〜?」「モデル?どこのジムショ〜?」ギャング風の男三人組だ。
   「かわいいね〜。ちょっと遊びに行かない〜?」まことはキッとした目で男たちを睨み返す。
   普段なら、絶対一瞥すらしないクズどもだがしかし、今の彼女には心に隙間があった。
   全てに自信をなくしたまことは、なんとなく断る事もできず、4人の影は新宿の雑踏に消えた。[]

 (うぎゃあ〜!官能小説風エロメールって、
 これボクのネタじゃん!しかも女バージョンかよ!
 やめろぉー!あの事は忘れさせてくれぇー!!)

 []「こんな荒れ果てたバーなんかに連れ込んでどうするつもり?やっぱりボク帰るよ」「まあまあ」
   「夜は長ェんだしさあ〜ゆっくりしなよ〜〜」一際大柄なレゲエ頭の男に無理やり抱えあげられ、
   まことは道具ごと放置されたビリヤード台の上に投げ捨てられ、同時に別の男2人に囲まれる。
   「何すんだよ!」「冷たいな〜、何だかんだ言っても結局ついてきたのは自分のクセに」笑う男達。
   「なにか嫌な事でもあったのかな〜?なんなら俺たちが忘れさせてやろうかあ〜」下品な笑顔。
   まことは戸惑っていた。“どうなってもいい”んだから、こんな事もありなのだ。やけっぱちだ。
   逡巡はわずかだった。「いいよ、そんなに遊びたいんなら。ボクなんかでよければ好きに[]

 (やめんかぁー!!マジで辛いのよこれ)

187 :時空の旅人:04/03/13 16:00 ID:8N7lGDME
対漫画家用トラウマメカ≪虎馬 夢太郎≫の、128種類あるといわれる波動夢光線。
今回の効果は【昔使った自分の漫画ネタで嫌な過去を刺激され苦しめられる】であった。
 (く、苦しい・・・正直エロネタは好きだけど描いててこっぱずかしいんだ・・・。
 どうせボクは真っ当な漫画じゃ勝負できず、ひねくれた路線で細々生き延びてきたアウトローですよ・・・。
 だけどボクだって意地ぐらいある。絶対ここで“誰かさん”に助けて〜〜なんてゆーもんか!
 絶対ゆーもんか・・・ここで言ったら男、いや人間失格なんだっ!ボクは負けられないんだっ・・・!)

   []「そうこなくちゃな」男たちの汚い顔と手が近づいてくる。まことは全てを忘れるかのように、
     壊れた笑顔を見せながら自ら身を開き、男たちの淫猥な攻撃を受け入れ始め[]

 (・・・でもやっぱダメぇー!いやじゃんいやじゃんボクを死なせてくれじゃーん!!)

あまりの夢の苦しさに、気を失ってる本体がジタバタと動き始めた。
 「おおっ芋虫みたいだなー」「食えるかなー」小栗と桐山が呑気に笑っている。
かずが「楽にしてあげましょう」と言って右手を芋虫の額にかざす・・・。と。
突如にわのの瞳がくわっと開く。気を失い白目のまま、
何かに取り憑かれたようにゆらりと立ち上がる。
―――「行かなくちゃ。『メッセージ』を伝えるまでボクは死ねない」
唇がかすかに動いた。頭を左右にふらつかせ、門に背を向け歩き出す。
 「あっ!こいつ失神しながら歩いてるぞ!やっちゃえ!そんで身体奪って生き返るんだい」
小栗の号令のもと、桐山の手刀が飛ぶ!かずの右手が伸びる!
 「死んでもらうぜ!」「お覚悟を」「やっちゃえやっちゃえ〜」

 その時!本能で、“サドっ子まこリン”と呼ばれた男のケンカ魂に火がついた!

    「 もう戦いなんてぇぇ――!! ノーセンキューだぁぁ――――!!! 」 

強烈な光の後に、全長57mの【巨大化もんがー】出現。呆然と見上げる死人トリオ。
巨大もんがーは前進しながら、目から破壊光線を放ち、列車が走る大地を真っ赤に染め上げた!

 「何がノーセンキューだ!思いっきり暴れとるやないかい!」
小栗のツッコミがむなしかった。高橋ツトムに怒られないうちに収拾なるか?

188 :作者の都合により名無しです:04/03/13 17:34 ID:eC+GNpED
狂言回しなんだな>にわの

189 :作者の都合により名無しです:04/03/13 20:31 ID:+Lz65pCV
・・・今回はそれほど不幸じゃない気がする辺りがステキに不幸だなw<まこリン

190 :作者の都合により名無しです:04/03/13 23:45 ID:QQsXYRCD
にわのメインで書いてる人さぁ、ちょっと無節操過ぎないか?
時空移動とかなんとかそういった理由で、おおよそ関係無いような場面にまで簡単に絡んで来る。
それがどう言う風に影響するかはわからないけど、
少なくとも自分は、他の人が書き難くなるんじゃないかとか思う。
なんせ、キャラが絡んだ以上、書く上ではそのキャラも使わなきゃならん訳で。
なんていうか、そこまでして出番を無理に作らなくてもいいだろと思うのさ。

191 :作者の都合により名無しです:04/03/13 23:51 ID:1XLqKMA0
もはや、克なみにナンデモアリなキャラになってるな……

192 :作者の都合により名無しです:04/03/13 23:53 ID:Kz4mray5
あーた、前スレからしつこくにわの担当目の仇にしてる人か?
少なくとも俺は書き手だがそんなこと思った事は一度も無い。
不明確な自己内部の思考だけで妙な論を展開するのは止めような。
自分的には正論と思っているのかも知れないが、単なる私的な悪意にしか感じられん。


193 :うー:04/03/13 23:57 ID:8N7lGDME
そろそろ言われると思ってました・・・
実は中心に誰かキャラを置かないと書けないタイプなんです_| ̄|○コマッタ
使えるキャラが他におらんの・・・ 
まあ今回は時空関係のおさらいをしたかっただけなんですけど。

194 :作者の都合により名無しです:04/03/14 00:01 ID:HfgtI4+l
壁||;) ご迷惑をば・・・
せめてバトルが書ければなあ〜 幅も広がるんですけど。持ってないからなぁ・・・

195 :作者の都合により名無しです:04/03/14 00:05 ID:f2VrKNde
なにごとも挑戦だから、試しに何か書いてみれば?>バトル
C決勝の、プロレスとか、川原と真鍋の序盤戦とか結構、書けてたと思うけどなあ。
個人的に、詳しそうと思われる福地のバトルをリクエストしてみる。

196 :作者の都合により名無しです:04/03/14 00:11 ID:HfgtI4+l
えー(´・`)漫喫行かねば・・・

197 :狂鬼・山本英夫:04/03/14 01:04 ID:f2VrKNde
山本英夫は、病院にいた。
メスを始めとする手術用具や、各種薬品のガラスビンなどが散乱しており、惨澹たる有り様だ。
ここは十数分ほど前に、川原・にわのと、藤原・天野が、ニアミスした場所である。
山本がここにいるのは、偶然ではない。
遡ること数十分前。山本英夫は見た。
原型を留めぬまでに肉片レベルまで粉々にされ、惨殺された真鍋の死体を。
直接、川原の戦いぶりを見たわけではない。
しかし、山本には分かった。
手を下した者が恐るべき手練であり、また冷徹な意志を持って破壊を遂行できる、一種の“怪物”であることを。
そう、こいつは間違いなく自分と同じ―――
殺人者の仕業だ。
山本は、そのときの光景を思い出しただけで、身震いするのを止められなかった。
あまりの興奮のために――である。思わず、“股ぐら”がいきり立った。
溢れ返る欲望が、激しく捌け口を求めて暴れ狂っている。

――こんなもの見せつけやがって
――早いとこ発散させねえと気が狂っちまいそうだ

板垣か? 
それとも、それ以外の誰かか?
誰でもいい。
こいつの痕跡を追っていけば、自然と追い付く。
どんな奴だろうと、俺の追跡を逃れることは出来ない。

そして、山本は今、川原が先程までいた病院に辿り着いたのだ。



198 :狂鬼・山本英夫:04/03/14 01:05 ID:f2VrKNde
負傷したのか?
追跡の果てに病院に辿りついたとき、山本はそう考えた。
だが、外にほかされている気絶した医者共を見ると、あまり大した治療はできなかったと見える。
そして、さらに先の道には、延々と鉄屑の山――鎧兵士たちの成れの果て――が転がっている。
にわのの時空移動によって遥か海の底までワープしたものとは、よもや考えつかない山本は、いつの間にか追跡する相手をとり違えていた。
すなわち、藤原と天野へと、知らぬうちに牙を突き立てる先を変更してしまっていたのだ。
裂けた口を、天空の三日月のごとく開き、山本が歓喜の笑みに震えた。
と――。
自分の妄想に耽るうちに、山本は夥しい殺気に囲まれていた。
“傀儡の舞”に支配された、別府の住民たちである。
それぞれ、鉄パイプやら包丁やら割れたビール瓶やら、思い思いの武装をしている。
じろり、と周囲を一瞥した山本が面倒くさそうにため息をついた。
失望のため息だ。深く吐き出された呼気が、裂けた頬からも漏れだす。
その隙を狙って、暴徒の1人が鉄パイプで殴りかかっていった。
鉄棒は残像を叩いていた。と同時、山本の掌が暴徒の左頬を真横から叩いた。
男の右頬から、鋭く尖った金属の先端が突き出ていた。左頬から口の中を通り、右頬まで、山本が右掌に持った鉄串が突き抜けたのである。
暴徒の男が悲鳴をあげた。その悲鳴がすぐに止み、呻き声に変わる。
たちまち口から血がこぼれだした。

「オマエらの暴力には愛がない」

山本が言った。貫き通した、長さ15センチ余りの鉄串の両端を両手で掴み、強く引いた。
同時に、引かれて下がってきた暴徒の顔面に、膝が跳ね上げられる。
ぐちい!
鼻骨と前歯をヘシ折られ、暴徒が天を仰いだ。肉の裂けるいやな音がした。
倒れた男の口が、山本の口と同じようになっていた。

「特に美しさがない」

そう言った山本が、べろりと血と肉片のこびりついた鉄串を舐めあげた。


199 :狂鬼・山本英夫:04/03/14 01:07 ID:f2VrKNde
たちまち暴徒が殺到した。
刹那、山本の左足がかき消えた。
いくつもの煌めきが、山本と暴徒たちの周囲をかけめぐった。
煌めきが消えると、再び山本の左足が出現していた。
山本の左足は、鈍く光る金属の靴で覆われていた。
その踵から、一枚の鉄板が飛び出ている。
それは鉈を思わせる、肉厚の刃だった。
先程の煌めきの正体は、これだった。
山本の左足が弧を描き、流麗な蹴りと化し、その軌道上を躍る刃が、月光を反射していのだ。

「 て め え ら 暴 力 に 懺 悔 し な 」

不機嫌そうに呟いた瞬間。
それが合図であったか、十名を超える暴徒たちの身体が、それぞれ思い出したようにズレていき――
やがて、ハムのように輪切りになり、鮮血のシャワーが黒い帳となって辺りを覆った。
まさしく、刹那の惨劇だった。
恐るべきは、山本英夫の驚愕の足技。これこそが山本英夫の武器のひとつである。
いきり立った股間は、何の反応も示さない。
普段なら、あっさりと射○するものを。

――もはやこの程度では物足りない
――もっと上等な相手を
――もっと上等な暴力で殺さねば

来るべき死闘を妄想し、恍惚の表情を浮かべながら、稀代の変態は進む。
藤原と天野。
この2人に、今、平野が放ったもう1人の刺客が牙を剥こうとしていた。

200 :岡村賢二と海:04/03/14 01:20 ID:HfgtI4+l

 「約束したよなあ、川原」

 「あの島の、あの砂浜で。俺がいなくなっても・・・本宮さんを守るって」

 「街で会ってからあいつ、どうしているんだかな。無事だとは思うが」

 「やっぱりまだ、あれのお守役やってんだろうか。ちゃんと宿に戻ったろうな?」

 「空に変な気が充満してきてんな」

 「この船に敵らしき奴はいなかった。サンデーの連中がうじゃうじゃ医務室に転がってたが」

 「ああ、俺も昔はサンデーの人間だった・・・芽が出ず苦労した思い出ばかりだが」

 「あの頃の連載はサッカー漫画か・・・サッカーねえ。縁があるんだかねえんだか・・・はぁ」

 「例の城、今は何も撃ってこねえな」

 「それにしてもよ」

 「なんで俺、こんな洗濯物干すような所でひとり寝転がって空を眺めてんだ?」

 「この船、戦艦無礼ドってんだな」

 「岡野のレダルーバ、まだ来ねえようだが。どっちがでけえのかねえ」

 「・・・よく見たらこの船、島に救援に来た連中の乗りもんじゃねえか?」

 「げー、俺、顔見知りに泥棒呼ばわりされんのは嫌だぜ。隊長さんは徴収するとか抜かしてるがよ」

 「・・・しっかし連中、全員無事だといいが。なんたって俺の“家族”だからな・・・へへ・・・」

201 :ふと:04/03/14 01:52 ID:HfgtI4+l
>>191
なんでもありの漫画家ほど
戦闘キャラとしてはヘタレの法則・・・('A`)

202 :作者の都合により名無しです:04/03/14 11:04 ID:0ybg8YMx
あれ、無礼ド制圧終了?早w

203 :作者の都合により名無しです:04/03/14 13:12 ID:eNW5Lc0p
初期から無節操な男に今更。 しかし山本はキモ素敵

204 :グランサー:04/03/14 23:05 ID:MbHwbnlg
”グランサー”と呼ばれる者がいる。
時の枝を飛び、数百数千の時を旅するもの……。時を縛る物を射抜く者。
そんな彼は今、疲れを取る為に休息をしていた。
十年を超える時空の旅。凄まじいまでの、時の流れ。そしてその流れが呼び出す波紋……。
そして今までの事……。

キャプテンが滅びた日の事。『轟世剣ダイ・ソード』を書き下ろし、地下シェルターから外へ出た時、
”何者”かの攻撃を受けた。とっさに”神の盾”ヨ・ゴを召還しなければ命は無かったかもしれない。
モンスターからの逃亡。内藤と村枝の血肉をかけた戦い……。ケルベロスの離反。トーナメント再開。
そして、矢吹との出会い……。
あの時は疲れていて、考えもしなかったが、
矢吹が真実を教えてるとは限らない。もしかすると、何者かが本当に裏切っていて、
矢吹はそれを隠しているのかもしれない。それとも矢吹も知らない事態で話が進んでいたのかもしれない。

さまざまな場所で事件が巻き起こっているその中、射抜く者(グランサー)長谷川はまどろみの中にいた。

205 :別府地獄編 第三歌「妖と仙人」:04/03/15 01:06 ID:SvkIxCWU
魔戦が、展開されていた。
大気は哭き叫び、地は鳴動し、途方もない力が暴れまわる。
風。
雷。
炎。
瘴気。
ありとあらゆる自然現象が、物理的破壊力が、狂える爪牙と化す。
ひとりの美しき妖が生み出す、超絶の破壊力が、戦場を灰燼とせしめる。
しかし――
妖異なる美貌の怪物――高橋留美子の攻撃は、目に映る景色すべてを砕き散らしながらも、たったひとりの男を捉えることが出来ない。

たかしげ宙――
“スプリガン”教官にして、最強の男。
高屋率いる、“十二神将”筆頭。
だが、この男を知る者は、彼を“たった一つの名”で呼ぶ。

世界最高峰の“氣法師”――
コードネーム――

“朧”

その動きはまるで――
陽炎。
蜃気楼。
霞。
夢。
まるで大気に溶け込むがごとき、実体を全く知覚させない動き――
まさしく異名のごとし――


206 :別府地獄編 第三歌「妖と仙人」:04/03/15 01:07 ID:SvkIxCWU
「突き突き突き突き突き突き突き突き突き突き突き突き突き突きぃ―――――――――ッッッ!!」
留美子の“闘鬼神”が機銃掃射のごとき突きを繰り出す。
ただの木刀を扱ってさえ、風圧のみでコンクリートを砕くほどの威力が、留美子の剣にはある。
ましてや、今の留美子が扱う剣は、剣圧のみで人を切り刻む“闘鬼神”
その破壊力たるや、表現するならば真空の爆発。
福地が生み出した“木”は原子の塵と化し、大地が爆ぜ割れた。
だが、どんな破壊力も、目の前のたった1人の人間を砕けない。
「……素晴らしい破壊力です。――が。どんな力も迅さも、私には何ら危機を与えることはできない」
人ならざる領域にある修羅場のなかで、たかしげは静かに笑みを浮かべる。
「空気の流れや大地の振動を肌で感じとれば、如何なる動きであろうと捉えることは可能――
 単なる物理的な力に頼るだけの獣では、私の敵には成り得ない。――そろそろ“本気”を出したらどうです」
その言葉の意味を理解できた者が何人いただろう。
この妖異凄絶の怪物に対し、“本気を出せ”とは――――?
「私には分かる。“そう”なった貴女の真の力は、風でも雷でも、力でも速度でもない。
 先程、森田まさのりを完敗せしめた、あの動き――あれこそが貴女の本領。
 さあ、見せなさい。貴女の全てを。でなければ――――」
言葉を切り、やがてやや挑発を込めてつづける。
「私には勝てませんよ」
その言葉に呼応したのか、美しき妖獣は、牙を覗かせて笑う。
すると、今まであれほど場に満ちあふれていた妖気が、全て消失した。
戦場の空気を、凪が支配した。
先程までの惨禍が、嘘のような静寂。
しかし、他の者が呆気にとられるなか、たかしげは初めての戦慄を味わっていた。
まるで大津波が来る直前の、海岸に立っているような――

「(来る――――!)」

たかしげがそう考えた刹那。
留美子の体が、目の前の光景から消滅した。


207 :別府地獄編 第三歌「妖と仙人」:04/03/15 01:08 ID:SvkIxCWU
疾風が、たかしげを切り裂いた。
わずかに遅れて、残像が消え失せる。
いつの間にか、留美子がたかしげの背後に出現していたことを、感知できた者はいなかった。
たかしげ以外には。
にわかに風が吹きおろし、地を払った。
たかしげの足払いが、留美子を宙に浮かせたのだ。
風は竜巻と化し、宙に浮く留美子に猛然と牙を剥いた。
足払いの勢いをそのままに、たかしげの後ろ回し蹴りが放たれたのだ。
決まる――!
誰もが思った。
が――、たかしげの足が感じ取ったのは、霞を掴むような手応えのなさだった。
妖怪が笑っていた。
指一本で、たかしげの足の上に倒立したまま。
たかしげのこめかみを、初めての冷や汗が伝う。
刹那、爆裂したような衝撃が、たかしげに叩きつけられた。
暴風に舞う木っ端のように、たかしげが吹っ飛び――
何事もなかったように地に降り立った。留美子もまた同じ。
その光景を、誰もが唖然として見ていた。
「(これが女帝の本領――まさか私の切り札である“軽氣功”を呼吸するように行うとは……)」
己を“無”にすることによって重さを消し、あらゆる攻撃を無効化させる“軽氣功”。
たかしげだけが可能とされてきた奥義を、この妖妃は、こともなげに行っている。
そしてまた、たかしげも、留美子の攻撃を“軽氣功”によって打ち消した。
持てる武器は五分と五分。
そこにあるのは、究極の技術を持った者たちが織り成す、頂上の攻防であった。

「これが達人同士の闘いか……」
両者の闘いを見守るひとり、松江名が羨望と畏怖を込めて、つぶやいた。

208 :作者の都合により名無しです:04/03/15 01:19 ID:SvkIxCWU
しかし、たかしげの闘いって難しいな……
他の格闘漫画家とかと違って、これといった大技がないからかなあ
おかげでおそろしいほどに地味なバトル……

209 :しあわせのそねみ 〜桜玉吉鬱日記〜:04/03/15 01:28 ID:s9g0i5aW
○月×日 6 (>53 >200)

我々地球防衛軍の新たなる任務、それはこの白く美しい戦艦を未知の宇宙人の来襲より早く制圧する事!(今決めた)
実は適当な理由をつけていざ突入したものの、そこはガンガン漫画家のアシスタントと重傷のサンデー作家達が、
どうやら主たちの留守を守っているだけなのだ。オカムラ隊員などはあまりの歯応えのなさに仕事をサボる始末。
給料などビタ一文払ってやらんから覚悟しろ!それはともかく『敵がいる』との名目で侵入した示しがつかない。
生真面目な他の隊員たちがひとつひとつ部屋を調べている。私は給湯室を対策本部とし本部長として待機中だ。
無骨なカップ類の中に一際目立つ紅茶セットがあるが誰の趣味なのだろう?相当年代物かつ高級な代物に違いない。
換金アイテムとして回収したいところだが生憎手頃な容器がない。諦めて冷蔵庫の中にあった羊羹を食べ時を過ごす。

ぼちぼちと隊員たちの報告が入るがやはり敵はいない。艦橋にいるガンガンアシスタント達に会って詳しい話を聞こう。
しかし困った・・・まさかこんな隙だらけの巨大戦艦が存在するなんて。第一侵入時に殆ど抵抗もなかったのだぞ?
あまつさえ隊員たちを見て「大会参加者たちだ!サインください」と来たものだ。私とクメタ隊員を除いた全員は、
どうやら例の矢吹艦最大トーナメントでブロック決勝まで勝ち抜いた有名作家らしい。あのオカムラ隊員など、
なんでも大会史上に残る名勝負をやってのけ、かつ死んで生き返ったとかいうふざけた経歴だとか。生意気な!!
私が特に彼に敵意を剥き出しにする理由がわかった気がした。本能だったのだ。まあいい、奴の事は一旦忘れよう。
ともかくそのような流れで実にあっさりと制圧完了。非常に格好がつかない。仕方がないので隊員たちを全員集め、
改めて言った。「敵は我々に恐れをなして逃げた!恐らく戦力を増強させ舞い戻ってくるだろう。我々は戦士として、
この船を持ち主の帰還まで敵から守りぬかねばならない!総員、敵の再襲来に備えて戦闘準備だ!艦橋へ往け!」
「おうよ!」頼もしい戦士たちの掛け声。さあこれで大義名分ができた。矢でも鉄砲でも何でもいいから敵よ・・・来い!!

210 :作者の都合により名無しです:04/03/15 01:32 ID:s9g0i5aW
留美子先生怖い・・・素敵('A`)マー
師匠久々だ

211 :夢幻の中で:04/03/15 22:05 ID:Pk/C34+S
>126

夢を見ている。
また、あの夢だ。
これまでにも何度も見た。
だから、これは夢だ。
いつからか、闘いを終えた後に見るようになった。
見るたびに、努めて忘れようと努力した。
しかし――
忘れる事はできず、じわじわと心の中をざわつかせていた。
夢が、鮮明になっていった。
音――
遥か追憶の彼方から、滝の流れる落ちる音が聞えてきた。
そう、あれはまだ、小学館にいた時のこと――


212 :夢幻の中で:04/03/15 22:07 ID:Pk/C34+S
七月鏡一という男がいる。
当時から、小学館においては守り神のように慕われていた男だった。
曰く――『静かなる原作者』
曰く――『小学館の虎』
曰く――『オールドギース』
異名だけ聞けば、はっきりいって漠然として実態はまるで見えてこない。
風のような男だと、俺は思っていた。
どこからともなく何の前触れも無く現われては、
ふらりと皆川――当時うちのスタジオで修行中だった―に、
会いに来ては、またいつのまにかいなくなっていた。
一度、どういう関係なんだと皆川に尋ねたことがある。
よくわからない、とあいつは言った。
困ったような、でも紛れも無い信頼に満ちた表情を顔に浮かべて。
父親みたいなものか、と漠然と思った。
それを言うと、あいつは、随分放蕩な親父だよな、と少しだけ笑った。
その放蕩親父に連れられて、山に昇った。
皆川と俺は年齢も近く、
俺自身まだ漫画家に成りたてで実感も余り無かったので、漫画家とアシというよりは、
同じ道を志す対等な仲間として付合っていた。
お互い、七月の指導のもとでへとへとになるまで技を磨いた。


213 :夢幻の中で:04/03/15 22:11 ID:Pk/C34+S
そして、ある日いつものように修行を終えて、滝の側の岩場に腰掛けて休んでいた時。
ふと、七月は言った。
『武道とは、相手がいてその相手を倒す技だ。さて、ここが肝要な所だが、相手を倒すとは、どういうことだと思うかね?』
『そりゃ、相手より強くなったってことだろ?』
言ってからバカな答えだと少し後悔した。
『勝利をこの手に掴む・・ってことかな?』
皆川も対して変わらなかった。
あいつもバカだった。
それぞれの答えに、七月は
『若いな・・』
と、穏やかな笑みで言った。
それから、教え子を諭す教師の眼差しでこう付け加えた。

『強さを追い求めるのは、いい。勝利を渇望するのも又しかり。
・・しかし、相手を倒すことのみを突き詰めれば、その究極は死――殺すという所に行き付く。
なあ、二人とも、今はわからなくてもいい。でも、良く覚えておきなさい。
・・・漫画家(キミたち)の技は・・闘いは・・そんなに安っぽいものではない』

その言葉が、妙に心に残っていた。
そして、復讐を誓ったあの日から、俺はよくこの時のことを夢に見た――
お前は間違っている。
そう言われているようで、そのことを認めたくなくて、ずっと、心の奥底にしまっていた。
強くなりたかった。
とにかくめちゃくちゃ強くなろうと思った。
でも、そうやってがむしゃらに突き進んだ結果、俺は何を得た?
復讐のためだけに闘って来た、
でも、それは間違っていたのだろうか?
わからない――
俺には、わかんねェよ・・・

214 :鬼岩城攻略戦N状況確認:04/03/15 22:14 ID:Pk/C34+S
頬に、鋭い痛みを感じて、眼が覚めた。
「おい・・生きておるか?」
誰かの声が真上から聞えてきた。
ゆっくりと眼を開けると、ゆでたまごが上から見下ろしていた。
マスクが血まみれで、何気にやばい形相だった。
「おお、目覚めおったか。結構頑丈じゃのう」
血染めのマスクが笑った。
妙に愛嬌がある笑顔だった。
ようやく、意識がはっきりとしてきた。
「くっ・・」
痛む体を引きずり、背を壁に預けてなんとか上体を起した。
目の前には、ずたぼろの体があった。
両足は青紫色に変色していた。
両腕は真っ赤に腫れあがっていた。
特に右腕は酷い。
肘を境に、引き千切れそうなほど折れ曲がり、内部の血管や神経が露出している。
顔面はいうまでもなく、血染めだ。
その姿を見て、ようやく実感が沸いた。
「負けたのか・・俺は」
不思議と、すんなりと己の敗北を受け入れている自分がいた。
ゆでたまご――すげェ奴だった。
相手の技を受けることによって形成された鋼の肉体。
どんな攻撃を受けようとも揺るがない強靭な精神。
そして、何より、あいつは俺を、真っ直ぐに見ていた。
鬼岩城も別府もチームも関係無い・・闘いに突入した以上、相手を全力を持って打ち倒すことに全身全霊をかける、とあの眼が語っていた。
俺としたことが今頃、気付いたぜ・・・
あの黒い巨人への復讐の呪縛に囚われ――今闘っている相手を見極めなかった!
「思えば、全てにおいてそうだったのかもしれないな・・」
多量の情感を含み、神崎は自嘲的に呟いた。


215 :鬼岩城攻略戦N状況確認:04/03/15 22:15 ID:Pk/C34+S
それから、周囲の状況確認のため、首を傾けようとして、
「つっ・・・!?」
激痛に顔をしかしめた。
そっと手をやると、首が半端じゃなくやばい角度に曲がっていた。
良く生きてたな俺・・
あの一瞬、
わずかながら本能的に首を丸めて衝撃を逃がしていた――でなければ、
即死してもおかしくは無かっただろう。
そう思うだけで、背筋に戦慄が走った。
とりあえず回復しないとな・・
そう思ったとき、何かを期待するかのようにこちらをじっと見ているゆでに気が付いた。
「ああ、そういうことね」
すぐに得心して、神崎は
「べホイミ」
と、回復呪文を唱えた。
眼前の、ゆでたまごに向かって――
「む・・」
一瞬驚いたような表情がマスク越しに現われる。
その顔に、神崎は不敵な笑みを返した。
「驚くこたあねェだろうよ、最初からこれが目当てだろ?」
対するゆでもさるもので、
「まあ、流石にこのままでは、
あっちの戦闘に割り込むわけにもいかんからのう。できるだけ手早く頼むぞ」
と、けろりとした顔で言った。


216 :鬼岩城攻略戦N状況確認:04/03/15 22:17 ID:Pk/C34+S
つい先ほどまで死線ギリギリの闘いを繰り広げてきた者同士のやり取りとは思えないが、
その点二人の内部には矛盾は無い。
元々深刻な憎悪や因縁からの闘いではないし、両者共に、三条を倒すという利害面は一致している。
ならば、比較的状態がましなゆでを先に回復させよう。
というのが神崎の判断だった。
しかし、そういう理屈よりも、
あれだけ小細工抜きのぶつかり合いをしたことによる奇妙な爽快感が、
悪意や禍根を綺麗さっぱり流してしまったということのほうが大きいだろうが――
一方のゆでたまごだが、
神崎が、まず自分に回復魔法をかけたのは以外だったが、
元来思考法が単純な為、とにかく怪我が癒えればなんでもいいと思い、
神崎の行為を深く考えることもしなかった。
礼すら無い。
まあ、そこらへんの対人感覚の鈍さは、ゆでにとって一種の愛嬌のようなものであり、
対する者も真剣な怒りを感じることは滅多に無いが。
神崎も、特に気にした風もなく手早くゆでの治療を終え、己の体を癒し始める。
一見平静に見える、しかし、その心中は複雑だ。
闘うということ。
敵を倒すということ。
そして、復讐。
考えなければならないことは、無数にある。


217 :鬼岩城攻略戦N状況確認:04/03/15 22:18 ID:Pk/C34+S
だが――
「(とりあえずは、ここをどうにかしないとな)」
視線の先には、三条対カムイ、吉崎戦。
どういう状況なのかはわからないが、三条が地に膝を付き、
それを吉崎とカムイが見下ろしている。
「なんじゃ、助っ人は必要無いかもしれんのう」
横からゆでが、拍子抜けしたように言った。
対称的に神崎は、険しい表情で、
「どうかな・・」
と呟いた。
根拠があるわけではない。
しかし、妙に胸がざわつく。
このまま終わるわけがない、本能がそう告げているのだ。
訝しそうな――見ようによっては間抜け面でこちらを見るゆでに、
「とりあえず、治療は完了したが、体力までは戻せない。
俺はしばらく使いものにならんが、あんたは違うだろう、とにかく少しでも体を休めておけ」
と言って、すぐに視線を三条に戻した。
三条が、フェイスガードの下に隠された素顔を白日の元に晒すのは、そのすぐ後のことだった。


218 :作者の都合により名無しです:04/03/15 22:50 ID:qV9cP2he
ところで、えなりの奇妙な冒険のキャラの年齢設定って
一部を除いてリアルからかなり引いてると思うんだがどうだろう?
たとえばミナガーと七月の場合、七月のほうが年下だった記憶があるし。
遺産編の設定だとミナガーのリアル年齢から10代後半から20ぐらい引いて、
その分七月に上乗せしていると思うんだが。



219 :作者の都合により名無しです:04/03/15 22:58 ID:s9g0i5aW
元々近未来編なので実年齢にするとえらい事になります
キユドライブからおかしくなったとゆー事で脳内補完

220 :作者の都合により名無しです:04/03/15 23:01 ID:xBsw+CDd
しょうがないじゃん。
皆川が漫画家なる前に高屋の傘下で、
それを七月が助けたなんて実年齢無視したスプリガンほぼ丸写し設定があるんだから。

221 :作者の都合により名無しです:04/03/15 23:01 ID:qV9cP2he
イメージとしてはミナガーが20代前半から後半、
神崎が20代後半から30代前半と言う感じなんだが。

222 :作者の都合により名無しです:04/03/15 23:02 ID:s9g0i5aW
しかし例の声は七月さんだったのか。
相変わらず素敵に謎めいてるお師匠様やね

223 :作者の都合により名無しです:04/03/15 23:02 ID:xBsw+CDd
つーか、今からほぼ十年後なんで、実年齢真面目に考えたら大変なことになるし。
安西なんてただの幼稚なおっさんだぞ。

224 :作者の都合により名無しです:04/03/15 23:04 ID:hsrU99ny
>221
ガチで同級生だとしたらばに昔書いてあった。

225 :作者の都合により名無しです:04/03/15 23:05 ID:s9g0i5aW
お子様軍団とかね(ノ∀`)
えなりオリジナル設定って奴だね

226 :作者の都合により名無しです:04/03/15 23:13 ID:55DKzG6m
じゃあ参考までにサンデーの皆さんをば。
http://www.ngy1.1st.ne.jp/~k2office/nikkim.party.html



227 :作者の都合により名無しです:04/03/15 23:14 ID:EyQyHdEe
いや初期に老師呼ばわりされてた藤原さんもリアルでは今年38歳、七月さんは36歳。
実は皆川さんが一番年喰ってるような気がするが、イメージの問題でしょう。
藤原漫画と皆川漫画を見比べたらどうしてもミナガーの方が若そうに思えるし。

228 :別府地獄編 第三歌「妖と仙人」:04/03/15 23:48 ID:SvkIxCWU
>207
それは永遠とも思える攻防だった。
高橋留美子。
たかしげ宙。
目まぐるしくふたりの攻撃が交差した。それを互いに――
躱す。
躱す。
当たらない。
当たらない。
見ている方も瞠目したまま、一瞬たりとも気を抜けない。
まるで極限の域にまで達した約束組手を見ているような、そんな戦い。
どこにも隙のない構造体のような闘いであった。
完全な見切り。
完全な捌き。
完全な技術。
双方共に同じものを持つがゆえに、天秤は釣り合ったままだ。
危うい、均衡であった。
この状態で、どちらかの天秤がわずかにでも傾けば、勝敗の趨勢は、一気に片方へとなだれこむだろう。
高橋留美子が人とは思えぬ妖艶な笑みを浮かべた。
たかしげ宙が静謐に唇の片端を吊り上げた。
そして――
遂に天秤が動いた。
仕掛けたのは、たかしげだった。
留美子の攻撃を躱した瞬間、たかしげが消えたのだ。
留美子にとっても虚をついた動きだったが、問題はない。
妖怪の本能は、たかしげが仕掛ける際の微細な空気の揺れを感じ、正確に爪牙を突き立てる。
気配が、背後に流れた。
留美子の爪が、唸りをあげ、背後の気配を貫いた。



229 :別府地獄編 第三歌「妖と仙人」:04/03/15 23:48 ID:SvkIxCWU
「!?」
刹那、妖怪が初めて、不可解そうな表情を浮かべた。
気配は確かに背後からだった。
だが、実際には爪が断ち切ったのは、何もない空間であったのだ。
背後に現れた気配はおろか、明確な攻撃の意志まで感じ取ったにもかかわらず――
何故?
そう考える時間は、妖怪には与えられなかった。
実際、時間にすれば、留美子が背後に気配を感じ、そこを攻撃するまでに、一秒もかかってはいない。
この時間を知覚できるのは、それこそ選ばれた使い手だけだ。
選ばれし者だけの時間のなかで、留美子は“もうひとつの気配”を感じた。
背後の気配を断ち切った刹那、2つ目の気配は留美子が攻撃したのと、ちょうど反対側に出現していた。
人外の反射神経が、怪訝に思う前に、ふたつめの気配を攻撃させた。
しかし、一手、遅い。
裂帛の殺意を込めた爪は、確かな肉体によって絡めとられた。
そこに果たして、たかしげ宙はいた。
留美子の爪を右脇にはさみ、右掌を肘に、左掌を肩にあてがっている。
完全に留美子の左腕の肘関節が極められていた。
「………!」
妖怪が、わずかに目を見開いた瞬間、その左肘がヘシ折られた。
留美子の左腕が肘を支点に、あり得ない方向に折れ曲がっている。
留美子は悲鳴をあげない。ただ、短く唸っただけだ。
そのときには、たかしげの左掌が、留美子の左胸――心臓の位置に添えられていた。
「貴女の負けです」
静かに胸に置かれた掌に、“氣”が込められた。
破壊の意志を内包した“氣”が、留美子の体内に注がれ――

ブシャアアアアッッ!!

夥しい闇の血を、留美子が吐き出した。


230 :別府地獄編 第三歌「妖と仙人」:04/03/15 23:49 ID:SvkIxCWU
目。
耳。
口。
顔面の器官から多量の血が噴出し、妖妃が膝をついた。
うなだれたように俯く、その膝下の地面は、妖怪の夥しい血で池をつくっている。
唐突に、呆気無く訪れた決着に、一同は揃って声もでない。
一体、何が起きたのか――
その疑問に答を出すべく、松江名が誰にともなく語りだした。
「そういえば聞いた事がある……。
 スプリガンの中に、自分をもう一人、自由に出現させる特殊能力を持つ人間がいると…………」
最後の攻防で、一瞬、留美子の攻撃に動揺が生じた。
あの刹那、留美子だけでなく、全ての者が、“2人のたかしげ宙”を見たのだ。
「幻だけでなく、気配まで存在させて攻撃する能力……
 
   “二重影(ドッペルゲンガー)”

 その使い手が、まさか貴方だったとは……たかしげ教官。」
松江名の推測に答えるように、たかしげが微笑した。
「……“氣”の流れを狂わせました。しばらくは動けないでしょう」
先程までの死闘が嘘のように、平静としたまま、たかしげが踵を返した。
そのとき。
ぞくり…と背筋が泡立つ錯覚を、たかしげは覚えた。
まさか――!?
完全に極まったはずの一撃。
しかし、振り返った瞬間、たかしげ宙が見たものは――
「しゃあ!」
牙を剥いて躍りかかる、留美子の姿!
「ぬう!」
咄嗟に、捌こうとするが、今度はこちらが一手、遅れた。
拳法着の胸元が、鋭い爪牙によって切り裂かれた。



231 :別府地獄編 第三歌「妖と仙人」:04/03/15 23:50 ID:SvkIxCWU
「くっ…!」
致命傷だけは免れたか、たかしげ宙が後方に飛び退き、距離をあけた。
着地と同時に、膝をつく。
「不覚をとりましたね……」
大した傷ではないはずだが、たかしげの顔色は蒼白で、余裕に満ちていた顔には脂汗が浮いている。
「毒……それもかなりの猛毒だ。並の人間だったら、とっくに致死量でしょうが…」
“獣神将”として特別な肉体を持つたかしげには、人間を遥かに超えた治癒力がある。
それに加え、“内氣功”による治療。
むしろ、それらさえも凌駕する、留美子の“毒華爪”こそ恐ろしい。
膝をついたエモノの姿に、妖怪は朱に濁った双眸を、満足そうに歪める。
目や口元からは、吐き出された血で染まっており、左腕も力なく垂れ下がったままだが、まだまだその妖気は健在だ。
「なるほど……、分厚い胸の脂肪に遮られて、“氣”が充分に浸透しなかった……というわけですか。まだまだ修行が足りませんね、私も」
苦笑しながら、たかしげが立ち上がる。
極力、殺したくはなかった。
同じサンデーの仲間である彼女を殺したとなれば、あらぬ軋轢を生みかねぬし、
彼女の能力は、“妖魔王”勢力との戦いにおいて、重要な戦力となりうる。
しかし、行動不能にするつもりで放った“氣”が、留美子には通じなかった。
ならば――
「……止むを得ません。この場で完全に始末するしかないようですね」
――と言っても、ダメージは五分。いまだに、勝敗は、たゆたったままだ。
たかしげが、喝を入れるように全身に“氣”を漲らせる。
留美子の全身から、津波のごとき瘴気が押し寄せる。
妖気と“氣”の衝突にアテられ、苦悶の表情を浮かべてもがき苦しむ、他の者たち。
魔戦は、どちらかの死という、悲劇を持って幕を閉じるのか。
そのとき。
愚かな戦いに終止符を打つべく、一条の銀光が闇を切り裂いた。


232 :別府地獄編 第四歌「群団」:04/03/15 23:51 ID:SvkIxCWU
同刻――
銀色の船体が美しい、天使と悪魔の羽を生やした戦艦――無礼ド。
別府防衛戦における、重要拠点。今、ここを、異形の者たちが囲む。
山本賢治にサイボーグに改造された、スーパー川三番地ブラックバージョンDX――総勢、約10000体。
武装は、30ミリ砲(カノン)“ハルコンネン”。
弾は2種。劣化ウラン弾 及び 爆裂徹鋼焼夷弾。 
MBT(主力戦車)を除く、あらゆる地上・航空兵器を撃破可能と太鼓判を押された兵器だ。
その背後に、全長50メートルはあろうかという、巨大な四足歩行型のマシン。
右腕には、戦車の装甲をも貫通する巨大な破壊杭“パイルバンカー”が仕込まれており、
巨体を支える4つの足には、それぞれ155ミリ砲が装備されている。
山本賢治が所有する、機界拠点用カードモンスター“パイル=ガーシム”――その数、およそ200体。
さらにその下に夥しい数、配置されている、甲虫のようなデザインの戦車。
8.8センチ砲と、パワーアームを装備した、機界モンスター“アハト=アハト”――1000体。

戦艦の周囲を埋めつくす、敵の群れ、群れ、群れ、また群れ。
それを一言で言い表わせば、こう呼ぶだろう。

 “絶望”―――と。

恐るべき包囲網を完成させた、山本賢治はまるで変身前の特撮ヒーローのような格好に身を包み、“パイル=ガーシム”の一体の上で、戦場を睥睨していた。
「さぁて、奴さん、少しは驚いてくれたかな? 戦いは数だよ」
特撮ヲタクであり、ガンダムヲタクである山賢が、ジオン公国の某中将を気取って、ひとりごちた。
采配を振るうべく、高々と掲げられた手が――

「撃(て)―――――――――――――――――――ッッッッッ!!!!!」

号令と共に振りおろされ。
刹那、万を超える砲火が、轟音と共に銀色の戦艦へと殺到した。

  


233 :作者の都合により名無しです:04/03/16 00:20 ID:E7mzUOqZ
ついに色々と来やがったぁーヾ(゚д゚)ノ゛おっしゃー

234 :作者の都合により名無しです:04/03/16 00:27 ID:F3pa7WfT
>>231
>「分厚い胸の脂肪に遮られて、“氣”が充分に浸透しなかった……というわけですか」

シリアスな場面なのにここでワロタ

235 :作者の都合により名無しです:04/03/16 00:31 ID:s1oyFoFU
すごい伏線だw <分厚い胸の脂肪

236 :しあわせのそねみ 〜桜玉吉鬱日記〜:04/03/16 12:08 ID:E7mzUOqZ
○月×日 7(>209 >232)

「なんでもいいから敵よ来い」私の願いは直後に叶えられる事となった。艦内に響き渡る警報音。
紛れもなく敵襲来の合図。艦橋からのアナウンスが入り、敵の規模が大まかに伝えられる。どうやら、
思った以上に敵の数が多いらしい。というかまさか本当に襲われるとはびっくりだが無理もないだろう。
この品行方正を誇る私でさえ誘惑に打ち勝てなかったのだ。しかもこんな無防備。私は正しかったという事が、
迂遠的に立証されたという訳だ。私はほくそえんだ。だがその笑いも長くは続かず、敵の攻撃の第一波が来る。
ああ戦争だ!そうこれは戦争なのだ!地球防衛軍の名を後世に知らしめる絶好のチャ

 「隊長さんよぉ!日記とか書いてるヒマねえから!敵襲だから!」
 「わかっておるわぁオカムラ隊員!しかし戦史は正しく書き残さねばなるまいっ!!」
 「いやそんな問題じゃねーって!!この船撃たれまくってるって!!」
 「貴様には『宇宙戦艦=バリア=つおい』という発想がないのか?まあいい、急いで艦橋へ往こうか」
 「だからそう言ってるっつの・・・俺の周りはこんなんばっかかよ」


              別府地獄編 第四歌「群団」


 ここは別府湾内に浮かぶ雄大なる白銀の船。無敵同人戦艦・無礼ド―――
 正式名称…ハリー艦隊特別決戦艦 GAN2−Wセラフィム級超戦艦『コズミック無礼怒』
 全長…620m 全幅…270m 全高…280m(羽付きは517m)
 総重量…20万7千t 現在の乗員…50名前後 最大速度・出力…計測不能―――

 刃を横に立てた二又フォークのようなフォルムで、尾翼部分の上部に天使の両翼、
 下部に悪魔の両翼を配置。装備は、上限ナシのハイパー=キャノン1門・
 光子爆雷発射管28門・重力子砲220門・荷電粒子砲4門・対空ミサイル250基。
 艦内の警護用に2メートル台の人型機械『ガーディアン・ロボ』が数機配備されている。
 艦橋は最上部の登頂に、ささやかに居を構えている。洗濯物干し場の開閉式テラスも近い。

「総員、敵の再襲来に備えて戦闘準備だ!」
玉吉の号令の下、給湯室にいた【地球防衛軍】が艦橋に向かった直後―――≪それ≫は起きた。

237 :そねみ改め別府地獄編 第四歌「群団」:04/03/16 12:09 ID:E7mzUOqZ
ボスっぽく黒猫を撫でながら指揮をする、山本賢治率いる大軍団の斉射攻撃。
僅かな丸窓から漏れる強烈な閃光が廊下を席巻する。まともに見たら、
即座に目が潰れるところだ。艦体から放射された“漫画力シールド”のおかげで、
轟音は半減され振動などは殆どなかったものの心臓に悪い。
改めて外を見ると見渡せる陸――海岸線が敵で埋まってて2度ビックリだ。
 「へえ、本当にバリアなんかあるでやんの」岡村がへたくそな口笛を吹いた。
彼らは艦橋への浮遊エレベーターに飛び乗り、今は不在の艦長・松沢夏樹のアシ達と再合流した。

 「ええ!?今のバリアでバッテリーが随分減った?そんなに凄まじい攻撃だったのか・・・」
ざわめく艦橋。この艦は≪魔法≫を動力源としており、
魔力を持った人間2名をそれぞれ、攻撃用エンジン・防御/稼動用エンジンとして利用する形だ。
エンジン役の人間の能力次第で性能が左右される微妙な構造の船なのだ・・・。
じゃあ【地球防衛軍】の中から魔法属性のある漫画家をエンジン係にしよう、
という事で魔力測定をしてもらったがどうやら、まともに役目が果たせそうなのは1名。

 「マキ隊員!君は防御用エンジン係だ。急いで接続作業に入ってくれ!」
 「わかった。今みたいなバリアを展開し続ければいいのだな?」
 「四六時中フル稼働してたら倒れるんじゃねえの?必要な時と分だけでいいだろうよ」
 「それもそうだな岡村、がんばるよ」
 「頼むよマッキー、俺らの命はあんたにかかってるんだからね!」
 「佐渡川・・・ああ、任せておけ」

巻来は濃い顔でにこやかに笑う。彼は専用のコネクタスーツに着替えさせられ、
背中のプラグにパイプを渡された。魔力の残存エネルギーが徐々に増加し始める。
第二波はまだ来ない。時間との戦いだ。
 「しかし攻撃用エンジンが使えないとなると、
 防戦一方じゃいずれ破綻しよう。どうしたものか・・・」
≪ドラクエワールド≫内で無敵を誇ってきた戦士軍団は、
ここに来て魔法使いの不在に頭を悩ました。
仕方ないので、アシ達に交代で役目に就いてもらう事になった。
そして改めて会議に移る。
なんだか本格的な戦争気分に、心なし高揚する地球防衛軍であった。

238 :別府地獄編 第四歌「群団」:04/03/16 12:16 ID:E7mzUOqZ
会議の間、玉吉は無礼ド性能リスト(>236)を空中投影モニターで確認しながら呆れ声を出す。
 「・・・何この派手な重装備。宇宙戦艦だからってゴツ過ぎじゃ?」
 「艦長は『宇宙創造神』やら『日本創世神の一族』なんかを、
 平気で幼女化して超兵器と戦わせたりしますから、誰も気にしないんです」
 「あ、そぉ・・・」それもな〜とか玉吉が思っていると、久米田がしたり顔で提案。
 「ここの艦長を外で捜して来て、攻撃エンジンに回せばいいのですよ!
 私の改造したプーマ号なら、艦長の臭いがついたモノさえあれば確実に捜し出せます!
 なんたって私は天才だからな!ははは」なんだか偉そうだが、
他に案もない。問題はあの包囲網をどうくぐり抜けて艦長を捜すか。
そして艦内の兵力をどのように分けるか、である。艦内白兵戦になった場合を想定すると、
艦内組・捜索組どちらにも偏らせる事はできない。だが、
巻来はカウントに入れられないし、玉吉の趣味もとい安全配慮で佐渡川隊員は外に出せない。
すったもんだの末、運転手の久米田と岡村・鈴木ダイがプーマ号に乗り込み、
特攻で外の軍団に仕掛ける事となった。艦内には佐渡川・玉吉・巻来にキッシーが残る。
 「大丈夫だ、奴らを艦内に入れさせはしない」巻来が爽やか風に笑った。

松沢捜索隊・始動。
ちなみにプーマ号は水陸両用、艦長のスメルアイテムは≪無限カレー壺≫であった。
カレーの匂いを頼りに、突き進め地球防衛軍プーマ特攻隊!

 「ところでこの船の艦長の仕事って何だ?」玉吉の疑問。
 「号令と雑用です」
 「・・・ラジャ。ではとりあえずプーマ号の援護だ。光子爆雷一発撃っとくれ」
 「え?こんな近距離で?どうなっても知りませんよ」

プーマ号が無礼ドの壁面から射出され、水面をまっすぐ走り山本軍団のいる港へ向かう。
“パイル=ガーシム”がプーマ号に気づき、悪魔の鉄杭の照準を水面に合わせ始める。
杭の発射合図が振り下ろされる寸前、無礼ドから放り出された一個の爆雷が、
円形の光と圧力を放ち、たちまち別府湾に津波を引き起こした!
圧力と津波で潰れる機界モンスター!一部折れ曲がる四速歩行メカ!無礼ドバリア全力展開!!

 「威力強すぎて使えねーよ、馬鹿!!」玉吉の叫びと破壊音が艦橋で踊った。

239 :作者の都合により名無しです:04/03/16 12:32 ID:E7mzUOqZ
ちなみに無礼ドの設計は
松沢夏樹の幼女SFファンタジー漫画【無敵戦艦ワルキューレ】
から来ています。コアなファンしか知らない漫画・・・

240 :作者の都合により名無しです:04/03/16 21:16 ID:s1oyFoFU
思えば松沢の漫画の主要キャラってべらぼーに強いのが多いよなぁ。
惑星が万単位で壊れた事もあったし。
キャラ立ちがしっとマスクとかとびかげだからアレだがw


241 :ふくちの法則:04/03/16 21:58 ID:E7mzUOqZ
留美子とたかしげの、死闘を超えた激闘の裏で。
誰も知らぬ間にもうひとつの闘いが始まっていた。

彼が気がついた頃には。
彼の首に蛇のように絡み付く、2本の腕。
目の錯覚でもなくそれは、地面から直接生えていた。
拳法家の皮を被った化物2匹の放つ、圧倒たる殺気と死気に身動きが取れず、
地面に腹ばいになりながら、眼前の惨劇にただ目をつぶるしかなかった男。
気がついた頃には。
地面からの腕に引っ張られ、地の底に引きずり込むかのように押さえつけられていた。
もはや彼は声も出せない。幸い圧迫部は首の後ろ側なので気道は確保されているが、
胸が床と一体化したかのようで、両腕をジタバタさせるのが精一杯だった。
 (ぐ・・・が・・・て、敵!?誰・・・だ・・・?)

福地翼は横山十傑集の一員だった。
しかし改築中の戦艦ヤマトの工事担当者として地味に働く日々。
ついでに“ラストアームズ”高橋しんの教育係も仰せつかっていた。
高橋しんは、戦闘のために剣を持つたびに精神のリミッターが外れ、殆どの記憶をなくしてしまう。
彼の身に残るものは戦闘に特化した肉体の経験値と、
彼の精神を支える根幹『テキ』と『トモダチ』の区分法。
記憶の根底に刷り込まれたプログラム。『テキ』と認識したものは全て排除し、
『トモダチ』と認識したものの言う事を聞く事。福地はしんが戦場に駆り出される度、
一から再教育を行う担当者であった。しかし昨今は小規模の戦闘が頻発し、
ヤマトの建設作業が滞るという理由から福地は教育係から外されていた。
彼は罪悪感に悩まされながらも、彼の“能力”を駆使した工事作業に没頭した。
梅澤が戦艦ヤマトに現れるまでは。

十傑集きっての戦闘嫌い。
富沢順が彼をスカウトしたのも、この時代において変わり者の部類に入る、
福地の性質が気に入ったからかもしれない。もちろん“能力”も魅力的なのだが。
彼は極力闘いを避けて生きてきた・・・これまでは。
今からは――――

242 :ふくちの法則:04/03/16 21:59 ID:E7mzUOqZ
 (・・・誰だ・・・あんた・・・は)
両の腕が返事をするわけもなく、福地の顔は徐々に中庭の芝生の中にめり込んでいった。
いずれ窒息死だ。福地は疑問の追及を諦め、自分から息を止め、
額に巻いた温泉マークの手ぬぐいを外し―――それを一枚の鉄板に変化させて一閃!
自ら首を削ぎ落とすかのように、腕が絡まった後ろ首へ板を叩き落す。
 “ブシィッ・・・”
腕から鮮血が飛び、一瞬弛んだ隙をついて、福地は飛び跳ねるように立ち上がった。
持ち芸のひとつ『(息を止めている間だけ)手ぬぐいを鉄に変える能力』。
手ぬぐいから外された額の下から、顔の左上半分を覆った≪火傷の痕≫が夜風に晒された。
 「ぶはあ!ちっくしょ、人が動けないと思って暗殺か!卑怯なヤツめ」
怒り心頭、しかし福地の怒気を受け止めるはずの「地面からの腕」は既に見あたらない。

 (立ち止まってたら―――ヤバイ!)
本能で判断した福地は、多くの漫画家達が石化したように竦みあがっている中を掻き分け、
少しでも自分に有利そうな地帯を捜して走り回る。彼の“能力”は多彩すぎて、
自分でも持て余して扱いきれないものが多い。不利を敵に気づかれぬよう、
他の人間を巻き込まぬよう、福地は周囲を確認しながら松椿の建物跡に転がり込んだ。
敵。彼には思い当たる節がある。刺客個人ではない。派遣した母体。
 「・・・横山先生。俺、やっぱり裏切り者なんスね。処刑するんスね・・・」

ただ大好きな温泉に入りたかっただけだ。煤だらけだったトモダチと一緒に。

そんな単純な理由でヤマトを飛び出しただなんて、
かの軍師様が知ったらどう思うだろうか?走りながら福地は苦笑いする。
ふと横壁を見ると、かすかに血の線を引きながら、
自分の真隣を移動する“壁のシミ”。敵は壁の中を自由に移動できるのだ。
 「無駄だぜ!あんた、なめくじみたいに跡残して動いてやがる。とっとと出て来いよ!」

福地が宴会場跡地に辿り着くのと、彼を狙う刺客が壁から分離したのは同時だった。

 「・・・福地翼よ。全く戦闘ができない男という下馬評が偽りかどうか、調べてやろう」
刺客は術のため全裸となった筋肉隆々の男。新しい十傑集・せがわまさきであった。

243 :作者の都合により名無しです:04/03/16 22:01 ID:E7mzUOqZ
>>240
ハリーは自分の作った設定に責任を持ってほしいと思います(´-`)
ゴツすぎて扱えねっつの

244 :作者の都合により名無しです:04/03/16 22:28 ID:s1oyFoFU
(´-`).。oO(負けてもいいから死ぬなよ福地…)

245 :尾田vs和月:04/03/16 23:25 ID:KvOa7lEb
>63
――――ド    ン   !!

全身から大量の血を噴き出し、尾田栄一郎は力つきたように倒れた。

「十四斬…随分と耐えたな――――…」
『ソードサムライX』を振り抜きながら、和月が言った。
「―――…」
しばしの空白を置いて、和月は言う。
「尾田…君に感謝する。
 転生したおかげで、俺は現在(いま)強くなれるだけ強くなれた。
 そして君のこの死のおかげで、俺はついに『人間』を捨て去ることができた」
取り出した和紙で、刃についた血を綺麗にぬぐいとる。
「独りで逝くのは寂しかろう。黄泉路の入り口で少し休んでいろ。すぐに他の仲間も送ってやる」
そう言った、そのとき、槍が地面に突き立つ音が聴こえた。
背後で発生した闘気を感じ、振り向く和月。
「勝手に殺すな!!!」
血と唾を散弾銃のように吐き出しながら、尾田が吼えた。
地面に突き立てた槍…『サンライトハート』を支えに足を踏ん張っている。
「…何故生きている?致命傷が十四ヵ所だぞ…」
「死なねェよ…おれはあきらめが悪いんだ。俺は漫画王になる男だぞ」
まるで答えになってない返事に、和月は苦笑した。尾田がさらに言う。
「くだらねえ…人間やめてまで手に入れた力でおれひとり殺せねえのか…」
「おや言ってくれるね。ただし、その台詞はもう少し後で言うべきだ」

――――――ゴ   オ  ッ  

「!?(この裂帛の気合い これは…)」
「君のその槍でこの刃を 凌 ぐ 事 が 出 来 た ら な …」

和月が刃を水平に寝かせ、限界まで後ろに振りかぶった。


246 :尾田vs和月:04/03/16 23:30 ID:KvOa7lEb
   
   ―――――――― 逆  胴 !!! ―――――――― 


その速さの前に避けるは叶わず!
その重さの前に防ぐも叶わず!
和月の最強技のひとつ!
一度放てば―――!!

刹那、『死』の明確なヴィジョンが、尾田の脳裏を直撃した。
自身の胴体が真っ二つに泣き別れになる映像が鮮明に浮かぶ。

「お前は死ぬ。俺が殺す」
冷や汗が流れるのを止められない尾田に、和月が冷ややかな視線を向ける。
「斬撃は一瞬――
 眼(まなこ)を閉じて 四肢の力を抜け。
 そうすれば痛みも恐怖も全く感じずに済む。」
死を与える存在(もの)から下される優しき言の葉。
そこにあるのは絶対の自信!!
しかし尾田の目にためらいはない!
死をも恐れぬ『信念』が尾田にはあるのだから!
「――…」
槍を持つ手に力がこもったのを見て和月の視線が険しくなる。
「勝手に俺の死を決めんな。いつまでも師匠ヅラしてんじゃねェぞ!!」
力強く踏み出された足が砂を巻き上げ、木の葉が剣気に舞う。
「…回避も防御も出来ないコトは承知のはず。
 考え得る残る手は『肉を斬らせて骨を断つ』…覚悟の相討ちのみだが…
 この『ソードサムライX』は肉も骨もまとめて斬り裂く」
2人の間で剣気がはじけ、木の葉が破裂するように舞い散った。


247 :尾田vs和月:04/03/16 23:31 ID:KvOa7lEb
「まずは先にその命!それからゆっくり核鉄を頂く!!」
「生憎だがおれの命と核鉄は二つで一つ!斬り裂くコトなんか絶対に出来ねえ!」

2人が同時に動いた!
目にも映らぬ軌道を描き、必殺必中の斬撃が炸裂した!!


   ―――――――― ザ    ヴ   ァ !!!! ――――――――
 

和月の刃が尾田の左脇を深々と斬り裂いた!!
凄い量の血が黒いかげりとなってほとばしった!!

「尾田」
血を吐く尾田を冷徹な目で見る和月。
その表情が驚愕に塗り替えられた。
「肉も骨も断った!だが貴様―――――!!」
叫ぶ和月に逆胴をモロに喰らったハズの尾田が言う。
「武装解除…斬撃を受ける位置をわずかにズラして、心臓にある核鉄で止めた」
いつの間にか『サンライトハート』は消え、核鉄は尾田の心臓に戻っていたのだ。
和月の盲点をつく、尾田の一瞬の機転だった。
「これは昔のあんたにもらった新しい命。二つで一つ。簡単には譲れねえ!」
そう言った尾田の両手が心臓に添えられる。ハッとする和月。
瞬間!!
「も一回! 武   装 ! !」

        ド  ヴ  ァ  !!

一瞬で発動した『サンライトハート』の穂先が、和月の胴体を串刺しにした!!


248 :尾田vs和月:04/03/16 23:32 ID:KvOa7lEb
必殺の一斬。死の刃を逆手にとった、尾田の形成逆転の一撃!
しかし、尾田のダメージも相当なものだ。並の漫画家ならとっくの昔に失神するか死ぬかだ。
荒い息の向こうに、尾田は見た。
多量の血を吐き出しながらも、その貌を破顔させる和月を。
「蝶・美事♥ だけど『ホムンクルス』にとって『章印』と頭部以外は致命傷にならない!」
叫ぶや、和月の足が鋭く跳ね上がり、尾田を頭上へと思いきり蹴り飛ばしたッ!
「グはッ!!」
槍を取り落とし、高々と空に吹っ飛ばされた尾田が、近くの建物の壁を蹴った!
『バネバネの実』によってスプリングと化した脚が異常なまでの跳躍を生む。
目にも止まらぬ速度で林立する建物の間を縦横無尽に飛び回り、和月を攪乱する。
「スプリング"狙撃(スナイプ)"!!!!」
ドリル状に回転しながら、尾田が三本の刀を抜き、真直ぐに振りかぶる!
「"虎"!!」
和月の背後を上空から、
「"狩り"!!!」
猛スピードで強襲した刃が、和月を深々と突き刺し、斬り裂いた!しかし――!!

「 空  身 (うつせみ) !? 」

驚いた声を出した尾田が貫いたのは、
和月のプライジングネックライン(胸元が首から臍のあたりまで大胆に大きくV字に開いているもの)の素敵服だけだった!!

――――ザシャッ

混乱する尾田の頭上で、小石を蹴る音が聴こえた。
尾田が強い視線を向けた先に、ある建物の屋根に立つ、蝶ブリーフ一丁というセクシャルバイオレットな格好をした和月の姿があった。


249 :尾田vs和月:04/03/16 23:33 ID:KvOa7lEb
「てめえ……ッ!」
露骨に悔しそうな表情を浮かべる尾田に、和月は笑いながら言う。
「スゴイスゴイ。ほとんど自分の能力を使わないで俺とここまでヤリ合うとは…
 正直、チョット驚いてるよ。やっぱり君は、俺の弟子の中で最高の天才だな」
「おためごかしはよせよ!俺はもう、おめえを師匠とは思わねえコトに決めた。今のおまえは、ただの敵だ」
かつての弟子の辛辣な台詞にも、和月はニヤニヤした笑みを消さない。
「ウン。そうでなきゃ、俺にとっても張り合いがないからね。
 ただ、今はここまでだ。今日は、アイサツのつもりだったから」
「ふざけんな!!」
噛みつかんばかりに怒る尾田を無視して、和月はつづけて言う。
「俺はもっともっと強くなる。弱肉強食……弱い奴らはこの別府でどんどん死ぬ。
 そして、弱者はみんな、俺の『糧』になる。尾田…君も俺の糧にならないよう、せいぜい頑張ることだね」
和月がジャンプし、両腕を巨大な翼に変えて、夜空に舞う。
尾田もジャンプして追い付こうとするが、すでに和月は高速飛行に移っていた。

「和月ィィィィ―――――――――!!」

怒りと無念に満ちた絶叫が別府の夜空に空しく響きわたった。
若き戦士の咆哮をBGMに、和月は自由に天空を飛ぶ。

「ハッハッハッハ!盛大に燃えてるなー、ハハハハハッッ!!
 もっとだ、もっとかがり火を燃やせ!
 さあ、次はどこに行くか。さしあたって、三条の様子でも見物しに行くかなあ。
 まだ夜は長いからね。ハ―――――――――――ハッハッハッハッハ!!!!!」

狂気の哄笑を響かせて去っていく死蝶を見上げながら、
「逃がすかよ…!」
尾田はそう言って、『鬼岩城』と『無礼ド』がある方向――港の方角へと駆け出した。

 ←TO BE CONTINUED


250 :作者の都合により名無しです:04/03/16 23:40 ID:VOWERnxk
おおっ・・!
和月の精神がついに志々雄モードに入ったか。
このままだと山賢軍団とぶつかるがいったいどうなるんだ。

251 :玉吉:04/03/16 23:44 ID:E7mzUOqZ
蝶星人の来襲かー!?

252 :鬼岩城攻略戦O 集束する、糸の数々:04/03/16 23:47 ID:I/aXjX2F
(((なにか……ヤバイ!!!)))
誰もがそれを直感したのに、揃って回避に出遅れた。
理由は二つ。目に見えぬ、体の芯に残った疲れ。
そしてどう受け止めていいかわからない『真実』を見てしまった動揺だった。
ともあれ玉座の間全域を覆った『滅砕陣』は、その場に居たほぼ全ての者を拘束することに成功する。
「な……んだっ……これは!?」
「う、動けない……っ」
『……ゴミどもがああッ……!!!』
三条を中心に拡がる効果が、カムイ・吉崎は言うに及ばず、ゆでを越え、果ては克までをもその影響下に置く。
『よくも……よくも……決して誰にも見せてはならぬ、我が素顔を暴きおったなッ!!』
今や三条は、周囲の敵全てを金縛りするも傀儡操りするも自由
流し込む暗黒闘気の量によっては、体を雑巾のように捻じり切ることすら可能だった。
「バ……バカモノ!俺達は見てないではないか!!」
ゆでが三条の斜め後ろで不服をがなるも、あっさり黙殺され。
「……ぅ……ご……けるか……?吉崎……」
カムイが取り落とした剣が、床に突き刺さる。
「だ……ダメですっ……ぅ…………ぐああっ!?」
吉崎の二の腕の筋が、血を吹いた。
『しょせんは、奇跡頼みの付け焼き刃!!もはや貴様等に、なす術などあるかっ!!!』
まず吉崎の足元で『ゾーマズデビル』の首が嫌な方向に曲がり
それでも解放されず、ゴキゴキと体中の穴という穴から血を零す。
『……この別府の漫画家全員に、地獄以上の苦しみを味わわせて殺すことが……』
腕を突き上げ、拳を握る三条。
『妖魔王様へのせめてもの償いだッ!!!!!!』
床を走る暗黒闘気が、不整脈を打つ!
『 泣 け !!! 』
血飛沫
『 わ め け !!! 』
関節の軋む音
『 バ ラ バ ラ に な れ ッ !!!!! 』
絶叫のハーモニーが……
「……おおっと!これは大変なことになりましたァ!!」

253 :鬼岩城攻略戦O 集束する、糸の数々:04/03/16 23:49 ID:I/aXjX2F
抱えた実況席ごと、ズリズリと方向を変える克(無害故無敵)
「あのクモ糸の、たとえ端にであろうと触れた者は一切の身体の自由を失い、やがては無残な死に至るしかない!!恐るべし『闘魔滅砕
名調子が、三条の睨みに遮られる。「イヤ、オレハミテナイデスヨ?」と、目を泳がせた克が手を振る。
信じた、というわけでもなかろうが、カムイ達に向き直ろうとした三条の
首がぴたりと止まる。
『……一人、足りんな。』
逆上に狂える男が、冷静沈着な探査の目を取り戻す。
ただ一人、異能の危機察知能力で床の結界から飛び退ったのは。
『神崎将臣……』
ぐるり見渡した、そのどこにも居ない。いや、この場面で尻尾を巻いて逃げ出すなど―――
『…………そういうことか。……なら―――』
三条のもう一方の腕が、逆肩に添え上げられ、そして
『―――出てこざるを得んようにしてくれるッ!!!!!』
瞬斬!!!
空間を、手刀が半円にえぐり、その後を追うように衝撃エネルギーの壁が動けぬ全員に突き進んだ!!!
(……野郎!!なんてこと考えやがるッ!!!)
『鬼岩城の頭』玉座の間の外側。『鬼岩城の頬』に張り付く形で、穴から中を覗いていた神埼は一筋の汗をたらす。
目の前『鬼岩城の肩』で燃え盛る、ざっと五十メートルはありそうな
遠近感がおかしくなるほど巨大なかがり火が暑いからでは、むろん無い。
(どうする―――)
カムイ達に対する、かけらほどの仲間意識はこの際問題ではない。
迷いの原因は、奴等がやられて自分一人でどこまで三条とやりあえるかという『現実』だった。
(―――厳しいな)
体力の消耗だけではない。
直接殴った感触がそう言っている。まるで永久凍土を殴ったような―――
(……ありゃ俺やゆでみたく『硬い』わけでも『強い』わけでもない。なんか別の……)
「……チッ!」

254 :鬼岩城攻略戦O 集束する、糸の数々:04/03/16 23:50 ID:I/aXjX2F
『ドラクエワールド』実にやっかいな能力だ。あれさえなきゃあ打つ手も……
自分のことは完全に棚に上げて拳を齧り。
ええいままよと穴から身を晒した神崎の目に映ったものは
意外な光景だった。



「うぎぎぎ……っ!!!」
鼻息荒く、手に力を篭める。
まったく動かない。
(……こういう不条理なのは、二号が得意なんだがなぁ)
もう随分会っていない、相棒の顔が浮かぶ。
弛緩した筋肉が、足元に落ちた。
(せめて……マスクに手が届きゃ……)
あらゆる道理を覆す『フェイスフラッシュ』しかし肝心のマスクが脱げなきゃ、宝の持ち腐れである。
(……痛そ〜……)
三メートルほど先の小石が、地から噴き出す衝撃波に触れ、0.01秒で消える。
神崎をおびき出す為だろう、接近のスピードはさほど早くない。まあ時間の問題だが……
のん気。
そう、この期に及んでも、ゆでたまごに脅えは無かった。
覚悟の量と肉体の強さに、自覚の必要がないほどの自信。
自らの異常な『強さ』を省みることすらなく。それがまた強さを増幅する。
『言葉の意味はよくわからんが、とにかくすごい自信だ』とは誰の評であったか
地味ではあるが、この男もまた『あらゆる不条理を支配する男』なのだ。

255 :鬼岩城攻略戦O 集束する、糸の数々:04/03/16 23:51 ID:I/aXjX2F
(……キタ〜……)
とはいえ、痛いもんは痛い。
唇がへの字に、嫌そうに垂れた瞼が三日月をかたどった。と……
(……あれ?動く)
考えるより早く、縄跳びの要領で飛び越える。
やがて『カラミティウォール』という名のそれが、自分のさっきまでいた場所を通過し、背後の壁を根こそぎ吹き飛ばした……



(……ぬぅ!?)
暗黒闘気の糸を束ね制御していた左手に、脈流が絶たれるような違和感。
ふと目を転じれば、見慣れぬ男が『カラミティウォール』のこちら側で膝をつき
逆手に持った光波の剣を床に突き立てている。引き潮のように『滅砕陣』が床から消えた。
『何者だ……』
『滅砕陣』を破ったのだ、敵ではあるだろう。それにあの手の剣はおそらく―――
(『闘気の剣(オーラブレード)』の類か)
なにか微妙な差異を感じぬでもないが、ほぼ間違いあるまい。
「GS(ゴーストスイーパー)椎名高志」
軽薄そうな外見から、静かな決意を秘めた声がした。
腰を上げ、顔を上げる。
「極楽に―――逝かせてやるぜッ!!!」
血走った眼で、はぁはぁと口で息をしている。
なんとなく――無修正のビニ本をおあずけされた中学生のようだ――と
三条は思った。

256 :作者の都合により名無しです:04/03/16 23:56 ID:E7mzUOqZ
おあずけワロタ
克さーん・・・(ノ∀`)

いよいよ鬼岩城戦もクライマックスか?

257 :作者の都合により名無しです:04/03/17 00:22 ID:U8mOw22A
つか、大罪衆はそろって強さがとんでもないことになってる
数ではゴッドハンドに劣る分、精鋭中の精鋭ってカンジ

258 :作者の都合により名無しです:04/03/17 00:37 ID:a5g7rocg
質の大罪衆、
結束力の十二使徒って感じだな。


259 :作者の都合により名無しです:04/03/17 11:13 ID:1tME32TL
大罪衆最強の闘神はゴッドハンドクラスの実力を持っているからな。





260 :作者の都合により名無しです:04/03/17 12:47 ID:xT/GNFvB
はじけた伏線が収束しつつあるな。
続きが楽しみだw


261 :到着:04/03/17 21:29 ID:Sb/EaBu7
福岡ドーム――入場ゲート前。
会場内の熱狂とは対称的に、人影は入場ゲートを守る警備員だけという寂しい光景だ。
会場を埋める五万人の大観衆は全てサクラなのだから、当然といえば当然だが――
「ん・・?」
ふと顔をあげた警備員の一人が、夜空からこちらに、一筋の閃光が向かってくるのに気が付いた。
隣の同僚に声をかける暇は無かった。
光りはあっというまに夜空を貫き、彼らの目の前に舞い降りた。
「なんだ!?」
数人の警備員が、驚き駆け寄ると同時に、光りの中から二つの影が踊り出る。
「失礼」
短く言って、二人の警備員の両脇をすいと通りぬけるは『退魔針』――斎藤岬。
二人の警備員は、振り向いて追う事もできず、その場で硬直していた。
すれちがいざまに神経麻痺を生ぜしめる“不動”のツボを突いた斎藤の早業であった。
ぴくりとも動かぬ両人の顔が寸分違わぬ呆けたような恍惚の表情なのは、
交錯の瞬間に、斎藤の美貌を眼にしたためだ。
ある意味、この男達は幸福だった。
もう一方の影に詰め寄った男達は悲惨だった。
「じゃっ!」
という獣の雄叫びとしか聞えぬ声と共に繰り出された何の容赦も無い拳を腹に食らい、
嘔吐を撒き散らし地面で苦痛のダンスを踊るはめになった。
言うまでも無く――『餓狼』板垣恵介。
二人はそのまま素早く入場ゲートを潜り、ドームの中に突入した。


262 :そして、突入:04/03/17 21:33 ID:Sb/EaBu7
辺りには、外と同じく奇妙な程人影が無い。
「ここまですんなり入り込めたということは、敵は以外に少数、ということかな」
斎藤が注意深く視線だけを周囲に放ちつつ言った。
「まあ、そうだろうよ・・で、どうする? このまま一気に舞台まで突き進むか?」
平然とした顔で板垣は斎藤に問いかけた。
五万人の大観衆がステージまでの障害となることは勿論承知の発言である。
なにせ、四人同時に倒すことさえできれば相手がどれだけ大軍であろうと倒せると豪語する男だ。
だが、斎藤は無論そのような超暴力は身に付けてはいない。
「しかし、奇妙なほど人がいないな」
と、なにげなく話題をすりかえた。
「考えて見れば、今日コンサートを開いているのは、聞いたこともないようなアイドルグループ。何故ここまで人が集まると思う?」
逆に板垣に問いかける。
「サクラ、か・・・・?」
「その通り。これだけの数のサクラをかき集めるとは・・相当敵は大規模らしい。
正面から突っ込むのは無謀であろう」
「俺はかまわ「まあ落ちついて」
斎藤は、そのままの勢いで階段を駆け登りそうな板垣の機先を制し、徐に懐から針を取りだし、
トスッ、と軽く己の眉間に突き刺した。
「む」
流石に眼を見開く板垣を尻目に、すっと眉間から針を引きぬき、わずかに血を滴らせるソレを地面に突き立てた。
変化は迅速だった。
真っ直ぐに廊下に刺さった針は、ビインと弓を張ったかのように曲がり、ある方向を指し示した。
「妖怪アンテナか?」
「以外と古典的だね」
軽口を叩き合いながら、二人は針の示す方向に向かって再び駆出した。
目指す先――VIPルームまでの距離は、後少し。

263 :決着!?ゆで将軍!:04/03/17 22:03 ID:U8mOw22A
>182のつづき

将軍「うぬぬう…………!!き…きさまあ〜」
左腕を斬り飛ばされ、屈辱に震えるゆで将軍。
先程までの余裕が消え失せ、全身が怒りに痙攣している。
その将軍を追い詰める、車田と藤崎。
藤崎「おっ!怒るの?ゆで将軍!自慢の腕を奪われて怒りくるうのォ〜〜〜〜〜〜?」
車田「どんどん怒るがいいッ!俺はもっと頭に来てるんだッ!
   小畑の味わった痛み、この程度ですむと思うなよッッ!!」
挑発する藤崎と、真直ぐに怒りを露にする車田。だが、2人の心中には同じ怒りが渦を巻いている。
ところが、それに対するゆで将軍の反応は―――?
将軍「う…うう……」
ふいに将軍の双眸から、涙が溢れだす。
車田・藤崎「「!?」」
将軍「う〜〜ううう、あんまりだ…」
困惑する2人の前で、将軍の号泣を始めたッ!

将軍「H E E E E Y Y Y Y !!!!
   あ ァ ァ ァ ん ま り だ ァ ァ ァ ァ !!!!!」

車田「な……なんだ」
藤崎「な…なんだ?いったい?な…泣いている。血管ピクピクで怒ってくるかと思いきや…
   このゆで将軍…予想外!き…気持ち悪いわい、ダダッ子のように泣きわめいておる!」
将軍「AHYYY AHYYY AHY WHOOOOOOOHHHHHHHHH!!
   おおおおおおれェェェェェのォォォォォうでェェェェェがァァァァァ〜〜〜〜〜!!」
車田「ゴ…ゴクリ」
藤崎「怒るより、ぎゃ…逆に不気味なものがあるわい。早いとこ『とどめ』を刺しましょう!!」
だが、そのとき。
いきなり、将軍の号泣がピタリと止まった。


264 :決着!?ゆで将軍!:04/03/17 22:05 ID:U8mOw22A

  ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・・

突然、泣き止んだ将軍に、2人は思わず追撃の手を止めてしまう。
そんな2人に、将軍が振り返った。その表情は―――
将軍「フ―――――。スッとしたぜ。わたしはチと荒っぽい性格でな〜〜〜〜〜
   激昂してトチ狂いそうになると、泣きわめいて頭を冷静にすることにしているのだ」
すっかり平静さと余裕を取り戻した将軍に、2人は気圧されてしまう。
将軍「しかし車田、藤崎、そして荒木。貴様らの健闘ぶりには驚愕した…
   貴様らの『ネタ』を讃美しよう!久しく好敵手がなかったのでな」
片腕を失ったというのに余裕シャクシャクの将軍。2人とも絶句する。
藤崎「くッ!な…なんじゃこいつ!怒ったり泣いたりケロッとしたり」
将軍「おっ藤崎。ちょっと恐れたな。このわたしに今、恐怖をおぼえただろう」
ゆで将軍に指摘され、藤崎が冷や汗を流す。
藤崎(う…うう。よ…読めん。わしはいつも戦うときは相手の気持ちとか心の動きを読んでそれを利用してきた。
   だがこいつは予想外の精神パターンをもっている。よ……読まれているのはわしの方ではないか……)
ゆで将軍の『蒼白き脳細胞』を前にして、藤崎は精神的にも押され始めていた。
しかし、車田は、ためらわず将軍に仕掛ける。
車田「常に自信を失わないところは、さすがゆで将軍と誉めてやりたいところだが…
   しかし片腕のままじゃ、俺たちは倒せんぞ―――――――――っ!!」
再び『ギャラクシアン・エクスプロ−ジョン』を放とうとする車田。しかし――!
将軍「フッ…バカいうな。わたしは並の漫画家ではないのだ。
   ゆで将軍ともなればどのような状態からでも……」
そう言う将軍の脇腹から、なんと新たな一対の腕が生えてくるッ!
将軍「攻撃をくりだせる!!」
車田「なに――――――――――っ!?」
叫ぶ車田の頭上から、三本腕となった将軍がとびつき、両腕をとらえた。
そして、車田と藤崎は忘れていた。
この場にもうひとりの敵がいることをッ!
篠房六郎の存在をッ!!



265 :決着!?ゆで将軍!:04/03/17 22:06 ID:U8mOw22A
藤崎「しまったッ!」
隙をつかれて背後から篠房に羽交い締めにされた藤崎が、舌打ちした。
篠房「い、いいですぜ!!将軍!」
将軍「おお!!」
篠房が藤崎を地上で、将軍が車田を抱えたまま空中で、それぞれロメロ・スペシャルにかためる。
両腕と両足を固められ、身動きできなくなった状態の藤崎。
その頭上から上下対象の状態で落ちてくる車田。
車田「ぬうっ!」
将軍「やっぱり恐怖してたな。心の動揺でアセリができ……安易な方法で攻撃してきたのは貴様らの方だった……!!」
そして、二つのロメロが激突したッ!

将軍・篠房「「 地 獄 の コ ン ビ ネ ー シ ョ ン ! ! 」」

激突した胸部から血を噴き出し、2人がもんどり打って倒れた。
そこへさらに、篠房と将軍が同時に飛ぶッ!
篠房はトンファーのような奇妙な刃を頭と揃えて突き出すように構え、『外装』を変化させるッ!
そう、先程、平野(影武者)を恐怖させた、あの姿にッ!

ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴ !!!!

小刻みに振動しながら、さらにドリル状の回転をくわえ、折り重なるように倒れた車田と藤崎に向かって飛んだッ!
『例の姿』の頭から、トンファーの刃だけが突き出ている姿は、まさしく恐怖!
その恐るべきシルエットは、少年漫画家にはあまりに刺激的ッ!目の猛毒ッッ!
篠房の『両足だった部分』にミゾがある。そこに、ドライバーと化した将軍の両足がハマった!
合体した2人は物凄い速度で回転し、車田と藤崎の体をまとめて串刺しにしたッ――!!

将軍「 地  獄  の  バ  ○  ブ  回  し  ! ! ! ! 」 

266 :作者の都合により名無しです:04/03/17 22:24 ID:V4COw0sC
そんな技いやぁぁぁぁぁ゜。・゜・(ノД`)・゜・。

267 :作者の都合により名無しです:04/03/17 22:25 ID:yjatVAki
福岡キター(゚◇゚)
変態イヤァァァ(´゚Д゚`)

268 :作者の都合により名無しです:04/03/17 22:31 ID:NHidLzC6
「一旦ニュース入ります。」
実況用の大型ヘリコプター内のTVスタッフが話す。
「また?さっきからニュース多くない?」
キャノンレースの実況・解説の2人がいなくなってNさんは一人で実況してるのだが途中のニュースが増えてるような気がする。
「いやね。別府で何か起こってるらしいのよ。それで速報が入るわけ。」
「そうか・・・なるほど。」
妙に落ち着いた顔をしながら頷くN、一旦放送席を離れ休めてると一人の女性が近づいてきた。
「一人で大変ですねNさん、お茶とおにぎりです。」
そう言うと彼女はおにぎりと缶のお茶を差し出した。
「おお、すまない昼から何も食べて無くてな、しかしこのきつい臭いの中で食べるのもなぁ」
「そんな事言ってたら食べる暇なんて有りませんよ。おのこしはゆるしまへんから!!」
「はいはい、食べますから(なんだよ許しまへんって)」
Nさんがおにぎりをほお張っている時にも女性スタッフらしき人物はは話し続けている。
「そういえばNさん、優勝賞金の1000万円は一体どこに有るんですか?」
「ん?ああ賞金ね。そこのジュラルミンケースの中に入っているよ。」
Nの指差す方向にはジュラルミンケースがあった。
「なるほど・・・それでNさんは誰が優勝すると思いますか?」
「優勝ねえ・・・、今大乱闘の真っ最中だから断言して言えないけれど、
やっぱ乱闘に参加して無い選手に大きいチャンスがあると思うよ。ほら後方の3人とか」
3人とは島本・曽田・井田のことである。
「そうですか・・・けどルールでは車輪で走らなきゃ駄目なはずじゃ、既に二人ほど失格なはずじゃ」
「あ、本当だ。じゃ島本・井田は無効として優勝候補は戦闘に参加しない曽田としげのあたりだと思うが・・・」
一体誰が優勝するのだろうかと真剣に考えるNさん。
「Nさんー、もうすぐ放送再開しますよ」
「あーはい、わかりました。」
スタッフの声に気づいたNは放送席に向かいはじめた。
「あっ!!もうすぐ時間が開けるようですね。
 スミマセン。貴重な休み時間を私の話なんかで潰してしまって」
「いやいや、別にかまわなかったよ。私の目的はほとんど果たしたからね。」
Nさんがそう言うと女性スタッフが笑顔でその台詞を言った。
「それでは失礼しますね。 や ぶ き さ ん 」

269 :作者の都合により名無しです:04/03/17 22:32 ID:NHidLzC6
   バッ!!
その台詞に反応したNは振り向いたが既にそこには誰もいなかった。
冷汗をかいたNさんが当たりを見回すが機材しかない。
(なんで…なんで私が矢吹(正確に言えば矢吹の体を借りてるのだが)である事がわかったのだ!!)
「あれ?何で止まってるんですかNさん?」
硬直していたNをTVスタッフが話しかけた。
「今ココに女性スタッフが居なかったか?」
「何言ってるんですか、女性のスタッフなんて最初からいませんでしたよ。疲れているんじゃ無いですか。」
「そうか・・・疲れてるのかな・・・彼の体だし・・・・・・」
しかしその手には、お茶とおにぎりがちゃんとあるのである。


「まったく、仮にも雑誌の看板作家がこんな所で遊んでていいの・・・
あんなへたくそな変装でよくばれないものね。けど、悪役の下手な変装って意外にばれないものよね。」
キャノンレースのおこなっている。高速道路から離れた場所にあるビルの上に一人の女性が立っている。
「まあ、ちょっと偵察のつもりで乗り込んだんだけど、やっぱ眼の前にあると欲しくなるのよね・・・ドケチとして」
と言いながらヘリコプターから脱出する際についでに偽物と摩り替えてきたジュラルミンケースに頬擦りをしていた。
「ああ・・・この金はきっと、他の漫画家を苦しめて手に入れた金なんだなぁ。
ビルゲイツを越える大金持ち・・・、一体どれだけの人を苦しみ引き換えにこの金を得て、巨大艦や研究所や、特殊部隊を作って
さらに金と権力を手に入れる・・・・・・そんな、悪人から金を奪い取るのは【義賊】として当然のことよね。」
女性スタッフ・尼子はいつの間にか自分を義賊にして賞金を盗んだのを正当化していた。
「さてと・・・こんな雪隠くさいところに何時までも居られないって、とっとと出るようにしましょ。
 りょこらしょっと、重いねぇ・・・。矢吹に大会をCLAMPに乗っ取られてる事ぐらい言えばよかったかしら・・・」
ジュラルミンケースを持って尼子は何処へともなく立ち去っていった。
矢吹がN星人に意識を奪われてる事をしらないままに・・・

270 :作者の都合により名無しです:04/03/17 22:42 ID:yjatVAki
守銭奴もキター(´・`)
熱血コンビ・・・車輪アイテム捨ててたね、そういえば・・・

しげのさん生きてるといいね(17部479)

271 :激勝!ゆで将軍!:04/03/17 23:08 ID:23FqGDFO
>265のつづき

『地獄のネジ回し』にさらにバ○ブの振動をプラスした、新たな殺人技ッ
それが今、車田と藤崎の体をまとめて串刺しにしているッ!
車田「ぐむうう〜〜〜〜ッッ」
藤崎「ぐわあああああ〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッ」
貫通された2人の胴体から、噴水のように血が噴き出している。
鮮血のシャワーを浴び、回転しながら、将軍は愉快そうな笑みを浮かべている。
将軍「クックック…正義漫画家共の苦悶の叫びはいつ聴いても甘美なメロディだぜ〜〜!」
2人を完全に釘付けにすると、ゆで将軍がネジ回しをといた。
篠房に串刺しにされたままの車田と藤崎が激痛に呻きながら、叫ぶ。
車田「ゆで将軍、貴様〜〜ッ!何をするつもりだ〜〜ッッ!!」
将軍「知れたことッ。まずは厄介な荒木から、この隙に片付けてやるのよッッ」
そう言うと、将軍が触覚を狂わされ、混迷したままの『バオー』荒木に向かって飛ぶ!
藤崎「や、やめろ〜〜!将軍〜〜〜〜ッッ!」
完全に釘付けにされ、身動きのとれない車田たちの前で、荒木が蹴り飛ばされた。
将軍「戦略(タクティクス)No. THE…」
混乱した状態の荒木は為す術なく、将軍の攻撃を喰らってしまう。
将軍「…ENDだ!」
そして蹴りによって立たせた荒木の体を、すかさず複雑な固め技に極めていく――!
背中合わせになり、体を前に折った状態の荒木の両足に、自身の両足をからめ、
両腕を逆手に持ち、変形のチキンウイングのようにして、全身を極めるこの形ッ!
これは―――ッ!!

     オ   ラ ッ   プ
将軍「  O  L  A  P  ! ! ! ! 」



272 :激勝!ゆで将軍!:04/03/17 23:09 ID:23FqGDFO
将軍「フン〜〜〜〜ッ」
荒木の全身を極めたまま、思いきり上体を反らす将軍。
禁断のフェイバリット(必殺技)――『パロ・スペシャル』の裏にして1ランク上の奥義。
それがこの『OLAP』であるッ――!
これが審判のいる試合なら全員がシュートサイン(拳銃サイン)を指でつくるだろう。
それはすなわち、技が脱出不可能なくらいパーフェクトに極まっている時!
荒木「ウオオオオオオオオオオオオオオオムッッッ!!」
人ならぬ獣のような叫びをあげる『バオー』荒木。それは断末魔に聴こえた。
将軍「ククク…貴様の敗けだ、荒木〜〜。貴様の敗因は、弱点の多い『バオー』になってしまったことッ。
   貴様が人のまま、冷静で明晰な頭脳を失わなければ、あるいはわたしに勝てたものを〜〜」
悦に入る将軍の体が燃え上がり、全身から闘気が溢れんばかりに噴き出してくる。
渾身の力を込めて、荒木の両腕をねじりあげたッ!

  バ  キ  イ  ッ !   ゴ   キ   イ  ッッ !!

乾いた木が裂けたような嫌な音が響きわたった。
藤崎「こ、これはッ、荒木先生の両腕がヘシ折れた音だ―――――――――っ!!」
車田「荒木――――――――――――――――――――――――ッッ!!」
荒木「ウオオオオオオオオォォォォォォォ・・・・・・・・」
地の底に堕ちていくような断末魔の叫びを、荒木はあげた。
それは自身の敗北を認めたものの絶叫だった。
『OLAP』がこの上なく完全に極まり、荒木が地面に組み伏せられた。
将軍が『OLAP』を解いて反らしていた上体を起こすと、荒木は地面に俯せに崩れ堕ちていった―――!



273 :激勝!ゆで将軍!:04/03/17 23:10 ID:23FqGDFO
完全に地に臥せった荒木。しかし、まだバオーの変身は解除されていない。
それを見越した将軍は追撃の手を緩めず、砕けた荒木の両腕を捕る。
将軍「貴様は徹底的に潰す。そして、敗北の味を舐めながら死ぬがいい!!」
そう言って、なんとヘシ折れた荒木の両腕を交差させ、捩じ上げていく―――!
将軍「『天使のように細心に』!」
これは、将軍の『あの必殺技』に入る体勢!
将軍「『悪魔のように大胆に』だ―――――――っ!」
将軍が両手を離すと、荒木の体は、しっかり巻いたゴム動力の飛行機のおもちゃが解き放たれたように勢いよく空中に舞い上がっていく――ッ!
将軍「トアタア―――ッ」
その後を追って舞い上がっていく将軍!
空中にて、上下逆になった荒木の左腕を極め、別の腕で左脚を捕り、両足を首にからめる。
そして全身よりパワーを満ち溢れさせながら落下していく!

将軍「 ビ ッ グ ベ ン エ ッ ジ ―――――――ッ ! ! ! ! ! 」

 ゴ―――――――ン

        ゴ――――――――ン
 
               ゴ――――――――ン

まさしくロンドンにある巨大な時計塔(ビッグベン)が高らかに鳴り響いた瞬間だった。
両腕を砕かれ、頭部を凄まじい勢いで地面にメリこまされた荒木はピクリとも動かない。
力尽き、バオーの変身も解除された後に現れたのは、死体のようにボロボロな荒木だった。
それを見下ろしながら、将軍は天に指を突きあげながら、豪快に勝ち名乗りをあげた!

将軍「ナンバーワ―――――ン!!」



274 :作者の都合により名無しです:04/03/17 23:15 ID:UJnCJjfI
将軍正義超人の技使ってやんの。
と一瞬思ったがケビンは微妙か。

まあ、それはともかく

ウゾダアラギ―――ッ!!!

275 :作者の都合により名無しです:04/03/17 23:27 ID:b4D4KHad
正義超人の技・・・というより一号は性格上、悪魔超人などの残虐ファイトは出来ないが、
二号ゆで将軍は、利用できるものは全て利用するってカンジと。

しかし・・・・極まったな完全に・・・

276 :作者の都合により名無しです:04/03/17 23:33 ID:D3hueKWF
いや、ちゃんとデータベースに一号は正義超人の技、
ニ号は悪魔超人(というか敵)の技を使うって書いてあるし。
今回のはケビンだし全然かまわんと思うがナー。



277 :直系VS最新式 >>242:04/03/17 23:34 ID:ZF660Kw7
山田風太郎という小説家がいた。
推理小説家として文壇に登場し、時代小説家として脚光を浴び、
死を見つめるエッセイストとしてこの世を風のように去った作家である。
同時に「いま」の少年漫画を作った大人物である。
なぜなら、時代小説家・山田風太郎の代表作品群「忍法帖」なくしては
「リングにかけろ」も「ジョジョの奇妙な冒険」も、あの横山光輝「伊賀の影丸」も
この世に存在しなかったのだから…

「忍法帖」なくして特殊能力者同士の知力振り絞る戦いを描く「能力バトル漫画」は生まれえなかった。
山田風太郎の特殊能力「忍法」の種類は四百を超え、そのいずれもが致命必殺、幻妖怪奇の能力であった。
そのひとかど、たった一つでも完全に再現しうれば、その者は凄絶怪異の魔人となれる。
せがわまさきは「甲賀忍法帖」の忍者二十人すべての忍法を駆使する山田風太郎の直系であり、正統後継者である。
せがわの腕が振るわれることは首が胴体から離れることを意味し、
せがわの眼が見開かれることは命を奪われることを意味する。

その眼がいま、金色の魔光を放った。
「……ぬう」
福地翼は身構えたまま、怪訝にせがわの眼をのぞいたのみ。
「やはり、お前は殺意を持ち合わせていないな」
見破られた!テレパス!?殺意が限定条件か!?未来予測!?
福地翼の脳内に様々な思考が去来し、その足が視線の届かぬ位置へと運ばれる。
静かに、しかし苛烈に、「山田風太郎の直系」と「能力バトル漫画の最新式」の魂の削りあいは幕を開けた。

278 :作者の都合により名無しです:04/03/18 00:18 ID:T6RAqocd
うおっ能力バトル来やがったドキドキ

279 :発動!ゆで将軍!!:04/03/18 04:35 ID:9IjRDSf1
ゆで将軍の猛攻により轟沈した荒木。
篠房に串刺しにされ、為す術もない車田と藤崎。
藤崎「あ、ああっ…!もはやこれまでなのか…」
車田「あ、荒木〜〜〜〜っ!! うおおおお〜〜〜〜そこをどけ貴様〜〜〜!」
篠房「ム!」
友を救うべく、車田がその身に刺さった篠房の刃を引き抜こうとするが――、
篠房「ククク、無駄な足掻きを・・・」

ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴ!!!

その振動のため引き抜くことができない。それどころか、更に食い込んでくる!
車田「ぐううう!」
篠房「俺を抜くにはまず、この振動を止めることが先決だな。
   時を止められる荒木なら難なく脱出できたであろうが・・・
   その荒木はホレ、あそこでオネンネだ」
車田「貴様…!」
篠房の嘲笑。友を侮辱した篠房の態度に車田の小宇宙が燃え上がる。
車田「悪いが俺は荒木と違って、時を止めるなどまどろっこしい真似をするつもりはない。
   俺が止めるのは貴様の根源だ!」
車田の、刃を掴む腕に力が入る。
篠房「ほぉ〜〜〜? ならば息の根を止めるとでも言うつもりか?」
この状態で何ができると言うのだ――。篠房は嘲るように笑う。
だが!
車田「少し違うな…。
   俺 は 貴 様 の 原 子 の 運 動 を 止 め る ! ! 」
篠房「なっ!?」

車田「ダ イ ヤ モ ン ド ダ ス ト ! ! 」

280 :発動!ゆで将軍!!:04/03/18 04:36 ID:9IjRDSf1
ヴヴヴヴヴヴ、ヴ、ヴ…ヴ……、…………。

振動が止まる。運動が止まる。原子の動きが止まる。
全てを凍てつかせる、凍結の拳が篠房に叩きつけられた!
篠房「うぎゃっぴぃぃぃっ!! そんな馬鹿なぁ〜〜〜〜!!」
哀れ原子の動きを止められた篠房の『外装』は、音もなく砕け散る。
おぞましい篠房の技から開放された車田は、よろけながらも立ち上がり、ゆで将軍に向かっていこうとする。
藤崎「車田先生……その体でどうすると言うのです…。
   ここは一旦引くべき……荒木先生の回復を待って、万全の状態でなければ奴には……」
車田「藤崎くん、言いたい事はわかる。
   だが俺は目の前で友をここまでやられて、易々と引き下がれるほど人間が出来ていないんでな」
目線を藤崎から将軍に向ける。
車田「それに……、奴も荒木をこちらに渡す気は毛頭ないらしい」
将軍「……フ」
横たわる荒木の前に立ちはだかるゆで将軍。
彼らに荒木を見捨てて逃げるなどできようはずもなく、どの道戦いは避けられないのだ。
車田「行くぞっ、ゆで将軍!!
   貴様の原子の運動も止めてやろう!!」
燃え上がる小宇宙と反比例に周囲の温度が急激に降下する!
すべての物質が運動を止める、完全なる制止の世界――――
絶対零度の凍気をもってゆで将軍を仕留めようというのか――!
車田は両手を組み、ゆっくりと頭上へと掲げていく。
藤崎「おおっ…! 聖衣の両腕のパーツが合わさり水瓶の形を成した!
   あれはまさか――――!」

車田「死刑執行の時間だ! ゆで将軍!!」

281 :発動!ゆで将軍!!:04/03/18 04:37 ID:9IjRDSf1
車田「 オ ー ロ ラ ・ エ ク ス キ ュ ー シ ョ ン ! ! ! 」

放たれた車田最大の氷の拳! 対するゆで将軍は――!
将軍「絶対零度? 超低温だと?
   たかだかマイナス273.15℃! このゆで将軍に通用するかーっ!!」
額から一角獣(ユニコーン)のような角が隆起し、炎を発する!
将軍「アノアロファイヤーーーーーーーッ!!」
――だが炎は一瞬にして掻き消され、将軍は想像を絶する凍気の波に晒される。
将軍「なに〜〜〜っ!?」
藤崎「絶対零度は原子の動きさえ止める、この世の最低温度!
   この中で動く物質は何もなくなり、塵に還るのみ!
   まさかマイナス273.15℃だから、
   『300℃も温度を上げれば充分だろ』などと思ったのではあるまいな!!」
ビキ! バキ! 将軍の鎧に亀裂が走る!
車田の凍気の拳に、ついにダイヤモンドボディも悲鳴を上げ始めた!
絶対零度の小宇宙を受けた将軍の体は凍結し、後は砕け散るばかり。
将軍「フ、そうなのか? そいつは知らなかったな」
藤崎「この状況でまだ軽口を叩く余裕があるとは――!
   そもそも軽口かどうかすら微妙――!
   だが……! いける!!」
車田「おまえの最後だ! 将軍よ!」
勝利を確信した車田はさらに、氷の小宇宙を送り込んでいく。

――だが、車田はこの時二つのミスを冒していた――!

パ ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ッ ! !

車田「なにっ!? ゆで将軍の体が光り輝くッ!?」
ゆで将軍から神々しいまでに眩しい光が溢れていたのだ!

282 :発動!ゆで将軍!!:04/03/18 04:38 ID:9IjRDSf1
絶対零度の凍気を受け、本来なら身動き一つ出来ないはずのゆで将軍が、
光を纏い、悠然と車田向かって歩いてくる。
将軍「ククク……どうした? ここまでか?」
車田は、そして戦いを見守っていた藤崎は驚愕した――。
馬鹿な……あり得ない……
絶対零度の世界では熱エネルギーなど一瞬にして奪われ、その輝きを無くす。
現に先程の『アノアロファイヤー』がいい例ではないか。
絶対零度は理論上、この世の最低温度なのだ。それを破るエネルギーなど……
待て、『理論』だと!?
……しまった! そういうことか!

――勝利を急いだ車田は失念していた。
――こいつもまた『ゆでたまご』だということを。
――こいつには『理論』などただの空しい言葉でしかないということを。
――そして『ゆで』と同じく、その体に『炎』の力を内包しているということを!

藤崎「あの光だ……! この光に秘密がある!!」
これはフェイスフラッシュの光?
いや、光は全身から溢れているし、それに、藤崎の想像が正しければこの力は――、

そ の 根 源 の 力 だ ! !

283 :発動!ゆで将軍!!:04/03/18 04:38 ID:9IjRDSf1
車田「燃え上がれ俺の小宇宙よ〜〜〜っ!!」
さらに小宇宙を燃焼させる車田。しかし! ゆで将軍の力はそれすら凌駕する!

――ゆで将軍に勝負を挑みながら……車田が犯した2つ目の最も大きな過ちは……!

将軍「300℃で駄目なら500℃、500℃で駄目なら1000℃……
   1000℃で駄目なら、いっそ10000℃……
   さらにそれを上回る熱で対抗すればいい! 簡単なことだ」

――この悪魔の軍団長の能力がッ! 
車田の想像をはるかに、邪悪に越えている事だったッ――!

将軍「 業 火 の ク ソ 力 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ ! ! ! 」

溢れる光は刹那、『炎』へと転じた!
その爆発的な力は、いや――、その力の爆発は、車田の絶対零度の凍気を吹き飛ばした!!
車田「ぐぅ〜〜〜〜…何という強大な小宇宙……!!」
藤崎「車田先生ぇ!!」

将軍「ククク…絶対零度? この世の最低温度だと?
   私の『炎』は、この世の全てを焼き尽くす地獄の業火!
   その温度は……
   
     無  限  だ  !  !  」

炸裂する『ゆで理論』! こいつに勝つ術はあるのか!

284 :作者の都合により名無しです:04/03/18 07:59 ID:ar5UWtwa
ねえよ(;A;)

285 :作者の都合により名無しです:04/03/18 10:00 ID:LWXTC5or
出やがった・・・・
ケビン技も使ったしメイルストロームパワーの方が悪役っぽいけど、
もう一人のゆでと対応させるにはやはり業火の方がしっくりくる感じか。

286 :作者の都合により名無しです:04/03/18 10:21 ID:m8bWgDqJ
しかしマジに今までで最強の敵かも知れん・・・
大友を相手にした時ですらここまでの苦戦と危機感はなかったぞ

287 :作者の都合により名無しです:04/03/18 15:19 ID:A1EBtsdk
まさに、ラスボスクラスの戦闘力……。矢吹の立場がねえ!

288 :直系VS最新式 >>277:04/03/18 15:41 ID:T6RAqocd
荒れ果てた畳の上を雪駄で後じさりする福地。
 (能力者―――やっかいな相手だなあ、俺と同系統だよ。手の内を晒しきった方が・・・負ける)
奇妙な眼光は果たして、対象者の何を掴み取る代物なのか?
 (心の声を読むものかも?・・・やーいやーい全裸男〜お前のダイコンちょん切るぞ〜)
・・・反応はない。ちょっと照れながら、福地は手ぬぐいを右の拳に巻きつけた。
 (しかし、俺の力量を調べるだって?どうでもいいじゃねーか、んな事ぁ・・・)

鉄板に傷つけられた左腕を軽く押さえながら、せがわは福地の動きを監察する。
 (戦闘のひとつもできぬ漫画家が十傑集になどなれるはずはない)
顔の何割かに古い火傷の跡を持つ男の、着流しにマント姿のいでたちは何を意味するのか?
 (俺の腕を、自らの首ごと刎ねようとする動作に一片の迷いもなかった)
目の前の男が拳に布を巻き始める。どうやら期待に応えてくれるらしい。
 (先刻安西にしてやられた鬱憤―――サンデー出身の貴様にまとめて返してやろうぞ)

10メートル程の距離、せがわが地面を蹴り一瞬で間合いを詰める。
 「!!」
福地はとっさに近くの皿を拾い、手裏剣のように投げつける。
首の皮一枚で避けるせがわ、後ろに飛ぶ福地、それを追う―――ガムのように伸びたせがわの腕!
残り5mが瞬時にゼロとなり、せがわの両腕が弧を描いて福地の背に回る。
そのまま福地の両肩に袈裟斬りの如く手刀が振り下ろされ―――福地が“ぐにゃり”と潰れ崩れる。
 「ぬ・・・」明らかにおかしい手ごたえに眉をひそめる。
潰れた男を放棄し、せがわが伸ばした腕を呼び戻すと同時、今度は真横に現れる敵。
無言で横蹴りを食らわすせがわの視線は、開かれたふすまの向こうに向けられていた。
 (写し身の類を使って逃げたか。小器用な奴め)
笑いながらせがわは、安西が一発芸で使用した余りのスイカを拾って食った。

 今のは『自分の影を変幻自在の“粘土人形(クレイマン)”に変える能力』。
 ただし福地が人形に触ると、それは影に戻ってしまう―――

移動する間福地は、地面に転がった様々なものを懐にしまい込んだ。
有象無象の破片、夕食のプチトマト数個、水ペットボトル等々。
そしてなぜか土産コーナーに向かう。一歩でも勝利に近づくために。

289 :不運!ゆで将軍!!:04/03/18 20:00 ID:A1EBtsdk
>283
激突する灼熱と冷気。だが圧倒的な灼熱の息吹に、冷気は今にも消えそうであった。
車田「ぬぬぬぬぬぬぬっ……。」
その時……ほんの少しの事だが……。荒木が偶然落としたライターにアロノアファイヤーが近づき……。
灼熱の息吹を上げライターに火がつき……そして溶けた。
ゆで「ふはははははははははははははははは!どうした車田!貴様の力はその程度か?
   ま だ 私 は 全 力 の 半 分 も 出 し て い な い ぞ ! ! 」
藤崎(普通ならはったりと思うが、ゆで相手ではそうも言ってられん!!)
心の中で、次々と策を考えるが、次々と否定されていく。
やがて、冷気の渦がとまり、車田と藤崎が吹き飛ばされる。
ゆで「……ふん、終わりか……ムッ!!」
突如、ゆでの足を何者かが掴む。
??「貴様……『再点火』したな……。」
ゆで「これは!!」
藤崎「スタンド……『ブラック・サバス』!」
黒い服を来た謎の男がゆでの足をしっかりと掴み、ゆっくりと台詞を言う。
BS「チャンスをやろう……向かうべき二つの道を……。
   ひとつは!『生きて選ばれる者への道……』……もう一つは!!さもなくば『死への道』!!」
影はそう言うと、ゆでの肉体を万力のように締め上げる!!
ゆで「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」
叫び声をあげ、ゆでが必死に抵抗するが、突如、ゆでの肉体から、魂だけが切り離された。

290 :不運!ゆで将軍!!:04/03/18 20:01 ID:A1EBtsdk

車田「何をしているんだ……?」
口を大きく開け、そのままゆでを押さえているブラック・サバスを見て、車田が呟く。
藤崎「仕方ありません、本来ならばあそこには『矢』が有るはずなのですが、
    『矢』はダッシュ創刊時の混乱で無くなっておりますから。」
それが良かったかもしれない。もし下手に『矢』がゆでに刺さって、
スタンドが覚醒と言う事になったら目も当てられない。
藤崎「しかし今がチャンスですぞ!ゆでの分離中の肉体か魂のどちらかを破壊できれば、
    いかに、ゆでといえど、全力を発揮できる事はないはずです!!」
車田「よし!わかった!!」
そう言って、車田がボクシングの構えを取り、藤崎も宝貝を出す。
ゆで「そうは………させるかぁ!!」
全力をかけて、自らに組み付いているブラックサバスを振りほどく。
振りほどかれたブラック・サバスは一旦影の中に消えた。

291 :作者の都合により名無しです:04/03/18 20:39 ID:m8bWgDqJ
ここでブラック・サパスとは発想がスゴイな。
肉体が朽ちても魂だけで戦う男、荒木・・・カコイイ!

292 :作者の都合により名無しです:04/03/18 21:41 ID:9pC3/8Jy
ゆで将軍かいてる人の発想って並じゃないね。
キャラが生きてて展開が読めなくて、すごく面白い。

293 :作者の都合により名無しです:04/03/18 21:44 ID:T6RAqocd
単品バトルとしてはかなりの長期シリーズで
ここまで盛り上がるんだからゆで(どっちも)って怖いよね・・・

294 :別府地獄編 第五歌「選択」:04/03/19 00:49 ID:EBDJh6Vc
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

  
    ―――――――  割  ―――――――


死が充満する戦場にあって、生の息吹きを吹き込むように、若い雄叫びが轟いた。
妖気と瘴気に席巻され、蹂躙されていた空間が、いきなり裂ける。
途端、精気に満ち溢れた夜気が流れこみ、そこにいた者たちを苦しめていた邪気の枷を断ち切った。
戦っていた2人も、思わず動きを止め、視線を一点に注ぐ。
そこには、一条の月光に照らされて、一本の槍が突き立っていた。
銀色の光を放ち、赤い布をなびかせる、その槍を見た瞬間、妖怪が戦慄に身を震わせた。
「これは……“獣の槍”」
驚きが混じった声音で、たかしげが呟いた。
その目の前で、留美子のものではない、長い黒髪が流れた。
地に届くかと思うほどに長い髪をなびかせた、その者の手に、“獣の槍”は納まる。
その男――左頬に絆創膏を貼付けた青年が、動揺を隠せない瞳で留美子を凝視する。
対する留美子の表情に、一瞬、何かの感情の残滓が揺らめいたように見えたのは気のせいか。
安西信行、到着。そして、新鮮な風と共に、その後に数名がつづく。
「金田一、負傷者が多い。まとめて回収してくれ」
「アイアイサー」
マントを翼のようにはためかせた眉目秀麗の男――城平の指示に、百戦錬磨の古強者のような雰囲気の童女――金田一が返事するや負傷者を飲み込んでいく。
そして。
ボーイッシュな女――樋口が、現場に息せき切って到着し、さらに遅れてトランクを引っ張った眼鏡女が続く。
最後に現れた2人は、拳法着の男と、安西と、三竦み状態で対峙する妖女を見て絶句した。
「留美子先生……!?」
問うような悲鳴を肯定するように、安西の瞳が悲しげに揺れた。



295 :別府地獄編 第五歌「選択」:04/03/19 00:49 ID:EBDJh6Vc
「なんてこった……留美子さん……!」
周囲には、無惨に引き裂かれた無辜の亡骸が転がっている。
この女(ひと)が、また罪を犯すことを、食い止めることができなかった――
無念と悔恨に、血が出るほどに唇を噛み締める安西。
その背後で、戦き震える気配があった。城平だ。
留美子の鬼気迫る姿に、かつての戦慄を呼び覚まされたか、その表情は強張っている。
「なんということだ……信じられん……“あの時”よりも数段、兇悪だ…!」
呻くように城平が言うと、その怯えに反応したのか、留美子が動いた。
恐怖を見せたものから狩るのが獣。そして、今の留美子は妖獣だ。
影が尾を引くように、疾走った。その様、まさしく颶風。
留美子の毒を受け、反応が鈍ったたかしげは、出遅れてしまう。
金縛りにあった城平に、猛然と留美子の爪牙が迫り―――
「なんでだよおッ!」
無念の絶叫をほとばしらせた安西の掌中で、槍がひるがえる。
妖魅の気配を感じとり、“獣の槍”が自動的に反応を見せた。
城平を斬り裂く直前、鋭い銀光が、妖怪の右肩部分を吹き飛ばした。
「うおおおおおおおお!」
女とは思えない苦痛の絶叫を響かせ、留美子が飛び退いた。
槍に斬り裂かれた肩から先が、綺麗になくなり、傷口から煙を噴き上げている。
一瞬のことに荒く息をつき、緊張を緩和させようとする城平。
そして、憧憬の対象であった女性を深く傷つけてしまった感触に、恐れ戦く安西。
“獣の槍”を持つ手が、哀れなほどに小刻みに震えている。
猛獣の呻きを発する留美子と、安西たちを隔てるように、影が立った。
「助かりました、安西。どうやら、更生し、藤田から“獣の槍”の正統伝承者として認められたというのは本当のようですね」
そう言って微笑したのは、たかしげ宙だ。安西も、会った事は少ないが、面識はある。
「おかげで、“内氣功”による解毒の時間も稼げましたし、彼女に多大なダメージを与えられた。
 大変、感謝します。ですが、ここから先は、私の仕事です」
喋っている途中で、言葉に込められた感情の“質”が変わった。それを敏感に感じとった安西が訊く。
「なんだ、何をするつもりだ! ……あんた、まさか!!」
その問いに答えるように、たかしげは微笑を消した。



296 :別府地獄編 第五歌「選択」:04/03/19 00:50 ID:EBDJh6Vc
「だめだ、殺すな!」
安西の叫びを黙殺し、たかしげは手負いの留美子に歩み寄る。
何も出来ない子供の意見など、訊く必要はないということか――
「仕方あるまい。この状況では、そうするしか手がない」
背後で、城平が言う。安西は無言で、それを聞いている。
「彼女を人間に戻す手立てはない。あの世界一の“氣法師”ですら、これ程の苦戦。
 そして、彼女が巻き起こした、この惨劇。これ以上、被害が増大しないうちに手を打たねばならん」
城平の言うことは全て正論だ。全く同じ事を、たかしげはやろうとしているのだろう。

 『お前も……俺も、たかが一漫画家だ、全てを守ることなんか出来やしない。』

作戦開始前、カムイが口にした言葉が脳裏をよぎる。
「(俺は……また見ているだけなのか? また誰も救えないのか…?)」
槍を、固く握りしめる。血が吹き出る。

 『……だがな安西』

 『だったら、出来ないのか?だったら何もしないのか?お前は」

 『周囲を見渡せ。優先順位を決めろ』


「(優先順位……このまま留美子さんを放っておいたら、みんな死ぬ)」


 『全てを守ることなんか、出来やしない……』


「(どっちだ…? 俺はどっちを守ったらいい!?他の仲間か? 留美子さんか?)」


297 :別府地獄編 第五歌「選択」:04/03/19 00:51 ID:EBDJh6Vc
「(分からねえ…! 俺はお前じゃねえんだッ!そんな事、決められやしねえよ…)」
安西が心の中で絶叫する。どうしようもない無力感。惚れた女さえ救えない。
信念も貫き通せない。自分は、ただ吠えているだけの、ヤセ犬に過ぎないのか?
そのとき、安西の目が、ある光景を映した。
荒い唸りをあげ、血走った目を迫るたかしげに向ける留美子。
その真紅の目から、とめどもなく零れ落ちる、赤い滴。
それは、たかしげの“氣”によって、噴き出たものだったが、
安西には、それがなぜか、留美子の流した涙に見えた。
留美子の魂は、妖怪の血に喰われる寸前にありながら、必死に泣叫んでいるのだ。
なぜか、安西にはそう思えてならなかった。そして、安西は決断した。


「ぐるる…」
牙を軋らせて呻く留美子に、たかしげは悠然と歩み寄り――
「残念ですが……貴女の命をいただきます」
あくまで穏やかな声音と共に、必殺の“氣”をこめた掌が放たれる。
瞬間。


           「!!」


致命の一撃は、一本の槍によって阻まれた。
留美子とたかしげの間に、割って入るように立ったのは誰あろう――
「痛ってェ…」
黒髪を長くなびかせた男は、そう呟いた。
「安西……」
たかしげが、やや呆けたように呟いた。
「殺すなんて、やっぱりダメだ。留美子さんは、人間だ。俺達の仲間なんだぞ」
「……ですが、今の彼女は魂を“妖怪の血”に喰われた怪物……すでに我らの敵です。まだわからないのですか」
静謐だが、そこに込められた追求は、あくまでも厳しいものだった。


298 :別府地獄編 第五歌「選択」:04/03/19 00:52 ID:EBDJh6Vc
「彼女は数多の無辜の民を殺害し、この混乱に加担している。
 このまま、この期を逃し、彼女を仕留めるタイミングを逸すれば、
 ここにいる全員が、引き裂かれ、虐殺されるのですよ。
 あなたは、大切な仲間と、彼女と、どちらを守りたいのですか」
静かに、淡々と、たかしげは事実だけを紡ぐ。


『……守るべき者、助けを求める者は確かに居るんだ……!!』


カムイの言葉が、重なるように聴こえた気がした。その問いに、安西は言い切った。

「どっちもだ! 俺はどっちも守りたい!!」

あたりが、静まりかえった。それくらい、安西の言葉には、固い決意がこもっていた。
「……そんな青臭い意見が通ると思っているのですか? それとも状況の判別もつかないほど子供ですか?」
辛辣なたかしげの物言いに、しかし安西は言う。
「命の“取捨選択”なんて俺には無理だ! 拾える命は全部、拾う! 俺の命だって、あの時――――」
思いだすまでもない。忘れようはずもなかった。自分の為に、爆炎の向こうに消えた友の姿を。魂を揺り動かした、恩師の声を。
「あの時、村枝や藤原の爺さんや藤田先生が、
 どうしようもないクズだった俺の命を切り捨てないで――、
 自分達の命を投げ打ってまで拾ってくれたから…助けてくれたから――
 俺は、かろうじて漫画家の道に踏み止まることができた」
述懐するように言う安西が、ふと金田一たちの方に視線をやった。
「――そして、アイツらと出会えた」
安西の脳裏に思い浮かぶのは、短いながらも苦楽を共にした、ガンガンの者達。
「新しく開けた“真っ当な漫画家の道”ってヤツは、死と隣り合わせのしんどい世界だが…踏ん張る甲斐があると俺は思ってる」



299 :別府地獄編 第五歌「選択」:04/03/19 00:59 ID:EBDJh6Vc
「……言いたいことは分かります。しかし、それが彼女の救いになるでしょうか?
 仮に元に戻ったとしても、彼女は己の犯した罪の重さに耐え切れないでしょう」
黙って安西の言葉を聞いていた、たかしげが、そう言った。
「確かに、留美子さんはまた罪を重ねちまった……。
 でも、留美子さんだって、生きてさえいれば、新しい道が開けるかも知れないんだ。
 こんな最低の俺でもなんとか立ち直れたんだ。あの人にできないはずがない!だから!」
たかしげに向き直り、裂帛の意志と、揺るぎない決意を持って言う。

「だから簡単に、命を切り捨てちゃダメなんだ!!」

力の限り叫ぶ。そのとき、たかしげの目が見開かれた。
その視線は後方に注がれている。
刹那、安西の腹を、巨大な温度が貫いた。
安西の腹から、鋭い爪を生やした腕が突き出ている。
驚愕に目を剥く安西の後方で、妖怪の妖気が、これまで以上に膨れ上がっていた。
大量の血を吐き上げた安西の姿に、城平たちは絶叫した。

 「 安  西  ィ  イ  イ  イ  イ   !!! 」


300 :作者の都合により名無しです:04/03/19 01:08 ID:oyfH2Fm4
。・゚(´Д`)゚・。 あああ安西ぃぃぃぃ

301 :鬼岩城攻略戦P バトル・ウィズ・ロリータ!!!:04/03/19 03:30 ID:xFiLg9um
外部からの砲火には鉄壁の防御を誇っていた鬼岩城も
『玉座の間』にて繰り広げられた激闘に、その顔面のほとんどを失いつつあった。
いまや遮るものとてないその眺望は。
火の舌が絨毯のように闇を喰い尽し。そこかしこで戦いの爆音がチカチカと光る。
景観を背にして、もうこれ以上はやらせまい、と立ちはだかるように
カムイ・吉崎・ゆで・椎名が、三条の前によっつの長い長い影を引いていた。
『椎名高志か……まさか貴様のような道化に、こんな真似が出来るとはな』
皆殺しにする。
三条のその予定に、変更はない。

「……椎名」
『カラミティウォール』にも傷つくことのなかったオリハルコンの剣。
床の欠片を飛ばし、抜いたカムイが椎名に並ぶ。
後顧の憂いがどうなったかを問うつもりはなかった。ただ
「水野はどうした?」
最悪の答えすら、覚悟していた。
ところが椎名は、ビビクンと震え
「えっ!?……い、いや!べ、別になんも……約束とかはしてないぜっ!?」
なんだか、わけのわからぬことを言い出す。
誰も気付かないが、椎名の手の霊波刀が、微妙に、太くたくましくなった。
「……無事なのか」
「あ……ああ、そういうことね。なんだ」

302 :鬼岩城攻略戦P バトル・ウィズ・ロリータ!!!:04/03/19 03:31 ID:xFiLg9um
不審なごまかし笑い。
「大丈夫……だと思う。俺らが全員やられた時用に、爆弾を仕掛けてから来るそうだ。」
(……相変わらず。……抜け目ないというか城平以外信用してないというか……)
彼女がここに来た時、立っているのが三条だけだったなら、躊躇いもなく爆破スイッチを押すだろう。もろともの自らを省みず。
それこそが銃器爆薬の取り扱いに勝る、彼女最大の『武器』なのだ。
苦笑するカムイは
回復呪文をかけても薄汚れたままの自分達に比べ、ローブに染みひとつ無い三条に向き直ると
「……椎名、奴に通常攻撃は一切効かない。いまのところ、ダメージを与えられたのは」
と、続けようとして
「あれ、気付いてたんだ?」
すっとんきょうな椎名の声に遮られる。
「……どういうことだ?」
「あいつ、幽霊なんだよ、ほとんど。」

『……そうか。『肺(ラング)の間』から私を『観て』いたのは貴様か。』
玉座を背に、床の一段高い場所から三条が合点したようにローブを揺らす。
「……ああ、あんたのカラクリは、大体読めてるぜ。」
理解者だけが存在できる世界で、二人の視線が交わる。
「だ、だが奴には触れることも出来るし、攻撃した手応えも……『顔』だって」
吉崎が信じられないというように、前に出る。
トドメも刺せなかったし、あの『顔』の為に『本当に空裂斬でいいのか』という迷いが生まれていたのだ。
「……多分そうだな……なんか適当な人形にでもとりついてるんだろう。だがそれを攻撃されても、奴は痛くも痒くもない。」
専門家として、かつての除霊経験と実際に目にした三条の姿から推察する椎名。
「……そうか。人形に『凍れる時間の秘法』をかけ、それにとりつけば『凍れる時間の秘法』がかかったまま動くことも出来る。」
『究極の肉体』の謎が、嘘のようにするすると解かれていく。
ちなみにゆでは、もう随分前に理解する努力をやめ、ひとり屈伸運動などしていた。
『……それ以上は言わんでいい。』
すっ、と三条が掌をむける。
『ほぼ正解だ、とだけ言っておこう。』
手の平から、世界ごと握り潰されそうな殺気。
『残りの謎解きは、死んでからにしてくれ……』
こともなげに三条が言うと

303 :鬼岩城攻略戦P バトル・ウィズ・ロリータ!!!:04/03/19 03:32 ID:xFiLg9um
「じゃ、そゆことで」
しゅたっ、と手を上げた椎名が戦いの場に背を向けた。
「『そゆことで』……じゃねえ!お前も戦うんだろうが!!」
後ろ襟を掴まれ、ぐぴっ、と喉を詰まらせた椎名が怒涛のように抗議する。
「アホか――――――ッ!!!今の俺は、精霊石も文殊も式神も使えんのやぞっ!?
 殺されに行くようなもんやろが!?というより、お前とこの城平が『十字を否定しない』なんて曖昧なこと言っとったが
 よう考えたら、キリストさんおらんのに聖書使えるかいっ!!!!」
懐の聖書を、べしりとカムイに叩きつけ、本当につかつかと逃げ出す。
『バカめッ……!!逃がすとおも』
追い縋ろうとして、わずかに三条の体制が崩れる。椎名の目がヨコシマに光った
「……とみせかけて不意打ちアタ―――――ック!!!!」
後ろを向いたまま脇の隙間から延びた霊波刀が、前のめりの三条の肩にカウンター気味に刺さる。
『ゥオオォオッ!!?』
そのまま後ろに運ばれ、残っていた壁に縫い付けられると
『……くっ!ぬぅううぅうううっ!!おのれっ!!!!』
三条は踏ん張り、十指に獄炎の火種を点す。
「させるかッ!!!」
椎名はそれが指から離れるより早く
10メートルはある霊波刀を肩から引き抜き
如意棒よろしく一回転させる。
『ゥォオッ!?』
三条の横っ面が、先端ではたくように横殴られた。

―――ズッ―――ザァアァッ!!!

椎名は、遠く床を擦るように倒れた三条を見下ろし
「真剣勝負の最中にスキをみせるからだ……!俺を甘くみるのもいーかげんにしろ……!!」
犬歯を剥き出しにする、線描の多い悪人顔を笑わせる。
(なんちゃって……!カックイ―――ッ!!)
ぴすぴすと鼻の穴がふくらむ。
本人は、自分が心理戦の名手になったようなイイ気分らしいが。
周りの目は結構冷たかった。

304 :鬼岩城攻略戦P バトル・ウィズ・ロリータ!!!:04/03/19 03:35 ID:xFiLg9um
(なんか姑息……)
(まあ非常時だし)
(ヒーローのやるこっちゃねえ)
賞賛を期待して、三人に振り返った椎名が
「な、なんだよ」
不満そうに口を尖らせる。
「……いや、いいんじゃないか?それも」
「か、カッコよかったですよ。」
「…………」
ゆでたまごの舌は、露骨なおべんちゃらには回らないようであった。

『ぐっ……!!』
足を曲げ、上体を起こして膝に手をつく三条。
(あんな下らぬ手に引っかかるとは……!)
だがその代償は高くつくだろう。
(うっ……!?)
くらりと眩暈を感じると、再び床に手をついてしまう。
(ダメージ……!?馬鹿なっ……)
ありえない。
だが感傷とは無縁に、瞳はスキャンニングを怠らなかった。
(『検索(アクセス)』!!!)
この瞬間、三条はその頭脳にインプットされた椎名高志の全データを再検索していた。
(『SIINA TAKASI
  GS(ゴーストスイーパー)にして小学館サンデー漫画家の集団・特殊部隊スプリガンの一員
  最長作品巻数GS美神の極楽大作戦全39巻・初期の大和田秀樹との戦闘で重傷を負うも……
                       (中略)
  ……無限の煩悩による回復力・文殊に代表される応用力・ヒキョーギリギリの対応力が持ち味』)
手の、物干し竿より長いそれ
(『霊波刀・その正体はきわめて闘気(生命エネルギー)に近い煩悩を根源とする変幻自在の霊力の塊』)
……迂闊、だった。
あるいはあれが闘気剣であった方が、まだしも深刻ではなかったかもしれない。
(退魔・除霊戦闘のスペシャリスト……!!!)

305 :作者の都合により名無しです:04/03/19 03:37 ID:xFiLg9um
留美子どうなっちまうんだろうな
2度目だし、そうそう簡単には許されんだろ
しばらく旅に出るか
もしくは凸★○×▲□るしか……



306 :作者の都合により名無しです:04/03/19 08:05 ID:NhsyeUJI
うお、椎名のクセに無駄にカッチョエエぞ(笑) 留美子はどーやろー

307 :作者の都合により名無しです:04/03/19 08:15 ID:500uFn6z
椎名は調子に乗ると天井知らずだなぁ。
いきなりヘタレたりもするんで気が抜けないがw

けも先生は…不幸ランキング入りだよ…元に戻れるかなぁ(⊃Д`)

308 :月と少女と殺し屋:04/03/19 23:00 ID:nO4nd0a3
>114 >199
廃病院を後にした藤原と天野は、路上に打ち捨てられたバンの中で、治療を行っていた。
天野「大丈夫ですか?殺し屋さん…」
先程から一言も口をきかない藤原に、天野が心配そうに話しかける。
対する藤原は、川原とのニアミス以来、さらに厚く壁を作ってしまったようだ。
『藤原』と名前で呼ばれる事を特に嫌がるようになり、
その為に、天野は便宜上、藤原のことをあえて『殺し屋さん』と呼んでいた。

天野「かわいい、うさぎさんですね」
剥き出しになった藤原の左肩に包帯を巻きながら、天野がそう言った。
そこには、ベレー帽をかぶり、銃を持った、デフォルメされた『うさぎ』の刺青が彫られていた。
『DESERT RABBITS』という文字と一緒に。
他にも体中に無数の古傷があった。特に、背中に刻まれた傾いた十字架のような大きな傷痕が印象的だ。
まさに、歴戦の戦士の肉体。
藤原が自分の想像もつかない世界を生き抜いてきたのだと、天野は今さらながらに実感する。

藤原「あんたも変な女だな」
天野「そうですか?」
藤原「普通なら、あんな状況では悲鳴をあげて逃げ出すもんだ」
どこかからかうような響きに、天野が膨れっ面になった。
天野「どうせ子供の頃から変な子だって言われてましたッ」
つい感情的に叫んでしまう。そして、すぐにシュンとなった。
天野「そう、私って本当に変なんです。
   子供の頃から、人に見えないものは見えるし、
   いつもどこか抜けてるって言われるし、
   それに…………」
急に赤面し、口ごもってしまう。
だが、やがて思い切ったように告白した。
天野「……女の…人………を………その…好き………に……なってしまうし……」



309 :月と少女と殺し屋:04/03/19 23:01 ID:nO4nd0a3
言ってしまった後で、天野は全身から火を吹くような恥ずかしさに襲われた。
なぜ、初めて会った男に、こんなことを言ってしまったのだろう。
たぶん、余計に変な女だと思われただろう。
いや、間違いなくそう思われたに違いない。
どうして、自分はいつもこう、後先考えないで、行動してしまうのか。
さっきも、そのせいで、冬目に迷惑をかけた(16部410)ばかりではないか。
天野(きっと……冬目さんにも……嫌われちゃったろうなあ……)
絶対に、変な女だと思われたに決まっている。さぞかし迷惑だったろう。
あの時は感情的になってしまっていたが、後から冷静になって考えてみると、自己嫌悪で死にたくなる。
貞本にも、酷い仕打ちをしてしまった。
冷静に考えれば、あのハプニング(16部335-336)も、単なる不可抗力の事故だ。
元来、貞本はあのような破廉恥な行いをする男ではない。
天野(帰ったら……謝らなくちゃ……冬目さんにも……貞本さんにも……)
しかし、皆は果たして無事なのだろうか。不吉な想像が脳裏をよぎる。
天野(お願い……みんな……無事でいて……)

藤原「………仲間のことが心配か?」
天野「! え、ど、どうして分かるんですか……その…考えてること…」
藤原「……すぐに顔にでるからな。本当に分かりやすい」
またもやからかうような台詞。余計に赤面してしまう天野。
どうやら、藤原は天野の告白については何とも思っていないらしい。
天野「……心配です。みんな、大切な友達ですから……」
今度は、藤原はからかいはしなかった。ただ、静かに天野の言葉を聞いている。
そんな藤原に、天野はいつしか不思議な安らぎのようなものを感じていた。
今までに出会った、どんな人物とも違う。
揺るぎない落ち着きが、藤原にはあった。まるで自分の何倍も人生を経たような。
不思議と、何をさらけだしても、静かに受け止めてくれるような、頼もしさ。
藤原は、天野が初めて出会う、『真の意味での大人の男』だったのだ。
2人の間に流れる空気が、少しだけ柔らかくなったような気がした。
混迷する死地にありながら、天野は、
もう少しだけこうしていたい……と思うのだった。


310 :月と少女と殺し屋:04/03/19 23:03 ID:nO4nd0a3
藤原と同じ空気にいることに、慣れ始めた天野はちょっとした反撃に出た。
天野「私が変だっておっしゃいますが、藤原さんはどうなんです?
   あなただっていい大人なのに、『殺し屋さん』なんてやってて、ご両親がお嘆きになりますよ!!」
まるで教師のような口ぶりで、説教するように言う。
しかし、藤原は微苦笑すると、こう言った。
藤原「両親なんかいないさ。俺は孤児だった」
なにげなく返された言葉に、天野はショックと、またしても自己嫌悪を感じる。
天野「ご、ごめんなさい…」
藤原「心配するな。別に欲しいと思った事はない。
   親父がわりのうるさいじじいには事欠かなかったしな…」
悄然とする天野に、藤原はそう言ってやる。
ふと、藤原は、その『うるさいじじい』について思いだしていた。
かつて、自分に拳法、銃の使い方、その他の殺人技術……
あらゆる事を叩きこんだ、闇社会の巨人の事を。
今でも、あの男の事は夢に見る。自分が、どうしても勝てない者の象徴…『ゴースト』として。
遥か昔に、破門同然に別れて以来、一度も会っていない。
今頃、どこでどうしているのか。藤原には見当もつかなかった。

再び、藤原が黙りこんでしまったことで、またしても天野は後悔した。
せっかく、少しだけ、藤原が心の内を見せてくれたというのに。
話しかけるきっかけをつかめないで、天野は気まずい思いをしていると、
ふいに藤原が、夜空を見上げながら、言った。


311 :月と少女と殺し屋:04/03/19 23:04 ID:nO4nd0a3
藤原「たとえば月だ――」
天野「月?」
藤原がバンの屋根に登った。つられて、天野も車外に出て、空を見上げる。
そこには、漆黒の夜空を切り裂くように、美しい三日月が浮かんでいた。
天野「綺麗な月ですね…」
ごく自然な感想を、天野は述べる。
藤原「月は暗殺に大きく関わっている。人間の体は月の満ち欠けに大きく影響を受けるからだ」
唐突に、物騒な事を言い出した藤原に、天野はドキリとした。それに構わず、藤原は続ける。
藤原「月が満ちてゆく時期には、人間の呼吸、血液の流れが活発化してゆく。
   ナイフ、あるいは銃で相手を殺すには良い時期だ。
   そして満月の頃には、人間の体内の活動は最高潮になる。
   傷を受けた場合の出血は、もっとも激しくなる。
   また、人間が興奮状態になりやすい時期だ。
   思わぬ反撃を受ける可能性も考慮しなければならない。
   
   月が欠けてゆく時期には血液の流れが悪くなる。
   呼吸も不安定となり、判断も鈍る。
   殺害の手段としては、窒息させたり、呼吸系統に働きかける毒物が有効となる」
藤原がバンの屋根から降りた。
藤原「俺は月を見ても、美しいと考える前に…
   それがどう、自分の殺しに関わってくるかを考えてしまう」
そう語る背中は巌のように揺るぎなく、同時に例えようもない孤独をにじませていた。
藤原「それが殺し屋なんだ――あんたとは生きる世界がまったく違うんだ」
逆光で、藤原の顔がよく見えない。
天野の胸に、やるせない哀しみが満ちた。近くにいるのに、遠い――
天野は、黙って、藤原の背を見つめていた。
いつまでも、見つめていた。

 ←TO BE CONTINUED

312 :作者の都合により名無しです:04/03/19 23:46 ID:oyfH2Fm4
こういう切ないの大好き

313 :鬼岩城攻略戦Q 賭け:04/03/20 01:37 ID:5q17Omlf
驚異的、といってよかっただろう。
その三条陸の戦いぶりは。
たった一人、一線級の漫画家四人を相手にしての獅子奮迅の働き。
しかしそれももう限界がきていた。
疲れは存在しない。
だが、MPも暗黒闘気も無限ではなかったのだ。

『ぐぅううぅぅっ!!』
椎名の霊波刀を受け止めた三条の右手が、ブスブスと焼ける。
『真・ドラゴラム』でグレイトドラゴンと化した吉崎が吐き出す猛火を海破斬で切り裂き
余波で生じた鼻面の切り傷に吉崎がたじろいだのを確認するや、飛び掛ってくるゆでに猛烈な蹴りを見舞う。
しかしあっという間に足を取られ、そのまま片脚だけを掴んだゆでに、椎名ごと宙に放り出され
見下ろせば、ゆでは自らのマスクに手をかけていた。
(フェイスフラッシュ……!!)
慌てて椎名の服を掴み盾にすると、そのまま踏み台にしてスポットライトのような圏から離脱する。
椎名の体が、みるみるうちに一輪の薔薇と化した。
「おう。すまんのう」
もう一度浴びせられ、きょんとした椎名が元に戻る。
ぞっ、としないわけにはいかなかった。
壁を蹴って地に下り
ペンダント形のアイテム『毒牙の鎖』
ジャラジャラと取り出したそれを両指に巻きつけ、不揃いに回転させる。
『……死ねッ!!!!』
遠心力の勢いで、魔力と猛毒をたたえた光弾が四方八方に一斉に放たれる。

314 :鬼岩城攻略戦Q 賭け:04/03/20 01:39 ID:5q17Omlf
しかし狙いに雑さが残ったそれは、簡単に避けられ撃ち落されて、無念げに宙を舞った。
いや
「烈風竜巻扇!!!」
カムイが巨大な扇を手の平で独楽のようにスピンさせると
生じた渦巻く気流が刺々しい『毒牙の鎖』をも巻き込んで三条に殺到する。
『ぅうぉおおぉおぉぉぉおお!?』
自らの武器と真空の刃に翻弄され
やがて回転の勢いを減じると、そこには『飛翔呪文(トベルーラ)』で空中に静止した三条の姿。
ズタズタに切り裂かれたローブのあちこちが、ゆるゆると元の容を取り戻す……

椎名登場から行われている、それぞれのネタの限りを尽くした攻防が、何度目かの小休止に入った。
「……くそッ!!あいつ不死身か!?」
既に何発か、空裂斬や霊波刀が、クリティカルとまでいかずとも当たっている。
だが三条の体は表向き。いまだ何の損傷も受けて無いように見えた。
「いや」
ゆでの苛立ちを椎名が宥める。
「確実に霊力は落ちてきてる。あの手のバケモノってのは、エネルギーの減少が目に見えにくいもんなんだよ。」
カムイも、扇を振って畳みながら応じた。
「……おそらくMPもだ。あんなアイテムで攻撃してきたのがいい証拠だ」
二人の読みは当たっていた。
三条は暗黒闘気の集合体。
つまり幽霊(ゴースト)とガス生命体の中間のような存在である。
そのどちらの利点も併せ持ち。そのどちらの弱点も共有している。
漫画界屈指と言われる椎名の霊力は『エロパロ因子』を力で押し切る威力があり
(ドラクエ・ダイ共に、霊力に関する明確なルールがないことも災いしていた)。

315 :鬼岩城攻略戦Q 賭け:04/03/20 01:39 ID:5q17Omlf
『ドラクエ神』の加護を受けたカムイ・吉崎の『空裂斬』は
下手をしたら、闇に染まった三条・稲田のそれより『空裂斬』としての体をなしている。
今、二つの特性は、こぞって悲鳴をあげていた。
(……まずいな……)
まるで『三条の体の秘密』を知っているかのような人選・布陣だ。
だが裏切り者(ユダ)が居るとも思えない。いやそもそも、三条の体の秘密は軍内でも秘中の秘である。
全容を知るのは、自分と妖魔王様のみ。冥界三巨頭ですら知らぬことなのだ。
(…………)
真魔剛竜剣を左手に、右手は魔法や防御の為にあけている。
(戦法を……変えざるを得んか……)
MPが減じてきている、という事実は。他のどのドラクエ漫画家より三条には影響が大きい。
『ダイの大冒険』には『同じ呪文といえども使う者の魔法力の絶対量によってその威力は大きく異なる』というルールがあった。
同じベギラゴンでカムイにまさった秘密はそこにある。
しかしそれは、減少した魔法力と比例して、徐々に威力が落ちていくということでもあるのだ。
(……いや、このままではジリ貧。賭けに、出るしかないな……)
三条が、静かに詰め将棋の手順を構築し始めた……



「これは不可抗力なんや……いくら俺でもそこまでは飢えてない……」
どっくんどっくんと特大さを増した霊波刀が、なにやら懊悩の呟きと共に振り下ろされる。
三条が余裕を持って大ぶりに避けると、重さの存在しないそれはいとも簡単に追尾の軌道を変える
横から迫る、直径50cmはある。
発動した暗黒闘気の巨大な手『闘魔最終掌』がなんとか受け止め、そのまま握り潰す。
すぐ背後、『神仙術』で浮いたカムイが剣を振りかぶった。
しかし三条は、振り返ることすらなく、曲撃ちのように指先からのレーザーでカムイの腿を撃ち抜く。
「……て、レーザーだと!?」
違う。これはギラだ。魔法力の調整で同じ呪文を様々に応用させるのは『ダイの大冒険』特殊ルールのひとつだった。
この場合、ペン程度の太さに集束させ、貫通力を増したのだ。
腿を押さえるカムイを、踏みつけるように蹴り落とし
『ギラにはこういう使い方もある……』
連続して発射されるギラの雨に、面を向けた剣で急所だけは庇いながら

316 :鬼岩城攻略戦Q 賭け:04/03/20 01:43 ID:5q17Omlf
柄の陰で、カムイは得たりと口端を曲げる。
(……やはり、MPの温存にかかってる)
駆け寄ろうとする吉崎をひそかに手で制し。無駄弾を撃たせるだけ撃たせようという腹づもり。
しかし三条の悪魔の頭脳には、その行動すら予測の内であった。
(とりあえずカムイと吉崎は離した……次は)
ゆでをカタパルトにして、椎名が飛ぼうとしている。
おあつらえだ。
気付かぬふりをして、更にカムイと引き離す為、吉崎に『海破斬』を見舞っていると
横合いに『突如』現れた椎名の霊波刀が、今度こそ肩口を切り裂いた。
灼熱
ゆでが地上で凱歌を上げた。
だが
「…………!?」
真魔剛竜剣が落ちた。
かつてそれを握っていた左手が、椎名の体に直接あてられている。
『闘魔傀儡掌……!!!』
個人向け滅砕陣とでもいうべきそれが、椎名の体を完全に縛る。
暗黒闘気流を断とうとしてか、慌てて合流をはかるカムイ・吉崎。
ゆでが、飛び掛ろうとして腰を落とし……
『遅いわッ!!!……重圧呪文(ベタン)!!!!!』
自分ごと、いやむしろ自分を中心にして、不可視の巨大ハンマーが振り下ろされる。
ドラゴン数匹を仕留めることも出来る呪文だが、しかし流石に、歴戦の漫画家達にはさほどの効果はない。
だが、その場の全ての人間が
。。。 。。 。。 。。 。。
床に足を圧しつけられた。
這いつくばる吉崎の姿。カムイがハッ、としたように重い首を返した。
(……!!!奴の狙いは)
『一手、遅かったな』
闇に隠れ、顔も見えぬのに
カムイには三条の笑みがはっきりと見えた。

『 闘 魔 滅 砕 陣 !!!!!! 』

317 :作者の都合により名無しです:04/03/20 09:41 ID:zqFVaJ0G
いいねぇ三条。
正統派な強さがある。

318 :別府地獄編 第六歌「相棒」:04/03/20 16:00 ID:8L+scVlo
 「 安  西  ィ  イ  イ  イ  イ   !!! 」

胴体に風穴を空けられ、間欠泉のように血を噴き出す安西の姿。
あまりにショッキングな光景に、城平たちが悲痛な絶叫を響かせた。
かすっただけで、たかしげを一時的に行動不能に至らしめた、留美子の“毒華爪”。
それがこうも完璧に決まっては、いかに“しろがね”といえども――
だが、そのとき。
力を失い、倒れかけた安西の体に、翼を生やした巨大な“剣”が突きたった!
 
      カ   ッ  !!

 「!」
その瞬間、眩い光が安西を包みこんだ。
すると、どうか。瀕死のはずの安西が、たちどころに回復していく!
我々は、この光り輝く“剣”の正体を知っているッ!

 「あれは……“サイフォジオ”!?」

「……俺は…!」
酷いダメージに、一瞬、気絶しかけた安西が目を覚まし、踏み止まった。
それを見た妖怪・留美子は、仕留めきれなかった獲物に再び牙を剥く。
妖怪の体に凄まじい量の電流が集中し、それらが一本の巨大な矢となって放たれた!

  「マ・セシルド!!!」

  
   ―――― バ シ ュ ウ ウ ウ ウ ウ !!!! ――――


しかし、全てを砕くはずの雷の奔流は、一枚の巨大な楯によって防がれた。
留美子の前に立ちふさがった、小柄な人影を見て、安西がその男の名を呼んだ。


319 :別府地獄編 第六歌「相棒」:04/03/20 16:01 ID:8L+scVlo
 「リック!!」
輝く金髪。強い意志を秘めた双眸。
120センチにも満たない小柄な体躯に、不屈の闘志と、無限の力を秘めた男。
同じ、藤田門下の同門にして、無二の相棒。
そして、スプリガンの若きエース!

   雷  句  誠   こ こ に 復 活  !!

「スマヌ、信行! 目覚めるのが遅れたのだ!!」
そういって振り返った姿は、すでに“閣下”ではない。
安西がよく知る、真に頼もしき、朋友の姿だった。
「……おせえんだよ! 相変わらず、洗脳されやすい奴だな!!」
一瞬、目頭が熱くなりそうになるのを必死にこらえ、安西が叫ぶ。
「ウヌウ…またしても不覚。しかし、お主が刺される姿を見て、目を覚ますことができた!」
「……じゃあ、俺がやられたのも、まんざら無駄じゃなかってこったな」
軽口を叩く安西。
不思議だ。あれだけ、絶望的だった気分が、雷句が来たことですっかり払拭されてしまった。
こんなに小さな体なのに、この男の魂は誰よりも熱く、そして大きい。
「(やっぱ…おめえしかいねェよ、リック。俺は、確かに藤田先生から“獣の槍”を受け継いだ。でも…)」
安西は思う。昔から、雷句に抱く思いはひとつだ。
「(真に藤田先生の“魂の系譜”を受け継いだ男は、リック。お前しかいない!)」
自分が、この弟弟子に勝てるものなど、何ひとつとしてありはしない。
しかし、そんな事が悔しくはない。むしろ、誇らしかった。自分の相棒は、こんなにも凄い男なのだから。
ゆえに、自分も全力でこの男に応えなければならない。この凄い男の相棒として、恥ずかしくないように。

「さあ、いくぞ、信行! 我らで、留美子殿を元に戻す!!」
「…ああ! お前と2人なら、どんな壁だってブチ壊せる!!」
今ここに、最高のパートナーを得て、安西は最大の試練に挑む!!    



320 :作者の都合により名無しです:04/03/20 17:33 ID:JPPHv4gZ
リックおかえりー ノシ
展開めちゃくちゃ熱いじゃねーかw

321 :作者の都合により名無しです:04/03/20 17:37 ID:7Q7+zqXk
今週のリックキター!!!

322 :作者の都合により名無しです:04/03/20 18:28 ID:E56pOpMm
さっそく今週のガッシュネタですな、いい。

323 :鬼岩城攻略戦R破魔:04/03/20 18:39 ID:ysxfGf92
>316

「誰か忘れてネエか?三条よ・・」
スタッと地面に神崎が降り立った。
『愚かな・・自分から術に囚われるとは・・む!?』
三条の声に驚が現われる。
「おっ?」
「これは・・」
吉崎とカムイが意外そうに身を動かす。
不動陣、発動せず――
『何をした貴様ぁ!!』
吼える三条に示すかのように、神崎は不敵な笑みを浮かべて、いつのまにか右手に携えた大剣を振りかざした。
その刀身には――複雑な紋様が浮かび上がっていた。
「“刻だましの剣”ここら一帯の極がずれる! 座標がずれた中では術は使えん!!」
大見得を切る神崎の言葉と同時に、すぐさま残りの四人も体勢を立て直す。
「あんなものをどこから・・」
あくまで解説者な克が、いぶかしむかのように視線を、神崎が入ってきた空洞に動かす。
そこに、影が揺らめいた。
その影こそが、一人見つけたら後四人探せとあらゆる組織から畏怖の念を払われる潜入工作の達人尼子騒兵衛であり――神崎との裏取引により剣を携えて鬼岩城に潜んでいたというのは全て予断である。
とにかく――三条にとっての勝機は去った。


324 :鬼岩城攻略戦R破魔:04/03/20 18:40 ID:ysxfGf92
『神崎・・!』
目の前の男を見る三条の声は怒りに震えていた。
呼吸は荒く、足下はふらつき、ほぼ半死人といった体たらく――こんな男に!
「カラミティエンドォォォ!!!」
怒りのままに、術が使えぬ空間における三条最大の武器である必殺の手刀が空を切る!
ザシュウウッ
切断の兇音――神崎の左腕は宙を舞った。
『むうっ!?』
体を両断するはずの必殺の一撃をわずかにそらされた動揺が三条の体を硬直させた。
一瞬の、隙――
「んなろおっ!!」
気合の声とともに、右腕を槍投げのようにしならせて、三条に向けて最後の力を振り絞り神崎は剣を投擲した。
ドンッ!
鈍い音が、鳴った。
刻だましの剣は、心臓――を庇う左腕に深く突き刺さっていた。
「ちっ・・」
心底悔やんだような顔をすぐに切り替え、神崎は不敵に微笑んだ。
「流石にそこまで霊格があがると、キくだろ?三条ちゃんよお?」
『それが、最後の言葉か・・』
無造作に右手で剣を引きぬき、三条は解禁された術を唱える。
『骨まで燃え尽きろっ・・!カイザーフェニックス!』
不死鳥を模る炎が神埼を焼きつくさんと迫る。
その間に、素早く一人の男が割り込んだ。
「フバーハ×2 バイバーハ!!」
藤原カムイの呪文により、カイザーフェニックスは防がれた。
「カムイ・・」
驚く神崎に、カムイは背中で答える。
「助かった・・後は任せろ」
神崎は、一度その背中を凝視した後、その場に倒れ込んだ。
カムイは回復魔法をかけず、神崎は求めなかった。
この場は未だ――戦場であるが故――


325 :作者の都合により名無しです:04/03/20 20:43 ID:StagWa2C
本当にいつのまに矢吹艦から・・・・尼子さんすげーや

326 :作者の都合により名無しです:04/03/21 02:34 ID:SI65EMuf
323〜324無効でお願いします。
すんませんでした。

327 :作者の都合により名無しです:04/03/21 04:43 ID:CtB9qsUf
>>326
なんで?
特に問題なしだと思うけど。
つぅか書き込んでから無効を求めるのはちょっと…。
普通に面白いんだからさ。

328 :申し訳ない、こういう事情です(326じゃないが…):04/03/21 04:57 ID:quuFYIiK
http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1056986536/l50

329 :直系VS最新式 >>288:04/03/21 12:25 ID:k+vgDK/n
不気味にねじくれた木の壁が通路の四方八方に絡みつき、せがわの行く手を阻んでいた。
かつん、と音を立て、せがわの伸びた腕が木を小突く。
「これも福地の能力か…」
状況は黒之介(仮称)を怪物使いから奪還しようとしたときと同じ、追う立場だ。
しかしせがわの顔には以前よりも不敵な、しかし厳烈な笑みが刻まれていた。
今回は黒之介(仮称)はいない。手段を問わず福地を抹殺するだけでいいのだ。
「ひゅるるる…」
鋭く高い音がせがわの口から漏れたと同時に、空間に透明な球が出現。
球が木の壁に触れた途端に、壁は千々に砕け散った。
この技は筑摩小四郎「吸息カマイタチ」。
猛烈な吸気が空間に真空を作り出し、触れた物体を引き裂く。

この技を木の壁の向こう、通路の曲がり角に潜み観察していた者がいる。福地だ。
「カマイタチ、それとも指向性のある超音波か!?」
「音と破壊の形状だけでそこまで解るか、伊達ではないな」
(気付かれた!?)
聞こえないように呟いたはず、やはりエスパー!?殺意を感知する!?
しかし…
バヂュウウッ!
「目は見えなくなっているのか!?」

330 :直系VS最新式 >>288:04/03/21 12:26 ID:k+vgDK/n
肉が焼ける臭いと音、そして名状しがたいせがわの咆哮が響く。
ねじくれた木の壁には罠が仕込まれていた。数個のプチトマトである。
巧妙に隠されたプチトマトは、せがわの通過と同時に
マルコ・マルディーニの能力「トマトを”マグマ”に変える能力」でマグマに変化し壁を炎上させ、
炎の壁としてさらに足止めをさせる目的であった。
しかしせがわは壁をカマイタチで破壊。プチトマトは破裂し周囲に霧散した。
そこで福地はプチトマトをマグマに変化。
せがわは密度は薄いながらも高温のマグマの霧で身を焼いたのである。
(ぬかった…!皮膚と気管を灼いた!)
声がまともに出ず体表が機能を停止することで、六つの忍法が封じられたことをせがわは悔やんだ。
回復に何分かかるか、せがわは自問自答する。
(通路の先には土産物売り場、おそらく罠が仕組まれているはず…ならば)
ニンガリと笑い振り向いた先には理性を失い、獣と化した暴徒の集団。
焦点も定まらない眼で襲いかかる集団相手に、せがわはがっきと印を組み、立ち向かう。
(奴が痺れを切らすまで、罠を仕掛けてまっていようぞ)

「駄目だ!レンズ付きフィルム(写る○です)しかない!
 おもちゃの類は壊されてボロボロだし…
 ! ペーパーナイフ付きのキーホルダーとビーズのブレスレットは仕える!
 けど今財布持ってないし…あとで払います!」
心の中でゴメンナサイと言って、さらにいくつかの小物を袋の中にしまいこんだ福地は土産物売り場を後にした。
「よっし!」
手ぬぐいを締めなおし、せがわと立ち向かう決意を固める。
追う立場であったせがわが短時間で傷を治し、奇策を用いて待ち受けているともしらず…

331 :作者の都合により名無しです:04/03/21 12:57 ID:0YQgDh3a
あー・・・一応つっこんどくと福地がおもちゃ使う能力っておもちゃが壊れてても問題ないんだよね。
それと福地は「メル欄」みたいなモンも持ってる。

332 :作者の都合により名無しです:04/03/21 13:01 ID:k+vgDK/n
単行本しかよんでなかったのでスマソOTZ

333 :作者の都合により名無しです:04/03/21 13:04 ID:gC3WA7sh
福地は裏で『ゆでの後継者』と言われる男(苦笑)敵に回したくないのぉ……

334 :作者の都合により名無しです:04/03/21 13:10 ID:VPUKR9aL
そりゃあすごい褒め言葉だなぁ>『ゆでの後継者』

335 :作者の都合により名無しです:04/03/21 13:12 ID:+T6RLjFw
知らない書き手からすれば一番取っ付き難いタイプだな・・



336 :作者の都合により名無しです:04/03/21 13:39 ID:gC3WA7sh
福地物理学は読者も悶絶。キャラ的に扱いづらくて寝込ませもするわな

337 :十三番目の使徒、そして――:04/03/21 14:39 ID:xHOuUb6p
炎が燃え盛り、民衆が暴徒と化し、鎧兵士達があふれんばかりに進軍を続ける
凶つ別府の街。
その騒乱の最中を、とことこと危うい足取りで子供が二人、歩いていた。
安西達といつのまにかはぐれてしまった夜麻と萩原であった。
「うえ〜ん、みんなどこ〜」
鼻水まで垂らして泣きじゃくる萩原、
不安と恐怖と疲れが積み重なっていっぱいいっぱいなのだろう。
「大丈夫。もう少しでみんなと会えるヨ」
なだめる夜麻はいつもの通りぽややんとしているが、
その表情には先ほどの三条の放送とこの混乱の影響が少し滲んでいた。
辺りは、騒乱の中では比較的穏やかな場所であった。
つい先刻、斎藤が張った結界の区域にまで逃れていたのだ。
比較的安全そうな場所を本能的に選んだのか夜麻の方向音痴なせる所か――
とにかく安西達の居場所からはまるで見当外れである。
しかhし、そんなことには気が付かず、子供達はひたすら街を歩き続けていた。
「ふえっ・・」
突然萩原が歩みを止め、短い悲鳴をあげた。
萩原をなだめていた夜麻もつられてそちらを向き、固まった。
目の前には、包丁片手にこちらにゆっくりと歩いてくるエプロン姿の初老の女性がいた。
そして、その包丁からは、まだ凝固していない血液が地面に滴り落ちていた。
その視線は虚ろで、まだ二人に気が付いた様子はない。
夜麻は咄嗟に萩原の口を押さえ、電信棒の影に引き込もうとする。
しかし――
こつん、と夜麻の足に小石が当たり、小さな音がした。
「―――!」
声にならない悲鳴をあげ、反射的に女性の方に視線を向ける。
気付かれて、無い――
ほっとしたその拍子に、思わず萩原の口を抑えていた手が揺るんだ。


338 :作者の都合により名無しです:04/03/21 14:46 ID:xHOuUb6p
その瞬間、
「うわ〜ん! 怖いよ〜!!」
箍が外れたように、萩原は頭痛が起こりそうな程甲高い泣き声をあげ始めた。
慌てて萩原の口を強く塞ぐが、もう遅い。
「・・・・・・・・・」
明らかに正気を失った女性の瞳が、二人の子供を捕らえた。
「逃げるよっ!」
弾かれたように、夜麻は萩原の手を握り、女性に背を向けて全力で走り始めた。
「ぅうわ〜っ」
夜麻に引きずられる様に、だばだばと萩原も走る。
その背後から追いすがる靴の音が聞えてくる。
当然ながら、子供と大人では走る速度が全然違う。
少しずつ少しずつ靴音との距離が狭まっていく。
そして、二人はずっとここまで休まず歩いていたため、体力も限界だった。
「わっ・・!」
萩原が、足を縺れさせてつんのめった。
「!?」
夜麻がその場でふんばり、転びはしなかったが、当然立ち止まることとなる。
そしてその時、靴音が消えた。
「・・・・・・・・」
じりじりと萩原を背に寄せながら後ろを振り向くと、
そこには、血に塗れた包丁を振りかざす、兇人の姿があった。
その何の感情も見出せない虚無の顔に、夜麻は硬直した。
「だめっ!」
強い力で、夜麻が後ろに突き飛ばされた。
「きゃうっ」
しりもちをつきつつも、夜麻は眼を驚きに見開かせた。
今まで後で震えるだけだった萩原が、全身をがくがくと振るわせながらも、両手を広げ女性の前に立ち塞がっていたのだ。
その団栗のように大きな瞳には、涙があふれんばかりにたまっていた。
けれど、眼前の女性から視線を外す事は無かった。

339 :十三番目の使徒、そして――:04/03/21 14:47 ID:xHOuUb6p
「ククク・・最後に男を見せたな、坊主・・」
突然の声――
そして、
ざわ・・
      ざわ・・
と、女性の背後の空気が揺らめいた。
動物的な反応で、女性は包丁を背後に振りぬいた。
しかし、その軌跡よりも遥かに速く――
拳が、振り向く半ばの女性の顔面を真っ直ぐに突き刺していた。
一撃――
どさりと女性はその場に倒れ込んだ。
「ふえ・・?」
しばし呆気にとられていた萩原の視線が、その男を捕らえた。
まるで老人のように白く染まった髪
修練に修練を重ねた高僧のような全てを悟りきったかのような眼差し
そして、額に残る火傷の痕
「わぁ〜〜土下座のおじさんだ〜♪」
夜麻の顔に笑顔が戻った。
同時に、緊張の糸が切れたのか、萩原はへなへなとその場に尻餅をついた。
「あらら・・しっかりしな坊主。嬢ちゃんはもう笑ってるぜ・・」
そういって、男――福本伸行はゆっくりと、拳をポケットに収めた。

そして――その様子を、旅館の屋上から、一人の男が捕らえた。

「見つけた・・」

ひっそりと呟く男の瞳は左右非対称だった。
左の瞳は――紅く悲しげに光り
右の瞳は――蒼く冷酷に輝いていた

340 :無礼ド攻防戦:04/03/21 20:26 ID:80IPQAUD
>238
“戦艦・無礼ド”から射出された一発の光子爆雷。
その破壊力は凄まじく、海面に津波を引き起こし、港際のモンスター部隊を直撃する。
ついでに、水面を走る“プーマ号”も高波に煽られ、一気に海岸まで吹っ飛ばされた。
「あの隊長、ナニ考えてんだ! 俺達まで吹っ飛ばす気かッ!?」
血の気が一番多い岡村が、無礼ドの方角に向けて吠える。
「はっはっは、まあいいではないか。おかげで、てっとり早く岸まで着けたわけだし」
久米田が一人、呑気な事を言う。ダウナー思考の癖に、こういうときは呆れるほど、楽観的な男だ。
「もうちょっとで目が潰れるとこだったぜ……」
常人に比べ、遥かに高い視力を持つ鈴木ダイにとって、今の閃光は失明に繋がりかねない所だった。
普段から眼球保護の為に着用しているサングラスのおかげで、かろうじて難を逃れた。
ともあれ、無礼ドの援護によって、“プーマ号”メンバーはなんとか、包囲網を突破できた……かに見えた。
「とにかく、まごついてる暇はねえ! とっとと“艦長”とやらを捜しに…!」
岡村が、そう言いかけた時だった。
突然、“プーマ号”は夥しい異形に囲まれたのだ。
「な…なんだ……こいつらは……」
岡村があまりのおぞましさに息をのんだ。それらは人ではなかった。
トラックのタイヤと合体した手足のない女。首と右腕を鉄屑の塊で繋げた男。
虫のような機械の体に顔面だけをへばりつかせた初老の男。
他にも形容しきれない程の、屍体とガラクタが合成された異形たち。
「なんだなんだ、この化物共は!!」
久米田が騒ぐ横で、鈴木ダイが歯軋りする。
無礼ドを取り囲んだ、機械の軍勢。そして、この鬼畜にも劣る、悪魔の所業。
脳裏に、邪悪な“狂眼”が浮かんだ。

「や……山賢…………ッ!」

次の瞬間、爆弾を抱えた“ガラクタ人間”たちが“プーマ号”に殺到した。
大爆発が起こった。


341 :無礼ド攻防戦:04/03/21 20:27 ID:80IPQAUD
「ヒュウ♪」
“プーマ号”が逃げた方向で、爆発の閃光が瞬いたのを確認し、山賢が口笛を吹いた。
「ヒャヒャヒャ! どーやら、俺の“パラサイト=マニューバー”が、
 別府に転がってた死体と、その辺の残骸で作ったオモチャ(ガラクタ人間)……
 上手いこと、奴らを始末したようだな。俺の包囲網はそんなに甘くねえ」
“パイル=ガーシム”の上に立つ山賢が、左手から伸ばした機械の触手を引っ込めた。
すると、山賢と横内を光子爆雷の余波から守っていた、電磁バリアが消える。
この正体こそ、“パラサイト=マニューバー”。
多目的アームにより、機械や生物を自在に改造し、また、絶対防御“マニューバー=シールド”を形成する機界モンスター。
非常時にはオート機能で召喚者をも再生するという、まさしく悪魔のモンスターだ。
「…そっれにしても、うっとおしい戦艦だな。フザけた外見通りの、フザけた装備だぜ。…大丈夫だったかい、クロンたん(仮称)♥」
この山賢という男……つくづく猫以外の存在には慈悲も人間性もない。
猫を愛でるその手で、虫ケラ同然に人間を殺し、弄ぶ。まさしく、人の形をした怪物だ。
「しかし、これだけ撃ちまくってんのに、一向にバリアが破れないとはどうしたもんかねえ。おい、なんかアレを破る方法はねえのか!?」
多少、苛立ちながら言うと、傍らにいた男が答えた。
その男は、逆立てた銀髪に、ボンテージルックというイカれた外見をしていた。
左目の上を覆う蜘蛛の刺青が、男の笑みにあわせて歪んだ。
「あの戦艦……“無礼ド”は≪魔法≫を動力源にして動いている。
 魔力を持った人間2名をそれぞれ、攻撃用エンジン・防御/稼動用エンジンとして利用して動くのさ。
 それゆえに、エンジン役の人間の能力次第で性能が左右される欠点がある。
 ボクの見たトコ……今、あの艦は≪防御用エンジン≫しか機能していない」
「確か、か?」
「ああ、そうでなかったら、今頃とっくに向こうから攻撃が来てるだろうからね。
 なのに実際には、連中は味方援護用の光子爆雷以外は一撃も攻撃をしてこない」
「…ってことは、艦内に兵力を潜入させて、乗員を皆殺しにすりゃいいってこったな」
銀髪の男の説明を聞いた上で、山賢の悪魔の頭脳は攻略法をはじきだした。


342 :無礼ド攻防戦:04/03/21 20:29 ID:80IPQAUD
「……ただ、問題は防御用エンジンが生きてるから、侵入できないって事なんだよね。
 動力が人間だから、いつまでも持つわけじゃないが、それまでに攻撃が来ないとも限らない。
 あんまりまごまごしてるわけにもいかないと思うよ」
「そうか……どうするべきかな」
山賢が、バリアをどうやって攻略するか思案していると――
いきなり眼前で巨大な閃光が炸裂し、“無礼ド”の船体が大きく傾いだ。


“その男”は港近くの建物の屋上から、激しく揺れる“無礼ド”を見下ろしていた。
その両手が奇妙な“印”を結び、無礼ドの方向を指す。男が裂帛の気合いを発した。

 「 念 っ !! 」
     ――――  グ  ワ  カ  ア  ッ  ッ  !!! ―――― 

朝日が出現したかと見紛うほどの、巨大な光弾が男の結んだ印からほとばしり、無礼ドを直撃した。
再び、激しく鳴動する無礼ド。バリアによって船体に異常はなかったが――
あろうことか、バリアが消滅してしまっていた。
万を超す砲火にも耐え得るバリアが、一人の人間によるたった二発の攻撃で!
その恐るべき行為を、さも当然のごとく行った男は、意外そうな表情を浮かべた。
「ほう……私の“手 印 念”を二発も耐えるとは……相当に頑丈な艦だなあ」
男が屋上から飛んだ。まるで空中を歩くように、男はひとっ飛びで、バリアの消えた戦艦の甲板に降り立つ。
「ここが“アーティファクト”に縁ある戦艦か……ククク……“臭う”な…」
山賢とは別種の、しかしそれ以上の“狂気”に貌を歪め、男は言う。

「臭うぞ……“狐”の臭い……この艦のどこかにいるな」

男――ポプラ社の漫画家集団“羅門衆”の長、いがらしみきお――は、そう呟くと、
甲板に溶け込むようにして装甲を素通りし、内部に侵入をはたした。


343 :無礼ド攻防戦:04/03/21 20:30 ID:80IPQAUD
「バリアが消滅した? オヤオヤ…これは今がチャンスだね」
銀髪の男が無礼ドの異常を即座に把握すると、山賢は迅速に動いた。
「状況開始!!!」
山賢が素早く“スーパー川三番地ブラックバージョン(略)”に指示を飛ばす。
「藤澤……お前は潜入部隊の隊長だ。中の奴らを一人残らず喰いつくせ」
「はっ…」
瀬口によって洗脳された藤澤勇希が、恭しく敬礼する。
「“銀髪の蜘蛛”……お前は案内役として一緒に行ってくれ。
 “元・身内”なら、内部構造は熟知してるだろ。お前自身も貴重な戦力だしな」
「クス…了解。俺を殺した連中だ……せいぜい派手に殺らせてもらうよ。
 さあ、ジャンジャン殺すぞう……後は野となれ、肉となれ……」
銀髪の男のイカれっぷりに、山賢はほくそ笑む。
よくみれば、銀髪の男の肌は死人のように青ざめ、体の至るところがツギハギだらけだ。
この男の名は、“西川秀明”。
かつて、ガンガンチームの一員であったにも関わらず、彼らを裏切り大清水さちと結託していた狂気の殺人鬼である。
彼は、同人軍艦内部の死闘(8部および9部)で死亡したはずであったが――
「やっぱり“再生怪人”ってのは、特撮ヒーローものの定番だよなあ」
そう、西川は、山賢の“パラサイト=マニューバー”により、意志を持った殺戮人形として再生されたのだ。
潜入部隊の陣容が整い、次々と配置につく。山賢が、再度、指示を飛ばした。

「諸君、敵はサンデーに与するガンガンの漫画家だッッ!! 
 任務(ミッション)は確実にっ!! 遂行は迅速にっ!!」

すると、無線で潜入部隊から命令の復唱とコールの合図が返る。

「了解(イエッサー)!!!
 我ら“血祭り部隊(ブラッディ=サーカス)”はパーフェクト(完璧)っ!!
 漫画家どもはジェノサイド(皆殺し)っ!!」 

血に飢えた狂気の軍団が、無礼ド内部を地獄の戦場と化す!!

344 :作者の都合により名無しです:04/03/21 20:40 ID:di2d95Xn
ぎゃあああ!゚(Д)゚
秀ちゃんにいがらし!
ピンチだーピンチだ地球防衛ぐーん

345 :作者の都合により名無しです:04/03/21 21:26 ID:q9HtZVHb
現在無礼ドにいる負傷しているサンデー作家達が殺されたら
ミナガーのジャバウォック覚醒イベントがありそうだな。


346 :作者の都合により名無しです:04/03/21 21:27 ID:80IPQAUD
福本、かっけえ。さすがは光速拳を使う神域の男w
さて、現れた男は誰だ。ハギー覚醒か?

>344
とりあえず尾田が近くにいるけど
奴ひとりでどれだけ持つかなあ……

347 :作者の都合により名無しです:04/03/21 21:48 ID:VPUKR9aL
忘れ去られてるキャラでも連れて来ようかなぁ。
サンデー作家達は特に特定して無いんだよね?

348 :作者の都合により名無しです:04/03/21 21:49 ID:q9HtZVHb
河合とか?

349 :作者の都合により名無しです:04/03/21 21:54 ID:dOQa1sOE
>>326
あえて現行スレで言わしてもらうが、
軽々しく「無効でいいです」とか止めたほうが良くないか?
故人を出したとか、散々非難の嵐で収拾付かずってんならまだしもさぁ・・・
(とはいえ、あの戸土野戦の安西の過去や某エンフィールトでさえ、フォローして繋げてるしな・・・)
考えてみ?
そういう前例を作って、誰も彼も「無効でいいです」「無効でいいです」と言い出したらどうなるか・・・
フォロー係も張り合いないだろ、そんなんじゃ。

まぁ、これは考えすぎだろうが、これはリレーの最低限のルールだと思うんだけど。

350 :作者の都合により名無しです:04/03/21 22:58 ID:L7m/9hPx
サンデーっていったら最後の大物が一人残ってたりするが・・

351 :作者の都合により名無しです:04/03/21 23:52 ID:5PCEoti8
誰だっけ?


352 :作者の都合により名無しです:04/03/21 23:55 ID:quuFYIiK
>349様
俺は>326様ではなく、もう一方の当事者です。
九部は読んでらっしゃるでしょうから、それ前提で話をさせていただきます。
俺は勘違いしていましたが
>326様が「Rの作者で、更にその続きを書いてくださるつもりの方だった」という現状
>349様のレス等見ての>326様の出方を待つしかない立場です。
「自分でなんとか繋げろ」と思われるかもしれませんが
正直言って、今のところなにも思いつかないのです。でも続きの続きは書きたい、と。
勝手な話ですし、ある意味放置もひとつの手段なのかもしれませんが
それは>349様の意見に対する賛同があまりに多く、かつ>326様が放置した場合、に限りたいと思います。
というわけで、皆様のご意見・反論等、お待ちしております。

>350
釣り後、行方不明の人?

353 :作者の都合により名無しです:04/03/22 00:07 ID:rMveAumZ
つまり>352さんは今のところ、あの続きからでは構想が浮かばないんだろ?
なら話は簡単。
>349があの続きを書けるのならあれから続行。
無理ならあれ無効でいいじゃんよ。

349の言い分はわからんでも無いが、それでスレの流れが止まったら本末転倒。
第三者的に正論ぶつのはいいが、今回のケースは
後で他の回想を付け足したり記憶の混乱で片が付く過去回想じゃなく、
現在進行形で、終盤一歩手前のバトルだってことを良く考えろ。
軽々しくフォローができるもんでもない。
それでもリレーがどうとか御大層な正論ぶってあれを有効にするんなら自分でフォロー書けよ。


354 :作者の都合により名無しです:04/03/22 00:26 ID:Nenlls/g
>349
一つだけ疑問がある。
>そういう前例を作って、誰も彼も「無効でいいです」「無効でいいです」と言い出したらどうなるか・・・

どうなるの?
他スレのリレーはほぼそういう形態で何の支障も無く運営されてますが?
フォロー係の張りが無くなる(これも意味不明。好きでやってると思ってるのか?)
以外のデメリットを是非教えて欲しい。

355 :作者の都合により名無しです:04/03/22 01:03 ID:DGYG+HOD
あまりにアレな展開に関する差し替えは昔からチョコチョコありますね
(三つ巴バトルの猿渡さんとか)
今回はアレってわけじゃないので作者さん達も見てる側も対応に悩むわけやね
うまく繋げられるのが理想だけど、ここら辺は書き手さん次第だものなあ
難しいね

356 :作者の都合により名無しです:04/03/22 01:05 ID:F+YG9APM
なかなか難しい問題ではあるな
>349が心配してるのは、ちょっとでもネタを非難されたらすぐに
「じゃあ無効で」って安易に言い出す人が出てきて、リレー本来の味が失われるってこったろ?
確かに乱発されたら興醒めだが、他の書き手もフォローが思いつく限りはそうするだろうし、
その辺のことはわきまえてるでしょ

まあ、一番いいのは、刻だましの剣ネタを書いた人が責任もって終わり一歩手前まで書く事なんだが、
どうも9部スレでの書き込み見る限りだと、ラストまで書くのは無理みたいだしね。
今回は例外中の例外ってことで、「無かったことに」が妥当かなあ
本人もそれでいいって言ってるみたいだし
いつぞやみたいに、夢オチにするわけにもいかんだろうし


357 :作者の都合により名無しです:04/03/22 01:34 ID:2z34reUU
それでいいんじゃね。
ちなみに話に問題が無かったと思われてるっぽいが、
ドラクエワールドで座標軸云々が無理っていう根本的な失点が9部で指摘されてるし、書いた人もそれで更に凹んでる。
まあ今更な話だが。
鬼岩城の人はラスト楽しみにしてますんで、気分切り替えて最後まで頑張って欲しいです。

サンデー最後の大物は、金髪悪魔のあの人。

358 :作者の都合により名無しです:04/03/22 07:52 ID:GWg1asWi
なにやら難しい話だが・・
こういうのってあり?
「先が思いつかないからなかったことに」ってそれこそ本末転倒じゃない?
あえてここから繋げるのがリレー小説じゃないの?
いや俺は何も思いつかないけどな

(´-`).。oO(無責任とか言われんのかコレ・・・・・放置も一つの手段だと思うが・・・)

359 :作者の都合により名無しです:04/03/22 12:04 ID:KDcnb0EL
>358
頭が悪いのかも知れないが、
物語の一部分にしか過ぎない話題をここでいつまでも続けることの弊害ぐらい少しは考えような。
まだ粘着質に議論したいのなら9部でやれ。


360 :血闘!ゆで将軍!:04/03/22 15:29 ID:F+YG9APM
>290
将軍「ムググゥ〜〜……やりおるな、荒木め。意識を失って、なおわたしを手こずらせるとは……しかし!」
影の中に立つ将軍の足元から、『ブラック・サバス』の手がズルリと現れ、将軍を捕まえようとする。
だが、その瞬間、ゆで将軍の姿が音もなく消滅した!
藤崎「なにッ!?」
車田「消えたッ?馬鹿な、荒木の『ブラック・サバス』は影の中にあっては光速に匹敵する動きをするはずッ!」
車田たちが叫んだ瞬間、頭上から辺り一面を覆い尽すような眩い光が照射された。
将軍「フフフ……荒木の『ブラック・サバス』……その弱点は『光』だったな!
   ならば、これで消えろッ!フェイス・フラッシュ―――――――――っ!!」

     ピ  カ  ア  ッ ! !

将軍がデスマスクをめくりあげると、凄まじい光が照射され、『ブラック・サバス』は跡形もなく消滅した。
車田「なんということだッ、荒木が作ってくれた最後のチャンスをッ!」
藤崎「し…しかし、奴が見せた、あの動きは一体…!?」
将軍「フン…カンタンなことよ。わたしは己の超人強度を自在にコントロールできる。
   その中には『0パワー』と呼ばれるものが存在する。
   これは体内のパワーを0にすることによって体を身軽にし、あらゆる動きを光速にかえるパワーだ」
車田「光速の動きまで可能にするとは……なんという男ッ!」
将軍「そろそろ貴様らと遊ぶのも飽きた……ピラニアン・ブレスッッ!」
空中の将軍が、左手にはめていた巨大な鋲のついた腕輪を、放り投げた。
鎖につながれたそれは、藤崎の体にからみつき、空中へと引っ張り上げた!
藤崎「ウワア〜〜〜〜〜〜〜ッッ!!」
車田「藤崎ッッ!」
将軍「藤崎……貴様の存在もいい加減、目障りだ。今ここで潰してくれるッッ!」
そう言った将軍が、空中で藤崎の体をリバース・フルネルソンの体勢でキャッチッ。
そのまま持ち上げ、逆さにし、さらに自らの両脚で藤崎の両脚をレッグスプレットに固めるッッ!
将軍の両腕と両脚のパワーによって、藤崎の体、極端な『くの字』の体勢となり、背中が裂けるッッ!

 将軍「トーチャー・スラッシュ――――――――――――――――ッッッ!!!!」



361 :血闘!ゆで将軍!:04/03/22 15:30 ID:F+YG9APM

      ガ  ガ  ア  ン  ッ ッ ッ ! !

車田「藤崎〜〜〜〜〜〜ッッ!!」
藤崎「ゴヘッ!」
裂けた背中から多量に出血し、血反吐を吐きながら、藤崎が崩れおちた。
轟沈した藤崎を尻目に、スックと立ち上がった将軍が、車田を指差す。
将軍「フィギュア〜〜ッ。残るは…車田ッ!おまえ、ひとりだッッ!」
車田「ゆ…ゆで将軍……野郎ッッ!」
歯を噛む車田も顔色が悪い。胴体を貫通されているのだ、無理もない。
多量の出血にフラつく車田に、将軍が猛然と突進した。
将軍「ジャンク・クラッシュ!」
将軍の両腕がそれぞれ、巨大なトゲをしきつめた鉄板へと変化し、車田を挟み潰そうとする。

     ガ ッ シ ャ ン ! !

ものすごい音。だが、ゆで将軍の『ジャンク・クラッシュ』は車田の両手に止められていた。
車田「この程度で…俺をやれると思うなッ」
将軍「わたしのジャンククラッシュを両腕で止めた奴はおまえが初めてだ…
   さすが、五聖人のなかでも最強格の車田正美!!」
驚嘆し、讃辞を送る将軍。だが、その表情が不敵に笑った。
将軍「しかし、おまえもこれまでだ!」
車田「…………!?」

       ズ  ガ  ン  ! !

いきなり車田が、吹っ飛ばされた。その胸板から大量の血が噴き出した。
将軍「ククク……横にばかり気をとられていて前を見るのを忘れていたようだな!」
車田を吹き飛ばしたのは、将軍の体から飛び出した、無数の巨大な針だった!


362 :血闘!ゆで将軍!:04/03/22 15:30 ID:F+YG9APM
車田「グウウ〜〜〜ッ」
ドバドバと止めどもなく噴き出しつづける車田の血。それを見て将軍は笑う。
将軍「クククク…正義漫画家の血……一滴のこらず、この呪われし地に吸い尽されるがいい」
車田「この程度の血で……俺に勝ったつもりかあ!」
光速のフットワークによって、車田が一瞬にして将軍の背後にまわった。
将軍「ム?」
車田「おまえの正面からの攻撃は確かに完璧だ……しかし、背後はスキだらけだー!」
将軍の無防備に見えた背中を、車田の拳が貫こうとする。しかし!
将軍「魔技!ダブルフェイス!!」
車田「ゲッ…後頭部に顔が!!」
『ジャンクマン』の魔技、『ダブルフェイス』。
罠にハマったのは、車田の方だった!
将軍「ジャンククラ―――シュッッ!!」

     グ  ワ  ッ  シ  ャ  ! ! !

藤崎「く…車田先生〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッ」
必殺のジャンククラッシュをくってしまった車田の無惨な姿に、瀕死の藤崎が絶叫した。
膝をついた車田の足元は血の海と化し、そのなかに車田がゆっくりと倒れこんでいく。
だが、朽ち果てそうになる体を、かろうじて意志が支えた。
車田「も…もう少しでくじけるところだったぜ…………」
藤崎「く…車田………先生……」
車田「こ…こいつはもう、小畑を助けるためだけの戦いじゃねえ……」
満身創痍になりながら、車田は地獄の底からよみがえり、雄々しく立ち上がるッッ!

車田「 正 義 漫 画 家  と  悪 魔 漫 画 家 

    ど ち ら が 生 き 残 る か の 戦 争 な ん だ ! ! 」


363 :伝説の復活!!:04/03/22 15:32 ID:F+YG9APM
将軍「こ…こ奴……不死身か…」
車田「俺は不死鳥……不死身ってやつは俺の専売特許だぜ!!」
将軍「おもしれえ、わたしとしても、このまま貴様におネンネされちゃはりあいがねえってもんだ――っ!!」
さらに悪しき業火のオーラを燃え立たせる、ゆで将軍。
倒される度に、より強く、より大きく小宇宙を燃え上がらせる、車田。
そのとき!

    ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・

将軍「な…なんだ、この地鳴は!?地震か!?」

    ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・

将軍「い…いやちがう!車田の血が流れおちた場所から何か出てくるぞ!!」
車田「な…なにい〜〜!?」
将軍「あ…あれは……」

次の瞬間、異形の影が地中から現れた。
その姿は、世が乱れる時、それを救うために現れるという伝説の霊獣『麒麟』!!
そのボディは、鋼鉄!!
                   バディ
車田「お…おまえは……そこにいたのか、相棒!!」

      頭 脳          血 液
みずからのBRAINで思考し、人間のBLOODで作動し、
         華 麗 さ                 戦  士
芸術的ともいえるBRAVERYをもった、史上類のない究極のBATTLER!!

    ビ ー ト
   『B’T』   エ  ッ  ク  ス   復   活   !!


364 :作者の都合により名無しです:04/03/22 19:11 ID:LFpplXBH
キターーーーーー!
でもギリギリだーーーーーー!

365 :作者の都合により名無しです:04/03/22 19:36 ID:nQ3y0JQj
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!
ところでやはり正義漫画家は集英社、小学館に多く、悪魔漫画家は講談社、秋田書店に多いのかな?
特に秋田書店には山賢をはじめ悪魔漫画家が大量に存在しそうだw
逆に小学館の漫画家はスプリガン達など正義漫画家が多そうだ。



366 :作者の都合により名無しです:04/03/22 19:37 ID:gi5qsTCD
将軍戦だけでもエース戦より長くなりそうだな

367 :無礼ド攻防戦のかたち (>>343):04/03/23 14:15 ID:JGeFL8dO
 「不吉だ」
 「どうしたのさ、隊長?」
 「我々にとってよくない事態がおこったのだよ、ジュン隊員」
 「どーゆー事さ」
 「宇宙人(仮)め!マキ隊員の展開したバリアを消滅させよったわ!!」
 「え〜〜!!そんじゃ、攻め込まれちゃうじゃないか!俺らどーなんの!?」
 「安心めされい・・・打つ手はあるのだ」

不気味な面持ちの玉吉隊長が、バリアを破られて動揺する巻来に再度展開の指示を出しつつ、
懐から黄色く光る大きな水晶球を取り出し、魔法の粉らしきものをふりかける。
首を傾げる佐渡川の前で、玉吉はヒッヒッヒッと魔女のように笑いながら宣言する。

 「ここは『ドラクエワールド』内・・・私は独学でこの世界に対応できる能力を得た!
 2人でしりとりして答えたものに、自在に進化できる秘術中の秘術を今、解放しよう!
 その名も≪しりとり進化術≫!!すなわちこれ玉吉版『しんかのひほう』なり!!」
 「な・・・なんだかよくわかんないけど、この魔法で何を作るってんのさ?」
 「もちろん、我々が強ーい漫画家に変身するのだ!何が出るかはしりとり後のお楽しみさ♪」
 「なるほどねえ。で、そんな凄いのがあるんなら早く使えよ、バカ!」
 「おっほう」
佐渡川の、歯に衣着せぬ攻撃に笑顔で顔を押さえつつ、玉吉は彼と共に水晶球を囲む。

 「では行くぞジュン隊員・・・お題は漫画家。桜玉吉の【ち】!チーン(ベルを鳴らす音)」
 「おうさ!『ちみもりを』!!」
 「・・・・・・のっけから色んな意味でヤバイのが・・・ってか【を】って何だよぅ」
 「いるからいいじゃん【を】。ほら昔新聞でエッセーとか書いてた奴」
 「いるのかよ!!えーっとコンピュータで調べたいのだが、パソコンは何年ぶりかわからんなあ」

おぼつかない一本指打ちで、無礼ドのコンピュータで漫画家名検索を始めた玉吉。
しりとり進化術の恐ろしいところは、当たりが出るまで永遠にやらねばならない事であった。
いや、やらなきゃいいんだけれども。

同時刻。ゴッドハンド基地内の研究室で、高屋良樹がくしゃみをしていたのは誰も知らない。

368 :無礼ド攻防戦のかたち:04/03/23 14:19 ID:JGeFL8dO
 「を・・・あった!『をかべまさゆき』マニアだなジュン隊員」
 「無駄口はいいから、どっちも強そうな名前が出るまで急げよ。『木城ゆきと』!」
 「おお凄そうなのが。えーと、確かえなりチームに【と】が・・・『富沢ひとし』!」
 「ダメじゃん。次!『島本和彦』ね」
 「問答無用だなー(苦笑)おや、また【と】・・・『とりいかずよし』で」
 「トイレット博士かよ!七年殺しかよ!もっと強そうな漫画家が他にいるだろーが!」
 「うう、近頃の漫画業界には疎くて。山奥に隠遁してるんで」
 「言い訳無用!わかんないならネットで調べる」
 「隊員いじわるだー。私が近代文明と無縁なのを知ってて言うんだー」
 「あーもういい!次行くよ『柴田亜美』!」
 「『みず谷なo」
 「わぁーローカルルール(>>1の2)違反ー!本当にこの術終れるのかよ!?」
漫画家2人が悶絶するさなかにも、戦況は刻一刻と変化し続ける。
何とかバリアを再展開させたものの、一部の敵モンスターが、
無礼ドの壁を溶かして侵入してしまった。巻来の無尽蔵なエネルギーを利用して、
廊下の隔壁を全て封鎖させたが、どこまで防げるか予断を許さない。
 「大変です、敵集団の動きが、妙に統制が取れています。
 内部事情に詳しい者か、なんらかの能力を持つ者が紛れている様子。
 最短距離を移動して艦橋に向かってます!危機レベル5!最大値です」
オペレーターの叫び声。艦橋エレベータを自爆させ、揺れる機体。
 「外部に救助信号を出したが、誰か気づくだろうか・・・」
通信士のつぶやきが艦橋のざわめきに消えた。

 「では気を取り直して『水島新司』!」
 「あのおっさん野球と柔道以外さっぱりだけどね。元気してるといいけど。
 って【じ】?そんな名字の人いたっけなー」
 「がんばれジュン君!未来は君にかかってるのだ」
 「何それ。・・・いた。【じ】。名字じゃないけど。でもぜーったい変身したくない、こいつ。やだ」
 「え?そんなに凄いのが?誰だろう・・・名字じゃないとなると・・・もしかして」
 「やだやだ!ある意味強そうだけど絶対お断り!臭そうだしエロそうだし体格怖いし」
 「いいと思うけどなあ、秋y」
 「だぁーー!!」佐渡川怒りのハイキック!どうなる無礼ド、どうなる地球防衛軍!

369 :作者の都合により名無しです:04/03/23 14:25 ID:JGeFL8dO
おわぁ!島本和彦は【こ】だ!
リアル玉吉と似たようなミスを犯してしまった。
しりとり最初からやり直します('A`)

370 :9部624:04/03/23 14:43 ID:BCk6Vv/L
うわ、なんか色々気を遣わせたみたいだな……
三条の『ドラクエワールド』は鬼岩城を覆う程度のつもりなんで(表現わかりにくかったですか?)
近付かなければ大丈夫ですよ。
他のとこでの戦闘も、色んな技使われてましたし。
まあ逆に、これを『ドラクエワールド解除の理』としてもらっても全然構いませんが。

371 :無礼ド攻防戦のかたち屈辱編:04/03/23 14:53 ID:JGeFL8dO
     じー(冷たい目)
 「そんな目で見ないでおくれよぅジュン隊員ん〜」
 「うっさい!死ね!また【ち】からスタートで島本からやり直し!」
 「なんだか私、マゾっ気に目覚めそうな・・・」
 「次ボケたら煮えたぎった寸胴鍋に叩き込む」

悲しいかな諸事情によりしりとりリスタート。
恐るべしは自分の漫画内でこれにチャレンジし『単語二度言い』で自爆した桜玉吉。たぶん。
 「ちみもりを〜」
 「をかべまさゆき〜」
 (略)
 「島本和彦!次は間違えるなよ隊長【こ】だよ【こ】」
 「何度も言わんでも・・・。では『古葉美一(こばびいち)』かな」
 「ああ、今は氏賀って名前の人ね。ってホラー系いっさい禁止していいか?個人的に嫌だ」
 「気持ちはわからんでもないが私はホラーっぽいネタで食ってた時期も」
 「つーかこいつのネタはシャレにならねえって評判だしパスパス。『ちば拓』!」
 「由美ちゃん・・・太陽くん・・・(ドキドキ)」
 「はいはい≪キックオフ≫ね・・・いちいちネタを振らない!男同士でシャレなんねーよ」
 「いい切り替えしですなあ。では『黒鉄ヒロシ』!」
 「また懐かしい名前だなー。強いんだか弱いんだかわかんないっつーの」
 「最近テレビで見ない気もしますな」
 「どうせ山ごもりでテレビ持ってないってオチだろ。【し】・・・『椎名高志』かなあ?」
 「なんか使えそうな気がせんでもない名前じゃ。同じく【し】!えーとえーと」
 「早くしろよ!敵が非常階段上がってきてるってよ!」
 「えええ〜〜!?焦るとロクなのが出てこないって。【し】〜〜〜【し】〜〜〜」
 「死にたくなかったらとっとと言いな!」
 「『島本春奈』ぁぁ!!」
 「・・・・・・誰?」
 「某誌で≪聖闘士ダ星矢≫≪風魔のセ小次郎≫等の車田パロディを描いてたオナゴじゃ。そっくりだったぞよ」
 「わぁかるかぁぁぁぁ〜〜〜〜!!」

助けて!助けてしりとりの神様!どうするつもりだ無礼ド攻防戦!! 続く・・・の?

372 :作者の都合により名無しです:04/03/23 14:55 ID:JGeFL8dO
ドラクエワールド、松椿周辺まで拡張してましたよ(苦笑
一応半端に作用してる形ですがね。続き待ちー

373 :作者の都合により名無しです:04/03/23 14:58 ID:JGeFL8dO
島村春奈だ_| ̄|○ ドロヌマー
恨みでもあるのか炎尾・・・

374 :作者の都合により名無しです:04/03/23 15:10 ID:rU6ibyob
ドンマイ!ここでも見て頑張れ
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%BC%AB%E7%94%BB%E5%AE%B6%EF%BC%88%E6%97%A5%E6%9C%AC%EF%BC%89

375 :作者の都合により名無しです:04/03/23 15:15 ID:JGeFL8dO
ありがとー_| ̄|○

376 :別府地獄篇 第七歌「婢妖襲来」:04/03/23 23:48 ID:FKnDlbht
>319
嵐のごとく荒れ狂う、留美子の妖気と瘴気。
その禍々しき渦は、さらなる災厄を呼び寄せた。
夜の闇を、さらなる暗黒に染め上げながら、“奴ら”は来た。

「あれ…急に暗くなったぞ
「晴れてたのに雨かァ…」
「…いっ、いや違うぞ……」
「くっ、雲じゃないわ…」

     
    ヴ オ オ ア ア ア ア ・・・・・・・・・・・


「なっ…なんだあ、ありゃあ!?」
「目玉の大群が……空を覆ってる!!」

精子のようなフォルムをした目玉の怪物たち。
大きさは小型の魚程度だが、その数は別府の夜空を覆い尽してなお余りある。
そのおぞましさに、松椿を始めとして、別府中の漫画家たちは騒ぐ。
その中にあって、留美子と対峙しながらも、夜空の異常を目にした安西と雷句が驚愕の呻きを発した。

「そ…そんな馬鹿な……なぜ“あれ”が空を飛んでいるのだ……」
「あり得ねえ……一体どこの馬鹿だ、“あれ”をこしらえやがったのは……!!」

その正体こそ、黒藤田の細胞が生み出したおぞましき兵器!
“婢妖”、その数、実に三千万体以上!!
そいつらは、狂喜した。自分たちの眼下の街に、“大好物”がぎっしりつまっているのを見たからだ。
そいつは本能に従い、この絶好の獲物を全て喰ってやろうとし始めた!!


377 :別府地獄篇 第七歌「婢妖襲来」:04/03/23 23:48 ID:FKnDlbht
婢妖はたちまちのうちに、地上を蹂躙し始めた。
今まで魚のアジほどの大きさだったのが、いきなり数倍にも大きくなり、
全身から岩のようなトゲを生やし、鮫のような顎を剥き出し、さらに兇悪な怪物の大群と化した。
婢妖たちは、別府に蠢く人間たちを次々と喰らい、咀嚼し、飲み干していく。
その醜悪な牙は、別府全土を席巻した。当然、その牙は、ここ松椿にも殺到する!

「うわああああああああ!」
「く…喰われるううううう!!」
燃え滾る炎のなか、次々と松椿の漫画家たちが襲われていく。

技来 「な…なんて数だ!」
森  「し…しのぎきれねえ!!」
余湖 「こ…こっちがいくら増えても無理じゃん!!」

技来が銀製の弾丸をこめたショットガンを撃ちまくり、
森がワイアルドに変身し、気絶した施川を身を呈して庇い、
増殖した余湖が懸命に迎撃するも、次々と喰われていく。

松島 「うおおお! 来るな、来るな、来るなああああああああ!」
伯林 「解剖、解剖、解剖、解剖! うおお、多すぎて解剖しきれねえ、うひょお!」

精神的にビビリである松島幸太郎は恐慌をきたし、手当たり次第にバットを振り回す。
変な生き物を解剖する事に異様な執念を燃やす伯林が、凄まじい手付きで次々と婢妖を解剖していくが、手数が足りない。

連係のとれていない漫画家たちの全滅は、時間の問題に見えた。


378 :別府地獄篇 第七歌「婢妖襲来」:04/03/23 23:49 ID:FKnDlbht
「この怪物共は、『うしおととら』に登場する“婢妖”!
 下等な妖怪だが、合体し、物にとり憑き操り、
 また多くで巻きつき、圧力で物を破壊する力は強大。
 集団でかかられれば、一流の漫画家とて危うい!!」
松江名が、一気に解説する。その間にも、婢妖たちは次々と増えていく。
「金田一、負傷者の回収を急げ!」
城平の指示に、金田一は迅速に行動した。
ズオオ…と口を開き、重傷者と思われる者だけを選別して飲み込んでいく。
だが、森田まさのりを回収しようとしたとき――

「ふざけるな……」
「ム?」
いきなり、赤髪の剣士が、金田一を遮った。
井上雄彦だ。
全身を血に濡らしながらも、ギラついた眼光は衰えていない。
それどころか、凄まじい量の憎悪をたぎらせていた。
「てめえらは、あの妖怪女の仲間だろうが……そんな奴らが信用できるか!!」
「…………」
日本刀を突きつけながら凄む井上に、金田一はポリポリとこめかみを掻いた。
「高橋留美子……絶対に許さん……この井上雄彦が天誅を下してやる…その仲間の貴様らにもだ!!!」
怒りと恨みで正常な判断を失った井上が、留美子とガンガン勢を交互に睥睨する。
取りつく島もない様子に、金田一は「こいつ面倒だから始末しようかなあ」などと物騒な事を考え始めていた。
そのとき、数体の婢妖が、井上に襲いかかった!
「おのれ、邪魔をするな!」
井上は逆上しながらも巧みな剣捌きで婢妖どもを斬り倒していく。
しかし、多勢に無勢。見る間に、数に圧倒され始めた。
「げふ!」
次々と婢妖の突進を喰らい、井上が膝をついた。一匹の突進力が、ヘビー級のボクサーに匹敵する威力だった。
新たな血を吐く井上に、婢妖たちが一斉に襲いかかった。


379 :別府地獄篇 第七歌「婢妖襲来」:04/03/23 23:50 ID:FKnDlbht
「くそ……こんなとこで……なんという無様な…!」
無念に呻く井上に殺到する、数十の婢妖。それらが井上を瞬時に喰いつくすかに見えた、そのとき!
「やあああ!!」
細身の影が、手から出現させた霊気を練り上げた剣で、婢妖たちを斬り裂いた。
軽やかなフットワークで影は井上の側に立つなり、文句を言い始める。
「アンタね! 今の状況くらい見て分からないの!?
 化物が襲ってきてるってのに、漫画家同士で争っててどうすんのよ!!」
機関銃のように吐き出される叱咤の嵐に、井上は唖然とした。
影の正体は、なんと樋口大輔であった。
「意外と知られてないけど、実は退魔ものも描いてるのよね、私。
 読み切り形式で2、3話くらいしか描いたことないから、本格的じゃないけど」
意外な所で役立った樋口だが、周りを見回して呻く。

――燃え盛る町。逃げまどう人々。押し寄せる、『人間ではない』影。
――そして、血まみれで地面に転がる人の、肉肉肉肉……
――四肢を切断された者、胴体に風穴を空けられた者、頭部を砕かれた者……
――地獄に似せた温泉風景を、本物の地獄が蹂躙していた

“惨劇のヴィジョン”はここに現実と化した。
この未来を予知していながら、自分は何もできなかった。
“あの人”と約束したのに。強くなると約束したのに。
自分はまた何も――
無念さに打ちひしがれる樋口。その隙をついて、さらなる婢妖の追撃が迫る。
「! し…しまった!!」
樋口の未熟な退魔能力では、数体の婢妖を相手するのがせいぜいだ。
そして、この数は樋口の限界を遥かに超えていた。
樋口が固く目をつぶった瞬間――

 「浸 透 水 鏡 掌 !!!」

裂帛の気勢が轟き、一気に数十の婢妖を散りも残さず消し飛ばした。


380 :別府地獄篇 第七歌「婢妖襲来」:04/03/23 23:52 ID:FKnDlbht
「ま…松江名先生!」
袴姿に包まれた頑強な肉体。静かな知性を秘めた眼差し。
松江名俊、その人だった。
「目の前の敵を倒しただけで油断してはいかんよ。ここは戦場なんだから」
常と変わらぬ落ちついた声で、松江名は言った。
だが、その目はいつになく厳しく光っていた。

「ここで妖怪化した高橋留美子を逃すわけにはいかん。ここは死守せねばならん!!」
城平が両腕から発する魔力で防御壁を作り、婢妖たちの侵入を防ぐ。
しかし、その数はあまりに多く。とても長くは持ちそうになかった。
「椎名にもらった『札』が数十枚ある! それをそこらへんの壁や柱に貼るんだ!
 今ここに婢妖たちの侵入を許してはだめだ!!」    
「わ…分かりました!!」
城平から、椎名の札を渡された山田秋太郎が、その“紙を操る力”を駆使し、
至るところに札を自由自在に飛ばし、貼りつけていく。
たちまちのうちに、巨大な“符界”が形成された。
「とりあえず50枚の札を貼ったか……しかし何分持つか……」
独自の結界を貼り続ける城平が、歯軋りした。
その中で、城平は、安西が言った先程の言葉を思いだしていた。
それは、たかしげが留美子にとどめを刺そうとするのを阻止する直前、聞いたものだ。

――城平……男って、一生のうちに何人の女の涙を、とめてやれるんだろう?

「師匠の受け売りだけどな」と、照れ臭そうに笑いながら、安西は飛び出していったのだ。
あの時、城平はなぜだか賭けてみる気になった。。
あの甘い理想論ばかりを言う無鉄砲な男と、その横に立つ小さな相棒の事を。
「安西…雷句……俺にはお前らが理解できない……だが……」
魔力を振り絞りながら、城平は言う。
「俺はお前らに賭ける。俺の中に吹く論理の風が、そう言っているんでな」
フッ…とその端正な口元が、笑みの形に吊り上がった。

381 :作者の都合により名無しです:04/03/23 23:58 ID:JGeFL8dO
キター
キター
キタァァ

382 :作者の都合により名無しです:04/03/24 00:17 ID:ygAnANc5
福地とせがわはこの状況でもバトルを続けるんだろうか・・・

383 :鬼岩城攻略戦R 破魔:04/03/24 00:41 ID:JP+RVrgR
神崎将臣は。腕を組み壁に寄りかかりながら、閉じていた目をゆっくりと開いた。
>>323 >>324 ……なんて風に出来りゃ楽なんだがな。『ドラクエワールド』内じゃ『刻だましの剣』なんざ使えねーし。」
つくづく面倒くさい。
「つーかあっさり捕まるなよ……頼りにならん連中だな〜」
それとも、三条を褒めるべきだろうか?
その独り言は軽い調子だったが、表情には深刻さもあった。
顎を上げ、天井に入った罅をたどる。振動に埃が落ちてきている。
「……ま、なんとかなるか。」
雀の涙ほどだが、体力も回復した。それを、一瞬に燃焼させる。
今なら、そしてここからなら、なんとかなるかもしれない。
神崎はまず、天井の一隅に二メートル四方の目星をつけると、ジャンプして、その四隅を見えぬほどのスピードでジャブした。
着地。すこし歩く。
同じ事を、四度繰り返す。
ピシリ、ピシリ、と砂がこぼれて。
最後に着地するや、今度はさっきと比べ物にならないほどの『溜め』を量る。
「フゥゥゥゥゥゥ……」



『……どうやら私の勝ちのようだ、な』
『重圧呪文(ベタン)』は本来敵を圧殺するための呪文だ。
床を壊さぬよう緩めに放ったとはいえ、その中で『飛んで避ける』など
いかにゆでたまごや藤原カムイでも、叶うことではなかった。
そして
『……一度捕らえてしまえば、空裂斬も霊波刀もない、というわけだ。』
ロダンの地獄門さながら、苦悶に固まる四つの彫像。三条は満足そうに頷く。
だが今度は、遊びなしだ。
指をそろえ『デストリンガーブレード』を成し
まず、すぐそばに居た椎名の首にあてる。
漫画家達は様々な生存能力を持つが、首を飛ばされても生きていられる者はそうはいない。
「……ああああの!!ボク貴方の事とってもソンケーしていて……!!!」
命乞い。体はまるで動かないというのに、よく回る舌だ。

384 :鬼岩城攻略戦R 破魔:04/03/24 00:42 ID:JP+RVrgR
『……黙れ。喋ると、痛いぞ』
顎が動くと、一撃で首が刎ねられない。
ぴたりと口を閉じ。しかしすぐ、別に助かるわけではないと思い出したのだろう。
「いややー!」とか「まだチュウすら」とか「水着美女でいっぱいのプール」とか「ジョニービーグッド」とか
まことみっともなく姦しい喚きを再開する。
……いつまでも、椎名一人にかかずらってもいられない。
次も、その次もあるのだ。
(何度か振り直すことになるかもしれんが……)
数秒後に来る軌跡を逆に行き。高く、文字通りの『手刀』を掲げる。
『死ね』
なんの慈悲もなく振り下ろされたそれが
……虚しく、空を斬った。

『 ! ? 』

空振りに流れた体を、慌てて立て直す。
忽然としか言いようがない。本当に消えている。
『なっ……』


ドゴンッ!!!

                     ドゴゴン!!!

        ドッゴ―――ン!!!


すこし離れたゆで・吉崎・カムイが
順序よく、ロケットのように垂直に飛び上がる異様な光景。
なんだあれは―――いや、そうか―――
『床ごと―――!!!』
こんなことが出来るのは―――

385 :鬼岩城攻略戦R 破魔:04/03/24 00:43 ID:JP+RVrgR
――――スタッ

「よう。」
カムイの居たところに開いた穴から、登場したのは神崎将臣!!!
既に誰も捕らえていなかった『滅砕陣』は、半分自失で解除されている。
『ぐっ……!!』
「俺のこと忘れてた……って風でもねえな。『ドラクエワールド』内じゃ、俺にゃなにも出来んと思ってたか?」
にやりと、男臭く笑う。
『ぐぐぐぐっっ!!!ぅおのれぇっ!!!!』
二振りの剣。
双子のようにそっくりな『星皇剣』を両手に握る。
『四つに分かれて後悔しろッッッ!!!!』
そんな三条を、喉を見せて見下ろす神崎。
「……三条お前、頭に血が上ると周りもよく見えなくなるらしいな……

  今 だ ッ !!!! 殺 れ ッ !!!!! 」

突如大喝した神崎に、気圧され、一瞬動きが止まる。
『何を』

 い や !!! ま ず い !!!!!

背後、足元には穴が開いている。椎名が乗っているであろう『床』があった穴だ。
そしてそこに―――

「 ど っ せ ―――――――――――― い !!!!!!!」

咆哮。
背骨に、大砲でも撃ち込まれたような衝撃が落ちる。

『 ぐ ぉ ぉ ぉお おお お お おおおお おおおおお おおお』

386 :鬼岩城攻略戦R 破魔:04/03/24 00:45 ID:JP+RVrgR
バット代わりに振られた極大の霊波刀に吹き飛ばされ、とてつもない勢いで迫る正面。
同じく落下し、足をつけたゆでたまごが、闘牛のように足を掻いて―――

「 ハ リ ケ ー ン ミ キ サ ――――――――――――!!!!!! 」

激突の刹那、擦りつけるような頭突きが見舞われる。
『帰書文』による固定すら破砕した、脅威の理不尽・ロングホーンパワー。
しかしそれすらも、三条の止まった時間を傷つけるにはあたわない。
だが

『 お お ぉ ぉ お お ぉ ぉ お お ぉ ぉ ぉ ぉ お ぉ ぉ お お お 』

遠く、近く。
猛回転しながらジグザグの放物線を描く三条には、回避も防御も、もはや不可能だった。
「……吉崎、合わせろ……」
「はい!!」
落雷を受け止め、パリパリと放電する勇者の剣。
目と並行に、両手持ちに構える。
容易ではない。
狙うべき的は回転し、不規則な落下を見せているのだ。
しかし
(……ここで決められなきゃ……『勇者』廃業!!!!)
そして――――

「 ……… み え た ぞ ッ !!!! 水 の 一 滴 ッ ッ ッ !!!!!! 」

387 :鬼岩城攻略戦R 破魔:04/03/24 00:50 ID:JP+RVrgR









                  雷斬と断空

              空を貫く衝撃波が空裂斬となる





                   星空で

             ドラクエの神がにこりと親指を立てた













388 :作者の都合により名無しです:04/03/24 02:21 ID:BqafdaLk
えなり人物表リンク、三条が登録されてないぞ

389 :鬼岩城攻略戦S 闇の衣:04/03/24 05:25 ID:JP+RVrgR
「……どうなった?」
神崎は、フラつきながら瓦礫をかき分け
位置的には自分達より高台の『鬼岩城の肩』。巨大松明の近くに落下し、大の字になった三条を見上げた。
「……生きてる。だがもう虫の息って感じだ。動けやしない」
椎名が静かに応じる。
「そいつは結構。」
おもくそ「殺れ」とか言ってしまったが、それが最終目標だったわけではない。
(……しかしまあ、俺等も人がいいというかなんというか……)
死ぬ気で戦い、その当の相手を助けてやろうってんだから、世話は無い。
そのことを忘れず、紙一重の手加減を成したカムイもまた、苦笑は隠せない。
事情を知らぬ椎名が吉崎に説明されて、聞いてないよ!と食って掛かり
「それじゃ水野ちゃんに……!」
とか言いかけて、黙る。
言えやしない。
とてもじゃないが、言えるようなことではない。
「……ま、元に戻ったら。俺も何発かイカせてもらうがな。」
なにを勘違いしたか、神崎が見えない三条を殴る真似をする。
(……いや。……これでよかったのかもしれん……あえて禁断の道に進むことも……)
とか遠い目が出来るほど年輪を重ねていない椎名は。チクショーッチクショーッと地団太を踏んでいた。
(なに言ったんだ水野の奴)
新たな疑問をカムイに生じさせ
おそらく一番疲弊している神崎を先頭に、遅れてばらばらに四人が続く。
360度のパノラマ。
満天の星。地上の赤星。どれも正面の大炎の、その火の粉に過ぎぬようなちっぽけさだ。
三条まで3メートルほどの近さまで来たところで
から、とちいさな音。
足が、止まる。
五対、十の目の前。
顔をただ暗黒で占めた――光瞳すらない――三条が、ゆっくりと起き上がった。
椎名に集中する、責めるような視線。
しかし、椎名は珍しくうろたえもせず、深夜通販のアメリカ人のように肩をすくめる。
動けたとしても、戦うなどもっての他であることに、変わりはなかったからだ。

390 :鬼岩城攻略戦S 闇の衣:04/03/24 05:28 ID:JP+RVrgR
『……な……ぜだ……』
三条はぐらりとよろけ、傍ら、オリンピックの聖火台より大きい、椀状のそれに手をつく。
『……どこで……計算が……狂った……』
怨念と口惜しさが、業火にも耐える壁をひび割れさせる。
『負ける要素はなにひとつ……なかった……一度は……別府中の漫画家を……皆殺しにすることすら……!』
血を吐くように、途切れる。
黙って、聞き取りにくい三条の自問を聞いていた神埼は
「……さあな」
ぼそりとそう言い。そして―――
「ネズミにでも聞いてみるんだな……追い詰められた、ネズミによ」
親指で、背後を指す。
その先にある、吉崎や椎名の姿に
三条の長い沈黙。
やがて―――
『…………フッ……そうか……負ける要素は、吉崎や椎名を『ゴミ』とあなどった……私の心の中にあったのか……』
自嘲が、こぼれた。
「……えらく謙虚だな。……覚悟は出来てるってことか?」

……… フ ッ ……… ! フ ハ ハ ハ ハ ハ ハ ハ ハ ハ ハ ハ ッ ……… !!!

哄笑。
乾いたそれが、上昇気流に乗る。
「……追いつめられて、気でもふれたのか?」
ゆでの疑問に
『……いいや私は正気だ、ゆでたまご。』
即応し、仰け反る背を戻した三条の瞳に、しかし狂気としか思えぬ輝きが灯る。
『ただ……『私に勝った』からといって、自分達の勝利が揺るがぬと思い込んでいる貴様等のあさはかさに
 ……思わず笑いが漏れたのだ……!!』
両の手が、はだけるように自らの襟を掴む。
『……そう、もはやこれまで……!!!』
無意識の警告。
全員が、ほぼ同時に三条から飛びすさる。

391 :鬼岩城攻略戦S 闇の衣:04/03/24 05:29 ID:JP+RVrgR
『我が闇の衣を脱ぎはらい、別府ごと貴様等を、この場で消す以外にない!!!!』
空間に、違和感が満ちた。
カムイがいち早く、その正体に気付く。
(―――ドラクエワールドが―――引いた!?)
『貴様等はこの場で全滅する!!!―――死にゆく者になら、この素顔をみせてもさしつかえあるまい……!!!!』
怒気と狂気に彩られた者特有の、危なげな、たゆたうような声。
ローブの下、三条の胸のビックバンめいた光球が、溢れんばかりの輝きを放ちだす。
『……今から貴様等は思うだろう。鬼岩城に踏みつぶされたり、暗黒闘気でバラバラになっていたほうが……

  ま だ し も 幸 せ な 死 に 様 だ っ た   と な っ !!!!!!! 』

392 :作者の都合により名無しです:04/03/24 11:50 ID:BYUvXfL/
えらいこっちゃ
助けてドラクエの神様っ

393 :直系VS最新式 >>330:04/03/24 20:54 ID:9cvHipUK
「たすけて…」
か細い声が、せがわを迎撃しようと歩を進めた福地の耳に響いた。
(まだ一般人が?それとも漫画家?)
土産物売り場を出てすぐの重い鉄の扉。
おそらく中は物置か何かだろう。助けなければ!

「…と」
ドアノブに手をかけた時点で、福地の動きが止まる。
(罠か?)そっと左手で拳を作り
コンコン、とドアを叩く
「だれかいるの?」
ドアに7、8歳だろうか、寂しげな少女の顔が浮かび上がった。
宗屋ヒデヨシの「声を似顔絵に変える能力」だ。
戦闘嫌いの福地の頭に、一つの大義名分が浮かんだ。
戦うくらいなら、一人でも多く人を助けてこの場を去るほうがいい。
一人くらいなら、連れて逃げ切ってみせる。
福地はホッ、とおおきく溜飲を下げ
「大丈夫?」
と声をかけ中に入ろうとした。

394 :直系VS最新式 >>330:04/03/24 20:58 ID:9cvHipUK
福地はこの場が地獄であるということを忘れていた。いや、「忘れようとしていた」
いままで戦いを避け続けた人間としては当然のことであったかもしれない。
「弱いものを救う」という一種のヒロイズムをこの極限状況で見出そうとしていた。
そのためにドアの鍵が開いていたことにも疑問を抱かなかった。
そしてせがわには、非情の忍びにはヒロイズムが存在しなかった。

押し戸のドアを開け一歩足を踏み入れた途端、福地は文字通り「止まった」。
足を粘性の何か、おそらくトリモチが捉えた。
福地の動きを止めたのはそれだけでない。
目。
暗闇にひしめく、無数の狂った人の目。
せがわが襲われたあの暴徒たちの目。
それが一斉に牙を剥き、福地にする。

せがわは理性を失い獣と化した暴徒の集団を
蛍火の「生物を使役する能力」で操り、一室に詰め込んだ。
そのとき如月左衛門の「顔を死仮面をとった相手の者に変える能力」で
自分の顔を少女の顔に変え、風待将監の「粘性のある痰」を入り口に仕掛けておく。
さらに如月左衛門のもう一つの能力「声帯模写」で福地をおびき寄せたのであった。

殺到する暴徒の攻撃を全身に巻きつけた手ぬぐいを鉄に変え耐える福地が
「似顔絵の少女が二人いる!」と気付いたときには
その内の一人、変装したせがわまさきの握ったナイフは
無慈悲にも頚動脈を確実に掻き切る位置へと伸ばされていた。
「だれかいるの?」
少女の似顔絵が声に戻り、不気味にこだました。

395 :作者の都合により名無しです:04/03/24 22:30 ID:hg1V66yo
おお、なんかすごいことになってる。<直系vs最新式

しかし、せがわは福地の能力を把握していたのか?

396 :作者の都合により名無しです:04/03/24 22:48 ID:d4P7mJuv
把握してはいないんじゃないかな
福地は実戦データがないので、十傑集のメンツですらほとんど知ってる者はいないはず
たぶん、直接会った瞬間に騙すつもりだったと思われ
福地は、楽観主義と、自分の能力を把握しきってないことがアダとなった感じ

それにしても、せがわの戦いはvs山賢戦といい、知略に富んだバトルが多くて面白い

397 :作者の都合により名無しです:04/03/24 23:18 ID:XrmkBmW1
>福地は実戦データがないので、十傑集のメンツですらほとんど知ってる者はいないはず

どんな能力持ってるかもわからん奴を十傑集にいれて尚且つ部下の能力も把握しないアホですか横山は・・・

398 :作者の都合により名無しです:04/03/24 23:18 ID:BYUvXfL/
軍師と隊長だけ知ってるんじゃないかねえ

399 :作者の都合により名無しです:04/03/24 23:23 ID:XrmkBmW1
暗殺決定してんのに仲間に対策教えない無能な隊長ってのも問題だが・・・
まあこのスレ全体的に福地まんせーっぽいので状況を福地有利に持っていくのが当たり前か・・

400 :作者の都合により名無しです:04/03/24 23:27 ID:BYUvXfL/
一応12部で放置(キユの不穏分子にさせるため。で、いつか処刑)言ってたけどね
福地はな〜昔は温泉しか能の無い男だったからたまにはな〜

401 :作者の都合により名無しです:04/03/24 23:34 ID:d4P7mJuv
>>399
言葉尻をとらえて勝手に穿った見方すんなよ……
あくまで俺が勝手に言ったことであって、本文ではそんな事、一言も言ってないんだから……
変な誤解を与えたようだから、今のうちに言っておくけど


402 :作者の都合により名無しです:04/03/24 23:53 ID:pqQq0Ep3
・・・把握も何も、当人の漫画を読めば分かると言ってはいかんだろーか<漫画家の能力
たしかやきうの時に、荒木のスタンドを調べる名目でジョジョ読んでた奴がいたよね。
基本的に、ここのスレの設定だと能力はオープンなんだよな。調べる気にさえなれば。


403 :作者の都合により名無しです:04/03/24 23:59 ID:T6mjFeN9
>401
本文に書いてないことぐらいスレ読んでたらわかるに決まってるだろ。
穿った見方もクソもあんたの書き込みが余りにご都合主義だから突っ込んだら、
続けて強引な解釈する奴がでてきたから更に書きこんだだけだ。
つーか、上記の二つの書きこみだけで俺が本文を誤解してると思うなんて・・
穿った見方してんのはあんたのほうだろ。

話自体は普通に楽しませてもらってます<書いてる人


404 :魔軍集結:04/03/25 00:23 ID:RC8kwCSa
『地獄の釜』
そんな単語が浮かんだ。
この別府を覆うほどの妖気は
釜の蓋がズレた―――その隙間から僅かに覗く『なにか』のせいにすぎない。
ゆでたまごは、何故そんなことが自分にわかるのかも、わからなかった。



藤原カムイは恐ろしい想像をしていた。
今の今まで三条の力の根源は暗黒闘気にある、そう思っていた。
しかしあの暗黒闘気は奴の最強の武器ではなく、真の姿を覆い隠すベールにすぎないのではないか?



初めてだった。
あまりに強い地磁気に狂ったコンパスのように
くるくると回転する針のように
神崎将臣に、助かる方法が浮かばない。



椎名高志は―――
これでもそこそこ腕は立つ。
いくつか修羅場も抜けてきた。
そういう者にだけ働く―――勘がある。
(俺はここで―――死ぬ。)



そして吉崎は

「 う わ ぁあ ぁぁああ ぁああああぁぁぁぁぁぁっっ!!!!」

405 :魔軍集結:04/03/25 00:24 ID:RC8kwCSa
本能レベルを越える恐怖に耐えられず。裏返った声をあげると、無謀にも杖を捨て素手で殴りかかろうとしていた。
誰も、止めようとすら思わなかった。
そして、その頭上に出現したのは。三条でもカムイ達でもない、落雷のような蹴撃者。

「 流 星 ・ ブ ラ ボ ー 脚 !!!!! 」

 ズガドォ――――――ン!!!!!!

堕ちたのは罪まとう蝶。
突き立つ信管抜きミサイルのスピードに、一瞬で吉崎の頭がレンガに埋まる。
「……フフッ……駄目だよ邪魔しちゃあ……俺も前から興味あったんだ……彼のス・ガ・オ♪」
気絶した吉崎の上に、和月伸宏がとまる。
「うぅ」という仲間のうめきに、四人の呆然が皮肉にも解かれた。
「貴様……!!」
ある意味、敵に救われる形。しかしそれは、乱入者を許す理由にはならない。
「おっと、動かない。君らが動きさえしなければ、吉崎君の命は保証するよ。」
和月のスカートからのぞく腿に
稼動腕で取り付いた四つの処刑鎌が、毒蛇めいた鎌首をもたげ四人を牽制する。
「……ま、俺が殺らないというだけで、結局三条君が殺っちゃうんだろうけどね♪」
くつくつと嘲いながら、いつでも吉崎の首の折れると、足裏を乗せる。
背後では『飛翔呪文(トベルーラ)』でか、あるいは未知の力でか。
燭台の高さを越えて浮かんだ三条が、赤い火を逆光に、轟々と威圧を放ち続けていた。
和月の口笛が、そらぞらしく鳴る。
封印を証していた
三条のローブを繋ぐ首飾りに

    ピ  シ  ッ

亀裂が―――
「ストップ。そこまでです、三条さん。」
和月、ではない。
享楽的な蝶とは好対称の、理性と落ち着きをたたえた第二の男。

406 :魔軍集結:04/03/25 00:26 ID:RC8kwCSa
八房龍之介は。杖の先端を突きつけるように三条の喉元にあてていた。
「……貴方の『正体』は、いついかなる場合においても、妖魔王さまのお許しがなければ見せてはならない。
 これは我が妖魔王軍『特S級機密厳命』です。
 それを破ったら……いくら貴方といえど、ただで済ますわけにはいきませんよ?」
忽然と現れたポーズのまま、静かな凄みで暴走をとどめる。
次々と現れる三条の救援者に、見上げる四人は動揺を隠せない。
「……貴方もです和月さん。三条さんを止めるならともかく、煽るとはどういうことですか?」
またこいつか、と和月はつまらなそうにそっぽを向く。
「……好奇心は蝶をも殺しますよ。」
「猫だ。」
警告を、律儀に訂正する。
その吉崎を踏みつけていた足が
「……おろ?」
いつの間に接近したのか、ゆでたまごに掴まれていた。
「この汚い足を……」
無限のスタミナを秘める筋肉が隆起し
「どけろっっ!!!!!」
放り上げられ、薪のように炎に突っ込む寸前、空中に羽がひろがる。
「……ワ〜オ♪」
舞い、白い牙を微笑ませ、パチパチと手を叩く。
和月はそのまま燭台の縁に腰掛けると、軽く脚を組んだ。
『…………』
同時に、ぐらり、と三条の体が崩れ
「おっと……」
受け止め、肩を貸す八房。
重い体に、三条のほうほうの体を実感させられる。
(いやはや……)
三条は『ドラクエワールド』と『自らの体の秘密』により防御面ではほぼ完璧な存在だ。
それを、眼鏡の向こうでいまだ尽きぬ闘志を燃やす者達は
四人……いや、五人がかりでとはいえ、ここまで追い込んだのだ。
「……たいしたものですね。」
吉崎に、回復呪文の緑が輝く。

407 :魔軍集結:04/03/25 00:27 ID:RC8kwCSa
「で、どうするんだい?」
足をぷらぷらさせて和月が問う。
「……そうですね」
カムイ達は明らかに疲弊している。
しかし―――
「……今度は向こうの『ドラクエワールド』がやっかいですね。」
ドラクエ漫画家が3人。
そして椎名高志にゆでたまご。
特に椎名は、あまりに自分達と相性が悪い。天敵とすら言っていいだろう。
「……稲田さんはどうしたんです?『ああいう敵』の為に、わざわざ転生した後、改造したんでしょう?」
とりあえず、意識はあるらしい三条に聞く。
『……奴はまだ……『超魔生物』への改造が済んでおらん……もう、そろそろだとは思うが……』
「……一人で、来たんですか?」
『…………妖魔王様の……御為だ……』
(……忠誠心が高すぎても……ですか。)
大罪衆の他の面々とは、別の意味で難儀な男だ。
「……別に勅命があったわけではないんでしょう?
 ならこの場合、先に命じられた『正体を明かすな』という命こそ、優先されるべきではないんですかね。」
『…………。』
「逃げますよ、いいですね?」
「そう簡単にいくのかなぁ?」
説得に、三条の無言の了を得たものの、頭上から和月がチャチャを入れる。
「……まぁ、そうですね……」

408 :魔軍集結:04/03/25 00:30 ID:RC8kwCSa
同意する八房の視界には、吉崎も加えた五人の戦士が、じりじりと包囲を作りつつある。
『ドラクエワールド』を予期してか、影響の無い『無限刃』を抜く和月。
八房は、炎の反対側に置いてきた小林と河下を呼ぶべきか、思案しなくてはならなかった……



(どうする……?)
藤原カムイは、はたして『ドラクエワールド』を発動させるべきかどうか、ギリギリの選択を迫られていた。
(神崎は、おそらくもう戦えない。)
立っていられるのが、不思議なくらいだ。
(吉崎と俺のMPも、かなり減ってきてる。)
三条戦での消費がキツイ。
(発動させれば、椎名はまた霊波刀オンリーになるし……)
濃厚な『魔』の気配を漂わせる敵に、それは痛かった。
(ゆでは……元気だな。なんでだおい)
後に曰く『体動かしてたらなんか体力回復した』とのこと。どういう体構造しているかは不明。
しかしなにより―――『ドラクエワールド』を発動してしまえば、それはそのまま戦端の開始となるだろう。
『鬼岩城を止める』という当初の目的は達成した以上、もう戦う必要は無いともいえた。
「―――なるほど。お互いとどめを刺したくもあり、逃げたくもある……イヤな状況だ……身動きが取れないね、これじゃ。」
着火しない程度にガリガリと石を削りながら、対面の変態ルックが言った、まさにそれが今の状況だった。
包囲網が完成し、八房がやむをえず二人を呼ぼうとしたその時

雷鳴と共に、第三の男。

409 :直系VS最新式:04/03/25 00:35 ID:RtIoygx8
(一秒を―――――十秒に変える能力!!)

まさにギリギリだった。
頚動脈を切り裂かれる寸前に、せがわにとっての一秒が福地にとっての十秒へと変わった。
十倍に引き伸ばされた時間の中、福地は必死で首を逸らしナイフから逃れる。
(ひぇぇぇぇぇぇっ!!)

せがわが致命の角度と速度で迫るナイフは空を切った。

ここまでで福地の体感時間で約2秒。
しかしいくら一秒を十秒として動けるといっても、そのまま追撃が来たのならば
トリモチで身動きを止められてる福地の命は無かっただろう。

だが気まぐれな神(ファンキーな格好で漫画肉を頬張っている)は福地に味方をした。
必殺の思いで繰り出したナイフが避けられたことに驚いたのか
少女の顔をしたせがわの目が驚きに僅かに見開かれ
ほんの一瞬、一秒にも満たないコンマ数秒、追撃へと移るせがわの動きが遅れた。
それが福地の命を助けた。
追撃へと移行するまでに生じた僅かな停滞、足を縫いとめる靴はそのままに福地は跳んだ。

すぽん。
と音が聴こえてきそうなほど見事に靴はトリモチにかかったまま福地の足がすっぽぬける。

ここまでで福地の体感時間で約5秒。
ほんの一瞬前まで福地が存在していた空間をせがわのナイフは通り過ぎた。

足がすっぽぬけた勢いが強すぎて2〜3回ほど福地は片足ケンケンをする羽目になる。
ここまでで福地の体感時間で8秒。

体制を整え、福地はせがわへと向き直る。
そして福地の体感時間で十秒が過ぎ、一秒を十秒に変える能力の効果が切れた。

410 :別府地獄篇 第八歌「暗黒」:04/03/25 01:31 ID:ebSk81R4
結界で覆われた松椿。
内に、血の暴走を続ける留美子。外に、百万を超すの婢妖の大群。
結界は数分も持つまい。状況は依然、悪化の一途を辿っていた。
「……こうなってはあの2人に任せるしかありませんね」
厳しい目で状況を睨む松江名の横で、たかしげ宙が呟いた。
「あの2人と高橋留美子の戦いに私が乱入しても、却ってお互いが邪魔になります。
 …あの2人では勝つ事はまず無理でしょうが、疲弊させる事はできるはず。
 2人がとどめを刺される直前、高橋留美子に生じる隙を狙って、私が仕留めます」
あくまで冷徹な計算をやめない、たかしげに、樋口が気色ばんだ。
「……あなたは、あの2人の行動を愚かだと思っているのですか?」
文句を言おうとする樋口を制すように、先に松江名が問う。
それに対し、たかしげは、
「それはわかりませんよ」
と、言った。
「誰が賢くて誰が愚かな選択をしたかのかは、すべてが済んでからでないと何者にも判断はできません。
『賢者』と『愚者』にどのような違いがあるのかも……です。」
あくまで静けさを揺らさないたかしげの心中は、誰にも推し量る事はできそうになかった。

 ****

留美子の妖気が集束し、雷光がたばしる。
「リック、イナズマが来るぞ!!」
「ヌウウ! 任せろ、信行!」

    「 ス オ ウ ・ ギ ア ク ル !!! 」

雷句の持つ『魔法の本』が輝くと、巨大な『水龍』が出現した。
水龍はその太く長い体にて、大きくとぐろを巻き、炸裂する雷撃と正面衝突した。


411 :別府地獄篇 第八歌「暗黒」:04/03/25 01:32 ID:ebSk81R4
凄まじい熱量と貫通力をもって、安西たちに肉薄する稲妻。
だが、『スオウ・ギアクル』の巨体で形成された、何層もの分厚い水の壁の前にさしもの破壊力も半減する。
「よくやった、リック!」
相殺しきれなかった稲妻が雷句に襲いかかるが、その前に安西が槍を構えて立った。
『獣の槍』がほとばしる稲妻を残らず跳ね返し、それらは留美子の周囲に散った。
「今度はこちらの番なのだ!」
留美子の“強力な電撃”をたっぷり含んだ『水龍』が、そのまま留美子に激突する。

  ―――― ド  ゴ  ガ  ァ  ア  ア  ア !!! ――――

本来の雷句の術と、留美子の稲妻の威力が加わり、とてつもない破壊力が発生した。
留美子をたちまち、巨大な黒煙が包む。それを見た安西が、冷や汗を流した。
「お…おい……いくらショック療法つったって、チョットやりすぎじゃ……」
「ウ……ウヌ……」
一瞬、2人の脳裏に、ヤバい想像がかけめぐったが――
それが杞憂に――あるいは楽観に――すぎぬことを2人はすぐに知る。
煙が晴れると、そこにあったものは大きくえぐられた床や壁。そして――
「……マジか? かすり傷ひとつ、ついてねえぞ……」
「ヌゥウウウ……」
周囲を堅牢な『結界』で覆った、無傷の留美子の姿だった。
「……なんて強力な結界だ……こりゃ遠距離攻撃はほとんど無効と思っていいな」
「……ヌゥウ! ならば、危険だが……」

   「 ラ ウ ザ ル ク !!! 」 
          ―――ド シ ャ ア ア ア ア ン ン !!!―――

新たな術を叫ぶと、雷句を一筋の稲妻が直撃し、その体が金色の光に包まれた。
「接近戦で押さえこむしかあるまい!!」
術によってパワーとスピードが大幅に強化された雷句が、まさに稲妻のごとく留美子につっかけた。


412 :別府地獄篇 第八歌「暗黒」:04/03/25 01:34 ID:ebSk81R4
「いけぇえええええ!!! リック!!!」
「おぉおおおおおおおおおおおお!!!」
あまりのスピードに、風圧で顔を歪ませながら、雷句が疾走した。
一瞬で留美子との間合いを踏破した雷句を出迎えたのは、『気砲』の一撃だ。
「ぐ…ヌォオオオオオオ!!!」
ギリギリのところを、雷句が直角に曲がり、妖気の塊を躱した。
「おおお!」
雷句が、その小柄な体躯からは想像もつかない威力のハイキックを繰り出す。
その重さは、留美子をガードの上からでもわずかに揺るがせるほどだ。
たちまち、目まぐるしい攻防が始まった。
腕力・体力・耐久力、全てが強化された雷句は、留美子と丁々発止のやり取りを続けている。

「す、すごい……リック君ってあんなに強かったの……信じらんない……」
「雷句先生はああ見えて、藤田先生の拳法の技を一通り修得しているらしいからね」
雷光のような動きを見せる雷句に感嘆するしかない樋口。その横で、松江名が解説する。

「……こんなことなら俺も真面目に習っときゃよかったな……ケンポー」
熱心な弟子だった雷句と違い、とかく体術の練習はサボりがちだった安西は、今になってその事を悔やんだ。
しかし、ぼやいてばかりもいられない。
雷句が、次第に、だが確実に、目に見えて圧倒され始めたのだ。

「がはっ!!」
留美子の強烈な連続蹴りを腹に喰らい、雷句が血を吐いて吹っ飛んだ。
壁に叩きつけられ、同時に『ラウザルク』の効果も時間切れで消滅した。
「や、やはり……無茶苦茶な強さなのだ……留美子殿は……」
頭から血を流しながら立ち上がろうとする雷句に、留美子の爪が迫った。
「リック――――ッ!」
相棒の窮地に、すかさず長髪を振り乱しながら、安西が走った。
手品師のような素早さで手が翻ると、それぞれの指の間に、火薬玉が出現する。
地を蹴って、宙を駆けながら、安西が合計4個の火薬玉を、投擲した。
突進してくる留美子に全て命中し、黒い煙をあげて破裂した。


413 :別府地獄篇 第八歌「暗黒」:04/03/25 01:36 ID:ebSk81R4
無論、火薬玉程度がまともに留美子に効くはずはない。
だが、これは囮。あくまで目をくらまし、攪乱し、機先を制するのが目的の技だ。
花火師の技能を持つ安西の、昔からの得意技である。
「リ―――――ック!!!」
「ヌゥウウウ!!」
間一髪、留美子の毒爪をかいくぐり、安西がタックルの要領で雷句を回収する。
だが、雷句を庇った安西の背中を留美子の爪がえぐった。
「ぐうう!」
「信行!」
呻く安西に、雷句が声をあげる。安西は苦痛をこらえて笑顔を返す。
もし火薬玉による目くらましがなければ、安西の体は両断されてたかも知れなかった。
しかし、安西の背中から新たな血が噴き出し、塞がりかけていた先程の胸の穴も口を開けた。
傷と毒の激痛に、安西の顔面が蒼白になる。
そこへさらなる留美子の追撃が疾走し、安西の両目付近をかすった。
(しまった、目が!!)
留美子の『毒華爪』は、かすっただけで安西の視力を奪い去った。
光を失った安西を庇おうと、雷句が留美子の前に立ちはだかろうとするが――

     ザワ・・・ザワワ・・・・

闇の帳のごとく留美子の長髪が、さらに長く伸び、蛇のように安西と雷句の体にからみついた。強烈にしめあげた。
「かっ!」
「ヌアア!」
万力に噛ませたような凄まじい力に、安西と雷句が苦鳴を発した。
しかも、留美子の黒髪が捕えたのは、安西たちだけではない。

「ぐあああああああ!!」
「うおおおおおおお!!」
どこまでも伸びる髪が、松椿内の漫画家や従業員を次々と捕まえ、同様にしめつけた。
松椿中に、人々の悲鳴がこだました。


414 :別府地獄篇 第八歌「暗黒」:04/03/25 01:38 ID:ebSk81R4
「ぐ…ぐくっ……『髪籠(くしのかご)』……か…!」
「ヌゥオオオオ、切れぬッ!」
「落ち着け、リック! 留美子さんの『髪籠』は伸縮自在で切れねえ! 無闇に動いても無理だ!」
全身にからみついた髪をなんとか振り解こうとする安西たちだが、徒労に終わる。
安西は閉ざされた暗闇のなか、松椿に響きわたる悲鳴を聞いた。
留美子の髪が、松椿中に蜘蛛の糸のようにはりめぐらされたのだ。
そのとき、安西は焦げたような臭いを嗅いだ。
「や…やべえ! 『鬼火髪』が来る……ッッ!」
刹那。
留美子の髪に赤々と火が点り、瞬く間に全ての髪に燃えうつった。

「ぐおあああ! 熱ちいいいいいい!!」
「焼け死ぬうう……うおおおおおおおおおおお!!」「ぐぎゃああああああああ!!」

次々と炎に巻かれ、焼け落ちていく人々。果てしなく奏でられる阿鼻叫喚の混成合唱。
地獄の中、無邪気な哄笑を響かせる留美子。
その光景を見た雷句、その悲鳴を聴いた安西が、血が出るほどに歯を噛んだ。
「信行……なぜ、あの優しい留美子殿が、こんなひどいことをやらねばならんのだ…」
「……留美子さんの半分を占める『妖怪の血』……それはあまりにも強大なシロモノなんだ…
 それこそ、俺たちには想像もできないくらい……気が狂いそうなほどの呪縛……」
ギリギリと歯軋りする音が、聴こえてきそうだ。
「確かに留美子殿は重い罪を背負ってしまった……しかしそれは“人間”として償わねばならんのだ…。
 血も涙もない化物のままでは、絶対にいけないのだ!
 かわいそうだ、留美子殿は……早く解放してあげようぞ!!」
かすむ視界で、安西が留美子を見る。
圧倒的な力を振るうその背中は、なぜかとても小さく哀れなものに映った。
あたかも、それはまるで、幼子が泣叫んでいるように。
(留美子さん! 泣くなよ…もう…泣くなよ…俺が…俺たちが……元に戻してやるからさ!!)
全身から噴きあがる激情のまま、安西が槍を振るい、留美子の髪を切断した。

  「  元  に  戻  し  て  や  る  ! !  」


415 :十三番目の使徒、そして――:04/03/25 01:44 ID:vDYInm8r
>339
「ククク・・で、どうしたい嬢ちゃんたち? 道にでも迷ったのか?」
二人を面白そうに眺めながら、福本は言った。
この緊急事態に何を呑気な――と、突っ込みのは常人の感覚である。
狂気の天才福本伸行は“そこ”から遥かに離れた場所を悠然と闊歩しているのだ。
しかし、対峙する夜麻も負けてはいない。
「え〜〜とね、僕らレンたちといっしょにあやつられた人たちを助けようとしてたんだ 
 けど、途中でいつのまにかみんないなくなっちゃって、ハギーといっしょにず〜〜っと
 みんなを探してたんだ〜♪ちょっとるるる〜(寂しい)な気分だったけど、
 おじさんと会えたからるるるー♪(うれしい)だよっ」
と、いつもの調子で、満面に笑みを浮かべながら福本に説明っぽいことをした。
「フフ・・・・・なるほどなるほど」
本当にわかってんだか、夜麻のそれと対称的な毒々しい笑みを浮かべながら福本は頷いた。
どっからどうみてもカタギでは無いおっさんがいたいけな幼児を見下ろすその光景はかなりシュールであった。
平時なら警察に通報が入るだろう。
「あの・・」
ここでようやく起き上がった萩原がおどおどと福本に話しかけた。
上体の半分は夜麻の後に隠れたままだ。
「なんだ坊主」
「今ので、わかったの?」
「さっぱりわからないが・・・・・
 ・・・・それが、何か・・・?」

ざわ・・・ ざわ・・・

「な、なんでもありませ〜ん!」
怯えた様に夜麻の影に隠れようとするが、夜麻は忽然とその場から消えた。
きょろきょろと辺りを見まわすと、二人の周囲をわ〜いと楽しげに
くるくる廻っている夜麻の姿がすぐに見つかった。

416 :十三番目の使徒、そして――:04/03/25 01:45 ID:vDYInm8r
「ククク・・そう怯えるなや坊主・・・」
隠れる物が無くなりその場で慌てふためいている萩原に、福本が言った。
「先程の話だが・・無論言うまでも無くあの嬢ちゃんの説明はわからないっ・・!
 が、まあこれまでの状況と断片から、ガンガンチームと逸れたことぐらいは予測がつく・・
 ならば、とりあえずここは頷いておいても問題無しっ・・! 
 むしろそのほうが状況がスムーズに進む・・・と、思ったわけだ。わかったか・・?」
萩原はこくこくと勢い良く頭を前後に振った。
「ところで・・あの混乱の中で、一時ながらも無事合流できてたってことは安西の声を聞いて港に向かったのか?」
「おじさんも聞いてたの?」
と萩原が訊ねた。
「ああ・・そりゃあんだけ大声あげてりゃな・・・旅館中に響いてたんじゃないか・・・?
 ・・・クク・・なんで聞いてたのに港に行かなかったんだってツラだな・・」
福本の全てを見通すかのような透明な眼差しが萩原を射ぬいた。
「ふえっ・・!?」
思わずビクッと肩を震わす萩原を面白そうに眺めて、
「フフ・・・隠さなくてもいい・・・当然の疑問だ・・」
僅かに視線を逸らした。
己の瞳が子供に無用の恐怖を与える事にようやく気が付いたのだろうか。
萩原もそれでほっとしたのか、顔をあげて聞く姿勢になった。
夜麻は地面に生えた草花と戯れている。
福本は煙草に火をつけ、一服した後、少し間を置いてから、口を開いた。


417 :十三番目の使徒、そして――:04/03/25 01:46 ID:vDYInm8r
「安西は宴会場の人間を集めて三条を止める事を考えていたらしいが・・ククク・・・ 宴会場にいる全員が善人だと頭から信じ込んだズレた感性・・・貧困な発想・・・
 あの大声を聞いた奴らの何人かはしめたと思っただろうさ・・のこのこと無礼ドに  向かった奴らが鬼岩城を攻め落とした帰還の後・・疲労の極みっ・・
 そこを突けば楽に無礼ドは落とせるっ・・!・・ってな」

ざわ・・・ざわ・・・・

「だいたいにして、人数を集めれば何とかなるという発想がもう駄目っ・・・・
 嵌っている・・泥沼の中にっ・・たかだか二日三日程度の付合いの奴らを寄せ集めて
 果たして統制がとれるのか・・語るまでも無い・・・どいつもこいつも主義主張が違う
 ・・結局のところ足の引っ張り合い・・・自分勝手な行動が数多に巻き起こり・・・
 力無き者にまで眼がいかなくなる・・お前らが逸れたまま捨て置かれてるのが良い証拠だ・・・」

おそらく言っている内容のほとんどは理解できてはいないが、
萩原は最後の捨て置かれた、という所にだけは強く反応した。

「いいか・・人は・・世界が・・バラバラに・・バラバラになれと・・・蒔かれた種だっ・・・!
 信頼・・協力・・・連帯意識・・そんなものは全て虚偽・・・! 偽者でしかない・・!」

「そんなことないヨ」

無垢な声が、福本の饒舌を遮った。

418 :十三番目の使徒、そして――:04/03/25 01:47 ID:vDYInm8r
福本は顔をあげ、そちらに視線を向けた。
そこには、笑顔があった。
無邪気で、純粋で、暖かい笑顔だった。
夜麻みゆきは、笑顔のまま、両手を大きく広げた。

「だって、みんないっしょのほうが、楽しいヨ」

福本はしばし透明な瞳で夜麻を凝視していた。
それから、思い出したかのように慌てて煙草の灰を落とした。
「フフ・・・こんな感覚を味わったのはいつ以来か・・」
福本は、誰に言うでもなく呟いた。

「もう・・遥か霞の彼方で記憶も辿れないが・・・
 嬢ちゃんの御蔭で久しぶりに味合わせてもらったぜ・・
 この奇妙な感覚・・・・なにか新しい出来事や・・・とんでもない状況に接して・・・・
 びっくりするんじゃなく・・・びっくりする自分に・・・びっくりするという感覚・・・・!」


419 :十三番目の使徒、そして――:04/03/25 01:49 ID:vDYInm8r
それから、怯える萩原の頭にぽんと手を乗せ、二三度ゆっくりと撫でた。
「悪かったな坊主・・・」
萩原は、ドングリ眼で福本の顔を見た後、ふるふると顔を横に振った。
「心配ないヨ。ハギーも僕も、おじさんのこと嫌いになんかならないから」
にこりと笑う夜麻につられたように、福本は口元に苦い笑みを浮かべた。
「やれやれ・・嬢ちゃんに心配されちゃかなわねえな・・・」
福本は煙草を捨てて、火を踏み消してから、
「さて・・それじゃあ、とっとと嬢ちゃんたちの保護者を探すとするか・・
 だいたいどの辺りにいるかわかるか・・・?」
「え〜とね、みんな旅館のほうに他の漫画家を助けに行くって言ってたヨ」
「旅館って松椿だよな・・わかっちゃいたがおそらく混沌の中心だな・・フフ・・
 ま、いいさ、行くぞ――?」
ふいに、こつん、と地面に石が落下する音がした。
背筋に冷たい悪寒を感じ、福本は頭上を仰ぎ見た。
「なっ――!?」
天から――ヒトが墜ちて来た。
そして、そいつの右手に握られた拳銃の銃口は、確実にこちらを向いていた。
だが、福本が驚愕したのは、そのせいでは無い。
福本は見た、その男の顔を――

「お前は・・・高橋っ・・・!?」

声を遮るかのように、銃声が轟いた。


420 :作者の都合により名無しです:04/03/25 02:08 ID:Vbb6B0go
もはやどの高橋が現れても驚かないぞー(´Д`)

421 :作者の都合により名無しです:04/03/25 02:27 ID:LgppwbMC
(´-`).。oO(たぶん高橋よしひろではないな…)

422 :作者の都合により名無しです:04/03/25 09:52 ID:ObktCESy
(´-`).。oO(高橋ゆたかだったら笑おう…)


423 :作者の都合により名無しです:04/03/25 10:07 ID:ywuAdhA2
ナイス福本節。

424 :作者の都合により名無しです:04/03/25 10:30 ID:ebSk81R4
福本はアカギ化してからカッコ良さが急激に増したな
そーいえば、こいつもかなりの古参キャラだよな・・・

425 :恐怖の大王降臨するの巻:04/03/25 11:39 ID:nL+qvs/r
>>187) あの世の一丁目【怨みの門】前では。

「僕はもう殺し合いなんかしたくないんだーーーッ」
ドゴーン バゴーン
「こんな悲しい闘いは金輪際ごめんだあーーッ」
ピルルルル ゴゴゴゴゴゴ
「落ち着いて話し合いましょおーーーーーッ!!」
ギャギャギャギャ バキバキバキィ
「どこが話し合いなんだー」
巨大もんがーの足元でうろうろする幽霊三匹
あの世でもぶっちぎりの迷惑王はとびきり全開100万パワーだぜ!!

暴虐に耐えかねたかどこからか大量に現れた地獄の門番たちが、
機械と粘土が混ざったようなボディの大巨人が槍を持ってもんがーに襲い掛かる。
大きさは体長68メートル(最大値)のもんがーとあまりかわらない。
ピンチである!!
……しかし超起動暴発大馬鹿野郎は止まらない、いや止まれない。
もんがーは巨人の一匹の槍をつかまえ自分に引き寄せ柔道の組み姿勢を取り、
そして刈り足で相手を思いっきり撥ね上げ自分も共にジャンプ!!
体重を巨人の首の骨部分に乗せ……頭から突き刺さるよーに地面にブチ落とす!!
ドッガーーーーン!!!!
ぶっ壊れる門番ロボ!!
逃げ惑う三馬鹿幽霊!!
これぞ(普段なら絶対使わないだろう)超高角度の殺人内股・ツイスターだ!!
「やめるんだ悲しきロボット兵たちよーー!!僕はただ行かなくちゃいけないだけだーーーッ」
説得力ゼロ。
当然ながら攻撃をやめないロボ兵団。奪った槍を振り回し応戦するもんがー。
「うむう、ならば強行突破するのみ!!リメンバー・パール・ハーバーーーッ!!(意味はない)」
槍を大上段でぶん回しながらきりもみ回転!!そのまま飛行モード移行!!
門番軍団を引き連れながら遠くへ去ってゆく巨大もんがー。

その後。あの世の一部で『恐怖の大王伝説』が生まれたとか生まれてないとか。

426 :作者の都合により名無しです:04/03/25 12:03 ID:IgM0Ss7L
なんつーか、まずスカイハイ読めよあんた。
なんすか門番ロボて?
>190で指摘されたことの意味まるでわかってないのな。

427 :作者の都合により名無しです:04/03/25 12:16 ID:nL+qvs/r
読んだぞ一応。アバウトなあの世感で
少し位お茶目してもいいではないか…
というか出したらいかんのかーあの男は

428 :作者の都合により名無しです:04/03/25 12:18 ID:IgM0Ss7L
そらな。
おそらくあいつはあいつだからここで出したら書いてる人泣くぞ。

429 :作者の都合により名無しです:04/03/25 12:19 ID:nL+qvs/r
門番ロボてのはその場のノリの名前…って駄目なのかなあ
駄目なんだろうなあ…辛いなあ

430 :作者の都合により名無しです:04/03/25 12:24 ID:nL+qvs/r
ん?いやあいつってのはそっちのあいつではなくこっちの問題児なあいつで

あーややこしい(怒
出す度に駄目出し食らうキャラなんか嫌いだあ

431 :作者の都合により名無しです:04/03/25 12:25 ID:IgM0Ss7L
そういう風にへこまれても困るなあ。
批判しておいてなんだが、別に駄目ってことは無いんじゃない?
にわのってそういうノリっぽいし。

ただつまらなかった。それは間違いない。



432 :作者の都合により名無しです:04/03/25 12:40 ID:nL+qvs/r
ハハハ

いつもの事さ 0Th

433 :魔軍散会:04/03/25 14:05 ID:RC8kwCSa
 ガ ガ ア ァ ァ  ―――――― ン !!!!!


「……待たせたな、三条。」
波うつデザインの肩当からマントを垂らし、その男は放電の嵐より歩み出た。
『……稲田……』
三条の言葉に、場の全員が大なり小なりの驚きをみせる。
魔軍・にわか連合、どちらからも等距離の位置に現れた稲田浩司は、風格すら漂わせつつ、三条達に向かう。
包囲網の端、椎名が
あまりに普通に歩いてくる稲田に、道を開けてしまう。
そのまま、包囲ではなく塊どうしが向かい合うように、対峙の形が変わる。

「やはり奴も……」
呟くカムイの後ろで、椎名はカムイの背中に触れて、敵に気付かれぬよう、その注意を引いた。
「なんだ……?」
振り向かず、小声で問うカムイ。
「……今しかねえ。俺に考えがある」

「……ようやくですか。」
安堵したように微笑む八房から三条を受け取り、すまん、と稲田が謝る。
「俺には〜?」
そういうことは自分で言うべきじゃない。ということは。まあわかっているのだろう。
わかっていて言うのだから余計性質が悪いが、気にする風も無く、稲田は和月にも頭を下げる。
「良かった良かった。“あの時”のような思いをしないで済んで……ね。」
意味深な和月の言葉に、ぴくりと反応した稲田が仰いだ時には、既に背中を向けていた和月。
手を背にやって肩を鳴らし、腰骨をずらすようにいやらしく動かす。
濁った瞳で、来た松椿の方向を見下ろすと
「……ホンモノの護衛役が来たみたいだし、俺はもう行くよ。……実は追われる身なんだ♪」
嬉しそうに、笑う。
「……ほどほどに、ですよ。本来、全滅させるならともかく、ゴッドハンド以外の敵をあまり増やしたくはないんです。」
八房が、三条に対する嫌味ともとれる台詞を、和月に対する忠告のオブラートで包む。
「……モチロン♪好物は最後まで残すタイプさ♪」

434 :魔軍散会:04/03/25 14:06 ID:RC8kwCSa
答えに、なっているのかいないのか
和月は羽をひろげ、気流に乗って上昇すると、斜めに滑空し『無礼ド』方向の夜に消えた。
見送った八房が、やれやれ、と溜息を吐く。
「……では、我々も行きますかね。」

椎名が両手にひとつずつ持った『文殊』が、念によりそれぞれの文字を刻む。
      『合』   『体』
大した霊感もないカムイが、背中越しに感じるほどの霊圧。
二つの宝珠の輝きが集束され、ぶつかり合い、流れがYの字に一つの光線となると―――
「―――うおぉぉっ!!!!!」
とてつもない力が、肩甲骨の間からカムイに注入された。
後ろで見ていた吉崎には、それがなにかわかる。カムイに流し込まれたのは―――『椎名自身』。
(……っつーわけだ。稲田の奴、油断してか『ドラクエワールド』を展開してねえ。一撃で決めるぞ。)
カムイの肩に、心霊写真のように椎名の顔だけが貼り付いている。
(……キショくて悪かったな。)
傷ついたような声が、頭に響く。
「スマン。思っただけなんだが……」
念話に慣れていないカムイが、謝罪を口に出す。
(……もういい。加減は難しいだろうが、大体いつもの百倍くらいの強さになってると思えば……)
(……んなもん、わかるかっ!!!)
椎名高志・奥の手のひとつ『霊基合体』。
あらゆる属性の漫画家と同化し、攻撃力・防御力・スピード・霊力等を強化する。

435 :魔軍散会:04/03/25 14:06 ID:RC8kwCSa
エネルギーや霊気の波長・方向を完全に制御できる、『文殊』ならではの裏技だった。
(とりあえず、剣にありったけ霊気を篭める。……………よし行けッ!!!!!)

「……ムッ!?」
稲田が、受け取ったばかりの三条を、押し付けるように八房に放る。
「!?なにを……」


――――――――ド ッ パ ァ ン ッ !!!!!!!!!


八房の目の前をソニックブームが通過し、爆音とともに巨大燭台が砕け散った。
眼鏡にヒビが入り。視界の端を、複数の火の弧が過ぎる。
「な……」
残り火のみで、皿は跡形も無くなった向こう、剣を振り下ろす形のままカムイが静止していた。
隠れていた壁を失い、身を晒された河下と小林が、やがて悲鳴をあげ、慌てて八房の元に駆けて来る。
「……どういう手品を使った?」
問う、突っ張ったままの稲田の左肘に、輪状の線が浮いてぼとりと先が落ちた。
思い出したように、血が噴き出す。
「…………」
カムイは振り向き、無言で剣の血を飛ばすのみ。
「……三条、ルーラは使えるか?」
『……MPが足りん……』 
目はカムイから離さず『魔法の聖水』を三条に投げる稲田。
「ならそれ使って逃げろ。とりあえずここは大丈夫だ。……三条の送り届け、頼めるか八房?」
「……そうですね……いや私、森川さんのとこに行こうかな、とも思ってたんですが……。」
「あ、じゃあ私達が」
八房に寄り添っていた河下が手を上げる。
「すまん」
軽く黙礼する稲田。

(あの眼鏡野郎……あんなボインちゃんを隠していたとは……!!!ああクソッ!自慢気に二人もはべらしやがって……!!)

436 :魔軍散会:04/03/25 14:08 ID:RC8kwCSa
五月蝿い椎名の雑念はともかく、この力はちょっと凄すぎる。
カムイは軽く走っただけなのに、音速を超えてしまったのだ。
「しかし」
(何故、稲田は『ドラクエワールド』を展開しないのだろう……?)
思考していると、どこかで見たような女二人が、三条を抱えてルーラで飛び。
やがて残った眼鏡男も消える。
(そうか……奴等が居なくなるまで、ということか?)
なら遅い。
ふっ、と消えたカムイが。次の瞬間には、稲田の背後で剣を横に振りぬいている。
稲田の胸から袈裟懸けに血の膜が昇り、それを契機にして体中に斬撃の痕が口を開けた。
しかし防御の様子さえ見せなかった稲田は、平然と振り向くと
丁度横に転がっていたさっきの腕を拾い、傷口につける。
体中の傷と同じように、腕に湧いていた治癒の泡が散る。
「……ふん。やっぱりこっちの方が、多少治りが早いな。」

(……おかしいな……?)
カムイにも椎名の戸惑いの原因はわかる。それは稲田の不死身ぶり、ではない。
いや、それもあるのだが……
(あれほどの霊気を叩き込めば。例えば三条ならすでに致命の筈……)
それに、仲間が消えたのに、いまだ『ドラクエワールド』を使おうとしない。
(…………つーか、あいつひょっとして……)

「……そういうことだ。俺に退魔対霊攻撃は、意味が無い。」
切られた前掛けを破り捨てる稲田。
立ち上がった姿は、傷一つ残ってはいない。
「通常攻撃でも生半可ならこの通りだし、そもそも、俺に『魔』の気配はあるまい?」
言われて、ようやく感じていた違和感の正体に気付くカムイ達。
三条や眼鏡男、変態ルックにすら、多かれ少なかれあった『魔素』が、この男の体からは全く感じられないのだ。
「手駒を全部同じ属性で揃えるほど、ウチのボスは馬鹿じゃあないってことだ」
(……ムカつく、ことにな。)
最後は、周りに同僚が居なくても口には出せない。
ワザワザ転生後に手間のかかる『改造』などしたのは『魔族』を『超える』『生命物』

437 :魔軍散会:04/03/25 14:09 ID:RC8kwCSa
真の意味での『超魔生物』となることを目指したからだった。
そう、全ては『三条の秘密を守るため』。
真逆の属性は、異なる『無敵の肉体』が揃うことで、完璧なコンビを完成させる。
(……あいつ……一体どこまで『わかって』やがるんだ?)
なにもかもを見透かしたような目。
稲田の、三条に対する『負い目』すらおりこみずみであるような妖魔王の誘いを、結局断ることは出来なかった。
自らの体を、じっと見る。

《俺の体は世界樹のエキスから培養された人工生命体をベースにしていてね、この程度ではダメージとも呼べないのだよ。
 まぁ服は再生しないからさっきのを何度も食らえばオールヌードになっちまうが。》

かつての戦闘時、自分と同じような肉体を持っていた、藤原カムイの台詞を思い出す。
『仲間を取り戻し、不死身を失ったカムイ』
『ただひとりの親友を失い、不死身になった自分』
哀しい、合わせ鏡のようだった。



……一方的な、だがなんら稲田に手傷を残すこともなかった戦いは、唐突に終わった。
『合体』はそう長くは持たないのだ。同化し続けていると、やがて元に戻れなくなる。
カムイの体から弾かれた椎名は、酔客のようにぐてりとし、ハトポッポをうめいている。
「……もういいだろ?」
気は済んだかとばかり。平然と立つ稲田の前。
超速のカムイ(+椎名)を邪魔しまいと、介入しなかったゆでと吉崎が「よくない」と前に出る。
神崎は何故か、随分前から壁に背を預け、静かな観客となっていた。
「……ここは空に近すぎる。狙い撃ちにあうぞ?」
夜空を顎でさす稲田。
つられたカムイ達の見たものは。さっきまでの満天の星空が、真っ黒な雲に覆われている様だった。
「……いや。あれは……」
雲ではない、なにかの群体だ。
「『卑妖』だ、藤田和日朗の。知っているだろう?」
それだけ言って、稲田はゆでと吉崎を無視するように背を向けた。

438 :魔軍散会:04/03/25 14:10 ID:RC8kwCSa
「待て。」
咎めたのはカムイ。
「……何故だ?」
さまざまな、何故。
何故、三条の後を継いで鬼岩城を操作しないのか?
何故、ドラクエワールドを展開せず、自分達に攻撃してこなかったのか?
何故、稲田と三条は『こんな風』になってしまったのか?
「……俺は、相手が誰だろうと真っ向から受けて立つ。
 こんな不意打ちのような真似でお前達を……特にカムイお前を倒しても、面白くもなんともない。」
それは稲田にとって表層的な誤魔化しの答えだったが、しかし嘘でもなかった。
もし三条を助けることが出来なければ。それが稲田の人生に残された、最後の意味になるからだ。
「お前が……安西と歩む限り、必ず再戦の時は来る。……その日のために、せいぜい腕を磨いておけ。」
ルーラの寸前。
黙って瞑目していた神埼が、片目を開けた。
「稲田」
顔だけを振り向かせる稲田。
「いつでもいい。三条を俺のとこに連れて来い。なんとか……してやれるかもしれん。
 『治療代』はそうだな……『三条半殺し』ってとこでどうだ?」
休んだとはいえ、妙なくらい血色が良くなっていた。
はじめて驚いたように顔を動かした稲田は、すこし寂しそうに笑うと
「……覚えておこう。」
そう言って、今度こそルーラで飛び去った。
激戦直後、特有のしらけたような空気に
「ひゃあ〜……凄い戦いだったみたいですね〜」
水野の声が、場違いに流れた。

439 :死の脱出行 (>>340) :04/03/25 14:51 ID:nL+qvs/r
屍体とガラクタが合わさった機械ゾンビ軍団がその時、一斉に閃光と熱量を放った!
あまりの凄惨な光景に、行動を起こす事もかなわず、
久米田・岡村・鈴木ダイの“松沢捜索部隊”は、
大花火大会の中央に立ち竦む恰好となる。「やべえ、死んじまう……!!」
急激に訪れようとする死のインパクト、岡村の脳裏に去来する白い世界…… … …


 スタンド能力が欲しいなと、半分本気であいつに言ってみた。

 スタンドは運命を切り拓く力だとかなんとか、そんな会話をした気がする。

 どうしようもねえ流れに流されて、大切なものと引き換えに自分の魂をないがしろにして。

 ……川原との闘いで、俺は一度死んだ。今こうして生きているのは何のためだ?

 たぶん、あいつともう一度、話をするためじゃねえかな。

 俺は…今度こそ自分の足で、運命に……挑戦するってな……。


(…乙、スタンドはもういらねえよ。俺は……自分の可能性に賭けて、生きる!!!)

光速、いや超速。気合いを込める岡村の身体が発光し、著しい変化が起きた。
膨張する筋肉、躍動する血管、全身から放たれる圧迫感!!それはまさに……
「えああああああああ!!!!」
爆弾が炸裂する瞬間、岡村を中心とした埠頭周辺が『地面ごと』膨れ上がった!!


……よほど近くか真上からでないと、『それ』は見えなかった。
岡村がコンクリートの地面に拳で穴を開け、同時に久米田がプーマ号備付のバリアを展開し、
爆風と衝撃を真下に潜って回避していた事を。降ってきた瓦礫でプーマ号を覆い隠しながら、
彼らは脱出の好機を待つ。運命を……切り拓く、ため。

440 :作者の都合により名無しです:04/03/25 14:56 ID:nL+qvs/r
鬼岩城もいよいよ佳境ですか。
面白かったなあ

441 :作者の都合により名無しです:04/03/25 15:16 ID:ebSk81R4
カムイと稲田はいつか、『真竜の闘い』をするんだろうか

442 :作者の都合により名無しです:04/03/25 16:17 ID:+Jw13wjz
今日も書き込みが多くてホクホクだなあ

443 :作者の都合により名無しです:04/03/25 16:32 ID:LgppwbMC
防衛隊に入ってから久米田ふつーに役に立ってるなぁw

444 :作者の都合により名無しです:04/03/25 16:36 ID:ezVjR2sL
ちょっと聞きたいんだがゆで将軍っていつから悪魔超人化したんだろうか?
確か遺産編初期は普通にゆで一号の相棒だったと思うんだが。

445 :作者の都合により名無しです:04/03/25 17:11 ID:Vbb6B0go
矢吹側について以降ですねえ
しまぶーが刑務所から出されて
迎えに行ってた時は普通でしたぜぇ

446 :作者の都合により名無しです:04/03/25 17:46 ID:88ugXf/f
まるでカムイが主人公のようだ

447 :作者の都合により名無しです:04/03/25 18:06 ID:Rt9DPOJs
>>446
主人公ぽいしなあ。

あれ? えな(ry

448 :作者の都合により名無しです:04/03/25 18:13 ID:Vbb6B0go
しーっ

449 :作者の都合により名無しです:04/03/25 18:30 ID:I+7Dg45N
戸田、安西と来て次はカムイに主人公の座を奪われるのかw
おまけに伝説編ではミナガー関連の伏線が消化され出番もどんどん増えるだろうし
川原も主役化しそうだからえなりの影が更に薄くなりそうだw



450 :作者の都合により名無しです:04/03/25 18:49 ID:v4jP/m/0
矢吹もゆで将軍がここまで使えると知っていたら
トーナメント開かなかったんじゃあ…。

451 :作者の都合により名無しです:04/03/25 19:00 ID:9blw7wgz
そこが矢吹が矢吹たる所以

452 :作者の都合により名無しです:04/03/25 19:28 ID:le8Y566H
まあ矢吹が冨樫の遺産を狙う理由からして
矢吹「クククククククク・・・・・・・・・・・
    きっとその財産とやらの中には漫画のネタ帳も有るのだろう。
    それをえなりよりも先に見付けてやる。
    そしてそのネタを元に漫画を描いて
    「パクリ矢吹」と言う汚名を返上して
    「実はオリジナルも凄い矢吹」と呼ばれてやる。
だったからねぇ。


453 :作者の都合により名無しです:04/03/25 20:00 ID:SELqu8nM
俺の中では主役級が流動的に多数。
主人公はえなりって感じで捉えてるが。
一時的にかっこ良くて主人公か?とか言われてても段々薄れてくるキャラもいるしな。

まあ安西ぐらい自分の漫画のネタも武器も使わなくなれば主人公と言えなくも無いが。

454 :作者の都合により名無しです:04/03/25 20:12 ID:le8Y566H
薄れてくるキャラって例えば長谷川とか?



455 :作者の都合により名無しです:04/03/25 20:40 ID:Vbb6B0go
戸田君もビミョ

456 :作者の都合により名無しです:04/03/25 20:56 ID:P3k+oKRw
川原もあいつのキャラを考えると主役化ってことは無さそうだけど、
戦闘シーンの度に盛り上がるのは確実なので問題無し。
次はヨクサルか板垣だからな〜今から楽しみだ。

安西については確かに藤田作品におんぶに抱っこ状態だが、
あいつをここまでのキャラに育て上げたことを考えるとむしろ凄いと思う。

戸田は・・・・・まあいいじゃん。

457 :作者の都合により名無しです:04/03/25 21:09 ID:VX/vRvV8
初めてこのスレ見たときは、同姓同名の別の漫画家としか思えなかったよ>安西

458 :恐るべき乱入者:04/03/25 21:20 ID:nhDNmBrm
>>180 >>269
梅澤「ぐおああ!」
弧を描いたロケット弾が、乱戦のど真ん中で爆発した。
吹っ飛ばされ、爆炎に包まれた梅澤の姿に、片倉はアチャーと顔を押さえた。
片倉「なんちゅーコトすんねん、このアマ・・・黙ってれば素通りできたかも知れへんのに・・・」
ジロリと横目で後部座席の伊藤真美を睨むが、当の張本人は目を逸らしてあらぬ方を聞いていないフリをする。
このままでは、こっちが新たな標的にされる恐れ大。
ここはとっとと逃げるに限る。もう手遅れかも知れないが・・・
そう思った瞬間!

梅澤「うるぁぁあああああああああああああああああ!!!!」

黒い煙と瓦礫と炎をかきわけ、人影が・・・いや人とは思えないようなシルエットが浮かび上がった。
服はもうボロボロで、ほとんど単なる布の切れ端を身に着けてるようなものだ
身体中からブスブスと黒煙があがっているが、身体には火傷ひとつついてない。
半身が悪魔化していた梅澤だったが、今の攻撃による怒りによって、完全覚醒していた。
片倉「・・・なんで生きてんねん・・・あれ・・・・つーかバケモンやん、人間やないやん」
唖然としてつぶやく片倉の横で、伊藤はなぜか闘志満々だった。
伊藤「片倉・ザ・マグナム!悪魔発見!今すぐ、あれを滅ぼしなさい!」
片倉「はあ・・・?あんた何ゆうて・・・」
伊藤「今すぐぶっ殺すのです!そして、教会から免罪符を・・・・」
梅澤「バカなヤローどもだ!オレを本気で怒らせやがって・・・
これからテメーを虫ケラのように踏み潰して処刑してやる!
100回か・・・200回か・・・体中の骨を粉々に砕いて、グチャグチャのひき肉にしてやるぜ!」
片倉「うわーメッチャ怒っとるやん・・・ちゅうか勝てる気が全然せえへんのやけど・・・」
のしのしと近づいてくる全裸の悪魔を見て、片倉がなかばヤケクソになりかけた、そのとき!
とてつもないプレッシャーと共に、一台の真紅のバイクが突っ込んできた!!




459 :恐るべき乱入者:04/03/25 21:21 ID:nhDNmBrm
そのバイクの性能を説明しよう!
この電動バイクは、モトクロッサー並の機動性を誇り!
エンジンはセラミックのツインローター!両輪駆動!
アンチロックブレーキ・対障害物レーダー・オートナビシステム搭載!!
パワーは1万2千回転で二百馬力!!!

近未来的な洗練されたフォルムを持つ、真紅の荒馬は猛者たちの死戦場を堂々と突っ切り、梅澤と片倉たちの間をぶったぎるように、走り抜け、数メートル先で停車した。

あれほどのスピードを出しながら、異様なまでに静かにそのバイクは停まった。
ゴーグルで素顔を隠した男が降りてくる。
赤いジャケットに、赤いズボン。その右腕は、鋼鉄をより集めて作ったような機械の腕だった。

     ド オ オ オ オ ン !!!

いきなり重力が何倍にもなったような感覚を、その場の全員が体感した!
((((!!!!))))
片倉と伊藤は、あまりに巨大なプレッシャーに全身が震えるのを止められなかった。
梅澤ですら、今までの余裕が消え失せ、冷や汗をかいている。
全身をしめつけられるような緊張感のなかで、男が両手で天を仰ぐようにしながら言った。
??「ここか・・・・ 祭 り の 場 所 は」
そして、梅澤に気づくと、指をつきつけながら言った。
??「よう・・・おまえがKIYUとつるんでやがら、梅澤とかゆうヤツか?
   てめー、『ヤマト』でズイブンと好きカッテやってくれたそうじゃねえか」 
言いながら、おもむろにゴーグルを外すと、デコの広い、好戦的な顔があらわれた。
それを見て、さっきまで脳天気に走り回っていた鳥山が、表情を変えて立ち止まる。
眼鏡の奥の大きな目が怒りに染まり、髪が逆立ち、全身から金色のオーラが噴き出す!
凄まじいオーラを放出しながら、鳥山が叫んだ!!
鳥山「大友ォォオオオオオオオオオオオオオ!!!」

  大  友  克  洋  キ ャ ノ ン ボ ー ル 電 撃 参 戦!!!!

460 :作者の都合により名無しです:04/03/25 21:38 ID:le8Y566H
ボスキャラキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!


461 :作者の都合により名無しです:04/03/25 21:42 ID:Uc7Dj4qY
こいつはどこか老けてるゴッドハンド達の中で一人生きが良いから大好きw

462 :作者の都合により名無しです:04/03/25 21:51 ID:Vbb6B0go
えらいのがキタァァァァ(ノ゚∀゚)ノ

463 :作者の都合により名無しです:04/03/25 21:51 ID:9blw7wgz
アラレちゃんがスーパーサイヤ人に!

464 :KIYUを狩るモノたち:04/03/25 23:01 ID:NEKTBKUS
>>164
裂帛の気合と共に矢上が放ったかかと落としは、見事木城を地面に沈めた。
無敵のサイボーグと言えども、生身の脳が詰まっている頭部へのダメージは、致命の一撃となりうる。硬いコンクリートにめり込むほどの攻撃を後頭部に受けた木城は、立ち上がる気力など残っていないかに思えた。
しかし・・・。
(なぜ、矢上は構えを解かないの?)
荒川の疑問は当然であった。
あれほどの一撃を放った当の本人である矢上は、いまだファイティングポーズを崩していない。いや、それどころか、細心の注意を払うかのように少しづつ木城との間合いを詰め、いつでも攻撃に移れる構えであった。
一方、木城は地面に頭をめり込ませたまま、無様な倒立を見せたままピクリとも動いていない。生きているのか死んでいるのかさえ、分からない状態である。
そんな相手に対し、矢上はナメクジが這うようなスピードで近づいていく。
(矢上の様子から見て、木城はまだ動けるの?
でも、今の状態からなら矢上のほうが圧倒的有利。
何故彼は、一気に攻撃に移らないの?)
地面に頭をめり込ませた状態からの、攻撃や防御を可能とする技を持つ格闘技などは存在しない。仮にあったとしても、矢上ほどの技量を持った敵に対し、通用するとは思えなかった。
(彼がやらないのなら、私が・・・)
木城との戦いで、荒川は救出しようとしている義手の男から少し離れた位置に飛ばされてしまっていた。幸い、その男との間に障害物となるものはないが、駆け寄るには木城に背中を晒すことになる。
木城の生死が確認されていない以上、今は迂闊に動けなかなかった。
(一気にケリをつける!)
荒川が練成陣を組もうと、両手をわずかに動かした。
だが、その動きはそれを察知した矢上によって止められた。
「動かないでください、お嬢さん。こいつは、わたしが倒します」
倒すも何も、既に動かない相手を前にして、矢上は言い放つ。
だが、その声は冷静で、気迫も本物であった。
仮面の上からだが、額に汗すらかいていた。
荒川には見えぬ世界で、激しい暗闘が繰り広げられているのだと思った。


465 :KIYUを狩るモノたち:04/03/25 23:03 ID:NEKTBKUS
(今は彼に任せるしかないようね。
 頼むわよ、コスプレヒーローさん!)
矢上の忠告に従い、おとなしく攻撃を断念した荒川は、殻の動きに合わせて機を伺うことにした。
ジリジリとにじり寄る矢上。
一ミリ足りとも動かない木城。
ピンと張り詰めた時が、研ぎ澄まされた感覚によって、数十分の一の速さで過ぎていく。
ゆっくりと進む時間の中、変化は突然訪れた。
矢上があと二歩という位置に来たとき、木城が突如動いたのである。
首を、限界以上の速度と角度に回す事によって繰り出す、逆さ旋風脚。
その蹴りが、矢上の首筋に直撃した。
人間業ではない。
サイボーグだからこそできる、人体の構造を超えた一撃であった。
しかも、それだけではい。
木城は足の回転の軌道を少し斜めにして、蹴りの衝撃を下方向に向け、インパクトの瞬間に反動で地面から抜け出し、上空へ離脱していた。
わずか数瞬の間に、両者の有利と不利は逆転したのである。
木城は、矢上がダメージから回復するまでの間、体制を立て直し、再び攻撃に移る。
それだけの余裕を与える一撃であった。
十分な勝算を持って放った一撃であったが、その計算は地面に着地し、振り返ったときに間違っていることに気づかされた。
木城が振り返ったとき、紫色のスーツを着た尻が見えたのである。
木城の旋風脚を物ともせず、着地地点に一瞬で間合いを詰め、既に後ろ回し蹴りの体制に入っている矢上の尻であった。


466 :KIYUを狩るモノたち:04/03/25 23:04 ID:NEKTBKUS
回避は間に合わない。
両腕で頭部を庇うも、襲ってきた矢上の蹴りの衝撃は、ガードを突き抜け木城を6メートルも吹き飛ばしていた。
地面には、足の軌跡が煙を立てて残っていた。
「最初に、気付くべきでしたね」
頭部を庇った状態のまま、木城が口を開いた。
「その、ふざけたパワードスーツの異常な防御力に・・・」
両腕の隙間から見える木城の口元から、血かオイルか分からないが、赤黒く濁った液体が垂れていた。
「ふさけたは余計だがな」
余計な部分に突っ込みを入れる矢上。
両の拳を胸の前、顎より少し下の位置に構え、既に臨戦体制を整えている。
「それとその空手。
 ふふ、騙されましたよ。
 そのふざけた格好、気取った言動、間抜けな行動。
全ては、実力を隠すためのフェイクだったのですね」
(いや、わたしは最初からずっと大真面目だったんだが・・・)
木城の冷静な分析も、真実とは相当ずれていたが、そっちの方が格好いいので矢上は黙っておくことにした。
「くくく・・・キャハハハハ!!
 いいでしょう。あなたが空手の奥義を見せると言うなら!」
 バシッという音と共に、右腕を前に左腕を脇に締める構えを取る木城。
「私も、機甲術(パンツゥアークンスト)をお見せしましょう!」
その眼は、油断も奢りもない戦死の眼であった。


467 :作者の都合により名無しです:04/03/25 23:29 ID:Lpn0eWgt
>戦死の眼
死んでるのかよw!


468 :作者の都合により名無しです:04/03/25 23:30 ID:Vbb6B0go
ああっツっこまないでおこうと思ったのにw

469 :466:04/03/25 23:56 ID:NEKTBKUS
しまった!



まあ、いいや・・・・

470 :SEA PRISON:04/03/26 00:19 ID:FcQl899W
>>101)(>>151
時は現在―――跋扈する婢妖に松椿が包囲されている頃―――より僅かながら前の事。

外壁の応急処置は終っているが、内壁は未だ修理中のため、
水深200メートルの地点で待機している≪原潜やまと≫。海中の牢獄。
そしてこれよりここを海底の棺桶とすべく、三名の刺客が静かに行動を開始していた。

そうとは知らない平和な客人たちは、
地上の様子をニュースで確認しながら雑談なんかを交わしていた。
 「乙君はトイレに行ってから長いな。やはり迷子になっているのだろうか」
 「あんたの相棒、真倉さんだっけ?捜しに行かせたんだろ?一緒に迷ってたりな」
 「そうかも知れないな、ははは」
岡野と牧野が茶を飲みながら、小型モニターの前に陣取る。
小さな液晶の向こうでは、キャノンボールの試合と別府災害情報が、
2画面構成で同時に流されている。どうにも落ち着かない状況だ。
しかし本宮と“艦長”の面会が終るまで動く事もできない。
今は体力回復の時と割り切り、彼らは自由時間を過ごしている。

ちなみに岩村は美少年の首がもげた(ように見えた)ショックで寝込み、
澤井は拷問から解放されたのち、図々しくもヒマそうに床に寝転びながら、
お菓子を食いつつファッション雑誌なんぞを読んでいる。
そこへ、鉄の扉から『コンコン』と軽いノックの音。

 「あら、チェリーちゃんが帰ってきたわね。幽霊はノックしないものね」
ふふんと澤井が鼻で笑うが、しかし一向にドアが開く様子はない。
 「(おかしいわねー。忘れ物でも取りに行ったのかしら?)あたし見てくるわー」
すっくと立ち上がり、魚雷はドアを開け廊下に消える。
入れ替わるように今度はドアの無い壁から、霊体の真倉が透き通りながら部屋に入って来た。

 「おい、川原が来てるぜ。なんでも宇宙の果てに飛ぶ馬鹿がいるからこっち戻れってよ」
 「うん?」よくわからない真倉の言葉に首を傾げる岡野。
 「乙も戻ってねえようだな。・・・澤井はどこ行った?」

471 :SEA PRISON:04/03/26 00:20 ID:FcQl899W
 「澤井なら今さっき出て行ったが。変なノックがあってな」
岡野が後ろ手にドアの方向を指差す。
 「ふうん。また何か、潜水艦に出没する悪霊とかの仕業〜とかだったら面白ぇのによ」
 「幽霊のお前が面白がってどうする。第一邪悪な気は特に・・・」
真倉の軽口に乗るかたちで、懐の水晶玉を取り出しドアに向ける岡野の、
呑気な顔が急にしかめっ面になり、水晶の中央をまじまじと見つめる。
 「どうした?岡野よ」
 「真倉。川原は何と言っていた?細かく教えてくれないか」
声のトーンが下がった、相棒の質問に困惑しながらも記憶を辿る真倉。
 「ええとあれだ、これ以上減らしたくなかったら、お前の許に戻れとよ。岡野」
 「・・・!! 牧野君、岩村、今すぐ戦闘準備を整えろ!真倉は俺の左手に戻れ!!」
いきなりすごい剣幕で怒鳴る岡野。
 「なんでえ!?」「うおおっス!?」ギャグ王コンビが慌てふためく。
 「岡野、説明しろ・・・一体何が見えた?その水晶に!」
しかし岡野は首を振り、真倉に左手に入るように無言で指示を出す。渋々了承する真倉。
岡野の左手――皮手袋に包まれた鬼の手――と同化する。疑問の言葉を喉に残したまま。

3人になった客室の主たち。岡野が言った。
 「澤井の所に行く。全員でだ。・・・これ以上減りたくなかったら、勝手な行動を取るな!」
・・・岡野の水晶には。人知れず“PSYCLOPS”に殺された船員たちの、
暗黒に閉ざされた魂たちの無念の哭慟が鮮烈に浮かんでいたのだ・・・。


 「・・・・・・今の技は、いったい・・・?げふぅ!」
身体の一部―――左腕の一部を不自然に縮め、苦しげに鉄板の地面にうつ伏せる、アフロ状態の澤井。

 「百式拳闘術 抜骨法・・・透体解骨流。今から死ぬお前が聞いても仕方ないがな」
空手に似た構えから、器用で強靭な手指を相手の体内に瞬時に潜り込ませ―――骨を抜く、忍法の一種。
透体解骨流はその中でも、敵の肉体を透過するように骨を抜く大技である。
廊下に独りおびき出された澤井は、船員に化けた野口にすれ違いざま技を食らってしまう。
左眼を眼帯で覆った金髪の男、PSYCLOPS隊長・野口賢の神業を。
 「お前の骨はいただい・・・ ?」 その時、野口が見たものは――――?

472 :別府地獄篇 第九歌「再会」:04/03/26 03:25 ID:1saTH5yt
決して斬れぬはずの『髪籠』。しかし、『獣の槍』の前には、斬れぬ妖魅はないのだ。
炎とともに、切断され、舞い散る留美子の髪。
なんとか捕まっていた何人かを救助することに成功する。
しかし、その代償も小さくはなく――

  ――― ギ シ イ イ イ イ イ イ !!! ―――

安西の全身を凄まじい激痛が襲った。
「ぐうううううっ!!」
「信行!!」
絶大な破壊力と引き換えに、所有者の魂を削りとっていく『獣の槍』。
これだけの長時間、槍を振るったことがない安西の肉体は、魂は、悲鳴をあげはじめていた。
それでも安西は。よろめく足を決して止めようとはしない。
見兼ねた城平が、言った。
「なぜだ? なぜおまえはそんなに戦うんだ? 命が惜しくないのか? 怖くないのか?」
城平に背を向ける安西との間を、風が吹き抜けていく。安西は答えた。
「今まで、獣の槍のおかげで戦ってきた俺のよ…精算日が来たらしいのよ…。
 俺が…本当はどうなのか、ためしてみてえのさ………」
「どう、とは?」
いぶかしげに訊く城平に、安西は振り向かずに言う。その顔は笑っていた。

「ここで、命惜しさでおりちゃ……マジに獣みてえじゃねえか!」

その叫びに呼応し、雷句も血と火傷で傷つきながら、立ち上がる。
魂の絆で結ばれた2人。
その闘志、決して衰えることなく。


473 :別府地獄篇 第九歌「再会」:04/03/26 03:27 ID:1saTH5yt
「……とはいうものの……どうするか? 遠距離もダメ、接近戦もダメ。
 いよいよ、打つ手がなくなってきたかな、こりゃ」
安西がそう呟いたとき、おもむろに雷句が言った。
「信行……こうなったら最後の手段しかないのだ」
「最後の手段…? そりゃいい、言ってくれ、リック」
苦笑いしながら言った安西に、雷句はいつになく厳しい視線を向ける。
「信行……本当は分かっているのであろう?」
怒るのでもなく、怒鳴るでもない。ただ静かに、雷句は安西を見ていた。やがて、安西は諦めたように言う。
「……ああ。俺の中に眠る『癒しの炎』……あれなら留美子さんの『妖怪の部分』だけを燃やして、浄化することができる……だけど…」
今は使うことはできない――
そう言おうとしてところを、雷句の強い言葉に遮られた。
「信行……『獣の槍』にたよって、ただ待ってるだけでは『力』は戻らぬ!!」
「!!!」
痛恨だった。親友のその一言は、今までのどんな攻撃よりも安西に衝撃を与えた。
「『力』を取り戻したかったら…強くなりたかったら……、自分を信じるのだ!!!」
「自分を……信じる!?」
「そうだ! 強さはお主の中にある!!」
戸惑う安西に、雷句は断固として言い放った。 
「弱気になるな! 自分の底を自分で決めてしまっては、それ以上成長せぬ。
 お主の中には無限の可能性が眠っている。お主自身が、その可能性を信じてやるのだ」
片膝をつく安西の両肩に、雷句の小さな手が置かれる。
荒い呼吸を繰り返し、血のしたたる口元を笑みに吊り上げ、雷句は言った。
「さあ、今こそ留美子殿を、呪縛から解放してあげようぞ!」
力強い相棒の言葉を、安西は反芻した。
「俺の中には、まだ力が眠っている…とても強い力をもっている……」
ドクン!
「俺は…」
ドクン!!
「もっと強くなれる!!!」
そのとき。安西の懐にある『聖石』が輝き、一本の光の柱となって屹立した。



474 :別府地獄篇 第九歌「再会」:04/03/26 03:30 ID:1saTH5yt
闇に支配されていた別府を、一本の光柱が貫いた。 
その眩く、気高く、美しき輝きは、暗黒の別府を真昼のように照らし出し――
その光を、あらゆる者の目が映した。
「綺麗な光ですねえ……」
山田が思わず、そのような感想をもらす。どこかうっとりした響きがあった。
それは城平も、樋口も、金田一も、その他の主義も主張も異なる漫画家たちが、
この時ばかりは全く同じ想いを抱いた。

「美しい……成長する光を見るのは心が躍る」
松江名の一言は、全ての者の心中を代弁していたと言えよう。

 ****

溢れる光の奔流のなか、安西は静かに目を閉じていた。
そんな安西に語りかけてくる声がある。それは外からでなく、自身の裡から響いた。

――安西よ…

「――!? だっ…誰だ……!!」

時間も空間も超越した、己が精神世界で、安西は謎の声を聴いた。

――安…西!

「あ…あ…まさか…」

闇の中、安西の目の前で、八本の火柱が屹立し――
それらが一斉に、首をもたげた。
「お……お前らは……」

        ―――― 八        竜  !! ――――


475 :別府地獄篇 第九歌「再会」:04/03/26 03:30 ID:1saTH5yt
闇の深淵で、安西は自らの『力』と再び直面した。
一度目は、『烈火の炎』を連載中に。そして、これが二度目だ。


――我らは八竜。お前の裡に宿りし……八頭の炎………

――安西……お前の裡にて…今一度……問おう………


交互に喋る八頭の竜たちの問いに、安西が瞠目する。


――お前は…何の為に『力』を求める……

――この世に『力』とは数限りなく存在する……

――数多の『力』の中から……何故……『火竜(われら)』を選択する…?

――応えよ……『炎(われら)』に執着する……その理由(わけ)を……

――この問いに応えられなくば……『炎(われら)』はお前を主とは認めぬ……

――応えよ……!


476 :作者の都合により名無しです:04/03/26 07:14 ID:PdZFTwB7
八竜キタ−−−−(゚∀゚)−−−−!!!

477 :作者の都合により名無しです:04/03/26 11:36 ID:MjkvffYv
>>231
たかしげ貴様どこ触って
>>363
自力で光ってる━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!

あと八竜復活?ついでに、俺の勝手な叫びを聞いてくれ。
俺はガンガンサンデーが好きだ。
裏御伽もヌルめに好きだ。
しかし大会決勝は「バンチvsえなり」だと思う
何故か?
バンチとえなりには…「それしかない」からだ。
ラブコメや人情やギャグ満載な2チームに比べ
バンチとえなりはあまりに男臭く、かつ戦いしか知らない。
だろうが?
おまいらも、少しは奴等をカワイソウだと(ry

過去スレ容量無いし、これくらいイイと信じる。

478 :作者の都合により名無しです:04/03/26 11:53 ID:T3acY5ug
何かきしょい奴キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!

479 :作者の都合により名無しです:04/03/26 12:17 ID:+mhc0M2M
時に『学園』が廃校になったようだが……

480 :作者の都合により名無しです:04/03/26 12:41 ID:FcQl899W
えなりの奇妙な学園生活
http://comic2.2ch.net/test/read.cgi/csaloon/1073717861/
鯖移転したんよ

481 :作者の都合により名無しです:04/03/26 13:06 ID:ataNvt4z
>477
マジレスか春厨かわからないほど低レベルだな・・

ガンガンチームが色々なことできるのは、
使いやすい戦闘要員が余りにも少なくて、あっさり終わり時間が空きまくってたからなんだが。

えなりチームについては完全に間違ってる。
えなりは戦闘が熱戦過ぎて、他のことに首突っ込んでる暇が無いだけで戦闘の中に人情もギャグも満載。
ついでにトーナメントの戦闘が終わってもあらゆる場所から引っ張りだこなんで休んでる暇が無いだけ。

ガンガンと対極となるのがバンチで、こいつらは戦闘要員ばっかだが戦闘は盛り上がる。
でも人情、ギャグが無いかと言えば必ずしもそうじゃなく、
ガンガンチームに置ける戦闘が占める割合ぐらいには持ってる。

あんたの意見は局地的には間違って無いが、視野が狭すぎるな。

482 :作者の都合により名無しです:04/03/26 13:24 ID:wXJurIHx
そもそも、なんで他は全部チームで括ってるのにサンデー・ガンガンだけ連合軍になってるんだろ。
極一部以外ガンガンチームに加わっていないはずなのだが・・・
謎だ。
まあ厨に理屈は無いのかもしれないが。


483 :作者の都合により名無しです:04/03/26 14:16 ID:J4Cm+y5W
婢妖が出てきたあたりから疑問だったんだが
第9部(第2倉庫のB)307で久米田が作ってた
鳥山の肉体はどうなったんだろう
五聖人に比べると動かしづらいキャラなんだろうが
久米田と同意見なのでもう少し活躍して欲しい

484 :別府地獄篇 第壱拾歌「底力」:04/03/26 14:32 ID:Uj/fHqK/
闇を貫く一筋の光。
その光と光の発生源である安西に誰もが目を奪われた。
そう、留美子ですらもそれは例外ではない。
人としての心は失ったはずの留美子でさえ
その光には目を奪われ――――風のごとき速さで光の中に佇む安西へと襲い掛かった。

目についた人間をただ殺そうとしただけなのか、それとも安西の目覚めようとする
力に恐怖を覚えたのか。
ただそのどちらであろうとも、確実なことは
今の安西はまったくの無防備で
そしてそのような状態で留美子の攻撃を受ければ、まっているのは確実な死であるということ。

「ラウザルク!」

  ――― ド カ ア ア ア ア ア !!! ―――

留美子の爪が光に届く寸前、ラウザルクをかけた雷句が留美子に体当たりをぶちかまし、その場から引き離した。

「ここは…通さぬっ!!!」

485 :別府地獄篇 第壱拾歌「底力」:04/03/26 14:33 ID:Uj/fHqK/
仁王立ちで叫び、留美子へと立ち向かう雷句。
安西より先にこちらを始末しようと思ったのか、留美子は標的を雷句に変え襲い掛かる。
激突する両者。
だが雷句の体はそれまでの戦いですでにボロボロの上、対する留美子は無傷と言ってもよい状態である。
ただでさえ雷句と留美子には力の差があるのに、そんな状態ではいくらも持たない。
そう判断した松江名とたかしげ宙は雷句の加勢に移ろうとし…そして絶句した。

         互角なのだ。
         ボロボロのはずの雷句が留美子と互角に渡り合っているのだ。
         …いや、違う。僅かに、僅かに雷句が留美子に押し勝っている。

「信じられん…あの力は、明らかに先程よりも上だ」
唖然とした表情で松江名が呟いた。
眼前で繰り広げられる雷句と留美子の激突は、しだいに留美子が押され始めている。
留美子の強さは何ら変わっていない、だとすれば雷句が徐々に強くなっているということだろう。
何故急にそんな力を発したのか…そこまで思考を巡らせ、松江名は苦笑を浮かべた。

(考えるまでもなかったか…彼がそんな力を出す理由など一つしかない)

それは留美子を助けるため。
それは留美子を助けようとする安西の想いを守るため。
そして――――悲しみしか生み出さないこの戦いを終わらせるため。
そのために、そのためだけに雷句は自分の持てる力を振り絞って留美子に立ち向かう。

  ――― バ キ イ イ イ イ !!! ―――

均衡は破れ、留美子が弾き飛ばされた。
ダメージはゼロに等しい、澱みなく留美子は起き上がる。
だがその場から動かない、否、動けない。
雷句の発する威圧感が留美子をその場に縛り付けた。

「信行が目を覚ますまで…ここは通さぬ」

486 :479:04/03/26 15:15 ID:+mhc0M2M
>>480
くはっ、恥ずかしい・・・・サンクス。

487 :作者の都合により名無しです:04/03/26 16:02 ID:bpFUQ9m8
おお、鬼岩城に続いてこちらも佳境だな
リック来週あたりで新しい術を覚えそうだし、こいつも成長が楽しみなキャラだ

>>483
漫画の描写的に強すぎるのがいけないのだろうか・・・
いい勝負できそうな相手がゴッドハンドクラス以外にとなかなかいないという・・・
キャラ的に微妙にジョーカーな存在なのかもしれない
まあ奴はキユという因縁の相手がいるから将来的には活躍するだろうけど
とりあえず梅さんvs大友vs鳥山の三つ巴に期待だ

488 :作者の都合により名無しです:04/03/26 16:42 ID:/eCC5U+j
今度からルールにsage進行加えないか。
蝿が集りすぎ。


489 :作者の都合により名無しです:04/03/26 17:05 ID:bpFUQ9m8
枯れ木も山のにぎわいって言うだろ
ただでさえマイナーなスレなのにますます日が当たらなくなってしまうぞ
たいていはこのスレを楽しんでくれる人たちなわけだし
たま〜に変なのが来ても冷静な対応をとれば大丈夫だろ
このスレの住人は平均年齢高めで比較的できた人が多そうだし

490 :作者の都合により名無しです:04/03/26 18:55 ID:eTXpO1JH
そうか、いつのまにか春休みなのか。

491 :鬼岩城攻略戦 〜終了〜:04/03/27 00:49 ID:Rog4rXTZ
「……わかってたのか?稲田の」
含みを持たせた語尾を切って、カムイは神崎に渋面をつくる。
「ちょっと見りゃわかんだろ。」
立てた片膝に腕を置く格好。興味を失ったようにまた目を瞑る神崎。
なら教えてくれればよかったと、文句のひとつも出かかるが
別にこの男が『仲間』ではないことを思い出す。
「やれやれ……」
結局。稲田戦は、単なる徒労だったようだ。
椎名も気の毒に。
へたりこむ頭を水野に膝枕されて、若干は回復したようだが。
なにやらボソボソと言い。
「……じゃあダメです。残念でしたね」
なにやらハッキリと拒絶されて、グフッ、と息絶えた。
と、今回の、もうひとりの殊勲者・吉崎が近付いてきて
「いろいろ……ありがとうございました。カムイさん。」
頭を下げてくる。
「……いや、こっちも勉強させてもらった。」
本心だった。
吉崎に比べ
自分は三条のことも『ダイ大』のことも、いやそもそも『ドラクエ』自体に、まだ知らぬことがありすぎる。
そう褒めると
「そんな……俺も昔『あの人』に『ダイ大』の設定をちょっと聞いたことがあっただけですし……」
謙遜するように顔の前で手を振る。
『あの人』
自分達ドラクエ漫画家にとって、それはただ一人を指す。
「……なるほどな。」
エニックス出版に寄らぬドラクエ漫画『ダイの大冒険』にすら『監修者』として名を連ねる『ドラクエの神』。
今も『別次元』で精進しつづけている彼ならば、全ての謎を知っていてもおかしくはない。
「だから……正直俺にもわかんないことだらけ、なんですよ。」
思い出したのか、ぶるりと震えをぶり返す。
「……三条の『素顔』か」
確かに、いまだあの男に謎は多い。

492 :鬼岩城攻略戦 〜終了〜:04/03/27 00:50 ID:Rog4rXTZ
そしてそれは、おそらく放置していい『謎』ではないだろう。
なにせあの時、カムイ達は間違いなく一度『殺された』。
誇張でもなんでもない。
今ここでこうしていられるのは、文字どおり『敵に助けられた』からだ。
「……まあそこらへんは、考えてわかるこっちゃなさそうだがなぁ」
同じモノを感じたはずなのに、ガハハ、と豪気に笑うゆでが、胡座をかいた剥き出しの膝を叩く。
お前はもう少し脳を働かせろ、とは言わず
「……フ……そうだな……。」
戦い終わった、今だけは。
そして考え込めるほど余裕の無い今は、その気楽さに、カムイも乗っておくことにした。



「……もう行くんですか?」
立ち上がった神埼に、吉崎が声をかける。
「まぁな」
神崎は振り返ろうともしない。
「……お疲れ様でした。」
万感の想いが、篭められた言葉。
カムイ・ゆで・椎名も。何も言わないが、背中に向ける眼差しは穏やかだ。
「いろいろ……面白いもんも見れた」
茫洋と、独り言のように『松椿』を見下ろす横顔。
「……いいさ、気にすんな。俺も任務だ」
我に返った目だけを向けて、塀の上に飛び乗る。
「……俺はそこのおっさんじゃねーんでな。休まねえと体力戻らねえんだが……。ま、とりあえずそこそこには回復した。」
「ふん。」
ゆでと、目と目でなにか通じ合った後
なにもない空中、そこに道があるかのように踏み出す神崎が
「……お前はどう思う?三条を」
カムイが、ぽつりとこぼしたそれに、留まり、黙る。
「……俺は……」
また、口を噤む。

493 :鬼岩城攻略戦 〜終了〜:04/03/27 00:52 ID:Rog4rXTZ
「…………わかんねぇ。だがあの時の『アレ』が、三条の人格変貌に直接関係あるとしたら――――」
自分の手に負えるかどうか―――全く、自信はなかった。
稲田に「なんとかしてやれるかも」と、珍しく曖昧な言い方になったのは、それが故。
「……そうか。」
「一度『観て』みねえと、わかんねーけどな。」
真理を透徹するかのように、遠い目を虚空に向ける。
カムイは、顔から緊張を流し去ると
「……次はまた敵かな?」
軽い調子で訊く。
「かもな……任務次第だ。」
それだけを言い残して、ふっ、と神崎の姿は消えた。
自ら落ちたのだ。
「…………」
嘘だ、と思う。
あの男は多分、なににも属していない。
ただ、表面に出るカタチが、他の者のように真っ直ぐでないだけだ。
なら、せめて。髪より細く生まれた絆が、明日には溶け消えていないよう、祈ろう。
「じゃあ……俺も行きますね。」
間を開かせず、埋めるように、吉崎がルーラに入る。
「ああ、世話になった。」
「あんがとな。」
「達者で暮らせよ。」
次々と送られる別れの挨拶に、にこりと少年の顔を笑わせ。消える寸前
「……あ。そういえば、克さんて」
言い残して、吉崎も居なくなった。



「……やっぱ気のせいじゃねえな……」
水野の細い腿から、椎名は不機嫌そうに起き上がる。
「……もういいんですか?」
「つーかさ……」

494 :鬼岩城攻略戦 〜終了〜:04/03/27 00:53 ID:Rog4rXTZ
万里の長城に似た、背の低い塀に手をかける。
「……どうした?」
Aブロックで何かが起きているらしいことを
荒木や車田を送った話ついでに、ゆでに教えていたカムイは(二号の仕業とは知らない)
下界に、乗り出すようにした椎名に声をかける。
「さっきの三条の妖気で、センサー狂っちまったのかとも思ったが……」
崖際から離れ、カムイ達に近付く椎名。
「……なんか松椿に、めちゃめちゃでかい妖気がある。」
嫌そうに、目を細めた。
「ていうか……」
いつの間にか立ち上がり、逆側の塀の向こうを見ていた水野も
「……無礼ドの周りで、ドンパチ始まってるみたいなんですけど」
凄いですねー……あ、光子爆雷!と実況を始める。
「……誰がだ?」
「そんなこと、私にわかるわけ無いじゃあありませんか。」
くるりと回って、ちょこん、と港に背を向け座る。
「あの、なんたらいう雲も、大分近くなってるしなぁ……」
卑妖の大群は、肉眼でもその姿が確認できるくらいになっていた。
「……城平さん達、大丈夫でしょうか……?」
『班』の役割からすると、彼らは松椿周辺に居る可能性が高い。
しかし、無礼ドに夜麻や荻原を置いてこなかったのは、やはり正解だったようだ。
「……あの妖気どっかで……」
納得のいかない顔で、腰に手をあてる椎名。
「そういえば爆弾はどうしたんだ?」
カムイが、すっかり忘れていたことを水野に尋ねると。
「あ、一応手持ちは全部仕掛けてきましたけど……もう要りませんかね?」
念のため爆破しておくべきかもしれないが、下敷きになる人間が出るかもしれないし、後始末も大変そうだ。
「ふ――む……」
鞘に収めた剣柄に手をあて、立ち上がってマントをはためかせるカムイ。
ほぼ同時に、三人が言った。
「「「どうする(します)?」」」
(……俺が決めんの?)

495 :作者の都合により名無しです:04/03/27 00:59 ID:at4Gafc4
(´-`).。oO(リーダー相変わらず苦労してんなあ)

おつかれさまでした!

496 :作者の都合により名無しです:04/03/27 01:05 ID:Rog4rXTZ
終わりです。
空鬼岩城に卑妖とっつかせて海に戻せば「やまとファックス」の伏線消化出来るかな、とも思いましたが
現段階ではやめておきました(潜水艦内忙しそうだし)。
伏線張られた方は、よければお使いください。

ついでに『ドラクエワールドの規格』について、俺なりに調べてみたので、ここに貼ります。
問題ないようでしたら、テンプレサイトに投稿しようと思います。
ドラクエワールド
『ドラクエ能力しか使えない』という特殊なフィールドを展開する能力。ドラクエ漫画家が共通して持つ。
1.展開までに若干のラグがある(多くて数秒?)。
2.展開ラグや各々のフィールドの広さについて、はっきりしたことは既定されていないが
  どうやら『ドラクエ漫画家』としての格が影響するらしい。
  『三条・カムイ>山崎・稲田>吉崎・神埼』が、少し前に示された大雑把な順列。
3.ドラクエ漫画家それぞれの『オリジナルドラクエ能力(真・ドラゴラムや幻魔剣など)』は『ワールド展開者』問わず、全て使用可。
4.このフィールド内でも、『ゲーム・ドラゴンクエストシリーズ』で使われている能力と『効果』が同じなら
  他漫画家の能力も使える(例えば、火炎攻撃ならメラと同じ扱いで使用可)。
5.『ワールド展開者』によって、他漫画家が使用できるようになる能力もある
  (例えば、三条陸が展開した場合『キルバーン』と同じ扱いということで、マシンの体となり戦うこと等が出来る)。
以上が、確認されている情報。
以下は、おそらくそうであろう、という情報。
1.『ドラクエ四コマを描いた事がある』程度では、ドラクエワールド展開は不可能。
2.昔は『ひらがなでしか喋れなく』なったり『周りの風景がドット絵に』なったりしていたが、今はそういうことは無い模様。
3.『展開者』の優先順位は、単純に『早いもの勝ち』。
注.上記『ワールド展開者』とは、その戦闘でフィールドを展開・維持しているドラクエ漫画家のことです。

三条、稲田、ドラクエ神のテンプレは朝までに貼ろうと思っていますので、お待ち下さい。

497 :作者の都合により名無しです:04/03/27 01:15 ID:rpfv0NCT
5.『ワールド展開者』によって、他漫画家が使用できるようになる能力もある
  (例えば、三条陸が展開した場合『キルバーン』と同じ扱いということで、マシンの体となり戦うこと等が出来る)。

キラーマシーンがいるんだから銃器はともかく機械の体は有効じゃねーの?

498 :作者の都合により名無しです:04/03/27 01:23 ID:Rog4rXTZ
なるほどごもっとも。
5.『ワールド展開者』によって、他漫画家が使用できるようになる能力もある
  (例えば、三条陸が展開した場合、『ダイの大冒険』は銃器爆薬が存在する為。そういったものが使用可)。
と、説明文を変えたほうがいいですね。

499 :作者の都合により名無しです:04/03/27 01:32 ID:rpfv0NCT
そんな感じやね。
まとめ作業お疲れ様でした。

500 :作者の都合により名無しです:04/03/27 01:57 ID:at4Gafc4
FAXの伏線は好きに使ってやってください・・・
乙〜

501 :十三番目の使徒、そして――:04/03/27 05:02 ID:WHLBfYkG
>419
「くっ・・!」
反射的に両脇に夜麻と萩原を抱え、福本は地を蹴り、後に飛んだ。
遅れてアスファルトに銃弾が弾かれる音が闇夜に響いた。
寸前で弾丸を回避した福本は、子供達をその場に解放し、一歩前に出た。
その時には、もう男は地に降り立っていた。
着地の間際に軽く膝を曲げ、衝撃を吸収、そして、前かがみの体勢のまま、腕だけを動かし、銃口を福本達の方向へ向け、引き金に指を掛けた。
男が引き金を引く瞬間――福本の右拳が閃光のように伸びた。
スパァ――ン!
乾いた音が男の手を鳴らし、地に拳銃が落ちた。
福本の繰り出した打は、男が引き金を引く速度を凌駕する速さで銃を持つ手を叩いたのだ。
思わず――といった感じで男は右手を左手で抑えた。
「何をしているっ・・!速く逃げろ!」
その隙に振りかえりもせず福本は呆然とする子供達を叱咤する。
はっとしたように我を取り戻すが、二人――特に萩原は福本の大きな背中を見つめたまま、動かなかった。
「おじさん・・・・」
か細い声で、瞳をうるませ萩原は福本を呼ぶ。
しかし――
「依るな・・俺にっ・・!」
返って来たのは、厳しい声。

502 :十三番目の使徒、そして――:04/03/27 05:04 ID:WHLBfYkG
「わかれよっ・・!どれだけ縋っても・・泣きついても・・
 「だれ」はお前を助けてくれやしない・・・
 大切なものを守れるのは・・・常に「己」・・自分自身の力だけだっ・・!」

それから、萩原に見えない顔を、少し緩めて、福本は言った。

「あの時・・嬢ちゃんの前に立った時の心・・それを思い出せっ・・!
 萩原一至よ・・・・
 孤 立 せ よ っ ・ ・ ・ !」

「―――っ!」
我知らず、萩原は夜麻の手をぎゅっと掴んでいた。
「おじさん・・・優しい・・・おじさん・・」
「いけっ・・!」
子供なりに、何か福本に伝えようとしていたのだろうか?
その困惑を断つように、福本は鋭い声を発した。
それで、弾けるように二人は走り出した。
福本は、その姿を顧みることも無く、ただ――唇の端に優しい笑みを一瞬浮かべた。
「甘いな・・・」
平淡な声。
男は初めてその口を開いた。
既に銃は手に収められている。
黒いスーツを身に纏った、三十代前後の男だった。
左右で瞳の色が違う。
左は、蒼、右は、朱。
硝子細工のような、感情のない瞳であった。
その瞳は混血を連想させるが、頭髪や顔の作りは日本人のそれである。
スーツの至る個所にはまるで出血の痕のように生々しい赤が滲んでいた。
まるでつい先程まで瀕死の重傷を負っていたかのように――
そして、月の光に曝け出されたその顔には、冷たい無表情が仮面のように貼りついてた。
大罪衆が一人、高橋ツトムである。


503 :十三番目の使徒、そして――:04/03/27 05:09 ID:WHLBfYkG
「今の一瞬――あの子供を逃がさず、俺を追撃していれば、それで終わっていたはずだ・・」
淡々と、機械のように自分が倒される可能性について、高橋は語った。
「変わってないな・・お前は・・凶悪・・冷徹・・
 それなのに、どこか甘い・・非情に徹しきれない悪党・・」
福本の心の闇を暴くかのような高橋の言葉に、だが――福本は哄笑を持って報いた。
「フフ・・ククク・・・・・クカカカッ・・・!」
一頻り笑った後、透明な瞳が高橋ツトムを射抜いた。

「ズレたこと言ってんじゃねえよっ・・・!」

ざわ・・・ ざわ・・・

「あの一瞬・・・勝負の分かれ目・・
 もし俺が追撃を掛ければ・・・その交錯の瞬間・・
 その左袖に隠したナイフが俺の心臓を刺し貫いていたっ・・・!」

ざわっ・・・!

「聡いな・・・・」
言って、高橋は福本の言葉を証明するかのように、ナイフを袖から出した。

「フフ・・・それで・・何故お前はここにいる・・?
 生きていた・・違う・・・その様子だと・・甦ったか・・・
 ここに現われた理由は俺・・?違うな・・
 この時期に甦ったということは・・・その業は妖による仕業・・目的は萩原か・・・」


504 :十三番目の使徒、そして――:04/03/27 05:11 ID:WHLBfYkG
「そこまでわかるか・・やはり・・俺では、どうしようもない、な」
呟いた、その瞬間――福本を、真横からまるで頭蓋を日本刀で貫かれかのような、強烈な殺気が襲った。
「!?」
驚愕――その隙に高橋は福本の脇をすり抜け、後方に走り出していた。
しまった、と思ったが、そちらの方面を向くことはできなかった。
振り向いて追う――そうすれば、横から福本に、強烈な殺気を当てた男に、殺される――福本の突き抜けた感性は、そのことをはっきりと理解していた。
全身が、粟立つ。
福本は、本能的に、両拳を構えながら、そちらの方向を向いた。
振り向いた先で――
太い眼が笑っていた。
太い唇が笑っていた。
太い鼻が笑っていた。
太い眉が笑っていた。
太い首が、太い肩が、太い胸が、太い腕が、太い脚が、太い全身が笑っていた。
そして、太い心までもが――笑っていた。

505 :作者の都合により名無しです:04/03/27 05:22 ID:Rog4rXTZ
>「おじさん・・・優しい・・・おじさん・・」
いいシーンなのに、椅子から転げ落ちるほど笑ったw

506 :作者の都合により名無しです:04/03/27 09:39 ID:8jD7NHus
>1.『ドラクエ四コマを描いた事がある』程度では、ドラクエワールド展開は不可能。
山崎もその程度なのに使えるんかい!?

いや山崎は別格としても牧野が使ってたし・・・

507 :作者の都合により名無しです:04/03/27 09:43 ID:nc/ijQMk
>>506
牧野はドラクエ4コマの看板だったということで納得しておこう。

508 :作者の都合により名無しです:04/03/27 14:23 ID:sZcRPukB
でも、確かにそれぐらい制限しないとガンガン系の漫画家の殆どが使える事になっちゃうからなぁ。
衛藤や金田一、西川、夜麻も4コマ出身だし、いがらしもガンガン誌上で一度だけ書いてた。

509 :作者の都合により名無しです:04/03/27 15:03 ID:BT3brYNm
西川の出身はエロ(小声)

510 :作者の都合により名無しです:04/03/27 16:06 ID:sZcRPukB
まみやこましのことかーー!!

511 :作者の都合により名無しです:04/03/27 17:40 ID:at4Gafc4
バレバレかいw
ちみ某状態や

512 :作者の都合により名無しです:04/03/27 18:08 ID:sZcRPukB
まあ今書いてる殺し屋自体既にエロ漫画だし

513 :469:04/03/28 01:51 ID:25vmbyov
>506さん
確かに、山崎は別格のつもりだったけど、牧野も使ってたか……いつでしたっけ?

ま、>508さんや>507さんのお考えももっともですし
これはとりあえずこのままでいこうと思います↓
1.『ドラクエ四コマを描いた事がある』程度では、ドラクエワールド展開は不可能。

(……牧野は、いがらし先生の手で非人道的な改造を(いつの間にか)施されてて
 ワールド展開できるように強化された、とかなんとか……)Oo。.(´-`)

514 :別府地獄篇 第壱拾壱歌「復活」:04/03/28 03:12 ID:T4/RF+5R
八竜たちの問いに、安西はしばし無言だった。
だが、やがて――

「……俺より強いヤツは…いっぱいいるんだぜ…」
ゆっくりと語り始めた。
「…以前の俺はずっと……ずーっと考えてた…
 強くなりてえ…もっと強い力が欲しい…………
 そうすれば……どんなヤツだろうと黙らすことができる………
 読者は……世間の目ってヤツは……いつも勝手だってよ……
 少しでも似た部分のあるネタをすぐにパクリだと貶し…
 作品の粗探しをして楽しむ…それが読者だってな……
 そんなヤツらを、俺は黙らせてやりたかった……
 何もかも焼きつくして、消し飛ばしてやりたかった……そうだ……」
まるで懺悔するように、その告白を喉の奥から絞り出す。
「『炎(おまえら)』に執着したのは……炎が俺の『憎しみ』の象徴だったからなんだ……」 
自らをも焼きつくしかねないほどの、圧倒的な火。それこそをかつての安西は求めていた。
「だけどよ……俺は間違ってたんだ……読者ってのはそれだけじゃない……
 いや……作品に『魂』さえこもってりゃ……必ずそれを理解してくれる連中なんだって……
 そして……俺たちはただ『魂』をこめてペンを振るえばいいんだって……
 そう……教えてくれたヤツらがいた………気づかせてくれた人達がいた……」
悄然と言葉をつむぐ安西を、火竜たちは黙って見下ろしている。
「そうして……戦ってくうちに……気づいたんだ……」
安西は思う。
死してなお戦いを求め、魔となって甦った和月や三条……
圧倒的な力を振るいながら、嬉々として破壊を繰り返す留美子の姿……
「守るモンがねえのに強えのァ……さびしいってな…………」


515 :別府地獄篇 第壱拾壱歌「復活」:04/03/28 03:17 ID:T4/RF+5R
「燃えていく中で死んでいくヤツらを見た時、村枝たちを思い出した……」


――村枝ァッ!!――

――超 電 子 ……  ウルトラサイクロン!!――

――チクショォォォォォッ!!――


「もうあんなのは……たくさんだぜ……」

寂しげに笑いながら、安西は独白を続ける。
そして、哀しみが終わり。新たに沸き上がってくるのは、怒り。
かつてのような、歪んだ憎悪からくる怒りではない。
それは理不尽なことに怒る心。
他の者を命をかけて思いやる心。

「泣くヤツの影に、夢を奪われたヤツの裏に、
 それを操ってほくそ笑んでるヤツらがいる……かつての俺みたいにな…
 だからこそ……俺はそいつらをゆるせねえ……」

固く拳を握りしめる。純粋な怒りを込めて。立ち上がる。哀しみを両足に沈めて。


516 :別府地獄篇 第壱拾壱歌「復活」:04/03/28 03:18 ID:T4/RF+5R
「俺は……『火』になる。
 太陽なんて大それたものじゃねえ……
 他のヤツらの夢への道を…ほんの少しでも明るく照らしてやれる…ちっぽけなかがり火さ……」

『夢を守る』
かつて、荒川と交わした約束を、あらためて安西は胸に刻む。

「そして……闇を操り……人の心を蝕むヤツらにとっては――――」


 ――― 全 て を 焼 き 滅 ぼ す 地 獄 の 業 火 と な る ―――


「それが俺が……『炎(おまえら)』を求める理由だ!!」


――我らが主よ……その言葉しかと受け止めた!

――なれば我らは応えよう……

――我らは現世に未練を残した炎……

――ゆえにその無念の鎖を断ち斬らんとあがく者……

――憎悪の連鎖を噛み千切るべく……

――我らが主よ……我ら汝の命に従い――

        
    ――― 牙  な  き  者  の “牙” と な ら ん !!! ―――


517 :別府地獄篇 第壱拾壱歌「復活」:04/03/28 03:20 ID:T4/RF+5R
大気を軋ませる留美子の咆哮。
そこにあるものは狂気か、苛立ちか、それとも最期を予感した妖怪の断末魔か。
妖怪と互角の死闘を繰り広げてきた雷句。その小さな身体が、たえまなく鮮血を噴き出す。
留美子の爪が、雷句の小さな両肩を掴み、肉をえぐっていた。
発狂しそうな程の激痛に、しかし雷句は声をあげず、悲しみと真摯さのこもった目で留美子を見る。
「目を覚ますのだ…留美子殿……自分に負けては……ならぬ……のだ……」
切なる声が鼓膜を震わすと、獣の咆哮を吐き出し続ける留美子の喉から、小さく掠れるように漏れた声があった。
「……あん…ざい……くん………り…っく……くん……」
「!!」
「くる……しい…………」
雷句の命を賭けた行動が、ほんのわずか、正気を取り戻させたか。
しかし、雷句の表情に点った喜びの火は、すぐに暴風に吹き消される。
「キシャアアアアアア!!」
喉をほとばしった咆哮が、雷句をさらなる絶望に叩き落とした。

一方、松椿を覆う『結界』はもはや限界に達していた。
「限界だ、はいってくるぞ!」
次々と破れていく札。瞬く間に、最後の一枚を残すのみとなった。
「みんなもっと寄れ! 最後のあの札が破れた時、百万の婢妖が侵入してくる!!」
そして遂に――
バシュン!
最後の札は散り、一斉に黒い津波が四方八方から押し寄せてきた!!
「最後まであきらめちゃダメよ!」
「ええ!」
樋口と山田がうなずきあう。他の者たちも、覚悟を決めた。
そのときだ。
安西を包む黄金の柱。
それを守護するように、八本の炎が天を衝いたのだ!!

      
    ―――  八   竜   復   活  !!! ―――


518 :506:04/03/28 10:49 ID:2ek9Ctr0
>>513
牧野がワールド展開したのは15部の147です。
だがそれが原因でトラックが燃えました。

>牧野は、いがらし先生の手で非人道的な改造を(いつの間にか)施されてて ワールド展開できるように強化された
そういえば元ネタの“羅門衆”はギオさんから力を授けられたものたちだったような・・・

519 :作者の都合により名無しです:04/03/28 10:53 ID:FUSvsOtG
ところで、小林ゆきって河下のアシだったんだな。・・・・・・。
部屋の整理中にみつけた3年前のジャンプの巻末コメントでわかった。
このスレでは2人は思いっきりタメ口だけど。

520 :作者の都合により名無しです:04/03/28 12:24 ID:EUo/Gwgw
まあよくあることだ。
衛藤と荒川とかもそれで後からフォロー入ったし。

521 :作者の都合により名無しです:04/03/28 13:37 ID:5ISn7kHl
しかしムカつく程カコイイな安西。マーもこれ位盛り上がれば読んでて死なないのに(涙

522 :作者の都合により名無しです:04/03/28 13:54 ID:fRa4bu9r
>>521
主人公ですから。




えなry

523 :作者の都合により名無しです:04/03/28 14:23 ID:ak+Y91m5
漫画なんて飾りですよ。
主人公特権さえ得れば、
例え本性が少年漫画で女性の失禁シーン書くようなDQNでも関係無いのです。

524 :別府地獄篇 第壱拾歌「底力」:04/03/28 14:26 ID:Wd37Dvws
それでも、ここまで漫画とかけはなれたキャラクターになってるのは笑える>安西
つーか安西だけ連載中の漫画(MAR)のネタが全然出てねー(;´Д`)

525 :作者の都合により名無しです:04/03/28 14:58 ID:3E2CnOah
まぁそれはその内・・・多分出てくるさ、きっと<安西
つーか、>524 名前欄、名前欄ww

526 :作者の都合により名無しです:04/03/28 15:10 ID:J5fR8OVG
俺的には、烈火と潮のキャラ、半々といった感じで書いてるなー>安西のキャラ
烈火にもたまーにいい台詞があったりするんだが、印象に残る名台詞というのが少ないな
烈火読む限りだと、結構言葉遊びは好きみたいだが
なのでどーしても藤田ネタに頼らざるを得ん
悪役ならば逆に腐るほどネタがあるのだがw
ていうか、最初に安西をベビーフェイスにした人は、発想がスゲーと思った

>524
MARにあって、烈火にない能力というのがないからね基本的に
ぶっちゃけ、烈火のネタさえあれば事足りてしまうのが痛いw
使えそうなのといえば、バッボ通常タイプとシャボンランチャーくらいだなせいぜい・・・
グロモンスター召喚系とか、味方サイドとしては使いづらいし
そちらの方は暗罪に使わせるか
バッボに新たな能力増えるみたいだから、火竜なみに使い勝手のいいネタだといいのだが

527 :作者の都合により名無しです:04/03/28 16:17 ID:1c1vtnb/
>>525
うぁ、しまった……
名前欄は見なかったことにしてくだせぇ。

528 :作者の都合により名無しです:04/03/28 16:19 ID:5ISn7kHl
>523 ○○○○の事かー!!(一部ファンのために自粛)

529 :作者の都合により名無しです:04/03/28 16:55 ID:iCAtZ8Kf
>526
MARにあって、烈火にない能力というのがないからね基本的に

リックやその他の週刊漫画家のように今週ネタが飛び出す事も全くないよな。
あんなに活躍してるのにw

530 :作者の都合により名無しです:04/03/28 17:04 ID:xsk8bgTP
>>529
読んでて死にそうだからな。

531 :作者の都合により名無しです:04/03/28 17:05 ID:O+JPetBh
安西と尾田はキャラが師匠に喰われるどころか侵食されてるな。

532 :作者の都合により名無しです:04/03/28 18:10 ID:fRa4bu9r
なまじ明確な個性が無いからいじりやすいんでしょうな。




あれ?えなry

533 :作者の都合により名無しです:04/03/28 22:35 ID:pfkgIF/u
ん〜それは違うだろ。
基本的に漫画書いてる奴らは全員そこから多少なりとも人格を探れるし、
断片的には本人について知りえる情報もあるので、大抵はみんな書いてる漫画の主人公か悪役的な像になる。

安西がそうでは無いのはイベントの関係上善玉化したのは良いが、
こいつから探り出せる情報から善人を作り上げるのが不可能だったからでは?


534 :作者の都合により名無しです:04/03/28 22:46 ID:5de2rMrm
それって・・・('A`)

535 :469:04/03/29 01:02 ID:xpMl44tF
1.『ドラクエ四コマを描いた事がある』程度では、ドラクエワールド展開は不可能(山崎は特例、牧野も使えるがこちらは理由不明)。

>518さん
ありがとうございました。
それを読んで気になったことがあったので、項目をひとつ追加します。
4.『ドラクエワールド』を展開しなくても、ドラクエ能力を使うことはできる(四コマ作者はこれが多い)。

536 :KIYUを狩るモノたち:04/03/29 01:33 ID:wMZdY4e1
>>466
矢上が木城と死闘を重ねている同じ時、吉富はグリフォンと、七月はサチュモドと死闘を重ねていた。
共に、人の身で巨大な戦闘機械を相手にしているため、思った以上に苦戦している。
吉富が対する黒いレイバーは、その大きさに似合わず俊敏で、腹の中から大型武器を取り出す暇を与えてくれない。
また、体術に長ける七月も、木城の巨大な機械人形を破壊するだけの術を持ち合わせていなかった。
攻め手に欠け、防御に徹する彼らは、やがて徐々に追い詰められていった。
だが、この二人の顔には、一片たりとも焦りの色は出なかった。
汗もかかず、息も切らせず、ただ淡々と作業をこなすように戦いを続けている。
吉富は相変わらずの無表情だが、七月に至っては笑みすら浮かべていた。
(何か策がある!)
ゆうきまさみは、この二人の様子から、まだ何か奥の手が隠されていると結論付けた。
(先手を打つか!)
後手に回るのはまずい。
吉富も七月も、決して力で押すタイプの漫画家ではない。
油断をすれば、七月の人知を超えた業に絡め取られ、吉富の隠し武器によって撃墜されるだろう。
とにかく、何を仕掛けてくるか分からない二人である。
対策の立てようがない。
この、危険な男たちにゆうきが取った手は、極めて正攻法であった。
「仕事だ、野郎ども!」


537 :KIYUを狩るモノたち:04/03/29 01:35 ID:wMZdY4e1
ゆうきの掛け声と共に、木城の研究室の壁が迫り上がり、中から首がネジ状になった、
電球のような形をした生首が現れた。
「殺してくれ〜〜〜」
「うわ〜ん、俺は人間の屑だ〜〜」
「うぇ〜〜ん」
次々と泣き言を言う生首。
彼らこそ、木城が同人作家を集めて作ったサイボーグ部隊"ソケット兵"である。
今やナメクジ以下の彼らだが、ソケット兵の首筋には管を通す穴があり、
そこから薬物が直接脳に送り込まれると、忠実で勇敢な兵士になる。
そして、機械ののボディにねじり込まれ、一個の殺人サイボーグになる。
その数、約120体。
この物量戦こそ、ゆうきが取った手であった。
(さあ、どう出る吉富、七月・・・)
準備が完了したソケット兵に囲まれ、荒川は明らかに動揺の色を見せた。
交戦中の矢上は、それだけで手一杯なのだろう、まったく興味を示さなかった。
最も、木城と接近戦をしている彼に、迂闊に攻撃を仕掛けるわけにはいかない。
これは、戦士にとってごく当然の反応であろう。
問題は、吉富と七月である。
この二人が相対している物は、ソッケット兵の持つ銃弾では傷も付かないが、
彼らを蜂の巣にするには十分な威力である。
しかし、かと言ってそちらの方に気を取られれば、グリフォンの爪が、
サチュモドの牙がそれぞれの肉と骨を引き裂くだろう。
(万事休すだな、吉富。そして七月!)
打つ手なし。
少なくとも、ゆうきにはそう思えた。
だがしかし、吉富と七月、この二人が取った行動はゆうきの予測とは大きく外れていた。
なんと、グリフォンとサチュモド、それぞれに背を向けソケット兵に向かっていったのである。


538 :KIYUを狩るモノたち:04/03/29 01:40 ID:wMZdY4e1
(愚かな!)
信じられない行動だが、この機を見逃すゆうきではない。
即座に、グリフォンで吉富を潰しにかかった。
同時に、サチュモドも七月を引き裂きにいく。
二つの鉄塊が、二人の漫画家の命を奪おうとする。
だがしかし、死の影が背に届く寸前に、吉富と七月は同時に呟いた。
「「間に合ったか・・・・」」
刹那!!
研究室の壁を割って現れた紅い機械のアームが、グリフォンの腕を抑えてそのまま壁に叩きつけ、
天井から飛来した白い小さな紙が、サチュモドを粉々に破壊した。
(この紅い機体、もしや!)
壁を破壊された時の砂煙で、まだよく確認できていないが、ゆうきはグリフォンを抑え付けている
この機体に心当たりがあった。
(あの白い紙。まさか!)
一方、乱入者によって矢上との戦いを邪魔された木城も、
先ほどサチュモドを破壊した紙に見覚えがあった。



539 :KIYUを狩るモノたち:04/03/29 01:41 ID:wMZdY4e1
やがて、砂煙が収まり、グリフォンのセンサーに紅い機体の全貌が映るようになり、
木城の目に七月と背中合わせに立つ男の姿が見えるようになった。
その姿を確認した瞬間・・・
(やはり!)
(やはり!)
ゆうきと木城は・・・
(この機体は!)
(あの紙は!)
歯噛みしながらも・・・
(紅の神像!!)
(名刺カッター!!)
苦い現実を噛み締めた・・・・・

     せ  た  の  り  や  す

     富  沢  順 

     見  参  ! !


540 :作者の都合により名無しです:04/03/29 01:43 ID:aOBXkol0
富沢順生きてたー(゚∀゚)
せたのりやすか・・・懐かしい名だ。VJで見た。現役だったのかー

541 :作者の都合により名無しです:04/03/29 03:17 ID:M+Rk8j8g
富沢順生きてたー(゚∀゚)
しかし木城は富沢を知っているのか・・・
なにか因縁が!?

542 :無礼ド攻防戦のかたち 〜ドラクエワールドが、いまここにある理由〜:04/03/29 06:29 ID:xpMl44tF
「うぅ〜〜〜……な……『成瀬かおり』」
佐渡川が『新白雪伝説プリーティア(漫画版)』や『イイナFeel for love』の作画者の名を挙げる(フツー知らん)。
だんだん『マイナー漫画家を探せ!』のようになってきたしりとり。
対抗してか、『よりマイナーな漫画家を!!!』と間違った方向に燃え始める玉吉の前で
「……ていうかさ。なんでここ『ドラクエワールド』内なんだい?」
佐渡川の眉が、今気付いた、という風にしかめられる。
確か『プーマ号』で疾走していた時。『多分鬼岩城に近付いたため圏に入った』と教えられ
港に向かって、ある一定以上遠のいた際『圏から抜けた』と言われた。
自分はあまり頭の良い方ではないが『鬼岩城を中心に球状に広がってるんだなぁ』と適当に認識したのをおぼえてる。
「……そんなことはどうでもいいのだッ!!!り……り……りぃ〜〜〜!!!」
熱中しすぎて、オキニのジュン隊員の声すら届かなくなったらしい。
(……どうでもよかぁないだろっ!!!)
佐渡川の、可愛いお凸に血管が走る。
元来が短気な男だ、拳を握り玉吉の前に
「――っ!?……むぅ!?」

  ドゴッ!!!!

いきなり立ち上がった玉吉の頭と、佐渡川の顎が正面衝突する。
おうおう、と互いの箇所をおさえ、のたうちまわった後。
涙目の玉吉が言った。

543 :無礼ド攻防戦のかたち 〜驚愕の真実!!実は艦橋だけだった!?〜:04/03/29 06:33 ID:xpMl44tF
「ド……ドラクエワールドが……消えた……?」
床に這ったまま、鬼の眼をした佐渡川も言った。
「……遺言はそれで……いいんだね……っ!!!」




『鬼岩城』から離脱した後。
『無礼ド』が停泊している港の沖合い上空から『ドラクエワールド』を展開していた稲田浩司は
飛翔呪文(トベルーラ)で浮かんだまま、『ドラクエワールド』を解除した。
考えてみれば折角の『肉体試運転』だ。敵にハンデを付けては、あまり意味がない。
「……どいつと、闘ろうか……?」
『無礼ド』を挟んで逆側の港は、元々『ドラクエワールド』範囲ではないので
そこから制約無しで繰り出される様々な攻撃が『バリア』を打ち破ったのも確認出来た。
(……あれくらいの攻撃でないと、戦う意味も無い……)
悪魔の目玉に探らせたところ。今この戦艦周辺に居る強者は
『山本賢治』『巻来功士』『西川秀明』そして、バリアにトドメを刺した『謎の男』。
和月と、それを追っているという誰かも、ルーラで追い越してしまったが、やがて来るだろう。
「……いや、誰でもいい。……俺が、本当に強くなったのか、確かめさせてもらう。」
魔を超えし竜人が、ゆっくりと戦場に下降する。

     稲 田 浩 司

       参 戦

544 :作者の都合により名無しです:04/03/29 10:43 ID:QDNuCeq1
竜人てことは竜魔人か?
バランタイプの竜魔人であることを願おう。
ダイタイプなら手がつけられん…。

545 :作者の都合により名無しです:04/03/29 11:31 ID:fZPQEFyx
稲田竜魔人なのか?超魔生物じゃなかったっけ?

546 :作者の都合により名無しです:04/03/29 15:03 ID:6SfX5SQ8
いや、単なる比喩表現だと思うが・・・・

547 :無礼ド攻防戦のかたち 〜禁断のヘタレさん〜:04/03/29 15:32 ID:aOBXkol0
 「はわわわわ〜!」「死ねぇ隊長!!」
            鬼 丸 流 葬 兵 術  拳 王 破 砕 掌    ――――“ ド ム ッ !! ”

鬼と化した佐渡川の、気の篭った正拳突きが玉吉隊長の水月(ミゾオチ)に炸裂!
隊長はどてっ腹に風穴が開く勢いで後方にぶっ飛び、グシャリと車田風に壁に崩れ落ちた。
 「うぐふぅ!君になら殺されても本望っ・・・!」
玉吉が口からいろんなものを飛び出させながら親指を上に立ててニヤリと笑い、気絶した。
 「・・・弱っ!!」
元が職人系漫画家なので当たり前である。佐渡川は渋々隊長を叩き起のだった。


 「で、『ドラクエワールド』が消えたって?それじゃあしりとりも使えないのか?」
 「いいや・・・元より独自の技術で使用する魔術にて心配無用!バリバリ使えまっせー」
 「ならもっと早くからだなあ(怒)」
 「だってこんな非常時でもなきゃ他の漫画家に変身なんかしたくないもーん」
 「ワガママこいてんじゃねえ!ならとっとと続きをしやがれ!」
とは言ったものの、【り】で始まる漫画家なんて【を】ほどではないが相当レア。
 「
 「そういえば変わった苗字の漫画家が・・・いた!『六道神士(りくどうこうし)』!」
 「ああ非常食か【し】・・・『施川ユウキ』でいいか。戦力ねえけど」
 「どんな覚え方ぢゃい。では【き】、『きたがわ翔』!」
 「俺そいつ名前だけしか知らねえや。ドラマやってたっけ?次!『浦沢直樹』!」
 「(! ジュン隊員が柔道美少女になるかもしれないのかっ・・・)勝負だ!!『衣谷遊』ぅぅ!!」
 「・・・きぬたに・・・強そうだけど、なんか心に突き刺さる名前っつか・・・・・・」

            5部500・734以降 6部57・64 9部B46・401参照!!

 「隊長、あんまりおすすめできねえ気分なんだが・・・」
 「いいや行くね!しりとり進化術・ 最 終 進 化 !! とぉぉーーーっ!!」

―――凄まじい光と煙が玉吉と佐渡川の肉体から溢れ出るのと、
非常階段を昇った西川部隊が艦橋に辿り着いたのは同時であった。

548 :無礼ド攻防戦のかたち 〜稲田さんが来るちょい前の話〜:04/03/29 15:39 ID:aOBXkol0
一方、二度目のバリアで一部の部隊しか送り込めなかった山本は、
無礼ド内部からバリアが解除されるのを待っていた。
完全破壊は無理でも、一部の機能を解くぐらいなら可能であろう。
嫌がる黒猫をこねくりながら、山本賢治は高みの見物を決め込む。
地下で“松沢捜索隊”が雌伏の時を過ごすのを知らずに。
――遠くの空で光る、大きく赤い単眼。気がついたのは黒猫・横内。
 (あれはなんだ?気づけバカ)
正体がバレるとヤバイ気がしたので、普通の猫のフリをする横内が、
猫じゃらしにちょっかい出すような仕草で山本に闇夜への注意を促すが。
 「クロンたん遊び足りないのかい?待っておくれよ、最高の花火を見せたげるから♡」
ぎゅうっと抱きしめられ、横内はげっそりと顔を横にそむけた。

赤い光とは別の方角の空に黒猫は見た。
闇を切り裂く一匹の≪飛竜≫が、津波から生き延びた機界モンスター軍団の真上を飛び交い、
今まさに地上の怪物たちに宣戦布告を行おうとしていたのを!!
 「ニャーー!!」「!! 何奴だ!?」猫と山本の叫びと同時に、
闇色の翼を持つドラゴンは喉元から炎のブレスを放ち、火はたちまちコンテナや倉庫に広がった!
無礼ドの援軍か!?敵はひとりか、人が乗れそうな大きさの飛竜――確かに竜の背に人影が。
 「・・・≪竜騎士≫の称号を持つ漫画家?ドラゴンといえばガンガンの刺客か、何者だ!」
山本は猫との語らいを邪魔された腹いせか、怒りを空の刺客にぶつけた。
その声に呼応するかのように飛竜は空中旋回、新たな炎をまき散らす。
サイボーグ体が溶ける川三番地DXの群れ。
劫火に巨大な機体を照らすパイル=ガーシム。戦局は一匹と一人の乱入者で一気に混沌と化す!

飛竜の背に座る、竜の鱗で作られた鎧を着た黒マントに巨剣を背負った男は、
 「水竜(ハイドラ)よぉ!!」放たれる炎と同時に右手の手の平から“水魔法”流水弾を放つ。
高熱の炎に水の塊がぶつけられ、一気に蒸発し水蒸気爆発!!瞬く間に3体のガーシムが崩れ落ちた。
異様に戦い慣れした男は何者?

 「大勢いやがんなあ。こうなると戦いもただの運試しだな」
竜鎧の男は不敵に笑うと背中の大剣を片手で抜いた。
 「救助信号に応えよう。松沢が友 ≪ 輝 竜 戦 鬼 ≫ 増 田 晴 彦  参る!!」

549 :作者の都合により名無しです:04/03/29 15:42 ID:aOBXkol0
うーむうまく稲田さんと絡められなかった。
ドラゴンうじゃうじゃ

550 :作者の都合により名無しです:04/03/29 23:56 ID:xpMl44tF
『無礼ド攻防戦』が、(俺のせいで)かなり解り難くなっちゃったので
今スレで起こったことを時系列順で並べておきます。多分、あってる筈です。

防衛軍、空き無礼ド占拠(稲田の悪魔の目玉は既に近くに居た模様)
  ↓
山本軍団、無礼ド包囲
  ↓
軍団から無礼ドに集中砲火、無礼ドバッテリー減る
  ↓
巻来防御用エンジンに、防衛軍が艦長捜索と居残りに別れる
  ↓
捜索チーム出撃、光子爆雷発射
  ↓
捜索チーム山本軍団に包囲さる、岡村目覚め地面の下に
  ↓
突然現れたいがらしバリアを吹っ飛ばす、いがらし&山本軍団の一部が無礼ド進入
  ↓
バリア復活(別にずっと展開しているわけではないが)、増田登場
  ↓
稲田ルーラで無礼ド上空に登場、ドラクエワールド展開(範囲は空と無礼ド艦橋のみなので、殆ど影響なし)
  ↓
艦橋の玉吉ドラクエワールドに気付き、仕方なくしりとり開始
  ↓
稲田ドラクエワールド解除、稲田降下
  ↓
しりとり終了、山本軍団の一部が艦橋突入

>竜人
>546さんの仰る通り。単なる比喩(のつもり)です。

551 :作者の都合により名無しです:04/03/30 00:02 ID:+RABlAaY
地球防衛軍のくせに派手な展開になってきたなあ(。_。)
こんな感じで進めていくのね
稲田さんは強い連中を片っ端からブッ倒しに来たと
がんがれ

552 :別府地獄篇 第壱拾弐歌「片翼の鳳凰」:04/03/30 00:45 ID:4Th8XBeD
雪崩をうって襲いかかる、百万を超す婢妖の大群。
その絶望的な物量差を前に、広範囲攻撃能力を持たない松椿の漫画家たちの運命は、風前の灯火だった。だが、そのとき。

    ―――― ブ  フ  オ  !!! ――――

漆黒の津波が、その牙を城平たちに到達させる寸前、婢妖たちは一瞬にして消し飛んだ!
「あ…ああ……」
「お…おお〜〜〜〜〜」
奇跡的な光景に、誰もが感嘆した。
松椿内に存在する全ての漫画家を覆うように、光り輝く『結界』が張られていた。
それは、無数の光球から生じる線によって結ばれ、広大な多面体を為している。
「竜之炎 伍式…………結界王『円』!!」
高らかに言い放った声の主は金色の光気を身に纏い、その周囲には八頭の火竜を従えている。
「信行――――っ!!」
ボロボロの雷句が歓喜にむせぶ。安西がそれに応えるように親指を立て、笑った。
その剥き出しの両肩に、今まで消えていた八つの文字――

  ――『崩』『砕』『群』『刹』『円』『塁』『虚』『裂』――

が、競うようにして浮かび上がり、再び刻まれていく!!

『な、なんだと〜〜〜そんなことがああ!』
『ひるむな! 数で我らは勝てるのだ!!』

動揺し、次々と牙を剥いた婢妖の大群が、一斉に安西に狙いを定めた。
だが、安西は怯えも躊躇も見せず、双眸を険しくし、指先で印を描く。

「蹴散らせ! 竜之炎弐式『砕羽』! 竜之炎壱式『崩』!」
瞬間、八方に放たれた無数の火炎弾が、夥しい数の炎の刃と化し、縦横無尽に暗闇の雲を引き裂いた。



553 :別府地獄篇 第壱拾弐歌「片翼の鳳凰」:04/03/30 00:46 ID:4Th8XBeD
  
    ――― ズ バ ギャ ギャ ギャ ギャ ギャ !!! ―――

無数の火炎弾で攻撃する『崩』。炎の刃を作り出す『砕羽』。
この二つの特性が合わさり、生じた無数の炎刃が、暗黒に爪を突き立てるように、婢妖たちを切り裂いた。
『つ、強い〜〜まさか、こんなことがああ………』
愕然として、絶望の呻きを発する婢妖の群れ。
黒き下等なる悪食共を前に、安西は冷然と死の宣告を囁いた。

「竜之炎肆式――――――『刹那』」

まさにその名のごとく。
火竜『刹那』の魔眼から閃光がたばしるや、百万からなる婢妖の群れが、一斉に炎上した!
暗黒の津波たちは、黄金の炎に包まれ、断末魔の呻きを盛大に散らした。

『ぐ…紅蓮様ァ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!』

恐怖と苦痛と絶望に満ちた怨嗟の声を吐きながら、闇は消し飛んだ。
その魔眼を見たものは、一様に炎に包まれ、滅する。
それが、『刹那』の『瞬炎』である。しかし、城平たち、松椿の者たちは皆、事前に張られた『円』の結界により、その難を逃れている。
皆が、目を見開き、八竜を従える炎術士の姿に瞠目した。
黄金の炎が渦巻く、その中央にたたずみ、銀髪をたなびかせる勇姿。
髪を黒く染めていた色素が、炎風によって吹き散り、その下から現れた銀の流線が眩く輝いている。
やがて、安西を取り囲む八竜が、一つに絡み合い、一体の聖獣の形をとった。
安西の背後にそびえる、そのオーラの形状に、たかしげ宙は目を見開き、絶句した。
「なんと…! あれは――――」

   ――――  片   翼   の   鳳   凰  !!! ――――


554 :別府地獄篇 第壱拾弐歌「片翼の鳳凰」:04/03/30 00:49 ID:4Th8XBeD
「あれは……よもや伝説に聞く―――!?」
呆然とつぶやく、たかしげ宙。その声をかき消すように、黄金色の風が吹いた。
八竜が合体し、ひとつとなった形――『片翼の鳳凰』が、羽撃いたのだ。
光の粒子の正体は、黄金に輝く火の粉。それらの淡い輝きが、辺り一面を覆い尽す。
すると、どうか。
「き…傷が、癒えていく…!」
「あったかい光……心まで溶けていきそう……」
『癒しの炎』に包みこまれた松椿の者たちは皆、光の中で回復していく。
傷ついた雷句や、井上雄彦。そして、瀕死だった森田まさのりまで。
口々に歓喜のつぶやきが囁かれるなかで、ひとり、呻く存在があった。
光の粉から、怯えるように遠ざかるは、妖怪化した高橋留美子。
その表情は恐怖に彩られ、とても今まで無敵の力を振るった妖獣とは思えない。
「あ…ああ……うう……」
ぶるぶると震えがる姿は、まるで生まれて初めてもたらされる安らぎに怯える、迷い子のようでもあった。
童女のように小さく、儚げな反応を見せる留美子に、安西が無言で歩み寄った。
「う…うああああああ!!」
精一杯の声をしぼりだし、留美子が両刃の剣を構える。井上を一撃のもとに叩きふせた『闘鬼神』だ。
だが、剣圧だけで人間を切り刻むはずの妖刀も、今では小枝のように頼りなげだ。
留美子の中の、邪悪な『妖怪の性』が、最後の抵抗を試みようとしていた。
「もういい……」
しかし、安西が留美子を見る目には僅かの恨みも怒りもなく――
「もう……怖がらなくていいんだ……留美子さん…」
ただ怯える女をなだめ安心させるように、優しい光が宿っていた。


555 :別府地獄篇 第壱拾弐歌「片翼の鳳凰」:04/03/30 00:50 ID:4Th8XBeD
震える『闘鬼神』の剣先を、安西があろうことか素手で掴む。
すると、安西の手から噴き出す黄金の炎を浴び、『闘鬼神』は淡雪のように溶けて、霧散した。
そして――無防備となった留美子を、安西が力強く抱きしめた。すると――
「ああ……っ」
官能の呻きにも似た声がまろびでると、留美子の身体から、妖気が黒い霧となって吐き出された。
黒い妖気の塊は、一瞬、何かの顔のようになり、断末魔を叫びながら霧散していった。
優しい光に包みこまれ、留美子の悪鬼の形相が、父親に抱かれた童女のような安らいだ表情に変わっていく。
双眸から涙を溢れさせ、穏やかな眠りに落ちた留美子を胸に抱きながら、安西が言った。
「お帰り……留美子さん」



556 :別府地獄篇 第壱拾弐歌「片翼の鳳凰」:04/03/30 00:51 ID:4Th8XBeD
荘厳な光景だった。
黄金の光気を纏った銀髪の男が、一糸纏わぬ黒髪の女を、優しく抱きしめている。
それはまるで、一枚の絵のように、幻想的な景観であった。
最初に、我にかえったのは、樋口だった。
何か重大な事に気づいたような顔をして、急いで安西と留美子の元に駆け寄り――
手に持っていた黒いマントで、全裸の留美子の体を、覆い隠してやる。
次いで、城平がハッとした表情で、周囲を警戒し、辺りに婢妖の影がないことを確かめる。
「……圧倒的な広範囲殲滅能力――そして『再生』させる炎……これが安西の真の能力か……」
自分が満月下にいる状態でも、これほどの威力は出せまい――城平は思った。

「いずれにしろ…………八竜がよみがえった……………それだけは確かなようだ」
松江名が言う。彼は、安西の八竜を、伝聞でしか聞いたことがなかった。
「高橋留美子による毒素と妖気―――――体内の何か
 安西君の闘志によって脳から分泌された脳内麻薬か………
 あるいは 高橋留美子が流した涙によってもたらされた悲哀感
 そしてその悲しみと怒りから……………形造られてしまった化学物質か
 あるいはそれ等全てが安西君の内部で出会ってしまい―――化学反応を起こしスパーク………………」
どうやら、安西の八竜が土壇場で復活したことを分析したいらしいが、端からでは何を言っているのかさっぱり不明だ。

   「復ッ活ッ

    安西信行復活ッ!   安西信行復活ッ!   安西信行復活ッ!   
  
    安西信行復活ッ!   安西信行復活ッ!   安西信行復活ッ!」

雷句が大喜びで連呼しながら、安西と留美子の周りを走っている。
闇に一条の光が差し――松椿を覆っていた暗雲は、ようやく晴れたように見えた。
しかし――


557 :作者の都合により名無しです:04/03/30 00:55 ID:4Th8XBeD
ちなみに、婢妖の大部分はいまだ健在です。
全滅したのは、あくまで松椿を襲ってたヤツらだけなんで。

558 :作者の都合により名無しです:04/03/30 00:56 ID:+RABlAaY
やんややんや

559 :闘神:04/03/30 03:46 ID:BZFhmKGX
>504
「いいねえ、あんた・・・」
男が、太い笑みを浮かべながら、ゆっくりと、福本の方へ一歩歩み寄った。
道の脇に、街灯が一本立っており、その光りが男の肉体を照らした。
その肉体を、福本は間近で見た。
ボールのような肉体であった。
首や、肩や、腕や、胸の肉が、そこにボールを入れたように膨らんでいる。
ふくらんでいるが、堅さが感じられない。
どんな風に殴っても、それを容易く弾いてしまいそうな肉体であった。
惚れ惚れするような肉体であった。
若い――
福本が、その姿を見て、初めに感じたのはそれだった。
福本が知る――は、五十代後半の男だった。
だが、目の前にある肉体は、どう見ても二十代後半から、三十代。
「あんたも、高橋と同じ口か・・」
低い声で、福本は言った。
「あちゃあ〜ばれちまったかい」
男は、まるで悪戯をして見つかった子供の様に、こりこりと太い指で頬をかいた。
妙に愛嬌のある男だった。
しかし、その愛嬌のある顔が、次の瞬間には、鬼の表情に一変しそうな、“こわい”雰囲気が、この男にはあった。
「何のようだ・・・と、聞くまでも無いな、あんたが高橋風情に顎で使われてるとは
 ・・クク・・惨めなもんだ・・そんなになってまで戻ってきたかったのか・・?」
「おう、決まってるじゃねえか」
男の言い方は、くったくがない。
「――」
福本は、沈黙した。
男の醸し出す陽性にあてられて、唇を開く事ができないらしかった。

560 :闘神:04/03/30 03:47 ID:BZFhmKGX
「どんな形であろうと、生き返って、楽しいケンカができるんなら、俺はなんでもいいんだよ」
「楽しい?」
「おうよ、ケンカは楽しいぜ」
迷わず男は言った。
「空の上からよ、ずっと指加えてみてけどな。川原正敏、柴田ヨクサル――それに、板垣恵介、こいつらとやれると思うと、たまらなくてよ」
「特に、板垣、か?」
「そりゃま、負けちまったからなあ・・」
含みのある福本の言葉に、男は苦笑を浮かべて言った。
「ま、そこらへんは後々、差し当たっては――あんたと、やりたいね」
そろりと男は言った。
心持ち、男が纏う空気が重苦しくなったような気がした。
「俺と?」
「そう、あんたとだ」
男は、大きくうなずいた。
「見えなかった・・」
続けて、男は言った。
「何が?」
「あんたの拳さ」
「へえ・・」
「いやさ、驚いたよ。遠目だったが、結して目を離したわけじゃなかったのに、気がついたら拳は既に高橋の右手を叩いていた」
「フフ・・・」
男の余りのくったくのなさに、ついに福本は苦笑した。
「博徒ってのは、みんなあんたみたいな真似ができるのかい?」
「どういう意味だ」
「とぼけるなよ・・気配を断つ技はともかく、あんたの拳は、格闘家でも得難いもんだぜ・・」
「そうなのか?」
「おいおい、とぼけるなよ」
拗ねた様に男は言った。

561 :闘神:04/03/30 03:51 ID:BZFhmKGX
「別に、とぼけてるわけじゃない・・」
福本は、静かに言った。
「ならば、なんだい?」
福本は答えず、脇にある書店の硝子のほうを向いた。
「俺はただ、こいつを越えたかっただけだ・・」
じっと、硝子に映る自分自身を見ながら福本は言った。
「目標は目の前っ・・・! 鏡に映る自分自身・・ただ・・こいつより速く・・
 突きを繰り出したかった・・・クク・・むろん・・・映っているのは自分自身・・
 その幻影よりも速くなど、ハナから無理・・有り得ない話だが・・しかし・・・
 突き続けていると何千回に一回・・・確かにある・・実感できる・・! 
 光りの虚を突く瞬間を・・・! 鏡の中の自分がピクリとも動けぬその奇跡・・・! 
 その瞬間・・俺は自分が誰よりも高い場所にいると思うことができた・・・
 フフ・・・青臭い餓鬼の考えだったがな・・」
ざわ・・・ ざわ・・・
「たまらねえなあ・・・」
ぞくぞくするような声だった。
「試してみたいな・・・」
たまらぬ瞳で、男は眼前の天才を見据えた。
「試す?」
問うたが、福本はすでにわかっていた。
福本の顔に、隠しきれない冷たい笑みが浮かび上がってきた。
「俺もさ、こいつが得意なんだ」
男は、ぐいと右拳を前に突き出した。
ころりとした丸みをおびた優しい拳だった。
「どうだい、あんたも俺とそんなに長く闘りあう暇はないんだろ、シンプルにいこうじゃねえか」
男は、真っ直ぐに福本の顔を覗き込んだ。


562 :闘神:04/03/30 03:52 ID:BZFhmKGX
「あんたと俺がさ、そうさな、もう一歩ずつ踏み出した距離で並んで立って、
 よーいどんで、拳を繰り出すんだよ。先に当たって倒れた方が負けだ。それでどうだい」
「ほう・・・・」
冷たい、透き通る刃物のような眼で、福本は男を見た。
「ククク・・・まともな提案じゃねえなあ・・・だが・・」
黒い笑みで、福本は言った。
「そのまともじゃないってのが気に入った・・・! いいだろう・・・渡って見せよう、その橋・・」
すっと、福本は一歩前へ踏み出した。
そして、両の腕をあげた。
左手は、前、右手は後方である。
構えただけで、他を圧迫する黒炎のような気が、福本の全身から滲み出てきた。
それに呼応するかのように、男は、唇から、太い、呼気を吐き出した。
息吹と呼ばれる呼吸法であった。
熱風に似た殺気が福本に叩きつけられた。
全身の細胞が焼き焦げ、瞬時に気化してしまうほどの、強烈な気合だった。
男は、腰を浅く落として、左足を軽く前に出した。
右足を後方に引き、左手をゆる前に伸ばす――拳ではない、掌であった。
右手は、胸の高さにある。
こちらは掌では無く、拳だった。
両者、共に、微妙に構えは違えど、左手で間合いを計り、右の拳を打ち込む、そういう構えだった。
闘気がぶつかり合い、なにか、強く、めらめらしたものが、二人の間の夜気の中に満ち、温度を増していった。
その温度が頂点に達した時、ふたりの体がついに動いた。
「ちいっ」
「――っ!」
拳が、解き放たれた。

勝負は、一瞬でついた。


563 :作者の都合により名無しです:04/03/30 08:20 ID:nNKV1Szk
留美子先生復活おめ〜ヾ(゚Д゚)ノ゛

564 :作者の都合により名無しです:04/03/30 08:55 ID:+RABlAaY
闘神めちゃコワーヾ(゚д゚)ノ゛

565 :作者の都合により名無しです:04/03/30 15:55 ID:ZoIp04qY
いちいち絡むんじゃない。スルーしる。

566 :作者の都合により名無しです:04/03/30 15:56 ID:ZoIp04qY
……申し訳ない、誤爆。

567 :別府地獄篇 最終歌「新たなる夜へ」:04/03/30 21:50 ID:+OROuM/k
(体が動かない…どうしたの? 私。ここは…?)
(力強い腕…広い胸…あったかい……誰の?)
「!」
樋口が持っていた三浦のマントに包まれ、安西に抱えられていた留美子が目を開けた。
「! 気づいたのか、留美子さん!?」
すでに火竜は消えている。あるのは星の輝き。その光に眩しそうに目を細めた。
最初に飛込んできた者たちの顔を見る。
「……安西君、リック君」
「…戻ったんだな、留美子さん!」
思わず喝采を叫ぶ安西と雷句。だが、同時に、周囲ではざわめきが起こっていた。
それにつられ、留美子が力ない所作で、ゆっくりと視界をめぐらす。
「留美子さん、まだ動いちゃ…」
制する安西の声は、留美子の耳には入っていない。そして、その目に映ったものは――

   死屍累々と横たわる、無惨な松椿従業員の死体。
   松椿を喰い荒らした、黒く翳る、炎の痕。
   そして、留美子に一斉に突き刺さる、恐怖と怨嗟に満ちた視線。

「私が…やったの?」
「え…(覚えていないのか)」
どうやら妖怪の血に支配されていた間、留美子の意識は完全に飛んでいたらしい。
何事かを言おうとするが、留美子の哀切な表情の前に、言葉を失う。
「私の爪…旅館の人たちの…人間の血の臭いがたっぷりしみこんでる…」
静かにつむがれた声は、身を引き裂くような、やるせない悲しみに満ちていた。
(留美子さん…)
消沈した留美子を痛ましく思う安西。その耳に、様々な声が飛込んでくる。
「あれは化物だ……」 「近づいたら殺されちまうぜ……」
口々に飛び交う、留美子への恐怖、憎悪、不審。
「そ…そんな……」
容赦のない辛辣な声に、雷句が愕然とする。その声を聞きながら、留美子は胸が張り裂けるような悔恨に襲われた。
(私は人を殺しただけ…私がなりたかった漫画家は、私が欲しかった強さは…こんなのじゃない!)


568 :別府地獄篇 最終歌「新たなる夜へ」:04/03/30 21:51 ID:+OROuM/k
あまりにも強烈な憎悪と怨嗟の声。そして、己を苛む悔恨。
それらが一度に留美子の精神を直撃し、留美子は再び意識を失った。
「る、留美子さん……ぐっ!」
その様子に慌てた安西が、いきなり苦しげに呻き、膝をついた。
かろうじて留美子を取り落とすことは防いだが、その顔には大量の汗が浮かび、青ざめていた。
「信行…!」
「へ…平気だ……ど…どうやら久々の火竜は、かなりキツいもんがあったみてえだな……」
心配する雷句に、安西はなんとか笑みをつくり、答える。
「無理もない……あれほどの深手を負いながら、これだけ能力を酷使したんだ。
 とっくに限界が来ててもおかしくはない。しばらく、休め」
「おい…勝手に決めつけんな、城平。俺はまだやれる…戦いはまだ終わってねえだろうが…」
立ち上がろうとする安西の肩を、城平が押しとどめる。耳元に顔を寄せ――
「……周囲の状況をよく見ろ。今の状況は危険だ。さっきまで、ここで暴れまくっていた者が誰か、考えてみろ」
「!!」
城平の冷厳な指摘に、安西の顔が強張る。城平は続ける。
「しばらく、金田一の体内に避難していろ。ほとぼりを覚ますんだ。
 下手すれば、今度は俺たちが標的にされる。
 それに、お前も高橋留美子も、傷は癒えていても、能力を酷使しすぎだ。
 今の状態では、戦力にならん。かえって足手纏いだ」
冷静な城平の忠言に、安西は反論の余地をもたなかった。
「それに、彼女が目覚めたとき、周囲に誰もいないのは危ない。
 彼女のことだ。自責の念に耐え切れず、その場で自ら命を断つ可能性すらある」
「…なっ!?」
冗談ですまされないフレーズに、安西が気色ばんだ。
「だから、今の彼女には、目覚めたとき、傍らにいてやる者が必要だろう」
しばし黙考していた安西だが、やがてはっきりとうなずいた。
「分かった……言葉に甘えさせてもらう。……リックはどうする?」
「私は平気なのだ! 『心の力』もわずかだが回復した。まだ戦えるのだ! だから心配はいらぬ!」
力強く言う雷句に、安西が微笑する。
それを傍らで見ていた城平が、ふと言った。


569 :別府地獄篇 最終歌「新たなる夜へ」:04/03/30 21:52 ID:+OROuM/k
「なあ、安西。おまえ、高橋留美子を助けに行くとき、言ったよなあ」
「あん?」
「“男って一生のうちに何人の女の涙をとめてやれるんだろ”ってな……」
「あ…ああ……正確には俺の言葉じゃないけどな…」
雷句が目をしばたいた。当然、雷句はその台詞を知っている。
雷句が意味ありげに笑うと、安西がことさら照れ臭そうな顔をした。
自分たちの師匠ながら、台詞がイチイチ気障で困る――とでも言いたげに。
そんな2人の肩を、城平が抱えた。安西と雷句の間で、城平が笑う。
外見のイメージから、そんなことをするように見えなかったので、2人は軽く驚いた。
ちなみに、城平は、『うしおととら』を読んだことがない。
元々、推理小説家として目が出なかった為、原作者に転向したという経歴の持ち主である。
そのせいか、あまり漫画を読まない。
なので漫画の様式をいまだに完全にはつかめておらず、テンポがいつも遅かったりするのが欠点だ。
しかし、このとき彼は、自然と――それが当然のように――その台詞を口にしていた。

「おまえらならきっと……望んだ数だけな」

安西と雷句は驚きに目を見張り――ついで笑った。
「さあ、早くしろ」
気を引き締めなおし、城平がうながす。それに、安西はうなずきかえした。
「ああ。後は、頼んだ」
「お主と留美子殿の分まで、私が頑張るのだ!」
雷句たちに手を振り、安西は留美子を抱えたまま、急いで金田一の体内へと避難した。
その光景を見ながら、城平はふと、先程言われたことを思い返していた。

 ――小理屈ばっかり捏ねてないで、すこしは女心もわかったらどうなんです――

「……俺にしちゃ上出来だと思わないか……英多」
城平は鬼岩城の聳える方角の夜空を見上げながら、静かに呟いた。


570 :別府地獄篇 最終歌「新たなる夜へ」:04/03/30 21:53 ID:+OROuM/k
「フフ……まぎれもなく、あれは『火の鳥』――
 かつての大戦で『神』が『妖魔王』との戦いに終止符を打った、伝説の炎……
 よもや、一度は限りなく畜生道に堕ちた漫画家の中に眠っていようとは……
 これは、とんだ拾い物だったようですね――」
安西たちの一連のやり取りを、やや離れた所から傍観していた、たかしげ宙がつぶやいた。
「そう言えば、彼の魂は現在、二つの分かたれていると聞いた……
 なるほど、だから『片翼』なのですか。
 今の安西信行は、いまだ火竜以外の、魔道具を始めとする他の能力は全て奪われたまま。
 『鳳凰の翼』も半分しか使用出来ない状態。
 ――にも関わらず、百万の婢妖を消滅させる程の破壊力とは……末恐ろしいですね」
たかしげの楽しそうな独白を、聞く者は誰もいない。
「これで……妖魔王に対抗できる可能性を持つ者が、『神の卵』を持つ皆川以外にもう一人……」
そう言うと、踵を返した。ひとり、松椿を離れていく。
「……おそらくゴッドハンド陣営に気づいている者はいまい。
 さしあたり、高屋様に早急に報告をいれねばならないが…………」
言いながら、たかしげが別府の街並を見下ろす。

    今も、絶えまなく燃え盛る、街を焼く紅蓮の炎。
    その機能を停止したものの、いまだ轟然と天を衝く巨大なる鬼。
    月夜を覆う、幾千万の婢妖の大群。
    無礼ドを襲う、砲火と暴力の嵐。そして――

「今回の件で、サンデーとそれと組むガンガンは孤立するだろう。
 彼らは、一人の女を救った代償として、他のあらゆる漫画家を敵に回した。
 今宵より、彼らに安息の日が訪れることはない。不和が不和を呼び、戦いが戦いを呼び、破壊が破壊を呼ぶ。
 終わりのない憎しみと裏切りの連鎖。それが始まろうとしている――」
確信に満ちた預言をそらんじる、たかしげの唇を暗い愉悦がかすめた。


571 :別府地獄篇 最終歌「新たなる夜へ」:04/03/30 22:08 ID:+OROuM/k
「まあ、私としては願ってもない事ですがね。強い者と戦って、己を鍛える事だけが私の生き甲斐。
『仙人』になるためには、より多くの強敵との戦いが必要です。
 板垣恵介、柴田ヨクサル、川原正敏、……ああそうだ。『彼』もいましたね。私の主に牙を剥く男――」
その足が、どこへともなく向かう。
「神崎正臣……口直しに、彼の命でもいただきにあがりますか」
たかしげの双眸が明確な殺気を帯び――月光に煌めいた。

 ****

「な…なんかヤバい雰囲気じゃない……?」
「そ…そうですね……」
樋口と山田が、四方八方からの殺意を込めた視線を感じ、小声で囁きあった。
すると、近くにいた城平が言う。
「当然だ。高橋留美子の行った殺戮――そして『婢妖』。
 どちらもサンデーにとって都合が悪すぎる条件が揃っている。
 そして、俺たちガンガンもまた、サンデーと組んでる時点で同類と思われているだろうな。
 正直、俺はいつ、他の連中が後ろから襲いかかってくるか不安で仕方ない」
まるで他人事のように言う城平に、樋口たちは鼻白んだ。
これは、論理と客観性を何よりも重んじる城平の『癖』だ。
「おまえたちも、早く俺たちの側から離れた方がいい。とばっちりを喰うぞ」
ぞんざいな物言いだが、城平なりの最大限の気遣いだった。しかし、樋口たちは――
「何よ、それ。自分可愛さに、アンタ達に石を投げろって言うの? 冗談じゃないわよっ」
強い口調で言う樋口に、城平が驚く。
「リック君たちの命がけの行為を、無駄にできるわけないでしょ。見損なわないで」
「それに……留美子先生がああなってしまったのは、私たちを助ける為だったんです……」
樋口に次いで、山田も言う。どうやら、最悪の状況には違いないが、味方はまだいるらしい。
――だが、問題はここからだ。
依然、周囲から突き刺さる殺気。さて、どのように彼らを説得するか。
城平は、大至急、己の頭脳をフル回転させ始めた。

ひとつの戦いが終わり、また新たなる夜が始まる。


572 :作者の都合により名無しです:04/03/30 22:13 ID:+OROuM/k
終了。
鬼岩城ほどじゃないけど、まさかこんな長くなるとは……
一応、今回の目的は、八竜の復活と、慰労会メンツに決定的な亀裂を作ることでした
今後の伏線などもチラホラと

…………あれ、そういえば神崎ってまだ別府にいるのかな。
一応、相棒のせがわがまだ福地と戦ってるから、一人で帰ったりはしてないと思うが……

573 :作者の都合により名無しです:04/03/30 22:21 ID:+RABlAaY
おつかれさまです
これで慰労会メンツが
中立派を入れて大きく3つに分かれるわけですね
どうなる事やら・・・

574 :作者の都合により名無しです:04/03/30 22:48 ID:yH8k4jvX
>572
一応キメラの翼を渡した描写をどっかに入れようとは思ってたが・・
中々そういう描写を入れるタイミングが無くてなあ・・・
まあいてもいなくても有りなのでは。

しかし将臣って変換し難いよね、俺も何度もミスった。

575 :作者の都合により名無しです:04/03/30 23:23 ID:FHdYkvha
サンデー・ガンガン派

中立派(樋口・山田・裏御伽?)

サンデーぶっ殺死派(スポーツ・チャンピオン・アニマル?)


慰労会メンツを分けるとしたら、こんなとこかな

576 :トーキング・ブルース:04/03/30 23:54 ID:AKPEN7ZR
Aブロック酒場――二人はまだ飲んでいた。
三浦「―――」
柴田「―――」
三浦「―――なんか話題をだせ」
しばしの沈黙の後、三浦が言った。
ヨクサルは、少し考えてから、口を開いた。
柴田「・・・・じゃあジェニーについて語りあおう」
三浦「語らん」
柴田「俺とジェニーが出会ったのは六歳の時のことだった・・・」
三浦「人の話を聞け」
柴田「断る」
三浦「まあ・・いい・・・ところで・・おい、眠るなよ柴田!」
柴田「眠ってないぞ」
それから三浦をじっと見て
柴田「お前こそ眠るな」
三浦「俺のどこが眠ってる?」
柴田「起きろ」
三浦「お前が起きろ!」
二人は、他愛も無い言い合いを始めた――夢の中で。
店員「眠りながら普通に話してる・・・・」
テーブルを溢れて床の上にまで散乱しているジョッキを下げにきたウェイトレスは見た。
テーブルを枕にして、すやすやと眠りながら、平然と会話を続ける男達の姿を。
三浦「ほらほら、この通り起きているだろうが!」
夢の中で三浦がぶんぶん腕を振りまわした。
柴田「俺も寝てない」
腕をぶんぶんまわす三浦を見ながら、柴田が言った――夢の中で。
店員「店長ぉお」
店長「ソっとしておきなさい」

テーブルの脇に置かれたノートパソコンに映る、
Bブロックの乱闘中継に二人が気がつくのはいつになるのだろうか・・

577 :作者の都合により名無しです:04/03/31 00:37 ID:HhMrJjei
三浦とヨクサル、まだ飲んでたのかよw

578 :作者の都合により名無しです:04/03/31 01:35 ID:4OGq2865
グタグタやw

しかし気づいたら450KB超えてるの。
次の引っ越しは470〜475KB辺り?

579 :作者の都合により名無しです:04/03/31 05:43 ID:k9EM3nMJ
490kbあたりでもいいと思うが。
どうせまた雑談場所に化けるんだろうし、
テキストベースのスレで10kbなら十分に余裕はある。

580 :作者の都合により名無しです:04/03/31 07:27 ID:E2XBrusj
でも、まとめやら何やらあるからなあ。
いつぞやギリギリで引越したらあっちゅう間に落ちたような・・・
間を取って480kbあたりでいいんでは。

581 :作者の都合により名無しです:04/03/31 07:54 ID:jxau6Ic2
だな。別府編も後半だのーしみじみ

582 :作者の都合により名無しです:04/03/31 08:25 ID:O9QADsE8
キャラテンプレページ大幅に更新されてるな。
毎度お疲れ様です、管理人さん。

583 :クロスファイト:04/03/31 10:09 ID:9NGfr0Nq
16部スレ10より
V号……
運転席の富士原は、強者を求め移動している王欣太を見つめながら情報を集めていた。
富士原「大友様がキャノンボールに参加してます。いかが……」
横山 「気分転換ぐらい良いでしょう。他には??」
そう言って、横山が富士原に続きを求める。
富士原「血風党からの連絡で、高屋様の研究施設で何か大量の物資が運ばれているそうです。」
横山 「ふむ……調査する必要があるみたいですね。」
富士原「わかりました。」
十傑集、五虎のがバラバラに動いてる今、下手な動きは他に隙を見せかねない。
石渡、岡田はチャンピオンRED。せがわ、神崎は別府。富沢、尼子、吉富は矢吹艦である。
山原、蛭田は福岡で作業中。他のメンバーは一時待機命令を出している。
富士原を連れてきたのは、自分がこの船を離れた時にV号を動かせる人間が欲しかったからだ。
富士原「ところで別府の方はいかがします?混乱を起こしたのは確かに成功しました。
     ですが、このまま混乱が長引けば、今後の作戦にも……。」
ふと、横山が思案している間に富士原が聞く。下手をすれば混乱によって作戦が台無しになる可能性もある。
横山 「その時の為に、長谷川を黒軍に預けておいたのですよ。私が何も考えずに協力関係を引いたと思っていました?」
そう言うと、横山は軽く笑った。富士原はその言葉を聞き、モニターに目をやった。

584 :クロスファイト:04/03/31 10:16 ID:9NGfr0Nq
>204 >425
黒軍基地に緊急警報が鳴る。長谷川はベッドから起きると、すぐさま格納庫へと向かった。
長谷川「どうした?」
通信機のスイッチを入れて事件を聞く。すでに格納庫へと問う着している。
オペレーター「上空に巨大な物体が出現……!そのまま落下してきます!!」
長谷川「(質量兵器か!!)大きさは!」
オペレーター「だいたい40Mから50Mぐらいです!」
圧倒的質量の物を落とし、そのまま基地ごと吹き飛ばす。単純だが効果的な手段だ。
長谷川「その程度ならまだ何とかなる!!獣戦機!!」
叫び声に応じ、格納庫の片隅に置いてあった、四体の鋼の獣に光がやどる。すぐさま、メカに乗り、行動に移す。
長谷川「合・体!」
四機のメカが合体した瞬間、格納庫に嵐が巻き起こる。誰も格納庫いないので被害は0に等しいが。
そのまま、基地の中央まで立つと両手を天に掲げる。
オペレーター「まさか、受け止める気か?」
その驚愕は中にいる全部の人間が感じていた。だが長谷川はそのことは何とかなると思っている。
BURNの原作中、直径二キロの円盤を受け止めた事さえある。直径が50Mぐらいなら、よほどの事が無ければ大丈夫であろう。
だが、これが赤軍の攻撃と考えると、どのような手をうつか、考えもつかない。
灼熱の息吹を口から出し、正に鬼神のごとくその場に立つ。
長谷川「重力子フィールド・全・開!うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」
その巨大な物を受け止めて、長谷川が叫ぶ。それにつられてか、”それ”も叫んだ。
???「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ ! 熱 い も ー ん ! ! ! ! 」
BURNの外部温度は、制御できないほどエネルギーで熱くなっている。それに触れば……合掌。

585 :作者の都合により名無しです:04/03/31 11:06 ID:4OGq2865
よりによってそれが来たワァァ!!!('∇`)がんばれー

586 :作者の都合により名無しです:04/03/31 12:20 ID:EJcqjzjq
あの世からの生還おめ〜w

587 :激戦!!別府港!!!:04/03/31 13:04 ID:o+F/OnS6
「……なかなかやるもんだ。」
多少下降したとはいえ、増田よりさらに上空。
苛立たしげに指揮を飛ばす山賢と、縦横無尽に空を駆ける竜との戦いを眺める稲田は
腕を組んだまま、にやりと白い歯を見せた。
悪魔の目玉には『一定以上の強さを持つ者』以外は報告しなくてもいいと命じたが
どうしてどうして、増田晴彦は大した猛者である。
「……フシ穴だな、おい。」
傍らで、主にそう言われても、恐縮するそぶりも見せない赤目玉。
映った物事を正確にとらえることは出来ても、元来、自立的な意志は無きに等しい。
最初から無理な注文だったのかもしれない。
「……そろそろ、俺も仲間に入れてもらうとするか……」
エニ糞狩りの記憶が蘇る。
やはりガンガンとの戦いは心が躍る。
ところが、右手に秘めた『覇者の剣』を抜こうと構えた稲田の眼下で
今までとは違う種類の爆音が轟いた。




「……んだぁっ!?」
繰り返される攻撃・銃撃・砲撃音に紛れた不協和音に
山賢が港の一角をやぶ睨む。
ドラゴンブレスで、死屍累々の焼け野原となったそこ。
表れる、地割れと陥没。

―――― ド ゴ ォ ン ッ !!!!!!

588 :脱出!!プーマ号!!!:04/03/31 13:07 ID:o+F/OnS6
雌伏に耐えた黄色いアメリカライオンが、地の底から踊り出ると
あっ、という間に山賢にケツを向け、脱兎の如く走り出す。
「……チッ!!生きてやがったかっ!!!」
増田がオモチャ(ガラクタ人間)を含め、山賢の手駒をかなり掃討したのを見越してだろう。
轢き殺し、切り刻み、突破なるかとハンドルを切る。
「……だがチと早すぎたな。」
おそらく『無礼ド』の仲間の事が心配なのだろう。
確かに今あの中は、西川と藤澤の陵辱蹂躙真っ最中。焦る気持ちはよくわかる(猫を人間に例えれば)。
しかし……
「……ほぉら、立ち往生。」
増田の急降下を弾幕で持ち上げ、横目で意地悪く歪んだ山賢の顔が
次の瞬間
「はぁ?」と呆気に緩んだ。




「なんだなんだ?」
「知るか、飛ばせッ!!!」
ゲシゲシと急かすように運転シートを蹴りながら、岡村もまた、何が起きたのかは分かっていない。
しかし肝心なのは
『結局囲まれて元の木阿弥になりかかったこと』
そして
『何故でもいい、その包囲してきた敵が一瞬で消え去ったこと』だった。
「よぉし抜けた!!!」

589 :追撃!!稲田浩司!!!:04/03/31 13:11 ID:o+F/OnS6
鈴木ダイが快哉をあげる。
倉庫横の路地にドリフト気味に滑り込み、あとは直線に進めば街に入る。
プーマ号の鼻は、そのどこかに求める『艦長』が居ると、犬吼えするように排気を響かせた。




「……成る程。あの男はバトル漫画家ではないからな……報告が来なくても無理はない。」
プーマ号の走り去った、もう誰も居ないそこ。
降り立った稲田の足元に、手の平大の水晶が、いくつもいくつも転がってくる。
両瞼の上を通る二本の角と、正中線に沿う中心のそれ。
三つのねじれ尖角の生え際が交差する額に『第三の眼』が、不思議な輝きを放っている。
大魔王バーン、その『鬼眼』の魔力のひとつ。
『鬼眼』の見たもので、稲田とあまりにレベルの違う敵は『瞳』と呼ばれる水晶球にされてしまうのだ。
稲田にとって、ガラクタ人間や川三番地は、戦う必要すらない。
増田がこちらに来ても面倒なので、使用したのはあくまで車を囲んだ一部だが……。
(フッ……何故こんなところに居るのかは知らんが……)
強者との戦いを諦め、プーマ号を助けたのは伊達や酔狂ではない。
肉体の一部、肩の甲殻めいたそれが開き、ファンのように闘気を噴き出した。
トベルーラと併用して弾丸のように飛び出した稲田の視界に、早くも黄色い背中が見えてくる。
やはり
さっき上空からカーウィンドウに見た顔は、見間違いではない。
(……久米田康治……!!貴様には聞きたいことがある……!!!)

590 :作者の都合により名無しです:04/03/31 14:19 ID:4OGq2865
世界の中心で気にされない男が物語の鍵に!?
派手になってきたなあ地球防衛軍編(感動)

591 :作者の都合により名無しです:04/03/31 15:08 ID:EJcqjzjq
久米田モテモテ?(違)

592 :作者の都合により名無しです:04/03/31 16:45 ID:wR+DjvqK
核爆発がおきて
みんな死亡

593 :作者の都合により名無しです:04/03/31 18:41 ID:jxau6Ic2
原哲夫は(ry

594 :虎の城:04/03/31 22:14 ID:ACmXLKsq
>262
福岡ドーム。VIPルームへの通路を、板垣と斎藤は歩いていた。
空間を歪ませるような圧力を放ち続ける板垣と、朧のごとく透明な気配の斎藤。
あらゆる意味で対極的なコンビであった。
何事もなく物事が進行していく様に、板垣は退屈なのか仏頂面を隠そうともしない。
一方の斎藤は、相変わらずのどこか人を喰ったような、超然とした微笑を浮かべている。
と――

「!」
斎藤の後ろを歩いていた板垣が、ふいに髪の毛を逆立てた。
動作は一瞬だった。
背後で空気が唸るのを感じた斎藤が振り返った瞬間、彼女の体は数メートルも吹っ飛んでいた。
「!?」
打撃ではない。唐突に、板垣が斎藤を突き飛ばしたのだ。
一方の板垣は、足元のコンクリを陥没させるほどの勢いで地を蹴り、飛燕の速度で蜻蛉を切っていた。

――コンマ一秒にも満たない差で、真横の壁が破壊され、螺旋状の衝撃が大気を震わせた。

打撃の正体は、壁の向こうから突き出された鉄根。
それが、つい一瞬前まで2人が立っていた空間を突き破っていた。
もしも、板垣が咄嗟に斎藤を突き飛ばさねば、2人の肉体は瞬時に挽肉にされていたに相違ない。
板垣が、空中でたくみに姿勢を制御し、音もなく地に舞い降りた。
斎藤も、身を捻り、華麗に着地する。
2人は、粉砕された壁付近の空間を挟むようにして、立っていた。
破壊された壁から、空間を圧迫するような闘氣を漂わせる、ひとりの巨漢が、板垣と斎藤を隔てるように現れた。


595 :虎の城:04/03/31 22:15 ID:ACmXLKsq
「下郎どもが。図に乗るでない」
凄まじい闘氣を放ちながら、その男は現れた。
全身を中国風の鎧と胄(かぶと)で覆い、覆面のために目の周囲をのぞく素顔が判別できない。
(ほう……ソソる“氣”を放ってやがる……)
鎧兜の男から感じる異質な闘氣に、板垣の食指が動いた。
「我が名は、“五虎神”が長、山原義人。板垣恵介……、そして≪魔界医師≫の弟子よ、我が手で無に帰すがよい」
あげられた名乗りに、斎藤の美麗な眉が反応した。
「“五虎神”――横山光輝直属の親衛隊。
 …ということは、あの騒乱はゴッドハンドが画策したものか。
 なるほど、これで合点がいったよ。それにしても、なぜ私達の侵入がバレた?」
「蛭田の気配感知能力は、五虎神の中で最も鋭敏だ。福岡ドームに侵入した時から、貴様らの存在は知れていた」
「……なら、なんで迎撃するのが貴方ひとりなのかな?」
「愚問だな。相手が凡俗ならともかく、板垣恵介とあっては、多勢は無意味。
 たとえ百万の軍勢を持ってしても、こちらの被害が増えるだけよ」
「要は、手前ひとりの方が百万人より強ええってわけだ」
斎藤と山原の会話の最後に、板垣が割り込んだ。
山原が猛獣のような双眸を板垣に向けた。
視線がぶつかり合い、放電するように双方の氣がたばしる。


(声が出せない……それほど、あの二人の殺意と闘氣がすさまじい)
板垣と山原。この二人と自分とでは、どうやら格が違うらしい。
潜入が発見されてしまった以上、ここは板垣に任せるしかあるまい――斎藤はそう判断した。


「喰うぜ」
板垣が、獅子が獲物に襲いかかるがごとき前傾姿勢をとる。
刹那、爆発するように床がめくれあがった。


596 :虎の城:04/03/31 22:33 ID:ACmXLKsq
一歩踏み込むと同時、板垣の手が鞭のように奔った。
まだ山原とは距離がある。
しかし、峻烈な拳風が凶器となって、山原の顔面に飛んだ。
板垣の拳圧は、それだけで目潰しと化す。
「噴ッ!!」
鋭い風圧を、気合い一閃、山原の鉄根が砕く。
そのときには、板垣は間合いを踏破していた。
いつの間にか、板垣が宙を舞っている。山原に一瞬、背を向ける形。胴回し回転蹴り。

リュッ!

断頭台のごとく、板垣の踵が、山原の脳天めがけて振りおろされた。
たとえ鉄兜の上だろうが、確実に脳髄を粉砕するであろう一撃だった。
必殺の一撃を、山原は“小円のさばき”による、ミリ単位の見切りで躱す。

――ブオッ!!

鉄根が横殴りに旋回した。躱す動きが、そのまま攻撃に繋がっている。
着地際を狙った一撃を、板垣が身を沈めて躱した。
毛髪が数本、風圧によって引きちぎられ、風に舞う。
板垣もまた止まらない。着地の反動を利用し、山原の脇腹に手刀を叩きつけた。
ビール壜を、中身の液体が遅れるほどの迅さで切り裂くという、真剣以上の斬れ味を誇る手刀である。
だが、板垣が感じた手応えは、鉄をも凌ぐ頑強なものだった。
(斬れ……ナイ? 硬氣功か――)

――ゴッ!!

刹那、側方より、唸りをあげて鉄根が吹っ飛んできた。


597 :虎の城:04/03/31 22:33 ID:ACmXLKsq
「ぬうっ」
ズシリ、と重い威力が、板垣の右腕を直撃した。
しかし、板垣。
まるで羽のような軽やかさで、身体を威力の方向に移動させ、受け流そうとする。
「ほう、軽身功が使えるか。ならば……」
片手で持っていた鉄根に、さらにもうひとつの持ち手が加わった。
瞬間ッ!

――ギュルオッ!!

(鉄根に螺旋の渦がっ! 纏絲勁(てんしけい)か!!)

 ド ゴ オ ッ ! !

刹那、板垣の身体がものすごい勢いで吹き飛ばされた。
まるで独楽のように回転しながら、地に叩きつけられ、転がった。


「あれは先刻、壁を吹き飛ばした術(わざ)……っ」
そのあまりの威力に、斎藤が驚愕の呻きを発する。
地に這いつくばった板垣の姿に、思わず目を見張った。
ここで板垣が敗れるようなことがあれば、作戦は失敗だ――斎藤の脳裏を動揺が駆け巡る。


一方、山原。倒れた板垣を見下ろしながら――
「起きよ、オーガ」
当然のように、そう言った。
「擬態で、わしの隙を狙うつもりか。ぬしの活氣は手に取れるぞ」
言った瞬間。
「……………そうかい」
板垣が、素早く身を捻りながら、隙を見せずに立ち上がった。


598 :虎の城:04/03/31 22:34 ID:ACmXLKsq
「生物の“氣”で万物(もの)を見ているたあ……とんでもねえ野郎だな」
再び正対するや、そう言って笑った。
その傲岸な自負に満ちた表情には、わずかの翳りも感じとれない。
「あれをかわしたか」
斎藤が、板垣の反応に唸る。
「なるほど、纏絲には纏絲か。打突の瞬間に自らの体を捻り、我が鉄根の衝撃を受け流すとは、さすがはオーガ」
板垣の恐るべき反応速度と技量を、山原が賞讃する。だが――
「そうでなくば、その右腕。跡形もなく、その身からちぎれ飛んでいたろう」
その言葉を肯定するように、板垣の足元を、滴る血が濡らした。
板垣の右肩は、ぼろぼろに引き裂かれ、噴き出す血で右腕が真っ赤に染まっていた。
「完全にはかわしきれなかったか」
斎藤が呟く。山原が並の達人なら、板垣もかわせたろう。
しかし、山原は五虎神筆頭。五聖人にも劣らぬ猛将なのだ。
しかし、劣勢に見える板垣が、ふいに貌を笑みに歪めた。

――ピシッ

小さい音がした瞬間、
「!」
山原の鉄胄に、真ん中から綺麗に切れ目が生じ、真っ二つに割れた。
顔を覆い隠した覆面も切り裂かれ、地に落ちる。
次いで、顔をつたう鮮血。山原が、瞠目した。
「胄をつけての視界じゃあ、俺の拳は見えねェよ」
“纏絲勁”を受けた瞬間、板垣もまた見えない速度で、拳を放っていたのだ。
(鉄の胄をいとも容易く両断するとは。しかも、わしの“纏絲勁”をかわしつつ、拳筋も見せずにか!)
板垣恵介という男の武量に、山原が感嘆する。
「面白い」
擬態による少年のものではない、真の素顔を晒した山原が、あらためて身構えた。


599 :虎の城:04/03/31 22:38 ID:ACmXLKsq
「敵の刃に畏怖を覚えるのも久しいものよ。原哲夫と交えて以来だな」
感嘆の意を表する山原を、板垣が鼻でせせら笑った。
「原ごときで畏怖たあ、可愛いモンだな、山原」
熊が前足を起こすような構えをとる板垣。
発散される猛悪な闘気の渦に、小石が舞い上がる。
「今度は、こっちからいくぜ」

――バ オ ッ ! 

最初の踏み込みの数倍もの速度で、板垣がつっかけた。
山原でさえもが、息をのむ迅さだ。
瞬く間に、数百発の攻撃が、颶風のように四方八方から襲いかかった。
その全てを、山原が鉄根によって防御する。
「俺の拳圧を受け止めるたあ、いい腕だ。だが――」

 ガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガガッッッ!!!

(ぬううっ! この連撃、どこまで迅くなる!?)
北極熊でさえ一瞬にして屠(ほふ)り去る、猛獣の連撃。
巨岩も砕きそうな一撃が、数十ダースとなって降ってくるのだ。
まるで岩石のシャワーだ。
「ぬおっ!」
一際、強烈な一撃が、鉄根の防御もろとも、山原の巨躯を吹き飛ばした。
床に焦げ跡を作りながら、踏みとどまる。
鉄根を握る両手にはすでに感覚がなく、手の平の皮が破け、血が滴っていた。
「むう……確かにこやつ……」

  原  哲  夫  よ  り  も  強  い  ! !

「さあ、余興は終わりだ。そろそろ本気でいくぜ」
今や、五聖人をも上回る怪物となった板垣。
その秘めたる“超暴力”が、今、全開する。

600 :作者の都合により名無しです:04/03/31 22:53 ID:4OGq2865
マジでっかー
成長型は怖いなあ

601 :作者の都合により名無しです:04/03/31 23:03 ID:CCmzDHCm
原や荒木も伝説編でパワーアップするだろうけどね

602 :術の発端:04/03/31 23:43 ID:5s7x0d8I
>599
「見事なものだな」
二人の男達の凄まじい闘いに、斎藤は嘆息した。
「このままこの闘いを愛でていたくもあるが・・・そうもいくまい」
斎藤の右手が閃いた。
いつのまにか指に挟んだ針を、己の右後方の通路に投擲したのだ。
「おお、こわ〜」
いつから、そこにいたのか、針は通路脇でこちらを窺う男――蛭田達也の足下に突き刺さっていた。
「気がついていたのか、流石美人は違うね」
好色そうな視線で、蛭田は斎藤の洗練された肢体を舐めます様に見た。
セクハラだ。
が、対する斎藤も只者では無かった。
「それはどうも」
とにっこり天人の笑みで答えた。
「―――」
ごくっ、と蛭田の喉が鳴った。
その瞳は魅入られたかのように、斎藤の笑みを凝視している。
すぐに、はっとしたように蛭田は顔を振った。
「まいったな、あんた生まれつきの男殺しだろ?」
「別府の住人に怪奇な術をかけたのは君だな」
すっ、と蛭田の眼が細まる。
「あらら、ばればれかよ」
オ〜ノ〜と言わんばかりに両肩を竦めて、ため息をついた。

603 :術の発端:04/03/31 23:44 ID:5s7x0d8I
「万物は陰陽の気に支配されつつ流転している。生は死に死は生につながる。その気の流れる通路が漢方に言う経路。それを師は“脈”と呼んだ」
「なるほどね、つまりあんたは、俺の術から微かに伝わる気の流れを読んでここまで来た訳か」
「理解が早くて大変結構、では――」
と言って斎藤は腰を落とした。
「あらら、もう始めるの? もうちょっとお互いについて深く知合おうぜ〜」
軽薄な声で言いつつも、その佇まいには一寸の隙も無い。
「ここから撤収する気があるのなら――後日席を設けてもいいが?」
「む」
蛭田の顔に、真剣な苦悩が表れる。
が、反対側から射る様にこちらを見る山原の視線に気がつき、ぺろりと舌を出した。
「怖い同僚が見てるんで、すご〜く残念だが、そのお願いは聞けないな」
「そうか、ならば仕方あるまい」
右手に握る針を構え、斎藤は言った。
「医者の治療を受け付けぬ病患には荒療治が必要だな」
「美女の荒療治・・・これはこれで良いかもしんない?」
じゅるっと下唇を舐め、蛭田も両腕を上げ、戦闘体勢に入った。
両者が放つ気は、いずれも空気とほとんど一体化しているかのような、掴み所のないものだった。

604 :ドラゴン×ドラゴン  >>588:04/04/01 01:43 ID:QJhrUhFU
下界の戦場からの弾幕で、増田の操る飛竜≪フォベトール≫の翼が持ち上げられる。
上空で僅かにバランスを崩すが、すぐに安定飛行に入る竜騎士の技量は素晴らしい。
彼の飛竜は水に浸かると空に飛び立てなくなる滑空式、制御の腕前は死活問題なのだ。
抜き身の大剣≪イグザガルード≫を右手に、竜の長首に巻かれた手綱を左手に、
増田晴彦は空の大舞台から指揮官・山本賢治を発見する。
山賢を中心に据え、飛竜をグルグルと旋回させる。
少しずつ中央へと回転幅を狭め―――黒猫を抱いた男と一瞬、完全に視線を交わした。

 「はん、てめえが親玉か?来いよ・・・俺が地獄へ送ってやる。
 先に行った、てめえのガラクタ共が寂しがらねえようにな!!」

上空より増田の宣戦布告。山賢の表情は変わらない。
そこには柘榴(ざくろ)を割ったような、爽快なまでに吹っ切れた笑い顔があった。
飛竜使いと死竜使い―――新たなる戦端は、空と大地の狭間で開かれた。


一方無礼ド艦内案内役の西川と潜入部隊長藤澤、
そして手駒のスーパー川三番地ブラック軍団が、
無礼ド最上階である艦橋に徒歩でようやっと辿り着いた頃。

艦内に配備されていたガーディアン・ロボや、巻来のエネルギーで操作した隔壁やトラップが、
潜入部隊の2割程を減少させていたがそれでも艦橋の漫画家達を圧倒する量は確保されていた。
サンデー作家陣が収容されているはずの医務室へは、ルートが違うため寄れなかった。
もとより艦橋さえ潰せば、有象無象の重傷者たちなど“大花火”の燃料にしかならない。
余裕だった、はずだった。艦橋にはエンジン係1名しか、
まともな戦力がないと聞いていたからだ。しかし・・・
                          ・・・俺の目の前にいるこの奇妙な化物は、なんだ?

 「おかしいなあ・・・あんた、変すぎない?」

西川が黒のボンテージルックを苦しげに掻き抱く。
彼の視線の先には、悪魔の全身と羽、そして『顔だけ黄色い仮面のチョビヒゲ親父』―――衣谷もどき玉吉が、いた。

605 :しあわせのそねみ 〜桜玉吉鬱日記〜:04/04/01 02:20 ID:QJhrUhFU
○月×日 8 (>>236 >>550 他)

かれこれ戦闘状態に入って暫く経過。オカムラ隊員に脳内執筆を邪魔され閉口する私であったがそこは年長者。
気持ちよく彼の暴言を流し隊長らしく悠々と戦局を確かめる。そう改めて言おう!今度は戦争なのだ。
同情するなら金をくれ・・・ではなかった、少々ネタが古過ぎ(漫☆画太郎の読切)てフォローしようがない。
ともかく艦橋に辿り着いた我々は無礼ド管理者達と会議を開き、マキ隊員を中心とした防衛線を敷く事になる。
港は大量の敵性宇宙人に囲まれている。名前がないのでメカ星人とでもしておこう。数万体にも及ぶだろう、
メカ星人の溢れ具合に私は先ほど感謝したばかりのファンキーな神を恨む事にした。原始肉食ってる場合か神よ?
なお神は私以外の目には見えないので、私が神とおチャネリングで交流している時は変人に思われる事が多い。
やがて会議が進み、部隊分けをしてここの艦長を捜す事になった。プーマ号に乗り込み敵陣突破する無謀なものだ。
当然ながら私は主張する。ジュン隊員だけは外に出させやしない!と。どう考えても特攻にしかならないからだ。
私に心の平安を与えてくれる隊員を野蛮な宇宙人の餌食にはさせない。他の野郎はどちらでもいい(一名除く)。
散々討論を交わして部隊結成。オカムラ隊員、貴様とは短い付き合いだった・・・と心の中で弔辞を述べておこう。
無事外部にプーマ号を放出、景気づけに援護射撃と洒落込む。光子爆雷一発を注文する。しかし作者が阿呆なのか?
トンデモ船の備品は地上戦で使用不可な程に強力らしい。マキ隊員のエネルギーを、
無駄に消耗させてしまう。まあ津波やら何やらでロボ星人も減少したのでよしとする。だが気がつくと、
戦況は二転三転!爆発、炎上、艦橋に入った“援軍”の通信(艦長の友人らしい。単騎とはまた豪気な)、
謎の破壊衝撃の連続で敵が侵入!ドラクエワールド展開!私は最終兵器『しりとり進化術』の封印を解く羽目になる。
ここで退治されるわけにはいかない!なぜなら地球防衛軍だからだ!!地球の命運がかかった戦い、
敵の幕引きでは終わらせない。ああしかししりとりが終わらない・・・終わ、間違えた・・・終わらない・・・。

やっと双方使えそうな漫画家が登場。敵は近い!迷わず進化の秘法を解放。 そして―――・・・

606 :作者の都合により名無しです:04/04/01 06:36 ID:N9q6/CGW
ジュン隊員が『成瀬かおり』なんて妙なこと言わず『永井豪』にしておけば
それで終わったんだよな、全てが(それもどうだろう)

607 :作者の都合により名無しです:04/04/01 06:50 ID:V+XuxANN
山原vs板垣の後にこーゆうのが来るかい。
衣谷もどきって・・・力が・・・抜ける・・・っwww

608 :作者の都合により名無しです:04/04/01 14:47 ID:0Olsuebh
ところで、サンデーって何でこんなに重傷者が多いんだったっけ?

609 :作者の都合により名無しです:04/04/01 15:02 ID:zZ0Mz7Uv
賢者の石の材料だったからでは
エニッ糞編で色々書いてあった気がする

610 :作者の都合により名無しです:04/04/01 16:37 ID:XIju2+Bi
いやジーザス藤原にやられたんじゃないか?
というかサンデー連中は誰がいるんだか良くわからん状況だな。

611 :作者の都合により名無しです:04/04/01 16:40 ID:OvkJNE19
賢者の石の材料になったのはサンデー作家たちのコピーじゃなかったっけ?
そうじゃないと発覚したときにサンデー作家がガンガンを潰していただろ。

612 :作者の都合により名無しです:04/04/01 16:58 ID:OvkJNE19
第七部の411に書いてあったけどジーザス藤原にやられた漫画家をえなり姉の念で複製し
念で作られたダミーを使って賢者の石を作っていたみたい。

613 :作者の都合により名無しです:04/04/01 16:59 ID:zZ0Mz7Uv
なるほどややこしい
そして鬱日記と共に新スレの季節ですかい

614 :作者の都合により名無しです:04/04/01 20:03 ID:b83u7oKo
なるほど。あのあたりは色々、複雑だったからなあ。
ところで、9部スレと前スレ、ようやく落ちたね

615 :作者の都合により名無しです:04/04/01 22:54 ID:QJhrUhFU
倉庫の方はバッチリですぜぃ。
ぼちぼち引越し用のあらすじでも書いておきますわ

>613
('A`)

616 :皆川vs大和田、決着!!:04/04/01 23:27 ID:jM+8MRjN
>95
皆川のARMS『ホワイトラビット』。
その翼は音速を超え、その姿は不可視。
攻撃はかわせても、音速を超えたことによる衝撃波をかわせない。
ジリ貧になることを憂慮し、大和田は起死回生の一手に賭けた。
「何を企んでるのか知らんが……これで終わりだッ!!!」

 ――― ズ シ ャ ア ア ア ア !! ―――

衝撃波にアスファルトが裂ける。
それに対し、大和田はなぜか、仁王立ちしたまま動かない。
音速の弾丸と化した皆川の蹴りが、まともに大和田の脇腹にぶち込まれた!
(直撃!!!)
皆川が勝利を確信する。だが、その瞬間!!

「吻ッ!!!」

皆川の蹴りが突き抜けるかに見えた刹那、大和田の体が激しく捻転した。
次の刹那、皆川が見たものは、天地逆になった視界。
続いて、全身を雷が劈くような衝撃!!
「ぐはあああ!!」
音速の激突に、アスファルトが爆発したようにクレーターをつくり、皆川の体が典高く舞い上がった。
全身が粉砕されたかのような衝撃に、皆川の視界が暗黒に染まる。
皆川の攻撃を避けきれないと悟った大和田は、あえて直撃を喰らう覚悟をかため、
その一刹那を見切ることに全神経・全知覚を結集させたのだ。
そして、その瞬間を見切り、『合気』によって、その衝撃と速度のベクトルを、そっくりそのままカウンターにして返した。
攻撃を撃ちこんだ時に生じる、ほんのわずかな気の緩み――その1ミリ秒にも満たないスキを大和田は掴んだのだ!!


617 :皆川vs大和田、決着!!:04/04/01 23:27 ID:jM+8MRjN
「うらァァァァ!!」
空中に跳ね上げられた皆川の体を、大和田のさらなる拳の嵐が、さらに高く打ちあげていく。
数十発の連打を撃ちこまれ、皆川が独楽のように激しく舞い上がる。
大和田は脚力を全開にし、渾身の力をこめて跳躍。皆川を空中で追いこした。そして!
「どりゃあッ!!!」
両手を組んで思いきり振りかぶり、皆川を高角度から地面に叩きつけ!
「ぐ…………!!」
アスファルトにめりこんだ皆川の腹に、全体重に落下速度を上乗せした両膝を撃ち下ろす!!
「グウア!!」
バッ、と顔面のあらゆる器官から、鮮血が吐き出された。
アスファルトに深々とめりこませられ、ズタボロになった皆川から、大和田が飛び退く。
誰が見ても、『勝負あり』と思えた。 
だが、皆川は肋骨を全て砕かれ、大量の血を噴き出しながらも立ち上がった。
大和田への怒りと、勝負への執念。それだけが、皆川を支えていた。
「まだだ…まだ終わらんよ!!」
気炎を吐く皆川に、大和田は言う。
「よせ。お前の体は、もう死んだも同じ」
「黙れッ!!! 俺はこれ以上、負けるわけにはいかないんだ!!」
燃えるような咆哮に、大和田の闘志が応えた。
「熱い男よ。どうやら、私はお前という男を見損なっていたようだ」
カッ、と目を見開く。皆川の闘気に、大和田の荒ぶる血が呼応する。
「だが、勝負は勝負。打撃系で意識を刈り取れぬとあれば……」

 
 ――― 肉  体  言  語  に  て  語  る  ま  で !!! ―――



618 :皆川vs大和田、決着!!:04/04/01 23:28 ID:jM+8MRjN
皆川の右腕――『ジャバウォック』が唸る。
その速度に、大和田はあらためて目を見張った。
「確かに、凄まじいまでのパワーとスピード。だが、それだけでは…」
速いが、それゆえに大振りな一撃だった。
大和田は難なくそれを見切ってかわし、右肘の関節を極めながら、背負い投げの要領で投げ捨てた。
「もはや通用せぬ!!」
アスファルトに、再び叩きつけられる皆川。その時の衝撃で、右肘が砕けた。
「ぐぅお!」
激痛に呻く皆川。その首に、大蛇のごとく、巨腕が巻きついた。
大和田が背後から、皆川をチョークスリーパーに極めていた。

「なんじゃ、この地味で痛そうな技はあッ!!?」
端から見ていたN星人が、大和田の技の切れと恐ろしさに驚愕する。


「打撃系など花拳繍腿!!(華やかだが見かけだけの技のこと)
 
 関節技(サブミッション)こそ 王  者  の  技  よ  !!!! 」


大和田の筋肉が巨大な瘤のように盛り上がり、『鉄の腕』が全開する。
最大の筋力を両腕にこめ、全身全霊をかけて皆川の首を絞めあげた!!

「プリンセスチョークスリーパー!!!」

「…!!!」
万力の数百倍はあろうかという圧力に、皆川の脳への血流がストップ。
意思とは関係なく、意識がブラックアウトし、皆川は白眼を剥いて昏倒した。

皆川 vs 大和田  決  着  !!!!



619 :皆川vs大和田、決着!!:04/04/01 23:30 ID:jM+8MRjN
「うぐ……ッ」
「気がついたか」
決着から、数分。皆川が、目を覚ました。
即座に跳ね起き、目をしばたいて周囲を見回す。
どこもかしこも炎上し、破壊され、周囲の状況がよく把握できない。
相変わらずの修羅場だった。その事に気づくと同時、皆川が呆けたように呟く。
「また……敗けたのか……俺は」
ダメージも忘れ、がくりとうなだれる皆川。
「ああ。私の勝利だ」
それに対する大和田の言葉には、いささかの飾りもなかった。
「だが、いい勝負だった。貴様が、本来のスタイルを見失っていなければ、地に倒れていたのは私だったかも知れん」
「!!」
その一言に、皆川は愕然とした。そう、確かに自分は――
(俺は……大和田への怒りに目が眩み……本来の自分を見失っていた……。
『水の心』を忘れ、前へ前へ出るだけの『火』だけになってしまっていた……)
それゆえに、自らの力を返され、敗れたのだ。
一方の大和田は、怒りに身を任せながらも、決して己の本来の戦闘スタイルを見失うことがなかった。
こと真剣勝負に関して、大和田の精神力は図抜けている。
(完敗だ……俺は……自分に敗けたんだ……)
悄然とうなだれる皆川に、大和田は背を向けたまま、言った。
「早く這い上がって来い。再び戦う日を楽しみにしているぞ」
一度、戦いが終わってしまえば、敵も味方もない。大和田は、そういう漢であった。
皆川には、その漢の背中が、とてつもなく巨きく、眩しいものに見えた。
(俺は……本当に強いのか。俺は……誰ひとりとして、勝てていない……)
藤原芳秀。寺沢武一。そして、大和田秀樹。
黒星ばかりが増えていく。本当に……自分には『スプリガン』隊長たる器なのだろうか。
答えは出なかった。

己の強さに疑念を抱き、懊悩しつづける男、皆川亮二。
その行く末に、さらなる絶望と奈落が待ち受けていることを、彼はまだ知らない。

  ←TO BE CONTINUED

620 :作者の都合により名無しです:04/04/01 23:57 ID:ZKnkFCf7
気のせいかもしれんが、他の戦闘と端々の表現が被りまくってる。
微妙に変わってるけど、「自分に負けた」とかほぼそのまんまやん。



621 :作者の都合により名無しです:04/04/02 00:02 ID:cPVYFZ3H
まあまあ。
それより新スレ立てに挑戦してきますね

622 :作者の都合により名無しです:04/04/02 00:06 ID:cPVYFZ3H
【リレー小説】えなりの奇妙な冒険〜冨樫の遺産編第19部
http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1080831880/

でけちゃいました。テンプレとか貼ります

623 :作者の都合により名無しです:04/04/02 00:07 ID:87thNxRi
立ったみたいっすね。
スレ立て乙です。
今回は今まで通り1ヶ月程度で新スレか・・
やっぱ前回が異常だったんだなw

624 :作者の都合により名無しです:04/04/02 00:09 ID:cPVYFZ3H
一週間立てには敵いませんって(ノ∀`)
さあさ別府まとめ担当さんお待ちしておりますよー

625 :作者の都合により名無しです:04/04/02 00:31 ID:xvciRNDT
スレ立ておつかれ〜

626 :グルト兄様:04/04/02 00:35 ID:cPVYFZ3H
お前ら俺がいない間にもバンバン投稿し続けろよ!

627 :作者の都合により名無しです:04/04/02 00:37 ID:WxRwSmhy
乙彼〜〜

>>626
かしこまりました、お兄様

628 :作者の都合により名無しです:04/04/02 01:03 ID:GyYDOX1u
ケチをつけるわけではないけど、これはミナガ−ちょっと弱すぎだと思う…。
漫画家の強さをどう表わしたらいいのかは難しいけど、漫画の設定に漫画家自体の実力、格
プラススレでの役割みたいなものだと思ってたんだが…。さすがにボロ負けは無理があるよ。

629 :作者の都合により名無しです:04/04/02 01:08 ID:9wXM4VCc
本人さん的には熱戦、接戦、超激戦のつもりなんですよ。
内容薄いわ、他からの展開+表現流用し過ぎだわでこちらには全く伝わってこないが。



630 :作者の都合により名無しです:04/04/02 01:20 ID:RZhVzzUm
>628
最初から最後まで読めばわかると思うが、別にボロ負けではない。
ラストがあんなだから大和田が格上っぽくなってしまったのはどうかと思うが、
そもそも大和田は奇襲とはいえ椎名と河合瞬殺した男だから、多少のスレ補正は付いていてもおかしくは無い。
つか、あんたの実力設定だと、ラスボスのはずの高屋さんは皆川の足下にも及ばんから。
あんま知名度がどうとかこだわらん方がいい。

631 :作者の都合により名無しです:04/04/02 01:24 ID:a0d1thVD
寺沢戦といい、ミナガー問題は色々根深いのう

632 :作者の都合により名無しです:04/04/02 01:41 ID:GyYDOX1u
>630
すまん。最初から最後まで読んでもボロ負けに見えた…。
いやスレ補正は勘定に入れてるつもりだったんだが、大和田さんは無所属だったからな。
強さの補正が上手く出来なかったんだと思う。書き手さんも気にせんでくれ。申し訳ない。

633 :作者の都合により名無しです:04/04/02 02:03 ID:BZTIX5si
付け加えるなら、元になったキャラのイメージというのもあるかもね
例えば、川原に代表されるように、負ける姿が想像しにくいキャラがいたりする
大和田のキャラも、たの甲の太田そのまんまだから、どうも誰に対しても強引に勝ってしまいそうなイメージが強い
一方のミナガーは、御神苗にしても高槻にしても斑鳩にしても、
迷い葛藤しながら成長していくイメージのキャラなので、どうしても強さが不安定になってしまう気がする
一度、爆発すれば無茶苦茶強いとは思うんだが・・・・

634 :作者の都合により名無しです:04/04/02 02:23 ID:OyXfBi78
まあ小難しい議論はそこまでにして、630さんは、できるだけ長い眼で見ていてくださいってことで終了。
リレーに議論はご法度だよ。
色んなこと気にしてたらリレーなんてできねえし。

635 :作者の都合により名無しです:04/04/02 08:27 ID:VyfTn8Hp
最初に皆川VS大和田を書いた者ですけど皆川VS大和田のラストに
皆川に関連したキャラを登場させたいのですが、
この後の展開の構想が特に無いのなら私が書いてもよろしいでしょうか?

636 :作者の都合により名無しです:04/04/02 08:30 ID:VyfTn8Hp
すいませんよく考えたら考えてる展開に無理があるので↑の発言は取り消してください。
自分勝手ですいません。



637 :作者の都合により名無しです:04/04/02 09:28 ID:VyfTn8Hp
関係ないけど皆川ってこれから魔獣覚醒やたかしげの裏切りなど
かなりハードな展開になりそうだ。
これに加えて元アシの夏目義徳辺りが悪魔超人なり最後の大隊あたりで登場したら
不幸ランキング入りだろうな。

638 :作者の都合により名無しです:04/04/02 09:30 ID:UZuPCbdg
>これに加えて元アシの夏目義徳辺りが悪魔超人なり最後の大隊あたりで登場したら
不幸ランキング入りだろうな。

夏目は俺も出したかったが、使いどころが難しいんだよな・・・

639 :作者の都合により名無しです:04/04/02 09:35 ID:VyfTn8Hp
白い闇のキャラで登場させてみたらどうでしょう?
これなら悪役サイドであればどこにでも登場させる事ができると思うし、
咎の力や咎狩を使っても違和感がないと思うけど。

640 :作者の都合により名無しです:04/04/02 09:40 ID:g5ZqcEj7
悪魔超人の最後の一人は≪メル欄≫にしたいと言ってみるテスト。
理由はマッスルドッキング破りをしたいから。

641 :作者の都合により名無しです:04/04/02 09:57 ID:VyfTn8Hp
悪魔超人の枠はあと三人ほど残っているから仮に≪メル欄≫に夏目を入れても
なんの問題ないと思うけど。

642 :作者の都合により名無しです:04/04/02 11:50 ID:a0d1thVD
まとめ前に容量なくさないでね

643 :作者の都合により名無しです:04/04/02 12:28 ID:EdjA+JfO
>>640
前者は第二人格でも発現しない限りは・・・
でもそれ以前にマッスルドッキングは誰と誰がやるんだろうか?

644 :作者の都合により名無しです:04/04/02 14:48 ID:DnMNIPWg
>>640
後者は敵としては申し分ないな
なんせ奴は≪メル欄≫をパクったという、ある意味、四天王以上の逸材だし(w

645 :作者の都合により名無しです:04/04/02 17:49 ID:SvlAJJQQ
したらば放棄の意味など既に無いな。

646 :作者の都合により名無しです:04/04/02 18:30 ID:aOJeiCih
>>645
飽きもせずに何回も同じこと書き込んでんなよ、頭が悪いのか?

647 :兄様:04/04/02 18:31 ID:cPVYFZ3H
容量!容量!

648 :作者の都合により名無しです:04/04/02 18:41 ID:SvlAJJQQ
>646
まだ2回目。しかも反論されたわけでも無し、ここで議論してたらしたらばと変わらんのは事実だろ。
口汚い人増えたねここ。


649 :作者の都合により名無しです:04/04/03 00:11 ID:NwOQfktz
それにしてもここの安西を見た後にMARを読むと、あまりのギャップに
むかつきさえしてしまう。
というか、名前が同じなだけの完全オリジナルキャラと言った方が合ってる様な気さえする。

650 :作者の都合により名無しです:04/04/03 00:18 ID:2uLHW7Ij
その為の暗罪なんだろうな・・・
多分暗罪はMAR中心になるんだろう。

651 :作者の都合により名無しです:04/04/03 09:55 ID:FOTX+7Fb
やっぱり悪魔超人にメル欄入れたほうがいいと思うんだがどうよ?

652 :作者の都合により名無しです:04/04/03 17:52 ID:cS3dc/QR
>>651
自分で動かせるのならいれてもいいんじゃない?
悪魔超人自体が一回きりのキャラになるかもしれないし。
聞く必要性が感じられない。
同意を得ないと書けない訳でもないだろう?

653 :作者の都合により名無しです:04/04/03 19:01 ID:26NaZjTt
例えばここで前もって残りの悪魔超人全員決めたとして、さて、誰が書くんでしょう?
ってことになりかねないしなあ。
雑談はともかく軍団の面子なんかここで相談する必要ないさね。
十傑集も十二使徒もどうしても書きたい、というの以外は全員流れの赴くままに参入させてきたんだから。
ところで後12KBだ、マジで書きこみストップしよう。

654 :KIYUを狩るモノたち:04/04/03 21:59 ID:+lYoiQlb
「早く行きなさい、お嬢さん。ここは、わたし達に任せなさい。」
真上から襲い掛かった木城を飛び膝蹴りで撃墜しつつ、矢上は叫んだ。
「遅れてすいません。ここから先は、わたしの仕事です」
ネクタイブレードで、次々とソケット兵を切り裂く富沢。
「心配ありません。日本のサラリーマンの力、見せてやりますよ」
富沢と連携を取りつつ、ソケット兵の生身の頭部を的確にクナイで貫く七月。
「早く"その方"を、ここから救い出してください!」
グリフォンを抑えつつ、スピーカーから声を出すせたのりやす。
「・・・・分かったわ」
一抹の不安を抱きつつも、荒川は決意する。
「これを持っていけ・・・」
その彼女に、吉富は右手からトランクを取り出して手渡した。
「何これ?」
「その男の服と武器が入っている・・・」
その言葉に、荒川はにっこりと微笑んで、トランクを男の上に置いた。
「ありがとう、助かったわ。このままじゃ、運び難くて仕方なかったもの」
そう言って彼女は、パンッと両手を合わせた後、トランクに手を置き、外の箱はパラシュート変えて自分の背中に付け、中に入っていた服は一度分解した後、男に着せるようにして再錬成した。
「便利な使い方だな・・・」
「貴方ほどじゃないわよ」
そう言って彼女は、もう一度両手を合わせてから、地面に手を着いた。
そして、錬成の輝きの中、荒川は男と共に下の階へと姿を消していった。
それを見送った後、吉富は木城たちの方へ向き直り、そして一言。
「オードブルだ・・・・」
と、呟いた。




655 :645:04/04/03 22:01 ID:+lYoiQlb
すまん、誤爆した・・・

656 :克・亜紀:04/04/04 05:52 ID:9CM2cPO/
 「こちら実況担当の克です!時間も残すところ後わずかになりました!
 それでははりきって18部まとめと参りましょう!訂正追加あればよろしく!」


 前スレまでのあらすじ ―――――――――>4

【鬼岩城攻略戦】
  番外編ゆで対神崎 ――――――――― >7 >8 >9 >10 >11 >12
  そのK 渾身!!! ―――――――― >16 >17 >18 >19
  そのL 一瞬!!! 解説、そして…  >40 >41 >42 >43
  番外編ゆで対神崎 終章 ―――――― >119 >121 >122 >123 >124 >125 >126
  そのM 秘密 ――――――――――― >130 >131 >132
  夢幻の中で ―――――――――――― >211 >212 >213
  そのN状況確認 ―――――――――― >214 >215 >216 >217
  そのO 集束する、糸の数々 ―――― >252 >253 >254 >255
  そのP バトル・ウィズ・ロリータ!!!>301 >302 >303 >304
  そのQ 賭け ――――――――――― >313 >314 >315 >316
  そのR 破魔 ――――――――――― >323 >324 >383 >384 >385 >386 >387
  そのS 闇の衣 ―――――――――― >389 >390 >391
  魔軍集結 ――――――――――――― >404 >405 >406 >407 >408
  魔軍散会 ――――――――――――― >433 >434 >435 >436 >437 >438
  〜終了〜 ――――――――――――― >491 >492 >493 >494
  (おまけ・ドラクエワールド企画草案) >496 >497 >498 >513等

【月と少女と殺し屋】
  殺し屋と少女 ――――――――――― >15 >20
  鬼の霍乱 ――――――――――――― >110 >111 >112 >113 >114
  狂鬼・山本英夫 ―――――――――― >197 >198 >199
  月と少女と殺し屋 ――――――――― >308 >309 >310 >311

657 :克・亜紀:04/04/04 05:54 ID:9CM2cPO/
【天国への階段】
  藍色の海で ―――――――――――― >58
  海底密室 ――――――――――――― >96 >97 >98 >99 >100 >101
  狂った“太陽” ―――――――――― >147 >148 >149 >150 >151
  SEA PRISON ――――――― >470 >471
  時空の旅人 ―――――――――――― >184 >185 >186 >187
  恐怖の大王降臨するの巻 ―――――― >425

【射抜く者(グランサー)】
  グランサー ―――――――――――― >204
  クロスファイト ―――――――――― >583 >584

【不条理の支配者】
  無敵!バオー来訪者!! ―――――― >22 >23 >24 >25 >26 >45
  吝嗇!最後の大隊!! ――――――― >55
  闘将!ゆで将軍!! ―――――――― >93 >159
  逆転!?ゆで将軍!! ――――――― >182
  決着!?ゆで将軍!! ――――――― >263 >264 >265
  激勝!ゆで将軍!! ―――――――― >271 >272 >273
  発動!ゆで将軍!! ―――――――― >279 >280 >281 >282 >283
  不運!ゆで将軍!! ―――――――― >289 >290
  血闘!ゆで将軍!! ―――――――― >360 >361 >362
  伝説!究極戦士!! ―――――――― >363

【KIYUを狩るモノたち】
  KIYUの居城でドッコイ ――――――― >160 >161 >162 >163 >164
  KIYUを狩るモノたち ―――――――― >464 >465 >466 >536 >537 >538 >539

【傀儡の舞〜福岡ドーム決戦】
  到着、そして突入 ――――――――― >261 >262
  虎の城 ―――――――――――――― >594 >595 >596 >597 >598 >599
  術の発端 ――――――――――――― >602 >603

658 :克・亜紀:04/04/04 05:57 ID:9CM2cPO/
【別府地獄篇】
  第一歌「大妖出現」 ―――――――― >59 >60 >61 >62 >63
  第二歌「妖妃蹂躙」 ―――――――― >76 >77 >78 >79 >80
  第三歌「妖と仙人」 ―――――――― >205 >206 >207 >228 >229 >230 >231
  第四歌「群団」 ―――――――――― >232(>236)>237 >238
  第五歌「選択」 ―――――――――― >294 >295 >296 >297 >298 >299
  第六歌「相棒」 ―――――――――― >318 >319
  第七歌「婢妖襲来」 ―――――――― >376 >377 >378 >379 >380
  第八歌「暗黒」 ―――――――――― >410 >411 >412 >413 >414
  第九歌「再会」 ―――――――――― >472 >473 >474 >475
  第壱拾歌「底力」 ――――――――― >484 >485
  第壱拾壱歌「復活」 ―――――――― >514 >515 >516 >517
  第壱拾弐歌「片翼の鳳凰」 ――――― >552 >553 >554 >555 >556
  最終歌「新たなる夜へ」 ―――――― >567 >568 >569 >570 >571

【無礼ド攻防戦】
  しあわせのそねみ 〜桜玉吉鬱日記〜 ― >53 >209 >236(>237)>605
  別府地獄編チョイ話・ねこの歌 ―――― >84
  岡村賢二と海 ――――――――――― >200
  無礼ド攻防戦 ――――――――――― >340 >341 >342 >343
  無礼ド攻防戦のかたち ――――――― >367 >368(>369)>371
  死の脱出行 ―――――――――――― >439
  無礼ド攻防戦のかたち ――――――― >542 >543 >547 >548
  無礼ド攻防戦・大まかな流れ ――――― >550
  激戦!!別府港!!! ――――――― >587 >588 >589
  ドラゴン×ドラゴン ――――――――― >604

659 :克・亜紀:04/04/04 06:01 ID:9CM2cPO/
【十三番目の使徒、そして】
  十三番目の使徒、そして―― ――――― >337 >338 >339 >415 >416 >417
                             >418 >419 >501 >502 >503 >504
  闘神 ――――――――――――――― >559 >560 >561 >562

【直系VS最新式】
  ふくちの法則 ―――――――――――― >241 >242
  直系VS最新式 ――――――――――― >277 >288 >329 >330 >393 >394 >409

【ACTION PICK UP】
  久々!マテリアル・パズル! ――――― >87
  伝説の聖剣 ―――――――――――― >135 >136 >137
  尾田vs和月 ―――――――――――― >245 >246 >247 >248 >249
  トーキング・ブルース ――――――――  >576

【キャノンボール】
  魔砲使いと魔狩人 ――――――――― >140 >142 >143 >144 >145 >153 >154
  ロックvsTWO突風 ―――――――――  >166 >168 >169 >177 >178 >179 >180
  優勝賞金強奪事件 ――――――――― >268 >269
  恐るべき乱入者 ―――――――――― >458 >459
  死闘!皆川VS大和田 ―――――――― >95 >616 >617 >618 >619


 「さあ!別府火祭り煉獄編もいよいよ佳境に突入!やまとは?無礼ドは?松椿はどうなる?
 KIYUのアジトや黒軍基地、チャンピオンREDも福岡ドームも、どこもかしこも大変だ!
 そしてキャノンボールは本当に終わるのか?報われない主人公に愛の手は届くか?
 続きが気になる良い子の君は、今すぐ19部に参加しよう!待ってるよ!!」

【リレー小説】えなりの奇妙な冒険〜冨樫の遺産編第19部
http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1080831880/

660 :作者の都合により名無しです:04/04/04 06:03 ID:9CM2cPO/
うぃ終了おやすみなさいヽ(冫、)ノ
シンプル版だと、あらすじ付き版の半分以下の容量と、
三分の一の時間で済むんですねハハハ(死

ところで>357が素でわかりませんが後の楽しみにしておきます。
ではさらば!!

661 :作者の都合により名無しです:04/04/04 09:16 ID:Llw6JjNz
まとめおゆカレイ〜

662 :作者の都合により名無しです:04/04/05 02:15 ID:HPy63sSu
乙!

663 :作者の都合により名無しです:04/04/05 12:34 ID:YhGvrj0S
別府編で神器話が出るとは思わなんだ。気になるな〜

664 :作者の都合により名無しです:04/04/05 16:43 ID:9ok6uxgT
しかし監視役は誰なのか?

安西の近辺でそれっぽいのは《メル欄》か?
松本零士ファンだし。

665 :作者の都合により名無しです:04/04/05 16:59 ID:EAK3QqTv
渡辺道明…は違うわなアレじゃあ。
そもそも安西の事なのかすらわからんし

666 :作者の都合により名無しです:04/04/06 11:14 ID:/hywjBFJ
ふと思ったのだが、やっぱり福地の『口を四次元空間に繋げる能力』の
口の中と金田一の腹の中は繋がってたりするんだろうかw

667 :作者の都合により名無しです:04/04/06 11:22 ID:GDN8dQiW
そして時々にわのが飛び出すと。
最強だなw

668 :作者の都合により名無しです:04/04/06 14:54 ID:+Bh5NuNn
>>666
Aのポケットとも繋がってそうだな。
四次元だし

669 :作者の都合により名無しです:04/04/06 18:15 ID:y+/Ol9/v
マコリソ('A`)

670 :作者の都合により名無しです:04/04/10 14:45 ID:5HpiYprf
まだ九部くらいまでしか読めてないが
回★転★王大久保ってほんとに手塚戦しか出てないの?

671 :作者の都合により名無しです:04/04/10 14:47 ID:wt/mx33A
確かね

672 :作者の都合により名無しです:04/04/10 14:55 ID:5HpiYprf
やっぱりマイナーだから動かしにくいのか?
聖石もちだっつーのに。

いつかの安西みたく能力うpしようか?

673 :作者の都合により名無しです:04/04/10 15:03 ID:qdmfXkWL
できるならガンガレ

674 :作者の都合により名無しです:04/04/10 15:05 ID:5HpiYprf
次スレでな。

675 :作者の都合により名無しです:04/04/10 15:28 ID:GTJZcWyX
したらばにでも書けば?
もしくはデータベース。
本スレは流石にな。
でもどの道無駄な努力で終わると思う。
能力書いたぐらいでキャラ動かすのなんて無理だもん。
ちなみに大抵皆本スレも過去スレも見てるから、わざわざあっちにそんなこと書きこまない様に。

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